JP4168354B2 - 給油装置に用いられるポンプ装置 - Google Patents

給油装置に用いられるポンプ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4168354B2
JP4168354B2 JP23692098A JP23692098A JP4168354B2 JP 4168354 B2 JP4168354 B2 JP 4168354B2 JP 23692098 A JP23692098 A JP 23692098A JP 23692098 A JP23692098 A JP 23692098A JP 4168354 B2 JP4168354 B2 JP 4168354B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
liquid
pump
pulsation
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23692098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000064955A (ja
Inventor
雅史 河相
Original Assignee
トキコテクノ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トキコテクノ株式会社 filed Critical トキコテクノ株式会社
Priority to JP23692098A priority Critical patent/JP4168354B2/ja
Publication of JP2000064955A publication Critical patent/JP2000064955A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4168354B2 publication Critical patent/JP4168354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)
  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給油装置に用いられるポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のポンプ装置の一例として特開平7−197881号公報に示すものがある。この公報に示すポンプ装置は、流体を吸入して流体吐出流路から吐出するポンプと、該流体吐出流路からの流体を主液体と気体富化液体とに分離して前記主液体を液体吐出流路に吐出する気液分離装置と、該気液分離装置からの気体富化液体から気体を分離する気体分離装置と、液体吐出流路の途中に設けられたフィルタとから大略構成されている。
【0003】
ところで、前記ポンプ装置ではポンプの吐出時に脈動が生じ、この脈動がポンプの後段の流路、気液分離装置、フィルタに伝播し、ひいては流体吐出流路の先端(流出口)に接続される流量計、ノズルなどに伝播してこれら接続部材の誤作動を誘発させる虞がある。
また、ポンプ装置の他の例として、フィルタ内に脈動防止用の中空のゴムボールを設け、ゴムボールの弾性変形(体積弾性)を利用して上記問題点の解決を図るようにしたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したようにフィルタ内にゴムボールを設けた従来技術では、経年劣化等により破損して孔が開き容易に脈動防止機能を失ってしまう虞があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、脈動防止機能を長期間にわたって維持できる給油装置に用いられるポンプ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、流体を吸入して流体吐出流路の流出口に接続される流量計に吐出するポンプと、該流体吐出流路からの流体を主液体と気体富化液体とに分離して前記主液体を液体吐出流路に吐出する気液分離装置と、該気液分離装置からの気体富化液体から気体を分離する気体分離装置とを備えた給油装置に用いられるポンプ装置において、前記流体吐出流路及び前記液体吐出流路のうち少なくとも一方の流路と前記気体分離装置とを連通する連通部を設け、該連通部を可撓性を有する板で閉止することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
下、本発明の第1の実施の形態の給油装置に用いられるポンプ装置を図1及び図2に基づいて説明する。図1及び図2において、給油装置に用いられるポンプ装置(以下、適宜、単にポンプ装置という。)は、地下タンク(以下、タンク100 という)に貯留されているガソリン(以下、便宜上、貯留ガソリンという。)を吸入して流体吐出流路(以下、適宜、流路という。)30から吐出するポンプ19と、該流体吐出流路30からの貯留ガソリンをガソリン(供給ガソリン、主液体)と気体富化液体とに分離して該ガソリン(供給ガソリン、主液体)を液体吐出流路101 (後述する流路46及び流路55からなる)に吐出する気液分離装置31と、該気液分離装置31からの気体富化液体を気体及びガソリン(戻しガソリン)に分離する気体分離装置60とから大略構成されている。
【0008】
ポンプ19は図示しないベーンを備えており、モータ102 により駆動されるようになっている。ポンプ19は圧縮工程を有し、この圧縮工程時に貯留ガソリンを加圧して流体吐出流路30に加圧流出する。
タンク100 とポンプ19収納室(ポンプ室)18とを連通させる供給通路(以下、適宜、流路という。)17には、ストレーナ14及び逆止弁(吸込側逆止弁)15がこの順に設けられている。
【0009】
液体吐出流路101 の流出口12は、図示しない流量計及びノズルなどが接続されるようになっている。液体吐出流路101 には、フィルタ41及び逆止弁(出口側逆止弁)45がガソリン(供給ガソリン)の流れ方向に沿う順で設けられている。
液体吐出流路101 におけるフィルタ41及び出口側逆止弁45の間の部分と、供給通路17における吸込側逆止弁15の下流側部分とを接続するようにバイパス流路(流路47)が設けられている。バイパス流路(流路47)にはリリーフ弁56が設けられている。
気液分離装置31は、オリフィス(符号省略)を備えた流路108 を介して気体分離装置60に接続されており、気体富化液体を流路108 を通して気体分離装置60に送出する。
【0010】
気体分離装置60は、重力によって気体富化液体を気体(空気)及びガソリン(貯留ガソリン)に分離する。気体分離装置60で分離された気体はエアベント65から大気に排出される。気体分離装置60内の上側部分(エアベント65側部分)は大気圧にされている。気体分離装置60の底部には図示しない孔が形成されており、この孔と前記供給通路17における吸込側逆止弁15の下流側部分とが戻し流路76により接続されており、気体分離装置60の分離作動により得られたガソリン(戻しガソリン)がポンプ19に戻されるようになっている。
【0011】
気体分離装置60(本実施の形態ではその上側部分)と流体吐出流路30とは連通路110 により接続されている。連通路110 は、一端部が流体吐出流路30に接続される上流側連通路120 と、一端部が気体分離装置60に接続され他端部が上流側連通路120 の他端部にボルトなどの締結部材103 により締結される下流側連通路130 と、から構成されている。
【0012】
上流側連通路120 は、流体吐出流路30に接続される筒状の上流側連通路本体121 と、この上流側連通路本体121 の端部に形成されたフランジ122 とからなっている。下流側連通路130 は、気体分離装置60に接続される筒状の下流側連通路本体131 と、下流側連通路本体131 の端部に形成される筒状部132 とからなっている。
前記フランジ122 には筒状部132 との間に中空部104 を形成するように筒状部132 の外周壁の上面部が接合されている。そして、この状態で、フランジ122 と筒状部132 が前記締結部材103 により結合されて、上流側連通路120 と下流側連通路130 とが一体化されている。
筒状部132 の底面部には、連通路110 を閉止するゴム製(可撓性材料製)のダイアフラム(可撓性を有する板)200 が配置され、ボルトなどの取付手段105 により保持されている。ダイアフラム200 は、その一面側(図2右側)に下流側連通路130 を通して気体分離装置60から大気圧が作用する一方、他面側(図2左側)には、ポンプ19の吐出圧がかかるようになっている。
【0013】
上述したように構成したポンプ装置では、流体吐出流路30内に脈動が発生すると、この脈動と大気圧とのバランスによりダイアフラム200 が撓み変形し、この変形により前記脈動が吸収される。
このため、脈動がポンプ19の後段に設けた気液分離装置31、フィルタ41、ひいては流出口12に接続される流量計、ノズルなどに伝播されるようなことが抑制され、これら接続部材の脈動による誤作動の誘発が防止される。
【0014】
また、経年劣化等により仮にダイアフラム200 に孔が開いたとしても、本実施の形態ではダイアフラム200 の面全体の撓み変形により脈動を吸収するので、直ちに脈動防止機能を喪失するようなことがなく、長期間にわたる脈動防止機能の発揮が可能になる。
上述したゴムボールを用いて脈動防止機能を果たす従来技術では、孔が開いてしまうとゴムボールの弾性変形(体積弾性)作用がなくなることにより脈動防止機能を失うことになるが、この従来技術に比して本実施の形態では利便性の向上を図ることができる。
【0015】
また、本実施の形態ではダイアフラム200 がゴム製であり、気体富化液体の一部(微量)が浸透することがあるが、浸透した気体富化液体は気体分離装置60、戻り流路76を介して再度ポンプ19に戻されて再利用されるので、ガソリンの浪費を招くことがない。
【0016】
上記第1の実施の形態では、ゴム製(可撓性材料製)のダイアフラム200 を気体分離装置60の上側部分と流体吐出流路30とを連通する連通路110 内に設けた場合を例にしたが、これに代えて図3に示すように液体吐出流路101 のフィルタ41下流側部分と気体分離装置60の上側部分とを連通する連通路111 を設け、この連通路111 にダイアフラム200 を設けるように構成(便宜上、第2の実施の形態という。)してもよいし、図4に示すように、液体吐出流路101 の出口側逆止弁45下流側部分と気体分離装置60の上側部分とを連通する連通路112 を設け、この連通路112 にダイアフラム200 を設けるように構成(便宜上、第3の実施の形態という。)してもよい。
【0017】
この第2の実施の形態または第3の実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様にして、ダイアフラム200 が脈動防止機能を果たすと共に、経年劣化等により仮にダイアフラム200 に孔が開いたとしても、直ちに脈動防止機能を喪失するようなことがなく、長期間にわたる脈動防止機能の発揮が可能になる。
【0018】
なお、上記実施の形態では、ダイアフラム200 がゴム製である場合を例にしたが、これに代えて金属製(ベローズ)あるいは耐油製樹脂製としてもよい。なお、金属製あるいは耐油製樹脂製のダイアフラム200 とした場合、仮にピンホール(孔)が開いたとしてもダイアフラム200 の撓み変形の維持が図れると共に、ピンホールを通した気体富化液体の再利用が可能となる。
【0019】
上記実施の形態では連通路110 ,111 ,112 の途中にダイアフラム200 を設ける場合を例にしたが、これに代えて、例えば図5に示すように気体分離装置60内における連通路110 の開口部に対面してダイアフラム200 を設けるようにしてもよい。
【0020】
なお、脈動防止のために例えば液体吐出流路101 のフィルタ41下流側部分にアキュムレータ(図示省略)を設ける場合があるが、アキュムレータはガソリンに対し微少漏れをおさえられず、比較的早期に脈動防止機能を喪失しやすいが、これに比して本実施の形態では、上述したように長期間にわたって脈動防止機能を維持できる。
【0021】
上記実施の形態では、流体吐出流路30及び液体吐出流路101 のうち少なくとも一方の流路と気体分離装置60とを連通する連通部を設け、この連通部を可撓性を有する板で閉止する場合を例にしたが、本発明はこれに限らず、流体吐出流路30及び液体吐出流路101 のうち少なくとも一方の流路と図示しない大気開放部とを連通する連通部(図示省略)を設け、この連通部を可撓性を有する板(例えば前記ダイアフラム200 )で閉止するように構成(以下、便宜上、第4の実施の形態という。)してもよい。
【0022】
この第4の実施の形態も、前記第1の実施の形態と同様にして、流体吐出流路30または液体吐出流路101 内に脈動が発生すると、この脈動と大気圧とのバランスにより可撓性を有する板(例えば前記ダイアフラム200 )が撓み変形し、この変形により前記脈動が吸収される。
このため、脈動がポンプ19の後段に設けた気液分離装置31、フィルタ41、ひいては流出口12に接続される流量計、ノズルなどに伝播されるようなことが抑制され、これら接続部材の脈動による誤作動の誘発が防止される。
【0023】
また、経年劣化等により仮に可撓性を有する板(例えば前記ダイアフラム200 )に孔が開いたとしても、本第4の実施の形態では可撓性を有する板の面全体の撓み変形により脈動を吸収するので、直ちに脈動防止機能を喪失するようなことがなく、長期間にわたる脈動防止機能の発揮が可能になる。
【0024】
【実施例】
次に、本発明の第1の実施例のポンプ装置(ポンプユニット)を図6ないし図14に基づいて説明する。
なお、図1ないし図5に示す部材、部分と同等の部材、部分については同一の符号で示し、その説明は適宜、省略する。
【0025】
図6乃至図14において、10は、下部に流入口11(図7)を、上部に流出口12をそれぞれ設けたケーシングであり、アルミニウム合金から一体に鋳造されている。ケーシング10内の下部側には、前記流入口11に臨んで吸込室13が形成され、この吸込室13にはストレーナ14と吸込側逆止弁15とから成る弁組立体16が配設されている。一方、ケーシング10内の上部側には、前記吸込室13と流路17(図9)を介して連通するポンプ室18が形成されており、このポンプ室18にはベーン形ポンプ(回転式ポンプ)19が配設されている。ポンプ19は、ポンプ室18に嵌装された有底筒状の本体20を備えており、この本体20には前記流路17に接続する吸込口21と後述する他の流路(流体吐出流路)30に接続する吐出口22とが設けられている。
【0026】
ポンプ19の本体20内にはロータ23が配設されており、ロータ23は本体20の偏心位置を延ばされた回転軸24に固定的に取付けられている。回転軸24は、ケーシング10の内部に一体形成した軸受部25とケーシング10の外壁に被蓋した蓋体26に一体形成した軸受部26aとに回動自在に支持されている。ポンプ室18と本体20とは、前記蓋体26によりケーシング10の開口10aを閉じることにより密閉室として区画されている。ロータ23には、半径方向へ摺動自在に複数のベーン27が放射状に装着されており、各ベーン27は、ロータ23の両側面に設けた凹部(符号省略)内に配置したリング28によりそれぞれの基端が支承されている。また、ケーシング10外に延ばした回転軸24の一端部にはモータ102 (図1参照)により回転駆動されるプーリ29が装着されている。
【0027】
このポンプ19においては、モータ102 の作動でプーリ29を回転させると、その回転が回転軸24を介してロータ23に伝えられ、各ベーン27はその先端を本体20の内周面に摺接させながら回転する。この時、ロータ23が本体20に対する偏心位置を中心に回転するので、ベーン27で仕切られた各室の容積が拡大、縮小を繰返し、これにより本体20内吸込側に負圧が発生する。したがって、流入口11をタンク100 (図1参照)に接続しておけば、前記ロータ23の回転によりタンク100 内の流体(貯留ガソリン)が流入口11からストレーナ14、吸込側逆止弁15、流路17および吸込口21を経てポンプ19内に吸込まれ、その吐出口22から流路30へと吐出されるようになる。
【0028】
また、ケーシング10の上部側でかつポンプ19と反対側(図6左側、図8左下側)に位置する部分には気液分離装置31が配設されている。この気液分離装置31は下端を開放した縦形のサイクロン32から成り、このサイクロン32は、上部側の円筒状の導入部33と、この導入部33から下方へ延ばされかつ下端開口に向かって次第に絞られた裁頭円錐状の胴部34と導入部33の上側を覆う円錐状の天井部35とを備えている。サイクロン32の胴部34は、その下側のほゞ半分長に相当する部分34aが、後述するフィルタ室40内に突出するように形成され、フィルタ室40の天井最高部位と交わる突出部分34aの周壁部には縦方向に延びるスリット36が形成されている。
【0029】
サイクロン32の上部には、前記流路30の一端を構成する開口30aが設けられている。この開口30aは、ポンプ19からの流体をサイクロン32の接線方向に流出させるように設けられると共に、導入部33と天井部35とを跨いで縦長に設けられている。サイクロン32の天井部35の中央には貫通孔37aを有する栓部材37(図6)が嵌着されている。この栓部材37の貫通孔37aはケーシング10に取付けた蓋体38内の流路39を介して後述する気体分離室(気体分離装置)60に連通している。この気液分離装置31においては、ポンプ19から流路30を通じて圧送されてきた、気体が混入した液体は、開口30aからサイクロン32内へ流入して旋回運動を起こし、液体と気体とで作用する遠心力が異なることにより液体(主液体)が半径外方に集まると共に気体が半径内方に集まる。そして、この分離された液体は胴部34の下端開口からフィルタ室40に流下し、一方、気体を含む気体富化液体は天井部35の栓部材37の貫通孔37aから前記蓋体38内の流路39に排出され、さらに気体分離室60へと排出される。
【0030】
フィルタ室40内にはフィルタ41が配設されている。このフィルタ41は、その先端部がフィルタ室40を区画するケーシング10内の垂直隔壁42に設けた孔42aに嵌合されている。フィルタ41の後方にはケーシング10に被蓋した蓋体43に一端を当接させた圧縮ばね44が配設されており、フィルタ41はこの圧縮ばね44により前記垂直隔壁42に押圧されている。蓋体43により閉じられたケーシング10の開口10bはフィルタ41を出し入れできる十分なる大きさを有しており、これにより、フィルタ41は前記蓋体43を取外すことにより、適宜その交換を行うことができるようになる。
【0031】
上記フィルタ41の前方には、ケーシング10の上部側に設けた出口側逆止弁45(図9、6)に通じる流路46の一端部と前記吸込側逆止弁15の2次側の流路17に通じる流路47の一端部とが垂直隔壁48を挟んで配設されている。出口側逆止弁45は、ケーシング10の水平隔壁49に形成した貫通孔50に嵌着された弁座51と、該弁座51に離着座する弁体52とケーシング10の蓋体53に一端を当接させて前記弁体52を常時は閉じ方向に付勢する弁ばね54とを備えている。この出口側逆止弁45の2次側は流路55(図14、流路46とともに液体吐出流路101 を構成する。)を介して前記流出口12に接続されている。したがって、気液分離装置31で分離されフィルタ室40に流下した液体(主液体)は、フィルタ41から流路46を通って出口側逆止弁45を開き、さらに流路55から流出口12を通って外部へと圧送される。しかして、前記垂直隔壁48には、ケーシング10の側壁にボルト止めした、後述するリリーフ弁56が嵌合されており、いま、ポンプ19を駆動したまゝ流出側を閉じたり、あるいは絞ったりした場合は、このリリーフ弁56が開き、前記液が流路47および流路17からポンプ19の吸込口21へ戻されるようになる。
【0032】
一方、気体分離室60を形成するケーシング10の上壁には、図12に示すように前記気液分離装置31からの流路39内に臨んで貫通孔61が穿設されており、この貫通孔61には、気液分離装置31で分離された気体富化液体を気体分離室60に供給するための管部材62が圧入されている。この管部材62の下端は、気体分離室60内の最低液位付近に設けられた小容積の液溜り64内まで延ばされている。液溜り64はケーシング10の垂直隔壁63と、この隔壁の段部63aと隔壁63に平行な縦壁64aとからU字溝状に形成され、その一端は、図8に示すように開放されている。これにより管部材62を通じて気体分離室60内に供給された気体富化液体は、一旦液溜り64に溜った後、その一端から気体分離室60の底部側に流動して溜るようになる。そしてこの間、気体富化液体から気体が分離され、この気体はケーシング10の上壁に設けたエアベント65(図14)から外部へと排出される。
【0033】
気体分離室60の底部側にはフロート67が配設されている。フロート67は、その一面から延ばした軸部67aの先端部をケーシング10にボルト止めした蓋体68に軸着させることにより上下方向に回動自在となっている。蓋体68には、その表・裏面に突出して第1のボス部69が設けられており、この第1のボス部69には軸穴70が形成されている。また、気体分離室60内に位置する前記ボス部69の先端部にはその軸穴70を気体分離室60内に連通させる開口71が形成されている。この開口71の周りは戻し弁72の弁座として構成されており、この開口71には、フロート67の軸部67aにピン(符号省略)を用いて軸着された弁体(ポペット弁)74が嵌合されている。この戻し弁72は、フロート67の上昇に応じて弁体74を上動させ、開口71を開く。なお、フロート67および弁体74は、蓋体68に対して予め一体化されおり、該蓋体68により閉じられたケーシング10の開口10cを通じて気体分離室60内に出し入れできるようになっている。また、蓋体68の外側において前記第1のボス部69の一端部にはその軸穴70を閉じるプラグ75が螺合されている。
【0034】
一方、ケーシング10内の下部には、ケーシング10の側面から前記リリーフ弁56の2次側の流路47に連通する戻し流路76(図9、10および12)が形成されている。この戻し流路76と前記第1のボス部69内の軸穴70とはケーシング10に設けた第2のボス部77内の連通孔(図示略)により接続されており、その接続部には第1のボス部69内の軸穴70への液の逆流を規制する逆止弁(フラッパ弁)78が設けられている(図10)。これにより、気体分離室60内に液が溜ってフロート67が上昇すると、戻し弁72が開いて気体分離室60内の液が第1のボス部69内の軸穴70、第2のボス部77内の連通孔、戻し流路76、リリーフ弁56の2次側の流路47、吸込側逆止弁15の2次側の流路17を経由してポンプ19の吸込口21に戻されるようになる。
【0035】
こゝで、流入口11側の吸込室13内に配置した弁組立体16は、有底筒状の弁座80(図7)を主体として、この弁座80の一端部に前記ストレーナ14を嵌合固定すると共に、該弁座80の他端部に蓋体81を取付けている。そして、蓋体81内に延ばされた弁軸84の一端部には弁体85が螺着され、一方、ストレーナ14内に延ばされた弁軸84の他端部には弁ばね(符号省略)が巻装されている。この弁ばねは、常時は弁軸84をストレーナ14側へ付勢し、これにより弁体85は、常時は弁座80の開口端に着座する閉じ状態を維持するようになっている。弁座80の底部にはまた、流路88が形成されており、ストレーナ14を通過した流体がこの流路88を通じて弁座80内に流入するようになっている。
【0036】
さらに、図7に示すように気体分離装置60内部と流路55(液体吐出流路101 )における流出口12近傍部分とを仕切る壁300 には、孔(連通部)310 が形成されている。流路55側には孔(連通部)310 の開口部を塞ぐようにダイアフラム200 が配置されており、取付手段105 により壁300 に取り付けられている。
【0037】
上述したように構成したポンプ装置(ポンプユニット)では、液体吐出流路101 内に脈動が発生すると、この脈動と大気圧とのバランスによりダイアフラム200 が撓み変形し、この変形により前記脈動が吸収される。
このため、脈動が流出口12に接続される流量計、ノズルなどに伝播されるようなことが抑制され、これら接続部材の脈動による誤作動の誘発が防止される。
【0038】
また、経年劣化等により仮にダイアフラム200 に孔が開いたとしても、本実施の形態ではダイアフラム200 の面全体の撓み変形により脈動を吸収するので、直ちに脈動防止機能を喪失するようなことがなく、長期間にわたる脈動防止機能の発揮が可能になる。
また、この第1の実施例では、ポンプの脈動防止のための連通部をハウジング10内部に設けており、外部に連通部が突出することがないので、その分、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0039】
上記第1の実施例では、気体分離装置60内部と流路55(液体吐出流路101 )における流出口12近傍部分とを仕切る壁300 に孔(連通部)310 を形成し、孔(連通部)310 の開口部を塞ぐようにダイアフラム200 を設けた場合を例にしたが、これに代えて、図15(以下、便宜上、第2の実施例という。)、図16(以下、便宜上、第3の実施例という。)、図17(以下、便宜上、第4の実施例という。)に示すように構成してもよい。
【0040】
第2の実施例は、図15に示すように、気体分離装置60内(底部側部分)と流体吐出流路30とを仕切る壁301 に孔(連通部)311 を形成し、孔(連通部)311 の開口部を塞ぐようにダイアフラム200 を設けている。
第3の実施例は、図16に示すように、気体分離装置60内(上部側部分)と流路46(液体吐出流路101 )とを仕切る壁302 に孔(連通部)312 を形成し、孔(連通部)312 の開口部を塞ぐようにダイアフラム200 を設けている。
第4の実施例は、図17に示すように、気体分離装置60内(底部側部分)と流路46(液体吐出流路101 )とを仕切る壁303 に孔(連通部)313 を形成し、孔(連通部)313 の開口部を塞ぐようにダイアフラム200 を設けている。
【0042】
発明の効果
請求項1記載の給油装置に用いられるポンプ装置に係る発明は、ポンプ脈動が発生すると、この脈動により可撓性を有する板が撓み変形し、この変形により前記脈動を吸収するので、脈動がポンプの後段に設けた気液分離装置、ひいては液体吐出流路の流出口に接続される流量計に伝播されるようなことが抑制され、これら接続部材の脈動による誤作動の誘発が防止される。また、経年劣化等により仮に可撓性を有する板に孔が開いたとしても、可撓性を有する板の面全体の撓み変形により脈動を吸収するので、直ちに脈動防止機能を喪失するようなことがなく、長期間にわたる脈動防止機能の発揮が可能になる。また、流体吐出流路及び液体吐出流路のうち少なくとも一方の流路と気体分離装置とを連通する連通部を設け、該連通部を可撓性を有する板で閉止するので、仮に可撓性を有する板を気体富化液体が浸透しても、この浸透した気体富化液体は気体分離装置に戻されるので、再度ポンプに戻して再利用することが可能となり、これにより流体の浪費防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のポンプ装置を模式的に示す図である。
【図2】図1のダイアフラムの取付部分を示す正面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を模式的に示す図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態を模式的に示す図である。
【図5】ダイアフラムを気体分離装置内に設ける例を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施例のポンプ装置(ポンプユニット)を示す縦断面図である。
【図7】図6のポンプ装置の内部構造を示したもので、図9の2−2矢視線に沿う断面図である。
【図8】図6の3−3矢視線に沿う断面図である。
【図9】図6の4−4矢視線に沿う断面図である。
【図10】図6の5−5矢視線に沿う断面図である。
【図11】図6のポンプ装置を一部断面として示す側面図である。
【図12】図6のポンプ装置を一部断面として示す正面図である。
【図13】図6のポンプ装置の正面図である。
【図14】図6のポンプ装置の上面図である。
【図15】本発明の第2の実施例を示す断面図(図8に対応する図)である。
【図16】本発明の第3の実施例を示す断面図(図12に対応する図)である。
【図17】本発明の第4の実施例を示す断面図(図12に対応する図)である。
【符号の説明】
19 ポンプ
31 気液分離装置
60 気体分離装置(気体分離室)
110 連通路
200 ダイアフラム(可撓性を有する板)

Claims (1)

  1. 流体を吸入して流体吐出流路の流出口に接続される流量計に吐出するポンプと、該流体吐出流路からの流体を主液体と気体富化液体とに分離して前記主液体を液体吐出流路に吐出する気液分離装置と、該気液分離装置からの気体富化液体から気体を分離する気体分離装置とを備えた給油装置に用いられるポンプ装置において、前記流体吐出流路及び前記液体吐出流路のうち少なくとも一方の流路と前記気体分離装置とを連通する連通部を設け、該連通部を可撓性を有する板で閉止することを特徴とする給油装置に用いられるポンプ装置。
JP23692098A 1998-08-24 1998-08-24 給油装置に用いられるポンプ装置 Expired - Fee Related JP4168354B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23692098A JP4168354B2 (ja) 1998-08-24 1998-08-24 給油装置に用いられるポンプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23692098A JP4168354B2 (ja) 1998-08-24 1998-08-24 給油装置に用いられるポンプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000064955A JP2000064955A (ja) 2000-03-03
JP4168354B2 true JP4168354B2 (ja) 2008-10-22

Family

ID=17007716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23692098A Expired - Fee Related JP4168354B2 (ja) 1998-08-24 1998-08-24 給油装置に用いられるポンプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4168354B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008031862A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Tokiko Techno Kk ポンプユニット
WO2013028714A1 (en) * 2011-08-22 2013-02-28 Cummins Emission Solutions Inc. Urea injection systems wash cycles

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000064955A (ja) 2000-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7210465B2 (en) Fuel supply device for fuel returnless system
JP2002227735A (ja) 船外機におけるベーパーセパレータ
JP4168354B2 (ja) 給油装置に用いられるポンプ装置
JP4828967B2 (ja) ポンプユニット
CN112368190A (zh) 制动液压控制装置
JP2009150315A (ja) ポンプユニット
JP2008267165A (ja) 燃料供給装置
JP3521286B2 (ja) ポンプユニット
JPH084660A (ja) ポンプユニット
JP3572434B2 (ja) 車両用燃料タンク
JP7085801B2 (ja) ポンプユニット
JP3314909B2 (ja) 給油装置用ポンプユニット
JPH0686880B2 (ja) 車両用燃料タンク装置のエゼクタポンプ
JPS6115265Y2 (ja)
JPH09209940A (ja) ポンプユニット
JP3521287B2 (ja) ポンプユニット
JP2008031862A (ja) ポンプユニット
JPH0861249A (ja) ポンプユニット
JP3391407B2 (ja) ポンプ装置
JP6020917B2 (ja) 燃料供給装置
JP3214543B2 (ja) ポンプ装置のフィルタ装置
JPH09268956A (ja) 燃料供給装置
JP3216115B2 (ja) ポンプ装置
JP4534977B2 (ja) シリンダヘッドカバー
JP2024009448A (ja) 燃料供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080305

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080716

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080724

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees