JP4167327B2 - ラベル貼付装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はラベル貼付装置に係り、特に帯状台紙から剥離されたラベルを複数の丸ベルト又は多孔ベルトの下面に吸着させて移送し被貼付物に貼付するラベル貼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のラベル貼付装置は、一対のローラと一対のローラ間に掛け渡された複数の丸ベルト又は多孔ベルトとファンとを備えている。帯状台紙から剥離されたラベルは、ファンの吸引作用によってベルトの下面に吸着され、ベルトに吸着されたラベルは、ベルトを回転駆動することによって、ベルトに吸着された状態で前記一対のローラ間を移送される。ローラ間を移送されたラベルは、被貼付物に繰り出されラベル先端が前記被貼付物に当接されると共に、押圧手段で被貼付物に押圧されて貼付される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種のラベル貼付装置では、前記ベルトの吸着範囲は最大のラベルに対応しているため、小さいラベルを吸着させる際には、ベルトのラベルが吸着していない部分を抜けるエアが多く吸着力が低下するので、ラベルがベルトの下面に保持されずに落下するという問題があった。
【0004】
また、落下しないまでもラベルが安定して吸着されないと、ラベルを被貼付物の所定の位置に精度よく貼付することができない。このため、小さいラベルを吸着させるために、ベルトのラベルが吸着されない部分のエアの流れを遮蔽する遮蔽板を取り付けるという方法もあるが、大きいラベルを吸着させる場合にこの遮蔽板が邪魔になり好ましくない。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、様々なサイズのラベルをベルトに確実に吸着させ、被貼付物の所定の位置に精度よく貼付することができるラベル貼付装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成する為に、複数のラベルが仮着された帯状台紙を剥離部材で転向搬送して前記帯状台紙から前記ラベルを剥離させ、該剥離されたラベルを移送手段で移送して被貼付物に繰り出しラベル先端を前記被貼付物に当接させると共に、押圧手段でラベルを介して前記被貼付物に押圧することによりラベルを貼付するラベル貼付装置に於いて、前記移送手段は、前記剥離部材の近傍に設けられた第1のローラと、前記押圧手段の近傍に設けられた第2のローラと、前記第1のローラと第2のローラとの間に掛け渡された複数の丸ベルトと、前記剥離されたラベルを前記丸ベルトの下面に吸引保持する吸引手段と、前記丸ベルトを回転駆動し、前記吸引保持されたラベルを前記被貼付物側へ移送する駆動源と、前記丸ベルトの下面から前記吸引手段に吸引されるエアの流れを抑制し、多数の通気孔を有する板状の整流板と、を備え、前記複数の丸ベルトにおける一側から所定本数範囲に対応する箇所に前記整流板を配設し、前記複数の丸ベルトにおける他側から残り本数範囲に対応する箇所には前記整流板を配設しないように構成し、前記ラベルのうち小さな面積のラベルを前記移送手段で移送する場合には、前記整流板が配設されていない前記他側寄りの前記丸ベルトの下面部分にラベルを吸着させることを特徴とする。
以上
【0007】
本発明によれば、帯状台紙から剥離されたラベルは、移送手段により被貼付物側に移送される。この移送において、ラベルは、丸ベルトの下面から吸引手段に向かって吸引される吸引エアによって丸ベルトの下面に吸引保持される。この時、丸ベルトの下面のうち、多数の通気孔を有する整流板が配設された下面部分は整流板が配設されていない下面部分よりも吸引手段によるエアの抜けが少ない。従って、ラベルのうち小さな面積のラベルを移送手段で移送する場合には、整流板が配設されてない丸ベルトの下面部分にラベルを吸着させれば、ラベルが吸着されていない下面部分のエアの抜けを整流板で抑制することができるので、吸引手段の吸着力が大幅に低下することがない。従って、小さな面積のラベルの場合でも丸ベルトの下面に確実に吸着保持することができる。
【0008】
一方、大きな面積のラベルの場合には、整流板が配設された下面部分と整流板が配設されていない下面部分の両方に吸着保持される。この時、整流板が配設された下面部分の吸着力は整流板が配設されていない下面部分の吸着力よりも多少小さくなるが、整流板に多数の孔を設けて吸引力を発生させているので、大きなラベルの場合も丸ベルトの下面に確実に吸着保持することができる。被貼付物側へ達したラベルは、被貼付物に繰り出されラベル先端が被貼付物に当接されると共に、押圧手段で被貼付物に押圧されて貼付される。前述のようにラベルが丸ベルトの下面に確実に吸着されることによって、ラベルを被貼付物の所定の位置に精度よく貼付することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るラベル貼付装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明のラベル貼付装置10の全体構成図である。
同図に示すように、ラベル貼付装置10は、主として、多数のラベル17が所定のピッチで仮着された(図3参照)帯状台紙16をロール状に巻回する供給リール12と、ラベル17に印字を行う印字部18と、印字されたラベル17を帯状台紙16から1枚ずつ剥離させる剥離板14と、剥離されたラベル17を移送する移送部20と、移送されたラベル17を被貼付物22に押圧して貼付する押圧ローラ60と、ラベル17が剥離された帯状台紙16を巻き取る巻取リール26とから構成される。そして、供給リール12に巻回された帯状台紙16は、搬送路に繰り出され、ガイドローラ28aに係合しながら印字部18に搬送される。一方、インクリボン用供給リール30に巻回されたインクリボン32も、印字部18へ搬送される。印字部18に搬送された帯状台紙16とインクリボン32は、印字部18の印字ヘッド34とプラテンローラ36とに挟持されてラベル17の所定位置に必要な印字が施される。プラテンローラ36は図示しない回転駆動源に連結され、帯状台紙16を搬送する。
【0010】
印字されたラベル17は帯状台紙16の搬送移動により剥離板14に搬送され、インクリボン32はインクリボン用巻取リール38に巻き取られる。
前記剥離板14は先端が鋭角状に形成され、ラベル17が仮着された帯状台紙16が剥離板14の先端で転向搬送されることにより、帯状台紙16よりも剛性の大きなラベル17は、帯状台紙16から剥離されて移送部20へ繰り出される。ラベル17が剥離された帯状台紙16はガイドローラ28bに係合しながら巻取リール26に巻き取られ、インクリボン32はインクリボン用巻取リール38に巻き取られる。巻取リール26の回転軸は、図示しない回転駆動源に連結されており、回転駆動源の駆動力によって帯状台紙16を巻き取る。
【0011】
前記移送部20は、駆動ローラ42と従動ローラ44と複数の丸ベルト40、40、…とステッピングモータ48とファン50とで構成される。
駆動ローラ42と従動ローラ44とは、図2に示すように、フード状に形成されたケーシングの後面板52と前面板54との間に回転自在に支持され、駆動ローラ42と従動ローラ44との間には、複数の丸ベルト40、40、…が等間隔で巻き掛けられる。尚、複数の丸ベルト40の代わりに多孔ベルトを使用してもよい。
【0012】
前記駆動ローラ42は、図1に示すように、タイミングベルト46を介してステッピングモータ48に連結され、前記丸ベルト40はステッピングモータ48によって図上矢印方向に間欠的に回転駆動される。
前記駆動ローラ42の近傍には、ローラ56が丸ベルト40に転接して設けられる。ローラ56は丸ベルト40の回転に従動して回転し、帯状台紙16から剥離されて移送部20へ繰り出されたラベル17は、丸ベルト40とローラ56とに挟持される。
【0013】
前記ステッピングモータ48の上方にはファン50が設けられ、丸ベルト40とローラ56とに挟持されたラベル17は、ファン50の吸引作用によって丸ベルト40の下面に吸着され、丸ベルト40の回転によって図上矢印方向に移送される。
前記駆動ローラ42と従動ローラ44との間には、整流板80が丸ベルト40に沿って設けられる。この整流板80は、図2に示すように、多数の通気孔82、82、…を有する。この整流板80の図上下端部は前面板54に沿う方向に折曲され、前面板54に一対のボルト84、84で固定されている。
【0014】
前記従動ローラ44の近傍には、挟持ローラ58が丸ベルト40に転接して設けられ、丸ベルト40の回転に従動して回転する。従動ローラ44に達したラベル17は、丸ベルト40と挟持ローラ58とに挟持された状態で、別設のコンベヤ21で搬送されてきた被貼付物22へ繰り出され、ラベル17の先端が被貼付物22へ当接される。
【0015】
被貼付物22へ繰り出されたラベル17は、押圧ローラ60によって被貼付物22に押圧されて貼付される。押圧ローラ60は回動板62の先端部に取り付けられ、この回動板62は回動軸64を支点として回動自在である。この回動板62の末端にはスプリング66の一端が取り付けられ、スプリング66の他端はピン68に固定される。これにより、回動板62はスプリング66によって時計回り方向に付勢される。
【0016】
前記駆動ローラ42と従動ローラ44との間にはセンサ72が設けられ、移送されるラベル17の先端を検知する。ラベル17の先端がセンサ72で検知されると、該検知信号が貼付タイミング信号として貼付部24に送られ、そのタイミングに応じて押圧ローラ60がラベル17を被貼付物22に貼付する。
次に、上記の如く構成されたラベル貼付装置10の作用について説明する。
【0017】
剥離板14で帯状台紙16から剥離されたラベル17は、移送部20へ繰り出され、丸ベルト40とローラ56とに挟持される。丸ベルト40とローラ56とに挟持されたラベル17は、ファン50の吸引作用によって丸ベルト40の下面に吸着され、ステッピングモータ48の回転駆動によって、丸ベルト40の回転と共に図上矢印方向に移送される。この時、図2に示すように、最大のラベル17aは両端に位置する丸ベルト40間に吸着され、最小のラベル17bは図上上端に位置する丸ベルト40と整流板80の図上上端との間に吸着される。この時、丸ベルト40の下面のうち、最小のラベル17bが吸着された下面部分は最小のラベル17bが吸着されない下面部分よりもファン50の吸引作用によるエアの抜けが少ない。従って、最小のラベル17bを移送する場合には、最小のラベル17bが吸着されていない下面部分のエアの抜けを整流板80で抑制することができるので、ファン50の吸着力が大幅に低下することがない。従って、最小のラベル17bの場合でも丸ベルト40の下面に確実に吸着保持することができる。一方、最大のラベル17aを移送する場合には、整流板80が配設された下面部分の吸着力は整流板80が配設されていない下面部分の吸着力よりも多少小さくなるが、整流板80に多数の通気孔82を設けて吸引力を発生させているので、最大のラベル17aの場合も丸ベルト40の下面に確実に吸着保持することができる。このようにして、最小から最大まであらゆるサイズのラベル17が確実に丸ベルト40の下面に吸着される。
【0018】
被貼付物22の近傍に達したラベル17は、丸ベルト40と挟持ローラ58とに挟持された状態で被貼付物22へ繰り出され、ラベル17の先端が被貼付物22へ当接される。被貼付物22へ繰り出されたラベル17は、押圧ローラ60によってコンベヤ21で搬送されてきた被貼付物22に押圧されて貼付される。この時、前述したように、あらゆるサイズのラベル17が安定して丸ベルト40の下面に吸着されることによって、ラベル17を被貼付物22の所定の位置に精度よく貼付することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のラベル貼付装置によれば、丸ベルトの下面から吸引手段に吸引されるエアの流れを部分的に遮る、多数の通気孔を有する板状の整流板を備えたことによって、丸ベルトの下面のうち、多数の通気孔を有する整流板が配設された下面部分は整流板が配設されていない下面部分よりも吸引手段によるエアの抜けが少ない。従って、ラベルのうち小さな面積のラベルを移送手段で移送する場合には、ラベルが吸着されていない下面部分のエアの抜けを整流板で抑制することができるので、吸引手段の吸着力が大幅に低下することがなく、丸ベルトの下面に確実に吸着保持することができる。一方、大きな面積のラベルの場合には、整流板に多数の通気孔を設けて吸引力を発生させているので、丸ベルトの下面に確実に吸着保持することができる。前述のようにラベルが丸ベルトの下面に確実に吸着されることによって、ラベルを被貼付物の所定の位置に精度よく貼付することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラベル貼付装置の全体構成図
【図2】図1のラベル貼付装置の移送部の上面図
【図3】ラベルが仮着された帯状台紙の詳細を説明する説明図
【符号の説明】
10…ラベル貼付装置
14…剥離板
16…帯状台紙
17…ラベル
17a…最大ラベル
17b…最小ラベル
20…移送部
22…被貼付物
40…丸ベルト
42…駆動ローラ
44…従動ローラ
48…ステッピングモータ
60…押圧ローラ
80…整流板
82…通気孔
Claims (1)
- 複数のラベルが仮着された帯状台紙を剥離部材で転向搬送して前記帯状台紙から前記ラベルを剥離させ、該剥離されたラベルを移送手段で移送して被貼付物に繰り出しラベル先端を前記被貼付物に当接させると共に、押圧手段でラベルを介して前記被貼付物に押圧することによりラベルを貼付するラベル貼付装置に於いて、
前記移送手段は、
前記剥離部材の近傍に設けられた第1のローラと、
前記押圧手段の近傍に設けられた第2のローラと、
前記第1のローラと第2のローラとの間に掛け渡された複数の丸ベルトと、
前記剥離されたラベルを前記丸ベルトの下面に吸引保持する吸引手段と、
前記丸ベルトを回転駆動し、前記吸引保持されたラベルを前記被貼付物側へ移送する駆動源と、
前記丸ベルトの下面から前記吸引手段に吸引されるエアの流れを抑制し、多数の通気孔を有する板状の整流板と、を備え、
前記複数の丸ベルトにおける一側から所定本数範囲に対応する箇所に前記整流板を配設し、前記複数の丸ベルトにおける他側から残り本数範囲に対応する箇所には前記整流板を配設しないように構成し、
前記ラベルのうち小さな面積のラベルを前記移送手段で移送する場合には、前記整流板が配設されていない前記他側寄りの前記丸ベルトの下面部分にラベルを吸着させることを特徴とするラベル貼付装置。
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JP21974698A Expired - Lifetime JP4167327B2 (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | ラベル貼付装置 |
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-
1998
- 1998-07-17 JP JP21974698A patent/JP4167327B2/ja not_active Expired - Lifetime
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