JP4167019B2 - 分割包装袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種類以上のものを、仕切り用シールを有する一つの袋内の各領域に充填し、例えば使用直前に該包装袋内で各内容物を混合し得る分割包装袋に関するものである。例えば美顔液と脱脂綿、2液性染髪料、2液性接着剤、調味料と食材、酢と醤油とサラダ油等である。
【0002】
【従来の技術】
一般に、美顔液と脱脂綿は各々個別に包装されており、使用時にそれぞれの包装から美顔液と脱脂綿を取り出して、脱脂綿に美顔液をしみ込ませることが行われている。この場合、美顔液量を一定量脱脂綿にしみ込ませるには計量等が必要であり、手間がかかる。また、2液性染髪料、2液性接着剤等でも同様である。
【0003】
一方、美顔液と脱脂綿を予め同一の包装袋に混合状態に置くと、脱脂綿が変形し肌触りが悪くなる等の不具合がある。また、2液性染髪料、2液性接着剤においては、2液が反応し、変色、変質するため、使用直前に混合する必要がある。
【0004】
そこで、美顔液と、脱脂綿等を仕切り用シール部のある同一包装袋に封入し、美顔液と脱脂面を袋から取り出すことなく、使用直前の包装袋内で混ぜ合わせることが可能な包装袋が存在する(例えば特開平6−345098号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の包装袋は、美顔液と脱脂綿等を包装袋内で混合するために、包装袋周囲のシール部は破袋せずに仕切り用シール部のみを剥離する必要がある。このため、例えば包装袋の製造時に、仕切り用シール部のシール温度或いはシール圧力を低くする、或は仕切り用シール部のシール幅を部分的に狭くする等の方法により、仕切り用シール部のシール強度を包装袋の周囲のシール強度より弱くすることが行われている。
【0006】
本発明は、仕切り用シール部と包装袋の周囲のシール部等の製袋時のシール強度の強弱等を考慮する必要がなく、簡単なシール形状で、仕切り部用シール部のみを確実に剥離することができる分割包装袋を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、外周の全部又は一部に設けられた外周シール部により密封形成される分割包装袋であって、該包装袋内に表裏包装用フィルムを密着する仕切り用シール部を設け、該仕切り用シール部により上記包装袋を少なくとも2つの密封領域に分割し、一方領域に圧力を加えることにより上記仕切り用シール部を剥離し得るように構成し、上記仕切り用シール部は圧力を加える上記一方領域に向かう突出部を有しているものであることを特徴とする分割包装袋により構成されるものである。
【0008】
上記仕切り用シール部の突出部は、例えばV字形状の突出部(5)により形成することが好ましく、「V字」の頂点が一方の密封領域(領域X)に向かうように構成することが好ましい。この仕切り用シール部は、分割包装袋の対向する2辺に亙って設けることもできるし、直交する2辺に亙って設けることもできる。また、仕切り用シール部を複数設け、包装袋を3以上の領域に分割することもできる。上記仕切り用シールによる密着は、熱融着によることが好ましいが、他の密着法(例えば接着剤による密着等)によることもできる。また、突出部(5)が向かう一方の密封領域(領域X)に例えば美顔液(T)等を封入し、他方の密封領域(領域Y)に脱脂綿(F)等を封入することが好ましい。従って、突出部(5)側の一方の密封領域(領域X)を手等で押圧することにより圧力を加えると、仕切り用シール部(B)の突出部(5)にシール部(B)を剥離する方向の応力が集中し、これにより、該突出部(5)近傍から仕切り用シール部(B)を確実に剥離して、一方の密封領域(領域X)内の例えば美顔液等を他方の密封領域(領域Y)に送出して脱脂綿(F)等と混合することができる。
【0009】
第2に、上記仕切り用シール部をV字形状に形成し、該シール部のV字形状の突出部を上記一方の密封領域側に突出させたものである上記第1記載の分割包装袋により構成されるものである。
【0010】
上記仕切り用シール部は、一方の密封領域(領域X)に向かう突出部(5)を有するV字形状のV字型シール部(B)により構成することが好ましい。
【0011】
第3に、上記仕切り用シール部の一部をV字形状に形成し、該シール部のV字形状の突出部を上記一方の密封領域側に突出させたものである上記第1記載の分割包装袋により構成されるものである。
【0012】
仕切り用シール部の一部をV字形状に形成してV字形状の突出部(5)を一方の密封領域(領域X)側に突出させた分割包装袋としては、例えば図11(a)、(c)、(d)等に示すように構成することが好ましい。
【0013】
第4に、上記仕切り用シール部は、上記包装袋の一の側縁から他の側縁に向けて形成されたものである上記第1〜3の何れかに記載の分割包装袋により構成される。
【0014】
上記仕切り用シール部は、例えば図1、図8、図10、図11(b)(c)(e)等に示す仕切り用シール部により構成することが好ましい。
【0015】
第5に、上記仕切り用シール部は、上記包装袋内に独立した領域として形成したものである上記第1又は3に記載の分割包装袋により構成されるものである。
【0016】
上記仕切り用シール部は、例えば図11(d)に示す仕切り用シール部(D)により形成することが好ましい。
【0017】
第6に、上記仕切り用シール部は、一定幅のシール部により形成されたものである上記第1〜5の何れかに記載の分割包装袋により構成されるものである。
【0018】
一定幅のシール部とは、例えば図1に示す仕切り用シール部(B)のように、包装袋の一側縁から他側縁に至るシール部の幅が一定であることをいう。このように仕切り用シール部を一定幅に形成しても、上記突出部から確実に剥離することができる。
【0019】
第7に、上記仕切り用シール部は、易剥離性のシール部により形成されたものである上記第1〜6の何れかに記載の分割包装袋により構成されるものである。
【0020】
第8に、上記易剥離性のシール部は、上記表裏包装用フィルム間における上記仕切り用シール部を含む領域に、易剥離層を表裏に有するフィルム又は易剥離フィルム単体を介在させることにより形成したものである上記第7記載の分割包装袋により構成されるものである。
【0021】
上記易剥離層を表裏に有するフィルムは、例えばシーラントフィルム(4)により構成することができる。易剥離フィルム単体は、易剥離性樹脂からなるフィルムにより構成することができる。即ち、易剥離層を表裏に有するフィルム、易剥離フィルム単体とは、少なくとも表裏が易剥離層からなるフィルム(例えば図4のフィルム等)である。
【0022】
第9に、上記易剥離性のシール部は、上記包装用フィルムの内面に易剥離層を設けることにより形成したものである上記第7記載の分割包装袋により構成されるものである。
【0023】
このように構成すると、例えばシーラントフィルム(4)等を用いることなく分割包装袋を製造することができる。
【0024】
尚、本項において本発明の構成に対応して実施形態における符号をかっこ書で示したが、これは対応関係を明確にするために便宜上付したものであり、本発明の構成がこれらの符号で示される部材に限定されないことは勿論である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1(a)(b)は本発明の第1の実施形態に係る分割包装袋1の平面図及び断面図、図2は該包装袋1の分解斜視図を示すものである。
【0026】
かかる図において、2は表面側の包装用フィルム、3は裏面側の包装用フィルム、4は両フィルム2,3の間において、該フィルム2,3の中央部に挿入配置される方形のシーラントフィルムであり、当該分割包装袋1は、上記シーラントフィルム4を上記フィルム2,3の中央部にサンドイッチした状態で重ね合わせ、上記フィルム2,3の外周シール部A、及び仕切り用シール部としての中央の上下方向のV字型シール部Bを熱融着により密着することにより、上記V字型シール部Bを挟んで左右の独立の2つの密封領域X,Yを有する分割包装袋1として形成されるものである。
【0027】
尚、図1、図2における上記外周シール部Aは、該包装袋1の四方(全周)に亙り形成されているが、筒状フィルムであれば対向する2辺のみに外周シール部Aが形成され(例えば図11(b))、一枚のフィルムを2つ折にした場合は三方のみに外周シール部が形成される。即ち、外周シール部は外周の全周のみならず、包装袋1の形態によっては外周の一部に設けられる場合もある。
【0028】
上記フィルム2,3の材質は、例えば外側がPET(ポリエステル)、内側がPE(ポリエチレン)の2層構造からなるものであり(図3参照)、内側のPE(その他、CPP(未延伸ポリプロピレン)等)は熱融着時のシール材(シーラント)として作用して、該PE側を対向させて上記シール部A,Bを熱融着することにより、上記外周シール部Aの内、上記シーラントフィルム4が存在しない「コ」字状の左右外周シール部分A1,A2(図1(a)中ハッチング部分)はPEの熱融着作用により人為的な力では容易に剥離しないように高いシール強度で熱融着される。
【0029】
上記シーラントフィルム4は、易剥離性のシール部を形成するためのものであり、上記表裏包装用フィルム2,3間における上記V字型シール部Bを含む領域に介在するものである。このシーラントフィルム4は、図4に示すように、NY(ナイロン)又はPET(ポリエステル)又はOPP(延伸ポリプロピレン)等をフィルム基材として、その基材の表裏に、易剥離性樹脂(例えば、凝集力の弱い樹脂のフィルム、例えば、三菱化学株式会社製のVMX(登録商標)、東セロ株式会社製のT.A.F(登録商標)等)を貼り合わせて、その表裏に易剥離層4’を形成したものである。上記表裏包装用フィルム2,3のPEのシール温度は約130℃〜200℃であり、上記易剥離性樹脂フィルム(易剥離層4’)のシール温度は約130℃〜200℃であるため、上記シーラントフィルム4を介在させた図2の状態で、全体のシール部A,Bを同一温度で熱融着することにより、上記外周シール部Aの内、このシーラントフィルム4が介在する熱融着部分、即ち、両側外周シール部分A3,A4及び上記V字型シール部Bは、当該フィルム4の易剥離層4’の作用により、このフィルム4が存在しない上記左右外周シール部分A1,A2よりもシール強度が弱くなる。即ち、このように構成すると、上記フィルム4を介在させた状態で、上記外周シール部A及びV字型シール部Bを同一温度(例えば、130℃〜200℃、好ましくは150℃〜200℃)で熱融着すると、左右外周シール部分A1、A2(PE部分)は容易に剥離しない強いシール強度でシールされ、上記フィルム4が存在するシール部分(両側外周シール部分A3,A4及びV字型シール部B)のシール強度は、上記易剥離層4’の作用により、人の手で比較的容易に剥離し得るような易剥離性のシール部となる。従って、包装袋1の製造時に外周シール部AとV字型シール部Bとのシール強度(シール温度等)の強弱を考慮する必要がない。尚、易剥離性樹脂の貼合せ、塗布は、プラスチック成形容器の蓋材において手等で開封する易剥離性のシール部を形成する方法として公知の技術であり、剥離強度は5〜20N/15mm巾のものが一般的である。また、図4には表裏に易剥離性樹脂層4’を設けたフィルムを示したが、これに代わり、易剥離性樹脂からなるフィルム、即ち易剥離フィルム単体(例えば上記凝集力の弱い樹脂フィルム単体、例えば上記VMX、T.A.Fフィルム単体)を表裏包装用フィルム2,3間に介在させても良い。
【0030】
従って、シール強度でみると、(左右外周シール部分A1,A2)>(両側外周シール部分A3,A4,V字型シール部B)の関係となるが、上記シーラントフィルム4が介在する両側外周シール部分A3,A4,V字型シール部Bのシール強度は人為的な力で比較的容易に開封できる同一のシール強度となる。
【0031】
上記V字型シール部Bは、上記両側外周シール部分A3,A4の中程より、その突出部5(「V字」の突出部5の頂点5a)が左方向側(領域X方向)に突出するように、即ち、領域Yには上記V字型シール部3の凹側5’が位置するように、かつ該包装袋1の垂直二等分線L上に該突出部5の頂点5aが位置するように一定幅のシール部としてV字形状に形成される。即ち、上記V字型シール部Bは、包装袋1の一の側縁(両側外周シール部分A3側)から、他の側縁(両側外周シール部分A4側)に向けて一定幅のシール部により形成されている。
【0032】
このような分割包装袋1において、領域Xには、例えば美顔液Tを密封収納し、領域Yには上記美顔液Tをしみ込ませる脱脂綿Fを密封収納するものである。
【0033】
本発明は、上述のように構成されるものであるから、上述のように美顔液T及び脱脂綿Fが密封収納された分割包装袋1において、脱脂綿Fに美顔液Tをしみ込ませるには、包装袋1の領域Xをその表面側から、又は該領域Xをその表裏両側から手で押す等して該領域Xに上方又は上下方向から圧力をかける(図5矢印P参照)。
【0034】
すると、圧力は領域X内の全てのシール部(左側外周シール部分A1,両側外周シール部分A3、A4,V字型シール部B)に対して均等にかかり、包装袋1の領域X内に略球形状の膨出部6が形成される(図5,図6(a)参照)。このとき、上記V字型シール部Bの突出部5と膨出部6との接点領域Eには、上記シール部Bを剥離する方向の力(図5中矢印q)が作用するが、上記シール部BはV字型に形成されおり、上記膨出部6に突出部5の頂点5a部分が狭い領域Eで接する状態(点接触に近い状態)となるため(図6(a)、図5参照)、V字型シール部Bの突出部5以外のシール部分B1,B2、及び両側外周シール部分A3、A4と比較して、当該突出部5に剥離方向(矢印q方向)の応力が集中することになる。即ち、V字型シール部Bの突出部5には、他のシール部分B1,B2,A3,A4と比較して応力が集中し、これにより当該突出部5から領域Y方向に剥離が始まる。即ち、他のシール部分B1,B2,A3,A4よりも突出部5から早く剥離が開始される。
【0035】
さらに同方向に圧力をかけると、V字型シール部Bの領域X側の突出部5から領域Y方向(図6(b)における矢印a方向)に剥離が始まり、最終的には、上記シーラントフィルム4の表裏と上記包装用フィルム2,3各内面との融着部分の内、シーラントフィルム4の上方と上記包装用フィルム2内面との間が剥離し(図7(a))、或いは、シーラントフィルム4の下方と上記包装用フィルム3内面との間が剥離し(図7(b))、結果的に上記突出部5及びその近傍のV字型シール部Bが剥離する(図6(b)参照)。これにより、領域Xの美顔液Tが領域Yの脱脂綿F方向に流出し、該領域Y側において、脱脂綿Fに美顔液Tをしみ込ませることができる。また、上記V字型シール部Bの突出部5が剥離するとき、上記突出部5に応力が集中するため、V字型シール部B、両側外周シール部分A3,A4の各シール強度が同一であっても、両側外周シール部分A3,A4部分は剥離することはなく、上記突出部5近傍から確実に剥離することができる。また、突出部5に応力が集中するため、上記シール部Bが一定幅であっても、上記突出部5近傍から確実に剥離することができる。
【0036】
また、V字型シール部Bの突出部5が位置する領域X側から圧力を加える方が、凹側5’が位置する領域Y側から圧力を加えた場合より、上記突出部5の近傍にかかる単位面積(長さ)当たりの応力が大きくなるため、領域Y方向から圧力を加えるより、領域Xから圧力を加える方が低圧力でV字型シール部Bを剥離することができる。
【0037】
上述のように本実施形態では、上記各シール部(V字型シール部B、両側外周シール部分A3,A4)のシール強度が同一であっても、V字型シール部Bの突出部5から確実に剥離を開始することができる。従って、従来の包装袋のように、製袋時に仕切り用シール部のシール強度を外周部分のシール強度より弱くする等のシール強度の強弱(例えばシール温度、シール圧力の高低)を考慮する必要がないし、仕切り用シール部のシール強度を弱くするために、例えば仕切り用シール部の幅を部分的に狭く形成する等の形状をとる必要もない。
【0038】
図8は、本発明の第2の実施形態であり、上記シーラントフィルム4を使用しない場合を示す。尚、上記第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して便宜上その説明を省略する。
【0039】
本実施形態では、表面側の包装用フィルム2’、裏面側の包装用フィルム3’の基本的材質は上記第1の実施形態と同様の例えば外側がPET(ポリエステル)、内側がPE(ポリエチレン)(又はCPP等)の2層構造からなるものであるが、内側のPE(又はCPP)の表面全体に上記VMX等の易剥離性樹脂(イージーピール樹脂)を塗布、又は上記易剥離樹脂のフィルムを貼り合わせて易剥離層4’を形成したものである(図9(a)参照)。或は、内側のPE(又はCPP)に代えて上記PET内面に上記易剥離性樹脂のフィルムを塗布又は貼り合わせ等により上記易剥離層4’を設けたものである(図9(b)参照)。尚、外周シール部A、中央のV字型シール部Bの形状は、第1の実施形態と同様である。従って、上記表裏包装用フィルム2’、3’を上記易剥離層4’が対向するように重ね合わせて外周シール部A及びV字型シール部Bを同一温度(約130℃〜200℃)で熱融着して分割包装袋1を形成する。当該分割包装袋1は、上記易剥離層4’の作用によりシール部A,B全体が手で比較的容易に剥離可能な分割包装袋1となる。また、上述のようにシーラントフィルム4が存在しないため、上記各シール部A,Bのシール強度は同一となる。
【0040】
このような第2の実施形態において、脱脂綿Fに美顔液Tをしみ込ませるには、上記第1の実施形態と同様に、領域Xを表面側から、又は表裏両側から手で押す等して該領域Xに上方又は上下方向から圧力をかける(図8(b)矢印P参照)。すると、圧力は領域Xの全てのシール部A,Bに対して均等にかかり包装袋1の領域Xには略球形状の膨出部6が形成さる(図8(b)参照)。さらに圧力をかけると、上記第1の実施形態と同様の作用により、V字型シール部Bの突出部5(突出部5の頂点5a部分)に剥離方向(図8(b)矢印q)の応力が集中し、該突出部5から領域Y方向に剥離が始まり、最終的には、突出部5及びその近傍のV字型シール部Bが、第1の実施形態と同様に、図6(b)に示すように剥離する。これにより、領域Xの美顔液Tが脱脂綿F方向に流出し、該領域Y側において、脱脂綿Fに美顔液Tをしみ込ませることができる。
【0041】
上述のように第2の実施形態では、全周に亙る外周シール部A及びV字型シール部Bのシール強度は同一であっても、また該シール部Bが一定幅であっても、上記第1の実施形態と同様に、X領域を押圧して該領域に膨出部6を形成すると、上記突出部5と膨出部6との接点領域Eに応力が集中し、即ち、V字型シール部Bの突出部5には、突出部5以外のシール部分B1,B2、及び外周シール部Aよりも、剥離する方向の応力が集中するため、当該突出部5から領域Y方向に確実に剥離することができるものである。
【0042】
従って、第2の実施形態によれば、シーラントフィルム4を用いる必要がなく、また第1の実施形態と同様、従来の包装袋のように製袋時にシール部のシール条件を変化させる等のシール強度の強弱を考慮する必要もない。
【0043】
尚、上記第1及び第2の実施形態においては、仕切り用シール部としてのV字型シール部Bと外周シール部(第1の実施形態では両側外周シール部分A3,A4、第2の実施形態では外周シール部A)のシール強度は同一としたが、仕切り用シール部(B)のシール強度を外周シール部のシール強度より弱く形成しても(即ち、シール強度が、「仕切り用シール部(B)≦外周シール部(A,A3,A4)」)、同一の効果が得られることは勿論である。
【0044】
図10に示すものは、V字型シール部B等の各種バリエーションを示すものであり、(a)は上記各実施形態のV字型シール部Bより「V字」の角度をより鋭角的にしたV字型シール部Bを示すもの、(b)は上記各実施形態のV字型シール部Bより「V字」の角度を広くしたV字型シール部Bを示すもの、(c)はV字型シール部Bの上下両端部分を左右両辺に平行な直線部B3,B4としたもの、(d)はシーラントフィルム4をV字型シール部Bに沿ってV字型のテープ状に設けたものであり、これらは何れも一定幅のシール部Bにより形成される。これら何れのバリエーションにおいても、上記各実施形態と同様の作用効果を得ることができるものである。
【0045】
図11に示すものは、本発明に係る分割包装袋1のさらに他のバリエーションを示すものであり、(a)は分割包装袋1の一辺から半球状に仕切り用シール部Cを設けて該シール部C内を領域Xとし、該シール部Cの一部に領域X方向の「V字」の突出部5を有するV字型シール部Bを設け、該領域Xを押圧することで矢印b方向にシール部Bを剥離するもの、(b)は左右辺のみに外周シール部Aを有する筒状包装用フィルムからなる分割包装袋1であり、外周シール部の存在しない一側縁から他側縁に向かって突出部5を有するV字型シール部Bを設けたものであり、領域Xを押圧することで矢印d方向にシール部Bを剥離するもの、(c)は、突出部5を有するV字型シール部Bを、直交する一の側縁から他の側縁に向けて設け該シール部B内を領域Xとしたものであり、該領域Xを押圧することで矢印e方向にシール部を剥離するもの、(d)は包装袋1の内部に独立した領域として略円形の仕切り用シール部Dを設けて該シール部D内を領域Xとし、該シール部Dの一部に領域X方向の「V字」の突出部5を有するV字型シール部Bを設けたものであり、領域Xを押圧することで矢印f方向にシール部Bを剥離するもの、(e)はV字型シール部Bを並設することにより、一つの包装袋を3つの密封領域(領域X、領域Y、領域Z)に分割したものであり、領域Xを押圧することにより矢印g方向に剥離して領域X内の内容物と領域Yの内容物を混合し、さらに領域Yを押圧することにより矢印h方向に剥離して領域Y内の内容物と領域Zの内容物とを混合するものである。また、これらの包装袋における仕切り用シール部としてのシール部B、D等は、何れも一定幅のシール部により形成されている。また、これらの包装袋において、上記第1の実施形態のように仕切り用シール部の領域にシーラントフィルム4を介在させても良いし、上記第2の実施形態のように表裏包装用フィルム内面に易剥離樹脂層4’を設けても良い。これらの包装袋1によっても、上記各実施形態と同様の作用効果を得ることができるものである。
【0046】
上記各実施形態における包装用フィルム2,3(2’,3’)は、1層又は2層のフィルムにより構成されるものであるが、2層構造以上に構成される場合は、上述のようにPET(ポリエステル)/PE(ポリエチレン)の2層フィルム(以下、複層構造の材質を、「外側/中間/内側」の順に示す)の他、NY(ナイロン)/PEの2層フィルム、PET/NY/PEの3層フィルム、透明蒸着PET/NY/PEの3層フィルム、PET/Al(アルミニウム)/PEの3層フィルム、PET/PE/Al/PEの4層フィルム、PET/NY/Al/PEの4層フィルム、OPP(延伸ポリプロピレン)/CPP(未延伸ポリプロピレン)の2層フィルム、NY/Al/PEの3層フィルム、セロハン/PEの2層フィルム、セロハン/Al/PEの3層フィルム、紙/Al/PEの3層フィルム、NY/EVOH(ポリビニールアルコール)/PEの3層フィルム等が考えられ、その他、各種の材質のフィルムを用いることができる。また、上記第2の実施形態における易剥離層4’は、上記各フィルムの内側の表面に形成されるものである。
【0047】
以上のように本発明によれば、分割包装袋を複数の領域に分割する仕切り用シール部をV字型シール部により形成し、又は仕切り用シール部の一部を突出部を有するV字形状に形成し、該シール部の突出部への応力集中により剥離するように構成したものであるため、仕切り用シール部のシール強度と外周シール部のシール強度が同一であっても、外周シール部が誤って剥離することはなく、仕切り用シール部から確実に剥離することができる。従って、外周シール部(図1の分割包装袋であれば、両側外周シール部分A3,A4、図2の分割包装袋であれば、外周シール部A)と仕切り用シール部(V字型シール部B)とのシール強度の強弱を考慮する必要がなく、例えば製袋時に同一シール条件(同一の熱融着温度,或いは圧力等)で製造することができる。
【0048】
また、包装袋の製造時に外周シール部と仕切り用シール部との熱融着温度、圧力等のシール条件を変化させる必要がなく、一体成形が可能であるため、加工が容易で分割包装袋の製造コストを低減することができる。
【0049】
また、突出部への応力集中を利用して剥離するものであるから、仕切り用シール部(例えばV字型シール部B)と外周シール部を同一シール幅で形成することができ、従来の包装袋のように、シール強度を弱くするために仕切り用シール部の一部のシール幅を狭く形成する等の必要もなく、極めて簡単なシール形状(例えばV字型シール部B)で外周シール部を破壊することなく、仕切り用シール部を確実に剥離可能な分割包装袋を構成することができる。
【0050】
尚、上記実施形態では、領域Xに美顔液、領域Yに脱脂綿を封入した例を示したが、分割包装袋内に封入するものは、これに限定されない。例えば(以下、「領域X/領域Y」の順で示す)、2以上の薬剤を混合して調剤する場合の薬剤、2以上の材料を混合して調合する場合の塗料、接着剤等の他、液状のタレ/食品素材、粉末状の調味料/食品素材、液体調味料/液体調味料、等の食品、その他、各種の分野に適用することができるものである。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、仕切り用シール部に圧力を加える一方の密封領域に向かう突出部を形成することにより、たとえ外周シール部と仕切り用シール部のシール強度が同一であっても、外周シール部を破壊することはなく、仕切り用シール部から確実に剥離することがでる分割包装袋を実現することができるものである。
【0052】
また、本発明によれば、仕切り用シール部のシール幅を一定幅としても、仕切り用シール部から確実に剥離することができる分割包装袋を実現することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態の分割包装袋の平面図、(b)は図1のR−R線断面図である。
【図2】同上包装袋の分解斜視図である。
【図3】同上包装袋の包装用フィルムの断面図である。
【図4】同上包装袋のシーラントフィルムの断面図である。
【図5】同上包装袋において膨出部が形成された状態の断面図(図1(a)のR−R線断面図)である。
【図6】(a)は同上包装袋の膨出部を示す該包装袋の領域X近傍の平面図、(b)は同上包装袋のシール部の剥離状態を示す該包装袋の領域X近傍の平面図である。
【図7】(a)(b)は同上包装袋の仕切り用シール部の剥離状態を示す該シール部近傍の断面図である。
【図8】(a)は本発明の第2の実施形態に係る分割包装袋の平面図、(b)は(a)図のG−G線断面図である。
【図9】(a)(b)は同上第2の実施形態における包装用フィルムの断面図である。
【図10】(a)〜(d)は、同上包装袋の他の実施形態を示す仕切り用シール部近傍の平面図である。
【図11】(a)〜(e)は、同上包装袋の他の実施形態を示す分割包装袋の平面図である。
【符号の説明】
1 分割包装袋
2、3 包装用フィルム
2’、3’ 包装用フィルム
4 シーラントフィルム
4’ 易剥離層
5 突出部
5a 頂点
A 外周シール部
A1,A2 左右外周シール部分
A3,A4 両側外周シール部分
B V字型シール部

Claims (4)

  1. 外周の全部又は一部に設けられた外周シール部により密封形成される分割包装袋であって、
    該包装袋内に表裏包装用フィルムを密着する一定幅の仕切り用シール部を設け、該仕切り用シール部により上記包装袋を少なくとも2つの密封領域に分割し、一方領域に圧力を加えることにより上記仕切り用シール部を剥離し得るように構成し、
    上記仕切り用シール部は圧力を加える上記一方領域に向かう突出部を有しており、
    上記仕切り用シール部は、易剥離性のシール部により形成され、その易剥離性のシール部は、上記表裏包装用フィルム間における上記仕切り用シール部及び上記仕切り用シール部の両側の両側外周シール部に、易剥離層を表裏に有するフィルム又は易剥離フィルム単体を介在させることにより形成したものであることを特徴とする分割包装袋。
  2. 上記仕切り用シール部をV字形状に形成し、該シール部のV字形状の突出部を上記一方の密封領域側に突出させたものである請求項1記載の分割包装袋。
  3. 上記仕切り用シール部の一部をV字形状に形成し、該シール部のV字形状の突出部を上記一方の密封領域側に突出させたものである請求項1記載の分割包装袋。
  4. 上記仕切り用シール部は、上記包装袋の一の側縁から他の側縁に向けて形成されたものである請求項1〜3の何れかに記載の分割包装袋。
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