JP4166708B2 - データ通信装置、データ通信システム、データ通信方法、データ通信プログラム並びにこのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

データ通信装置、データ通信システム、データ通信方法、データ通信プログラム並びにこのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、データ通信システムにおける伝送路またはデータ通信装置に障害が発生した場合にもデータ通信システム全体が使用不能になるのを防ぐ、データ通信装置、データ通信システム、データ通信方法、データ通信プログラム並びにこのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
カー・ナビゲーションやカー・オーディオ、携帯電話機など、さまざまな車載電子機器を集中的に制御するための基幹技術として、MOST(Media Oriented Systems Transport)が採用されてきた。特にマルチメディア系の装置をつなぐネットワークとしてMOSTが選ばれている。
このような、MOSTはPOF(プラスチック光ファイバ)を使ったネットワークのプロトコルである。オーディオやテレビ、ナビゲーション・システム、電話などの各装置(ノード)を相互接続し、ユーザーにさまざまなメリットをもたらす。MOSTを採用することによって、各コンポ-ネントを接続するワイヤー・ハーネスの重量やノイズの影響を低減するだけでなく、システムを開発する技術者の負担を軽くすることができる。また、最終的にはユーザーにさまざまな装置を集中的に制御する手段をもたらすことができる。
MOSTの特徴は、1本の低価格の光ファイバ・ネットワークによって、次の3種類のデータを以下のように転送することができることである。
(1)同期データ(オーディオ信号やビデオ信号などのストリーミング・データのリアルタイム転送)
(2)非同期データ(インターネット・アクセスやデータベースへのアクセスなどのパケット転送)
(3)制御データ(制御メッセージやネットワーク全体を制御するためのデータ転送)
MOSTネットワークにおいて、データは、フレームを基本単位として転送される。リング状に接続された各データ通信装置(ノード)を次々にフレームが一方向に転送されていく。MOSTのフレームは64バイト(512ビット)で構成される。フレーム内の同期データと非同期データの領域は合わせて60バイト分になるが、同期データと非同期データの境界はシステムによって変えることができる。制御データについては、ブロック単位で管理される。1ブロックは16フレームから構成される。
MOSTではネットワーク遅延検出機能を規定している。MOSTネットワークでは、ノードを通して転送される同期データ上に2フレームの遅延がある。ネットワークの遅延検出においては、与えられたデータ・ソースと受信ノード間にアクティブ・ノードがいくつあるかを把握することができる。
物理的なトポロジとして、基本的に1本のリング・トポロジがある。このトポロジのメリットは、ノードを増設する際にハブやスイッチが必要ないという点と、通信回線(ここでは、光ファイバ)が特定の装置付近に集中することなく無駄な引き回しを省くことができるという点とである。実装面でも例えば、上記のような車載電子機器を結ぶネットワークに向いている。さらに光ファイバ・ネットワークは電磁放射ノイズとアース・ループの影響を受けない。このようなリング・トポロジは光ファイバ・ネットワークの代表的なトポロジであり、MOST技術に適している。リング・トポロジの利点を以下に示す。
・ハブやスイッチなどの費用がかからない。ノード数によってコストが決まり、一般に低価格である。
・物理層媒体の使用を最小限に抑えて、通信システムの価格と重量を低減できる。
・拡張が容易である。基本アーキテクチャーのまま、新たなノードを加えるだけで済む。
・それぞれのノードですべてのソース・データ(例えば、デジタル化したオーディオなど)を使用できる。
上述したリング・トポロジを適用したMOSTネットワークの一例を図6に示す。MOSTでは、光ファイバ・ネットワークを使用し、さまざまな装置がリング・トポロジで接続される。図6に示すように、コントローラ、カーナビ、CDプレイヤー、スピーカー、CDチェンジャー、テレビの各機器がノードとして機能している。
このような、従来のノードについて図7〜図8を用いて以下に説明する。図7に示すように、従来のノードにおいては、送受信機から受信したデータを取り込み、自ノード宛のデータの場合にはデータ処理部において所定の処理(例えば、受信を完了したことを示すフラグなどをデータ付加する等)を行った後、もう一方の送受信機からデータの送信を行う。また、受信したデータが自ノード宛のデータでない場合は、取り込んだデータに対して何の処理も施さず、そのままもう一方の送受信機から隣接するノードに対してリピートしてデータを送信する。
また、図8に示すように従来の構成のノードは、リング状に接続されて通信を行うことを前提としている。よって、あるノードの一方の送受信機から送信されたデータは必ず、リング状の経路に存在するノードによって処理されるか、そのままリピートされて、リング経由で初めにデータを送信したノードの他方の送受信機から受信されてデータ通信は完了する。つまり、リング・トポロジによる通信の場合は、データの送信を行ったノードは、自分が送信したデータが送信先のノードで処理され、そのデータをリング経由で受信したときに、データの送信が正常に終了したことを検知する。従って、図9に示すように、リング・トポロジを形成しているノードが通信可能状態でなかったり、通信回線が断線していたりすると、そこでデータの流れが途絶えてしまうので、データの送信を行ったノードがリング経由で戻ってきたデータを受信できないため、データ通信が完了せずに不都合が生じる。
つまり、上述した従来のノードを用いたリング型のデータ通信システムにおいては、以下に示すような問題を有している。
(1)伝送路である通信回線が1点でも切断されると、データ通信システム全体がシステムダウンする。
(2)ネットワーク上のノードが1台でも故障するとデータの受け渡しが不可能になり、システム全体がダウンする。
(3)ノードに接続されている光送受信部が故障した場合にも同様の事態になる。
(4)ノードの光送受信部に接続されている光コネクタが衝撃などで脱落した場合も同様である。
(5)上記のような事態に陥った場合、機器の交換、ケーブルの繋ぎ換えなどシステムの再構成を必要とする。
なお、図8、図9では一方向のみのデータ通信を行っている状態を示しているが、反対方向のデータ通信も行うことができる。しかし、反対方向のデータ通信を行っている場合でも、上記の問題が生じる。
上記問題点に対し、伝送経路内に2分岐光カプラを複数用い、最低限の通信を確保することで、システム全体が使用不能になるのを防ぐ光LAN装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−313098号公報(1999年11月9日公開)
しかし、特許文献1に記載した光LAN装置では、2分岐カプラが故障した場合や、あるノードとそれに隣接するノードとの間を接続するファイバ、つまり、2分岐カプラから2分岐カプラまで繋がるファイバが切断される場合には、データ通信システム全体がシステムダウンするといった問題点がある。
なお、上記ではノードの問題点を挙げたが、データ通信装置をノードとしては機能させた場合に、同じ問題がデータ通信装置に起こることになる。
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、データ通信システムにおける伝送路またはデータ通信装置等に障害が発生した場合にも、データ通信システム全体が使用不能になるのを防ぐデータ通信装置、データ通信システム、データ通信方法、データ通信プログラム並びにこのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明に係るデータ通信装置は、上記課題を解決するために、二つの送受信機を備え、一方の送受信機で受信したデータを、他方の送受信機から送信するデータ通信装置において、上記二つの送受信機とそれぞれ直接データ通信を行うための第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置とのデータ通信が可能であるか否かを判別する判別手段と、一方の送受信機から受信したデータを、他方の送受信機から送信するか、一方の送受信機から返信するかを切り替える切り替え手段とを備え、上記判別手段が第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置の何れか一方とのデータ通信が不可能であると判別した場合に、上記切り替え手段は、他方のデータ通信装置と接続した送受信機から受信したデータを、当該送受信機から当該他方のデータ通信装置に返信することを特徴としている。
上記構成によれば、判別手段が第1のデータ通信装置との通信が可能ではない(不可能である)と判別した場合、切り替え手段は、第2のデータ通信装置から受信したデータを、当該第2のデータ通信装置とのデータ通信を行う送受信機から当該第2のデータ通信装置に返信する。他方、判別手段が第2のデータ通信装置との通信が可能ではない(不可能である)と判別した場合、切り替え手段は、第1のデータ通信装置から受信したデータを、当該第1のデータ通信装置とのデータ通信を行う送受信機から当該第1のデータ通信装置に返信する。
よって、自身のデータ通信装置と直接データ通信を行う2つのデータ通信装置のうち、どちらか一方のデータ通信装置と通信が不可能になっても、他方のデータ通信装置から受信したデータをこの他方のデータ通信装置に返信することができる。なお、一方の送受信機から受信したデータを同じ送受信機から送信するので、返信という言葉を用いるものとする。
以上のように返信することができるため、本発明に係るデータ通信装置がネットワークを形成している場合、例えば、断線した通信回線があった際でも、この断線した通信回線の手前のデータ通信装置において、折り返して返信することができる。よって、データが転送されずにシステム全体がダウンするといったことが生じない。ゆえに、本発明に係るデータ通信装置は、通信回線がどこかで断線してもデータ通信のシステム全体がダウンすることなく、通信可能なデータ通信装置間での通信が可能となるシステムを構成することができる。
また、本発明に係るデータ通信装置がネットワークを形成している場合、例えば、データ通信装置に故障が生じた場合、このデータ通信装置の手前で折り返して返信することができる。また、自身の送受信機に故障が生じた場合、故障していない方の送受信機から返信することができる。ゆえに、データ通信装置あるいは自身の送受信機に故障が生じた場合でも通信可能なデータ通信装置間で通信ができるシステムを構成することができる。
つまり、本発明に係るデータ通信装置は、システム上に支障が生じた場合でも、通信可能なデータ通信装置間で通信が行えるシステムを構成することができる。
例えば、複数のデータ通信装置が作るネットワークの形状がリング・トポロジである場合、あるデータ通信装置の送受信機が1箇所故障してしまい、リング・トポロジを形成できなくなった場合でも、ディジーチェーン接続として動作することが可能である。よって、データ通信に支障をきたさない。また、片方の送受信機が1箇所故障したとしても、その送受信機を交換する必要がなく、データ通信装置は、故障していない方の送受信機から受信したデータをその故障していない方の送受信機から返信することができる。よって、片方の送受信機が故障したとしても、データ通信装置をそのまま使用することが可能なので、コストの削減を図ることができる。
また、リング・トポロジを構成するあるデータ通信装置が故障したとしても、接続をし直す必要がなく、ディジーチェーン接続としてデータ通信を行うことが可能である。これは、故障したデータ通信装置の手前のデータ通信装置が折り返して返信することができるためである。
また、リング・トポロジを形成しているデータ通信装置のうち、使用しない装置等の電源を落としたとしても、ディジーチェーン接続として、データ通信が可能であり、省電力の効果を図ることができる。また、通信可能状態のデータ通信装置が接続されていない送受信機に対してはデータの送信を行わないので、データ通信装置における電力を使用する部材にかかる余分な負荷を軽減することができ、省電力の効果を図ることができる。
本発明に係るデータ通信装置は、上記構成に加え、さらに、送信したデータを記憶する記憶手段を有し、上記判別手段は、二つの送受信機それぞれについて、送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置を介してのデータ受信の最短時間より短い時間でデータを受信し、かつ、送受信機から受信したデータが上記記憶手段に格納された当該送受信機から送信したデータと同じである場合、あるいは、予め定められた期間、送受信機がどんなデータも受信しない場合には、当該送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置とはデータ通信が不可能であると判別してもよい。
ここで、送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置を介してのデータ受信の最短時間(以下、受信最短時間と呼ぶ)とは、送受信機から送ったデータが、この送受信機と直接データ通信を行う送受信機で返信されて、この送受信機に戻ってくるまでの時間である。よって、受信最短時間より短い時間でデータ受信し、送信したデータと同じであるとは、送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置に送信されることなく戻ってきた、すなわち、回り込みの、データということである。
データが送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置に送信されることなく戻ってきたということは、そのデータ通信装置とのデータ通信は不可能であるということである。
例えば、受信最短時間より短い時間で受信したというだけでは、例えば送受信機からのデータ送信とほぼ同時に第1のデータ通信装置からのデータ送信があり、当該データを送受信機が受信した場合等があるので、正しく判断できない。また、送信したデータと同じデータを受信したというだけでは、宛て先を付けたデータ通信装置まで送信されずに、接続された返信可能なデータ通信装置によって、返信されて戻ってきたという場合等も含まれるので、正しく判断できない。しかし上記構成では、受信最短時間より短い時間でデータ受信し、かつ、送信したデータと同じであるかを判断しているので、どのようなデータを受け取った場合にも、送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置とのデータ通信が可能か否かを正しく判断することができる。
また、判別手段は、送受信機が予め定められた時間たって何もデータを受信しない場合には、データ通信は不可能であると判別する。ここで、予め定められた時間を短く設定すると通信可能か否かの判定がおろそかになるが、あまりに長時間になると、データ通信可能か否かの判定後に行うデータ通信の開始が遅れる。これらを考慮して一定時間を設定するのが好ましい。なお、回り込みのデータなのか、処理されずに戻ってくるデータなのかを区別するために、上記受信最短時間よりは予め定められた時間を長くとっておく必要がある。
判別手段は、上記以外の場合には、データ通信が可能であると判別するということもできる。例えば、送受信機からのデータ送信とほぼ同時に第1のデータ通信装置からのデータ送信があり、当該データを送受信機が受信した場合には、受信最短時間より短い時間ではあるが、受信したデータが違うということで、判別手段は、データ通信可能と判別する。よって、正しく判断できる。
つまり、上記構成によれば、どのような場合においても、データ通信が可能か不可能かを判別することができる。
なお、直接データ通信を行うための第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置とのデータ通信が可能か否かを判別することは、第1および第2のデータ通信装置が接続されているか否かを判別するということも含んでいる。つまり、直接データ通信を行うためのデータ通信装置が接続されていない場合には、データを受信しないため、判別手段は、通信不可能と判断するので、正しく判別していることになる。よって、判別手段は直接データ通信を行うためのデータ通信装置が接続されていない場合にも常に正しい判別をすることができる。なお、データ通信可能であるいうことは、直接データ通信を行うためのデータ通信装置が接続しているということを含んでいることになる。
直接通信を行うためのデータ通信装置とのデータ通信が不可能とは、自身のデータ通信装置と直接データ通信を行うデータ通信装置に支障がある場合、自身のデータ通信装置と直接データ通信を行うデータ通信装置との間の通信回線に支障がある場合、自身の有する送受信機に支障がある場合、直接通信を行うためのデータ通信装置が存在しない場合、がある。
以上のように、どのような場合にも常に正しく判別することができる。
本発明に係るデータ通信装置は、上記構成に加え、上記第1および第2のデータ通信装置のいずれか一方と接続した送受信機から受信したデータを、受信した送受信機から返信する際、受信したデータが自身において処理するデータでない場合、受信したデータに対し、処理した場合と同じタイミングで出力できるように遅延時間を与えて返信してもよい。
上記構成によれば、自身で処理しないデータを受け取ったときも、自身で処理するデータを受け取ったときと同じタイミングで返信データを出力することができる。そのため、出力のタイミングがずれて通信に支障をきたすといったことを防ぐことができる。
本発明に係るデータ通信装置は、上記構成に加え、第1及び第2のデータ通信装置と全二重方式を用いた光通信によって、データ通信を行ってもよい。
ここで、全二重方式とは、双方向通信において、同時に双方向からデータを送信したり、受信したりすることができる通信方式を指す。
上記構成によれば、双方向通信を同時に行うことができるので、最大で実質2倍の情報量を転送することができる。ゆえに、情報量が多いデータを転送する場合も、データ通信の高速化を計ることができるという効果を奏する。
本発明に係るデータ通信装置は、上記構成に加え、第1及び第2のデータ通信装置と一芯の光ファイバーケーブルによってデータ通信を行ってもよい。
上記構成によれば、一芯の光ファイバケーブルであるため、ケーブルの引き回しが容易に行うことができる。また、実装面積が小さいため、小型機器への搭載に容易に対応することができる。
本発明に係るデータ通信装置は、上記構成に加え、第1及び第2のデータ通信装置と二芯の光ファイバーケーブルによってデータ通信を行ってもよい。
上記構成によれば、通信回線であるケーブルの長さを大きくすることができるため、特に伝送距離をより大きくしたデータ通信システムに好適に使用することができる。また、データ通信において、上り用と下り用でそれぞれ専用の通信回線を占有できるので、実装を容易に行うことができる。
本発明に係るデータ通信装置は、上記構成に加え、少なくともどちらか一方の送受信機から送信したデータが処理された処理済みデータを、他方の送受信機で受信した場合、一方の送受信装置からデータを送信し他方の送受信装置からデータを受信する一方向のみのデータ通信を行い、他方の送受信装置からデータを送信し一方の送受信装置からデータを受信する反対方向のデータ通信を行わなくてもよい。
上記構成によれば、双方向から通信可能であっても、一方の方向のみでデータ通信を行う。そのため、反対方向へデータ通信を行うための電力(例えば、待機電力等)を必要としない。ゆえに、消費電力を削減することができるという効果を奏する。
本発明に係るデータ通信装置は、上記構成に加え、マルチメディアの装置に使用されてもよい。
ここで、マルチメディアの装置とは、情報媒体にコンピュータの情報処理技術を取り入れて、双方向での情報のやり取りが行われる装置を指す。よって、上記構成によれば、例えば、カーナビゲーション、カーオーディオ、携帯電話機といった車載電子機器に本発明にかかるデータ通信装置を使用することができる。もちろん、マルチメディアの装置は、これらに限定されることはなく、他にも例えば、家電機器等を挙げることができ、家電機器等にも本発明に係るデータ通信装置を使用することができる。
本発明に係るデータ通信システムは、上記課題を解決するために、複数のデータ通信装置でネットワークを形成するデータ通信システムにおいて、
上記複数のデータ通信装置が、上記に記載の何れかのデータ通信装置であることを特徴としている。
上記構成によれば、システム内のデータ通信装置は、自身のデータ通信装置と直接データ通信を行う2つのデータ通信装置のうち、どちらか一方のデータ通信装置と通信が不可能になっても、他方のデータ通信装置から受信したデータをこの他方のデータ通信装置に返信する。
そのため、上記構成によれば、例えばシステム内に断線した通信回線があった場合、この断線した通信回線の手前のデータ通信装置において、折り返して返信することができる。ゆえに、データが転送されずにシステム全体がダウンするといったことは生じず、通信可能なデータ通信装置間での通信が可能となる。
また、上記構成によれば、例えば、データ通信装置に故障が生じた場合、このデータ通信装置の手前で折り返して返信することができる。また、自身の送受信機に故障が生じた場合、故障していない方の送受信機から返信することができる。ゆえに、データ通信装置あるいは自身の送受信機に故障が生じた場合でも通信可能なデータ通信装置間で通信ができる。
つまり、本発明に係るデータ通信装置システムは、システム上に支障が生じた場合でも、通信可能なデータ通信装置間で通信を行うことができる。
上記課題を解決するために、本発明に係るデータ通信方法は、二つの送受信機を備え、一方の送受信機で受信したデータを、他方の送受信機から送信するデータ通信装置のデータ通信方法において、判別手段が、上記二つの送受信機とそれぞれ直接データ通信を行う第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置とのデータ通信が可能であるか否かを判別する判別ステップと、切り替え手段が、一方の送受信機から受信したデータを、他方の送受信機から送信するか、一方の送受信機から返信するかを切り替える切り替えステップとを含み、上記判別ステップにおいて、上記判別手段が、第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置の何れか一方とのデータ通信が不可能であると判別した場合に、上記切り替えステップにおいて、上記切り替え手段は、他方のデータ通信装置と接続した送受信機から受信したデータを、当該送受信機から当該他方のデータ通信装置に返信することを特徴としている。
上記方法によれば、自身のデータ通信装置と直接データ通信を行う2つのデータ通信装置のうち、どちらか一方のデータ通信装置と通信が不可能になっても、他方のデータ通信装置から受信したデータをこの他方のデータ通信装置に返信することができる。
そのため、データ通信装置がネットワークを形成していて、例えば、断線した通信回線があった場合、この断線した通信回線の手前のデータ通信装置において、折り返して返信することができるので、データが転送されずにシステム全体がダウンするといったことが生じない。ゆえに、本発明に係るデータ通信方法は、通信回線がどこかで断線してもデータ通信のシステム全体がダウンさせることなく、通信可能なデータ通信装置間での通信を可能とする。
また、データ通信装置がネットワークを形成している場合、例えば、データ通信装置に故障が生じた場合、このデータ通信装置の手前で折り返して返信することができる。また、自身の送受信機に故障が生じた場合、故障していない方の送受信機から返信することができる。ゆえに、本発明に係るデータ通信方法によると、データ通信装置あるいは自身の送受信機に故障が生じた際にも通信可能なデータ通信装置間で通信を行うことができる。
つまり、本発明に係るデータ通信方法によると、システム上に支障が生じた場合でも、通信可能なデータ通信装置間で通信を行うことができる。
なお、上記データ通信装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記データ通信装置をコンピュータにて実現させるデータ通信プログラム、及びそのデータ通信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係るデータ通信装置は、以上のように、二つの送受信機とそれぞれ直接データ通信を行うための第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置とのデータ通信が可能であるか否かを判別する判別手段と、一方の送受信機から受信したデータを、他方の送受信機から送信するか、一方の送受信機から返信するかを切り替える切り替え手段とを備え、上記判別手段が第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置の何れか一方とのデータ通信が不可能であると判別した場合に、上記切り替え手段は、他方のデータ通信装置と接続した送受信機から受信したデータを、当該送受信機から当該他方のデータ通信装置に返信する。
上記構成によれば、自身のデータ通信装置と直接データ通信を行う2つのデータ通信装置のうち、どちらか一方のデータ通信装置と通信が不可能になっても、他方のデータ通信装置から受信したデータをこの他方のデータ通信装置に返信することができる。
そのため、本発明に係るデータ通信装置がネットワークを形成している場合、例えば、断線したケーブルがあった場合、このケーブルの手前のデータ通信装置において、折り返して返信することができるので、データが転送されずにシステム全体がダウンするといったことが生じない。ゆえに、本発明に係るデータ通信装置は、ケーブルが断線してもデータ通信のシステム全体がダウンすることなく、通信可能なデータ通信装置間での通信が可能となるシステムを構成することができる。
また、本発明に係るデータ通信装置がネットワークを形成している場合、例えば、データ通信装置に故障が生じた場合、このデータ通信装置の手前で折り返して返信することができる。また、自身の送受信機に故障が生じた場合、故障していない方の送受信機から返信することができる。ゆえに、データ通信装置あるいは自身の送受信機に故障が生じた場合でも通信可能なデータ通信装置間で通信ができるシステムを構成することができる。
つまり、本発明に係るデータ通信装置は、システム上に支障が生じた場合でも、通信可能なデータ通信装置間で通信が行えるシステムを構成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1ないし図5を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態では、本発明のデータ通信装置をノードとして機能させている場合について説明する。そのため、本実施の形態のデータ通信装置を以下では、ノード100と呼ぶことにする。
ノード100は、二つの送受信機を備えており、それぞれの送受信機において、一方の送受信機で受信したデータをノード内の制御回路に取り込みを行い、それが、自身のノード宛のデータである場合、該受信データに対して所定の処理を行った後、もう一方の送受信機から送信する。本実施形態では、ノード100は、データの授受を全二重方式の光通信によって行うノードであるとする。また、通信回線は光ファイバであるとする。しかし、ノードおよび通信回線は、上記に限定されることはない。
[ノードの構成]
図1に示すように、ノード100は、データ処理部101、ダミーノード102、マルチプレクサ103、マルチプレクサ104、マルチプレクサ105、マルチプレクサ106、データ比較部107、データ比較部108、制御部109、送受信機110、送受信機111、通信路112、通信路113、通信路114、通信路115、記憶部116、記憶部117を有する構成である。
以下に、ノード100を構成する各構成部材について、その機能を説明する。
データ処理部101は、マルチプレクサ103から受信したデータに対して、所定の処理を行った後、マルチプレクサ105とマルチプレクサ106とにデータを送信する。また、制御部109からの指示により、所望の伝送データ(ユーザーデータ)をマルチプレクサ105とマルチプレクサ106とに送信する。
ダミーノード102は、マルチプレクサ104からデータを受信し、そのデータを受信ノード(処理を行うノード)が存在するかのように一定時間保持した後、マルチプレクサ105とマルチプレクサ106とにデータを送信する。つまり、ダミーノード102は、ノード100において処理を行わないデータに対しても、処理を行うデータの出力と同じタイミングで出力できるようにする。よって、ノード100は、自身で処理しないデータを受け取ったときも、自身で処理するデータを受け取ったときと同じタイミングで返信データを出力することができる。そのため、出力のタイミングがずれて通信に支障をきたすといったことを防ぐことができる。
マルチプレクサ103は、制御部109からの制御信号を基に、送受信機110から受信したデータをデータ処理部101に出力するか、送受信機111から受信したデータをデータ処理部101に出力するかの切り替えを行う。なお、マルチプレクサとは、多入力(本実施形態では2入力)の中から1つを出力する切り替えを行う回路である。
マルチプレクサ104は、制御部109からの制御信号を基に、送受信機110から受信したデータをダミーノード102に出力するか、送受信機111から受信したデータをダミーノード102に出力するかの切り替えを行う。
マルチプレクサ105は、制御部109からの制御信号を基に、データ処理部101から受信したデータを送受信機110に出力するか、ダミーノード102から受信したデータを送受信機110に出力するかの切り替えを行う。
マルチプレクサ106は、制御部109からの制御信号を基に、データ処理部101から受信したデータを送受信機111に出力するか、ダミーノード102から受信したデータを送受信機111に出力するかの切り替えを行う。
データ比較部(判別手段)107は、一定時間(予め定められた時間)、送受信機110から送信したデータと送受信機110が受信したデータを比較し、その結果から、隣接するノードとの通信が可能か否かを判別し、判別結果を示す信号を制御部109に送信する。比較に際しては、記憶部116から、送受信機110から送信したデータを読み出す。
データ比較部(判別手段)108は、一定時間(予め定められた時間)、送受信機111から送信したデータと送受信機111が受信したデータを比較し、その結果から、隣接するノードとの通信が可能か否かを判別し、判別結果を示す信号を制御部109に送信する。比較に際しては、記憶部117から、送受信機111から送信したデータを読み出す。
記憶部116は、送受信機110から送信するデータを記憶する。
記憶部117は、送受信機111から送信するデータを記憶する。
制御部(切り替え手段)109は、データ比較部107およびデータ比較部108からの比較結果を示す信号を基に、マルチプレクサ103、マルチプレクサ104、マルチプレクサ105およびマルチプレクサ106へそれぞれ制御信号を送信する。判別手段107から送受信機110と隣接したノードとのデータ通信は不可能であるという結果を受け、判別手段108から送受信機111と隣接したノードとのデータ通信が可能であるという結果を受けると、制御部109は、送受信機111から受信したデータを、マルチプレクサ105からではなく、マルチプレクサ106を経由する制御する。すなわち、制御部109が、送受信機111から受信したデータを送受信機110から送信するのではなく、データを送受信機111から返信(送信)するように切り替える。また、判別手段108から送受信機111と隣接したノードとのデータ通信は不可能であるという結果を受け、判別手段107から送受信機110と隣接したノードとのデータ通信が可能であるという結果を受けると、制御部109は、送受信機110から受信したデータを、マルチプレクサ106からではなく、マルチプレクサ105を経由する制御する。すなわち、制御部109は、送受信機110から受信したデータを送受信機111から送信するのではなく、データを送受信機110から返信(送信)するように切り替える。なお、一方の送受信機から入ったデータを同じ送受信機から出しているので、返信という言葉を用いる。
送受信機110は、通信路112を介して、送受信機110と直接データ通信を行うための他のノード(送受信機110に隣接したノード、図示せず)から受信したデータをマルチプレクサ103とマルチプレクサ104とへ送信する。また、送受信機110は、マルチプレクサ105から受信したデータを、通信路112を介して、送受信機110に隣接したノードへ送信する。
送受信機111は、通信路113を介して、送受信機111と直接データ通信を行うための他のノード(送受信機111に隣接したノード、図示せず)から受信したデータをマルチプレクサ103とマルチプレクサ104とへ送信する。また、送受信機111は、マルチプレクサ106から受信したデータを、通信路113を介して、送受信機111に隣接したノードへ送信する。
通信路112と通信路114とは、送受信機110と接続された通信回線である。通信路112は、送受信機110と隣接した他のノードにデータを送信する通信路である。通信路114は、送受信機110と隣接したノードからのデータを受信する通信路である。
通信路113と通信路115とは、送受信機111と接続された通信回線である。通信路113は、送受信機111と隣接した他のデータにデータを送信する通信路である。通信路115は、送受信機111と隣接した他のノードからのデータを受信する通信路である。
本実施形態では、通信路112と通信路114とにより、双方向からのデータを同時に通信することのできる全二重通信路をなしているものとする。また、通信路113と通信路115とにより、双方向からのデータを同時に通信することのできる全二重通信路なしているものとする。双方向の通信を同時に行うことができると、最大で実質2倍の情報量を転送することができる。ゆえに、情報量が多いデータを転送する場合も、データ通信の高速化を計ることができる。しかし、双方向からのデータを同時に通信できなくてもかまわない。
また、例えば、通信路112及び通信路114は、また、通信路113及び通信路115は、二芯の光ファイバーケーブルにより構成することとができる。二芯の光ファイバケーブルであると、ケーブルの長さを大きくすることができるため、特に伝送距離をより大きくしたデータ通信システムに好適に使用することができる。また、データ通信において、上り用と下り用でそれぞれ専用の通信回線を占有できるので、実装を容易に行うことができる。しかし、上記に限らす、一芯の光ファイバーケーブルから構成されてもよい。一芯の光ファイバケーブルであると、ケーブルの引き回しが容易に行うことができる。また、実装面積が小さいため、小型機器への搭載に容易に対応することができる。なお、通信路は、光ファイバケーブルには限定されることはない。
[ノードの動作]
次に、ノード100が隣接したノードと通信が可能か否かをどのように判断するかについて説明する。また、一方の送受信機から受信したデータを、他方の送受信機から送信するか、一方の送受信機から返信するかをどのように切り替えるかについて説明する。説明のため、ノード100とデータ通信を行うためのノードを、第1ノード、第2ノード(共に図示せず)とする。ここでは、送受信機110と直接データ通信を行うためのノード(送受信機110に隣接したノード)を第1ノード(第1のデータ通信装置)とし、送受信機111と直接データ通信を行うためのノード(送受信機111に隣接したノード)を第2ノード(第2のデータ通信装置)と呼ぶことする。つまり、通信路112の先には第1ノード、通信路113の先には第2ノードがあることになる。
データ通信を開始する前に、データ処理部101において、マルチプレクサ103からの入力データを監視して、送受信機110または、送受信機111からデータの入力ないことを確認する。データ処理部101は、一定時間の間、送受信機110および送受信機111から入力されるデータがないことを確認できると、マルチプレクサ105を経由して、送受信機110から通信路112に通信可能か否かを判定するための(接続状態の認証用の)認証用データ(以下で単にデータと呼ぶ場合もある)を送信し、同様に、マルチプレクサ106を経由して、送受信機111から通信路113へ認証用データを送信する。
なお、認証用データの送信に際し、送受信機110から送信する認証用データは記憶部116に、送受信機111から送信する認証用データは記憶部117に記憶される。記憶部は、データ比較部の中に設けられていても外に設けられていてもどちらでもよい。
データ比較部107は、一定時間(予め定められた時間)、送受信機110から送信したデータと送受信機110が受信したデータを比較し、その比較結果から、隣接するノードとの通信が可能か否かを判別し(判別ステップ)、判別結果を示す信号を制御部109に送信する。なお、データ比較部107は、比較の際に、記憶部116に記憶された送受信機110から送信した認証用データを読み出す。
データ比較部108も同様に、一定時間(予め定められた時間)、送受信機111から送信したデータと送受信機111が受信したデータを比較し、その比較結果から、隣接するノードとの通信が可能か否かを判別し(判別ステップ)、判別結果を示す信号を制御部109に送信する。同様に、データ比較部108は、送受信機111から送信したデータと送受信機111が受信したデータを比較し、その比較結果から、隣接するノードとの通信が可能か否かを判別し、判別結果を示す信号を制御部109に送信する。同様に、データ比較部108は、比較の際に、記憶部117に記憶された送受信機111から送信した認証用データを読み出す。
以下では、データ比較部107が、送受信機110が第1ノードとのデータ通信が可能か否かをどのように判別するかについて説明する。
(1)データ比較部107は、送受信機110が第1ノードを介してデータを受信する最短時間より短い時間でデータを受信し、この受信したデータが、記憶部116から読み出した送受信機110から送信した認証用データと同じであると認識すると、受信したデータは、回り込んで戻ってきた認証用データであると認識する。ここで、回り込みとは、光ファイバによる光通信において、送信を行った際に発光部から発光した光が、そのまま回り込んで受光部で受信してしまうか、または発光部から発光した光が近端反射(光ファイバーの入射端面により反射された送信光)や遠端反射(光ファイバーの出射端面により反射された送信光による混信)によって送信光が受光部に回り込むことを意味する。
データが回り込んで戻ってきたということは、第1ノードとのデータ通信は不可能であるということである。よって、データ比較部107は、送受信機110が第1ノードを介してのデータ受信の最短時間より短い時間でデータを受信し、この受信したデータが、送受信機110から送信した認証用データと同じである場合、第1ノードとのデータ通信は不可能であると判別する。
また、第1ノードを介してデータを受信する最短時間(以下では、受信最短時間とする)とは、送受信機110から送信されたデータが第1ノードで返信されて、この返信されたデータを送受信機110が受信するまでの時間のことである。送受信機110から送信した場合の説明であるので、第1ノードを介してデータを受信する最短時間を、受信最短時間としている。しかし、以下では、受信最短時間とは、ある送受信機から送ったデータが、この送受信機と直接データ通信を行うノード(送受信機と隣接したノード)で返信されて、この送受信機に戻ってくる(この送受信機が受信する)までの時間を言うものとする。
ここで、例えば、ノード同士のネットワークがMOST準拠である場合を考える。この場合には、隣接されたノードを通して転送されるデータ上には、2フレームの遅延がある。つまり、ここでは、受信最短時間が2フレームということである。そのため、自身のノードが送信したデータが反射したものを受信しているか否かの判別は可能である。つまり、2フレームの遅延より早く受信したデータであって、かつ、送信したデータと同じデータを、反射されたデータであると判断することができる。
なお、データを受信した時間が、受信最短時間より短いか否かは、例えば、データ比較部107が、認証用データを送信した時間からデータを受信するまでの時間をカウントすることによって、判定することができる。
(2)データ比較部107は、送受信機110が一定時間(予め定められた時間)経って何もデータを受信しない場合には、(データ比較部107が、送受信機110から送信したデータと無いデータとを比較しているととらえてもよい)、第1ノードとのデータ通信は不可能であると判別する。ここで、一定時間を短くすると通信可能か否かの判定がおろそかになるが、あまりに長時間になると、通信可能か否かの判定後に行う実際のデータ通信の開始が遅れる。これらを考慮して一定時間を設定するのが好ましい。例えば、一定時間は、数ノード分(規格で規定されている最大接続ノード数など)のリピート遅延の合計時間であることが好ましい。なお、回り込みのデータなのか、処理されずに戻ってくるデータ(送受信機110から送信した認証用データが、宛て先指定したノードまではたどり着かず、接続先にある返信可能なノードにより返信されて、送受信機110に戻ってくるような場合等)なのかを区別するために、上記受信最短時間よりは一定時間を長くとっておく。
なお、送受信機110と隣接するノードが無い場合にも、データを受信しないため、データ比較部107は、通信不可能と判断するので、正しく判別していることになる。よって、データ比較部107は第1ノードが接続されていない場合にも常に正しい判断を下すことができる。また、第1ノードと通信可能と判別するということは、第1ノードが接続しているということの判別も含んでいることになる。
(3)データ比較部107は、上記(1)、(2)以外の場合には、第1ノードとの通信が可能であると判別する。
例えば、受信最短時間より短くて、かつ、送信したデータとは違うデータを受信した場合(例えば、送受信機110からのデータ送信とほぼ同時に第1ノードからデータ送信し、この第1のノードからのデータを送受信機110が受信した場合、等)には、受信最短時間より短い時間ではあるが、受信したデータが違うということで、データ比較部107は、データ通信可能と判別する。よって、正しく判断される。
他にも、例えば、受信最短時間以上の時間でデータを受信する場合を考える。
送受信機110から送信した認証用データが、宛て先指定したノードまでにはたどり着かず、接続先にある返信することができる構成のノードにより返信されて、送受信機110に戻ってくる場合がある。ここでは、受信したデータが送信したデータと同じであるが、受信最短時間以上の時間での受信となることから、少なくとも第1ノードを介して受信したということは判断できる。そのため、データ比較部107は、第1ノードとのデータ通信は可能であると判別することができる。
また、例えば、送受信機111から送信したデータが処理されて送受信機110が受信した場合が考えられる。この場合も、受信最短時間以上の時間での後の受信になることから、データ比較部107は、第1ノードとのデータ通信は可能であると判別することができる。ちなみに、この場合にデータを比較すると、送信したデータとは、違うデータを受信したということになる。
また、例えば、送受信機110から送信した認証用データが、接続先で接続されている宛て先指定したノードによって処理されてきたデータを送受信機110が受信することがある。この場合も、受信最短時間以上の時間での受信になることから、データ比較部107は、第1ノードとのデータ通信は可能であると判別することができる。ちなみに、この場合にデータを比較すると、送信したデータとは、違うデータを受信したということになる。
また、例えば、ノード100自身以外のノードから送信されたデータを受信した場合、受信最短時間より長い時間の後の受信では、データ比較部107は、第1ノードとのデータ通信は可能であると判別する。ちなみに、この場合にデータを比較すると、送信したデータとは、違うデータを受信したということになる。
以上から、送受信機110がどのようなデータを受信する場合でも、受信最短時間以上の時間でデータを受信すると、データ比較部107は、第1ノードとのデータ通信は可能であると判別する。よって、受信最短時間以上の時間でデータを受信した場合には、送信データと受信データを比較してもよいが、しなくてもよい。
以上のように、どのような場合においも、比較手段107は、送受信機110と直接データ通信を行うための第1ノードとのデータ通信が可能か否かを正しく判別することができる。
データ比較部108も、送受信機111と第2ノードとのデータ通信が可能か否かについて、上記で説明したデータ比較部107と同様の判別を行うため、説明は省略する。よって、どのような場合においも、比較手段108は、送受信機111と直接データ通信を行うための第2ノードとのデータ通信が可能か否かを正しく判別することができる。
なお、データ比較部107あるいはデータ比較部108が判別できないようなデータを受信した場合には、例えば、データ処理部101にデータを送り、判別させるようになっていてもかまわない。
データ比較部107およびデータ比較部108がそれぞれ、上記通信可能か否かの判別の結果を制御部109に送り、この判別の結果が、例えば、第1ノードどの通信が不可能であり、第2ノードとのデータ通信が可能である場合には、次のようにデータは転送される。すなわち、送受信機111から受信したデータが、ノード100自身が処理するデータであった場合、マルチプレクサ103を経由して、データ処理部101でデータ処理を行い、マルチプレクサ106を経由して、送受信機111から送信する。自身が処理するデータでない場合には、マルチプレクサ104を経由して、ダミーノード102でリピートノードが存在しているように一旦バッファし、タイミングをあわせて、マルチプレクサ106を経由して、送受信機111から送信する。つまり、ダミーノード102では、処理を行わないデータに対して、処理を行うデータの出力と同じタイミングで出力できるようにしている。
以上のことから、つまり、送受信機111から受信したデータを、マルチプレクサ105からではなく、マルチプレクサ106を経由するよう制御部109が制御していることがわかる。すなわち、制御部109が、送受信機111から受信したデータを送受信機110から送信するのではなく、データを送受信機111から返信(送信)するように切り替えている(切り替えステップ)。なお、一方の送受信機から入ったデータを同じ送受信機から出しているので、返信という言葉を用いる。
また、制御部109が、データ比較部107から第1ノードとの通信が可能であり、データ比較部108から第2ノードとのデータ通信が不可能であるという判別結果を受けた場合には、制御部109は上記と反対のことを行い、すなわち、送受信機110から受信したデータを、データを送受信機110から返信するように切り替える。
また、制御部109が、第1ノード及び第2ノード両方との通信が可能であるという判別結果を受けた場合、つまり、ノード100と他のノードがリング・トポロジを形成している場合には、以下のようになる。すなわち、送受信機111からデータを受信すると、受信したデータがノード100自身が処理するデータであった場合、マルチプレクサ103を経由して、データ処理部101でデータ処理を行い、マルチプレクサ105を経由して、送受信機110から送信する。自身が処理するデータでない場合には、マルチプレクサ104を経由して、ダミーノード102でリピートノードが存在しているように一旦バッファし、タイミングをあわせて、マルチプレクサ105を経由して、送受信機110から送信する。反対に、送受信機110からデータを受信すると、受信データがノード100自身が処理するデータであった場合、マルチプレクサ103を経由して、データ処理部101でデータ処理を行い、マルチプレクサ106を経由して、送受信機111から送信する。自身が処理するデータでない場合には、マルチプレクサ104を経由して、ダミーノード102でリピートノードが存在しているように一旦バッファし、タイミングをあわせて、マルチプレクサ106を経由して、送受信機111から送信する。
なお、さらに、データ比較部107の結果を受けた制御部109は、マルチプレクサ103を制御し、データ処理部101に、送受信機110が受信したデータを取り込ませてもよい。送受信機110からの受信データを取り込んだ、データ処理部108は、この受信データが送受信機111から送信した認証用データが処理されたものであるか否かを判別してもよい。または、データ比較部108の結果を受けた制御部109は、マルチプレクサ103を制御し、データ処理部101に、送受信機111が受信したデータを取り込ませてもよい。データ処理部101は、送受信機111からの受信データを取り込み、このデータが送受信機110から送信した認証用データが処理されたものであるか否かを判別してもよい。
どちらの場合でも一方の送受信機から受信したデータが他方の送受信機から送信され処理されたものであれば、現在の接続状態がリング・トポロジであることがわかる。なお、データ処理部101は、一方の送受信機が受信したデータが、他方の送受信機から送信したデータが処理されたものであるか否かを判別することができるものとなっているとする。この場合、一方の送受信機から送信したデータが処理されて他のノードに返信されて戻ってきたものと、他方の送受信機から送信されたデータが処理されて受信されたものとを区別するために、二つの送受信機からはそれぞれ別の認証用データが送られるもとする。
なお、一方の送受信機が受信したデータが、他方の送受信機から送信したデータが処理されたものであるか否かの判別は、例えば、データ比較部107やデータ比較部108が行ってもよいし、ノード100にこの判別を行う他の部材があってもよいものとする。
このように、少なくともどちらか一方の送受信機から受信したデータが他方の送受信機から送信され処理されたものであることが判別された場合には、データ通信をどちらか一方向とすることもできる。すなわち、送受信機110からデータの受信を行い送受信機111からデータを送信するといった方向だけのデータ通信、または、これとは反対方向だけのデータ通信を行うように、制御部109がマルチプレクサ105やマルチプレクサ106を制御してもよい。このように一方向だけの通信を行うことで、電力の消費を削減することができる。
[状態1]
本実施形態の一例として、本発明のデータ通信装置(ノード100)を、リング・トポロジであるデータ通信システムに適用する場合について説明する。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、他のデータ通信システムにも適用できる。
以下では、上記の構成で上記のように動作するノードが3つ接続された状態にあるシステムの例について、図2〜図5を用いて説明する。ここでは、3つのノードを隣接させてデータ通信システムを形成しているが、もちろん、2つから、あるいは、4つ以上からなるシステムであってもかまわない。
ここでは、従来はリング型に接続されていたデータ通信システムにおいて、伝送路またはノードに障害が発生したなどの理由で、3つのノードが図2に示すようにディジーチェーン型に接続された状態(状態1と呼ぶ)になっているものとする。なお、各ノードは、全て上記したノード100と同じ構成であり、上記したノード100と同じ構成部材は同じ機能を持つものとする。それぞれのノードを区別するために、参照番号の末尾にa、b、cの英字を記す。つまり、3つのノードは、ノード100a、ノード100b、ノード100cとなる。また、例えば、ノード100の制御部109に対応している、ノード100aの制御部には、制御部109aのように、各構成部材の参照番号の末尾にも各ノードに付記されたのと同じ英字を付けるものとする。これらの各構成部材は、同じ参照番号のノード100の各構成部材に対応している。
ノード100aは、2つの送受信機110a、111aを備え、データの授受を全二重方式の光通信によって行う。送受信機112aは、通信路114aからデータの受信を行い、通信路112aへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。送受信機111aは、通信路115aからデータの受信を行い、通信路113aへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。
同様に、ノード100bは、2つの送受信機110b、111bを備え、データの授受を全二重方式の光通信によって行う。送受信機110bは、通信路114bからデータの受信を行い、通信路112bへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。送受信機111bは、通信路115bからデータの受信を行い、通信路113bへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。
同様に、ノード100cは、2つの送受信機110c、111cを備え、データの授受を全二重方式の光通信によって行う。送受信機110cは、通信路114cからデータの受信を行い、通信路112cへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。送受信機111cは、通信路115cからデータの受信を行い、通信路113cへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。
ここで、ノード100aの通信路115aとノード100bの通信路112bとが接続されており、同様に、ノード100aの通信路113aとノード100bの通信路114bとが接続されている。また、ノード100bの通信路115bとノード100cの通信路112cとが接続されており、同様に、ノード100bの通信路113bとノード100cの通信路114cとが接続されている。また、ノード100aの通信路114aおよび通信路112a、ノード100cの通信路115aおよび通信路113cは、すべてオープンの状態である。つまり、ノード100aとノード100bとは接続されており、ノード100bとノード100cとは接続されており、ノード100aと100cとは接続されていない状態である。
以下に、上記各ノードの動作と認証用データの流れについて図3を用いて説明する。図3における矢印はデータの流れを表している。
本例では、ノード100aが認証用データを送信する送信ノードであり、ノード100aがデータ送信を開始したとする。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、他のノードがデータ送信を開始してもよい。
初めに、ノード100aのデータ処理部101は、一定時間の間、送受信機110aおよび送受信機111aから入力されるデータがないことを確認すると、時間T=t0において、送受信機110から通信路112aを介して認証用データであるデータBを送信し、同様に、送受信機111から通信路113aを介して認証用データであるデータAを送信する。その際、送受信機110aから送ったデータBは記憶部116aに、送受信機111aから送ったデータAは、記憶部117aに記憶される。ここでは、データA、データBは、宛て先がノード100cのデータ、つまりノード100cに処理されるデータ、であるとする。
時間T=t0において、送受信機111aから送信されたデータAは、送受信機110bで受信される。他方、時間T=t0において、送受信機110aから送信されたデータBは、送受信機110aと通信可能なノードがないため、他のノードには受信されない。
時間T=t0において送受信機111aから送信され、送受信機110bで受信されたデータAは、遅延時間を与えられて(宛て先がノード100cであるため、ノード100bではデータ処理はされないため)、送受信機111bから時間T=t1において送信される。その際、送受信機111bから送信されたデータAは記憶部117bに記憶される。時間T=t1において、送受信機111bから送信されたデータAは、ノード100cの送受信機110cで受信される。この送受信機110cで受信されたデータAは、データ処理部101cで処理されて処理済データとなる。これをデータCと呼ぶ。データCは、送受信機111cから時間T=t2において送信される。その際、送受信機111cからに送信されたデータCは記憶部117cに記憶される。
図3に示すように、送受信機111aからの認証用データであるデータAの送信後、予め設定された一定時間が経つ時点を、時間=t10とする。また、送受信機111bからデータAを送信した後、予め設定された一定時間が経つ時点を、時間T=t11とする。また、送受信機111cからデータCを送信した後、予め設定された一定時間経つ時点を、時間T=t12とする。
ノード100aのデータ比較部108aは、予め設定された一定時間たっても送受信機111aにデータ受信がないので、時間T=t10において、送受信機111aと隣接したノード100bとは通信不可能である判別し、結果を制御部109aに結果を送る。同時にデータ比較部107aは、予め設定された一定時間たっても送受信機110aにデータ受信がないので、データ比較部107aは、110aと隣接したノードとは通信不可能である判別して制御部109aに結果を送る。なお、ここでは、ノード100aは、隣接したノードとは通信が不可能であるということになる。図3において、短い矢印が2つ結ばれているものは、各ノードで判別されたデータ通信の状態を表している。すなわち、矢印に×印がある方向には、データが通信できない状態にあるということを表しており、×印がない方向にはデータ通信ができる状態にあるということを表している。この表示方法は図5においても同じとする。
次に、ノード100bのデータ比較部108bは、予め設定された一定時間たっても送受信機111aにデータ受信がないので、時間T=t11において、送受信機111bと隣接したノード100cとは通信不可能と判別して、結果を制御部109bに送る。データ比較部107bは、時間T=t0で送受信機110aにデータ受信があったので、送受信機110bと隣接したノード100aとは通信可能であると判別して、結果を制御部109bに送る。そして、時間T=t20において、制御部109bは、マルチプレクサ105bを制御して、送受信機110bから受信したデータAを送受信機110bから返信させる。なお、ここでは、ノード100bは、ノード100aと通信が可能である状態としかわかっていない。
時間T=t20において送受信機110bから返信されたデータAを、ノード100aの送受信機111aが受信する。データ比較部108aは、記憶部117aに記憶されたデータAと同じデータであるが、受信した時間が、T=t0でデータ送信してから一定時間以上なので、受信最短期間より時間が経っているので、(上記したように、必ず一定時間は受信最短時間より長く設定されるため)、送受信機111aと隣接したノード100bとは通信可能であると判別して制御部109aに送る。ここでも、送受信機110aからは受信がないため、ノード100aは、ノード100bとは通信が可能であるということになる。そこで、制御部109aは、送受信機111aから受信されたデータは、送受信機111aから返信するようにする。
次に、ノード100cのデータ比較部108cは、予め設定された一定時間たっても送受信機111cにデータ受信がないので、時間T=t12において、111cと隣接したノードとは通信不可能と判別して、結果を制御部109cに送る。データ比較部107cは、時間T=t1で送受信機110cにデータ受信があったので、送受信機110cと隣接したノード100bとは通信可能であると判別して、結果を制御部109cに送る。そのため、時間T=t21において、制御部109cは、マルチプレクサ105cを制御して、送受信機110cから受信したデータAを処理し、データCとして送受信機110cから返信させる。
時間T=t21において、送受信機110cから返信されたデータCを、ノード100bの送受信機111bが受信する。データ比較部108bは、記憶部117bに記憶されたデータAと違うデータであり、受信した時間が、T=t1でデータ送信してから一定時間以上なので、受信最短期間より時間が経っているので、送受信機111bと隣接したノード100cとは通信可能であると判別して制御部109bに送る。既に、ノード100aとはデータ通信が可能と判断されているので、制御部109aは、マルチプレクサ105bを制御し、送受信機111bから受信されたデータCを、遅延時間を与えてT=t22で送受信機110bから送信させる。なお、ここで、ノード100bは、ノード100a及びノード100cとのデータ通信が可能である状態とわかる。
時間T=t22で送受信機110bから送信されたデータCを、送受信機111aが受信する。ノード100a送信したデータAの処理済データであるデータCを受けたことで、認証用データの通信が終了するものとする。
なお、どのノードにおいても、受信最短時間より短い時間で送受信機110がデータを受信し、かつそのデータが記憶部116から読み出した認証用データと同じであったら、データ比較部107は、送受信機110と隣接したノードとは接続が不可能であると判断する。また、どのノードにおいても、受信最短時間より短い時間で送受信機111がデータを受信し、かつそのデータが記憶部117から読み出した認証用データと同じであったら、データ比較部107は、送受信機110と隣接したノードとは接続が不可能であると判断する。受信最短時間は、一定時間よりも短く設定されているため、
そのため、送受信機110や送受信機111が回り込みのデータを受信した場合でも、正しい判別が可能である。
以上のように、認証用データの通信が終了した時点(時間T=t22)で、ノード100aはノード100bと、ノード100bはノード100a及びノード100cと、ノード100cはノード100bと、接続していることが、確認される。そして、送受信機111aで受信したデータは送受信機111aから返信するように、制御部109aは制御する。送受信機110cで受信したデータは送受信機110cから返信するように、制御部109cは制御する。また、送受信機110bで受信したデータは送受信機111bから送信され、送受信機111bで受信したデータは送受信機110bから送信するように、制御部109bは制御する。このことから、通信可能なノード間でのデータ通信が行うことができることがわかる。
認証用データにより、ノード同士の接続状態が判別されたら、その後は、本来のデータ通信で用いられるデータの通信を、行えばよい。
また、ノード100bが送信ノードであると、一定時間後にはノード100aとノード100cとの通信が不可能と判別され、その後、ノード100aの送受信機111aとノード100cの送受信機110cとからデータが返信されることで、ノード100aと100cとの通信が可能であると判別される。ノード100aにおいては、ノード100bからデータを送受信機111aが受信することで、一定時間以降も110aからはどのようなデータも受信しないことで、ノード100bとは通信可能であることが判別される。ノード100cにおいては、ノード100bからデータを送受信機110cが受信することで、一定時間以降も送受信機111cからはどのようなデータも受信しないことで、ノード100bとは通信可能であることが判別される。
よって、ノード100bから認識用データを送信しても、正しいノード同士の接続が判別されることになる。
また、ノード100cからの認識用データを送信した場合、上記ノード100aと同様、正しいノード同士の接続が判別されることになる。
つまり、どのノードから認識用データを送信したとしても(どのノードが送信ノードであったとしても)、正しいノード同士の接続が判別される。そして、通信可能なノード間でのデータ通信が行われる。
また、ノードが2つディジーチェーン型に接続していても、3つより多くのノードがディジーチェーン型に接続されていても、ノード同士の接続を正しく判別することができる。 例えば、リング・トポロジである複数のノードからなるシステムにおいて、隣接しないノード2つが故障しているような場合でも、ディジーチェーン型に接続されたノードからなるシステムが2つある場合と考えることができるので、このような場合にも正しくノード同士の接続を判別し、有効なノード間での通信を可能とすることができる。
[状態2]
以下では、本実施形態のノード100が3つ接続し、状態1とは別の状態にあるシステムの例について図4、図5を用いて説明する。
ここでは、3つのノードが、伝送路および各ノードに何の障害もなく、図4に示すようにリング型に接続された状態(状態2と呼ぶ)であるものとする。
なお、各ノードは、全て上記したノード100と同じ構成であり、上記したノード100と同じ構成部材は同じ機能を持つものとする。つまり、3つ全てのノードの構成は、状態1と同様であり、接続状態だけが違う。よって、ここでも各ノードを、ノード100a、ノード100b、ノード100cとする。また、各ノードの構成部材についても、状態1と同様である。
状態1で説明したように、ノード100a、ノード100b、ノード100cは、それぞれ、2つの送受信機を備えデータの授受を全二重方式の光通信によって行う。また、全ての送受信機は全二重方式の送受信機である。
ノード100aは、2つの送受信機110a、111aを備え、データの授受を全二重方式の光通信によって行う。送受信機112aは、通信路114aからデータの受信を行い、通信路112aへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。送受信機111aは、通信路115aからデータの受信を行い、通信路113aへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。
ノード100bは、2つの送受信機110b、111bを備え、データの授受を全二重方式の光通信によって行う。送受信機112bは、通信路114bからデータの受信を行い、通信路112bへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。送受信機111bは、通信路115bからデータの受信を行い、通信路113bへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。
ノード100cは、2つの送受信機110c、111cを備え、データの授受を全二重方式の光通信によって行う。送受信機112cは、通信路114cからデータの受信を行い、通信路112cへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。送受信機111cは、通信路115cからデータの受信を行い、通信路113cへデータの送信を行う全二重方式の送受信機である。
ここで、ノード100aの通信路114aとノード100cの通信路113cとが接続されており、同様にノード100aの通信路112aとノード100cの通信路115cとが接続されている。また、ノード100aの通信路115aとノード100bの通信路112bとが接続されており、同様に、ノード100aの通信路113aとノード100bの通信路114bとが接続されている。また、ノード100bの通信路115bとノード100cの通信路112cとが接続されており、同様に、ノード100bの通信路113bとノード100cの通信路114cとが接続されている。
状態1では、ノード100aの通信路114aおよび通信路112a、ノード100cの通信路115aおよび通信路113cは、すべてオープンの状態であったのに対し、状態2では、ノード100aの通信路114aとノード100cの通信路113cとが接続されており、同様にノード100aの通信路112aとノード100cの通信路115cとが接続されている点が違う。つまり、状態1では、ノード100aとノード100bとは接続されており、ノード100bとノード100cは接続されており、ノード100aと100cとは接続されていない状態であったのに対し、状態2では、ノード100aとノード100bとは接続されており、ノード100bとノード100cは接続されており、ノード100cと100aと接続されている状態である。
以下に、上記各ノードの動作について図5を用いて説明する。
本例では、ノード100aが認証用データを送信する送信ノードであり、ノード100aがデータ送信を開始したとする。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、他のノードがデータ送信を開始してもよい。
初めに、認証用データの流れを説明する。ノード100aのデータ処理部101は、一定時間の間、送受信機110aおよび送受信機111aから入力されるデータがないことを確認すると、時間T=t0において、送受信機110aから通信路112aを介して認証用データであるデータBを送信し、同様に、送受信機111aから通信路113aを介して認証用データであるデータAを送信する。その際、送受信機110aから送ったデータBは記憶部116aに、送受信機111aから送ったデータAは、記憶部117aに記憶される。ここでは、データA、データBは、宛て先がノード100cのデータ、つまりノード100cに処理されるデータ、であるとする。
時間T=t0において、送受信機111aから送信されたデータAは、送受信機110bで受信される。他方、時間T=t0において、送受信機110aから送信されたデータBは、送受信機111cで受信される。
時間T=t0において、送受信機111aから送信され、送受信機110bで受信されたデータAは、自ノード宛のデータでないため、ダミーノード102bにて遅延時間を与えられて、送受信機111bから時間T=t1において送信される。その際、送受信機111bから送信されたデータAは記憶部117bに記憶される。他方、時間T=t0において、送受信機110aから送信され、送受信機111cで受信されたデータBは、データ処理部101cにおいて処理され、処理済データであるデータDとなる。データDは、送受信機110cから時間T=t1において送信される。その際、送受信機110cから送信されたデータDは記憶部116cに記憶される。
時間T=t1において、送受信機111bから送信されたデータAは、ノード100cの送受信機110cで受信される。この送受信機110cで受信されたデータAは、データ処理部101cで処理されて処理済データであるデータCとなる。データCは、送受信機111cから時間T=t2において送信される。その際、送受信機111cからに送信されたデータCは記憶部117cに記憶される。他方、時間T=t1において、送受信機110cから送信されたデータDは、送受信機111bで受信される。この送受信機111bで受信されたデータDは、自ノード宛のデータでないため、ダミーノード102bで遅延時間を与えられて、送受信機110bから送信される。その際、送受信機110bから送信されたデータDは記憶部116bに記憶される。
時間T=t2において、送受信機111cから送信されたデータCは、ノード100aの送受信機110aで受信される。また、時間T=t2において、送受信機110bから送信されたデータDは、ノード100aの送受信機111aで受信される。
次に各ノードの、他のノードと通信可能かどうかを判別する動作について説明する。
ノード100aにおいて、時間T=t2に送受信機110aがデータを受信し、データ比較部107aは、記憶部116aからデータBを読み出し、送受信機110aで受信したデータCと比較する。比較したデータが違うため、隣接したノード100cとの通信が可能であると判別し、結果を制御部109aに送信する。また、データ比較部108aは、記憶部117aからデータAを読み出し、送受信機111aが受信したデータDと比較する。比較したデータが違うため、隣接したノード100bとの通信が可能であると判別し、結果を制御部109に送信する。ここで、ノード100aは、ノード100b及びノード100cとのデータ通信が可能である状態とわかる。
ここでは、送受信機110aがデータ受信したとき、データ比較部107が隣接したノードとの通信が可能か否かの判別を行い、送受信機111aがデータを受信したときデータ比較部108が隣接したノードとの通信が可能か否かの判別を行っている。しかし、一定時間たった後に隣のノードとのデータ通信が可能か否かの判別を行ってもよい。すなわち、時間T=t10において、データAおよびデータBを送信後、予め設定された一定時間経つとすると、データ比較部107aおよびデータ比較部108aが、T=t10以降において、判別を行ってもよい。つまり、一定時間内(ここでは、時間T=t2)で、送受信機110aがデータを受信したことで、データ比較部107aは、データ通信可能という判別をする。また、一定時間内(ここでは、時間T=t2)で、送受信機111aがデータを受信したことで、データ比較部108aは、データ通信可能という判別をする。以下の説明において、他のノードのデータ比較部107及びデータ比較部108もデータ受信時に通信可能か否かを判別するが、ノード100aと同様一定時間後に判別してもよい。
ノード100bにおいて、データ比較部107bは、時間T=t0で送受信機110bにデータ受信があったので、送受信機110bと隣接したノード100aとは通信可能であると判別して、結果を制御部109bに送る。送受信機111bには、時間T=t1にデータAを送信すると略同時にデータDを受信する。つまり、データ送信した後、受信最大時間より短い時間で受信していることになる。しかし、比較部108bは、受信したデータDが、記憶部117bで読み出したデータAと違うとわかるので、隣接したノード100cとデータ通信は可能であると判別し、結果を制御部109bに送信する。ここで、ノード100bは、ノード100a及びノード100cとのデータ通信が可能である状態とわかる。
ノード100cにおいて、データ比較部107cは、時間T=t1で送受信機110cにデータ受信があるので、送受信機110cと隣接したノード100bとは通信可能であると判別して、結果を制御部109cに送る。また送受信機111cでは、時間T=t1にデータAを受信するので、送受信機111cと隣接したノード100aとは通信可能であると判別して、結果を制御部109cに送る。ここで、ノード100cは、ノード100b及びノード100aとのデータ通信が可能である状態とわかる。
なお、どのノードにおいても、受信最短時間より短い時間で送受信機110がデータを受信し、かつそのデータが記憶部116から読み出した認証用データと同じであったら、データ比較部107は、送受信機110と隣接したノードとは接続が不可能であると判断する。また、どのノードにおいても、受信最短時間より短い時間で送受信機111がデータを受信し、かつそのデータが記憶部117から読み出した認証用データと同じであったら、データ比較部107は、送受信機110と隣接したノードとは接続が不可能であると判断する。受信最短時間は、一定時間よりも短く設定されているため、
そのため、送受信機110や送受信機111が回り込みのデータを受信した場合でも、正しい判別が可能である。
送信ノード100aが時間T=t2において、送信したデータAの処理済データであるデータCを受信することで、データAの通信が終了するものとする。また、送信ノード100aが時間T=t2において、送信したデータBの処理済データであるデータDを受信することで、データBの通信が終了するものとする。
以上のように、認証用データであるデータAおよびデータBの通信が終了した時点で、ノード100aはノード100bおよびノード100cと、ノード100bはノード100a及びノード100cと、ノード100cはノード100bおよびノード100aと、接続していることが、確認されていることになる。図5において、短い矢印が2つ結ばれているものは、各ノードで判別されたデータ通信の状態を表している。すなわち、ノード1、ノード2、ノード3は、双方向にデータ通信ができる状態にあるということを表している。そして、送受信機110aで受信したデータは送受信機111aから送信され、送受信機111aで受信したデータは送受信機110aから送信するように、制御部109aは制御する。送受信機110bで受信したデータは送受信機111bから送信され、送受信機111bで受信したデータは送受信機110bから送信するように、制御部109bは制御する。また、送受信機110cで受信したデータは送受信機111cから送信され、送受信機111cで受信したデータは送受信機110cから送信するように、制御部109cは制御する。
以上のように、認証用データにより、ノード同士の接続状態が判別されたら、その後は、本来のデータ通信で用いられるデータの通信を、行えばよい。
なお、認証用データの通信が終了した時点で、ノード100aにおいて、データ比較部107aの結果を受けた制御部109aは、マルチプレクサ103aを制御し、データ処理部101aに、送受信機110aが受信したデータCを取り込ませてもよい。送受信機110からのデータCを取り込んだ、データ処理部101aは、この受信データが送受信機111aから送信したデータAが処理されたものであるか否かを判別してもよい。または、データ比較部108aの結果を受けた制御部109aは、マルチプレクサ103aを制御し、データ処理部101aに、送受信機111aが受信したデータDを取り込ませてもよい。データ処理部101aは、送受信機111aからのデータDを取り込み、このデータが送受信機110aから送信したデータBが処理されたものであるか否かを判別してもよい。
どちらの場合でも一方の送受信機から受信したデータが他方の送受信機から送信され処理されたものであると判別されたなら、現在の接続状態がリング・トポロジであることがわかる。上記では、データ比較部107aまたはデータ比較部108aの結果からの判別であるが、両方のデータ比較部の結果から判別してもかまわない。
このように、少なくともどちらか一方の送受信機から受信したデータが他方の送受信機から送信され処理されたものであることが判別された場合には、データ通信をどちらか一方向とすることもできる。すなわち、どのノードにおいても、送受信機110からデータ受信し送受信機111からデータを送信するといった方向だけのデータ通信となるように、制御部109がマルチプレクサ105やマルチプレクサ106を制御してもよい。または、これとは反対に、送受信機111からデータの受信し送受信機110からデータを送信するといった方向だけのデータ通信となるように、制御部109がマルチプレクサ105やマルチプレクサ106を制御してもよい。このように一方向だけの通信を行うことで、電力の消費を削減することができる。
また、ノード100bやノード100cが送信ノードであっても、上記ノード100aと同様、正しいノード同士の接続が判別されることになる。
つまり、どのノードから認識用のデータを送信したとしても、正しいノード同士の接続が判別される。
以上のように、本実施形態のノードを用いると、自身のノードと直接データ通信を行う2つのノードのうち、どちらか一方のノードと通信が不可能になっても、他方のノードから受信したデータをこの他方のノードに返信することができる。
そのため、本実施形態のノードがネットワークを形成している場合、例えば、断線した通信回線があった場合、この断線した通信回線の手前のノードにおいて、折り返して返信することができるので、データが転送されずにシステム全体がダウンするといったことが生じない。ゆえに、本実施形態のノードは、通信回線がどこかで断線してもデータ通信のシステム全体がダウンすることなく、通信可能なノード間での通信が可能となるシステムを構成することができる。
また、本実施形態のノードがネットワークを形成している場合、例えば、ノードに故障が生じた場合、このノードの手前で折り返して返信することができる。また、自身の送受信機に故障が生じた場合、故障していない方の送受信機から返信することができる。ゆえに、ノードあるいは自身の送受信機に故障が生じた場合でも通信可能なノード間で通信ができるシステムを構成することができる。
つまり、本実施形態のノードは、システム上に支障が生じた場合でも、通信可能なノード間で通信が行えるシステムを構成することができる。
例えば、複数のノードが作るネットワークの形状がリング・トポロジである場合、あるノードの送受信機が1箇所故障してしまい、リング・トポロジを形成できなくなった場合でも、ディジーチェーン接続として動作することが可能である。よって、データ通信に支障をきたさない。また、ノードにおける片方の送受信機が1箇所故障したとしても、その送受信機を交換する必要がなく、ノードは、故障していない方の送受信機から受信したデータをその故障していない方の送受信機から返信することができる。よって、片方の送受信機が故障したとしても、ノードをそのまま使用することが可能なので、コストの削減を図ることができる。
また、リング・トポロジを構成するあるノードが故障したとしても、接続をし直す必要がなく、ディジーチェーン接続としてデータ通信を行うことが可能である。これは、故障したノードの手前のノードが折り返して返信することができるためである。
また、リング・トポロジを形成しているノードのうち、使用しないノードの電源を落としたとしても、ディジーチェーン接続として、通信が可能であり、省電力の効果を図ることができる。この結果、通信可能状態のノードが接続されていない送受信機に対してはデータの送信を行わないので、ノードにおける電力を使用する部材にかかる余分な負荷を軽減することができ、省電力の効果を図ることができる。
なお、上記実施形態のノードの各部や各処理ステップは、CPUなどの演算手段が、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、キーボードなどの入力手段、ディスプレイなどの出力手段、あるいは、インターフェース回路などの通信手段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコンピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行するだけで、本実施形態のノードの各種機能および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理を実現することができる。
この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、例えばROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセスして実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD/MO/MD/DVD等のディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する記録媒体等がある。
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する記録媒体であることが好ましい。
さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであることが好ましい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のように本発明は、データ通信システム上に支障が生じた場合にも、データ通信システム全体が使用不能になるのを防ぐことができる。そのため、データ通信装置、データ通信システムに好適に利用することができる。また、例えば、「車載電子機器」や「情報家電」といったマルチメディアの装置において好適に利用することができる。
本発明に係るデータ通信装置の構成図である。 本発明データ通信装置からなるシステムの状態を示す図である。 図2の状態のシステムにおける、データの流れを示す図である。 発明データ通信装置からなるシステムの、図2とは別の状態を示す図である。 図4の状態のシステムにおける、データの流れを示す図である。 MOSTネットワークの例を示す図である。 従来のデータ通信装置におけるデータの流れを示す図である。 従来のノードからなるシステムにおけるデータの流れを示す図である。 従来のノードからなるシステムにおいて、データが転送できなくなった状態を示す図である。
符号の説明
100 ノード(データ通信装置)
101 データ処理部
102 ダミーノード
103 マルチプレクサ
104 マルチプレクサ
105 マルチプレクサ
106 マルチプレクサ
107 データ比較部(判別手段)
108 データ比較部(判別手段)
109 制御部(切り替え手段)
110 送受信機
111 送受信機
112 通信路
113 通信路
114 通信路
115 通信路
116 記憶部(記憶手段)
117 記憶部(記憶手段)

Claims (11)

  1. 二つの送受信機を備え、一方の送受信機で受信したデータを、他方の送受信機から送信するデータ通信装置において、
    上記二つの送受信機とそれぞれ直接データ通信を行うための第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置とのデータ通信が可能であるか否かを判別する判別手段と、
    一方の送受信機から受信したデータを、他方の送受信機から送信するか、一方の送受信機から返信するかを切り替える切り替え手段と
    送信したデータを記憶する記憶手段と、を備え、
    上記判別手段が第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置の何れか一方とのデータ通信が不可能であると判別した場合に、上記切り替え手段は、他方のデータ通信装置と接続した送受信機から受信したデータを、当該送受信機から当該他方のデータ通信装置に返信するようになっており、
    上記判別手段は、二つの送受信機それぞれについて、送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置を介してのデータ受信の最短時間より短い時間でデータを受信し、かつ、送受信機から受信したデータが上記記憶手段に格納された当該送受信機から送信したデータと同じである場合、あるいは、
    予め定められた時間、送受信機がどのようなデータも受信しない場合には、
    当該送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置とはデータ通信が不可能であると判別することを特徴とするデータ通信装置。
  2. 上記第1および第2のデータ通信装置のいずれか一方と接続した送受信機から受信したデータを、受信した送受信機から返信する際、受信したデータが自身において処理するデータでない場合、受信したデータに対し、処理した場合と同じタイミングで出力できるように遅延時間を与えて返信することを特徴とする請求項に記載のデータ通信装置。
  3. 第1及び第2のデータ通信装置と全二重方式を用いた光通信によって、データ通信を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のデータ通信装置。
  4. 第1及び第2のデータ通信装置と一芯の光ファイバーケーブルによってデータ通信を行うことを特徴とする請求項に記載のデータ通信装置。
  5. 第1及び第2のデータ通信装置と二芯の光ファイバーケーブルによってデータ通信を行うことを特徴とする請求項に記載のデータ通信装置。
  6. 少なくともどちらか一方の送受信機から送信したデータが処理された処理済みデータを、他方の送受信機で受信した場合、
    どちらか一方の送受信装置からデータを送信し他方の送受信装置からデータを受信する一方向のみのデータ通信を行い、反対方向のデータ通信を行わないことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のデータ通信装置。
  7. マルチメディアの装置に使用されることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のデータ通信装置。
  8. 複数のデータ通信装置でネットワークを形成するデータ通信システムにおいて、
    上記複数のデータ通信装置は、請求項1から7の何れか1項に記載のデータ通信装置であることを特徴とするデータ通信システム。
  9. 二つの送受信機を備え、一方の送受信機で受信したデータを、他方の送受信機から送信するデータ通信装置のデータ通信方法において、
    判別手段が、上記二つの送受信機とそれぞれ直接データ通信を行う第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置とのデータ通信が可能であるか否かを判別する判別ステップと、
    切り替え手段が、一方の送受信機から受信したデータを、他方の送受信機から送信するか、一方の送受信機から返信するかを切り替える切り替えステップと
    記憶手段が、返信したデータを記憶する記憶ステップと、を含み、
    上記判別ステップにおいて、上記判別手段が、第1のデータ通信装置および第2のデータ通信装置の何れか一方とのデータ通信が不可能であると判別した場合に、上記切り替えステップにおいて、上記切り替え手段は、他方のデータ通信装置と接続した送受信機から受信したデータを、当該送受信機から当該他方のデータ通信装置に返信し、
    上記判別手段は、二つの送受信機それぞれについて、送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置を介してのデータ受信の最短時間より短い時間でデータを受信し、かつ、送受信機から受信したデータが上記記憶手段に格納された当該送受信機から送信したデータと同じである場合、あるいは、
    予め定められた時間、送受信機がどのようなデータも受信しない場合には、
    当該送受信機と直接データ通信を行うためのデータ通信装置とはデータ通信が不可能であると判別することを特徴とするデータ通信方法。
  10. 請求項1〜の何れか1項に記載のデータ通信装置を動作させる制御プログラムであって、上記各手段をコンピュータに実現させるためのデータ通信プログラム。
  11. 請求項1に記載のデータ通信プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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