JP4166256B2 - コリオリの角速度計の操作方法、および、コリオリの角速度計に適した評価または制御を行う電子装置、および、パルス変調器 - Google Patents

コリオリの角速度計の操作方法、および、コリオリの角速度計に適した評価または制御を行う電子装置、および、パルス変調器 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、コリオリの角速度計におけるゼロ点誤差の決定方法に関するものである。
コリオリの角速度計(振動ジャイロともいう)は、ナビゲーションを目的としてますます広範囲に使用されている。コリオリの角速度計は、振動する質点系を有している。この振動は、通常、複数の単一振動が重畳したものである。質点系のこれらの単一振動は、最初は相互に独立しているが、それぞれを概念的に「共振器」と見なせる。振動ジャイロの操作には、少なくとも2つの共振器が必要である。これらの共振器の一方(第1共振器)を、人工的に励起させて振動させる。この振動を、以下では「励起振動」と呼ぶ。他方の共振器(第2共振器)を、振動ジャイロを動かす/回転させる場合にのみ励起させて振動させる。このとき、コリオリの力が発生する。これらのコリオリの力は、第1共振器を第2共振器と連結し、第1共振器の励起振動からエネルギーを取り出し、このエネルギーを第2共振器の読み取り振動へ転送する。第2共振器の振動を、以下では「読み取り振動」と呼ぶ。コリオリの角速度計の動き(特に回転)を検出するために、読み取り振動を取り出し、対応する読み取り信号(例えば、読み取り振動タップオフ信号)を調べて、コリオリの角速度計における回転指標を表す読み取り振動の振幅に変化が生じたか否かを判定する。コリオリの角速度計は、開ループ系としても、閉ループ系としても実現できる。閉ループ系では、各制御回路を介して、読み取り振動の振幅を常に固定値(好ましくは0)にリセットする。
コリオリの角速度計の操作方法をさらに明確にするために、図2を参照しながら、閉ループ形態として実施したコリオリの角速度計の一例について以下に説明する。
このようなコリオリの角速度計1は、振動可能な質点系2を有している。この質点系を以下では「共振器」とも呼ぶ。この呼び方は、「本当の」共振器の個々の振動を示す上述の概念的な「共振器」とは区別しなければならない。既述のとおり、共振器2を2つの「共振器」(第1共振器3と第2共振器4)を含むシステムとする。第1および第2共振器3、4は、それぞれ駆動源(図示せず)と取得システム(図示せず)とに連結されている。駆動源と取得システムとによって生成されるノイズを、ここではノイズ1(参照番号5)とノイズ2(参照番号6)とによって概略的に示す。
コリオリの角速度計1は、さらに、4つの制御回路を有している。第1制御回路は、励起振動(すなわち、第1共振器3の周波数)を固定周波数(共振周波数)で制御する役割を果たす。第1制御回路は、第1復調器7、第1ローパスフィルター8、周波数制御器9、VCO(「電圧制御発振器;Voltage Controlled Oscillator」)10および第1変調器11を備えている。
第2制御回路は、励起振動を一定振幅に制御する役割を果たし、第2復調器12、第2ローパスフィルター13および振幅制御器14を備えている。
第3および第4制御回路は、読み取り振動を励起する力をリセットする役割を果たす。この場合、第3制御回路は、第3復調器15、第3ローパスフィルター16、直交制御器17および第2変調器18を備えている。第4制御回路は、第4復調器19、第4ローパスフィルター20、回転速度制御器21および第3変調器22を備えている。
第1共振器3を、その共振周波数ω1で励起する。その結果として生成される励起振動を取り出し、第1復調器7を用いて位相を復調し、復調された信号成分を第1ローパスフィルター8に供給する。この第1ローパスフィルター8は、上記供給された信号成分から和の周波数成分を除去する。タップオフ信号を、以下では、励起振動タップオフ信号とも呼ぶ。第1ローパスフィルター8から出力される信号を周波数制御器9へ入力する。この周波数制御器9は、周波数制御器9に供給される信号に応じて、同相成分がほぼ0になるようにVCO10を制御する。そのために、VCO10は第1変調器11へ信号を供給する。第1変調器11は、第1共振器3に励起力が入力されるように駆動源を制御する。同相成分が0であれば、第1共振器3は、その共振周波数ω1で振動する。すべての変調器および復調器を、この共振周波数ω1に基づいて操作する。
励起振動タップオフ信号を、さらに第2制御回路へ供給し、第2復調器12を介して復調する。第2復調器12の出力は、第2ローパスフィルター13を通過する。第2ローパスフィルター13から出力される信号を振幅制御器14へ供給する。振幅制御器14は、この信号および基準振幅器23に応じて第1変調器11を制御し、第1共振器3を一定の振幅で振動させる(すなわち、励起振動を一定の振幅にする)。
既述のように、コリオリの角速度計1が動く/回転する場合に、コリオリの力(図では、用語FC・cos(ω1・t)で示す)が発生する。これらのコリオリの力は、第1共振器3を第2共振器4と連結し、これにより、第2共振器4を振動させる。その結果として生成される周波数ω1の読み取り振動が、取り出される。その結果、上記読み取り振動の読み取り振動タップオフ信号(読み取り信号)が、第3および第4制御回路に供給される。第3制御回路では、この信号を第3復調器15を介して復調し、和の周波数成分を第3ローパスフィルター16を介して除去し、該第3ローパスフィルター16から出力された信号を直交制御器17に供給する。直交制御器17から出力される信号を、読み取り振動の直交成分がリセットされるように第3変調器22に入力する。これと同様に、第4制御回路では、読み取り振動タップオフ信号を第4復調器19によって復調し、第4ローパスフィルター20を介して和の周波数成分を除去し、該第4ローパスフィルター20から出力された信号を、一方では回転速度制御器21に入力する。回転速度制御器21から出力される信号は瞬間回転速度に比例しており、回転速度計測結果として回転速度出力部24に供給される。また、上記の第4ローパスフィルター20から出力された信号を、他方では第2変調器18に入力する。第2変調器18は読み取り振動のその回転速度成分をリセットする。
上記のようなコリオリの角速度計1を、二重共振式としても非二重共振式としても操作できる。コリオリの角速度計1を二重共振式として操作する場合、読み取り振動の周波数ω2は励起振動の周波数ω1にほぼ等しい。これに対して、非二重共振式では、読み取り振動の周波数ω2は励起振動の周波数ω1とは異なっている。回転速度に関する情報を含んでいるのは、二重共振式では第4ローパスフィルター20から出力される信号である。これに対して、非二重共振式では第3ローパスフィルター16から出力される信号である。操作方法の違いにより二重共振/非二重共振を切り替えるために、双投スイッチ25が備えられている。この二重切り替え器25は、第3および第4ローパスフィルター16、20の出力部を、回転速度制御器21および直交制御器17に選択的に接続する。
コリオリの角速度計の上記構造、特に、評価/制御電子装置の構造の利点は、回転速度感度が比較的高く、かつ、共振器2の機械的構造が簡単である、という点にある。また、不都合な点は、評価/制御電子装置の電子部品に対するコストが高いという点にある。図2に示した、コリオリの角速度計の実施形態では、(例えば、参照符号26、27、および、28によって示した位置に)、多くの電力が必要で、コストのかかる複数のデジタルアナログ変換器を用いる必要がある。さらに、デジタルアナログ変換器は、多数の供給電圧を必要とする場合が多く、他の電子部品(特にデジタル部品)と集積化しにくいために、小型化に限界がある。さらに、図2に示した、コリオリの角速度計の実施形態では、(参照符号29および29で示した位置に)、少なくとも2つのアナログデジタル変換器を使用する必要がある。
本発明の目的は、電子部品(特に、アナログデジタル変換器、および、デジタルアナログ変換器)をできる限り使用しない、二重共振のコリオリの角速度計の操作方法を提示することにある。これにより、コストのあまりかからない、非常に小型化された評価/制御電子装置を備えた、コリオリの角速度計を実現できる。
特許出願WO03/093763 A1では、コリオリの角速度計の駆動方法が開示されている。このコリオリの角速度計には、共振器の振動状態を表すアナログ振動信号をデジタルパルス列に変換する比較器が用いられる。このデジタルパルス列は、共振器振動の補正に用いられる。この比較器は、振動振幅のある時点の値と、閾値とを比較する。ある時点の値が閾値よりも大きい場合、比較器は、第1出力信号を出力する。ある時点の値が閾値よりも小さい場合、比較器は、第2出力信号を出力する。このようにして生じた、第1・第2出力信号が、デジタルパルス列となる。
これに関連して、さらに、特許出願US 3,917,928 A、US 3,642,334 A、DE 196 35 923 C1、および、US 6,255,760 B1を参照されたい。
この目的を、請求項1の特徴部分に記載の方法によって達成する。さらに、本発明は、請求項7に記載の評価/制御電子装置を提示する。最後に、本発明は、請求項8に記載の本発明の方法を実施するためのパルス変調器を提示する。本発明の理念の有効な形態および発展形態については、従属請求項に記載する。
本発明では、コリオリの角速度計の操作方法において、コリオリの角速度計の共振器の励起振動/読み取り振動のある瞬間の振幅/周波数の量、または、励起振動/読み取り振動の他のパラメータの量、を示すデジタル読み取り信号を生成する。コリオリの角速度計の共振器に電力信号を入力し、これらの電力信号は、励起振動/読み取り振動が特定の振幅/周波数または他の所望のパラメータ値であるように、デジタル読み取り信号に応じて制御される。例えば、閉ループ回路では、読み取り振動の振幅を値0に制御し、励起振動の振幅を、一定の、0ではない値に設定する。パルス変調器(37)の量子化された出力信号から、電力信号を生成する。このパルス変調器には、デジタル読み取り信号から生成されるデジタル励起/補正信号が供給される。この量子化された出力信号は、一定周波数でのパルス列である。
同様に、本発明の方法は、二重共振式のコリオリの角速度計、非二重共振式のコリオリの角速度計、開ループシステム、または、閉ループシステムとして実現されている、コリオリの角速度計に用いられる。
本発明では、デジタルアナログ変換器をパルス変調器に置き換えている。このパルス変調器の出力信号は、3値に量子化されていることが好ましい。なぜなら、二重共振式のコリオリの角速度計に用いられるような、静電力駆動源の二重電極構造では、3値の量子化が特に有効だからである。
好ましい実施形態では、パルス変調器によって、3値に量子化された、第1出力信号および第2出力信号を生成する。この第1出力信号は、3値に量子化された、第1の駆動パルス列に変換されるものであり、第2出力信号は、3値に量子化された、第2の駆動パルス列に変換されるものである。第1の駆動パルス列(S、S)は、駆動信号の、励起振動の所望の振幅/周波数、または、励起振動の他のパラメータを設定する。また、第2の駆動パルス列は、読み取り振動の、所望の振幅/周波数または他のパラメータを設定する。
また、例えば、3値に量子化された、パルス変調器の2つの出力信号S、Sが、適切にデジタル符号化された値{−1、0、+1}であるように、パルス変調器を設計できる。これらの出力信号は、適切な電圧パルスに変換され、その固定電極に印加される。これにより、コリオリの角速度計の可動性の電極構造(可動性の質点および復帰ばね)に対して、「マイナス」(S=−1)、ゼロ(S=0)、または、「プラス」(S=+1)の力がかかる。このことは、同様に、出力信号Sにも言える。
デジタル読み取り信号の生成は、以下のようにして行われることが好ましい。すなわち、共振器の振動に基づいて可動性の電極(中央電極)を移動する電荷量を、電荷増幅器によって測定し、この電荷増幅器のアナログ出力信号をデジタル出力信号に変換し、パルス変調器のある時点での、および/または、以前の、3値に量子化された出力信号値に応じて、電荷増幅器のデジタル出力信号から、信号分離部を介して、デジタル読み取り信号を検出する。したがって、これらのデジタル読み取り信号は、電荷増幅器のデジタル出力信号のみから得られるのではなく、3値に量子化された、パルス変調器の出力信号に含まれている情報が必要である。「中央電極」という概念は、ここでは、振動に置き換えられた可動性の質点およびそれらの復帰ばね、または、それらの少なくとも一部からなる、コリオリの角速度計の可動性の内部電極構造を意味している。
これらのデジタル読み取り信号を、通常、復調プロセスによって、同相成分および直交成分に分解する。次に、デジタル読み取り信号の、同相成分および直交成分から、制御プロセスを介して、パルス変調器に供給されるデジタル励起/補正信号の、同相成分および直交成分を生成する。このデジタル励起/補正信号を、励起振動/読み取り振動の所望のパラメータ値が生じるように、制御する。
上記方法を実施するために、本発明では、以下の素子を備えた、コリオリの角速度計を用いるための評価/制御電子装置を提示する。つまり、
・コリオリの角速度計における共振器の励起振動/読み取り振動の、ある瞬間の振幅/周波数の量または他のパラメータの量を示す、読み取り信号を生成するためのユニットと、
・デジタル読み取り信号に応じて電力信号を生成して共振器に供給し、励起振動/読み取り振動が所望の振幅/周波数または他のパラメータ値であるように上記電力信号を制御する、少なくとも1つの制御回路と、
・この制御回路の一部であり、デジタル読み取り信号から生成されるデジタル励起/補正信号が供給され、量子化された出力信号から電力信号を生成する、パルス変調器とである。この量子化された出力信号は、一定周波数でのパルス列である。
本発明の評価/制御電子装置の利点は、この装置を、コストをかけず、かつ、非常に小型化して製造できる点にある。
複素入力信号をパルス信号に変換するための本発明のパルス変調器は、複素入力信号とフィードバック信号との差から制御誤差信号を生成する、減算段を含んでいる。さらに、このパルス変調器は、制御誤差信号を制御信号に変換する、信号変換段を含んでいる。第1乗算段では、制御信号を、周波数ωで発振された複素混合信号と乗算することにより、ωだけアップ混合された制御信号の、実部および虚部の少なくとも1つを生成する。さらに、パルス変調器は、量子化段と、フィードバックユニットとを含んでいる。量子化段は、ωだけアップ混合された制御信号の、実部および虚部の少なくとも1つを量子化し、パルス信号を生成する。フィードバックユニットは、パルス信号に基づいて、減算段のフィードバック信号を生成する。
以下に、典型的なシグマデルタ変換器の有効な変型例である、本発明のパルス変調器の機能を、入力信号が一定である場合について、一般法則を制限せずに説明する。減算段および信号変換段を介して、上記の入力信号を、それと同様で時間的にわずかに変化する制御信号に変換する。典型的なシグマデルタ変換器とは違って、この制御信号を、第1乗算段によって、周波数ωの複素混合信号と乗算する。こうして、周波数ωにアップ混合された制御信号が生成される。次に、周波数ωで振動する制御信号の実部または虚部を、量子化段によって量子化する。これにより、量子化段の出力部では、周波数ωにおいて支配的な周波数成分を有する実数のパルス信号が得られる。この実数のパルス信号は、プラスまたはマイナスのパルスによって、周波数ωの正弦波信号をシミュレートする。このパルス信号は、制御誤差を検出するために、減算段にフィードバックされ、入力信号から除去されるフィードバック信号、を生成するためのものでもある。
パルス信号を生成するために、ωだけアップ混合された制御信号の実部および虚部を生成しなくてもよい。また、パルス信号をアップ混合された制御信号の実部から生成する場合、アップ混合された制御信号の虚部を生成しなくてもよい。
本発明のパルス変調器の主な利点は、従来のシグマデルタ変換器と比べて、量子化雑音が低い帯域を、ω=0の周辺の低周波数帯域から、動作周波数ωにシフトする、という点である。つまり、第1乗算段において制御信号を複素上昇混合信号にする。したがって、ωのあたりの重要なスペクトル範囲には、ノイズレベルの低いパルス信号が含まれる。
ノイズ特性を理解するための原点は、例えば積分器によって実現される信号変換段が、ローパス特性を有しているということである。つまり、比較的高い周波数成分が、信号変換段を介して部分的に抑制される。典型的なシグマデルタ変換器では、制御回路の比較的高い周波数成分を抑制することにより、上記周波数での量子化雑音が大きくなる。これに対して、低周波数領域では、量子化雑音は小さい。本発明のパルス変調器では、信号変換段の出力部から出力される制御信号は、周波数ωの複素混合信号との乗算によって、周波数ωにアップ混合される。したがって、入力側の信号変換段が、さらに、アップ混合されない信号を処理するにもかかわらず、量子化雑音が小さい領域を、周波数ωから混合周波数ωにシフトする。このようにして、ωの周辺ではノイズレベルの低いパルス信号が、得られる。
また、本発明のパルス変調器を、コストをかけずに実施できる。また、このパルス変調器は、比較的少量の電荷を必要とするだけであり、デジタル電子装置と共に簡単に集積化できる。
また、パルス変調器が、入力信号の実部を処理するための同相信号経路と、入力信号の虚部を処理するための直交信号経路とを含んでいることが、好ましい。さらに、制御誤差信号、制御信号、および、フィードバック信号が、実数信号成分および虚数信号成分を含んだ複素信号である場合が、好ましい。実数のパルス信号が、ωだけアップ混合された制御信号の実部または虚部を示すことができるように、減算段、信号変換段、第1乗算段、および、フィードバックユニットは、同相信号経路および直交信号経路を有する複素信号処理ユニットとして設計されている。しかし、第1乗算段の出力信号から、量子化段を介して、実数のパルス信号を生成するために、この出力信号の実部(または虚部)のみが必要である。したがって、量子化段は、実数の処理段であってもよい。フィードバックユニットでは、実数のパルス信号を再び複素フィードバック信号に変換する。このパルス変調器により、位相雑音および振幅雑音の少ない周波数ωの調和振動を正しい位相で示す実数のパルス信号を、合成できる。
本発明の有効な実施形態では、信号変換段は、制御誤差信号を積分して積分信号を制御信号として生成する積分段を含んでいる。制御誤差信号を積分することにより、(複素)積分信号が常に複素入力信号となる。積分段がローパス特性を有しているので、積分段の出力部では、ω=0付近の範囲に、ノイズレベルの低い制御信号が得られる。この制御信号を第1乗算段によってアップ混合し、次に、量子化すると、所望のノイズ特性を有するパルス信号が得られる。
積分段が同相信号経路の第1積分器と、直交信号経路の第2積分器とを含んでいることが有効である。このとき、第1積分器は、制御誤差信号の実部を積分し、第2積分器は、制御誤差信号の虚部を積分する。このように、複素制御誤差信号の複素積分段を、2つの別々の積分器によって実現できる。
また、信号変換段が増幅段を含んでいることが、有効である。この場合、量子化器が正しい入力信号レベルを得るように、利得係数を選択する。
また、本発明の他の有効な実施形態では、第1乗算段は、同相信号経路の第1乗算器と、直交信号成分の第2乗算器とを含んでいる。第1乗算器は、制御信号の実部と、周波数ωで発振された複素混合信号の実部とを乗算することにより、第1結果信号を生成する。第2乗算器は、制御信号の虚部と、周波数ωで発振された複素混合信号の虚部とを乗算することにより、第2結果信号を生成する。他の有効な実施形態では、パルス変調器は、アップ混合された制御信号の実部を決定するために第1乗算器の第1結果信号と第2乗算器の第2結果信号とを和信号に加算する加算器を、含んでいる。
複素制御信号がR+j・Iであり、複素混合信号を例えばexp(−jωt)で示すと、第1乗算器の第1結果信号は、R・cos(ωt)となる。また、第2乗算器の第2結果信号は、I・sin(ωt)であり、加算器は、和信号として信号R・cos(ωt)+I・sin(ωt)を供給する。しかし、この信号は、丁度、(R+j・I)・exp(−jωt)の実部に相当する。したがって、第1乗算器、第2乗算器、および、加算器を用いて、制御信号および混合信号の複素乗算の実部を検出できる。
本発明の有効な実施形態では、加算器によって供給される和信号を、量子化段によって量子化することにより、実数のパルス信号を生成する。
このとき、量子化段の入力信号にノイズレベルを加算することが、有効である。パルス変調器を、混合周波数ωよりも著しく高いサンプリング周波数ωでクロックする。ωとωとの比が一定である場合、パルス変調器では、パルス信号の周波数スペクトルにおいて付加的なピークとして認識できる弛緩振動が生じる。量子化器の入力信号にノイズ信号を加算することにより、量子化の結果を統計的に丸めることができる。このようにして、弛緩振動の生成を妨げることができる。
量子化段は、その入力信号の2値の量子化または3値の量子化を実行することが好ましい。2値の量子化については、パルス信号の値は、単に0および1である。したがって、プラスの電圧パルスのみを含んだパルス信号が得られる。3値に量子化されたパルス信号の値は、−1、0、1である。したがって、このようなパルス信号は、プラスおよびマイナスの電圧パルスを含んでいる。このように、パルス信号がプラスおよびマイナスのパルスである必要がある場合に、3値の量子化は実行される。
また、フィードバックユニットが、第2乗算段を含んでいることが好ましい。この第2乗算段は、パルス信号を、周波数ωで振動する共役な複素混合信号と乗算することにより、ωだけダウン混合された、減算段のフィードバック信号を生成する。このパルス信号は、アップ混合された制御信号の実部を量子化することにより、生成されたものであり、したがって、周波数ωでそのパルス信号の支配的な周波数成分を有している。したがって、パルス信号がフィードバック信号として用いられる前に、再びベースバンドにダウン混合される必要がある。このために、パルス信号を、周波数ωの共役な複素混合信号と乗算することにより、ダウン混合された複素フィードバック信号が得られる。
また、第2乗算段が、フィードバック信号の実部を生成するための第3乗算器と、フィードバック信号の虚部を生成するための第4乗算器とを含んでいることが好ましい。第3乗算器は、パルス信号を、周波数ωで振動する共役な複素混合信号の実部と乗算し、第4乗算器は、パルス信号を、周波数ωで振動する共役な複素混合信号の虚部と乗算する。周波数ωの場合に存在する、パルス信号の周波数成分を正しい方向にシフトするために、パルス信号を複素混合信号と乗算する必要がある。パルス信号y(t)は、実数の信号であり、一方、共役な複素混合信号はexp(jωt)で示される。したがって、複素乗算から、実部y(t)・cos(ωt)と虚部y(t)・sin(ωt)とを有する複素フィードバック信号が生じる。
また、パルス変調器を、混合周波数ωの2倍〜1000倍高いサンプリング周波数ωで動作させることが好ましい。このことは、アップ混合された信号に関して、ナイキスト条件を満たすために、必要である。
また、他の有効な実施形態では、パルス変調器は、デジタル信号プロセッサ(DSP)を用いて実施されている。パルス変調器の全ての処理動作を、信号処理ルーチンを用いてプログラミングできる。
本発明の、超小型共振器の駆動回路は、上記のような少なくとも1つのパルス変調器を含んでいる。少なくとも1つのパルス変調器によって生成されたパルス信号を、共振器の静電力的な振動励起に用いることが好ましい。この生成されたパルス信号を、共振器の励起電極に供給できる。ここで、パルス変調器の混合周波数ωが、共振器の共振周波数に相当することが、有効である。なぜなら、そうすることによって、発振器を効果的に励起できるからである。
パルス信号を所定の周波数および位相と合成するための、本発明の周波数生成器は、上記したような少なくとも1つのパルス変調器を含んでいる。本発明のパルス変調器によって、所定の周波数および位相で、そのパルス信号y(t)を生成できる。生成されたパルス信号の位相角を、入力信号x(t)の実部と虚部との比によって非常に正確にあらかじめ設定できる。こうして生成されたパルス信号のωの付近でのノイズレベルは、低い。
他の有効な実施形態では、パルス変調器の下流に帯域通過フィルターを接続している。この下流に接続された帯域通過フィルターによって、ωから離れた、ノイズレベルの高い他の周波数成分を除去する。
次に、本発明および他の有効な詳細について、図面を参照しながら、模範的な実施形態において詳述する。
図1は、有効な実施形態における、本発明の評価/制御電子装置、および、本発明の方法を示す図である。
図2は、従来のコリオリの角速度計の概略的な構造を示す図である。
図3は、本発明のパルス変調器を示す複合的なブロック図である。
図4は、同相経路および直交経路を別々に記載した、パルス変調器を示すブロック図である。
図5は、3値に量子化されたパルス信号y(t)を示す図である。
図6は、量子化器の出力部で得られるパルス信号y(t)の周波数スペクトルを示す図である。
図7は、超小型発振器によってフィルターされた後の、図6の周波数スペクトルを示す図である。
図8は、混合周波数とサンプリング周波数との比(ω/ω=0.25)において得られたパルス信号y(t)の周波数スペクトルを示す図である。
図9は、統計的な丸めこみを行うパルス変調器を示す図である。
図10は、統計的な丸めこみを実行する際の図8の周波数スペクトルを示す図である。
図11は、2次元パルス変調器を示すブロック図である。
図1は、電荷増幅器31、アナログデジタル変換器32、信号分離部33、第1復調器34、第2復調器35、制御システム36、2次元パルス変調器37、第1および第2駆動パルス変換ユニット38、39、および、第1〜第4駆動電極40〜40を備えた、評価/制御電子装置30を示している。
参照符号31〜40に示した全部材は、2つの制御回路を形成している。一方の制御回路は、励起振動の振幅/周波数を設定するためのものであり、もう一方の制御回路は、読み取り振動の振幅/周波数を設定するためのものである。
図1に示したように、本発明の回路は、アナログデジタル変換器32を備えているが、デジタルアナログ変換器を備えていない。デジタルアナログ変換器は、ここでは、2次元パルス変調器37および2つの駆動パルス変換ユニット38・39に置き換えられている。
以下に、本発明の評価/制御電子装置の機能について詳述する。
共振器2の励起振動/読み取り振動の振幅/周波数を設定するために、2次元パルス変調器37は、3値に量子化された第1および第2出力信号S・Sを生成する。3値に量子化された第1出力信号Sは、第1駆動パルス変換ユニット38において、駆動パルス信号(電圧信号)SおよびSに変換される。同様に、3値に量子化された第2出力信号Sは、第2駆動パルス変換ユニット39によって、駆動パルス信号(電圧信号)S・Sに変換される。3値に量子化された出力信号S・Sは値1、0、−1であることが好ましい。
信号Sの値が例えば+1である場合、第1駆動パルス変換ユニットは、信号Sから、駆動パルスを引き起こす2つの駆動パルス信号SおよびSを、生成する。この駆動パルス信号SおよびSは、第2駆動電極40と第4駆動電極40との間、および、駆動電極40・40と共振器2との間に、電界を生成する。この電界により、駆動パルスが生じる。また、信号Sの値が例えば−1である場合、駆動パルス信号SおよびSの生成は、生じた電界の力線が、S=1である場合の力線に対して逆方向に延びているように、なされる。また、信号Sの値が0である場合、第2駆動電極40と第4駆動電極40との間、または、駆動電極40・40と共振器2との間に、電界は存在しない。
このように、例えば、次の表1に基づいて、以下の電位(0またはU)を第2駆動電極40および第4駆動電極40に印加する。
Figure 0004166256
また、2値に量子化された第2出力信号Sについても、同様のことが言える。この第2出力信号は、第2駆動パルス変換ユニット39によって第5および第6駆動パルス信号 ・S に変換され、第5および第6駆動パルス信号 ・S は、第1および第3駆動電極40・40に印加される。例えば、駆動電極40・40を介して、励起振動のパラメータを設定/制御し、駆動電極40・40を介して、読み取り振動のパラメータを設定/制御する。
駆動電極40・40の電界により、共振器2の励起に加えて、電荷が可動性中央電極に移動する。この電荷を、電荷増幅器31が測定し、そこから生じたアナログ出力信号Sを、アナログデジタル変換器32がデジタル信号Sに変換する。このデジタル信号Sから、信号分離部33が、第1デジタル読み取り信号Sおよび第2デジタル読み取り信号S10を生成する。中央電極に移動する電荷が、その時点で電界が生じている駆動電極40・40の容量に応じて変化するので、移動した電荷の量は、共振器2の励起振動/読み取り振動の振幅/周波数/その他のパラメータの測定値となる。したがって、信号分離部33は、3値に量子化された出力信号S・Sのその時点の、および/または、以前の出力信号値に応じて、共振器2の動作において同時に起こる動作/変化を復元できる。
通常、中央電極に移動する電荷は総和として測定されるので、2次元パルス変調器37は、3値に量子化された出力信号S・Sが同時に変化することがないように、設計されていることが好ましい。つまり、2次元パルス変調器37は、2つの電界を重ね合わせることにより生じる電荷の移動を1つの実態として測定できるように、つまり、電荷の移動を部分的に各電界に割り当てることができないように、設計されていることが好ましい。また、3値に量子化された出力信号SとSとの間の付加的な条件により、移動した電荷を特定の電界に明確に割り当てることができる。これにより、励起振動と読み取り振動とを正確に識別できる。上述の他の条件として、ある特定の時点で2つの信号SおよびSのうちの1つだけが、0ではない値となる、ということが挙げられる。
第1デジタル読み取り信号Sを、第1復調器34を介して、実部S11および虚部S12に復調する。同様に、第2デジタル読み取り信号S10を、第2復調器35を介して、実部S13および虚部S14に復調する。例えば、第1デジタル読み取り信号Sは励起振動に関する情報を含んでおり、第2デジタル読み取り信号S10は読み取り振動に関する情報を含んでいる。上記第1および第2デジタル読み取り信号S・S10の実部S11・S13および虚部S12・S14は、制御システム36に供給される。この制御システムは、上記デジタル読み取り信号に応じて励起/補正信号S15〜S18を生成する。例えば、信号S15は、励起振動のデジタル励起/補正信号の実部であり、信号S16はその虚部である。これに対して、信号S17は、読み取り振動のデジタル励起/補正信号の実部であり、信号S18はその虚部である。
デジタル励起/補正信号S15〜S18を、3値に量子化された出力信号S・Sを生成する2次元パルス変調器37に供給する。
図3は、本発明のパルス変調器を複合的に示すブロック回路図である。複素入力信号x(t)は、デジタル値で示される、実部および虚部を含んでいる。加算器ノード51では、複素入力信号x(t)から複素フィードバック信号52を減算する。この2つの複素信号の差は、制御誤差を示している。さらに、加算器ノード51では、遅延要素53の(同様に複素的な)内容を、この差に加算する。遅延要素53の内容は、信号線54を介して加算器ノード51に供給される。遅延要素53は、信号線54とともに、複素制御誤差(つまり、入力信号とフィードバック信号との差)を積分する複素積分段を、構成している。積分信号55を、増幅段56では利得係数「a」に基づいて増幅し、増幅された信号57を、第1乗算段58に供給する。ここでは、増幅された信号57を、複素混合信号exp(−jωt)と乗算する。これにより、周波数ωにアップ混合された信号59が得られる。ブロック60は、複素アップ混合信号59の実部を検出し、これにより得られた、アップ混合された信号の実部61を、量子化器62に用いることができる。
図3に示した実施形態では、量子化器62は、比較器によって入力信号をパルス信号の3つの値−1、0、+1に変換する3値の量子化器として、実現されている。このようにして生成された、量子化されたパルス信号y(t)が、量子化器62の出力部から出力される。また、複素フィードバック信号52を生成するために、第2乗算段63の実数のパルス信号y(t)を、共役な複素混合信号exp(jωt)と乗算する。このようにして実数と複素数とを乗算することにより得られた複素フィードバック信号52を、回路の入力部に位置する加算器ノード51に供給する。
図3に示した、機能ユニットの順序を、デジタル信号プロセッサ(DSP)を用いて実行してもよいし、このために特別に備えられたハードウェアを用いて実行してもよい。デジタル信号処理を、複素混合信号の周波数ωよりも著しく高いサンプリング周波数ωで実行する必要がある。例えば、サンプリング速度ωとして、混合周波数ωの2〜1000倍の周波数を用いることができる。
図4に、図3のパルス変調器を再度示す。ここでは、同相信号経路と直交信号経路とを別々に示している。図4の上半分は、入力信号x(t)の実部Rを処理する同相信号経路64を示している。また、図4の下半分は、入力信号の虚部Iを処理するための直交信号経路65を示している。同相信号経路の加算器ノード66では、入力信号の実部Rとフィードバック信号の実部67との差である制御誤差の実部が、検出される。この制御誤差に、すでに遅延要素68に格納されている積分値を、信号線69を介して加算器ノード66に供給し、加算する。遅延要素68は、信号線69とともに、伝達関数H(z)=1/(1−z−1)の積分器を構成している。制御誤差を格納されていた積分値に加算することにより、遅延要素68に再び格納される新しい積分値が得られる。同相信号経路の、積分信号70は、増幅器71によって利得係数「a」倍され、増幅された信号72として第1乗算器73に達する。第1乗算器73は、増幅された、実数の信号72を、実数の信号cos(ωt)と(つまり、exp(−jωt)の実部)乗算する。第1乗算器73は、信号74として加算器75に供給される積R・cos(ωt)出力する。
パルス変調器の直交信号経路65は、入力信号の虚部とフィードバック信号の虚部77との差を算定する加算器ノード76を、含んでいる。制御誤差の虚部に相当する、この差を、信号線79を介して加算器ノード76に供給される、遅延要素78の格納されていた内容に、加算する。この格納されていた値と、制御誤差の虚部とを積分して得られた新たな値を、遅延要素78に書き込む。この遅延要素78は、信号線79とともに、伝達関数H(z)=1/(1−z−1)の積分器を構成している。この積分器の出力部では、増幅器81によって利得係数「a」倍される、直交信号経路の積分信号80が得られる。このようにして得られた、直交信号経路の増幅された信号82を、次に、第2乗算器83において信号sin(ωt)と乗算する。こうして得られた積I・sin(ωt)を信号84として、加算器75に供給する。加算器75は、信号R・cos(ωt)とR・cos(ωt)とを加算し、加算器の出力部において、信号85として信号R・cos(ωt)+I・sin(ωt)を生成する。しかし、この信号85は、アップ混合される信号の実部とまったく同じである。なぜなら、x(t)とexp(−jωt)との複素乗算は、x(t)・exp(−jωt)=(R+j・I)・(cos(ωt)−j・sin(ωt))=[R・cos(ωt)+I・sin(ωt)]+j・[I・cos(ωt)−R・sin(ωt)]となるからであり、この信号の実部は、R・cos(ωt)+I・sin(ωt)となるからである。したがって、信号85は、アップ混合された複素数信号の実部であり、その限りでは、図3に示した信号61に相当する。
実数のデジタル信号85を量子化器86に供給する。この量子化器は、上記実数のデジタル信号の入力信号を、量子化されたパルス信号y(t)に変換する。例えば図3および図4に示した3段(3値)の量子化器は、y(t)∈{−1;0;+1}に応じて入力信号を量子化する。このために、量子化器86は、信号85の信号レベルを常に所定の閾値と比較する比較器を備えている。この比較の結果に応じて、出力信号y(t)に、値−1;0;+1のうちの1つを実際の信号値として割り当てる。3段(3値)に量子化する代わりに、使用目的に応じて、任意の他の量子化(例えば、2段(2値)または多段の量子化)を行ってもよい。
量子化されたパルス信号y(t)から、複素数のフィードバック信号の実部67および虚部77を生成する。そのために、パルス信号y(t)を、共役な複素混合信号exp(jωt)と乗算する。つまり、y(t)・exp(jωt)=y(t)・cos(ωt)+j・y(t)・sin(ωt)である。
複素数のフィードバック信号の実部y(t)・cos(ωt)を、パルス信号y(t)とcos(ωt)とを乗算する第3乗算器87によって、生成する。したがって、この第3乗算器87の出力部では、加算器ノード66にフィードバックされる、フィードバック信号の実部67が得られる。また、複素フィードバック信号の虚部y(t)・sin(ωt)を生成するために、第4乗算器88では、パルス信号y(t)がsin(ωt)と乗算される。第4乗算器88の出力部では、加算器ノード76にフィードバックされる、フィードバック信号の虚部77が得られる。
図3および図4の実施形態では、入力側に、積分器が備えられている。これらの積分器は、入力信号とフィードバック信号との間の制御誤差を積分することにより、積分信号を生成する。積分器の伝達関数H(z)は、H(z)=1/(1−z−1)と表せる。また、積分器の代わりに、入力側に、他の伝達関数H(z)を有する他の信号変換段を用いてもよい。例えば、より高い次数の伝達関数H(z)を使用してもよいが、この場合には、
Figure 0004166256
となる必要がある。伝達関数H(z)は、周波数ωが値ゼロ(z→1)に近似している場合に、無限大に近づく。H(z)の他の自由なパラメータを、変調器のある特性(例えば、信号対雑音比)またはシステム全体を最適化するために、用いてもよい。
図5に、y(t)∈{−1;0;+1}である3値の量子化に関する、量子化器の出力部において出力されたパルス信号y(t)の波形を示す。この波形は、コンピュータシミュレーションによって得られたものである。複素入力信号の実部Rを0.3に設定し、入力信号の虚部Iを0に設定した。したがって、入力信号x(t)は一定であり、時間の関数として変化しない。サンプリング周波数ωは、混合周波数のそれの5倍である(ω/ω=0.2)。横軸には、5000〜5100の通し番号が付けられたサンプリング周波数ωのクロックサイクルを示す。各クロックサイクルでは、パルス信号y(t)は、3つの値−1;0;+1のいずれかである。このサンプリング周波数でのあるクロックサイクル間のy(t)の値を、縦軸に示す。
図5に示したパルス信号のスペクトル分析(FFT)を実行すると、図6に示したスペクトルが得られる。横軸には、任意のFFTユニットのスペクトル成分の周波数を示し、縦軸には、信号強度をdBで示す。周波数ωで、スペクトル分布のピークが見られる。さらに、周波数ωの周辺のノイズレベルが、スペクトルの残余部分のノイズレベルよりも著しく低いということが分かる。一方、典型的なシグマデルタ変調器では、ノイズレベルは、周波数が低い場合に(つまり、周波数ω=0付近で)著しく低い。本発明のパルス変調器では、積分・増幅された信号を、複素乗算によって混合周波数ωにアップ混合する。これにより、ノイズが低減されるスペクトル分布を混合周波数にシフトすることにより、図6に示したノイズ特性が得られる。
本発明のパルス変調器は、パルス信号のデジタル合成に用いられる。この場合、パルス信号の主なスペクトル成分を、混合周波数ωによりあらかじめ定めることができる。入力信号の、実部と虚部との比により、生成されたパルス信号の位相角を正確に設定でき、位相の安定したパルス信号が得られる。周波数を合成するための本発明のパルス変調器は、パルス信号y(t)を、帯域フィルターに通す必要がある。例えば、水晶フィルターまたはセラミックフィルターとして実行されるこの帯域フィルターは、ノイズレベルが不要に高い、ωから離れたスペクトル範囲を抑制できる。このような帯域フィルターを用いて、信号対雑音比を著しく改善できる。
本発明のパルス変調器は、とりわけ、機械電気的発振器の調和振動への励起に適している。特に3値に量子化された、超小型共振器の励起電極に供給されるパルス信号によって、振動励起に必要な静電力を生成できる。パルス信号y(t)の周波数ωを、超小型発振器の共振周波数と同じであるように選択することが有効である。図5および図6に示した、Qが高い(例えば、10のQ)発振器(その共振周波数は励起周波数ωに相当する)を調和励起するパルス信号を用いる場合、量子化雑音の大部分は、フィルターによって発振器自体から除去される。特に、共振周波数ωから遠く離れたスペクトル範囲における量子化雑音は、発振器自体によって抑制される。このようにして得られたフィルターされたスペクトルを、図7に示す。
y(t)でのノイズのような量子化の積が多少周期的な一連の機能に変わる、周波数の特定の比ω/ωがある。これについて、例として、図8に、比ω/ω=0.25において得られた周波数スペクトルを示す。周波数ω0でのピークに加えて、一連のスペクトル線89・90・91などが見られる。これらのスペクトル線が生じる原因は、量子化器が非線形性であるということにある。なぜなら、それにより、ある周波数比の制御回路では、弛緩振動が励起されるからである。制御回路のこの応答は、典型的なデルタシグマ変換器によって開示されている。
弛緩振動の生成を防ぐために、ノイズ信号を量子化器の入力信号に加算することにより、量子化器の線形性を改善できる。このために、スペクトルが同じであるように分配されたノイズ信号を使用することが好ましい。図9は、適切に変型されたパルス変調器を示すブロック回路図である。図4に示したブロック回路図と比べて、図9に示したパルス変調器は、さらに、ノイズ信号93を生成するノイズ発生器92を含んでいる。さらに、図4に示した積分器は、伝達関数H(z)を有する信号変換段94・95よりも一般的である。その他の図9に示したアセンブリは、図4のブロック回路図の素子と同じである。ノイズ信号93を加算器75に供給し、そこで信号74・84に加算する。そして、量子化器86の入力部に位置する信号85をノイズ信号と重畳することにより、最後に、量子化する際に統計的な丸めこみとなる。図10では、図9に示した変型されたパルス変調器によって生成された、パルス信号y(t)の周波数スペクトルを示す。周波数比ω/ωが0.25であるにもかかわらず、弛緩振動は形成されない。
また、本発明のパルス変調器は、特に、超小型発振器の静電励起に用いられる。そのために、例えば、3値に量子化された、図5に示したようなパルス信号は、超小型共振器の励起電極に入力できる。図5に示したパルス信号は、周波数ωの正弦波を示している。したがって、このようなパルス信号によって、超小型共振器を、周波数ωの調和振動に励起できる。パルス信号の周波数ωが少なくともほぼ発振器の共振周波数に相当する場合は、特にそうである。
回転速度センサーおよびコリオリの角速度計に、互いに垂直な2つの方向yおよびyに発振できる共振器を用いることが好ましい。また、2つの自由度を有する共振器を静電励起するには、図11に示した2次元パルス変調器を用いることが好ましい。この2次元パルス変調器は、共振器のy方向への励起に用いられるパルス信号y(t)を複素入力信号R・Iから生成する第1パルス変調器96を、含んでいる。また、第2パルス変調器97は、複素入力信号R・Iから、発振器をy方向に発振するために励起するパルス信号y(t)を、生成する。第1パルス変調器96と第2パルス変調器97とは、図9に示した統計的な丸めこみを行うパルス変調器である。したがって、第1および第2パルス変調器96・97の、構造および機能の描写を、図4および図9から理解できる。ただし、図11に示した平面パルス変調器は、2つのチャネルに共通した2D量子化器98を備えている。この2D量子化器は、第1パルス変調器96の信号99を、量子化されたパルス信号y(t)に変換し、第2パルス変調器97の信号100を、量子化されたパルス信号y(t)に変換するものである。2つのチャネルに共通した2D量子化器98を使用することにより、信号99・100を量子化する間、超小型センサーの駆動に有効である付加的な条件を考慮できる。この付加的な条件は、例えば、チャネルのうちの何れかのみが、0ではないパルスを供給してもよいというものである。また、他の考えられうる付加的な条件は、所定の時点で、出力信号y(t)またはy(t)が変化してもよいというものである。これらのような付加的な条件は、発振器の偏向を推論するために二重共振器の電極に供給された変位電流を総和として測定できる場合に、重要である。上記付加的な条件によって、変位電流をある電極に明確に割り当てることができる。これにより、発振器の、y偏向とy偏向とから生じる信号を分離できる。
本発明のパルス変調器の上記実施形態を、本発明の方法を実施するために用いることができる。これらの実施形態を互いに組み合わせる必要がある場合もある。図11に示した2次元パルス変調器を、そのまま用いてもよいし、2つの一次元のパルス変調器からなる組み合わせを用いてもよい。さらに、付加的なノイズ信号を加えないでもよい。
有効な実施形態における、本発明の評価/制御電子装置、および、本発明の方法を示す図である。 従来のコリオリの角速度計の概略的な構造を示す図である。 本発明のパルス変調器を示す複合的なブロック図である。 同相経路および直交経路を別々に記載した、パルス変調器を示すブロック図である。 3値に量子化されたパルス信号y(t)を示す図である。 量子化器の出力部で得られるパルス信号y(t)の周波数スペクトルを示す図である。 超小型発振器によってフィルターされた後の、図6の周波数スペクトルを示す図である。 混合周波数とサンプリング周波数との比(ω/ω=0.25)において得られたパルス信号y(t)の周波数スペクトルを示す図である。 統計的な丸めこみを行うパルス変調器を示す図である。 統計的な丸めこみを実行する際の図8の周波数スペクトルを示す図である。 2次元パルス変調器を示すブロック図である。

Claims (8)

  1. コリオリの角速度計(1)の共振器(2)の励起振動または読み取り振動のある時点での振幅または周波数の大きさを示すデジタル読み取り信号(S、S10)を生成し、
    上記共振器(2)に駆動信号(S‐S)を入力し、上記駆動信号(S‐S)は、励起振動または読み取り振動が特定の振幅または周波数であるように、デジタル読み取り信号(S、S10)に応じて制御されるものであり、
    上記デジタル読み取り信号(S、S10)から生成されるデジタル励起信号またはデジタル補正信号(S15‐S18)が供給されるパルス変調器(37)、の量子化された出力信号(S‐S)から、上記駆動信号(S‐S)を生成する、コリオリの角速度計(1)の操作方法であって、
    上記量子化された出力信号(S‐S)が、一定周波数でのパルス列であることを特徴とする、コリオリの角速度計(1)の操作方法。
  2. 上記パルス変調器(37)の出力信号(S‐S)が、3値に量子化されている、請求項1に記載のコリオリの角速度計(1)の操作方法。
  3. 上記パルス変調器(37)によって、3値に量子化された、第1出力信号(S)および第2出力信号(S‐S)を生成し、
    上記第1出力信号(S)は、3値に量子化された、第1の駆動パルス列(S、S)に変換されるものであり、上記第2出力信号(S)は、3値に量子化された、第2の駆動パルス列(S、S)に変換されるものであり、
    上記第1の駆動パルス列(S、S)は、上記駆動信号の、励起振動の振幅または周波数を所望の振幅または周波数に設定するためのものであり、第2の駆動パルス列(S 、S は、読み取り振動の振幅または周波数を所望の振幅または周波数設定するためのものであることを特徴とする、請求項2に記載のコリオリの角速度計(1)の操作方法。
  4. 上記駆動信号によって生成される電界に基づいて可動性の中央電極に移動する電荷の量を、電荷増幅器(31)によって測定する工程と、
    上記電荷増幅器(31)のアナログ出力信号(S)をデジタル出力信号(S)に変換する工程と、
    上記パルス変調器(37)のある時点でのまたは以前の、出力信号値(S、S)に応じて、電荷増幅器(38)の出力信号から、信号分離部(33)を介して、上記デジタル読み取り信号(S、S10)を検出する工程とにより、
    上記デジタル読み取り信号(S、S10)を生成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコリオリの角速度計(1)の操作方法。
  5. 上記デジタル読み取り信号(S、S10)を、復調プロセスによって、同相成分および直交成分(S11‐S14)に分解する工程を特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコリオリの角速度計(1)の操作方法。
  6. 上記デジタル読み取り信号の同相成分および直交成分(S11‐S14)から、制御プロセス(36)を介して、パルス変調器(37)に供給されるデジタル励起信号またはデジタル補正信号(S15‐S18)の同相成分および直交成分を生成する工程を特徴とする、請求項5に記載のコリオリの角速度計(1)の操作方法。
  7. コリオリの角速度計(1)における共振器(2)の励起振動または読み取り振動のある時点での振幅または周波数の大きさを示す、デジタル読み取り信号(S、S10)を生成するためのユニット(31、32、33)と、
    上記デジタル読み取り信号(S、S10)に応じて駆動信号(S‐S)を生成して共振器(2)に供給し、励起振動または読み取り振動が特定の振幅または周波数であるように上記駆動信号(S‐S)を制御する、少なくとも1つの制御回路(31‐37)と、
    上記制御回路(31‐37)の一部であり、上記デジタル読み取り信号(S、S10)から生成されるデジタル励起信号またはデジタル補正信号(S15‐S18)が供給され、量子化された出力信号(S、S)から上記駆動信号を生成する、パルス変調器(37)とを備えた、コリオリの角速度計(1)において使用するための評価または制御を行う電子装置(30)であって、
    上記量子化された出力信号(S‐S)が、一定周波数でのパルス列であることを特徴とする、評価または制御を行う電子装置(30)。
  8. 複素入力信号(x(t))をパルス信号(y(t))に変換するためのパルス変調器であって、
    上記複素入力信号(x(t))とフィードバック信号(52)との差から制御誤差信号を生成する、減算段(51)と、
    上記制御誤差信号を制御信号(57)に変換する、信号変換段と、
    上記制御信号(57)を、周波数ωで発振された複素混合信号と乗算することにより、ωだけアップ混合された制御信号の、実部(61)および虚部の少なくとも1つを生成する、第1乗算段(8)と、
    ωだけアップ混合された制御信号の、実部および虚部の少なくとも1つを量子化することにより、パルス信号(y(t))を生成する、量子化段(62)と、
    上記パルス信号(y(t))に基づいて、減算段のフィードバック信号(52)を生成する、フィードバックユニットとを特徴とする、パルス変調器。
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