JP5487546B2 - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ Download PDF

Info

Publication number
JP5487546B2
JP5487546B2 JP2008035597A JP2008035597A JP5487546B2 JP 5487546 B2 JP5487546 B2 JP 5487546B2 JP 2008035597 A JP2008035597 A JP 2008035597A JP 2008035597 A JP2008035597 A JP 2008035597A JP 5487546 B2 JP5487546 B2 JP 5487546B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
signal
circuit
timing
angular velocity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008035597A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009192458A (ja
Inventor
公志 鍋谷
英之 村上
孝士 川井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008035597A priority Critical patent/JP5487546B2/ja
Priority to CN200880114446XA priority patent/CN101842987B/zh
Priority to EP08850315A priority patent/EP2192690A4/en
Priority to US12/680,935 priority patent/US8451066B2/en
Priority to PCT/JP2008/003231 priority patent/WO2009063603A1/ja
Publication of JP2009192458A publication Critical patent/JP2009192458A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5487546B2 publication Critical patent/JP5487546B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Description

本発明は、特に、航空機、車両などの移動体の姿勢制御やナビゲーションシステム等に用いられる角速度センサに関するものである。
従来のこの種の角速度センサについて、以下、図面を参照しながら説明する。
図8は従来の角速度センサの回路図である。
図8において、1は双端音叉の形をしたセンサ素子で、このセンサ素子1はセンサ素子1を振動させるための信号を入力する駆動電極2と、振動状態に応じた電荷を出力するモニタ電極3と、角速度が印加されるとコリオリ力に応じた電荷も含めて出力するセンス電極4とで構成されている。
前記モニタ電極3より出力されるモニタ信号はドライブ回路5に入力される。このドライブ回路5は、入力されたモニタ信号からセンサ素子1の振動が一定振幅となるように調整した駆動信号を駆動電極2に出力する。また、ドライブ回路5より出力されるクロック信号は、一方はタイミング制御回路6に、他方はセンス回路7に入力される。この場合、タイミング制御回路6はPLL回路で代替できるものである。
前記センス電極4より出力されるセンス信号はセンス回路7に入力される。このセンス回路7は、センス電極4より出力されるセンス信号をドライブ回路5より出力されるセンサ素子の駆動周波数に同期した信号で検波し、角速度信号を出力するものである。
以上のように構成された従来の角速度センサについて、次にその動作を説明する。
角速度センサにおけるセンサ素子1の駆動電極2に交流電圧が負荷されると、センサ素子1がX方向に駆動周波数で振動駆動する。そして、センサ素子1のZ軸周りに角速度が負荷されると、コリオリ力により、センサ素子1がY軸方向に検知周波数で振動する。そして、この振動によりセンス電極4に発生する電荷からなる出力信号をセンス回路により信号処理して出力することにより、角速度を検出するものである。
ここで、従来の角速度センサにおけるアナログ回路からなるドライブ回路5をデジタル回路で構成する場合を考えると、図9に示すように構成されるものである。図9において、8はデジタル信号処理をするデジタルドライブ回路で、このデジタルドライブ回路8は、発振回路9より出力される固定周波数のクロック信号でモニタ電極2より出力されるモニタ信号をサンプリング、およびデジタル信号処理して、センサ素子1の振動が一定振幅となるように調整した駆動信号を駆動電極2に出力する。また、デジタルドライブ回路8より出力されるマルチビット信号は、PLL回路(図示せず)を有するタイミング制御回路6に入力される。タイミング制御回路6より出力される検波タイミング信号をセンス回路7に入力し、かつこのセンス回路7は角速度信号を出力する。そして、PLL回路(図示せず)はマルチビット信号を逓倍し位相誤差(ジッタノイズ)を時間的に積分し低減して出力するものであり、入力位相が変化した際にPLLの出力信号の位相がどのように追従するかを表す周波数特性である入出力位相応答の周波数特性はローパスフィルタ特性を示す。
デジタルドライブ回路8より出力されるマルチビット信号は、センサ素子1固有の駆動周波数を有し、発振回路9の固有周波数で信号値が更新される。発振回路の固有周波数と、センサ素子固有の駆動周波数は同期していないため、検波タイミング信号には位相誤差となるジッタノイズを発生する。
このジッタノイズの周波数特性が、PLL回路(図示せず)におけるループフィルタのカットオフ周波数以下であるときは、このジッタノイズを除去することが困難となる。この周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差となって現れ、これにより、センス回路7からの出力信号には周期的変動が発生し、出力信号が安定しないものであった。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2002−188925号公報
しかしながら、上記した従来の構成においては、デジタルドライブ回路8を発振回路9より出力される固定周波数のクロック信号で動作させているため、周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差として発生することになり、これにより、センス回路7からの出力信号に周期的変動が発生するため、センス回路7からの出力信号が変動してしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差として発生するということはなく、出力特性が安定している角速度センサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、駆動電極と、センス電極と、モニタ電極とを有するセンサ素子と、このセンサ素子を所定の振幅で振動駆動させるドライブ回路と、前記センサ素子におけるセンス電極から出力される信号を角速度出力信号に変換するセンス回路と、前記センス回路と前記ドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路とを備え、前記ドライブ回路にAD変換器と、AGC回路と、デジタルフィルタと、駆動手段を設け、かつ前記タイミング制御回路に、定電圧出力器と電圧制御発振器を有するPLL回路と、前記ドライブ回路におけるデジタルフィルタから出力されるマルチビット信号からなる振幅情報を判定する振幅判定回路を設け、さらに前記PLL回路に、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%以上である場合にはループフィルタの出力信号を選択するように切り替えるとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%未満である場合には定電圧値を選択するように切り替えるタイミング切替手段を設けたもので、この構成によれば、センス回路とドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路に、定電圧出力器と電圧制御発振器を有するPLL回路と、ドライブ回路におけるデジタルフィルタから出力されるマルチビット信号からなる振幅情報を判定する振幅判定回路を設け、さらに前記PLL回路に、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%以上である場合にはループフィルタの出力信号を選択するように切り替えるとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%未満である場合には定電圧値を選択するように切り替えるタイミング切替手段を設けているため、起動直後は定電圧出力器と電圧制御発振器の出力するタイミング信号でドライブ回路を動作させ、そしてセンサ素子が安定共振となった段階で、タイミング切替手段を切り替え、タイミング生成回路より出力されるセンサ素子固有の駆動周波数に同期したタイミング信号でドライブ回路を動作させることができ、これにより、周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差として発生するということはなくなるため、出力特性が安定している角速度センサが得られるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、ドライブ回路に、センサ素子におけるモニタ電極から出力される信号をオン・オフする入力切替手段と、少なくとも2つのレベルの電荷量を出力するDA変換手段と、前記入力切替手段とDA変換手段とから出力される電荷を積分し、その積分値を保持する積分手段と、この積分手段から出力される積分値を所定の値と比較する比較手段と、この比較手段の出力に応じて前記DA変換手段の出力を切り替えるDA切替手段とからなるΣΔ型AD変換器を設けたもので、この構成によれば、IV変換器などのアナログ回路を用いることなくドライブ回路の大半をデジタル回路で構成できるため、温度や電源電圧に対して安定し、かつ低コストの角速度センサを提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、センス回路に、AD変換器と、このAD変換器の出力信号を演算する演算手段を設けるとともに、さらにこの演算手段に、前記AD変換器から出力される少なくとも2つの変換信号の差を演算する差分演算手段を設けたもので、この構成によれば、PLL回路を有するタイミング制御回路により出力されるジッタノイズの少ない同期信号を用いて検波処理およびサンプリングを行ったデジタル値の差分を演算する構成となっているため、低ノイズのセンス回路を有する角速度センサを提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、センス回路におけるAD変換器を、少なくとも2つの入力信号を切り替える入力切替手段と、少なくとも2つのレベルの電荷量を出力するDA変換手段と、前記入力切替手段とDA変換手段とから出力される電荷を積分しその少なくとも2つの積分値を保持する積分手段と、この積分手段から出力される少なくとも2つの積分値を所定の値と比較する比較手段と、この比較手段の少なくとも2つの出力に応じて前記DA変換手段の出力を切り替えるDA切替手段と、前記比較手段の出力信号を演算する演算手段とを備え、前記演算手段に、前記比較手段から出力される少なくとも2つの比較信号の差を演算する差分演算手段を設けてなるΣΔ型AD変換器で構成したもので、この構成によれば、IV変換器などのアナログ回路を用いることなく、小型・低コストで低ノイズのセンス回路を有する角速度センサを提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項5に記載の発明は、特に、ドライブ回路に、駆動手段を動作させる信号を出力する発振回路を設けたもので、この構成によれば、タイミング制御回路より出力されるタイミング信号がPLL回路によりセンサ素子のモニタ電極より出力するモニタ信号を逓倍したタイミング信号に切り替えられた後も、駆動手段のみは内部に設けた発振回路の固有周波数のタイミングで動作する構成となっており、そのため、センサ素子が振動させたい共振周波数の整数倍もしくは整数分の1の周波数に不要な高い共振点をもっていたとしても、駆動手段の出力周波数はその不要な共振周波数と非同期となっているため、同期して出力する場合と比較してセンサ素子の不要な共振点に対する影響が大幅に低減され、その結果、低ノイズで、かつ高精度の角速度センサを容易な構成で提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項6に記載の発明は、特に、駆動手段に、少なくとも2値を保持しているデジタル値出力手段と、AGC回路の出力と前記デジタル値出力手段の出力を加算して積分する少なくとも1つの加積分演算手段と、この加積分演算手段からの出力を少なくとも1つの所定の値と比較する値比較手段と、この値比較手段の出力に応じて前記デジタル値出力手段の出力するデジタル値を切り替える値切り替え手段とからなるデジタルΣΔ変調器を設けたもので、この構成によれば、ドライブ回路における駆動手段を、高速で、かつ高精度のDA変換器を用いることなく実現することができ、これにより、小型で低コストの角速度センサを提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項7に記載の発明は、駆動電極と、センス電極と、モニタ電極とを有するセンサ素子と、このセンサ素子を所定の振幅で振動駆動させるドライブ回路と、前記センサ素子におけるセンス電極から出力される信号を角速度出力信号に変換するセンス回路と、前記センス回路と前記ドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路とを備え、前記ドライブ回路にAD変換器と、AGC回路と、デジタルフィルタと、駆動手段を設け、かつ前記タイミング制御回路に、PLL回路と、発振回路と、ドライブ回路におけるデジタルフィルタから出力されるマルチビット信号からなる振幅情報を判定する振幅判定回路を設けるとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅以上である場合にはタイミング制御回路におけるタイミング生成回路の出力信号をタイミング信号とするとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅未満である場合には発振回路からの出力信号をタイミング信号として、第1のタイミング切替スイッチおよび第2のタイミング切替スイッチを切り替えるようにしたもので、この構成によれば、センス回路とドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路に、PLL回路と、発振回路と、ドライブ回路におけるデジタルフィルタから出力されるマルチビット信号からなる振幅情報を判定する振幅判定回路を設けるとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅以上である場合にはタイミング制御回路におけるタイミング生成回路の出力信号をタイミング信号とするとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅未満である場合には発振回路からの出力信号をタイミング信号として、第1のタイミング切替スイッチおよび第2のタイミング切替スイッチを切り替えるようにしたため、起動直後は発振回路の出力するタイミング信号でドライブ回路を動作させ、そしてセンサ素子が安定共振となった段階で、タイミング切替手段を切り替え、タイミング生成回路より出力されるセンサ素子固有の駆動周波数に同期したタイミング信号でドライブ回路を動作させることができ、これにより、周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差として発生するということはなくなるため、出力特性が安定している角速度センサが得られるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項8に記載の発明は、特に、ドライブ回路に、センサ素子におけるモニタ電極から出力される信号をオン・オフする入力切替手段と、少なくとも2つのレベルの電荷量を出力するDA変換手段と、前記入力切替手段とDA変換手段とから出力される電荷を積分し、その積分値を保持する積分手段と、この積分手段から出力される積分値を所定の値と比較する比較手段と、この比較手段の出力に応じて前記DA変換手段の出力を切り替えるDA切替手段とからなるΣΔ型AD変換器を設けたもので、この構成によれば、IV変換器などのアナログ回路を用いることなくドライブ回路の大半をデジタル回路で構成できるため、温度や電源電圧に対して安定し、かつ低コストの角速度センサを提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項9に記載の発明は、特に、センス回路に、AD変換器と、このAD変換器の出力信号を演算する演算手段を設けるとともに、さらにこの演算手段に、前記AD変換器から出力される少なくとも2つの変換信号の差を演算する差分演算手段を設けたもので、この構成によれば、PLL回路を有するタイミング制御回路により出力されるジッタノイズの少ない同期信号を用いて検波処理およびサンプリングを行ったデジタル値の差分を演算する構成となっているため、低ノイズのセンス回路を有する角速度センサを提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項10に記載の発明は、特に、センス回路におけるAD変換器を、少なくとも2つの入力信号を切り替える入力切替手段と、少なくとも2つのレベルの電荷量を出力するDA変換手段と、前記入力切替手段とDA変換手段とから出力される電荷を積分しその少なくとも2つの積分値を保持する積分手段と、この積分手段から出力される少なくとも2つの積分値を所定の値と比較する比較手段と、この比較手段の少なくとも2つの出力に応じて前記DA変換手段の出力を切り替えるDA切替手段と、前記比較手段の出力信号を演算する演算手段とを備え、前記演算手段に、前記比較手段から出力される少なくとも2つの比較信号の差を演算する差分演算手段を設けてなるΣΔ型AD変換器で構成したもので、この構成によれば、IV変換器などのアナログ回路を用いることなく、小型・低コストで低ノイズのセンス回路を有する角速度センサを提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項11に記載の発明は、特に、ドライブ回路に、駆動手段を動作させる信号を出力する発振回路を設けたもので、この構成によれば、タイミング制御回路より出力されるタイミング信号がPLL回路によりセンサ素子のモニタ電極より出力するモニタ信号を逓倍したタイミング信号に切り替えられた後も、駆動手段のみは内部に設けた発振回路の固有周波数のタイミングで動作する構成となっており、そのため、センサ素子が振動させたい共振周波数の整数倍もしくは整数分の1の周波数に不要な高い共振点をもっていたとしても、駆動手段の出力周波数はその不要な共振周波数と非同期となっているため、同期して出力する場合と比較してセンサ素子の不要な共振点に対する影響が大幅に低減され、その結果、低ノイズで、かつ高精度の角速度センサを容易な構成で提供することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項12に記載の発明は、特に、駆動手段に、少なくとも2値を保持しているデジタル値出力手段と、前記AGC回路の出力と前記デジタル値出力手段の出力を加算して積分する少なくとも1つの加積分演算手段と、この加積分演算手段からの出力を少なくとも1つの所定の値と比較する値比較手段と、この値比較手段の出力に応じて前記デジタル値出力手段の出力するデジタル値を切り替える値切り替え手段とからなるデジタルΣΔ変調器を設けたもので、この構成によれば、ドライブ回路における駆動手段を、高速で、かつ高精度のDA変換器を用いることなく実現することができ、これにより、小型で低コストの角速度センサを提供することができるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明の角速度センサは、駆動電極と、センス電極と、モニタ電極とを有するセンサ素子と、このセンサ素子を所定の振幅で振動駆動させるドライブ回路と、前記センサ素子におけるセンス電極から出力される信号を角速度出力信号に変換するセンス回路と、前記センス回路と前記ドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路とを備え、前記ドライブ回路にAD変換器と、AGC回路と、デジタルフィルタと、駆動手段を設け、かつ前記タイミング制御回路に、定電圧出力器と電圧制御発振器を有するPLL回路と、前記ドライブ回路におけるデジタルフィルタから出力されるマルチビット信号からなる振幅情報を判定する振幅判定回路を設け、さらに前記PLL回路に、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%以上である場合にはループフィルタの出力信号を選択するように切り替えるとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%未満である場合には定電圧値を選択するように切り替えるタイミング切替手段を設けたもので、この構成によれば、センス回路とドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路に、定電圧出力器と電圧制御発振器を有するPLL回路と、ドライブ回路におけるデジタルフィルタから出力されるマルチビット信号からなる振幅情報を判定する振幅判定回路を設け、さらに前記PLL回路に、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%以上である場合にはループフィルタの出力信号を選択するように切り替えるとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%未満である場合には定電圧値を選択するように切り替えるタイミング切替手段を設けているため、起動直後は定電圧出力器と電圧制御発振器の出力するタイミング信号でドライブ回路を動作させ、そしてセンサ素子が安定共振となった段階で、タイミング切替手段を切り替え、タイミング生成回路より出力されるセンサ素子固有の駆動周波数に同期したタイミング信号でドライブ回路を動作させることができ、これにより、周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差として発生するということはなくなるため、出力特性が安定している角速度センサが得られるという優れた効果を奏するものである。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における角速度センサについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1における角速度センサの回路図である。
図1において、30はセンサ素子で、このセンサ素子30は振動体31と、この振動体31を振動させるための圧電体を有する駆動電極32と、振動状態に応じて電荷を発生する圧電体を有するモニタ電極33と、前記センサ素子30に角速度が印加されると電荷を発生する圧電体を有する一対のセンス電極とを設けている。また、前記センサ素子30における一対のセンス電極は、第1のセンス電極34と、この第1のセンス電極34と逆極性の電荷を発生する第2のセンス電極35とで構成されている。41はドライブ回路で、このドライブ回路41は入力切替手段42と、DA変換手段43、積分手段44、比較手段45、デジタルフィルタ46、AGC回路47および駆動回路48とで構成されている。また、前記ドライブ回路41における入力切替手段42は、振動体31におけるモニタ電極33と接続され、第2のタイミングΦ2で動作するアナログスイッチで構成されている。そしてまた、前記ドライブ回路41におけるDA切替手段49は、第1の基準電圧50および第2の基準電圧51を有し、そしてこの第1の基準電圧50と第2の基準電圧51を第2のタイミングΦ2で所定の信号により切り替えている。さらに、前記ドライブ回路41にはDA出力手段52を設けており、このDA出力手段52は前記DA切替手段49の出力信号が入力されるコンデンサ53と、このコンデンサ53の両端に接続され、かつ前記第1のタイミングΦ1で動作してコンデンサ53の電荷を放電するSW54,55により構成されている。そして、前記DA切替手段49とDA出力手段52とでDA変換手段43を構成し、かつこのDA変換手段43は第1のタイミングΦ1で前記コンデンサ53の電荷を放電し、さらに前記第2のタイミングΦ2で前記DA切替手段49が出力する基準電圧に応じた電荷を入出力するものである。56はSWで、このSW56には前記入力切替手段42とDA変換手段43の出力が入力され、前記第2のタイミングΦ2で出力するものである。
44は積分手段で、この積分手段44には前記SW56の出力が入力されるもので、演算増幅器57と、この演算増幅器57の帰還に接続されるコンデンサ58とにより構成されている。そして、第2のタイミングΦ2で動作し、前記積分手段44への入力信号がコンデンサ58により積分されるものである。45は比較手段で、この比較手段45には前記積分手段44が出力する積分信号が入力され、そしてこの積分信号と所定の値とを比較する比較器59と、この比較器59が出力する1ビットデジタル信号が入力されるD型フリップフロップ60とにより構成されている。また、前記D型フリップフロップ60は前記第1のタイミングΦ1の開始時に前記1ビットデジタル信号をラッチしてラッチ信号を出力するものであり、このラッチ信号は、前記DA変換手段43のDA切替手段49に入力されて、第1の基準電圧50と第2の基準電圧51とを切り替えるものである。そして、前記入力切替手段42、DA変換手段43、積分手段44および比較手段45によりΣΔ変調器からなるAD変換器61を構成している。
また、前記AD変換器61の出力するパルス密度変調信号はデジタルフィルタ46に入力され、前記振動体31の共振周波数の信号を抽出し、ノイズ成分を除去したマルチビット信号を出力する。そして、このマルチビット信号をAGC回路47に設けた半波整流平滑回路(図示せず)に入力することにより、振幅情報信号に変換する。そしてAGC回路47はこの振幅情報信号が大の場合には前記デジタルフィルタ46の出力マルチビット信号を減衰させた信号を、一方、前記振幅情報信号が小の場合には前記デジタルフィルタ46の出力マルチビット信号を増幅させた信号を駆動回路48に入力し、前記振動体31の振動が一定振幅となるように調整するものである。
前記駆動回路48は、2値を保持しているデジタル値出力手段62と、AGC回路47からの出力信号と前記デジタル値出力手段62の出力を加算し積分する加積分演算手段63と、この加積分演算手段63からの出力を比較定数値64と比較する値比較手段65と、この値比較手段65の出力に応じて前記デジタル値出力手段62の出力するデジタル値を切り替える値切り替え手段66と、前記値比較手段65の出力を所定のタイミングでラッチするフリップフロップ67とにより構成されるデジタルΣΔ変調器68を有している。前記デジタルΣΔ変調器68により前記AGC回路47が出力するマルチビット信号は1ビットのパルス密度変調信号に変調されて出力され、かつこのパルス密度変調信号はアナログフィルタ69に入力され、さらにセンサ素子30を駆動するのに有害な周波数成分はフィルタリングされて、センサ素子30に出力される。
71はタイミング制御回路で、このタイミング制御回路71は前記ドライブ回路41におけるデジタルフィルタ46が出力するマルチビット信号を入力し、第1のタイミングΦ1、第2のタイミングΦ2のタイミング信号を生成してドライブ回路41に、また第3のタイミングΦ3、第4のタイミングΦ4、第5のタイミングΦ5、第6のタイミングΦ6のタイミング信号をセンス回路81に出力するものである。
なお、上記タイミング制御回路71の内部構成については後述する。
前記センス回路81はΣΔ変調器からなるAD変換器82および演算手段83により構成されている。84は入力切替手段で、この入力切替手段84は前記センサ素子30における第1のセンス電極34と接続され前記第4のタイミングΦ4で動作するアナログスイッチ85(以下、SWと記す)と、第2のセンス電極35と接続され前記第6のタイミングΦ6で動作するアナログスイッチ86とで構成されている。この構成により、入力切替手段84は、第1のセンス電極34または第2のセンス電極35からの入力信号を第4のタイミングΦ4または第6のタイミングΦ6で切り替えて出力することになる。87はDA切替手段で、このDA切替手段87は、第1の基準電圧88および第2の基準電圧89を有し、そしてこの第1の基準電圧88と第2の基準電圧89を所定の信号により切り替えるものである。90はDA出力手段で、このDA出力手段90は前記DA切替手段87の出力信号が入力されるコンデンサ91と、このコンデンサ91の両端に接続され、かつ前記第3のタイミングΦ3と第5のタイミングΦ5で動作してコンデンサ91の電荷を放電するSW92,93により構成されている。そして、前記DA切替手段87とDA出力手段90とでDA変換手段94を構成し、かつこのDA変換手段94は第3のタイミングΦ3と第5のタイミングΦ5で前記コンデンサ91の電荷を放電し、さらに前記第4のタイミングΦ4と第6のタイミングΦ6で前記DA切替手段87が出力する基準電圧に応じた電荷を入出力するものである。
95はSWで、このSW95には前記入力切替手段84とDA変換手段94の出力が入力され、前記第4のタイミングΦ4と第6のタイミングΦ6で出力するものである。96は積分回路で、この積分回路96には前記SW95の出力が入力されるもので、演算増幅器97と、この演算増幅器97の帰還に並列に接続される一対のコンデンサ98,99と、このコンデンサ98,99に接続される一対のSW100,101とにより構成されている。また、SW100は第3のタイミングΦ3と第4のタイミングΦ4で動作し、前記積分回路96への入力信号がコンデンサ98に積分されて積分値が保持されることになる。そしてまた、SW101は前記第5のタイミングΦ5と第6のタイミングΦ6で動作し、前記積分回路96への入力信号がコンデンサ99に積分されて積分値が保持されることになる。
103は比較手段で、この比較手段103には前記積分手段102が出力する積分信号が入力され、そしてこの積分信号と所定の値とを比較する比較器104と、この比較器104が出力する1ビットデジタル信号が入力されるD型フリップフロップ105とで構成されている。また、前記D型フリップフロップ105は前記第4のタイミングΦ4と第6のタイミングΦ6の開始時に前記1ビットデジタル信号をラッチしてラッチ信号を出力するものであり、このラッチ信号は、前記DA変換手段94のDA切替手段87に入力されて基準電圧88,89を切り替えるものである。そして、前記入力切替手段84、DA変換手段94、積分手段102および比較手段103によりAD変換器82を構成している。
またこのAD変換器82は上記構成により、前記センサ素子30における第1のセンス電極34および第2のセンス電極35より出力される電荷をΣΔ変調し、1ビットデジタル信号に変換して出力するものである。
106はラッチ回路で、このラッチ回路106には前記AD変換器82の比較手段103における比較器104より出力される1ビットデジタル信号が入力され、かつ前記1ビットデジタル信号をラッチする一対のD型フリップフロップ107,108により構成されている。また、D型フリップフロップ107は第4のタイミングΦ4で前記1ビットデジタル信号をラッチするものであり、D型フリップフロップ108は第6のタイミングΦ6で前記1ビットデジタル信号をラッチするものである。109は差分演算手段で、この差分演算手段109は前記ラッチ回路106における一対のD型フリップフロップ107,108がラッチして出力する一対の1ビットデジタル信号が入力され、そしてこの一対の1ビットデジタル信号の差を演算する1ビット差分演算を置換処理により実現するものである。つまり、差分演算手段109に入力される一対の1ビットデジタル信号が、“00”“01”“10”“11”である時、それぞれ“0”“−1”“1”“0”と置き換えて出力する構成となっている。110は補正演算手段で、この補正演算手段110には前記差分演算手段109が出力する1ビット差分信号が入力され、この1ビット差分信号と所定の補正情報との補正演算を置換処理により実現するものであり、つまり、上記したように補正演算手段110に入力される1ビット差分信号が“0”“1”“−1”であり、例えば、補正情報が“5”である場合にはそれぞれ“0”“5”“−5”と置き換えて出力する構成となっている。111はデジタルフィルタで、このデジタルフィルタ111には前記補正演算手段110より出力されるデジタル差分信号が入力され、ノイズ成分を除去するフィルタリング処理を行うものである。そして、前記ラッチ回路106、差分演算手段109、補正演算手段110およびデジタルフィルタ111により演算手段83を構成している。また、この演算手段83は、第4、第6のタイミングで一対の1ビットデジタル信号をラッチして、差分演算、補正演算、フィルタリング処理を行い、マルチビット信号を出力している。
そして、タイミング制御回路71は、PLL回路121と、タイミング生成回路122,123と、振幅判定回路124とで構成されている。
前記PLL回路121は、前記ドライブ回路41におけるデジタルフィルタ46が出力するマルチビット信号を波形整形器(図示せず)により波形整形された矩形波信号を逓倍し、位相ノイズを時間的に積分し低減して、タイミング生成回路122,123に信号を出力するものである。位相比較器125には、デジタルフィルタ46が出力するマルチビット信号を波形整形した矩形波信号と分周器126の出力信号が入力され、この2信号の位相差に応じた信号を出力する。位相比較器125から出力される信号はループフィルタ127に入力され、そしてこのフープフィルタ127は交流成分の少ない直流信号に変換するもので、このループフィルタ127の出力信号と定電圧値とがタイミング切替手段128に入力される。そしてまた、このタイミング切替手段128の一方は、前述したように、ループフィルタ127に接続されるとともに、他方は定電圧出力器128aと電気的に接続されている。
また、前記振幅判定回路124にはデジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号が入力される。そして、この振幅判定回路124はデジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号の振幅情報を監視しており、この振幅情報が目標振幅以上である場合には、タイミング切替手段128はループフィルタ127の出力信号を選択するように、一方、デジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号の振幅情報が目標振幅以下である場合には、タイミング切替手段128は定電圧値を選択するように切り替えている。
前記タイミング切替手段128の出力電圧は電圧制御発振器129に入力される。この電圧制御発振器129は入力電圧に応じた周波数信号を発振する可変周波数発振器であり、この電圧制御発振器129より出力される発振信号は、分周器126と、タイミング生成回路122,123に入力される。
前記タイミング生成回路122は前記PLL回路121から出力される信号をもとに、第1のタイミングΦ1、第2のタイミングΦ2のタイミング信号を生成してドライブ回路41に出力するものであり、またタイミング生成回路123はモニタ信号の2周期間を第3のタイミングΦ3、第4のタイミングΦ4、第5のタイミングΦ5、第6のタイミングΦ6に分割してこのタイミング信号を生成してセンス回路81に出力するものである。
以上のように構成された本発明の実施の形態1における角速度センサについて、次にその動作を説明する。
前記センサ素子30の駆動電極32に駆動信号を加えると、振動体31が共振し、モニタ電極33に電荷が発生する。このモニタ電極33に発生した電荷はドライブ回路41におけるAD変換器61に入力され、パルス密度変調信号へと変換される。そしてこのパルス密度変調信号はデジタルフィルタ46に入力され、前記振動体31の共振周波数を抽出し、ノイズ成分を除去したマルチビット信号を出力する。
この場合におけるAD変換器61の動作を以下に説明する。このAD変換器61はタイミング制御回路71より出力されるモニタ信号に同期したタイミングである第1のタイミングΦ1、第2のタイミングΦ2を繰り返すことによって動作するもので、第1のタイミングΦ1ではセンサ素子30におけるモニタ電極33から出力される信号がΣΔ変調されて1ビットデジタル信号に変換される。
上記した2つのタイミングでの動作をひとつずつ説明する。まず第1タイミングΦ1では、積分手段44におけるコンデンサ58に保持されている積分値を比較する前記比較手段45の比較器59に入力し、この比較器59より出力される1ビットデジタル信号が、第1のタイミングΦ1の立ち上がり時にD型フリップフロップ60にラッチされ、このラッチ信号が前記DA変換手段43のDA切替手段49に入力される。また、DA出力手段52におけるSW54とSW55がONになって、コンデンサ53に保持されている電荷が放電される。
次に第2のタイミングΦ2では、前記DA切替手段49に入力されたラッチ信号に応じて第1の基準電圧50および第2の基準電圧51が切り替えられてコンデンサ53に入力され、かつDA変換手段43より切り替えられた基準電圧に応じた電荷が出力される。また、入力SW42がONになり、前記センサ素子30のモニタ電極33より発生する電荷が入力される。さらに、積分手段44におけるSW56がONになり、前記入力SW42とDA変換手段43から出力される電荷が積分回路57に入力される。これにより第2のタイミングΦ2では、積分手段44におけるコンデンサ58に、図2(a)の斜線部で示される電荷量とDA変換手段43より出力される電荷量の総和が積分されて保持されることになる。
上記した第1のタイミングΦ1および第2のタイミングΦ2での以上の動作によりセンサ素子30のモニタ電極33から出力される振幅値に相当する電荷量がΣΔ変調され、第1のタイミングΦ1の信号の立ち上がり時に1ビットデジタル信号として出力されることになる。
以上の動作により、センサ素子30におけるモニタ電極33から出力される電荷量がAD変換器61によりΣΔ変調されて1ビットデジタル信号として上記タイミングで出力されることになる。
そしてまた、前記ドライブ回路41におけるデジタルフィルタ46より出力される図2(b)に示すマルチビット信号をAGC回路47に設けた半波整流平滑回路(図示せず)に入力することにより、振幅情報信号に変換する。また、このAGC回路47は振幅情報信号が大の場合には前記デジタルフィルタ46の出力マルチビット信号を減衰させた信号を、一方、前記振幅情報信号が小の場合には前記デジタルフィルタ46の出力するマルチビット信号を増幅させた信号を駆動回路48に入力し、前記振動体31の振動が一定振幅となるように調整するものである。
前記デジタルΣΔ変調器68の加積分演算手段63には、前記AGC回路47から出力されるマルチビット信号と、所定の2値を保持してデジタル値出力手段62のどちらかの値を出力する値切り替え手段66より出力される定数値が入力され、加算して積分される。この加積分演算手段63から出力される積分値は比較定数値64と値比較手段65により比較されて比較結果が出力される。そして、この比較結果がフリップフロップ67により所定のタイミングでラッチされて出力される。このフリップフロップ67の出力により値切り替え手段66より出力される定数値が切り替えられることとなる。この時、加積分演算手段63の出力値が比較定数値64より小さい場合には、デジタル値出力手段62の2値のうちの大きい方の値が、逆の場合には小さい方の値が選択されて出力されるように動作する。この動作を繰り返すことによりフリップフロップ67より、前記AGC回路47が出力するマルチビット信号が、1ビットのパルス密度変調信号に変調されて出力されることとなる。ここで、デジタルΣΔ変調器68に入力される信号が例えば、10bit(=±9bit)である場合比較定数値64を“0”、デジタル値出力手段62の2値を“511”“−511”以上とすることが望ましい。
以上のようにして、前記振動体31が所定の共振周波数において一定振幅の振動となるように調整するものである。
また、上記のような駆動回路48を構成することにより、高精度のDA変換器を用いることなく大半をデジタル回路で実現することが可能となるため、低コストで、かつ高精度の角速度センサを提供することができるという効果が得られるものである。
なお、ΣΔ変調ではオーバーサンプリングを行い、その量子化ノイズが高域にノイズシェーピングされるため、高周波成分のノイズ成分を含むが、センサ素子30の応答がそのような高周波に応答できないため、パルス密度変調信号のサンプリング周波数でなく、オーバーサンプリングされた所定の周波数成分で振動することとなる。また、センサ素子30の高周波での応答ゲインが高くて、このような高周波成分のノイズが問題になる場合には、デジタルΣΔ変調器68の出力信号のうち問題となる周波数成分を低減するように設定されたアナログフィルタ69を追加することによって、さらに低ノイズで、高精度のドライブ回路41を実現することが可能となるものである。
また、前記センサ素子30が図1に図示している駆動方向に速度Vで屈曲振動している状態において、振動体31の長手方向の中心軸周りにセンサ素子30が角速度ωで回転すると、このセンサ素子30にF=2mV×ωのコリオリ力が発生する。このコリオリ力により前記センサ素子30が有する一対のセンス電極34,35に、図3(a)および図3(b)に示すように電荷が発生する。そしてこのセンス電極34,35に発生する電荷はコリオリ力により発生するため、前記モニタ電極33に発生する信号より位相が90度進んでいる。そしてまた、前記一対のセンス電極34,35に発生した出力信号は図3(a)および図3(b)に示す通り、正極性信号と負極性信号の関係にある。
この場合におけるAD変換器82の動作を以下に説明する。このAD変換器82は第3のタイミングΦ3、第4のタイミングΦ4、第5のタイミングΦ5および第6のタイミングΦ6を繰り返すことによって動作するもので、第3のタイミングΦ3および第4のタイミングΦ4ではセンサ素子30におけるセンス電極34から出力される正極性信号がΣΔ変調されて1ビットデジタル信号に変換され、また第5のタイミングΦ5および第6のタイミングΦ6では負極性信号がΣΔ変調されて1ビットデジタル信号に変換される。
上記した4つのタイミングでの動作をひとつずつ説明する。まず第3のタイミングΦ3では、積分手段102におけるコンデンサ98と接続されているSW100がONになり、このコンデンサ98に保持されている積分値が比較手段103における比較器104に入力され比較結果が1ビットデジタル信号として出力される。また、DA変換手段94におけるSW92と93がONになりコンデンサ91に保持されている電荷が放電される。
次に第4のタイミングΦ4では、前記比較手段103の比較器104より出力される1ビットデジタル信号が第4のタイミングΦ4の立ち上がり時にD型フリップフロップ105にラッチされ、このラッチ信号が前記DA変換手段94のDA切替手段87に入力される。この入力されたラッチ信号に応じて基準電圧88,89が切り替えられてコンデンサ91に入力され、DA変換手段94より切り替えられた基準電圧に応じた電荷が出力される。それとともに、入力切替手段84ではSW85がONになり、前記センサ素子30の第1のセンス電極34より発生する電荷が出力される。さらに、積分手段102におけるSW95がONになり、前記入力切替手段84とDA変換手段94から出力される電荷が積分回路96に入力される。これにより第4のタイミングΦ4では、積分回路96におけるコンデンサ98に、図3(a)の斜線部で示される電荷量とDA変換手段94より出力される電荷量の総和が積分されて保持されることになる。
上記した第3のタイミングΦ3および第4のタイミングΦ4での以上の動作によりセンサ素子30の第1のセンス電極34から出力される振幅値の半分に相当する電荷量がΣΔ変調されることになる。
また、第3のタイミングΦ3および第4のタイミングΦ4での動作と同様に、第5のタイミングΦ5および第6のタイミングΦ6では、センサ素子30の第2のセンス電極35から出力される振幅値の半分に相当する電荷量がΣΔ変調される。
以上の動作により、センサ素子30における一対のセンス電極34,35から出力される電荷の振幅幅の半分に相当する電荷量が一つのAD変換器82によりΣΔ変調されて一対の1ビットデジタル信号として上記タイミングで出力されることになる。
そしてまた、センサ素子30における一対のセンス電極34,35から出力される電荷は、角速度によるコリオリ力で発生する、モニタ電極33に発生する信号より位相が90度進んだセンス信号だけでなく、モニタ信号と同相の不要信号があるため、センサ素子30における一対のセンス電極34,35からセンス信号と不要信号の合成信号が出力される場合について説明する。角速度によるコリオリ力で発生するセンス信号は、図3(a)(b)で示され、そして上記で説明した通り、第4のタイミングΦ4と第6のタイミングΦ6で、積分回路96により図3(a)(b)の斜線部で示される電荷量、つまり、振幅値の半分に相当する電荷量が積分されることになる。さらに、センス電極34,35より発生する不要信号は図3(c)(d)で示され、そして前記センス信号と同様に第4のタイミングΦ4と第6のタイミングΦ6で、図3(c)(d)の斜線部で示される電荷量、つまり、不要信号の振幅の最大値から最小値までの区間の電荷量が積分されるもので、これは振幅の中央値を基準に積分するとキャンセルされて“0”の電荷量となるものである。つまり、第4のタイミングΦ4と第6のタイミングΦ6での積分手段102の動作により、不要信号がキャンセルされてセンス信号の振幅に応じた電荷量が積分される、いわゆる同期検波処理が一対の入力信号のそれぞれに対し実施されることになる。よって、上記不要信号のない場合の動作の説明と同様に、前記AD変換器82からは同期検波処理された信号がΣΔ変調され、1ビットデジタル信号に変換されて出力されることになる。
以上の動作により、センサ素子30における一対の出力信号を同期検波処理しながらΣΔ変調することが可能となるもので、このような同期検波された信号のデジタル値を、通常のIV変換回路、位相器、同期検波回路などのアナログ回路を必要とすることなく、またこれらを用いた場合より非常に小さな回路規模で、つまり小型で、かつ低コストで得ることができるものである。
次に、演算手段83について、その動作を説明する。まず、第4のタイミングΦ4で、前記AD変換器82の比較手段103における比較器104より出力される1ビットデジタル信号が、ラッチ回路106のD型フリップフロップ107にラッチされる。また、第6のタイミングΦ6で、前記AD変換器82の比較手段103における比較器104より出力される1ビットデジタル信号が、ラッチ回路106のD型フリップフロップ108にラッチされる。
この一対のD型フリップフロップ107,108にラッチされた一対の1ビットデジタル信号は、上記で説明した通り、センサ素子30における一対のセンス電極34,35より出力された信号の不要信号を除いた振幅値の半分に相当する電荷量をそれぞれΣΔ変調によりデジタル値に変換したものである。次に、前記ラッチ回路106が出力する一対の1ビットデジタル信号が1ビット差分演算手段109に入力され、この一対の1ビットデジタル信号の差が演算されて1ビット差分信号が出力される。ここで、第3のタイミングΦ3での1ビット差分信号は、一つ前の同期における第4のタイミングΦ4、第6のタイミングΦ6でラッチされた1ビットデジタル信号の差であり、この1ビット差分信号は、図3(a)(b)で示されるセンサ素子30における一対のセンス電極34,35より出力される信号の不要信号を除いた振幅値を表す信号となる。以上の動作により、センサ素子30における一対のセンス電極34,35から出力される正極性信号と負極性信号の関係にある一対の入力信号が同じ1つの積分手段102を用いて積分されるため、2つの積分回路で別々に積分を行う場合よりも個々の積分回路の特性による一対の入力信号の積分結果の相対誤差への影響が大きく低減されるものである。これと同様に、DA変換手段94も一対の入力信号の信号処理に対し同じ1つのDA変換手段を用いる構成となっている。また、比較手段103でも一対の積分結果を同じ基準電圧と比較器を用いて比較を行うことにより、比較器の特性や基準電圧の変動の比較結果の相対誤差への影響が大きく低減される。上記のように、一対の入力信号を同一の積分回路96、DA変換手段94、比較手段103を用いて信号処理するようにしているため、複数の各手段を用いて信号処理した場合と比べて各手段の相対誤差の影響が大きく低減されるものである。
また、電源電圧変化や温度変化の影響による各手段における基準電圧変動等の影響も、一対の入力信号に対して同様に加わるため、演算手段83が有する1ビット差分演算手段109により一対の入力信号の信号処理結果の差を演算することにより、各手段における基準電圧変動等の影響をキャンセルでき、これにより、精度良く一対の入力信号の差をAD変換できるという効果が得られるものである。
そしてまた、それと同時に、センサ素子30における一対のセンス電極34,35より出力されてAD変換器82に入力される一対の入力信号を含んでいる同相ノイズ成分やオフセット成分の影響もキャンセルでき、これにより、精度良く一対の入力信号の差信号を形成できるという効果が得られるものである。
さらに、一対の入力信号の差をとる1ビット差分演算は、比較手段103の出力信号が“1”“0”からなる1ビット信号である場合、差分演算手段109に入力される一対の比較信号が“00”“01”“10”“11”の4種類に限られ、差をとった結果もそれぞれ“0”“−1”“1”“0”と予め決まっていることを利用して、非常に簡単な回路構成で入力信号に応じた減算処理を行った結果を得ることができる1ビットデジタル演算である。このように、減算処理を行った一対の入力信号を1つの差分信号とした後に、デジタルフィルタ111によるローパスやデシメーション等の信号処理を行う構成とすることにより、一対の入力信号をローパスやデシメーション等で信号処理するデジタルフィルタを入力信号のそれぞれに用意し、そしてデジタルフィルタによりマルチビット化した後にマルチビットの加減算を行える演算器を用いて差分演算処理する場合に比べて、差分演算手段109、デジタルフィルタ111などの演算回路が非常に小さな回路規模で、つまり小型で、かつ低コストで構成でき、かつ高精度の信号処理を実現できるという効果が得られるものである。
次に、1ビット差分演算手段109が出力する1ビット差分信号が補正演算手段110に入力され、この1ビット差分信号と所定の補正情報との補正演算が置換処理により行われる。この補正演算は、上記したように、1ビット差分信号が“0”“1”“−1”の3値に限られることを利用して、例えば所定の補正情報が“5”である場合に、補正演算手段に入力される1ビット差分信号“0”“1”“−1”を、それぞれ“0”“5”“−5”と置換処理することにより乗算を実現して信号の補正が可能となるものである。
そして、デジタルフィルタ46が出力するマルチビット信号がタイミング制御回路71における振幅判定回路124と、波形整形した矩形波信号として位相比較器125とに入力される。この振幅判定回路124はデジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号の振幅情報を監視しており、この振幅情報が目標振幅の50%以上である場合には、タイミング切替手段128がループフィルタ127の出力信号を選択するように切り替わる。このときPLL回路121は閉ループとなり、音叉駆動周波数のモニタ信号を入力信号として逓倍し、位相ノイズを時間的に積分し低減した信号を出力するため、センサ素子30の固有駆動周波数に同期した信号がタイミング生成回路122,123に入力されることになる。
一方、デジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号の振幅情報が目標振幅の50%以下である場合には、タイミング切替手段128は定電圧値を選択するように切り替わり、電圧制御発振器129からは定電圧値に応じた固定周波数の信号が出力され、この信号がタイミング生成回路122,123に入力されることになる。
以上の条件でPLL回路121より出力される信号をもとに、タイミング生成回路122は、ドライブ回路41における入力切替手段42、DA切替手段49、SW54、SW55、SW56およびD型フリップフロップ60の切替タイミングとなる図2(c)に示すような第1のタイミングΦ1、第2のタイミングΦ2のタイミング信号を生成して出力する。また、タイミング生成回路123は、センス回路81における入力切替手段84、DA切替手段87、SW92、SW93、SW95、SW100、SW101およびD型フリップフロップ105の切替タイミングとなる第3のタイミングΦ3、第4のタイミングΦ4、第5のタイミングΦ5、第6のタイミングΦ6のタイミング信号を生成して出力する。
上記したように本発明の実施の形態1における角速度センサにおいては、タイミング制御回路71におけるPLL回路121に、振幅判定回路124の出力信号に応じてタイミング信号を切り替えるタイミング切替手段128を設けているため、起動直後はPLL回路121に設けた定電圧出力器128aと電圧制御発振器129の出力するタイミング信号でドライブ回路41を動作させ、そしてセンサ素子30が安定共振となった段階で、タイミング切替手段128を切り替え、タイミング生成回路122より出力されるセンサ素子30固有の駆動周波数に同期したタイミング信号でドライブ回路41を動作させることができ、これにより、周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差として発生するということはなくなるため、出力特性が安定している角速度センサが得られるという効果を有するものである。
なお、上記本発明の実施の形態1における角速度センサにおいては、ドライブ回路41における駆動回路48をタイミング制御回路71からのタイミング信号で動作させるようにしていたが、図4に示すように、駆動回路48にタイミング信号を出力する発振回路151を別個に設けても良いものである。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における角速度センサについて、図面を参照しながら説明する。
図5は本発明の実施の形態2における角速度センサの回路図である。なお、本発明の実施の形態2においては、上記した本発明の実施の形態1と同様の構成を有するものについては、同一番号を付しており、その説明は省略する。
図5において、141はタイミング制御回路で、このタイミング制御回路141はPLL回路142と、タイミング生成回路122,123と、タイミング切替手段143と、振幅判定回路124と、発振回路144とで構成されている。
前記タイミング切替手段143は第1のタイミング切替スイッチ145と、第2のタイミング切替スイッチ146で構成されており、そして第1のタイミング切替スイッチ145にはタイミング制御回路141におけるタイミング生成回路122から第1のタイミングΦ1の信号と発振回路144の第1のタイミング信号Φ1とが入力され、また、これと同様に、第2のタイミング切替スイッチ146にはタイミング制御回路141におけるタイミング生成回路122から前記第1のタイミングΦ1と逆位相の関係である第2のタイミングΦ2の信号と発振回路144の第2のタイミング信号Φ2とが入力されるものである。また、前記振幅判定回路124には前記デジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号が入力されるものであり、そしてこの振幅判定回路124は、デジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号の振幅情報を監視しており、この振幅情報が目標振幅以上である場合には、タイミング制御回路141におけるタイミング生成回路122の出力信号をタイミング信号として、ドライブ回路41における入力切替手段42、DA切替手段49、SW54、SW55、SW56およびD型フリップフロップ60のタイミングとなるように、第1のタイミング切替スイッチ145および第2のタイミング切替スイッチ146を切り替えている。一方、デジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号の振幅情報が目標振幅以下である場合には、発振回路144からの出力信号をタイミング信号として、ドライブ回路41における入力切替手段42、DA切替手段49、SW54、SW55、SW56およびD型フリップフロップ60のタイミングとなるように、第1のタイミング切替スイッチ145および第2のタイミング切替スイッチ146を切り替えるよう構成されている。
デジタルフィルタ46が出力するマルチビット信号はタイミング制御回路141における振幅判定回路124と、波形整形した矩形波信号としてPLL回路142とに入力される。前記PLL回路142で逓倍した信号をもとにタイミング生成回路123により図6で示される第3のタイミングΦ3、第4のタイミングΦ4、第5のタイミングΦ5、第6のタイミングΦ6を形成する。
また、振幅判定回路124は、デジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号の振幅情報を監視しており、この振幅情報が目標振幅の50%以上である場合には、音叉駆動周波数のモニタ信号を入力信号として逓倍し、位相ノイズを時間的に積分し低減した信号を出力するため、センサ素子30の固有駆動周波数に同期した信号がタイミング生成回路122,123に入力されることになる。
前述したように、タイミング生成回路122の出力信号をクロック信号として、ドライブ回路41における入力切替手段42、DA切替手段49、SW54、SW55、SW56およびD型フリップフロップ60の切替タイミングとするように、第1のタイミング切替スイッチ145および第2のタイミング切替スイッチ146を切り替えている。一方、デジタルフィルタ46から出力されるマルチビット信号の振幅情報が目標振幅の50%以下である場合には、発振回路144からの出力信号をクロック信号として、ドライブ回路41における入力切替手段42、DA切替手段49、SW54、SW55、SW56およびD型フリップフロップ60の切替タイミングとするように、第1のタイミング切替スイッチ145および第2のタイミング切替スイッチ146を切り替えている。
上記したように本発明の実施の形態2における角速度センサにおいては、タイミング制御回路141に、PLL回路142と、発振回路144と、振幅判定回路124を設けるとともに、前記振幅判定回路124の出力信号に応じてPLL回路142の出力信号と発振回路144の出力信号のどちらかに切り替えるタイミング切替手段143を設けているため、起動直後は発振回路144の出力するタイミング信号でドライブ回路41を動作させ、そしてセンサ素子30が安定共振となった段階で、タイミング切替手段143を切り替え、タイミング生成回路122より出力されるセンサ素子30固有の駆動周波数に同期したタイミング信号でドライブ回路41を動作させることができ、これにより、周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差として発生するということはなくなるため、出力特性が安定している角速度センサが得られるという効果を有するものである。
なお、上記本発明の実施の形態2における角速度センサにおいては、ドライブ回路41における駆動回路48をタイミング制御回路141からのタイミング信号で動作させるようにしていたが、図7に示すように、駆動回路48にタイミング信号を出力する発振回路151を別個に設けても良いものである。
本発明の角速度センサは、周期性を有するジッタノイズが検波タイミングの位相誤差として発生するということのない、出力信号が安定するという効果を有するものであり、特に航空機、車両などの移動体の姿勢制御やナビゲーションシステム等に用いられる角速度センサとして有用なものである。
本発明の実施の形態1における角速度センサの回路図 (a)〜(c)同角速度センサの動作状態を示す図 (a)〜(d)同角速度センサの動作状態を示す図 本発明の実施の形態1における他の角速度センサの回路図 本発明の実施の形態2における角速度センサの回路図 同角速度センサの動作状態を示す図 本発明の実施の形態2における他の角速度センサの回路図 従来の角速度センサの回路図 同角速度センサの回路図
符号の説明
30 センサ素子
32 駆動電極
33 モニタ電極
34,35 センス電極
41 ドライブ回路
42 入力切替手段
43 DA変換手段
44,102 積分手段
45 比較手段
46 デジタルフィルタ
47 AGC回路
48 駆動回路
49 DA切替手段
61,82 AD変換器
62 デジタル値出力手段
63 加積分演算手段
65 値比較手段
66 値切り替え手段
71 タイミング制御回路
81 センス回路
84 入力切替手段
94 DA変換手段
102 積分手段
103 比較手段
109 差分演算手段
121 PLL回路
124 振幅判定回路
128,143 タイミング切替手段
128a 定電圧出力器
129 電圧制御発振器
141 タイミング制御回路
142 PLL回路
144,151 発振回路

Claims (12)

  1. 駆動電極と、センス電極と、モニタ電極とを有するセンサ素子と、このセンサ素子を所定の振幅で振動駆動させるドライブ回路と、前記センサ素子におけるセンス電極から出力される信号を角速度出力信号に変換するセンス回路と、前記センス回路と前記ドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路とを備え、前記ドライブ回路にAD変換器と、AGC回路と、デジタルフィルタと、駆動手段を設け、かつ前記タイミング制御回路に、定電圧出力器と電圧制御発振器を有するPLL回路と、前記ドライブ回路におけるデジタルフィルタから出力されるマルチビット信号からなる振幅情報を判定する振幅判定回路を設け、さらに前記PLL回路に、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%以上である場合にはループフィルタの出力信号を選択するように切り替えるとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅の所定値%未満である場合には定電圧値を選択するように切り替えるタイミング切替手段を設けた角速度センサ。
  2. ドライブ回路に、センサ素子におけるモニタ電極から出力される信号をオン・オフする入力切替手段と、少なくとも2つのレベルの電荷量を出力するDA変換手段と、前記入力切替手段とDA変換手段とから出力される電荷を積分し、その積分値を保持する積分手段と、この積分手段から出力される積分値を所定の値と比較する比較手段と、この比較手段の出力に応じて前記DA変換手段の出力を切り替えるDA切替手段とからなるΣΔ型AD変換器を設けた請求項1記載の角速度センサ。
  3. センス回路に、AD変換器と、このAD変換器の出力信号を演算する演算手段を設けるとともに、さらにこの演算手段に、前記AD変換器から出力される少なくとも2つの変換信号の差を演算する差分演算手段を設けた請求項1記載の角速度センサ。
  4. センス回路におけるAD変換器を、少なくとも2つの入力信号を切り替える入力切替手段と、少なくとも2つのレベルの電荷量を出力するDA変換手段と、前記入力切替手段とDA変換手段とから出力される電荷を積分しその少なくとも2つの積分値を保持する積分手段と、この積分手段から出力される少なくとも2つの積分値を所定の値と比較する比較手段と、この比較手段の少なくとも2つの出力に応じて前記DA変換手段の出力を切り替えるDA切替手段と、前記比較手段の出力信号を演算する演算手段とを備え、前記演算手段に、前記比較手段から出力される少なくとも2つの比較信号の差を演算する差分演算手段を設けてなるΣΔ型AD変換器で構成した請求項3記載の角速度センサ。
  5. ドライブ回路に、駆動手段を動作させる信号を出力する発振回路を設けた請求項1記載の角速度センサ。
  6. 駆動手段に、少なくとも2値を保持しているデジタル値出力手段と、AGC回路の出力と前記デジタル値出力手段の出力を加算して積分する少なくとも1つの加積分演算手段と、この加積分演算手段からの出力を少なくとも1つの所定の値と比較する値比較手段と、この値比較手段の出力に応じて前記デジタル値出力手段の出力するデジタル値を切り替える値切り替え手段とからなるデジタルΣΔ変調器を設けた請求項1記載の角速度センサ。
  7. 駆動電極と、センス電極と、モニタ電極とを有するセンサ素子と、このセンサ素子を所定の振幅で振動駆動させるドライブ回路と、前記センサ素子におけるセンス電極から出力される信号を角速度出力信号に変換するセンス回路と、前記センス回路と前記ドライブ回路とにタイミング信号を出力するタイミング制御回路とを備え、前記ドライブ回路にAD変換器と、AGC回路と、デジタルフィルタと、駆動手段を設け、かつ前記タイミング制御回路に、PLL回路と、発振回路と、前記ドライブ回路におけるデジタルフィルタから出力されるマルチビット信号からなる振幅情報を判定する振幅判定回路を設けるとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅以上である場合にはタイミング制御回路におけるタイミング生成回路の出力信号をタイミング信号とするとともに、前記振幅判定回路の監視する信号が目標振幅未満である場合には発振回路からの出力信号をタイミング信号として、第1のタイミング切替スイッチおよび第2のタイミング切替スイッチを切り替えるように構成した角速度センサ。
  8. ドライブ回路に、センサ素子におけるモニタ電極から出力される信号をオン・オフする入力切替手段と、少なくとも2つのレベルの電荷量を出力するDA変換手段と、前記入力切替手段とDA変換手段とから出力される電荷を積分し、その積分値を保持する積分手段と、この積分手段から出力される積分値を所定の値と比較する比較手段と、この比較手段の出力に応じて前記DA変換手段の出力を切り替えるDA切替手段とからなるΣΔ型AD変換器を設けた請求項7記載の角速度センサ。
  9. センス回路に、AD変換器と、このAD変換器の出力信号を演算する演算手段を設けるとともに、さらにこの演算手段に、前記AD変換器から出力される少なくとも2つの変換信号の差を演算する差分演算手段を設けた請求項7記載の角速度センサ。
  10. センス回路におけるAD変換器を、少なくとも2つの入力信号を切り替える入力切替手段と、少なくとも2つのレベルの電荷量を出力するDA変換手段と、前記入力切替手段とDA変換手段とから出力される電荷を積分しその少なくとも2つの積分値を保持する積分手段と、この積分手段から出力される少なくとも2つの積分値を所定の値と比較する比較手段と、この比較手段の少なくとも2つの出力に応じて前記DA変換手段の出力を切り替えるDA切替手段と、前記比較手段の出力信号を演算する演算手段とを備え、前記演算手段に、前記比較手段から出力される少なくとも2つの比較信号の差を演算する差分演算手段を設けてなるΣΔ型AD変換器で構成した請求項7記載の角速度センサ。
  11. ドライブ回路に、駆動手段を動作させる信号を出力する発振回路を設けた請求項7記載の角速度センサ。
  12. 駆動手段に、少なくとも2値を保持しているデジタル値出力手段と、前記AGC回路の出力と前記デジタル値出力手段の出力を加算して積分する少なくとも1つの加積分演算手段と、この加積分演算手段からの出力を少なくとも1つの所定の値と比較する値比較手段と、この値比較手段の出力に応じて前記デジタル値出力手段の出力するデジタル値を切り替える値切り替え手段とからなるデジタルΣΔ変調器を設けた請求項7記載の角速度センサ。
JP2008035597A 2007-11-12 2008-02-18 角速度センサ Expired - Fee Related JP5487546B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008035597A JP5487546B2 (ja) 2008-02-18 2008-02-18 角速度センサ
CN200880114446XA CN101842987B (zh) 2007-11-12 2008-11-07 Pll电路和使用该pll电路的角速度传感器
EP08850315A EP2192690A4 (en) 2007-11-12 2008-11-07 PLL SWITCHING AND ANGLE SPEED SENSOR THEREWITH
US12/680,935 US8451066B2 (en) 2007-11-12 2008-11-07 PLL circuit and angular velocity sensor using the same
PCT/JP2008/003231 WO2009063603A1 (ja) 2007-11-12 2008-11-07 Pll回路およびそれを用いた角速度センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008035597A JP5487546B2 (ja) 2008-02-18 2008-02-18 角速度センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009192458A JP2009192458A (ja) 2009-08-27
JP5487546B2 true JP5487546B2 (ja) 2014-05-07

Family

ID=41074592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008035597A Expired - Fee Related JP5487546B2 (ja) 2007-11-12 2008-02-18 角速度センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5487546B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2469228B1 (en) * 2009-10-13 2017-08-02 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Angular velocity sensor
JP5387314B2 (ja) * 2009-10-13 2014-01-15 パナソニック株式会社 角速度センサ
JP5316435B2 (ja) * 2010-01-27 2013-10-16 パナソニック株式会社 角速度センサ
JP5316434B2 (ja) * 2010-01-27 2013-10-16 パナソニック株式会社 角速度センサ
CN103221778B (zh) 2010-09-18 2016-03-30 快捷半导体公司 具有单驱动的微机械单片式三轴陀螺仪
CN103221779B (zh) 2010-09-18 2017-05-31 快捷半导体公司 微机械整体式六轴惯性传感器
WO2012037536A2 (en) 2010-09-18 2012-03-22 Fairchild Semiconductor Corporation Packaging to reduce stress on microelectromechanical systems
DE112011103124T5 (de) 2010-09-18 2013-12-19 Fairchild Semiconductor Corporation Biegelager zum Verringern von Quadratur für mitschwingende mikromechanische Vorrichtungen
US10065851B2 (en) 2010-09-20 2018-09-04 Fairchild Semiconductor Corporation Microelectromechanical pressure sensor including reference capacitor
US9488693B2 (en) 2012-04-04 2016-11-08 Fairchild Semiconductor Corporation Self test of MEMS accelerometer with ASICS integrated capacitors
EP2647955B8 (en) 2012-04-05 2018-12-19 Fairchild Semiconductor Corporation MEMS device quadrature phase shift cancellation
EP2647952B1 (en) 2012-04-05 2017-11-15 Fairchild Semiconductor Corporation Mems device automatic-gain control loop for mechanical amplitude drive
KR102058489B1 (ko) 2012-04-05 2019-12-23 페어차일드 세미컨덕터 코포레이션 멤스 장치 프론트 엔드 전하 증폭기
US9625272B2 (en) 2012-04-12 2017-04-18 Fairchild Semiconductor Corporation MEMS quadrature cancellation and signal demodulation
DE102013014881B4 (de) 2012-09-12 2023-05-04 Fairchild Semiconductor Corporation Verbesserte Silizium-Durchkontaktierung mit einer Füllung aus mehreren Materialien
US9759564B2 (en) 2013-03-15 2017-09-12 Fairchild Semiconductor Corporation Temperature and power supply calibration
US9835647B2 (en) 2014-03-18 2017-12-05 Fairchild Semiconductor Corporation Apparatus and method for extending analog front end sense range of a high-Q MEMS sensor
WO2023188765A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 株式会社日立ハイテク 自動分析装置のデータ処理システム及び方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3479853B2 (ja) * 1994-10-05 2003-12-15 アイシン精機株式会社 振動子駆動装置
JP2001108444A (ja) * 1999-10-12 2001-04-20 Alps Electric Co Ltd 振動子の駆動装置
JP2001356017A (ja) * 2000-06-14 2001-12-26 Alps Electric Co Ltd 振動子の駆動検出装置
JP4055577B2 (ja) * 2002-12-27 2008-03-05 ソニー株式会社 クロック信号再生pll回路
DE102005000745A1 (de) * 2005-01-05 2006-07-13 Robert Bosch Gmbh Schwingkreis

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009192458A (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5487546B2 (ja) 角速度センサ
JP4924370B2 (ja) Σδ型ad変換器およびそれを用いた角速度センサ
WO2011045909A1 (ja) 角速度センサ
JP5369525B2 (ja) Pll回路およびそれを用いた角速度センサ
EP2647952B1 (en) Mems device automatic-gain control loop for mechanical amplitude drive
WO2010092629A1 (ja) 物理量センサシステム、物理量センサ装置
CA2524046C (en) Operating method for a coriolis gyroscope and evaluation/adjustment electronic system and pulse modulator suitable therefor
JP5717376B2 (ja) 物理量センサ
Northemann et al. Drive and sense interface for gyroscopes based on bandpass sigma-delta modulators
JP4037442B2 (ja) パルス変調器およびパルス変調方法
JP2009020034A (ja) 角速度センサ
JP2016197017A (ja) 角速度センサ
JP5387314B2 (ja) 角速度センサ
JP5262165B2 (ja) デジタルagc回路およびそれを用いた角速度センサ
JP5316435B2 (ja) 角速度センサ
JP5316434B2 (ja) 角速度センサ
JP2014041035A (ja) 角速度センサ
JP5262164B2 (ja) デジタルagc回路およびそれを用いた角速度センサ
JP4952858B2 (ja) Σδ型ad変換器を用いた角速度センサ
JP2014021092A (ja) 角速度センサ
JP5262166B2 (ja) 角速度センサ
JP2013009083A (ja) A/d変換器
JP5370064B2 (ja) 角速度センサ
JP2010181312A (ja) 角速度センサ
JP2013064707A (ja) 角速度センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110131

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20110215

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130402

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140210

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5487546

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees