JP4163603B2 - 自動二輪車のリヤアクスル保持構造 - Google Patents
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Description
図12は従来の自動二輪車のリヤアクスル保持構造を示す断面図であり、車体フレームにスイング自在に左右一対のリヤフォーク201を取付け、左右のリヤフォーク201間に車軸202を貫通させ、車軸202の端部に設けたねじ部203に座付ナット204をねじ込み、車軸202で後輪206のハブ207を支持したことを示す。
また、フランジ付きカラーとチェーンアジャスト部材とを結合するため、フランジ付きカラー及びチェーンアジャスト部材をリヤフォークに対して共に前後に移動させることが可能になる。
リヤフォークの長手空間において保持手段をリヤフォークの長手方向に移動させ、アジャスト手段によってリヤアクスルをリヤフォークの長手方向に移動させることが可能になる。
マフラがリヤフォークから離れるため、後輪の交換が一層楽になる。
図1は本発明に係る自動二輪車の側面図であり、本自動二輪車10は、特にサーキット走行を行う目的の競技用車両で頻繁にタイヤ交換をするものであり、車体フレーム11の前端に備えたヘッドパイプ12に操舵自在にフロントフォーク13を取付け、このフロントフォーク13の下端に回転自在に前輪14を取付け、フロントフォーク13の上端の左右に渡したトップブリッジ15にハンドル16,17(手前側の符号16のみ示す。)を取付け、ヘッドパイプ12から後方斜め下方に延ばした左右一対のメインフレーム21,22(手前側の符号21のみ示す。)にエンジン23及びこのエンジン23の後部に一体的に設けた変速機24を取付け、メインフレーム21,22の後部下部に設けたピボット軸26にスイング自在にリヤフォーク27を取付け、このリヤフォーク27の後端にリヤアクスル(後輪用車軸である。)28を介して回転自在に後輪31を取付け、リヤフォーク27の上部にリヤクッションユニット32の上端を取付け、メインフレーム21,22の下部に渡したクロスパイプ(不図示)にリンク装置33を介してリヤクッションユニット32の下端を取付け、エンジン23のシリンダヘッド23aから後方へ排気管組立体34を延ばし、この排気管組立体34の後端にマフラ36を接続した車両である。
ステアリングダンパ41は、例えば、走行中に路面から前輪14に外力が作用したときにハンドルが急激に振れるのを抑える装置である。
リヤクッションユニット32は、シリンダ内に出入りするオイルを貯めるリザーバタンク43を下部に備えたものである。
即ち、リヤフォーク27を左フォーク部81及び右フォーク部82から構成し、左フォーク部81にナット部材75を保持し、中空構造のリヤアクスル28を、右フォーク部82と、後輪31(図1参照)のホイール83に設けたハブ部84内と、ホイールダンパ86内とに貫通させるとともに、リヤアクスル28の先端に形成したおねじ87をナット部材75にねじ結合し、リヤアクスル28にベアリング91,92を介してハブ部84を回転自在に取付けたことを示す。なお、左フォーク部81側のナット部材75の保持構造及び右フォーク部82側の詳細構造については後述する。
筒部131は、外周面131aをフランジ付きカラー122の内側に嵌合させ、内周面131bにめねじ131cを形成することで、このめねじ131cにリヤアクスル28のおねじ87をねじ結合した部分である。
フランジ部132は、調整部材123内に挿入することで、ナット部材75の軸方向の位置決めと回り止めとを行う部分である。
リッド126は、車体側方からナット部材75側に通じる貫通穴144を備える。
(a)は調整部材123を示し、開口側端面123aにほぼ矩形状の収納凹部138を形成し、この収納凹部138の底138aに円弧状の係合段部141,141を形成し、穴部142に、対向するように切欠き部138b,138cを形成したことを示す。なお、166,166はボルト124(図3参照)をねじ込むめねじである。
突起135b、135bは、(a)に示した調整部材123の切欠き部138b、138cに挿入する部分である。
図8(a),(b)は本発明に係る左フォーク部への各部品の組付要領を示す第1作用図である。
(a)において、矢印で示すように、フランジ付きカラー122を左フォーク部81のアクスル取付穴121に挿入し、調整部材123を左フォーク部81の溝81cに挿入する。
(b)はフランジ付きカラー122及び調整部材123を左フォーク部81に挿入した状態を示す。
(a)は図8(b)の9矢視図であり、調整部材123の切欠き部138b,138c内にフランジ付きカラー122の突起135b,135bを挿入した状態を示す。
この状態からフランジ付きカラー122を矢印で示すように時計回りに回転させると、(b)に示すように、フランジ付きカラー122の突起135b,135bが調整部材123の係合段部141,141に係合し、調整部材123からフランジ付きカラー122が抜けなくなる。
(a)において、矢印で示すように、ナット部材75を調整部材123内及びフランジ付きカラー122内に挿入する。
これで、左フォーク部81へのフランジ付きカラー122、調整部材123、ナット部材75及びリッド126の組付けが完了する。
リヤフォーク27の長手空間において保持手段165をリヤフォーク27の長手方向に移動させ、調整部材123によってリヤアクスル28をリヤフォーク27の長手方向に移動させることができ、チェーンの張力調整、チェーンの交換、後輪の脱着等の作業を容易に行うことができる。
自動二輪車10に、エンジン23からの排気管組立体34を集合させたマフラ36をシートカウル67下に備えるので、マフラ36がリヤフォーク27から離れるため、後輪31の交換が一層楽になり、メンテナンス性を向上させることができる。
Claims (3)
- 車体フレームに上下スイング自在に左右一対のリヤフォークを取付け、これらの両リヤフォークの後端にボルト状のリヤアクスルを一方のリヤフォーク側から貫通させ、他方のリヤフォーク側のナットで両リヤフォークの左右方向を締付けるようにして後輪を取付けた自動二輪車において、
前記一方のリヤフォークは、前記ナットを保持する保持手段を備え、
前記ナットは、筒部とこの筒部の一端に設けたフランジ部とを備え、前記保持手段は、前記リヤフォークに設けたアクスル取付穴にリヤフォークの内側から挿入されるフランジ付きカラーと、このフランジ付きカラーの先端にリヤフォークの外側から結合するチェーンアジャスト部材と、このチェーンアジャスト部材の外側面に取付けられるリッドとから構成され、前記チェーンアジャスト部材側から前記フランジ付きカラーに設けた貫通穴に前記ナットの筒部を挿入するとともに、チェーンアジャスト部材の内側に前記ナットのフランジ部を位置決め及び回り止めし、チェーンアジャスト部材の外側面に前記リッドを取付けることで、チェーンアジャスト部材及びフランジ付きカラー内に前記ナットを保持したことを特徴とする自動二輪車のリヤアクスル保持構造。 - 前記一方のリヤフォークは、前記保持手段がリヤフォークの長手方向に移動自在となる長手空間を備えるとともに、リヤフォーク後端部に前記リヤアクスルをリヤフォーク長手方向に移動させるアジャスト手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車のリヤアクスル保持構造。
- 前記自動二輪車は、エンジンからの排気管を集合させたマフラをリヤカウル下に備えることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車のリヤアクスル保持構造。
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