JP5863275B2 - 自動二輪車の懸架構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スイングアームと、スイングアームに固定されるクッションブラケットと、下端がクッションブラケットに固定されるクッションとを備えた自動二輪車の懸架構造に関する。
従来、スイングアームの一端を車体フレームに揺動自在に支持し、スイングアームの他端側にクッションユニットを取付ける自動二輪車の懸架構造において、スイングアームにコの字状のブラケットを固定するとともに、このブラケットにナットを溶接等により固定し、クッションユニットの取付用貫通孔とコの字状のブラケットに形成された取付用開口にボルトを挿通してクッションユニットを締結するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4478412号公報
ところで、上記従来の自動二輪車の懸架構造では、上記ブラケットの外側からボルト頭部とナットとによって締め付ける構造であるため、ナットとボルトとの締結長を確保する場合、車幅方向に大型化してしまい、コンパクト化が課題となる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、自動二輪車の懸架構造をコンパクト化できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、一端が揺動自在に車体フレーム(2)に支持され、他端に後輪(15)を回転自在に軸支するスイングアーム(14)と、前記スイングアーム(14)の他端側に固定されるとともに、コの字状に形成されるクッションブラケット(70)と、上端が前記車体フレーム(2)に固定されるとともに、下端が前記クッションブラケット(70)のコの字状の部分の内面(S)に配置されてボルト(90)によって固定されるクッション(16)とを備えた自動二輪車の懸架構造において、前記クッションブラケット(70)に一対のボルト貫通用開口(74)が設けられ、雌ねじ(77A)形成された円筒状カラー(77)一方の前記ボルト貫通用開口(76)に嵌合されて固定されているとともに、前記円筒状カラー(77)の一部前記クッションブラケット(70)の内面(S)に突出して配置されており、前記クッション(16)の下端の取り付け部(60)は、円形の取付部開口(62)と、前記取付部開口(62)の内周に設けられる円環状ブッシュ(63)と、前記円環状ブッシュ(63)の内周に設けられて前記ボルト(90)が挿通されるクッション側カラー(64)とを有し、前記クッション側カラー(64)及び円環状ブッシュ(63)は、前記内面(S)側に突出する前記円筒状カラー(77)の突出面(82)と他方の前記ボルト貫通用開口(75)側の前記クッションブラケット(70)との間に圧縮されるように挟持されて取り付けられており、前記円環状ブッシュ(63)の前記円筒状カラー(77)側の端は、径方向の内側部(85A)が前記突出面(82)に当接し、径方向の外側部(85B)が前記クッションブラケット(70)の内面部から離間していることを特徴とする。
この構成によれば、スイングアームに固定されるとともに、コの字状に形成されるクッションブラケットと、上端が車体フレームに固定されるとともに、下端がクッションブラケットのコの字状の部分の内面に配置されてボルトによって固定されるクッションとを備え、クッションブラケットに一対のボルト貫通用開口が設けられ、雌ねじを形成した円筒状カラーを一方のボルト貫通用開口に固定するとともに、円筒状カラーの一部をクッションブラケットの内面に突出して配置するため、雌ねじが形成された円筒状カラーがボルト貫通用開口に入り込む分だけ、ボルトと円筒状カラーとの締結長を長く確保できるとともに、円筒状カラーのクッションブラケットの外側への突出量を小さくできる。このため、クッションブラケット自体を車幅方向の内側に寄せて配置でき、クッションの懸架構造をコンパクト化できる。
また、上記構成において、記クッション側カラー(64)が、前記円筒状カラー(77)、及び、他方の前記ボルト貫通用開口(75)側の前記クッションブラケット(70)に当接するように取り付けられ、前記ボルト(90)の挿入方向で、前記クッション側カラー(64)及び前記円環状ブッシュ(63)の長さが略等しく形成されても良い。
この場合、クッション側カラーが、円筒状カラー、及び、他方のボルト貫通用開口側のクッションブラケットに当接するように取り付けられ、ボルトの挿入方向で、クッション側カラー及び円環状ブッシュの長さが略等しく形成され、クッションブラケットの内面に突出する円筒状カラーにクッション側カラーが当接するため、クッションブラケットの内面と円環状ブッシュとの間を離間させることができる。これにより、円環状ブッシュとクッションブラケットとの間の作動抵抗を低減でき、クッションの作動性を高めることができる。
また、前記円環状ブッシュ(63)が、前記円筒状カラー(77)に一部のみが当接するように、前記円環状ブッシュ(63)の前記クッション側カラー(64)側の角部に面取り部(63B)を設ける構成としても良い。
この場合、円環状ブッシュが、円筒状カラーに一部のみが当接するように、円環状ブッシュのクッション側カラー側の角部に面取り部を設けるため、円環状ブッシュが円筒状カラーに一部のみが当接することで作動抵抗を低減して作動性を向上できるとともに、一部が当接することでシール性を高めることができる。
さらに、前記円環状ブッシュの前記角部と前記円筒状カラーの角部とが当接する構成としても良い。
この場合、円環状ブッシュの角部と円筒状カラーの角部とが当接するため、作動抵抗を低減でき、クッションの作動性を向上できる。
また、前記クッションブラケットの車幅方向の中央部は、前記スイングアームの外側面よりも車幅方向内側に位置する構成としても良い。
この場合、クッションブラケットの車幅方向の中央部が、スイングアームの外側面よりも車幅方向内側に位置するため、クッションブラケットの車幅方向外側への突出量を小さくできるとともに、クッションブラケットをスイングアームに強固に固定できる。
た、前記突出面(82)は、前記ボルト貫通用開口(76)に嵌合される円筒状カラー(77)の嵌合部(79)の先端に形成され、前記嵌合部(79)の外径は、前記円環状ブッシュ(63)の外径よりも小さく形成されている構成としても良い。
本発明に係る自動二輪車の懸架構造では、スイングアームに固定されるコの字状のクッションブラケットに一対のボルト貫通用開口が設けられ、雌ねじを形成した円筒状カラーを一方のボルト貫通用開口に固定するとともに、円筒状カラーの一部をクッションブラケットの内面に突出して配置するため、雌ねじが形成された円筒状カラーがボルト貫通用開口に入り込む分だけ、ボルトと円筒状カラーとの締結長を長く確保できるとともに、円筒状カラーのクッションブラケットの外側への突出量を小さくできる。このため、クッションブラケット自体を車幅方向の内側に寄せて配置でき、クッションの懸架構造をコンパクト化できる。
また、ボルトの挿入方向で、クッション側カラー及び円環状ブッシュの長さが略等しく形成され、クッションブラケットの内面に突出する円筒状カラーにクッション側カラーが当接するため、クッションブラケットの内面と円環状ブッシュとの間を離間させることができる。これにより、円環状ブッシュとクッションブラケットとの間の作動抵抗を低減でき、クッションの作動性を高めることができる。
また、円環状ブッシュが、円筒状カラーに一部のみが当接するように、円環状ブッシュのクッション側カラー側の角部に面取り部を設けるため、円環状ブッシュが円筒状カラーに一部のみが当接することで作動抵抗を低減して作動性を向上できるとともに、一部が当接することでシール性を高めることができる。
さらに、円環状ブッシュの角部と円筒状カラーの角部とが当接するため、作動抵抗を低減でき、クッションの作動性を向上できる。
また、クッションブラケットの車幅方向の中央部が、スイングアームの外側面よりも車幅方向内側に位置するため、クッションブラケットの車幅方向外側への突出量を小さくできるとともに、クッションブラケットをスイングアームに強固に固定できる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車を示す左側面図である。 図1におけるII−II断面図である。 図2におけるリヤクッションの下部の連結部の拡大図である。 図3における円筒状カラーの近傍の拡大断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、以下の説明で、上下、前後、左右の方向は、車両の運転者から見た方向をいう。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車を示す左側面図である。
この自動二輪車1の車体フレーム2は、車体前部のヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方へ斜め下向きに傾斜して延出する1本のメインフレーム4と、メインフレーム4の後部から下方へ向けて延出される左右一対のピボットプレート5,5と、メインフレーム4の後部から後方へ斜め上向きに延出し、途中で屈曲して後端に至る左右一対のシートレール6,6と、ピボットプレート5,5と上記シートレール6,6の中間部との間に渡される左右一対の補強フレーム7,7とを備えている。
ヘッドパイプ3には、ステアリングシャフト(不図示)を介して左右一対のフロントフォーク11,11が回動自在に軸支され、前輪12はフロントフォーク11,11の下部に軸支される。ハンドル10はステアリングシャフトの上方に設けられる。
車体中央のピボットプレート5,5には、車幅方向に貫通するピボット軸13によってスイングアーム14が前端を揺動可能に軸支され、スイングアーム14の後端部には、後輪15が軸支される。スイングアーム14の後部と車体フレーム2の後部との間には左右一対のリヤクッション16,16(クッション)が掛け渡されている。
乗員用シート8は、左右のシートレール6,6の上方に設けられ、その下方には収納ボックス(不図示)が設けられる。
また、車体フレーム2は、各部に分割された合成樹脂製の車体カバー18で覆われている。
メインフレーム4の下方かつピボットプレート5,5の前方には、内燃機関であるエンジン20が懸架される。エンジン20は、変速機を一体に備えたパワーユニットであり、メインフレーム4の後部下側に吊り下げるようにして支持されている。
エンジン20は、単気筒の4サイクルエンジンであり、シリンダ部22の軸線がクランクケース24の前面から略水平に近い状態まで大きく前傾した水平エンジンに構成されている。このため、車体を低重心化できるとともに、図示のようにメインフレーム4を低くして乗車時に運転者が跨ぐ跨ぎ部Mを低くでき、乗降性を向上できる。
エンジン20のシリンダ部22上側には、スロットルボディ及びエアクリーナを有する吸気装置26が接続されている。シリンダ部22の下側には、排気管29が接続され、この排気管29は下方に延出した後に屈曲して後方へ延び、後輪15の右側に配置されたマフラー30に接続される。
クランクケース24の左側面後部には、エンジン20の出力軸31に固定される駆動スプロケット32が取り付けられ、この駆動スプロケット32と、後輪15に一体に設けられた従動スプロケット33との間に動力伝達チェーン34が巻回されてチェーン駆動機構が構成される。
動力伝達チェーン34は、左側のリヤクッション16と後輪15との間に配置され、スイングアーム14の上下を通っている。スイングアーム14の上方には、動力伝達チェーン34を上方から覆うチェーンカバー35が設けられている。
クランクケース24の下部には、車幅方向に延出するステップバー36が取り付けられ、このステップバー36の両端には運転者が足を載せる一対のステップ36A,36Aが取り付けられる。符号37はメインスタンド、符号38は変速機のチェンジペダルである。
図2は、図1におけるII−II断面図である。ここで、図2では、車両右側の断面が示されている。
図1及び図2に示すように、スイングアーム14は、左側面側の左アーム50Aと、右側面側の右アーム50Bとを有し、左アーム50A及び右アーム50Bは、その前部に設けられるクロスメンバ(不図示)によって左右で連結されている。左アーム50A及び右アーム50Bは、矩形断面を有する中空の角パイプである。
スイングアーム14は、ピボット軸13が挿通される軸支部51を前端に有し、後輪15を軸支する車軸39が挿通されるシャフト孔52を後端に有している。
後輪15は、車軸39が挿通されるハブ15Aを有し、ハブ15Aには、車軸39に軸支されるベアリング15Bが圧入されている。ハブ15Aの右側面は、円板状のブレーキカバー40によって覆われている。
ハブ15Aには、後輪15を制動するドラムブレーキが内蔵されており、ハブ15Aの右側面には、右アーム50B側に延びるロッド41と、ロッド41に連結されるレバー42とが設けられている。上記ドラムブレーキは、ブレーキペダル(不図示)の操作に連動するレバー42によってロッド41が回転することで作動する。
ブレーキカバー40と右アーム50Bの内側面との間には、円筒状のカラー43が設けられている。後輪15は、ハブ15Aの左右側面にそれぞれ設けられるカラー43と共に左アーム50Aと右アーム50Bとの間に配置され、シャフト孔52、カラー43、ブレーキカバー40、及び、ハブ15Aに挿通される車軸39によって軸支され、車軸39の先端に締結されるナット(不図示)によって軸方向に圧縮された状態で支持される。
図3は、図2におけるリヤクッション16の下部の連結部の拡大図である。
以下、リヤクッション16の懸架構造について説明するが、左アーム50Aと右アーム50Bとでは左右略対称に構成されているため、ここでは、左アーム50A側の詳細な説明は省略し、主として右アーム50B側を例に挙げて説明する。
リヤクッション16は下端に取り付け部60を有し、この取り付け部60が、右アーム50Bに設けられたクッションブラケット70に対してクッション連結ボルト90(ボルト)によって締結されることでスイングアーム14に連結される。
また、図1に示すように、リヤクッション16はやや前傾して配置されて上方に延び、リヤクッション16の上端は、車体フレーム2の後部に設けられた上端連結部2Aに連結されている。
リヤクッション16の下部は板状に形成された板部61を有し、取り付け部60は、板部61を車幅方向に貫通する取付部開口62と、取付部開口62の内周に嵌合される円環状ブッシュ63と、円環状ブッシュ63の内周に嵌合されるクッション側カラー64とを有して構成されている。
取付部開口62は、円形の貫通孔であり、その軸方向の中間部に平行部62Aを有するとともに、平行部62Aから軸方向の両端側に向かって徐々に拡径するテーパー部62B,62Bを有している。
円環状ブッシュ63は、取付部開口62の平行部62A及びテーパー部62B,62Bの形状に沿った形状の外周面63Aを有しており、外周面63Aが平行部62A及びテーパー部62B,62Bに嵌合することで、軸方向への移動を規制される。円環状ブッシュ63はゴム製のブッシュであり、リヤクッション16の下部は弾性的に支持されている。また、円環状ブッシュ63の内周面側(クッション側カラー64側)の両端の角部には、面取り部63Bが形成されている。
クッション側カラー64は、円筒状に形成された金属製のカラーであり、その内周にクッション連結ボルト90が挿通される。クッション側カラー64及び円環状ブッシュ63は、軸方向の長さが略等しく形成されている。また、クッション側カラー64及び円環状ブッシュ63の長さは、板部61の厚みよりも大きく形成されており、クッション側カラー64及び円環状ブッシュ63の両端部は板部61から突出する。
図2及び図3に示すように、右アーム50Bの上面を構成するアーム上面53には、上方に突出するクッションブラケット70が設けられており、リヤクッション16の取り付け部60はクッションブラケット70の内面側に配置されて連結される。クッションブラケット70は、図1の側面視においてシャフト孔52の前部に重なる位置に設けられ、車軸39よりも前方に位置している。
クッションブラケット70は、板材をコの字状に屈曲させて形成されており、後面視においてコの字の開放部が上方に向く向きで配置されている。クッションブラケット70は、アーム上面53に当接する底板部71と、底板部71の左右の端から上方に突出し、互いに対向する内板部72及び外板部73とを有している。内板部72は車幅方向内側の壁部を構成し、外板部73は車幅方向外側の壁部を構成し、内板部72と外板部73との間の内面側に形成された取付空間S(内面)には、リヤクッション16の取り付け部60が配置される。
クッションブラケット70には、クッション連結ボルト90が挿通される一対のボルト貫通用開口74が設けられており、ボルト貫通用開口74は、外板部73に形成される外側開口75(他方のボルト貫通用開口)と、内板部72に形成される内側開口76(一方のボルト貫通用開口)とにより構成されている。
外側開口75は、クッション連結ボルト90を挿通可能なようにクッション連結ボルト90の軸部よりもわずかに大径に形成され、内側開口76は外側開口75よりも大径に形成されている。
内側開口76には、雌ねじ77Aが形成された円筒状カラー77が嵌合されており、外側開口75から挿通されるクッション連結ボルト90は、内板部72の円筒状カラー77の雌ねじ77Aに締結される。
円筒状カラー77は、外周面に段部78が形成された段付きのカラーであり、内側開口76に嵌合される嵌合部79と、段部78の分だけ嵌合部79よりも大径に形成された鍔部80とを有している。円筒状カラー77の内径部には、軸方向の全長に亘って雌ねじ77Aが形成されている。
円筒状カラー77は、嵌合部79が内側開口76に嵌合されることで径方向に位置決めされ、鍔部80の段部78が内板部72の外面部72Aに当接することで軸方向に位置決めされ、鍔部80の外周部と外面部72Aとの間に溶接される溶接ビード81によって内板部72に接合される。
このように、雌ねじ77Aが形成された円筒状カラー77を内側開口76に嵌合させることで、雌ねじ77Aを内側開口76の内周側にも設けることができ、クッション連結ボルト90に対する雌ねじ77Aの長さを十分に確保しつつ、クッション連結ボルト90の締結部としての円筒状カラー77を、内板部72の板厚に相当する分だけ取付空間S側に寄せて配置することができる。このため、円筒状カラー77を含むクッションブラケット70の幅をコンパクトにできるとともに、クッションブラケット70自体を車幅方向の内側に寄せて配置することができる。
図3に示すように、クッションブラケット70の幅は、右アーム50Bの幅よりも大きく形成されており、クッションブラケット70は、その車幅方向の中央部70Aが右アーム50Bの外側面54よりも内側に位置するように配置され、内板部72の外面部72Aは、右アーム50Bの内側面55よりも車幅方向外側に位置している。また、円筒状カラー77の内端面77Bは、右アーム50Bの内側面55よりも車幅方向外側に位置しており、円筒状カラー77が、内側面55よりも車幅方向内側に出っ張らないように構成されている。
クッションブラケット70は、底板部71と右アーム50Bの外側上部の角部との間に形成される溶接ビード56A、及び、クッションブラケット70の内側下部の角部とアーム上面53との間に形成される溶接ビード56Bによって接合される。
図4は、図3における円筒状カラー77の近傍の拡大断面図である。
図3及び図4に示すように、円筒状カラー77の嵌合部79は、内板部72の板厚よりも軸方向に長く形成されており、円筒状カラー77は、内板部72の内面部72Bよりも取付空間S側に長さLだけ突出した突出面82を有している。突出面82の先端の角部81Aは、全周に亘って面取りされている。
また、嵌合部79の外径は、クッション側カラー64の外径よりも大きく、円環状ブッシュ63の外径よりも小さく形成されている。
リヤクッション16の取り付けは、下端の取り付け部60を取付空間S内に配置し、外側からクッション連結ボルト90を外側開口75及び取り付け部60に挿通し、クッション連結ボルト90を円筒状カラー77に締結することで行われる。
リヤクッション16がクッションブラケット70に取り付けられた状態では、クッション側カラー64及び円環状ブッシュ63は、クッション連結ボルト90の締結力によって外板部73と円筒状カラー77の突出面82との間で圧縮されるようにして狭持されている。
円環状ブッシュ63は、クッション連結ボルト90の挿入方向においてクッション側カラー64と略等しい長さに形成されているため、円環状ブッシュ63の内板部72側の端85は、嵌合部79の外径よりも小さい部分である内側部85Aが突出面82に当接し、嵌合部79の外径よりも大きい部分である外側部85Bは、長さLの分だけ内板部72の内面部72Bから離間している。ここで、円環状ブッシュ63及びクッション側カラー64は、円環状ブッシュ63が内板部72から離間可能な程度に等しい長さに形成されていれば良い。
このように、円筒状カラー77に突出面82を設けることで、円環状ブッシュ63の内側部85Aを突出面82に当接させ、外側部85Bを内板部72から離間させることができ、円環状ブッシュ63と内板部72側との間の作動抵抗が低減されるため、リヤクッション16の作動性を高めることができる。また、内側部85Aと突出面82とは一部が当接しているため、円環状ブッシュ63と円筒状カラー77との間のシール性も確保することができる。
さらに、円環状ブッシュ63と円筒状カラー77との当接部では、円環状ブッシュ63の面取り部63Bと円筒状カラー77の角部81Aとが当接し、接触面積が小さくなっているため、作動抵抗の低減によってリヤクッション16の作動性を高めることができる。面取り部63Bによって端部のみを逃がしたため、クッション側カラー64と円環状ブッシュ63との接触長さを確保でき、確実にクッション側カラー64を保持できる。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、スイングアーム14に固定されるとともに、コの字状に形成されるクッションブラケット70と、上端が車体フレーム2に固定されるとともに、下端がクッションブラケット70のコの字状の部分の取付空間Sに配置されてクッション連結ボルト90によって固定されるリヤクッション16とを備え、クッションブラケット70に一対の外側開口75及び内側開口76が設けられ、雌ねじ77Aを形成した円筒状カラー77を内側開口76に固定するとともに、円筒状カラー77の一部の突出面82をクッションブラケット70の取付空間Sに突出して配置するため、雌ねじ77Aが形成された円筒状カラー77が内側開口76に入り込む分だけ、クッション連結ボルト90と円筒状カラー77との締結長を長く確保できるとともに、円筒状カラー77のクッションブラケット70の外側への突出量を小さくできる。このため、クッションブラケット70自体を車幅方向の内側に寄せて配置でき、リヤクッション16の懸架構造をコンパクト化できる。右アーム50B側では、クッションブラケット70を、ドラムブレーキのロッド41及びレバー42に近づけて懸架構造をコンパクト化できる。また、左アーム50Aでは、クッションブラケット70を、動力伝達チェーン34に近づけて懸架構造をコンパクト化できる。
また、クッション側カラー64が、円筒状カラー77、及び、外側開口75側の外板部73に当接するように取り付けられ、クッション連結ボルト90の挿入方向で、クッション側カラー64及び円環状ブッシュ63の長さが略等しく形成され、クッションブラケット70の取付空間Sに突出する円筒状カラー77の突出面82にクッション側カラー64が当接するため、クッションブラケット70の内板部72の内面部72Bと円環状ブッシュ63との間を離間させることができる。これにより、円環状ブッシュ63とクッションブラケット70との間の作動抵抗を低減でき、リヤクッション16の作動性を高めることができる。
また、円環状ブッシュ63が、円筒状カラー77に一部のみが当接するように、円環状ブッシュ63のクッション側カラー64側の角部に面取り部63Bを設けるため、円環状ブッシュ63が円筒状カラー77に一部のみが当接することで作動抵抗を低減して作動性を向上できるとともに、一部が当接することでシール性を高めることができる。
さらに、円環状ブッシュ63の角部と円筒状カラー77の角部81Aとが当接するため、作動抵抗を低減でき、リヤクッション16の作動性を向上できる。
また、クッションブラケット70の車幅方向の中央部70Aは、スイングアーム14の外側面54よりも車幅方向内側に位置するため、クッションブラケット70の車幅方向外側への突出量を小さくできるとともに、接触面積を確保してクッションブラケット70をスイングアーム14に強固に固定できる。
1 自動二輪車
2 車体フレーム
14 スイングアーム
15 後輪
16 リヤクッション(クッション)
54 外側面
60 取り付け部
62 取付部開口
63 円環状ブッシュ
63B 面取り部
64 クッション側カラー
70 クッションブラケット
70A 中央部
74 ボルト貫通用開口
75 外側開口(他方のボルト貫通用開口)
76 内側開口(一方のボルト貫通用開口)
77 円筒状カラー
77A 雌ねじ
81A 角部
90 クッション連結ボルト(ボルト)
S 取付空間(内面)

Claims (6)

  1. 一端が揺動自在に車体フレーム(2)に支持され、他端に後輪(15)を回転自在に軸支するスイングアーム(14)と、前記スイングアーム(14)の他端側に固定されるとともに、コの字状に形成されるクッションブラケット(70)と、上端が前記車体フレーム(2)に固定されるとともに、下端が前記クッションブラケット(70)のコの字状の部分の内面(S)に配置されてボルト(90)によって固定されるクッション(16)とを備えた自動二輪車の懸架構造において、
    前記クッションブラケット(70)に一対のボルト貫通用開口(74)が設けられ、雌ねじ(77A)形成された円筒状カラー(77)一方の前記ボルト貫通用開口(76)に嵌合されて固定されているとともに、前記円筒状カラー(77)の一部前記クッションブラケット(70)の内面(S)に突出して配置されており
    前記クッション(16)の下端の取り付け部(60)は、円形の取付部開口(62)と、前記取付部開口(62)の内周に設けられる円環状ブッシュ(63)と、前記円環状ブッシュ(63)の内周に設けられて前記ボルト(90)が挿通されるクッション側カラー(64)とを有し、
    前記クッション側カラー(64)及び円環状ブッシュ(63)は、前記内面(S)側に突出する前記円筒状カラー(77)の突出面(82)と他方の前記ボルト貫通用開口(75)側の前記クッションブラケット(70)との間に圧縮されるように挟持されて取り付けられており、
    前記円環状ブッシュ(63)の前記円筒状カラー(77)側の端は、径方向の内側部(85A)が前記突出面(82)に当接し、径方向の外側部(85B)が前記クッションブラケット(70)の内面部から離間していることを特徴とする自動二輪車の懸架構造。
  2. 前記クッション側カラー(64)が、前記円筒状カラー(77)、及び、他方の前記ボルト貫通用開口(75)側の前記クッションブラケット(70)に当接するように取り付けられ、前記ボルト(90)の挿入方向で、前記クッション側カラー(64)及び前記円環状ブッシュ(63)の長さが略等しく形成されていることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の懸架構造。
  3. 前記円環状ブッシュ(63)が、前記円筒状カラー(77)に一部のみが当接するように、前記円環状ブッシュ(63)の前記クッション側カラー(64)側の角部に面取り部(63B)を設けることを特徴とする請求項1または2記載の自動二輪車の懸架構造。
  4. 前記円環状ブッシュ(63)の前記角部と前記円筒状カラー(77)の角部(81A)とが当接することを特徴とする請求項3記載の自動二輪車の懸架構造。
  5. 前記クッションブラケット(70)の車幅方向の中央部(70A)は、前記スイングアーム(14)の外側面(54)よりも車幅方向内側に位置することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の自動二輪車の懸架構造。
  6. 前記突出面(82)は、前記ボルト貫通用開口(76)に嵌合される円筒状カラー(77)の嵌合部(79)の先端に形成され、前記嵌合部(79)の外径は、前記円環状ブッシュ(63)の外径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の自動二輪車の懸架構造。
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