JP4160778B2 - モータ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力端子あるいは出力端子の少なくとも一方を有し、通信機能を有したモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信機能付モータ制御装置、通信機能付入力デバイス、通信機能付出力デバイス、および上位制御装置でネットワークを構成した従来技術のシステム例を図3に示す。従来技術では、通信機能付モータ制御装置4と通信機能付入力デバイス5と通信機能付出力デバイス6(以下これらをスレーブ装置と称す)が1つの通信ネットワーク3にそれぞれ接続される構成となり、各機器とのデータを送受信する上位制御装置2によって制御される場合と、スレーブ機器同士が、上位制御装置2を介さず直接データを送受信する場合がある。
【0003】
一例として、通信機能付入力デバイス5は、何点かの入力端子を有し、そのいくつかは、例えば、モータの速度制御を段階的に可変させる機能を外部のスイッチで制御するために利用され、また何点かは別のスレーブ機器の制御等に使用される。
【0004】
通信機能付デバイス5の入力端子が通信機能付モータ制御装置4を制御する場合、該入力端子の“ON”または“OFF”の状態が、上位制御装置2に送信され、次に上位制御装置から通信機能付モータ制御装置4にその情報が送信され、結果モータが制御される。
【0005】
しかし、この方法だと各スレーブ機器にそれぞれ通信機能を持つ必要があり、システムのコストが高価となる問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術においては、スレーブ装置からのデータを一度、上位制御装置2が受信し、そのデータを上位制御装置2が別のスレーブ装置に送信する方法をとる場合と、あるスレーブ装置から別のスレーブ装置へ直接データを送受信をする場合とがある。
【0007】
図3に示す、従来技術では、各機器が通信機能を内蔵する必要があり価格的に高価なものとなる。
【0008】
また、従来技術では、スレーブの送信データを一度マスターが受信し、別のスレーブへ送信する方法をとる方法の場合、ネットワーク上の通信負荷が増大する。
【0009】
本発明では、通信機能付入力デバイス4および通信機能付出力デバイス5を通信機能付モータ制御装置に内蔵させて、価格的に安価で、通信負荷も軽減させるモータ制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、モータ制御装置を制御するために取り付けられる入力端子または出力端子の端子情報を、上位装置との送受信通信データに取込むことと、該端子情報のモータ制御装置への入出力をON/OFFする機構を備えることで達成される。
具体的には、入力端子、モータ制御部、及び、通信機能を有するモータ制御装置において、前記通信機能を用いてモータ制御装置の機能とは独立して前記入力端子の情報を上位装置と送受信可能とする第一の状態と、前記入力端子の情報を前記モータ制御部に入力して当該情報に基づきモータを制御可能とする第二の状態と、を切り替え可能に構成するとともに、
前記第一の状態と前記第二の状態とを同時に可能として、前記通信機能によって前記入力端子からの情報と前記モータ制御部からの情報とを同時に前記上位装置へ送信可能に構成したことを特徴とする。
また、上記の特徴を有するものにおいて、前記通信機能を制御する通信制御部と、前記通信制御部あるいは前記モータ制御部からの情報を出力する出力端子とを備えたこと、さらには、前記モータ制御部は、前記上位装置から前記通信機能によって入力される情報又は前記入力端子から入力される情報に基づいて制御することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係るモータ制御装置の形態について、図面を用いて説明する。
【0012】
図2は、本発明によるネットワークシステムの一実施形態例である。図において、1は本発明による通信機能内蔵モータ制御装置、2はデータ通信を制御する上位制御装置、3は通信ラインを示す。
【0013】
上位制御装置2は、通信機能内蔵モータ制御装置1を制御するため制御データを通信ライン3を介して通信機能内蔵モータ制御装置1に送信する。通信機能内蔵モータ制御装置1は上位制御装置2から送信されたデータを受信し、そのデータをもとにモータを制御し、その後通信機能内蔵モータ制御装置1の状態データを上位制御装置2に送信する。このように、上位制御装置2と通信機能内蔵モータ制御装置1は互いに、制御データと状態データの送受信を交互に行い、モータ制御を実現する。
【0014】
図1は、本発明による通信機能内蔵モータ制御装置1の詳細例である。図において、11はモータ制御装置、12は上位制御装置2と通信を行う通信制御部、13はモータ制御部、14はデジタルまたはアナログの入力情報を通信制御部12あるいはモータ制御部13に取り込むための入力端子、15は通信制御部12の受信データあるいはモータ制御部13からの出力データをデジタル信号あるいはアナログ信号として外部出力する端子である。
16〜19は通信処理部12とモータ制御部13と出力端子14と入力端子15の間のデータの流れをコントロールするスイッチである。
【0015】
スイッチ16〜19は、例えばソフトウェアで構成され、通信処理部12とモータ制御部13と出力端子14と入力端子15の間のデータの流れをコントロールする。
【0016】
スイッチ16を“ON”とし、スイッチ19を“OFF”とすることで、入力端子14の情報はモータ制御部13に入力されず、直接、通信処理部12へと入力される。通信処理部12は、入力端子14からの情報とモータ制御部13からの情報を一つの通信パケットとして構成し、上位制御装置2へ送信する。上位制御装置2には、モータ制御部13のデータと入力端子14の情報が通信パケットのどの部分にあたるのかをあらかじめ設定しておけば、データ受信時にそれらのデータのうち、モータ制御部13のデータと入力端子14のデータを判断し取り込むことが可能となる。このようにして、従来の技術である通信機能内蔵モータ制御装置4と通信機能付入力デバイス5が別々に構成されたデバイスである場合と同等の働きをすることが可能となる。
【0017】
一方、通信機能内蔵モータ制御装置1に、上位制御装置2から受信する通信パケットのうちどの部分が、モータ制御部13への情報と出力端子15への情報になるのかを予め設定しておき、スイッチ17を“ON”とし、スイッチ18を“OFF”とすることで、受信データの一部はモータ制御部13へ入力され、また受信データの別の一部は、出力端子15から出力される。このようにして、従来技術である通信機能内蔵モータ制御装置4と通信機能付出力デバイス6が別々に構成されたデバイスである場合と同等の働きをすることが可能となる。
【0018】
次に、スイッチ16とスイッチ19を共に“ON”とすることで、入力端子14の情報はモータ制御部13のコントロールのための入力となると同時に、通信処理部12への入力端子14がONになった事の状態データとなる。このとき、通信処理部12から上位制御装置2への通信パケットは、入力端子14の情報であると同時に、入力端子14からモータ制御部13への入力情報のモニタの両方の意味を持ったデータを持つこととなる。
【0019】
スイッチ19とスイッチ18を共にONとする場合、入力端子14の情報はモータ制御部13の制御に使用され、モータ制御部13の状態が出力端子15に出力される。これは一般的な入力端子と出力端子を持ったモータ制御装置で行われている状態である。
【0020】
上記の実施例では、入力端子及び出力端子が各1つの場合について説明したが、端子が複数存在する場合は、端子一つにつき通信処理部12とモータ制御部13との間にスイッチを追加すれば、複数端子の対応が可能となる。
【0021】
次に、本発明による一実施例を、近年導入例が増加しているオープンネットワークであるIEC62026-3を例とし、図4により説明する。上記図1ではスイッチ16〜19を使って説明したが、実際のコンピュータネットワークシステムではスリーステートバッファー方式でデータバスに接続し、各データの入出力をコントロールするためアドレスを指定してスリーステートバッファーをコントロールする通常のデータバス方式を採用することが出来る。
【0022】
図4の上側の表は、上位制御装置2から通信機能内蔵モータ制御装置1への送信データを示し、そのデータ構造は8バイトで、0と1バイト目がI/Oデータでモータ制御装置1が有するモータ制御部13への入力データあるいは出力端子15への出力データであり、2から7バイト目がモータ制御装置13へ入力される加速度指令、減速度指令、速度指令の各データである。
【0023】
図4の下側の表は、通信機能内蔵モータ制御装置1から上位制御装置2への送信データを示し、0と1バイト目がI/Oデータで、モータ制御装置1が有する入力端子14からモータ制御部13への入力データあるいは上位制御装置2への送信データであり、2から7バイト目がモータ制御部13から上位制御装置2への送信する現在出力速度、現在出力トルク、現在出力電流の各データである。
【0024】
図4のOUT1からOUT15をモータ制御部13に入力せず直接出力端子15に出力する、あるいはIN0からIN15を入力端子14から取り込みモータ制御部13へ入力せず直接通信制御部12へ入力すれば、入力端子の情報または前記出力端子の情報を、モータ制御装置の機能とは独立して、直接通信情報として上位装置と送受信可能に構成したモータ制御装置を実現できる。
【0025】
図4のOUT1からOUT15をモータ制御部13に入力するとともに出力端子15に出力する、あるいはIN0からIN15を入力端子14から取り込みモータ制御部13へ入力するとともに通信制御部12へ入力すれば、入力端子の状態と出力端子の状態を、前記モータ制御装置の制御状態とするとともに、上位装置と送受信する通信データとすることが可能なモータ制御装置を実現できる。
【0026】
また、OUT0からOUT15をソフトウェアなどのスイッチにより、直接出力端子15へ出力するかモータ制御部13にも出力するかを切換えるようにする、あるいはIN0からIN15をソフトウェアなどのスイッチによって直接通信制御部12へ入力するかモータ制御部13へも入力するかを切換えるようにすることで、入力端子14の情報または出力端子15の情報を、モータ制御装置1の機能とは独立して、直接通信情報として上位装置2と送受信可能にする構成と、モータ制御装置1を制御するための入力端子14あるいはモータ制御装置1の状態を出力するための出力端子15の少なくとも一方を有し、通信機能を有したモータ制御装置1において、入力端子14の状態と出力端子15の状態を、前記モータ制御装置1の制御状態とするとともに、上位装置2と送受信する通信データを可能にする構成を有し、これら構成のいずれか一方に切り替える機能を有するモータ制御装置を実現できる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、従来、個別とされていた通信機能付入力デバイスと通信機能付出力デバイスと通信機能付モータ制御装置が一つの通信機能のもとに制御されるため、モジュール個別に通信モジュールを持つ必要がなく、システムを低価格にすることが可能となり、通信負荷も軽減できるためシステムのタクトタイムの軽減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るネットワーク構成の一実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明に係わるモータ制御装置の内部構成の一実施形態を示す説明図である。
【図3】本発明に係る従来技術によるネットワーク構成を示す。
【図4】本発明に係わるよるモータ制御装置と上位制御装置との通信データ形態の一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 本発明によるモータ制御装置
2 上位制御装置
3 通信ライン
4 通信機能付モータ制御装置
5 通信機能付入力デバイス
6 通信機能付出力デバイス
11 モータ制御装置
12 通信処理部
13 モータ制御部
14 入力端子
15 出力端子
Claims (3)
- 入力端子、モータ制御部、及び、通信機能を有するモータ制御装置において、
前記通信機能を用いてモータ制御装置の機能とは独立して前記入力端子の情報を上位装置と送受信可能とする第一の状態と、前記入力端子の情報を前記モータ制御部に入力して当該情報に基づきモータを制御可能とする第二の状態と、を切り替え可能に構成するとともに、
前記第一の状態と前記第二の状態とを同時に可能として、前記通信機能によって前記入力端子からの情報と前記モータ制御部からの情報とを同時に前記上位装置へ送信可能に構成したことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記通信機能を制御する通信制御部と、前記通信制御部あるいは前記モータ制御部からの情報を出力する出力端子とを備えたことを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
- 前記モータ制御部は、前記上位装置から前記通信機能によって入力される情報又は前記入力端子から入力される情報に基づいて制御することを特徴とする請求項1又は2記載のモータ制御装置。
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2002
- 2002-05-22 JP JP2002147055A patent/JP4160778B2/ja not_active Expired - Lifetime
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