JP4160704B2 - クリップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルに、当該ダッシュパネルに取付けられたスタッドボルトを介して、ダッシュサイレンサあるいはカーペット類を取付けるクリップに関するものであり、特に、取付作業性に優れているとともに、遮音性においても優れた性能を有するクリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の、ダッシュパネルへのダッシュサイレンサ及びカーペット類の取付方法は、例えば実公平6−270号公報記載のものの如く、ダッシュパネルに取付けられたスタッドボルトのところに、これに対応するように取付穴の設けられたダッシュサイレンサ及びカーペット類を、その取付穴を上記スタッドボルトのところに引っ掛けることによって仮止めし、このようなカーペット等の表側から所定のクリップを上記スタッドボルトの先端部のところに係合させ、これによってダッシュサイレンサ及びカーペット類を上記ダッシュパネルのところに取付けるようにしているものである。ところで、この従来のもの(方法)においては、ダッシュサイレンサ及びカーペット類が重力により下方に引き下げられているため、取付穴とスタッドボルトとの位置関係が一方に偏っており、上記クリップをスタッドボルトの先端部のところに係合させようとすると、この係合作業(取付作業)が円滑に行なえないという問題点がある。このような問題点を解決するために、従来のものにおいては、クリップを予めダッシュサイレンサ及びカーペット類に取付けておき、このようなクリップの主に内径部側のところに上記スタッドボルトを挿入させ、これによってクリップとスタッドボルトとの係合を行なわせるとともに、ダッシュサイレンサ及びカーペット類のダッシュパネルへの固定を行なわせるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、予めクリップをダッシュサイレンサに取付けておくようにしたものとしては、既に、実開平3−104458号に記載されているもの等がある。このものは、図6に示す如く、クリップ10を予めダッシュサイレンサ70に取付けておき、このようなダッシュサイレンサ70をダッシュパネル90に取付けるに際しては、当該ダッシュパネル90に設けられたスタッドボルト80のネジ山部等を、上記クリップ10の内径穴110の一部に設けられた爪状の係合突起150のところに係合させ、両者を固定させるようにしているものである。このようなクリップ10とスタッドボルト80との係合により、ダッシュサイレンサ70はダッシュパネル90に取付けられる(固定される)こととなる。ところで、このものは、スタッドボルト80とクリップ10との結合を強固にしようとすると、上記爪状の係合突起150のバネ定数(剛性)を高めなければならない。しかしながら、このことは、クリップ10とスタッドボルト80との係合作業、すなわち、ダッシュサイレンサ70の取付作業が煩雑となり、作業効率が悪くなるという問題点がある。また、このものは、クリップ10とスタッドボルト80との係合部周りが密閉構造にはなっておらず、エンジンルーム側からの音の侵入に対して遮音性が良くないという問題点を有する。このような問題点を解決するために、取付作業性に優れているとともに、遮音性においても優れた機能を有するダッシュサイレンサ及びカーペット類取付用のクリップを提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、エンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルの、その車室内側の面に設けられるダッシュサイレンサあるいはカーペット類を、上記ダッシュパネル面に固定するクリップに関して、円盤状の形態からなるものであって、その中央部のところにスタッドの挿入される貫通孔及び当該貫通孔につながるように形成されたテーパ面を有するベース部と、当該ベース部に対して垂直に設けられるものであって筒状の形態からなるとともに、その円周上において相対向するように、かつ、その軸線方向に伸びるように形成された切欠部を有する筒状部と、上記貫通孔のところに設けられるものであって上記スタッドのネジ山部と係合する係止爪と、上記筒状部の上端部のところに薄肉ヒンジ部を介して設けられるものであって帯状の形態を有する下側腕部及び当該下側腕部に薄肉ヒンジ部を介して設けられるものであって帯状の形態を有する上側腕部からなるとともに、これら帯状の上側腕部及び下側腕部を左右対の状態で有し、更に、これら一対の上側腕部の連結部のところに薄肉ヒンジ部を介して設けられるヘッド部を有するパンタグラフ状の保持部と、当該保持部を形成する下側腕部の筒状部への連結部側に設けられるものであって上記下側腕部に対して常に直角な状態を保つように設けられ、かつ、最終的に、上記筒状部に設けられた切欠部内に嵌り込むように形成されたレバー部と、上記保持部を形成する下側腕部の上記上側腕部への連結部側に本下側腕部と一体的に、かつ、当該下側腕部のところから直線状に伸びるように設けられるものであって本保持部が直立状態にあるときには上記上側腕部に沿うように形成されたガイド部と、からなるようにした構成を採ることとした。
【0005】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、クリップのダッシュサイレンサあるいはカーペット類への取付け(装着)が簡単に行なわれることとなる。すなわち、本クリップをダッシュサイレンサあるいはカーペット類に装着するに当っては、まず、左右の上側腕部及び下側腕部からなる保持部のところを、図1に示すように直立状態に保った状態で、ここのところをダッシュサイレンサ等に設けられたクリップ挿入孔に差し込む(挿入する)。このような状態において、上記保持部のところを、更にクリップ挿入孔内へ押し込むようにすることによって、水平状に拡げられた上記レバー部がダッシュサイレンサの一方の面側と接触して回転運動を始める。これと同時に保持部全体がパンタグラフ状に展開するとともに、上記下側腕部と一体的に形成されたガイド部も直立状態から開いた状態へと展開する。これら一連の作動により、上記ガイド部の作動に伴なって保持部を形成する各腕部は上記クリップ挿入孔内を移動し、初めに保持部が挿入されたクリップ挿入孔入口側とは反対の側へと抜け出す。そして、パンタグラフ状の保持部が押しつぶされて、当該保持部を形成する各腕部はほぼ水平状態に拡げられることとなる。この水平状に拡げられた各腕部からなる保持部と上記円盤状ベース部とによってダッシュサイレンサ等は上下に挟まれることとなり、これによって本クリップのダッシュサイレンサ等への装着作業が行なわれることとなる(図4参照)。
【0006】
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。その特徴とするところは、本クリップの装着された状態のダッシュサイレンサ等をダッシュパネル等に設けられたスタッドのところに取付けるに当っての、その取付性(装着性)を向上させるようにしたことである。すなわち、本発明においては、請求項1記載のクリップに関して、上記ベース部の裏面側に設けられるテーパ面のところに、上記貫通孔の中心を基点にして放射状に伸びるように形成されるリブを設けるようにした構成を採ることとした。
【0007】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、クリップの装着された状態のダッシュサイレンサ等をダッシュパネルのところに持って行き、クリップのベース部の裏面側に形成されたテーパ面のところに上記ダッシュパネルに設けられたスタッドの頭部を位置合せするとともに、このような状態でダッシュサイレンサ等をダッシュパネル面側に押し付けることによって、上記スタッドの頭部は上記テーパ面に設けられたリブに沿ってガイドされてベース部の中央部に設けられた貫通孔のところへと自動的に導かれることとなる。このようにしてスタッドは円滑に貫通孔内へと挿入され、当該貫通孔のところに設けられた係止爪のところにスタッドのネジ山部が係合することとなる。
【0008】
次に、請求項3記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1または請求項2記載のものと同じである。その特徴とするところは、パンタグラフ状の保持部が水平に展開した状態において、本保持部をこの状態(位置)に固定するためのロック手段を設けるようにしたことである。すなわち、請求項1または請求項2記載のクリップに関して、上記筒状部の上端部のところにリセス状の係合部を設けるとともに、上記ヘッド部のところに、本ヘッド部を含めたパンタグラフ状の保持部が押しつぶされて上記上下の腕部が水平な状態になったときに、上記リセス状の係合部のところに係合する爪状のロック部を設けるようにした構成を採ることとした。
【0009】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、本クリップがダッシュサイレンサ等のクリップ挿入孔のところに装着された後は、本クリップが上記ダッシュサイレンサ等から簡単には脱落したりしないようになり、本クリップを装着した状態のダッシュサイレンサ等を遠くまで搬送等しても何ら問題が生じない。また、ダッシュパネル面に設けられたスタッドのところへの装着作業時等においてスタッドの頭部が正確に貫通孔の中心位置と合致していないような場合においても、上記貫通孔内への上記スタッドの挿入作業時等において、上記クリップが上記スタッドの頭部にて上記ダッシュサイレンサのところから取り外されてしまう(脱落させられてしまう)と言うような不都合の生ずることがない。従って、本ダッシュシュサイレンサ等のダッシュパネル面等への装着作業の効率化を図ることができるようになる(図5参照)。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図5を基に説明する。本発明の実施の形態に関するものの、その構成は、図1に示す如く、車両のダッシュパネル9等から突出するように設けられたスタッド(スタッドボルト)8と係合する円筒状の筒状部1と、当該筒状部1の基礎を成す円盤状のベース部2と、装着時に左右に拡がるように展開する腕部を有する保持部5と、からなることを基本とするものである。そして、これら各部がプラスチック材にて一体的に形成されるようになっているものである。
【0011】
このような基本構成からなるものにおいて、その各部の具体的構成について、以下に説明する。まず、ベース部2は、図1及び図2に示す如く、円盤状の形態からなるものであり、その中心部にはスタッドボルト8の挿入される貫通孔4が設けられるようになっているものである。そして、この貫通孔4には、図2に示す如く、スタッドボルト8のネジ山部と係合する係止爪3が上記貫通孔4の中心点を基点にして相対向するように設けられるようになっている。なお、本ベース部2のその直径はダッシュサイレンサ7のクリップ挿入孔71よりも大きくなるように形成されているものである。これによって、本クリップが挿入孔71から抜け落ちたりしないようになっている。そして上記ベース部2の裏面側はテーパ面を有する円錐形状の形態からなり、スタッドボルト8への取付時にガイド的な働きをするようになっているものである。更に、このテーパ面のところには、本ベース部2の中央部に設けられた貫通孔4の中心を基点にして、放射状に複数本のリブ25が設けられるようになっている。そして、このリブ25も上記スタッドボルト8を上記貫通孔4内へ嵌め込ませる(挿入する)際のガイドの役目を果すようになっているものである。
【0012】
次に、このようなベース部2を基礎として当該ベース部2に連続して直立状に形成される筒状部1は、円筒状の形態からなるものである。そして、その筒状壁の一部には、円周上において相対向するように、かつ、その軸線方向に沿うように2本の切欠部11が、ほぼ全長に渡って直線状に設けられるようになっている。そして、この切欠部11のところには、本クリップがダッシュサイレンサ7等に取付けられた状態において上記保持部5の一部に一体的に設けられたレバー部57が嵌り込むようになっており、これによって切欠部11のところが塞がれるようになっているものである。従って、本筒状部1は、ダッシュサイレンサ7等に装着された状態においては密閉構造を形成するようになっているものである。また、本筒状部1の、その上端部のところには、リセス状の係合部16が設けられるようになっており、この係合部16のところには、後に述べる保持部5の一部を形成するヘッド部55のところに設けられたロック部6が係合するようになっているものである。
【0013】
次に、このような構成からなる筒状部1の上端部側、すなわち、上記ベース部2の設けられる側とは反対の側に設けられる保持部5について、図1を主体に説明する。このものは、基本的には複数本の腕部の結合体からなるものであり、通常はパンタグラフ状の形態を有するようになっているものである(図3の二点鎖線図示)。すなわち、本保持部5は、細幅の帯状の形態からなるものであり、上記筒状部1の上端部のところに薄肉ヒンジ部54を介して設けられる下側腕部52と、当該下側腕部52に薄肉ヒンジ部53を介して設けられる上側腕部51とからなるものである。そして、このような上側腕部51と下側腕部52とが左右対の状態で上記筒状部1の上方に設けられるようになっているものである。そして更に、このような左右対の状態に設けられた上側腕部51の連結部のところには薄肉ヒンジ部56を介してヘッド部55が設けられるようになっている。すなわち、このヘッド部55は、上記一対の上側腕部51の連結部のところに形成されるようになっているものであり、最終的に筒状部1の上端部を塞ぐようになっているものである。そして、このヘッド部55のところには、フック状あるいは係合爪状の形態からなるロック部6が設けられるようになっている。このロック部6は、本ロック部6の設けられるヘッド部55を初めとして保持部5が水平状態になったときに、上記筒状部1の上端部に設けられたリセス状の係合部16のところに係合するようになっているものである。すなわち、本ロック部6と上記筒状部1の上端部に設けられた係合部16とによって、保持部5を形成する各腕部51、52を水平状態に固定するロック手段が形成されるようになっているものである。
【0014】
このような保持部5のところであって下側腕部52の筒状部1への付け根部のところには、本下側腕部52に対して常に直角な状態を保つように形成されたレバー部57が設けられるようになっている(図1参照)。そして、このレバー部57は、本クリップがダッシュサイレンサ7等のクリップ挿入孔71内に装着された状態、すなわち、下側腕部52が水平状態を採るようになった場合においては、上記筒状部1に形成された切欠部11内に嵌り込むようになっているものである。すなわち、筒状部1の上記切欠部11を塞ぐようになっているものである。
【0015】
また、このような構成からなる下側腕部52の上記上側腕部51への連結部側には、本下側腕部52と一体的に、かつ、上記レバー部57に対して常に直角な状態を保つようにガイド部59が設けられるようになっている。そして、このガイド部59は、本クリップが部品単体の状態においては、図1に示す如く、上側腕部51に沿うように設置されるようになっているものである。具体的には、本実施の形態においては、帯状の上側腕部51の一部に設けられた切欠溝511内に嵌り込むようになっているものである。
【0016】
次に、このような構成からなる本クリップのダッシュサイレンサ7への取付手順、更には、本クリップの装着されたダッシュサイレンサ7のダッシュパネル9への取付手順等について説明する。まず、クリップを、図1に示す如く、保持部5を筒状部1の上方に直立した棒状の状態となるようにしておく。そして、当該保持部5を形成する上側腕部51に設けられた切欠溝511内に棒状のガイド部59が嵌り込むようにしておく。このような状態のクリップの上記保持部5のところをダッシュサイレンサ7のクリップ挿入孔71に挿入する(図3参照)。このような状態において、更に本クリップを上記ダッシュサイレンサ7側に押し付けることによって、図3の二点鎖線図示のようにレバー部57が回転するとともに、これに伴なって下側腕部52の延長上に設けられたガイド部59も、図3の二点鎖線図示の如く拡がって行く。これら一連の作動によって上記ガイド部59をガイドとして筒状部1が順次クリップ挿入孔71内に挿入され、本クリップ全体が図4に示すようにクリップ挿入孔71内に収納されて行く。そして、このとき、レバー部57は筒状部1に設けられた切欠部11内に嵌り込んで行き、筒状部1全体を密閉状態に形成する。このようにして筒状部1がクリップ挿入孔71内に完全に嵌まり込んだ状態(図4参照)において、水平状に展開された保持部5の上方部に設けられたヘッド部55のところを下方(筒状部側)に押し込むことによってヘッド部55に設けられた爪状のロック部6が筒状部1の上端部に形成されたリセス状係合部16のところに係合する。その結果、保持部5は、水平状(プロペラ状)に展開した状態で固定される。そして、このような保持部5とベース部2との間にダッシュサイレンサ7が挟まれた状態となり、これによって本クリップのダッシュサイレンサ7への装着が完了することとなる。
【0017】
次に、このようにクリップの装着されたダッシュサイレンサ7をダッシュパネル9のところに持って行き、ダッシュパネル9に設けられたスタッドボルト8のところに係合させる。このスタッドボルト8への取付け(装着)に当っては、まず、図5に示すように、ダッシュサイレンサ7に取付けられた本クリップの、そのベース部2に設けられたテーパ面のところに、手さぐり状態で上記スタッドボルト8の頭部を接触させる。そうすると、本実施の形態のものにおいては上記テーパ面のところには放射状にガイド用のリブ25が設けられるようになっていること、更には、このガイド用リブ25の放射状を成すその中心の位置にはスタッドボルト8係合用の貫通孔4が設けられるようになっていること等より、スタッドボルト8の頭部は自動的に上記貫通孔4のところへと導かれる。そして、このような状態において、上記ダッシュサイレンサ7を全体的にダッシュパネル9側に押し付けることによって、貫通孔4を通して上記スタッドボルト8は筒状部1内に挿入され、ここに嵌まり込むこととなる。また、これと同時に貫通孔4周りに設けられた係止爪3が上記スタッドボルト8のネジ山部と係合して、本スタッドボルト8とクリップとの係合が確実に行なわれることとなる。すなわち、ダッシュサイレンサ7等のダッシュパネル9への取付け(装着)が行なわれることとなる。なお、このような一連の作業、特にクリップに設けられた貫通孔4内への上記スタッドボルト8の挿入作業において、これらが作業者にとっては手さぐり状態の見えない状態で行なわれるものであっても、本実施の形態のものにおいては、筒状部1に設けられた係合部16と保持部5の一部に設けられたロック部6との係合作用により、クリップは強固にダッシュサイレンサ7に取付けられているので、本クリップがダッシュサイレンサ7から脱落したりすることがない。従って、上記取付け作業は円滑に進められることとなる。
【0018】
次に、このような構成からなる本実施の形態のものについての、その作用等について説明する。すなわち、本実施の形態のものにおいては、図3及び図4に示す如く、クリップのダッシュサイレンサ7への取付けに際しては、ダッシュサイレンサ7のクリップ挿入孔71にクリップの保持部5を挿入した後に、更に本クリップをダッシュサイレンサ7側に押し付けることによって、上記レバー部57及びガイド部59の作用により、自動的に筒状部1がダッシュサイレンサ7のクリップ挿入孔71内へと導入されるようになる。すなわち、上記一連の操作により、上側腕部51と下側腕部52とが徐々に押しつぶされてパンタグラフの形態から水平なプロペラ状の形態へと変形して行き、最終的には上側腕部51と下側腕部52とが重なり合って横方向に張出した状態となる。これによって、図4に示す如く、ベース部2と水平状態になった上側腕部51及び下側腕部52にて形成される保持部5との間にダッシュサイレンサ7が挟み込まれ、クリップが取付けられることとなる。そして、このようにして本クリップがダッシュサイレンサ7に取付けられた状態においては、クリップのスタッドボルト8への係合部周り、特に、クリップの筒状部1の円筒部周りは、上記レバー部57にて、その切欠部11のところが塞がれるとともに、筒状部1の上端部のところはヘッド部55にて塞がれるようになるので、エンジンルームからの騒音及び振動等はここのところで遮断されることとなる。また、クリップの保持部5と筒状部1との間にはロック部6等からなるロック手段が作動しており、上記保持部5の水平状態は強固に確保されるようになっているので、クリップのところにスタッドボルト8を係合させる際に、クリップの脱落等を懸念する必要が無く、ダッシュパネル9へのダッシュサイレンサ7の取付け作業(装着作業)は円滑に行なわれることとなる。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルの、その車室内側の面に設けられるダッシュサイレンサあるいはカーペット類を、上記ダッシュパネル面に固定するクリップに関して、円盤状の形態からなるものであって、その中央部のところにスタッドの挿入される貫通孔及び当該貫通孔につながるように形成されたテーパ面を有するベース部と、当該ベース部に対して垂直に設けられるものであって筒状の形態からなるとともに、その円周上において相対向するように、かつ、その軸線方向に伸びるように形成された切欠部を有する筒状部と、上記貫通孔のところに設けられるものであって上記スタッドのネジ山部と係合する係止爪と、上記筒状部の上端部のところに薄肉ヒンジ部を介して設けられるものであって帯状の形態を有する下側腕部及び当該下側腕部に薄肉ヒンジ部を介して設けられるものであって帯状の形態を有する上側腕部からなるとともに、これら帯状の上側腕部及び下側腕部を左右対の状態で有し、更に、これら一対の上側腕部の連結部のところに薄肉ヒンジ部を介して設けられるヘッド部を有するパンタグラフ状の保持部と、当該保持部を形成する下側腕部の筒状部への連結部側に設けられるものであって上記下側腕部に対して常に直角な状態を保つように設けられ、かつ、最終的に、上記筒状部に設けられた切欠部内に嵌り込むように形成されたレバー部と、上記保持部を形成する下側腕部の上記上側腕部への連結部側に本下側腕部と一体的に、かつ、当該下側腕部のところから直線状に伸びるように設けられるものであって本保持部が直立状態にあるときには上記上側腕部に沿うように形成されたガイド部と、からなるようにした構成を採ることとしたので、本クリップのダッシュサイレンサあるいはカーペット類への取付け(装着)が簡単に行なわれるようになった。また、このようなクリップの装着された状態のダッシュサイレンサ等のダッシュパネル面への取付作業も簡単に行なうことができるようになった。
【0020】
すなわち、本クリップをダッシュサイレンサあるいはカーペット類に装着するに当っては、まず、左右の上側腕部及び下側腕部からなる保持部のところを直立状態に保ったうえで、ここのところをダッシュサイレンサ等に設けられたクリップ挿入孔に差し込むとともに、このような状態において、上記保持部のところを、更にクリップ挿入孔内へ押し込むようにすることによって、水平状に拡げられた上記レバー部がダッシュサイレンサの一方の面側と接触して回転運動をし、これと同時に保持部全体がパンタグラフ状に展開するとともに、最終的には当該パンタグラフ状の形態からなる保持部が押しつぶされて、全体がほぼ水平状態に拡げられるようになり、この水平状に拡げられた各腕部からなる保持部と上記円盤状ベース部とによってダッシュサイレンサ等は上下に挟まれることとなる。これらによって、本クリップのダッシュサイレンサ等への装着作業が簡単に行なわれるようになった。そして、このようにしてクリップの装着されたダッシュサイレンサ及びカーペット類の上記クリップの貫通孔のところにダッシュパネル面に設けられたスタッド(スタッドボルト)を挿入させることによって、本ダッシュサイレンサ等のダッシュパネル面への取付作業(装着作業)が円滑に行なわれるようになった。また、このようにしてダッシュパネル面に取付られたダッシュサイレンサ等のそのスタッド(スタッドボルト)への取付部、特にクリップの筒状部は、ほぼ密閉構造となっていることより、エンジンルーム側からの振動・騒音の侵入に対して、その遮断機能を高めさせることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるクリップの全体構成を示す一部断面図である。
【図2】本発明にかかるクリップの全体構成を示す底面図である。
【図3】本発明にかかるクリップのダッシュサイレンサ等への取付状態のうちの初期状態を示す図である。
【図4】本発明にかかるクリップのダッシュサイレンサ等への取付状態のうちの最終状態を示す図である。
【図5】ダッシュサイレンサ等に本クリップが装着された状態を示す斜視図である。
【図6】従来例にかかるクリップのダッシュサイレンサ等への取付状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 筒状部
11 切欠部
16 係合部
2 ベース部
25 リブ
3 係止爪
4 貫通孔
5 保持部
51 上側腕部
511 切欠溝
52 下側腕部
53 薄肉ヒンジ部
54 薄肉ヒンジ部
55 ヘッド部
56 薄肉ヒンジ部
57 レバー部
59 ガイド部
6 ロック部
7 ダッシュサイレンサ
71 クリップ挿入孔
8 スタッドボルト
9 ダッシュパネル

Claims (3)

  1. エンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルの、その車室内側の面に設けられるダッシュサイレンサあるいはカーペット類を、上記ダッシュパネル面に固定するクリップにおいて、円盤状の形態からなるものであって、その中央部のところにスタッドの挿入される貫通孔及び当該貫通孔につながるように形成されたテーパ面を有するベース部と、当該ベース部に対して垂直に設けられるものであって筒状の形態からなるとともに、その円周上において相対向するように、かつ、その軸線方向に伸びるように形成された切欠部を有する筒状部と、上記貫通孔のところに設けられるものであって上記スタッドのネジ山部と係合する係止爪と、上記筒状部の上端部のところに薄肉ヒンジ部を介して設けられるものであって帯状の形態を有する下側腕部及び当該下側腕部に薄肉ヒンジ部を介して設けられるものであって帯状の形態を有する上側腕部からなるとともに、これら帯状の上側腕部及び下側腕部を左右対の状態で有し、更に、これら一対の上側腕部の連結部のところに薄肉ヒンジ部を介して設けられるヘッド部を有するパンタグラフ状の保持部と、当該保持部を形成する下側腕部の筒状部への連結部側に設けられるものであって上記下側腕部に対して常に直角な状態を保つように設けられ、かつ、最終的に、上記筒状部に設けられた切欠部内に嵌り込むように形成されたレバー部と、上記保持部を形成する下側腕部の上記上側腕部への連結部側に本下側腕部と一体的に、かつ、当該下側腕部のところから直線状に伸びるように設けられるものであって本保持部が直立状態にあるときには上記上側腕部に沿うように形成されたガイド部と、からなることを特徴とするクリップ。
  2. 請求項1記載のクリップにおいて、上記ベース部の裏面側に設けられるテーパ面のところに、上記貫通孔の中心を基点にして放射状に伸びるように形成されるリブを設けるようにした構成からなることを特徴とするクリップ。
  3. 請求項1または請求項2記載のクリップにおいて、上記筒状部の上端部のところにリセス状の係合部を設けるとともに、上記ヘッド部のところに、本ヘッド部を含めたパンタグラフ状の保持部が押しつぶされて上記上下の腕部が水平な状態になったときに、上記リセス状の係合部のところに係合するロック部を設けるようにした構成からなることを特徴とするクリップ。
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