JP4160019B2 - 配線ボックス - Google Patents

配線ボックス Download PDF

Info

Publication number
JP4160019B2
JP4160019B2 JP2004181570A JP2004181570A JP4160019B2 JP 4160019 B2 JP4160019 B2 JP 4160019B2 JP 2004181570 A JP2004181570 A JP 2004181570A JP 2004181570 A JP2004181570 A JP 2004181570A JP 4160019 B2 JP4160019 B2 JP 4160019B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conduit
side wall
slide hole
wiring box
box body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004181570A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005033992A (ja
Inventor
佳樹 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mirai Kogyo KK
Original Assignee
Mirai Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mirai Kogyo KK filed Critical Mirai Kogyo KK
Priority to JP2004181570A priority Critical patent/JP4160019B2/ja
Publication of JP2005033992A publication Critical patent/JP2005033992A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4160019B2 publication Critical patent/JP4160019B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、スイッチ等を収容し、そのスイッチに接続されたケーブルを保護するために電線管が接続される配線ボックスに係り、詳しくは配線ボックスに対する電線管の接続位置を調節可能とする配線ボックスに関する。
従来より、例えば建物内の壁面に配線器具等を設置するため、その壁裏には配線ボックスが設置されている。その配線ボックスにはケーブルが引込まれ、そのケーブルは、配線ボックスに接続された電線管により保護されている(例えば、特許文献1参照。)。前記電線管としての保護管は、同一径のリング状山部と同一径のリング状谷部とが繰り返し連続して形成された可撓管であり、前記リング状山部の間に環状溝が形成されている。配線ボックスとしての電設用ボックスは、中空をなす四角箱状のボックス本体を備え、そのボックス本体の外壁には保護管保持用口部が設けられている。
電設用ボックスの周壁には、保護管保持用口部と連通する位置が切り欠かれて切欠口部が形成され、その切欠口部から前記保護管を保護管保持用口部に抜き差し可能に形成されている。また、保護管保持用口部の内周面には突片が形成されている。そして、切欠口部から電線管を保護管保持用口部内に挿入すると、前記環状溝に保護管保持用口部の内縁が嵌合するとともに、前記突片が保護管の外面に係合する。その結果、保護管保持用口部に保護管が接続され、その接続状態で保護管の上下方向及び径方向への移動が防止される。
実開平7−11822号公報
ところが、上記従来技術において、保護管保持用口部は、保護管を電設用ボックスに対して抜け止めし、その接続位置からの移動を防止した状態に接続するために形成されている。そのため、保護管保持用口部に保護管が接続されると、その保護管に挿通されたケーブルは電設用ボックスの特定位置からその内部に引込まれることになる。これに対し、配線器具は、その大きさ、厚み、取付け枠の形状等により、電設用ボックスに対する取付位置が様々に変更され、その取付位置で固定される。そのため、電設用ボックスの特定の位置からその内部に引込まれたケーブルを曲げる等して、電設用ボックスに固定された配線器具に接続しなければならず、そのとき、ケーブルが電設用ボックス内で屈折したり、捻れたりしてケーブルに負荷が作用してしまうという問題があった。
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、ボックス本体に対して電線管をスライド移動可能に接続して電線管の接続位置を調節することができ、電線管内に挿通されたケーブルに作用する負荷を軽減することができる配線ボックスを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、底壁と、その底壁から立設された側壁とより前面に開口を有する箱状に形成されているとともに、内部にケーブルが挿通される電線管を接続可能な挿入開口部を有する接続部が前記側壁に形成されたボックス本体を備え、前記電線管はその外周面に当該電線管の周方向に突出する凸部が複数箇所に形成されているとともに、隣接する凸部間に凹部が形成されることにより凹凸状に形成され、前記接続部は、長孔状をなすスライド孔と、当該スライド孔の内面に沿って延びるように形成された前記電線管の凹部に係合可能な係合突条とより構成されているとともに、前記スライド孔はその長さ方向が、ボックス本体の深さ方向に対し交差する方向に延びるように形成され、前記係合突条と凹部とが係合した状態で、電線管をスライド孔の長さ方向に沿って移動可能に形成したことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の配線ボックスにおいて、前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する上側壁及び下側壁の少なくともいずれか一方には、前記スライド孔が、その長さ方向が左右方向へ延びるように形成されていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の配線ボックスにおいて、前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方には、前記スライド孔が、その長さ方向が上下方向へ延びるように形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の配線ボックスにおいて、前記スライド孔は当該スライド孔が形成された側壁と隣接する側壁にまで延びるように形成されているとともに、その隣接する側壁に、径方向へ移動させた電線管をスライド孔に挿入するための挿入開口部が形成されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の配線ボックスにおいて、前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する上側壁及び下側壁から、左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方にかけて、前記スライド孔が、その長さ方向がボックス本体の周方向へ連続して延びるように形成されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の配線ボックスにおいて、前記上側壁及び下側壁には、左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方に形成されたスライド孔に、径方向へ移動させた電線管を挿入するための挿入開口部が形成され、左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方には、上側壁及び下側壁に形成されたスライド孔に径方向へ移動させた電線管を挿入するための挿入開口部が形成されていることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の配線ボックスにおいて、前記スライド孔が形成された側壁には、ボックス本体の深さ方向に延びる連通孔を備え、当該連通孔には、前記ボックス本体の底壁側からスライド孔内に前記電線管を挿入可能とするために底壁側に開口する挿入開口部が形成されていることを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の配線ボックスにおいて、前記スライド孔が形成された側壁には、軸線方向に移動させた電線管を該スライド孔に挿入可能とする挿入開口部が形成されていることを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の配線ボックスにおいて、前記ボックス本体には、該ボックス本体内の空間を仕切る仕切板が設けられ、前記挿入開口部は、前記仕切板の両側に区画された各空間に電線管が跨る状態で該電線管をスライド孔に挿入可能とする位置に形成され、該挿入開口部に挿入された電線管はいずれか一方の空間側へとスライド孔に沿って移動可能に形成されていることを要旨とする。
請求項10に記載の発明は、底壁と、その底壁から立設された側壁とより前面に開口を有する箱状に形成されているとともに、内部にケーブルが挿通される電線管を接続可能な挿入開口部を有する接続部が前記側壁に形成されたボックス本体を備え、前記電線管はその外周面に当該電線管の周方向に突出する凸部が電線管の長さ方向に複数箇所に形成されているとともに、隣接する凸部間に凹部が形成されることにより凹凸状に形成され、前記接続部は、長孔状をなすスライド孔と、当該スライド孔の内面に沿って延びるように形成された前記電線管の凹部に係合可能な係合突条とより構成されているとともに、前記スライド孔はその長さ方向がボックス本体の深さ方向に延びるように形成され、前記係合突条と凹部とが係合した状態で、電線管をスライド孔の長さ方向に沿って移動可能に形成したことを要旨とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の配線ボックスにおいて、前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する上側壁及び下側壁の少なくともいずれか一方には、前記スライド孔が、その長さ方向がボックス本体の深さ方向となる前後方向へ延びるように形成されていることを要旨とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の配線ボックスにおいて、前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方には、前記スライド孔が、その長さ方向がボックス本体の深さ方向となる前後方向へ延びるように形成されていることを要旨とする。
請求項13に記載の発明は、請求項10〜請求項12のいずれか一項に記載の配線ボックスにおいて、前記スライド孔は当該スライド孔が形成された側壁から底壁にまで延びるように形成され、その底壁には、径方向へ移動させた電線管をスライド孔に挿入するための挿入開口部が形成されていることを要旨とする。
請求項14に記載の発明は、請求項10〜請求項12のいずれか一項に記載の配線ボックスにおいて、前記スライド孔が形成された側壁には、軸線方向に移動させた電線管を該スライド孔に挿入可能とする挿入開口部が形成されていることを要旨とする。
請求項15に記載の発明は、底壁と、その底壁から立設された側壁とより前面に開口を有する箱状に形成されているとともに、内部にケーブルが挿通される電線管を接続可能な挿入開口部を有する接続部が前記底壁に形成されたボックス本体を備え、前記電線管はその外周面に当該電線管の周方向に突出する凸部が複数箇所に形成されているとともに、隣接する凸部間に凹部が形成されることにより凹凸状に形成され、前記接続部は、長孔状をなすスライド孔と、当該スライド孔の内面に沿って延びるように形成された前記電線管の凹部に係合可能な係合突条とより構成されているとともに、前記スライド孔はその長さ方向が底壁の上下方向及び左右方向の少なくともいずれか一方向に延びるように形成され、前記係合突条と凹部とが係合した状態で、電線管をスライド孔の長さ方向に沿って移動可能に形成したことを要旨とする。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の配線ボックスにおいて、前記スライド孔が形成された底壁には、軸線方向に移動させた電線管を該スライド孔に挿入可能とする挿入開口部が形成されていることを要旨とする。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の配線ボックスにおいて、前記ボックス本体には、該ボックス本体内の空間を仕切る仕切板が設けられ、前記挿入開口部は、前記仕切板の両側に区画された各空間に電線管が跨る状態で該電線管をスライド孔に挿入可能とする位置に形成され、該挿入開口部に挿入された電線管はいずれか一方の空間側へとスライド孔に沿って移動可能に形成されていることを要旨とする。
請求項18に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の配線ボックスにおいて、前記接続部には、前記スライド孔内に挿入された電線管の抜脱を防止するために当該電線管の外面に係合する抜脱防止部が、先端部が前記挿入開口部の内周縁より同挿入開口部の内方に向かって突出するように形成されていることを要旨とする。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の配線ボックスにおいて、前記抜脱防止部は弾性変形可能に形成されていることを要旨とする。
請求項20に記載の発明は、請求項1〜請求項19のいずれか一項に記載の配線ボックスにおいて、前記接続部における前記係合突条の外面には、前記スライド孔内に電線管を位置決めするための位置決め部が形成されていることを要旨とする。
請求項21に記載の発明は、請求項1〜請求項20のいずれか一項に記載の配線ボックスにおいて、前記接続部には、前記係合突条に係合可能な電線管よりも小径となる小径電線管を、スライド孔に接続可能とするための小径係合部が設けられ、当該小径係合部はスライド孔から除去可能に設けられていることを要旨とする。
本発明によれば、ボックス本体に対して電線管をスライド移動可能に接続して電線管の接続位置を調節することができ、電線管内に挿通されたケーブルに作用する負荷を軽減することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した配線ボックスの一実施形態を図1〜図8にしたがって説明する。
まず、配線ボックスに接続される電線管Dについて説明する。図5及び図6に示すように、電線管Dは合成樹脂材料により長筒状に形成された可撓管である。この電線管Dの外周面には、当該電線管Dの周方向に円環状に突出する複数の凸部D1が一定間隔おきに形成されているとともに、隣接する凸部D1間に凹部D2が形成されて凹凸状に形成されている。即ち、凸部D1の外径は凹部D2の外径より大きくなっている。そして、電線管D内には図示しないケーブルが挿通され、そのケーブルが電線管Dにより保護されるようになっている。
次に、前記電線管Dを接続可能とする配線ボックス11について説明する。なお、配線ボックス11における上下左右は図1における上下左右と対応する。図1に示すように、配線ボックス11は、合成樹脂材料により前面に開口を有する四角箱状に形成されたボックス本体12を備えている。そのボックス本体12は縦長長方形状をなす底壁13と、その底壁13の縁部に立設された上側壁14a、下側壁14b、左側壁14c及び右側壁14dと、より形成されている。上側壁14a及び下側壁14bはボックス本体12の上下に相対向し、左側壁14c及び右側壁14dはボックス本体12の左右に相対向する。
前記上側壁14a及び下側壁14bには、それぞれ接続部S1が形成されている。前記接続部S1は、長孔状をなすスライド孔15と、そのスライド孔15の内面に形成された係合部としての係合突条K1とより主に構成されている。前記各スライド孔15は、それぞれその長さ方向が、ボックス本体12の深さ方向に対して直交するとともに、ボックス本体12の周方向へ延びるように形成されている。各スライド孔15は上側壁14a及び下側壁14bから隣接する右側壁14dに達するまで延びている。また、各スライド孔15はそれぞれ右側壁14dの上下各端部からその中央へ向かって若干だけ延びるように形成されている。
そのため、図2に示すように、右側壁14dの上下両端部には挿入開口部16が形成されている。即ち、接続部S1は挿入開口部16を備え、各挿入開口部16は、径方向へ移動させた電線管Dを各スライド孔15内に挿入可能とする。図6及び図7に示すように、各スライド孔15の幅方向への開口幅及び挿入開口部16の開口幅は前記電線管Dの凸部D1における外径と同じ又はわずかに小さく形成されている。そして、挿入開口部16から電線管Dをスライド孔15内に挿入可能とし、さらに、電線管Dをスライド孔15内をスライド移動可能としている。なお、各スライド孔15の幅方向への開口幅及び挿入開口部16の開口幅は前記電線管Dの凸部D1における外径より大きくなるように形成されていてもよい。
図5及び図6に示すように、前記接続部S1において、各挿入開口部16の内周縁にはそれぞれ抜脱防止部としての抜け止め片17が形成されている。各抜け止め片17は、それぞれ右側壁14dよりも厚みが薄く形成されているとともに、右側壁14dの厚み方向へ弾性変形可能となるように基端部のみが右側壁14dに一体形成されている。また、各抜け止め片17は、先端部が挿入開口部16の内周縁より同挿入開口部16の内方に向かって突出するように形成されている。
図3及び図4に示すように、前記係合突条K1はそれぞれ平面視逆コ字状をなすように、スライド孔15の内面に沿って連続して延びるように形成されている。各係合突条K1において、スライド孔15の幅方向に相対向する内縁間の長さは、前記電線管Dの凹部D2における外径よりわずかに短く形成されている。そして、図6に示すように、電線管Dが挿入開口部16からスライド孔15内に挿入されると、電線管Dの凹部D2に係合突条K1を係合させることが可能となっている。そして、接続部S1は上記スライド孔15と係合突条K1に加え、挿入開口部16と、抜け止め片17とを備えている。
図1に示すように、ボックス本体12の左側壁14cには、配線ボックス11を柱等に固定するための固定部20が突設されている。また、上側壁14a及び下側壁14bの内面において、ボックス本体12の開口側となる位置には、それぞれボス部18が形成され、図8に示すように、各ボス部18は、配線ボックス11に取付枠Wを取付けるために使用される。さらに、図1及び図3に示すように、各ボス部18の背面と底壁13との間には補強片19が架設されている。各補強片19は、上側壁14a及び下側壁14bの内面よりも、ボックス本体12の内方側へ離れた位置に形成されている。
次に、上記配線ボックス11の使用方法について作用とともに説明する。
まず、図5に示すように、前記固定部20を用いて配線ボックス11を柱21に固定する。次に、配線ボックス11の上側壁14aに電線管Dを接続するには、配線ボックス11の側方となる右側壁14d側からスライド孔15に向かって電線管Dをその径方向に沿ってスライド移動させる。すると、電線管Dが挿入開口部16からスライド孔15内へ挿入される前に、抜け止め片17が電線管Dの下端の外周面に当接するが、抜け止め片17は薄肉状に形成されているとともに、弾性変形可能に形成されている。そのため、電線管Dをスライド孔15内方へ押し込むと、抜け止め片17がスライド孔15の内側へ変形して電線管Dの通過が許容される。
そして、挿入開口部16からスライド孔15内に電線管Dを挿入させながら、凹部D2に係合突条K1を挿入し、係合突条K1を凹部D2に係合させると、図6に示すように、凸部D1が係合突条K1の上下となる位置に配置される。また、係合突条K1の相対向する内側縁が凹部D2の外面に圧接し、さらに、スライド孔15の内側面が凸部D1の外面に圧接する。そのため、電線管Dがスライド孔15の長さ方向へ容易に移動しにくい状態となる。電線管Dが抜け止め片17を通過すると、同抜け止め片17が原形状に復帰するため、抜け止め片17は挿入開口部16内方へ突出した状態となり、電線管Dがスライド孔15に接続される。
このとき、電線管Dに上下方向へ移動させる力が作用しても、係合突条K1に凸部D1が係合するため、スライド孔15内からの電線管Dの上方への抜け出し又は配線ボックス11内方への移動が防止される。また、電線管Dを径方向へ移動させる力が作用しても、係合突条K1の内側縁及びスライド孔15の内側面が電線管Dに圧接しているため、電線管Dが容易に移動してしまうことが防止される。そして、万一、電線管Dが挿入開口部16に向かって移動しても、電線管Dの外面が抜け止め片17に当接するため、電線管Dの挿入開口部16からの抜け出しが防止される。その結果、接続部S1により電線管Dが配線ボックス11に抜け止めされた状態に接続される。この接続状態において、図7に2点鎖線及び実線に示すように、後に配線ボックス11内に収容される配線器具の位置に対応するように電線管Dをスライド孔15に沿ってスライド移動させる。
例えば、図8に示すように、配線器具22が配線ボックス11の長さ方向(上下方向)に延びる中心線に沿って固定される場合は、電線管Dを、上側壁14aの中央に位置するようにスライド孔15に沿ってスライド移動させる。そして、図8に破線に示すように、電線管Dが所望する位置に配設された後、電線管D内にケーブル23が挿通され、そのケーブル23は、図示しないが配線ボックス11内に収容される。なお、電線管Dにケーブル23を挿通した後、電線管Dを所望する位置へスライド移動させてもよい。
配線ボックス11の前面に壁材Hが設置され、その壁材H裏に配線ボックス11が配置される。さて、前記ケーブル23に配線器具22を接続するには、まず、配線ボックス11の開口が前記壁材Hの表側に臨むように同壁材Hを切除し、ケーブル23を壁材Hの表側に引き出す。そして、ケーブル23に配線器具22が接続された後、その配線器具22を取付枠Wに取付け、その取付枠Wの上下両端からボス部18にビスBを螺合する。その結果、取付枠Wが配線ボックス11に取付けられるとともに、配線器具22が配線ボックス11の中央に固定される。
このとき、電線管Dが前記中心線に沿った位置に位置しているため、ケーブル23も前記中心線に沿って延びるように配置されている。そのため、配線ボックス11に固定された配線器具22は、ケーブル23をほぼ直線に近い状態で延長した位置に位置する。そして、その配線器具22にケーブル23が接続されるため、ケーブル23が捻れたり、屈曲したりすることが無くなる。
上記第1の実施形態の配線ボックス11によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)スライド孔15を長孔状に形成し、そのスライド孔15の長さ方向に沿って係合突条K1を形成して接続部S1を配線ボックス11に設けた。そのため、電線管Dの凹部D2に係合突条K1を係合させることにより、電線管Dをスライド孔15に抜け止めした状態で同スライド孔15の長さ方向へスライド移動させることができる。従って、配線ボックス11に取付けられる配線器具22の大きさ、厚み等に応じて電線管Dの接続位置を調節することが可能となり、ケーブル23を配線器具22に接続しやすい位置に配設することができる。その結果、ケーブル23が配線ボックス11内で屈折したり、捻れたりする不具合の発生を減らすことができ、電線管D内に挿通されたケーブル23に作用する負荷を軽減することができる。
(2)スライド孔15は、上側壁14a及び下側壁14bのほぼ全体に亘って延びるように形成されているため、電線管Dを上側壁14a及び下側壁14bの長さ方向における任意の位置に配設することができる。そのため、電線管Dを上側壁14aの中央となる位置に配設し、ケーブル23を配線ボックス11の中心線に沿って内部に引込むことができる。従って、例えば、電線管Dを接続するための接続孔が上側壁14aの長さ方向の両端にそれぞれ独立して形成されている場合とは異なり、電線管Dの位置の選択範囲を広げることができる。
(3)係合突条K1はスライド孔15の長さ方向に沿って連続して延びるように形成されている。そのため、凹部D2内に係合突条K1が係合された状態が維持され、電線管Dがスライド孔15内をスライド移動中に、電線管Dがスライド孔15の上下方向へ移動する不具合を無くすことができる。
(4)スライド孔15の幅方向への長さ及び係合突条K1の間隔を電線管Dに対応させて形成したため、電線管Dをスライド孔15の長さ方向へスライド移動させることができる。即ち、配線ボックス11は、ケーブル23の挿通位置のみを調節するのではなく、ケーブル23を保護する電線管Dの位置を調節可能とする接続部S1を備えている。従って、ケーブル23のみがスライド移動可能な孔を備えた配線ボックスと異なり、電線管Dの接続に関する機能が高められた配線ボックス11を提供することができる。
(5)挿入開口部16をスライド孔15に連通して形成した。そのため、挿入開口部16が形成されず、スライド孔15の上方から電線管Dの端部を挿入し、同端部を弾性変形させて凹部D2に係合突条K1を係合させる場合と比較して、スライド孔15内に電線管Dを容易に挿入することができる。
(6)挿入開口部16に抜け止め片17を形成したため、スライド孔15内に挿入された電線管Dがスライド孔15内から抜け出る不具合を無くすことができる。従って、電線管Dが配線ボックス11に接続された状態を維持することができるため、その電線管D内のケーブル23も配線ボックス11に引込まれた状態を維持することができる。
(7)抜け止め片17は弾性変形可能に形成されているため、抜け止め片17が変形不能に形成されている場合と比較して、挿入開口部16からスライド孔15内に電線管Dを挿入する作業を容易に行うことができる。また、抜け止め片17自身が原形状に復帰するため、抜け止め片17を人為的に原形状に復帰させる場合と比較して、電線管Dの配線ボックス11への接続作業の簡易化を図ることができる。
(8)ボス部18と底壁13との間には補強片19が架設されている。そのため、上側壁14a及び下側壁14bにスライド孔15が形成されていても、補強片19により上側壁14a及び下側壁14bを変形しにくくすることができる。また、補強片19は上側壁14a及び下側壁14bの内面より離れた位置に形成されている。そのため、スライド孔15内に電線管Dを挿入するとき、電線管Dの挿入長さを一定の長さより短くすることにより、スライド孔15に沿った電線管Dの移動時に、補強片19が障害となることが防止できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した配線ボックスの第2の実施形態を図9及び図10にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態のボックス本体の大きさ及び接続部を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。また、第2の実施形態の配線ボックスにおける上下左右は図9における上下左右と対応する。
図9に示すように、第2の実施形態の配線ボックス31は、合成樹脂材料により前面に開口を有する四角箱状に形成されたボックス本体32を備えている。そのボックス本体32は四角形状をなす底壁33と、その底壁33の縁部に立設された上側壁34a、下側壁34b、左側壁34c及び右側壁34dと、より形成されている。そして、前記上側壁34aと下側壁34bはボックス本体32の上下に相対向し、左側壁34cと右側壁34dはボックス本体32の左右に相対向する。
前記上側壁34a及び下側壁34bから隣接する右側壁34dにかけて接続部S2が形成されている。前記接続部S2は、それぞれ上側壁34a及び下側壁34bから右側壁34dにまで延びる長孔状のスライド孔35と、そのスライド孔35の内面に沿って延びる係合部としての係合突条K2とより主に構成されている。前記各スライド孔35は、それぞれ長さ方向がボックス本体32の深さ方向に対して直交するとともに、ボックス本体32の周方向へ延びるように形成されている。また、ボックス本体32の左側壁34cには前記固定部20が形成されている。前記スライド孔35は、それぞれ固定部20が形成された側壁(左側壁34c)に隣接する側壁(上側壁34a及び下側壁34b)から前記左側壁34cと相対向する側壁(右側壁34d)にかけて延びるように形成されている。
前記係合突条K2は、ボックス本体32の上下右側に位置する角部の近傍で不連続となるように形成されている。即ち、各係合突条K2は、上側壁34a及び下側壁34bの右端縁と、右側壁34dの上下端縁となる位置からスライド孔35の奥方へ延びるように形成されている。また、上側壁34a及び下側壁34bに隣接する、右側壁34dの上下両部には、上側壁34a又は下側壁34bに形成されたスライド孔35に、径方向へ移動させた電線管Dを挿入可能とする挿入開口部30となっている。さらに、右側壁34dと隣接する上側壁34a及び下側壁34bの右端部には、右側壁34dに形成されたスライド孔35内に、径方向へ移動させた電線管Dを挿入可能とする挿入開口部30が形成されている。
前記各係合突条K2は、その厚みが隣接する凸部D1間の長さ、即ち凹部D2の幅と同じ又はわずかに大きく形成されている。また、接続部S2において、前記挿入開口部30側の先端及びその先端から一定間隔をおいた係合突条K2の外面には、それぞれ位置決め部36が突設されている。各位置決め部36は凹部D2の幅より大きく形成されている。さらに、各位置決め部36は、それぞれ挿入開口部30側からスライド孔35の奥方へ向かって、斜め上方に傾斜するように形成されている。また、隣接する位置決め部36間の間隔は、電線管Dの凸部D1における外径より長く形成されている。前記挿入開口部30から各スライド孔35内へ電線管Dが挿入可能に形成され、係合突条K2が凹部D2に係合可能に形成されている。そして、接続部S2は前記スライド孔35と、係合突条K2に加え、挿入開口部30と、位置決め部36とを備えている。
次に、上記配線ボックス31の使用方法について作用とともに説明する。
まず、図10(a)、(b)に示すように、前記固定部20を用いて配線ボックス31を柱21に固定する。次に、上下両側の挿入開口部30から、右側壁34dの各スライド孔35内に電線管Dを挿入し、凹部D2に係合突条K2を挿入、係合させた後、各電線管Dをスライド孔35の奥方へスライド移動させる。次いで、右側壁34dの上部の挿入開口部30から、上側壁34aのスライド孔35内に二本の電線管Dを挿入し、凹部D2に係合突条K2を挿入、係合させた後、両電線管Dをスライド孔35の奥方へスライド移動させる。なお、各係合突条K2の先端に位置する位置決め部36は傾斜しているため、電線管Dが位置決め部36を速やかに乗り越える。
そして、後に配線ボックス31内に収容される配線器具39の位置に対応するように電線管Dをスライド孔35に沿ってスライド移動させる。例えば、図10(a)に実線に示すように、配線器具39が配線ボックス31の左右両側の上下二箇所に取付けられる場合は、上側壁34aにおいて、二本の電線管Dを上側壁34aの左側に配設する。図10(b)に示すように、右側壁34dにおいて、各電線管Dを右側壁34dの上下両側部に位置するようにスライド孔35内をスライド移動させ、位置決め部36の間に電線管Dを配設する。なお、電線管Dが特定位置に配設された後は、係合突条K2の厚みが凹部D2と同じ又は大きいため、電線管Dがスライド孔35に沿って容易に移動してしまうことが防止される。
以下、第1の実施形態と同様に配線器具39とケーブル37とが接続され、配線器具39が取付枠Wを用いて配線ボックス31に取付けられる。第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の効果を発揮させることができる。加えて、スライド孔35は右側壁34dのみならず、上側壁34a及び下側壁34bにも形成されているため、配線ボックス31の上下における電線管Dの位置調節も可能となり、配線ボックス31の三辺で電線管Dの位置を調節することができる。従って、配線ボックス31に取付けられる配線器具39の位置に対して電線管Dの接続位置を柔軟に対応させることができる。加えて、スライド孔35が長孔状であるため、スライド孔35に複数本の電線管Dを接続することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明を具体化した配線ボックスの第3の実施形態を図11及び図12にしたがって説明する。なお、第3の実施形態は、第1の実施形態のボックス本体の大きさ及び接続部を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。また、第3の実施形態の配線ボックスにおける上下左右は図11における上下左右と対応する。
図11に示すように、第3の実施形態の配線ボックス41は、合成樹脂材料により前面に開口(図示せず)を有する四角箱状に形成されたボックス本体42を備えている。図11及び図12に示すように、そのボックス本体42は四角形状をなす底壁43と、その底壁43の縁部に立設された上側壁44a、下側壁44b、左側壁44c及び右側壁(図示せず)と、より形成されている。前記上側壁44aと下側壁44bは上下に相対向し、左側壁44cと右側壁は左右に相対向している。図11に破線に示すように、ボックス本体42の前面側において、上側壁44a及び下側壁44bの内面には、それぞれ左右両側に前記ボス部18が形成され、各ボス部18は上下に相対向するように形成されている。
図11に示すように、前記底壁43には電線管Dを配線ボックス41に接続するための接続部S3が形成されている。前記接続部S3は、長孔状をなす一対のスライド孔45と、それらスライド孔45の内面に沿って延びる係合突条K3とより主に構成されている。前記一対のスライド孔45は、底壁43において、上下一対のボス部18の中心を結んだ直線に沿って上下方向へ延びるように形成されている。両スライド孔45同士はそれぞれ中央部で連絡孔50により連結されている。そして、スライド孔45及び連絡孔50により底壁43は背面視H状に開口形成されている。前記係合突条K3は、各スライド孔45及び連絡孔50の内面に沿って連続して延びるように形成されている。また、連絡孔50の中央部には、軸線方向へ移動させた電線管Dの端部を挿入可能とする挿入開口部46が形成されている。
接続部S3において、スライド孔45と連絡孔50との連結位置の近傍及びスライド孔45の奥方となる係合突条K3の外面には、それぞれ位置決め部47が突設されている。各位置決め部47は、それぞれスライド孔45の先端奥方へ向かって斜め上方に傾斜するように形成されている。また、隣接する位置決め部47間の間隔及びスライド孔45の奥方に位置する位置決め部47と同スライド孔45の先端との間隔は、電線管Dの凸部D1における外径より長く形成されている。そして、前記挿入開口部46から連絡孔50内に挿入された電線管Dは、連絡孔50から各スライド孔45内へ挿入可能に形成され、係合突条K3が凹部D2に係合可能に形成されている。また、接続部S3は前記スライド孔45と、係合突条K3とに加え、挿入開口部46と、位置決め部47と、連絡孔50とを備えている。
次に、上記配線ボックス41の使用方法について作用とともに説明する。
まず、図11に示すように、前記固定部20を用いて配線ボックス41を柱21に固定した後、配線ボックス41の底壁43側から挿入開口部46に一対の電線管Dの端部を別々に挿入する。次いで、その電線管Dを連絡孔50内を通過させて所望する方向へスライド移動させる。例えば、一方の電線管Dを連絡孔50から上方へスライド移動させ、他方の電線管Dを連絡孔50から下方へスライド移動させるとともに、凹部D2に係合突条K3を挿入、係合させる。
すると、電線管Dが係合突条K3の先端に位置する位置決め部47及びその奥方にある位置決め部47を乗り越え、同位置決め部47とスライド孔45の内端縁との間に配設される。その結果、図12に示すように、配線ボックス41の上下両部に一対の電線管Dが接続される。
上記接続状態において、接続部S3により電線管Dが配線ボックス41に接続される。その後、第1の実施形態と同様にケーブル49が各電線管D内に引込まれ、さらに、ケーブル49に配線器具48が接続される。このとき、配線器具48は、上下に相対向するボス部18同士を結んだ直線上に位置するように配線ボックス41に取付けられる。
従って、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を発揮させることができる。また、スライド孔55及び連絡孔50に沿って電線管Dを移動させることができるため、配線ボックス41の前面の任意の位置に配線器具48が取付けられても、その配線器具48に近い位置からケーブル49を配線ボックス41内に引込むことができる。特に、各スライド孔45は底壁43において、上下一対のボス部18の中心を結んだ直線に沿って上下方向へ延びるように形成されている。そのため、前記直線上に位置するように配線ボックス41に固定された配線器具48に対し、その後ろに電線管Dを位置させることができる。そのため、配線器具48が配線ボックス41の下部に固定され、電線管Dが配線ボックス41の上部に固定された状態のように、ケーブル49が配線ボックス41の上から下まで引張られ、さらに、配線器具48側へ屈折して配線されることが防止される。加えて、一対のスライド孔45を連絡孔50により連結したため、電線管Dをスライド孔55から抜くことなく一方のスライド孔55と他方のスライド孔55との間を連続してスライド移動させることができる。従って、配線器具48の取付位置に対して電線管Dの取付位置を柔軟に対応させることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明を具体化した配線ボックスの第4の実施形態を図13にしたがって説明する。なお、第4の実施形態は、第1の実施形態のボックス本体の大きさ及び接続部を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。また、図13は第4の実施形態の配線ボックスの平面視であり、その配線ボックスの上側壁のみを図示する。
図13に示すように、第4の実施形態の配線ボックス51は、合成樹脂材料により前面に開口を有する四角箱状に形成されたボックス本体52を備え、そのボックス本体52は、図示しないが四角形状をなす底壁と、その底壁の縁部に立設された側壁とより形成されている。ボックス本体52の上側壁54a及び下側壁(図示せず)には、それぞれ電線管Dを配線ボックス51に接続するための接続部S4が形成されている。前記接続部S4は、長孔状をなす一対のスライド孔55と、同スライド孔55の内面に沿って延びる係合突条K4とより主に構成されている。
前記一対のスライド孔55はそれぞれその長さ方向が、ボックス本体52の深さ方向と直交するように上側壁54a及び下側壁の長さ方向、即ち上側壁54a及び下側壁の左右方向へ延びている。さらに、一対のスライド孔55は互いに平行に延びるとともに、両スライド孔55の中央部同士が連結孔57によって連結され、その連結孔57によりスライド孔55同士の間を電線管Dがスライド移動可能に形成されている。また、底壁側に位置するスライド孔55の長さ方向の中央部には、上側壁54aから底壁にまで延びる連通孔58が形成されている。この連通孔58は、スライド孔55の長さ方向に対して直交する方向へ延びるように形成されている。そして、その連通孔58が底壁で開口する位置には挿入開口部59が形成され、その挿入開口部59から径方向へ移動させた電線管Dをスライド孔55内に挿入可能とし、さらに、電線管Dを連通孔58内、さらに奥側のスライド孔55内に挿入可能になっている。
前記係合突条K4は、各スライド孔55の内面に沿って形成され、底壁側に位置する一方のスライド孔55の係合突条K4は、前記連結孔57及び連通孔58が形成された位置で分断されている。他方のスライド孔55の係合突条K4は、前記連結孔57が形成された位置で分断されている。また、接続部S4において、各係合突条K4の外面にはそれぞれ位置決め部60が突設されている。前記各係合突条K4は、それぞれその厚みが凹部D2の幅と同じ又はわずかに大きく形成され、前記各位置決め部60はそれぞれ凹部D2の幅より大きく形成されている。そして、電線管Dは挿入開口部59から前記連通孔58を通って一方のスライド孔55内に挿入可能となっている。さらに、その一方のスライド孔55から連結孔57を通って他方のスライド孔55内へとスライド移動可能に形成されている。また、接続部S4は、前記スライド孔55と、係合突条K4とに加え、連結孔57と、連通孔58と、挿入開口部59と、位置決め部60とを備えている。
従って、第4の実施形態の配線ボックス51において、上側壁54aにおけるボックス本体52の開口側と底壁側には、上側壁54aの長さ方向に延びるスライド孔55が形成されている。そのため、一対のスライド孔55を利用することにより、電線管Dの接続位置は上側壁54aの長さ方向及び幅方向に沿って調節することができる。また、一対のスライド孔55のうちのいずれか一方を選択することにより、電線管Dの接続位置をボックス本体52の深さ方向に沿って調節することができる。そのため、配線器具の配線ボックス51内への入り込む量に応じて電線管Dの位置、ケーブルの挿通位置を調節することができる。
挿入開口部59から連通孔58内に挿入された電線管Dは、その連通孔58からスライド孔55内に挿入される。さらに、連結孔57により、一対のスライド孔55の間で電線管Dをスライド移動させることができる。そのため、接続部S4に接続された電線管Dを、その接続状態を解除することなく、スライド孔55に沿ってスライド移動させることができ、電線管Dの接続位置を接続部S4に接続したまま変更することができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明を具体化した配線ボックスの第5の実施形態を図14(a)、(b)にしたがって説明する。なお、第5の実施形態は、第1の実施形態のボックス本体の大きさ及び接続部を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
図14(a)、(b)に示すように、第5の実施形態の配線ボックス61は、合成樹脂材料により前面に開口を有する四角箱状に形成されたボックス本体62を備えている。そのボックス本体62は四角形状をなす底壁63と、その底壁63の縁部に立設された上側壁64a、下側壁64b、左側壁64c及び右側壁(図示せず)と、より形成されている。前記上側壁64a及び下側壁64bには電線管Dを配線ボックス61に接続するための接続部S5が形成されている。前記接続部S5は、底壁63から同ボックス本体62の深さ方向へ延びる長孔状のスライド孔65と、各スライド孔65の内面に沿って延びる係合突条K5とより主に構成されている。また、各スライド孔65の底壁63側の開口に挿入開口部66が形成され、係合突条K5の外面には、位置決め部47と同様の構成の位置決め部67が形成されている。前記各係合突条K5は、それぞれその厚みが凹部D2の幅と同じ又はわずかに大きく形成され、前記各位置決め部67はそれぞれ凹部D2の幅より大きく形成されている。
図14(a)に示すように、上記配線ボックス61を使用するには、上側壁64aにおいて最も右側の挿入開口部66からスライド孔65内に、径方向へ移動させた電線管Dを挿入し、係合突条K5と凹部D2とを係合させ、接続する。このとき、厚みの薄い配線器具69を配線ボックス61に取付ける場合には、その配線器具69のより近い位置にケーブル68を引込むことが可能となるように、電線管Dをボックス本体62の開口側へ移動するようにスライド移動させる。
次に、最も左側のスライド孔65に、上記と同様に電線管Dを接続し、その電線管Dを底壁63側に接続する。このとき、厚みの厚い配線器具69を配線ボックス61に取付ける場合には、その配線器具69のより近い位置にケーブル68を引込むことが可能となるように、電線管Dをボックス本体62の開口側へ移動させず、底壁63側に位置するようにスライド移動させる。そして、各電線管Dからケーブル68がボックス本体62内に引込まれ、各ケーブル68が配線器具69に接続される。従って、このように構成した場合、四本のスライド孔65を選択し、さらに、スライド孔65内で電線管Dをスライド移動させることにより、電線管Dの接続位置を配線ボックス61の横方向及び深さ方向に調節することができる。
特に、スライド孔65がボックス本体62の深さ方向へ延びているため、スライド孔65に沿って電線管Dの位置を調節することにより、配線器具69の厚みに対応させて電線管Dの接続位置を調節し、ケーブル68の配線ボックス61内への引込み位置を対応させることができる。そのため、例えば、上側壁64aの深さ方向の中央からケーブル68が配線ボックス61内に引込まれ、そのケーブル68と配線器具69との接続位置が、その引込み位置よりもボックス本体62の奥方に位置する場合には、ケーブル68を屈折させなければならない。しかし、配線ボックス61においては、配線器具69とケーブル68の接続位置となる配線器具69の後端よりも後ろ側からケーブル68を配線ボックス61内に引込み、ケーブル68を緩やかに湾曲させながら配線器具69と接続することができる。従って、ケーブル68が屈折した状態で配線されるといった不具合を無くしてケーブル68に作用する負荷を軽減することができる。
なお、各実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 図15に示すように、上下各接続部S1において、係合突条K1の内縁から小径係合部70を延設してもよい。この小径係合部70は細長板状に形成され、係合突条K1の内縁から延びる一対の連結片71を介して係合突条K1と一体形成されている。また、小径係合部70には小径係合突条70aが形成され、この小径係合突条70aは、前記電線管Dよりも小径に形成された小径電線管dがスライド孔15に挿入されたとき、その小径電線管dの凹部(図示せず)に係合可能に形成されている。小径係合突条70aは小径係合部70の長さ方向に延びるように形成され、小径係合突条70aの厚みは、小径係合部70における小径係合突条70a以外の部位の厚みより薄くなっている。そして、前記小径係合突条70aと、その小径係合突条70aと相対向する位置にある係合突条K1との間隔が、前記小径電線管dの凹部における外径よりわずかに長くなるように設定されている。なお、上記小径係合部70を第2〜第5の実施形態の接続部S2〜S5に設けてもよい。
・ 図16(a)、(b)に示すように、第1の実施形態に用いた配線ボックス11において、上側壁14a及び下側壁14bの接続部S1を省略する。さらに、右側壁14dにその上下方向に延びるスライド孔72と、スライド孔72の内周に沿って延びる係合突条K6とを形成して接続部S6を形成してもよい。前記スライド孔72は、その長さ方向がボックス本体12の深さ方向に対して直交する方向に延びるように形成されている。さらに、スライド孔72の長さ方向の中央には底壁13側へ延びる連通孔73が形成され、その連通孔73は底壁13側で開口し、その開口に、径方向へ移動させた電線管Dをスライド孔72に挿入可能とする挿入開口部74が形成されている。接続部S6において、スライド孔72の両端側となる係合突条K6の外面には、それぞれ位置決め部75が突設されている。なお、係合突条K6の厚みは凹部D2の幅よりわずかに長く形成されていてもよく、短く形成されていてもよい。
次に、図16(a)、(b)に2点鎖線に示すように、上下方向へ細長に延びる配線器具76を、上記接続部S6を備えた配線ボックス11に取付ける場合について説明する。なお、前記配線器具76はその裏面の下部がケーブル77との接続位置となっている。まず、前記挿入開口部74からスライド孔72内に電線管Dを挿入し、係合突条K6と凹部D2とを係合させ、接続する。そして、前記配線器具76におけるケーブル77との接続位置に電線管Dが近づくように、同電線管Dをスライド孔72に沿って下方へスライド移動させ、スライド孔72の下端に接続する。その電線管D内にケーブル77を挿通し、配線ボックス11内にケーブル77を引込み、図16(a)に2点鎖線に示すように、そのケーブル77を配線器具76の下部に接続する。
従って、スライド孔72に沿って電線管Dの位置を調節することにより、配線器具76のケーブル77との接続位置に対応させて電線管Dの接続位置を調節し、ケーブル77の配線ボックス11内への引込み位置を対応させることができる。そのため、ケーブル77を配線器具76との接続位置により近接した位置から配線ボックス11内に引込むことができ、ケーブル77をより直線に近い状態で配線器具76に接続することができる。その結果、ケーブル77が配線ボックス11内で屈折したり、捻れたりしにくくしてボックス本体12内に収容されたケーブル77に作用する負荷を軽減することができる。
なお、上記接続部S6を備えた配線ボックス11において、位置決め部75を省略してもよく、スライド孔72の内側面から内方へ突出する位置決め部を形成してもよい。さらに、連通孔73及び挿入開口部74の少なくともいずれか一方を省略してもよく、接続部S6において、挿入開口部74を形成する底壁13から抜け止め片17を形成してもよい。また、左側壁14cの固定部20を省略するとともに、その左側壁14cに上記接続部S6を形成し、左側壁14c及び右側壁14dに接続部S6を形成してもよく、左側壁14cのみに接続部S6を形成してもよい。なお、接続部S6が形成された側壁(左側壁14c及び右側壁14dのうちの少なくとも一方)に隣接する側壁(上側壁14a及び下側壁14bのうちの少なくとも一方)に、電線管Dをスライド孔72に挿入するための挿入開口部を形成していもよい。さらに、配線ボックス11に形成された接続部S6に前記小径係合部70を設けてもよい。
また、上記接続部S6を備えた配線ボックス11において、連通孔73を省略するとともに、スライド孔72の長さ方向における中央部に、軸線方向へ移動させた電線管Dをスライド孔72に挿入可能とする挿入開口部74を形成してもよい。このとき、ボックス本体12の左側壁14c及び右側壁14dの内面には、ボックス本体12内に仕切板を設置するための仕切板設置部としての一対の突起が形成されている。そして、前記一対の突起を使用して、ボックス本体12内に仕切板を設置したとき、挿入開口部74は仕切板を跨ぐようにスライド孔72に連通して形成されている。
・ 図17に示すように、第1実施形態の接続部S1を変更してもよい。すなわち、接続部S1のスライド孔15は、スライド孔15における挿入開口部16側の開口幅が、スライド孔15における奥側の開口幅より広く形成されている。詳細には、スライド孔15は、スライド孔15における挿入開口部16側が、スライド孔15における奥方に対してボックス本体12の開口側に向かって広がった幅広に形成され、スライド孔15における奥側が第1実施形態と同じ開口幅に形成されている。そして、係合突条K1もスライド孔15の形状に沿って形成され、係合突条K1の相対向する端縁間の開口幅も、挿入開口部16側がボックス本体12の開口側に向かって幅広に形成されている。そして、接続部S1において、スライド孔15における挿入開口部16側に幅広部S1aが形成され、奥側に幅狭部S1bが形成されている。
幅広部S1aにおいて、係合突条K1の内縁から電線管係合部S1a−1が延設されている。この電線管係合部S1a−1は細長板状に形成され、係合突条K1の内縁から延びる連結片80を介して係合突条K1と一体形成されている。また、電線管係合部S1a−1のスライド孔15内側に臨む端縁の延長線上には、幅狭部S1bのスライド孔15内側に臨む端縁が位置するように形成されている。
幅広部S1bには、第1実施形態と同様に電線管Dを接続することができるようになっている。また、幅広部S1aにおいて、電線管係合部S1a−1を連結片80から折り取り除去することによって、幅広部S1aには、電線管Dよりも大径をなす大径電線管Tを接続することができるようになっている。この大径電線管Tは、電線管Dの凸部D1より大径をなす凸部と、電線管Dの凹部D2より大径をなす凹部とを備える。
そして、幅広部S1a及び幅狭部S1bを備えた接続部S1において、電線管係合部S1a−1が係合突条K1に連設されている状態で、挿入開口部16からスライド孔15に電線管Dを挿入する。すると、電線管Dの凹部D2に電線管係合部S1a−1が挿入され、電線管Dの凸部D1が電線管係合部S1a−1に係合する。さらに、電線管Dをスライド孔15の奥方へ押し込むと、電線管Dが電線管係合部S1a−1さらには係合突条K1に挿入された状態でスライド孔15に沿ってスライド移動される。すなわち、電線管Dを接続部S1にてスライド移動させることが可能となり、スライド孔15の長さ方向における任意の位置に電線管Dを配置することができ、最終的には幅狭部S1bに電線管Dを配置することができる。
なお、幅狭部S1bに電線管Dを接続した後、電線管係合部S1a−1を除去し、挿入開口部16から幅広部S1aに大径電線管Tを挿入する。すると、大径電線管Tの凹部に係合突条K1が挿入され、大径電線管Tの凸部に係合突条K1が係合して幅広部S1aに大径電線管Tを接続することができる。すなわち、接続部S1に電線管Dと大径電線管Tとを接続することが可能となり、しかも、その接続された電線管を、電線管Dと大径電線管Tの径の異なるものとすることができる。
ここで、接続部S1に電線管D及び大径電線管Tが接続された状態で、スライド孔15の長さ方向へ延びる軸線Lとし、電線管Dの径方向への中心線を中心線N、大径電線管Tの径方向への中心線を中心線Mとする。このとき、電線管Dの中心線Nは軸線L上に位置するが、大径電線管Tの中心線Mは軸線L上に位置していない。
・ なお、図17に示す、幅広部S1a及び幅狭部S1bを備えた接続部S1を図18に示すように変更してもよい。すなわち、幅広部S1aは、スライド孔15における挿入開口部16側が、スライド孔15における奥側に対して、ボックス本体12の開口及び底壁13に向かって広がった幅広に形成されている。また、幅広部S1aにおいて、電線管係合部S1a−1を略C字状をなす形状にして係合突条K1の内縁から延設してもよい。
なお、幅狭部S1bに電線管Dが接続され、電線管係合部S1a−1を用いて幅広部S1aに大径電線管Tが接続された状態では、電線管Dの中心線N及び大径電線管Tの中心線Mはそれぞれ軸線L上に位置し、電線管Dと大径電線管Tがそれらの径方向最長となる位置で当接して接続部S1に接続される。
・ 図19に示すように、第1実施形態の配線ボックス11において接続部S1を変更してもよい。すなわち、接続部S1のスライド孔15は、その長さ方向に対して直交する方向(幅方向)への長さである開口幅が、その長さ方向へ一定に形成され、第1実施形態と同じ開口幅に形成されている。そして、係合突条K1もスライド孔15の形状に沿って形成されている。スライド孔15における奥側において、ボックス本体12の開口側に位置する係合突条K1には連結片80を介して電線管係合部S1b−1が延設されている。スライド孔15における挿入開口部16側の開口幅(スライド孔15の幅方向に相対向する係合突条K1間の長さ)は、スライド孔15における奥側の開口幅(スライド孔15の幅方向に相対向する係合突条K1と電線管係合部S1b−1間の長さ)より広く形成されている。そして、接続部S1において、スライド孔15における挿入開口部16側に幅広部S1aが形成され、奥側に幅狭部S1bが形成されている。
幅広部S1a及び幅狭部S1bを備えた接続部S1において、幅狭部S1bには、第1実施形態と同様に電線管Dを接続することができるようになっている。また、幅広部S1aにおいて、係合突条K1により電線管の一種である大径電線管Tを接続することができるようになっている。そして、電線管係合部S1b−1を係合突条K1から折り取り除去することによって、幅広部S1aに接続された大径電線管Tを幅狭部S1bに向かってスライド移動させ、該幅狭部S1bに大径電線管Tを接続することができるようになっている。また、幅狭部S1bにおける電線管係合部S1b−1を除去して幅狭部S1bに大径電線管Tを接続した後、幅広部S1aにも大径電線管Tを接続してもよい。
・ なお、図19に示された接続部S1を以下のように変更してもよい。すなわち、図20に示すように、接続部S1における幅狭部S1bにおいて、電線管係合部S1b−1を逆コ字状をなす形状にして係合突条K1の内縁から延設してもよい。
・ さらに、第2実施形態の配線ボックス31における接続部S2を以下のように変更してもよい。すなわち、図21に示すように、スライド孔35の奥側に、係合突条K2に沿って逆コ字状をなす電線管係合部S2b−1を一体形成する。このとき、スライド孔35における挿入開口部30側の開口幅(スライド孔35の幅方向に相対向する係合突条K2間の長さ)は、スライド孔35における奥側の開口幅(スライド孔35の幅方向に相対向する電線管係合部S2b−1間の長さ)より広く形成されている。そして、接続部S2において、スライド孔35における挿入開口部30側に幅広部S2aが形成され、奥側に幅狭部S2bが形成されている。
そして、幅広部S2aには電線管の一種である大径電線管Tを接続することができ、電線管係合部S2b−1が形成された幅狭部S2bには2本の電線管Dを接続することができる。さらに、電線管係合部S2b−1を除去すれば幅狭部S2bに2本の大径電線管Tを接続することができる。
・ 図22及び図23に示すように、第2の実施形態の配線ボックス31を、接続部S7を備えた配線ボックス81に変更してもよい。配線ボックス81は、合成樹脂材料により前面に開口を有する四角箱状に形成されたボックス本体82を備えている。そのボックス本体82は四角形状をなす底壁83と、その底壁83の縁部に立設された上側壁84a、下側壁84b、左側壁84c及び右側壁84dと、より形成され、第2の実施形態の配線ボックス31とほぼ同形状の外郭をなす。上側壁84a及び下側壁84bのボックス本体82内に臨む内面の中央部には、相対向する一対の突起85が形成され、これら一対の突起85はボックス本体82内に仕切板86を設置するための仕切板設置部としてボックス本体82に設けられている。
配線ボックス81内には仕切板86が設置され、その仕切板86により配線ボックス81の内部空間が2つに区画されるようになっている。仕切板86は略四角板状をなし、その長さ方向両端部に、前記一対の突起85の間に挿入可能な取付突片86aが形成されている。そして、前記上下各突起85の間に取付突片86aをそれぞれ挿入すると、仕切板86が配線ボックス81内に設置される。このとき、取付突片86aは仕切板86の端部から突出しているため、配線ボックス81内に仕切板86が設置された状態で、仕切板86の長さ方向の両端は、上側壁84a及び下側壁84bの内面よりボックス本体82内へ離間した位置に配置される。
上側壁84a及び下側壁84bの中央部には、それら上側壁84a及び下側壁84bの長さ方向へ延びる長孔状をなすスライド孔87が形成されている。このスライド孔87は長さ方向における両側部において、スライド孔87の長さ方向に直交する方向である幅方向への長さが、中央部における前記幅方向への長さより短く形成されている。すなわち、上側壁84a及び下側壁84bにおいて、スライド孔87の長さ方向における中央部となる位置に幅広部S7aが形成され、スライド孔87の長さ方向における両側部に幅広部S7aよりも幅狭な幅狭部S7bが形成されている。また、この幅広部S7aは、スライド孔87の長さ方向における中央部に形成された挿入開口部94となっている。そして、スライド孔87に挿入開口部94が形成されることにより、電線管Dをその軸線方向に移動させて該スライド孔87に挿入可能となっている。また、前記一対の突起85を用いて仕切板86をボックス本体82内に設置したとき、挿入開口部94は、前記仕切板86の両側に区画された各空間に電線管Dが跨る状態で該電線管Dをスライド孔87に挿入可能とする位置に形成されている。
スライド孔87の長さ方向における両側部の各幅狭部S7bの内面には、スライド孔87の両側部の形状に沿って延びる係合突条K7が形成されている。なお、係合突条K7は、スライド孔87の長さ方向における中央部において、ボックス本体82の開口側では、係合突条K7は幅広部S7aの内面に沿うことなく直線状に延びるように形成され、ボックス本体82の底壁83側では、係合突条K7は幅広部S7aの内面に沿って円弧状に延びるように形成されている。
ボックス本体82の開口側において、幅広部S7aに位置する係合突条K7の外面には一対の位置決め部88が形成されている。そして、スライド孔87、係合突条K7、位置決め部88、及び挿入開口部94によって接続部S7が形成されている。また、ボックス本体82の開口側に位置する幅広部S7aの内面には、一対の係止突起89が突出形成されている。加えて、各幅狭部S7bに位置する係合突条K7の内側には、それぞれ板状をなす閉鎖板90が一体形成されている。
幅広部S7aは、配線ボックス81に設置された仕切板86の上部に位置している。そして、その仕切板86を境界として区画された配線ボックス81の内部空間の上部に各幅狭部S7bが位置するようになっている。加えて、上側壁84a及び下側壁84bの長さ方向両側部には、それぞれ電線管Dを接続可能とする接続孔91が形成され、各接続孔91はそれぞれ配線ボックス81の側方に開口して開口92を備えている。各接続孔91の内面に沿って突条部96が形成されている。また、各接続孔91内には閉鎖板93が突条部96に一体形成され、その閉鎖板93によって接続孔91が閉鎖されている。
そして、この配線ボックス81において、仕切板86によって配線ボックス81内が左側壁84c側の第1空間V1と右側壁84d側の第2空間V2に区画された状態で、幅広部S7a、すなわち、挿入開口部94に電線管Dの端部を挿入する。そして、その電線管Dを、仕切板86(突起85)を境界としたいずれか一方の空間側、すなわち、第1空間V1又は第2空間V2側へ移動させ、いずれかの空間の上部に電線管Dを位置させるために、スライド孔87の長さ方向に沿ってスライド移動させる。すると、電線管Dの凹部D2に係合突条K7が挿入され、係合突条K7に沿って電線管Dがスライド移動される。
電線管Dが幅狭部S7bの奥方に達し、凸部D1に沿って係合突条K7が係合すると、いずれか一方の幅狭部S7bに電線管Dが接続される。このとき、凸部D1と係合突条K7との係合により、幅狭部S7bに接続された電線管Dの軸方向への抜けが防止され、凸部D1と位置決め部88との当接により、電線管Dのスライド孔87の長さ方向への移動が防止される。したがって、配線ボックス81内が仕切板86によって第1空間V1と第2空間V2とに区画されていても、電線管Dを挿入開口部94からスライド孔87内に挿入し、さらにスライド移動させて幅狭部S7bに電線管Dを接続させることによって、電線管Dを第1空間V1又は第2空間V2の上部に配置することができる。このため、例えば、電線管Dをスライド孔87内でスライド移動させることができず、電線管Dを挿入開口部94にしか接続できない場合のように、電線管D内に挿入されたケーブル23が、仕切板86によって屈曲してしまうといった不具合を防止できる。この配線ボックス81において、係合突条K7を除去すると、幅広部S7aに大径電線管Tを接続することができるようになっている。
なお、この配線ボックス81において、上側壁84a及び下側壁84bに接続部S7を形成し、スライド孔87の中央部に挿入開口部94を形成したが、配線ボックス81を、上側壁84a又は下側壁84bのいずれか一方に、接続部S7を形成し、スライド孔87の中央部に挿入開口部94を形成した形態としてもよい。さらに、配線ボックス81を、上側壁84a及び下側壁84bの接続部S7を削除し、左側壁84c及び右側壁84dの少なくともいずれか一方に接続部S7を形成し、スライド孔87の中央部に挿入開口部94を形成した形態としてもよい。また、位置決め部88を省略してもよい。
さらに、スライド孔87における挿入開口部94の位置は、配線ボックス81内に設置された仕切板86の位置に対応するように、スライド孔87の長さ方向のうちで任意に変更してもよい。
・ 第2の実施形態において、スライド孔35を上側壁34aから左側壁34cへ延びるように形成してもよく、上側壁34aから左側壁34c及び右側壁34dへ延びるように形成してもよい。さらに、スライド孔35を下側壁34bから左側壁34cへ延びるように形成してもよく、下側壁34bから左側壁34c及び右側壁34dへ延びるように形成してもよい。加えて、第2の実施形態のスライド孔35をそれぞれ左側壁34c及び右側壁34dへ延びるように形成してもよい。
・ 第3の実施形態において、各スライド孔45の長さ方向における任意の位置、例えば、各スライド孔45の長さ方向における中央部に挿入開口部46を形成してもよい。
・ 第2〜第5の実施形態において、位置決め部36,47,60,67を省略してもよい。また、第2〜第5の実施形態において、位置決め部36,47,60,67を係合突条K2,K3,K4,K5の外面に形成したが、スライド孔35,45,55,65の内側面から内方へ突出する位置決め部を形成してもよい。第1の実施形態において、係合突条K1に位置決め部を形成してもよい。
・ 第1の実施形態において、接続部S1を上側壁14a及び下側壁14bに形成したが、上側壁14a又は下側壁14bのいずれか一方に接続部S1を形成してもよく、その接続部S1における抜け止め片17を省略してもよい。第2の実施形態において、ボックス本体32の上側壁34a及び下側壁34bの右端縁と、右側壁34dの上下端縁となる位置に、抜け止め片17を形成してもよい。第3の実施形態において、スライド孔45同士が交差して形成された角部に抜け止め片17を形成してもよい。
・ 第4の実施形態において、スライド孔55の本数は、上側壁54a及び下側壁の長さに応じて一本、三本、四本、五本以上と任意に変更してもよい。また、挿入開口部59を省略してもよい。さらに、上側壁54a及び下側壁のみに接続部S4を形成したが、上側壁54aと下側壁のみならず、ボックス本体52の左側壁及び右側壁にも接続部S4を形成して、ボックス本体52の四側壁に接続部S4を形成してもよい。又は上側壁54a、下側壁、左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一側壁に接続部S4を形成してもよい。挿入開口部59の内周縁に抜け止め片17を形成してもよい。
・ 第5の実施形態において、スライド孔65の本数は、各側壁の長さに応じて二本、三本、五本以上と任意に変更してもよい。また、スライド孔65の底壁63側の挿入開口部66を省略してもよく、スライド孔65の長さ方向における途中に挿入開口部66を形成してもよい。このとき、電線管Dをその軸線方向に移動させて該スライド孔65に挿入可能となるように、挿入開口部66がスライド孔65に連通して形成されている。
さらに、上側壁64a及び下側壁64bのみに接続部S5を形成したが、上側壁64a及び下側壁64bの接続部S5を省略するとともに、左側壁64c及び右側壁に接続部S5を形成してもよい。また、上側壁64a又は下側壁64bのみに接続部S5を形成してもよい。さらには、左側壁64c又は右側壁のみに接続部S5を形成してもよい。第5の実施形態において、各挿入開口部66の内周縁に抜け止め片17を形成してもよい。また、各抜け止め片17の基端部をヒンジ状に形成し、抜け止め片17をスライド孔15内側へ傾動可能に形成するとともに、スライド孔15の外方へ傾動不能に形成してもよい。
・ 第1の実施形態又は抜け止め片17が形成された配線ボックスにおいて、抜け止め片17を弾性変形可能に形成し、電線管Dをスライド孔15内に挿入するとき、抜け止め片17を変形させてその挿入を可能としたが以下のように変更してもよい。例えば、抜け止め片17を弾性変形不能となるべく厚みを大きくするとともに、抜け止め片17の両側を切り込まないで形成する。そして、挿入開口部16からスライド孔15内に電線管Dを挿入するとき、電線管Dの端部を変形させて抜け止め片17を通過させてスライド孔15内に電線管Dを挿入する。
・ 第1の実施形態において、抜け止め片17を挿入開口部16の内周縁から上方へ延びるように形成したが、抜脱防止部として、挿入開口部16の左右の内周縁から横方向へ突出する抜脱防止突起を形成してもよい。このように構成した場合、スライド孔15内に挿入された電線管Dの左右の外側面に抜脱防止突起が係合してスライド孔15内からの抜脱が防止できる。
・ 第1又は第2の実施形態において、底壁13,33側からスライド孔15,35に延びる連通孔を形成し、その連通孔の底壁13,33側の開口部に挿入開口部を形成してもよい。
・ 第1〜第3の実施形態において、挿入開口部16,30,46を省略してもよい。この場合は、スライド孔15,35,45の上方からその内側に電線管Dの端部を押し込み、係合突条K1〜K3と凹部D2とを強制的に係合させる。
・ 第1の実施形態において、スライド孔15の両側に位置する左側壁14c及び右側壁14d側に挿入開口部16を形成し、スライド孔15の両側からスライド孔15内に電線管Dを挿入可能としてもよい。
・ 第3の実施形態において、スライド孔45を底壁43の上下方向に延びるように形成したが、スライド孔45を底壁43の左右方向のみに延びるように形成し、そのスライド孔45に係合突条K3を形成して接続部S3を形成してもよい。また、スライド孔45を底壁43の上下方向又は左右方向へ延びるように形成した場合、スライド孔45の長さ方向における中央部に挿入開口部46を形成してもよい。このとき、ボックス本体42の底壁43の内面において、前記挿入開口部46の周縁部に、仕切板設置部として一対の突起を形成する。そして、前記一対の突起を用いて仕切板をボックス本体42内に設置したとき、挿入開口部46は、前記仕切板の両側に区画された各空間に電線管Dが跨る状態で該電線管Dをスライド孔45に挿入可能とする位置に形成されている。
・ 第4の実施形態において、接続部S4の一対のスライド孔55を連結孔57により連結して一対のスライド孔55間を電線管Dをスライド可能としたが、連結孔57を省略し、一対のスライド孔55を連結しなくてもよい。
・ 各形態において、配線ボックス11,31,41,51,61,81を四角箱状に形成したが、三角箱状、五角箱状、六角箱状、八角箱状、丸箱状等に変更してもよい。
・ 各実施形態又はその他の形態では係合部として係合突条K1〜K7に具体化したが、スライド孔15,35,45,55,65,72,87の内面に、凸部D1が係合可能な係合凹条を形成して係合部としてもよい。なお、このときは、係合凹条を形成可能とするように、スライド孔15,35,45,55,65,72,87が形成される側壁の厚みを厚くする。
・ 第1の実施形態では、係合突条K1の厚みを凹部D2の幅より短く形成したが、係合突条K1の厚みを凹部D2の幅と同じ又は長く形成してもよい。
・ 各実施形態において、補強片19を省略してもよい。
・ 第1の実施形態において、電線管Dをスライド孔15の端縁に配設してもよい。このように構成した場合、電線管D内に挿通されたケーブル23は、配線ボックス11の側部から配線ボックス11内に引込まれる。そのため、そのケーブル23を配線ボックス11内で巻回するための空間を確保することができる。従って、ケーブル23を十分な余裕を持って巻いた状態で配線ボックス11内に収容することができる。
・ 各実施形態又はその他の形態では、係合突条K1〜K7を連続して延びるように形成したが、電線管Dのスライド移動中に凹部D2との係合が解除されないのであれば、係合突条K1〜K7を断続的に形成してもよい。
・ 各実施形態又はその他の形態では、壁材Hを立設する前に電線管Dの位置を調節したが、壁材Hを立設し、配線器具とケーブルとを接続するときに、電線管Dをスライド移動させて、電線管Dの位置を調節してもよい。
第1の実施形態の配線ボックスを示す斜視図。 第1の実施形態の配線ボックスを示す側面図。 第1の実施形態の配線ボックスを示す図1の3−3線断面図。 第1の実施形態の配線ボックスを示す平面図。 第1の実施形態の配線ボックスを柱に取付けた状態を示す斜視図。 配線ボックスに電線管を接続した状態を示す部分拡大側面図。 スライド孔内でスライド移動する電線管を示す平面図。 配線ボックスに配線器具が取付けられた状態を示す正面図。 第2の実施形態の配線ボックスを示す斜視図。 (a)は第2の実施形態の配線ボックスの取付状態を示す正面図、(b)は配線ボックスに電線管が接続された状態を示す側面図。 第3の実施形態の配線ボックスを示す背面図。 配線ボックスを示す断面図。 第4の実施形態の配線ボックスを示す平面図。 (a)は第5の実施形態の配線ボックスを示す平面図、(b)は配線ボックスを示す図14(a)のb−b線断面図。 第1の実施形態の配線ボックスの別例を示す平面図。 (a)は第1の実施形態の配線ボックスの別例を示す正面図、(b)は第1の実施形態の配線ボックスの別例を示す側面図。 第1の実施形態の配線ボックスの別例を示す平面図。 第1の実施形態の配線ボックスの別例を示す平面図。 別例の配線ボックスの別例を示す平面図。 別例の配線ボックスの別例を示す平面図。 別例の配線ボックスの別例を示す平面図。 別例の配線ボックスの別例を示す斜視図。 別例の配線ボックスの別例を示す平面図。
符号の説明
d…小径電線管、D…電線管、D1…凸部、D2…凹部、T…大径電線管、K1,K2,K3,K4,K5,K6,K7…係合部としての係合突条、S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7…接続部、11,31,41,51,61,81…配線ボックス、12,32,42,52,62,82…ボックス本体、13,33,43,63,83…底壁、14a,34a,44a,54a,64a,84a…上側壁、14b,34b,44b,64b,84b…下側壁、14c,34c,44c,64c,84c…左側壁、14d,34d,84d…右側壁、15,35,45,55,65,72,87…スライド孔、16,30,46,59,66,74,94…挿入開口部、17…抜脱防止部としての抜け止め片、23,37,49,68,77…ケーブル、36,47,60,67,75,88…位置決め部、58,73…連通孔、70…小径係合部、86…仕切板。

Claims (21)

  1. 底壁と、その底壁から立設された側壁とより前面に開口を有する箱状に形成されているとともに、内部にケーブルが挿通される電線管を接続可能な挿入開口部を有する接続部が前記側壁に形成されたボックス本体を備え、
    前記電線管はその外周面に当該電線管の周方向に突出する凸部が複数箇所に形成されているとともに、隣接する凸部間に凹部が形成されることにより凹凸状に形成され、前記接続部は、長孔状をなすスライド孔と、当該スライド孔の内面に沿って延びるように形成された前記電線管の凹部に係合可能な係合突条とより構成されているとともに、前記スライド孔はその長さ方向が、ボックス本体の深さ方向に対し交差する方向に延びるように形成され、前記係合突条と凹部とが係合した状態で、電線管をスライド孔の長さ方向に沿って移動可能に形成したことを特徴とする配線ボックス。
  2. 前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する上側壁及び下側壁の少なくともいずれか一方には、前記スライド孔が、その長さ方向が左右方向へ延びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線ボックス。
  3. 前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方には、前記スライド孔が、その長さ方向が上下方向へ延びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線ボックス。
  4. 前記スライド孔は当該スライド孔が形成された側壁と隣接する側壁にまで延びるように形成されているとともに、その隣接する側壁に、径方向へ移動させた電線管をスライド孔に挿入するための挿入開口部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の配線ボックス。
  5. 前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する上側壁及び下側壁から、左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方にかけて、前記スライド孔が、その長さ方向がボックス本体の周方向へ連続して延びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線ボックス。
  6. 前記上側壁及び下側壁には、左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方に形成されたスライド孔に、径方向へ移動させた電線管を挿入するための挿入開口部が形成され、左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方には、上側壁及び下側壁に形成されたスライド孔に径方向へ移動させた電線管を挿入するための挿入開口部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の配線ボックス。
  7. 前記スライド孔が形成された側壁には、ボックス本体の深さ方向に延びる連通孔を備え、当該連通孔には、前記ボックス本体の底壁側からスライド孔内に前記電線管を挿入可能とするために底壁側に開口する挿入開口部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の配線ボックス。
  8. 前記スライド孔が形成された側壁には、軸線方向に移動させた電線管を該スライド孔に挿入可能とする挿入開口部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の配線ボックス。
  9. 前記ボックス本体には、該ボックス本体内の空間を仕切る仕切板が設けられ、前記挿入開口部は、前記仕切板の両側に区画された各空間に電線管が跨る状態で該電線管をスライド孔に挿入可能とする位置に形成され、該挿入開口部に挿入された電線管はいずれか一方の空間側へとスライド孔に沿って移動可能に形成されている請求項8に記載の配線ボックス。
  10. 底壁と、その底壁から立設された側壁とより前面に開口を有する箱状に形成されているとともに、内部にケーブルが挿通される電線管を接続可能な挿入開口部を有する接続部が前記側壁に形成されたボックス本体を備え、
    前記電線管はその外周面に当該電線管の周方向に突出する凸部が電線管の長さ方向に複数箇所に形成されているとともに、隣接する凸部間に凹部が形成されることにより凹凸状に形成され、前記接続部は、長孔状をなすスライド孔と、当該スライド孔の内面に沿って延びるように形成された前記電線管の凹部に係合可能な係合突条とより構成されているとともに、前記スライド孔はその長さ方向がボックス本体の深さ方向に延びるように形成され、前記係合突条と凹部とが係合した状態で、電線管をスライド孔の長さ方向に沿って移動可能に形成したことを特徴とする配線ボックス。
  11. 前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する上側壁及び下側壁の少なくともいずれか一方には、前記スライド孔が、その長さ方向がボックス本体の深さ方向となる前後方向へ延びるように形成されていることを特徴とする請求項10に記載の配線ボックス。
  12. 前記ボックス本体は四角箱状に形成され、そのボックス本体を形成する左側壁及び右側壁の少なくともいずれか一方には、前記スライド孔が、その長さ方向がボックス本体の深さ方向となる前後方向へ延びるように形成されていることを特徴とする請求項11に記載の配線ボックス。
  13. 前記スライド孔は当該スライド孔が形成された側壁から底壁にまで延びるように形成され、その底壁には、径方向へ移動させた電線管をスライド孔に挿入するための挿入開口部が形成されていることを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか一項に記載の配線ボックス。
  14. 前記スライド孔が形成された側壁には、軸線方向に移動させた電線管を該スライド孔に挿入可能とする挿入開口部が形成されていることを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか一項に記載の配線ボックス。
  15. 底壁と、その底壁から立設された側壁とより前面に開口を有する箱状に形成されているとともに、内部にケーブルが挿通される電線管を接続可能な挿入開口部を有する接続部が前記底壁に形成されたボックス本体を備え、
    前記電線管はその外周面に当該電線管の周方向に突出する凸部が複数箇所に形成されているとともに、隣接する凸部間に凹部が形成されることにより凹凸状に形成され、前記接続部は、長孔状をなすスライド孔と、当該スライド孔の内面に沿って延びるように形成された前記電線管の凹部に係合可能な係合突条とより構成されているとともに、前記スライド孔はその長さ方向が底壁の上下方向及び左右方向の少なくともいずれか一方向に延びるように形成され、前記係合突条と凹部とが係合した状態で、電線管をスライド孔の長さ方向に沿って移動可能に形成したことを特徴とする配線ボックス。
  16. 前記スライド孔が形成された底壁には、軸線方向に移動させた電線管を該スライド孔に挿入可能とする挿入開口部が形成されていることを特徴とする請求項15に記載の配線ボックス。
  17. 前記ボックス本体には、該ボックス本体内の空間を仕切る仕切板が設けられ、前記挿入開口部は、前記仕切板の両側に区画された各空間に電線管が跨る状態で該電線管をスライド孔に挿入可能とする位置に形成され、該挿入開口部に挿入された電線管はいずれか一方の空間側へとスライド孔に沿って移動可能に形成されている請求項16に記載の配線ボックス。
  18. 前記接続部には、前記スライド孔内に挿入された電線管の抜脱を防止するために当該電線管の外面に係合する抜脱防止部が、先端部が前記挿入開口部の内周縁より同挿入開口部の内方に向かって突出するように形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の配線ボックス。
  19. 前記抜脱防止部は弾性変形可能に形成されていることを特徴とする請求項18に記載の配線ボックス。
  20. 前記接続部における前記係合突条の外面には、前記スライド孔内に電線管を位置決めするための位置決め部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれか一項に記載の配線ボックス。
  21. 前記接続部には、前記係合突条に係合可能な電線管よりも小径となる小径電線管を、スライド孔に接続可能とするための小径係合部が設けられ、当該小径係合部はスライド孔から除去可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項20のいずれか一項に記載の配線ボックス。
JP2004181570A 2003-06-19 2004-06-18 配線ボックス Active JP4160019B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004181570A JP4160019B2 (ja) 2003-06-19 2004-06-18 配線ボックス

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003175443 2003-06-19
JP2004181570A JP4160019B2 (ja) 2003-06-19 2004-06-18 配線ボックス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005033992A JP2005033992A (ja) 2005-02-03
JP4160019B2 true JP4160019B2 (ja) 2008-10-01

Family

ID=34220043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004181570A Active JP4160019B2 (ja) 2003-06-19 2004-06-18 配線ボックス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4160019B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5912342B2 (ja) * 2011-08-30 2016-04-27 未来工業株式会社 配線ボックス
JP5744680B2 (ja) * 2011-08-30 2015-07-08 未来工業株式会社 配線ボックス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005033992A (ja) 2005-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4160019B2 (ja) 配線ボックス
JP5148983B2 (ja) 配線・配管材の保護カバー
JP5265995B2 (ja) 配線・配管保護部材
JP2005323432A (ja) 配線・配管材の保護カバー
JP4704193B2 (ja) 可撓性ケーブルダクト
JP4717599B2 (ja) 可撓性ケーブルダクト
KR200398652Y1 (ko) 매입형 전선함의 후면 지지봉
JP2019007540A (ja) 保護カバー、配線・配管材の保護装置、及び、保護構造
JP6626184B2 (ja) 摺接防止体及び配線器具取付体装置
JP2003079023A (ja) 電線管接続部を備えた配線用ボックス及び電線管継手
KR100337281B1 (ko) 배선덕트
JP4330237B2 (ja) 長尺体のカバー構造
JP4166729B2 (ja) 配線ボックス
KR200338447Y1 (ko) 슬림형 배선덕트에 설치되는 배선기구를 결합하기 위한연결구
JP5744680B2 (ja) 配線ボックス
JP4223914B2 (ja) 配線ボックス及び同配線ボックスを形成するための閉塞部材
JP2006308638A (ja) 光ファイバケーブル固定具
JP7414309B2 (ja) ケーブル保持具およびケーブル保持構造
KR101092420B1 (ko) 배선 덕트
JP4049606B2 (ja) 配管用又は配線用化粧ダクトの異径接続部カバー
JP4584848B2 (ja) 配線ボックス
JP7229879B2 (ja) 保護カバー装置、及び配線・配管材の配設構造
JP7013324B2 (ja) 配線器具覆い具、及び配線器具覆い部材の設置構造
KR20060103235A (ko) 매립 광파이버 케이블용 콘센트
JP6680859B2 (ja) 配線器具取付体装置、規制体、及び配線材とビスとの干渉防止体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080715

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4160019

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130725

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250