JP4159538B2 - 球戻り防止装置を備えた遊技機 - Google Patents
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Description
従来の球戻り防止装置としては、例えば特開平6−198027号公報に示すように、金属片等からなる1枚の球戻り防止片を遊技球の飛び出し口に設けたものが開示されている。
しかし上記特許文献1のような1枚の戻り球防止片だけを備えた球戻り防止装置では、飛び出し口から飛び出そうとする遊技球に対する機能と、飛び出し口へ逆戻りしてきた遊技球に対する機能の両機能を適切に発揮させることは困難であった。
また本発明の球戻り防止装置を備えた遊技機は、上記第1の特徴に加えて、第1片と第2片との間に弾性部材を備え、該弾性部材により第2片に弾力性を付加したことを第2の特徴としている。
また本発明の球戻り防止装置を備えた遊技機は、上記第1又は第2の特徴に加えて、球戻り防止片の少なくとも第1片は、揺動基体に対して着脱自在に取り付けると共に、表裏を裏返して取り付けることができるように構成してあることを第3の特徴としている。
よって請求項1に記載の球戻り防止装置を備えた遊技機によれば、第1片と第2片の対からなる球戻り防止片を備えているので、第1片を飛び出していく遊技球に対して適した材質、機構に、また第2片を逆戻りしてきた遊技球に対して適した材質、機構に構成することができ、よって飛び出していく遊技球及び逆戻りしてくる遊技球の何れの遊技球にも十分に対処することが可能で、1個1個の遊技球が無駄に消費されることがないものとすることが可能となる。
よって請求項1に記載の球戻り防止装置を備えた遊技機によれば、第1片は縦スリットを形成し、第2片は横スリットを形成していることで、遊技球をスムーズに遊技領域に飛び出させることができると共に、飛び出し口へ逆戻りしてきた遊技球を容易に遊技領域の中央方向へ導くことができる。
よって請求項2に記載の球戻り防止装置を備えた遊技機によれば、上記請求項1に記載の構成による効果に加えて、第1片と第2片との間に弾性部材を備え、該弾性部材により第2片に弾力性を付加したことにより、遊技球を第1片によってスムーズに遊技領域に飛び出させることができると共に、第2片によって飛び出し口へ逆戻りしてきた遊技球を効果的に弾き返して遊技領域の中央方向へ導くことができる。
よって請求項3に記載の球戻り防止装置を備えた遊技機によれば、上記請求項1又は2に記載の構成による効果に加えて、球戻り防止片の表裏を裏返して使用したり、着脱自在に取り替えたりすることができるので、球戻り防止片の寿命を延ばして長く使用することができ、結果として球戻り防止装置自体の寿命を延ばすことができる。
図1〜図4は本発明の第1の実施形態の遊技機に係り、図1はパチンコ遊技機の遊技盤の正面図、図2はパチンコ遊技機の球戻り防止装置の斜視図、図3は球戻り防止装置の分解斜視図、図4は球戻り防止装置の変形例を説明する斜視図である。
図示しない発射装置により発射された遊技球Qは、外レール3と内レール4との間に構成された誘導領域13を通って、飛び出し口14から遊技領域2に飛び出し、遊技に供される。球技球Qは遊技領域2内をその上部から下方へと遊技盤1面上を流下し、始動入賞装置6や普通入賞装置8、大入賞装置9に入賞し、入賞を逃した遊技球はアウト口10に入る。入賞装置6、8、9に入賞すると、遊技球の払い出し等の所定の報償を受けることができる。
前記遊技盤1の左右両肩部には遊技領域2の外側にコーナーランプ15が設けられている。
図2〜図3も参照して、球戻り防止装置100は、第1片111と第2片112との一対からなる球戻り防止片110と、揺動基体120と、軸釘130を有する。
第1片111と第2片112からなる球戻り防止片110の先端部は、飛び出し口14の位置に対応する外レール3に対して少しの間隙をもって配置されている。この間隙は遊技球Qの直径よりも小寸法として、飛び出し口14に逆戻りしてくる遊技球Qが誘導領域13内に入るのを阻止できるようになされている。
前記揺動基体120は錘の役割を果たし、通常時において前記球戻り防止片110を起立状態に保持している。
第2片112については、逆戻りしてくる遊技球Qの数はそんなに多くはないので、裏返して再取り付けする必要はあまりないと言えるが、寿命がくればそのように裏返して使用することもできる。
第1片111と第2片112とに機能別に分けて別々に設けることで、消耗の激しい第1片111だけを取り替えてゆくことで、球戻り防止片110全体としての寿命を延ばすことが可能である。球戻り防止片110を1枚の片で構成している場合は寿命が短くなる。
第1片113は長方形状の片からなり、その先端部と基端部を同じ寸法で相互に逆方向に適当な角度をもって折り曲げてなる取付端部113a、113bとしている。また取付端部113a、113bを除いた全体に縦スリット113cを複数本設けている。
前記先端部の取付端部113aの折れ曲がり方向は、誘導領域13を通って飛び出し口14から飛び出す遊技球Qの飛び出し方向と同方向に揃えてある。
一方、揺動基体120の取付溝124に嵌め込まれて取り付けられる基端部の取付端部113bは、その折れ曲がり方向が前記先端部の取付端部113aと反対であるが、第1片113自体を上下反対にすることで、先端部の取付端部113aとなるのである。即ち、第1片113は上下の何れの取付端部113a、113bでも揺動基体120に取り付けることができ、これによって遊技球Qに対する当たり面を裏返すことができるので、一方の面における寿命がきた場合には上下を逆にして取り付け直せば、再び良好な機能を発揮することができ、寿命が2倍となる。
図示しない発射装置から発射された遊技球Qは、誘導領域13を通って飛び出し口14から、球戻り防止片110の第1片111に衝突しながら遊技領域2に飛び出す。このとき第1片111には縦スリット111bが設けられていることで、遊技球Qは抵抗が少なくスムーズに飛び出すことができる。
遊技領域2に一旦飛び出した遊技球Qが、釘12等に当たる結果、再び飛び出し口14に逆行すると、遊技球Qが球戻り防止片110の第2片112に当たって制止される。このとき第2片112には横スリット112bが設けられていることで、遊技球Qが真下方向に落下することなく前方に弾き返され、遊技領域2の中央方向へ復帰することが可能となる。
図1を参照して更に述べると、従来の装置では、球の逆戻りを制止された遊技球Qは球戻り防止装置100の直下からそのままB領域へ流下するしかなかった。しかもこのB領域に至る軌道においては、遊技球Qが重要な入賞口である始動入賞装置6へ入賞する可能性は極めて低い状態であった。
これに対して第1の実施形態の球戻り防止装置100では、飛び出し口14への逆戻りを制止された遊技球Qは、第2片112によって前方である遊技領域2の中央方向へ弾き返され、A領域へ落下(流下)する。このため始動入賞装置6へ入賞する可能性が高くなる。
よって従来は入賞の期待が持てなかった逆戻り球に対しても入賞の期待を遊技者に与えることができ、興趣の向上に資することができる。
図5は球戻り防止装置100に弾性部材を取り付けた様子を示す説明図、図6の(A)、(B)、(C)は第2の実施形態に係るパチンコ遊技機において、逆戻り遊技球に対する作用を説明する図である。
なお第2の実施形態のパチンコ遊技機において、第1の実施形態のパチンコ遊技機における部材、要素と同一の機能を果たす部材、要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態においては、球戻り防止装置100の揺動基体120の上部、球戻り防止片110の第1片111と第2片112との間に、弾性部材としてゴム部材140を設けている。
ゴム部材140の取付方法は特に限定しないが、取り替え自在に取り付けることができるようにする。ゴム部材140は少し第1片111よりに取り付けられるが、要するに第2片112に対して弾力性を付加するためのものであるので、弾力性を良好に付加できるような位置に取り付ける。
図6の(A)は遊技球Qが未だ逆戻り途上にある状態、即ち、球戻り防止装置100が遊技球Qの作用を何ら受けていない状態を示す。この状態では、揺動基体120の作用により、球戻り防止片110が前記外レール3から少し離間した状態で、飛び出し口14をほぼ閉止している。
図6の(B)は逆戻りしてきた遊技球Qが第2片112に当たり、該第2片112を若干押して後退させた状態を示す。この状態においては、ゴム部材140が圧縮されて復元力が生じ、結果として第2片112に弾力性を付加する。
その結果、図6の(C)に示すように、次の瞬間には第2片112がゴム部材140によって押し戻され、第2片112からの弾力性と相俟って、遊技球Qを前方へ弾き返す。
また上記において、ゴム部材140は必ずしもゴムである必要はない。弾力性を第2片112に付加することができるのであれば、バネ部材やその他の弾性部材であってよい。
2 遊技領域
3 外レール
4 内レール
5 センターケース
6 始動入賞装置
7 ゲート
8 普通入賞装置
9 大入賞装置
10 アウト口
11 風車
12 釘
13 誘導領域
14 飛び出し口
15 コーナーランプ
100 球戻り防止装置
110 球戻り防止片
111 第1片
111a 取付端部
111b 縦スリット
112 第2片
112a 取付端部
112b 横スリット
113 第1片
113a 取付端部
113b 取付端部
113c 縦スリット
120 揺動基体
121 取付溝
122 取付溝
123 軸孔
124 取付溝
130 軸釘
140 ゴム部材
A、B 領域
Q 遊技球
Claims (3)
- 発射装置により発射された遊技球を誘導領域の飛び出し口から遊技領域に飛び出させて遊技領域での遊技に供すると共に、前記遊技領域に一旦飛び出した遊技球が前記誘導領域に逆戻りするのを防止するための球戻り防止装置を前記飛び出し口に備えた遊技機であって、前記球戻り防止装置は、遊技盤に支持されて揺動する揺動基体に対して前記飛び出し口から遊技領域に飛び出す遊技球に接触する第1片と前記遊技領域から飛び出し口へ逆戻りしてくる遊技球を制止する第2片との対からなる球戻り防止片を備え、前記第1片には縦スリットを形成し、前記第2片には横スリットを形成していることを特徴とする球戻り防止装置を備えた遊技機。
- 第1片と第2片との間に弾性部材を備え、該弾性部材により第2片に弾力性を付加したことを特徴とする請求項1に記載の球戻り防止装置を備えた遊技機。
- 球戻り防止片の少なくとも第1片は、揺動基体に対して着脱自在に取り付けると共に、表裏を裏返して取り付けることができるように構成してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の球戻り防止装置を備えた遊技機。
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