JP4157671B2 - 電子写真装置用像担持体のクリーニング方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、a−Si(アモルファスシリコン)感光体を用いた電子写真装置用像担持体のクリーニング方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真装置においては、帯電器で帯電をおこなう際の放電でオゾンが発生し、このオゾンによって空気中の水分が分解されて窒素酸化物やアンモニウム塩等のイオン生成物が生成される。このイオン生成物は水溶性のため、像担持体に付着し、高温項湿度の環境においても大気中の水分を取り込み、像担持体表面の抵抗が低下する。これにより、像担持体表面に形成された静電潜像のエッジ部で電位の横流れが起こり、その結果、像流れ現象が生じる。
【0003】
また、像担持体における耐久性の向上とフリーメンテナンス化を図るため、a−Si(アモルファスシリコン)感光体を有する像担持体が使われているが、a−SiはOPCその他の有機半導体に比較して吸湿性が高く、そのため前記画像流れはa−Si感光体を使った像担持体に多く発生しやすい。
【0004】
こういった横流れ現象を防ぐには、像担持体の表面抵抗を低下せしめている水分を除去する必要があり、そのため従来では、図3に示したように像担持体1の内面にドラムヒーター16を入れて温め、イオン生成物が取り込んだ水分を蒸発させて高湿環境下における像担持体1の表面の抵抗低下を押さえるようにしたり、トナーに研磨剤を混入すると共に像担持体1の表面をこの研磨剤で摺擦研磨する弾性ローラ15を用意し、像担持体1の表面の抵抗低下を発生させる成分そのものを除去することが行われている。
【0005】
なお、この図3において3は帯電器、4〜7は、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の現像剤容器を含んだ現像装置、8は記録媒体、10は像担持体1のクリーニング手段、11は中間転写体用のクリーニング手段、12は中間転写体、13は2次転写ローラを含む2次転写手段、17は像担持体1上の残留トナー除去用のブレードである。
【0006】
しかしながら、このようなヒーター16を用いたシステムは、熱制御手段などが必要にり、その分、構成が複雑になると共に、ヒーターに電源を供給する摺導接点の摩耗に関する耐久性などが問題になり、また電源容量が大きくなりコストアップにつながる。さらに、像担持体表面が一定温度まで上昇するのに時間がかかり、プリントするまでの時間が長くなると共に消費電力が増大する。
【0007】
また、通常の印字モードで供給されるトナーはそれほど多くなく、高温、高湿環境で像担持体1へ付着するイオン生成物の量が多いと、この印字モードで供給されるトナーだけではイオン生成物全てが除去しきれないことがあった。
【0008】
そのため本願出願人は特開平11−3014号公報で開示したように、通常の印字モードとは別に像担持体に表面電位を印加せずに現像動作を行って多量のトナーを付着させるソリッド(SOLID)画像形成動作をおこなわせ、そのトナーで像担持体表面を摺擦研磨してリフレッシュするモードを設け、ヒーターを用いずに済むようにした電子写真装置を提案した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記像担持体表面の抵抗低下を生じさせる吸湿は、温度、湿度などの環境条件でその量が大きく異なるが、この特開平11−3014号公報に示された方法では、こういった環境条件に無関係に最悪条件に合わせて摺擦研磨動作を行うため、不必要にトナーが消費されて非効率的で非経済的であった。
【0010】
上述の事情に鑑み本発明は、像担持体表面を摺擦研磨してリフレッシュするモードを設けてヒーターを用いずにイオン生成物を除去するようにした電子写真装置用像担持体のクリーニング方法及び装置において、摺擦研磨を温度、湿度などの環境条件に応じて行わせ、トナー消費量を抑えて効率化を図り、経済的な像担持体のクリーニング方法び装置を提供することが課題である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明においては、像担持体へ表面電位を印加せずに現像をおこなうソリッド(SOLID)画像形成動作をおこなわせ、該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨するようにした電子写真装置において、電源ON時、または省エネルギーモードから復帰した時などの画像形成工程を実施していないとき、像担持体上のソリッド画像形成時間、すなわち現像時間を変化させ、摺擦研磨ローラに供給するトナー量を変化させてクリーニングを行えるようにした。
【0012】
すなわち、常時一定量のトナーを使うのではなく、ソリッド画像形成時間を変化させることで摺擦研磨ローラに供給するトナー量を変化できるようにし、不必要なトナー消費を押さえることを可能としたのである。
【0013】
そしてこの像担持体のソリッド画像形成時間を変化させるため、装置内の温度と湿度の信号を用い、環境温度と湿度に最適な量のトナーが摺擦研磨に供給されるようにすると共に、摺擦研磨時間も環境温度と湿度に対応させた長さになるようにした。
【0014】
このようにすることで、環境温度、湿度で生成されたイオン生成物の量に適合した研磨量、研磨時間で像担持体をクリーニングでき、効率的で経済的な像担持体のクリーニング方法を提供できる。
すなわち本発明は、a−Si感光体で構成した像担持体上の静電潜像を現像して形成されたトナー像を転写する画像形成工程を有し、該画像形成工程を実施していない時、前記像担持体へ表面電位を印加せずに現像を行うソリッド画像形成動作を行い、該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨して像担持体のクリーニング動作を行うようにした電子写真装置用像担持体のクリーニング方法において、
前記画像形成工程を実施していない電源ON時及び省エネルギーモードから復帰した時に、装置内の検知温度と湿度の信号に対応させて、ソリッド画像形成時間、及びクリーニング時間を決定し、該決定したソリッド画像形成時間とクリーニング時間に基づいて像担持体へ表面電位を印加せずに現像を行うソリッド画像形成動作と該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨して像担持体のクリーニング動作を開始すると共に、電子写真装置の現像装置のトナーの撹拌及び定着装置のヒーターの加熱準備動作を含む像坦持体のクリーニング動作以外の準備動作が終了して該電子写真装置が使用できる状態になっても、前記クリーニング時間が経過していない場合はそのまま継続してクリーニングを行うことを特徴とする。
また装置発明としてa−Si感光体を有した像担持体の回転方向周囲に、表面電位印加手段と、露光手段と、現像装置と、前記像担持体表面をトナーに含まれる研磨剤で摺擦研磨するローラと、前記現像装置と像担持体に現像バイアスを印加するバイアス電源とを有し、前記像担持体へ表面電位を印加した状態で露光を行って潜像を形成した像担持体に現像バイアスを印加して画像形成工程を実施する電子写真装置において、
前記画像形成工程を実施していない時、前記像担持体へ表面電位を印加せずに現像を行うソリッド画像形成動作を行い、該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨して像担持体のクリーニング動作を行うようにクリーニング制御部と、
装置内に設置した温度と湿度を計測するセンサからなる装置内の温度及び湿度を検知する検知手段と、
環境温度及び湿度と、像担持体へのソリッド(SOLID)画像の形成時間、及びクリーニング時間との関係を記憶している記憶手段とを具え、
該クリーニング制御部は、
前記検知手段が検知した装置内の検知温度と湿度の信号に基づいて前記記憶手段よりソリッド画像形成時間、及びクリーニング時間を読み出し、該読み出したソリッド画像形成時間とクリーニング時間に基づいて像担持体へ表面電位を印加せずに現像を行うソリッド画像形成動作と該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨して像担持体のクリーニング動作を開始すると共に、電子写真装置の現像装置のトナーの撹拌及び定着装置のヒーターの加熱準備動作を含む像担持体のクリーニング動作以外の準備動作が終了して該電子写真装置が使用できる状態になっても、前記クリーニング時間が経過していない場合はそのまま継続してクリーニングを行う制御部である特徴とする電子写真装置を提案する。
【0015】
また、カラー電子写真装置などにおいては、像担持体上のトナー像を一端中間転写体に一次転写し、その後記録媒体に2次転写するよう構成した電子写真装置があるが、像担持体のクリーニング時、像担持体に大量のトナーがソリッド画像として担持されるから、このトナーが中間転写体側に行かないように中間転写体に像担持体とは逆極性の電圧、または接地電位を印加するようにし、さらにそれでも像担持体と中間転写体の接触圧力でトナーが中間転写体側に移動してしまうので、そのトナーに対しては像担持体上のソリッド画像が1次転写点を通過した後、中間転写体上のトナーをクリーニングするようにした。
【0016】
このようにすることで、中間転写体にクリーニング用トナーが行くのを最小に押さえられ、かつ、接触圧力で移動したトナーもクリーニングできる。
【0017】
また、各色の現像装置を像担持体の周囲に配し、各色毎に形成したトナー像を中間転写体に1次転写し、全ての色が転写された後記録媒体に2次転写するようにしたカラー電子写真装置においては、クリーニング用にソリッド画像を形成する現像装置に収納する黒色のトナー量は他の色に比べて多く収容できるように形成するとともに、該現像装置が、像担持体回転方向の最下流側に設置された現像装置とした。
【0018】
すなわち通常カラー電子写真装置においては、黒(K)トナーの消費量が最も多く、そのため黒のトナー量は他の色に比べて多く収容できるようにしてある。また、黒を先に現像すると他の色が濁ってしまうため、通常黒の現像装置は像担持体の回転方向の最下流側に置かれている。そのため、最下流側に置かれた黒トナーによりイオン生成物のクリーニングをおこなうことで、他の色を使う場合に生じるトナーの消費量の不均衡を起こすこと なく実施することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0020】
図1は、本発明を用いたカラー電子写真装置の一例の断面図で、図2は、像担持体上のイオン生成物を除去するときの各プロセスユニットへのバイアス電圧印加用電源と制御ブロックを示した図であり、以下の説明ではカラー電子写真装置を一例として説明するが、本発明はカラー電子写真装置だけでなく、モノクロの電子写真装置にも応用でき。
【0021】
図中1は感光体をa−Siで構成した像担持体、2は光走査ユニット、3は像担持体1の帯電器、4〜7は、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の現像剤容器を含んだ現像装置、8は記録媒体、9は無端ベルトを用いた搬送装置、10は像担持体1のクリーニング手段で、像担持体の摺擦研磨ローラ15、像担持体上のトナーを掻き落とすブレード17を有している。11は中間転写体用のクリーニング手段、12は中間転写体、13は2次転写ローラを含む2次転写手段、14は定着器、18は機内の温度と湿度を検出するセンサである。
【0022】
なお、本発明における像担持体は、表面層を元素比率組成式(a-Sil-xCx:H)として表した場合、xが0.95≦x<1であって、且つ最表面の動的押込み硬さが300Kgf/mm2 以下であり、最表面側より光導電層側の奥側の硬度が大きく、好ましくは奥側に進むに連れて徐々に硬度が大きくなるように構成すると、イオン生成物のみでなく最表面層も削られ、徐々にその削れ量が少なくなり、高寿命及び高耐久性を維持する事が可能となる。
また、摺擦研磨ローラ15の回転方向は像担持体1の回転方向と逆方向であり、かつ回転速度は、像担持体1の速度を1としたとき、1.2程度の速度とする。さらに現像剤は、粒径が0.1μm〜2.0μm、電気的抵抗値が1×105〜1×1010Ωcmである研磨剤を、1〜3%重量部添加されているものが好ましい。
【0023】
図2において18aは温度センサ、18bは湿度センサ、21は像担持体1用の高圧電源、22は現像装置用バイアス電源、23は中間転写体用の高圧電源、24はこれら21から23の高圧電源やバイアス電源を制御する現像バイアス制御部、25は像担持体のクリーニング制御部、26は電子写真装置全体の制御部、27はA/D変換器、28は電子写真装置のコントロールパネルであり、クリーニング制御部25は、あらかじめ温度と湿度、及びその温度と湿度で像担持体1の表面に付着したイオン生成物や水分を除去するのに必要なトナー量を得るための現像時間、及び摺擦研磨時間を記憶している。この時間は、例えば気温20度、湿度60%の時、ベタ画像が10cm程度現像される時間とクリーニング時間が1分程度であり、気温30度、湿度80%になると、ベタ画像を50cm、時間とクリーニング時間が5分程度になる。
【0024】
このように構成した電子写真装置における通常の画像形成工程は、まず図示していない待避装置で、中間転写体用のクリーニング装置11、2次転写手段13を待避させ、像担持体1に前記した像担持体用高圧電源21から例えば+300Vの電圧を供給し、中間転写体12を接地する。そして帯電器3で像担持体1の表面を例えば+800V程度に帯電させ、光走査ユニット2から各色に対応した画像を露光すると、光が当たった部分(露光部)は+300Vに、光の当たらなかった部分(未露光部)は+800Vのままとなる。
【0025】
そのため現像装置4〜7のうち、対応する色の現像装置のトナー担持体に現像装置用バイアス電源22から現像バイアスを印加して現像すると、トナーが露光部に付着してトナー像が形成される。そしてこのトナー像は、像担持体1と中間転写体12が接するニップ部で像担持体1からアース電位になっている中間転写体12側に移動し、1次転写がおこなわれる。そして、全ての色のトナー像が中間転写体12に1次転写されたら、図示していない待避装置で中間転写体用のクリーニング装置11、2次転写手段13を中間転写体に接触させ、2次転写ローラ13に転写用電圧を印加し、図示していない給紙カセットから記録媒体8を搬送して中間転写体12に接触させると、中間転写体12上のトナー像は記録媒体8に2次転写され、その後定着器14で加熱・加圧されて排紙される。
【0026】
この間、像担持体1のクリーニング手段10は、像担持体1から中間転写体12へ転写されずに残ったトナーを用いて摺擦研磨ローラ15で像担持体1の表面を摺擦研磨し、さらにブレード17で像担持体1の表面からトナーを掻き落として像担持体1をクリーニングし、次の画像形成に備える。一方、中間転写体12上から記録媒体8に転写されずに残ったトナーは、中間転写体用のクリーニング手段11でクリーニングされる。
【0027】
以上が通常の画像形成工程であるが、次いで像担持体のクリーニング動作について説明する。
前記したようにa−Si感光体を用いた像担持体は、高温、高湿環境では、イオン生成物の吸湿、a−Si感光体自体の吸湿性の高さなどにより、大気中の水分が取り込まれて表面の抵抗が低下する。一定時間以上使われていない装置内の温度、湿度は、装置が置かれている環境の温度、湿度と同じと考えられ、高温、高湿の環境においては像流れが起きやすくなる。
【0028】
そのため本発明においては、像担持体のクリーニング動作を、装置の電源がONされたとき、もしくは省エネルギーモードから復帰したときなど、装置内の温度、湿度が所定条件となった時、及び何らかの理由で像流れが発生してそれが判明したときなどに実施する。
【0029】
いまこれを、電子写真装置の電源がONされたときを例に説明すると、電子写真装置の電源ONにより各ユニットは準備動作に入り、像担持体1と摺擦研磨ローラ15の駆動、各現像装置4〜7のトナーの撹拌、定着装置14のヒーターの加熱、中間転写体12の駆動とクリーニング動作などがおこなわれる。それと同時に、温度センサ18a、湿度センサ18bからの信号がA/D変換器27でアナログ/デジタル変換され、制御部26を通してクリーニング制御部25に送られる。
【0030】
するとこのクリーニング制御部25は、前記したようにあらかじめ環境温度、湿度と像担持体へのソリッド(SOLID)画像の形成時間、及びクリーニング時間との関係を記憶しているので、温度センサ18a、湿度センサ18bからの信号でこれらソリッド画像形成時間、及びクリーニング時間を決定し、像担持体1のクリーニングを開始する。
【0031】
このクリーニングは、まずクリーニング制御部25から制御部26にクリーニングを開始することが伝えられ、制御部26は現像バイアス制御部24に指示し、像担持体1の高圧電源21をOFFしたまま現像装置用バイアス電源22から像担持体1の回転方向最下流側の現像装置、すなわち黒(K)の現像装置7のみに上記したクリーニングに必要なトナー量を生成する時間だけ現像バイアスを印加するよう指令する。同時に中間転写体12は、中間転写体用高圧電源23により、接地電位とするか、またはトナーと同極性の電圧が印加される。
【0032】
すなわち通常カラー電子写真装置においては、黒(K)トナーの消費量が最も多く、そのため黒のトナー量は他の色に比べて多く収容できるようにしてある。また、黒を先に現像すると他の色が濁ってしまうため、通常黒の現像装置は像担持体の回転方向の最下流側に置かれている。そのため、最下流に置かれた現像装置7の黒トナーに研磨効果を持つ研磨剤を添加してイオン生成物のクリーニングをおこなうことで、他の色を使う場合に生じるトナーの消費量の不均衡を起こすことがなく実施することができる。
【0034】
このようにして像担持体1上には、前記環境温度、湿度に対応した時間ソリッド画像が形成され、そのソリッド画像のトナーは中間転写体12がトナーと同極性の電圧が印加されているため中間転写体側に転写されることなく、そのほとんどが像担持体1のクリーニング装置10の摺擦研磨ローラ15に供給される。
【0035】
そのため摺擦研磨ローラ15は、このトナーに含まれる研磨剤で像担持体1の表面を摺擦研磨し、像担持体1の表面に付着したイオン生成物やその他の付着物をクリーニングして除去する。そしてこのクリーニング時間は、前記したように環境温度、湿度に対応した時間だけ継続し、電子写真装置の準備動作が終了して使用できる状態になっても、この像担持体1のクリーニング時間が経過していない場合はそのまま継続し、このクリーニング動作が終了した後READY(使用可能)表示がおこなわれる。またこのクリーニング動作中は、前記したように中間転写体12側はトナーと同極性の電位、またはアース電位となっているためトナーが転写されにくくなっているが、実際には像担持体1と中間転写体12の接触圧力でトナーが中間転写体側に移動するので、中間転写体用のクリーニング装置11で中間転写体12のクリーニングを実施する。
【0036】
こうしてクリーニングが終了したら、前記した通常の画像形成工程に戻り、像担持体用高圧電源21は表面電位を像担持体1に印加し、中間転写体用高圧電源23はトナーと同じ極性の電位印加を停止して接地電位となり、通常の画像形成工程に戻る。なお、通常の画像形成工程に戻って電子写真装置内の温度が上昇すると、湿度が低下して前記したような像担持体1への水分の付着は起きにくくなり、像流れも起きなくなる。
【0037】
なお以上の説明で明らかなように本発明は、像担持体1のクリーニングを電子写真装置の電源ON時、または省エネモードからの復帰時と説明してきた。
また、以上の説明で明らかなように本発明は、温度と湿度の条件(以下、判定条件)によって特定のソリッド画像形成時間、及びクリーニング時間(以下、時間)が決定されるようにした。
【0038】
【発明の効果】
以上種々述べてきたように、像担持体表面の抵抗低下を生じさせて像流れを起こさせる吸湿は、温度、湿度などの環境条件でその量が大きく異なるが、従来ではこういった環境条件に無関係に最悪条件に合わせて摺擦研磨動作を行っていたのに対し、本発明においては、像担持体上にソリッド画像を形成する時間、すなわち現像時間を変化させ、摺擦研磨ローラに供給するトナー量を変化させたクリーニングを可能としたため、不必要なトナー消費を押さえることができるようになり、経済的、効率的な像担持体のクリーニング方法及び装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る要部構成を示す概略断面図である
【図2】 本発明の一実施例の制御ブロックを示した図である。
【図3】 従来のカラー電子写真装置の構成説明図である。
【符号の説明】
1 像担持体
2 光走査ユニット
3 帯電器
4〜7 現像装置
8 記録媒体
9 搬送装置
10 像担持体のクリーニング手段
11 中間転写体用のクリーニング手段
12 中間転写体
13 2次転写手段
14 定着器
15 摺擦研磨ローラ
17 ブレード
18 センサ
21 像担持体用の高圧電源
22 現像装置用バイアス電源
23 中間転写体用高圧電源
24 バイアス制御部
25 クリーニング制御部
26 制御部
27 A/D変換器
28 コントロールパネル
Claims (2)
- a−Si感光体で構成した像担持体上の静電潜像を現像して形成されたトナー像を転写する画像形成工程を有し、該画像形成工程を実施していない時、前記像担持体へ表面電位を印加せずに現像を行うソリッド画像形成動作を行い、該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨して像担持体のクリーニング動作を行うようにした電子写真装置用像担持体のクリーニング方法において、
前記画像形成工程を実施していない電源ON時及び省エネルギーモードから復帰した時に、装置内の検知温度と湿度の信号に対応させて、ソリッド画像形成時間、及びクリーニング時間を決定し、該決定したソリッド画像形成時間とクリーニング時間に基づいて像担持体へ表面電位を印加せずに現像を行うソリッド画像形成動作と該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨して像担持体のクリーニング動作を開始すると共に、電子写真装置の現像装置のトナーの撹拌及び定着装置のヒーターの加熱準備動作を含む像坦持体のクリーニング動作以外の準備動作が終了して該電子写真装置が使用できる状態になっても、前記クリーニング時間が経過していない場合はそのまま継続してクリーニングを行うことを特徴とする電子写真装置用像担持体のクリーニング方法。 - a−Si感光体を有した像担持体の回転方向周囲に、表面電位印加手段と、露光手段と、現像装置と、前記像担持体表面をトナーに含まれる研磨剤で摺擦研磨するローラと、前記現像装置と像担持体に現像バイアスを印加するバイアス電源とを有し、前記像担持体へ表面電位を印加した状態で露光を行って潜像を形成した像担持体に現像バイアスを印加して画像形成工程を実施する電子写真装置において、
前記画像形成工程を実施していない時、前記像担持体へ表面電位を印加せずに現像を行うソリッド画像形成動作を行い、該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨して像担持体のクリーニング動作を行うようにクリーニング制御部と、
装置内に設置した温度と湿度を計測するセンサからなる装置内の温度及び湿度を検知する検知手段と、
環境温度及び湿度と、像担持体へのソリッド(SOLID)画像の形成時間、及びクリーニング時間との関係を記憶している記憶手段とを具え、
該クリーニング制御部は、
前記検知手段が検知した装置内の検知温度と湿度の信号に基づいて前記記憶手段よりソリッド画像形成時間、及びクリーニング時間を読み出し、該読み出したソリッド画像形成時間とクリーニング時間に基づいて像担持体へ表面電位を印加せずに現像を行うソリッド画像形成動作と該ソリッド画像形成動作で得られたトナーに含まれる研磨剤で像担持体を摺擦研磨して像担持体のクリーニング動作を開始すると共に、電子写真装置の現像装置のトナーの撹拌及び定着装置のヒーターの加熱準備動作を含む像担持体のクリーニング動作以外の準備動作が終了して該電子写真装置が使用できる状態になっても、前記クリーニング時間が経過していない場合はそのまま継続してクリーニングを行う制御部である特徴とする電子写真装置。
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