JP4156776B2 - ズームレンズ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズームレンズに係り、特にデジタルカメラ、ビデオカメラまたは銀塩カメラなどに用いるズームレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ズームレンズとして、物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群と、開口絞り部材とを有し、前記開口絞り部材の像側に配置されている正の焦点距離を持つ第3のレンズ群、または、全体として正の焦点距離を持つ複数のレンズ群を有するズームレンズが知られている。この種のズームレンズは、特許第2901144号公報などに開示されている。
また、コーティング膜によりゴーストの抑制を図った光学系として、特許第2991554号公報に記載された広波長域ゴースト防止光学系がある。さらに、ゴーストフレアの低減に関するものとして、特開平07-128501号公報に記載された結像光学系がある。この結像光学系においては、レンズの有効径外における反射光を低減するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群と、開口絞り部材とを有し、前記開口絞り部材の像側に正の焦点距離を持つ第3のレンズ群、または、全体として正の焦点距離を持つ複数のレンズ群を有するズームレンズは、小型化および高変倍化に適しており、ビデオカメラおよびデジタルカメラに用いられている。また、この種のズームレンズとして、収差補正の必要から、第1のレンズ群が、物体側から順に配置されている物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1−1レンズと、物体側に曲率の大きな面を向け前記第1−1レンズに接合された正の第1−2レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスの第1−3レンズとを有しているものが多い。一方、撮像および結像光学系においては、ゴーストフレアが発生するという問題がある。特に、強い光源が画面内に存在しないにもかかわらず、2つのレンズ面の間を往復した反射光が像面に達するタイプのゴーストフレアは、レンズの構成に依存して発生するという問題がある
発明の課題は、このような問題を解決することにある。すなわち、本発明の目的は、物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群と、開口絞り部材とを有し、かつ、前記開口絞り部材の像側に配置されている正の焦点距離を持つ第3のレンズ群、または、全体として正の焦点距離を持つ複数のレンズ群を有するズームレンズであって、前記第1のレンズ群は、物体側から順に配置されている物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1−1レンズと、物体側に曲率の大きな面を向け前記第1−1レンズに接合された正メニスカスの第1−2レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスの第1−3レンズとを有するズームレンズにおいて、2つのレンズ面の間を往復した反射光が像面に達するタイプのゴーストフレアを低減することができるズームレンズを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群と、開口絞り部材とを有し、かつ、前記開口絞り部材の像側に配置されている正の焦点距離を持つ第3のレンズ群、または、全体として正の焦点距離を持つ複数のレンズ群を有するズームレンズであって、前記第1のレンズ群は、物体側から順に配置されている物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1−1レンズと、物体側に曲率の大きな凸面を向け前記第1−1レンズに接合された正メニスカスの第1−2レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスの第1−3レンズとを有し、前記第1−1レンズと前記第1−2レンズとの接合面に形成されている反射防止手段を有し、該反射防止手段は、接着剤層で構成され、
>1.60
1−1 1.84666
1−2 1.77250
(|n1−1−n|+|n1−2−n|)/2<0.21
(ただし、nは前記接着剤層の屈折率を表し、n1−1は前記第1−1レンズの屈折率を表し、n1−2は前記第1−2レンズの屈折率を表す)
の条件式を満たすことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のズームレンズにおいて、前記第1−1レンズの第1面に形成されているマルチコーティング膜を有することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
カメラレンズに代表される結像レンズでは、一般に、透過率の向上およびゴーストフレアの防止のため、レンズ面への反射防止コーティング膜が用いられる。MgF2の単層膜コーティングが最も一般的であるが、残留反射光が比較的多く、その分光特性も平坦ではない(基準波長から離れるに従い反射率が高くなる)。このため、ゴーストフレア対策としては不十分であることも多く、さらに反射防止が必要な場合には、複数の種類の蒸着物質による多層コーティング膜(マルチコーティング膜)が用いられる。
一方、レンズの接合面については、接着剤の屈折率が空気の屈折率に比べて十分に高いため、もともと単層コート並みまたはそれ以下の反射率となっていることが多い。よって、レンズの接合面に反射防止手段が講じられることは稀である。
しかし、物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群と、開口絞り部材とを有し、かつ、前記開口絞り部材の像側に配置されている正の焦点距離を持つ第3のレンズ群、または、全体として正の焦点距離を持つ複数のレンズ群を有するズームレンズであって、前記第1のレンズ群は、物体側から順に配置されている物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1−1レンズと、物体側に曲率の大きな面を向け前記第1−1レンズに接合された正の第1−2レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスの第1−3レンズとを有するズームレンズにおいては、前記第1−1レンズと前記第1−2レンズとの接合面に反射防止手段を形成することは、ゴーストフレアの低減のために有効である。
【0006】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1の実施例としてのズームレンズは、物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群G1と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群G2と、開口絞り部材7とを有し、かつ、開口絞り部材7の像側に配置されている正の焦点距離を持つ第3のレンズ群G3と、第4のレンズ群G4と、フィルタ12とを有している。
第1のレンズ群G1は、物体側から順に配置されている物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1−1レンズ1と、物体側に曲率の大きな凸面を向け第1−1レンズ1に接合された正メニスカスの第1−2レンズ2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスの第1−3レンズ3とで構成されている。第2のレンズ群G2は、物体側から順に配置されている像側に曲率の大きな面を向けた負メニスカスの第2−1レンズ4と、両凸の第2−2レンズ5と、両凸の第2−3レンズ6とで構成されている。
第3のレンズ群G3は、物体側から順に配置されている両凸の第3−1レンズ8と、物体側に曲率の大きな面を向けた正メニスカスの第3−2レンズ9と、像側に曲率の大きな面を向けた負メニスカスの第3−3レンズ10とで構成されている。第4のレンズ群G4は、両凸の第4−1レンズ11で構成されている。そして、第1−1レンズ1と第1−2レンズ2との接合面に反射防止手段が設けられている。
図1に示すように、第1の実施例としてのズームレンズの短焦点端において、光軸と45度の角度をなす光源(略無限遠)からの光線が、2つのレンズ面で反射され像面に達してゴースト光となる。ゴースト光は、第1−1レンズ1と第1−2レンズ2との接合面で反射し、第1−1レンズ1の第1面で再反射している。図2はそのゴースト光の像面におけるスポットダイアグラムである。図2の長方形の枠線は、光源が対角方向にある場合の撮影画面を表す。
第1の実施例としてのズームレンズの短焦点端における半画角は32.8度であり、光軸と45度の角度をなす光源の像21は画面外に存在する。しかし、ゴースト光22は画面内に入りこんでおり、また、収束しているため明るく目立つ。本発明のようなズームレンズの構成では、レンズの構成パラメータを変更したとしても、このゴースト光を画面外に排除するのは困難である。
さらに、本発明のズームレンズの構成では、第1−1レンズ1と第1−2レンズ2との接合面の反射率が高くなりがちである。これは、各種の収差補正上の必要から、第1−1レンズ1には高屈折率高分散の硝材を使用する必要があり、接合に使用する接着剤との屈折率の差が大きくなることに起因している。また、第1−2レンズ2についても、像面湾曲の補正を考えるとなるべく高屈折率(低分散)の硝材が望ましく、第1−2レンズ2を高屈折率(低分散)の硝材で構成した場合、接合面の反射率はさらに高くなって、ゴースト光が目立ちやすくなる。2つの媒質の境界における反射率(透過率)は、媒質の屈折率をn1、n2とし、反射率をRとし、透過率をTとすると、次の式1および式2で概算される。
T=(4・n1・n2)/(n1+n2)2 (1)
R=1−T (2)
【0007】
例えば、レンズ同士の接合に一般的に使用されるアクリル系紫外線硬化型の接着剤層63(図5)の屈折率は1.52程度である。第1の実施例としてのズームレンズでは、第1−1レンズ1の屈折率が1.84666であり、第1−2レンズ2の屈折率が1.60311であるから、この場合の接合面における反射率を概算すると次の表1のようになる。
表1
Figure 0004156776
前記表1に示されるように、このズームレンズにおける第1−1レンズ1と第1−2レンズ2の接合面における反射率は、1%程度の反射率を有している。これは、空気に接するレンズ面で言えば単層コーティング並みか、または、硝材の屈折率や波長によってはそれ以上の反射率である。よって、この接合面に反射防止手段を形成することが、ゴーストフレアの低減のために有効である。
第1−1レンズ1と第1−2レンズ2との接合面に形成する反射防止手段は、接合する面に形成されるコーティング膜で構成される。第1の実施例のズームレンズでは、第1−2レンズ2の硝材の屈折率が比較的低いため、第1−1レンズ1の第2面による反射が大半を占めているから、第1−1レンズ1の第2面にのみコーティング膜61(図5)を形成することでゴーストフレアの低減のために有効である。
コーティング膜としては、第1−1レンズ1の硝材と接着剤との中間的な屈折率を有する蒸着物質、例えばAl23(屈折率1.60程度)の単層膜が考えられる.この場合、位相条件(n・d=1/4λ;nは蒸着物質の屈折率、dは膜厚)を満足する波長においては、反射率は0.2%程度に低減され、ゴースト光は目立ちにくくなる。
【0008】
第1−1レンズ1と第1−2レンズ2との接合面に設ける反射防止手段は、高屈折率を有する接着剤層で構成してもよい。第1の実施例のズームレンズにおいて、接合に用いる接着剤層64(図6)の屈折率を1.62とすると、接合面における反射率は次の表2に示すように概算される。
表2
Figure 0004156776
前記表2に示すように、第1−1レンズ1と第1−2レンズ2との接合面における反射率は、一般的なアクリル系紫外線硬化型の接着剤(屈折率1.52)を使用した場合に比べて、半分以下の0.4%程度に低減されるから、ゴースト光は目立ちにくくなる。このように十分な反射率低減効果を得るためには、naを接合に使用する接着剤の屈折率とするとき、na>1.60の条件式を満足することが望ましい。
屈折率が1.60以上である接着剤としては、エポキシ樹脂を主成分とするものや、イオウ含有アクリル系のもの等、何種類かが考えられ、コスト、硬化条件などを考慮し、適宜使い分ければ良い。
高屈折率の接着剤を使用する場合では、コーティング膜と異なり工数が増加することもない。また、第1−1レンズ1の第2面および第1−2レンズ2の第1面に対し、同時にに効果を上げることができる。
なお、高屈折率の接着剤を使用する場合においては、(|n1-1−na|+|n1-2−na|)/2<0.21(ただし、n1-1は第1−1レンズL1の屈折率を表し、n1-2は第1−2レンズL2の屈折率を表す。)の条件式を満足することが望ましい。この条件式を満足するように、各レンズの硝材、および、接着剤を選択することにより、反射率をより大きく低減させることができ、ゴースト光がさらに目立たなくなる。
【0009】
本発明の第2の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第2の実施例としてのズームレンズは、物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群L1と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群L2と、開口絞り部材37とを有し、かつ、開口絞り部材37の像側に配置されている正の焦点距離を持つ第3のレンズ群L3と、第4のレンズ群L4と、フィルタ42とを有している。
第1のレンズ群L1は、物体側から順に配置されている物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1−1レンズ31と、物体側に曲率の大きな凸面を向け第1−1レンズ31に接合された正メニスカスの第1−2レンズ32と、物体側に凸面を向けた正メニスカスの第1−3レンズ33とで構成されている。第2のレンズ群L2は、物体側から順に配置されている像側に曲率の大きな面を向けた負メニスカスの第2−1レンズ34と、両凸の第2−2レンズ35と、両凸の第2−3レンズ36とで構成されている。
第3のレンズ群L3は、物体側から順に配置されている両凸の第3−1レンズ38と、物体側に曲率の大きな面を向けた正メニスカスの第3−2レンズ39と、像側に曲率の大きな面を向けた負メニスカスの第3−3レンズ40とで構成されている。第4のレンズ群L4は、両凸の第4−1レンズ41で構成されている。そして、第1−1レンズ31と第1−2レンズ32との接合面に反射防止手段が設けられている。
図3は、第2の実施例のズームレンズの短焦点端において、光軸と45度の角度をなす光源(略無限遠)からの光線が、2つのレンズ面で反射され像面に達してゴースト光となる様子を表している。第2の実施例のズームレンズにおいては、第1の実施例のズームレンズと同様に、ゴースト光は第1−1レンズ31と第1−2レンズ32との接合面で反射し、第1−1レンズ31の第1面で再反射している。図4はそのゴースト光の像面におけるスポットダイアグラムである。図4の長方形の枠線は光源が対角方向にある場合の撮影画面を表す。
【0010】
第2の実施例のズームレンズの短焦点端における半画角は33.2度であり、光軸と45度の角度をなす光源の像51は画面外に存在する。しかし、第2の実施例においては、ゴースト光52は第1の実施例のズームレンズと同様に画面内に入りこんでおり、また、収束しているため明るく目立つ。本発明のようなズームレンズの構成では、レンズの構成パラメータを変更したとしても、このゴースト光を画面外に排除するのは困難である。
第2の実施例のズームレンズでは、第1−1レンズ31の屈折率が1.84666 であり、第1−2レンズ32の屈折率が1.77250 であるから、その接合に一般的なアクリル系紫外線硬化型の接着剤層63(屈折率1.52)を使用した場合の接合面における反射率を概算すると次の表3に示すようになる。
表3
Figure 0004156776
前記表3に示すように、第2の実施例のズームレンズにおける第1−1レンズ31と第1−2レンズ32の接合面におけるの反射率は、1.5%程度である。これは、空気に接するレンズ面で言えば単層コーティングの場合よりも高い反射率である。よって、第2の実施例においては、第1の実施例のズームレンズと同様 (それ以上)に、この接合面に反射防止手段策を設けることが、ゴースト光の低減のために有効である。
反射防止手段として接合面にコーティング膜を形成する場合、第2の実施例のズームレンズでは、第1−2レンズ32の硝材の屈折率が比較的高いため、第1−2レンズ32の第1面による反射光も無視できる量ではないから、第1−1レンズ31の第2面と第1−2レンズ32の第1面の双方にコーティング膜61、62を形成することで十分な効果を得ることができる。
第1−1レンズ31の第2面に形成するコーティング膜は、第1の実施例のズームレンズの場合と同様で良い。また、第1−2レンズ32の第1面に形成するコーティング膜としても、Al23(屈折率1.60程度)の単層膜が有効である。位相条件を満足する波長においては、接合面全体の反射率は0.3%程度に低減されるから、ゴースト光は目立ちにくくなる。
【0011】
第2の実施例のズームレンズにおいて、反射防止手段として高屈折率を有する接着剤層64(図6)を使用する場合、接合に用いる接着剤層64の屈折率を1.62とすると、接合面における反射率は次に表4に示すように概算される。
表4
Figure 0004156776
前記表4に示すように、第2の実施例のズームレンズにおける第1−1レンズ31の第2面と第1−2レンズ32の第1面との接合面における反射率は、一般的なアクリル系紫外線硬化型接着剤(屈折率1.52)を使用した場合に比べて、半分以下の0.6%程度に低減されるから、ゴースト光は目立ちにくくなる。
以上の実施例により、本発明が十分な効果を有することがわかる。なお、各実施例に示すズームレンズにおいて、第1−1レンズ1、31の第1面にマルチコーティング膜を形成することで、ゴースト光をより目立たなくすることができる。また、第1ー1レンズ1、31の第1面に形成するマルチコーティング膜はレンズの質感を向上させる効果もある。このため、第2の実施例のズームレンズでは、第1−1レンズ31の第1面にマルチコーティング膜を形成して、その代わりに第1−2レンズ32の第1面(接合されるレンズ面のうち硝材の屈折率が低い方)へのコーティング膜を形成しないようにしてもよい。
【0012】
以下に実施例のズームレンズのレンズデータを示す。実施例における記号の意味は以下の通りである。
f :全系の焦点距離
F/No.:Fナンバ
ω :半画角
R :曲率半径
D :面間隔
d :屈折率
υd :アッベ数
K :非球面の円錐定数
4 :4次の非球面係数
6 :6次の非球面係数
8 :8次の非球面係数
10 :10次の非球面係数
ただし、ここで用いられる非球面は、近軸曲率半径の逆数をC、光軸からの高さをHとするとき、以下の式(3)で定義される。
Figure 0004156776
【0013】
Figure 0004156776
非球面;第6面
K = 0.0,A4 = 1.52740×10-4,A6 = -1.32245×10-6,A8 = 1.09498×10-8
A10 = -4.24043×10-11
非球面;第13面
K = -6.26756,A4 = 1.83557×10-4,A6 = -1.91030×10-6,A8 = -5.84921×10-8,A10 = 1.97434×10-9
非球面;第21面
K = 3.66661,A4 = 1.65329×10-4,A6 = -2.65988×10-6,A8 = 8.32392×10-8,A10 = -1.47477×10-9
可変間隔
Figure 0004156776
条件式数値
na = 1.62
( | n1-1 - na | + | n1-2 - na | ) / 2 = 0.122
【0014】
Figure 0004156776
非球面;第6面
K = 0.0,A4 = 1.07973×10-4,A6 = -1.95022×10-6,A8 = 3.30936×10-8,A10 = -2.82138×10-10
非球面;第13面
K = -5.84434,A4 = 1.31144×10-4,A6 = 6.14724×10-7,A8 = -1.68267×10- 7,A10 = 4.04411×10-9
非球面;第21面
K = 11.53148,A4 = 1.63303×10-4,A6 = -3.95256×10-6,A8 = 1.19208×10-7,A10 = -1.84451×10-9
可変間隔
Figure 0004156776
条件式数値
na = 1.62
( | n1-1 - na | + | n1-2 - na | ) / 2 = 0.190
【0015】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群と、開口絞り部材とを有し、かつ、前記開口絞り部材の像側に配置されている正の焦点距離を持つ第3のレンズ群、または、全体として正の焦点距離を持つ複数のレンズ群を有するズームレンズであって、前記第1のレンズ群は、物体側から順に配置されている物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1−1レンズと、物体側に曲率の大きな凸面を向け前記第1−1レンズに接合された正メニスカスの第1−2レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスの第1−3レンズとを有し、前記第1−1レンズと前記第1−2レンズとの接合面に形成されている反射防止手段を有し、該反射防止手段は、接着剤層で構成され、
>1.60
1−1 1.84666
1−2 1.77250
(|n1−1−n|+|n1−2−n|)/2<0.21
(ただし、nは前記接着剤層の屈折率を表し、n1−1は前記第1−1レンズの屈折率を表し、n1−2は前記第1−2レンズの屈折率を表す)
の条件式を満たすから、2つのレンズ面の間を往復した反射光が像面に達するタイプのゴーストフレアを低減することができるため、逆光撮影時にも高画質なビデオカメラおよびデジタルカメラを実現することができる。
また、工数を増加させることなく、ゴーストフレアを低減したズームレンズを提供することができるため、逆光撮影時にも高画質で、小型、高変倍等の付加価値を持ったビデオカメラおよびデジタルカメラをより低コストで実現することができる。
請求項2に記載の発明によれば、さらにゴーストフレアを低減したズームレンズを提供することができるため、さらに逆光に強いビデオカメラおよびデジタルカメラを実現することができる。
なお、第1−1レンズの第2面および第1−2レンズの第1面のうち、レンズの屈折率の高い方にのみにコーティング膜を形成することとすれば、簡易な手段により、効率的にゴーストフレアを低減したズームレンズを提供することができるため、逆光撮影時にも高画質なビデオカメラおよびデジタルカメラを低コストで実現することができる
また、第1−1レンズの第2面および第1−2レンズの第1面の両方にコーティング膜を形成することとすれば、より収差補正を優先した設計を行った場合にも、ゴーストフレアを低減したズームレンズを提供することができるため、逆光撮影時にも高画質で、小型、高変倍等の付加価値を持ったビデオカメラおよびデジタルカメラを実現することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】図1の第1の実施例に描いた光路のゴースト光が像面に形成するスポットダイアグラムを示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図4】図3の第2の実施例に描いた光路のゴースト光が像面に形成するスポットダイアグラムを示す図である。
【図5】本発明の第1および第2の実施例における反射防止手段の1例を示す部分断面図である。
【図6】本発明の第1および第2の実施例における反射防止手段の他の例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
G1 第1のレンズ群、G2 第2のレンズ群、G3 第3のレンズ群、1 第1−1レンズ、2 第1−2レンズ、3 第1−3レンズ、4 第2−1レンズ、5 第2−2レンズ、6 第2−3レンズ、7 開口絞り部材、8 第3−1レンズ、9 第3−2レンズ、10 第3−3レンズ、11 第4−1レンズ、12 フィルタ、21 光源の像、22 ゴースト光、L1 第1のレンズ群、L2 第2のレンズ群、L3 第3のレンズ群、31 第1−1レンズ、32第1−2レンズ、33 第1−3レンズ、34 第2−1レンズ、35 第2−2レンズ、36 第2−3レンズ、37 開口絞り部材、38 第3−1レンズ、39 第3−2レンズ、40 第3−3レンズ、41 第4−1レンズ、42 フィルタ、51 光源からお光線、52 ゴースト光、61、62 コーティング膜、63、64 接着剤層。

Claims (2)

  1. 物体側より順に配置されている正の焦点距離を持つ第1のレンズ群と、負の焦点距離を持つ第2のレンズ群と、開口絞り部材とを有し、かつ、前記開口絞り部材の像側に配置されている正の焦点距離を持つ第3のレンズ群、または、全体として正の焦点距離を持つ複数のレンズ群を有するズームレンズであって、前記第1のレンズ群は、物体側から順に配置されている物体側に凸面を向けた負メニスカスの第1−1レンズと、物体側に曲率の大きな凸面を向け前記第1−1レンズに接合された正メニスカスの第1−2レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスの第1−3レンズとを有し、前記第1−1レンズと前記第1−2レンズとの接合面に形成されている反射防止手段を有し、
    該反射防止手段は、接着剤層で構成され、
    >1.60
    1−1 1.84666
    1−2 1.77250
    (|n1−1−n|+|n1−2−n|)/2<0.21
    (ただし、nは前記接着剤層の屈折率を表し、n1−1は前記第1−1レンズの屈折率を表し、n1−2は前記第1−2レンズの屈折率を表す)
    の条件式を満たすことを特徴とするズームレンズ。
  2. 請求項1に記載のズームレンズにおいて、前記第1−1レンズの第1面に形成されているマルチコーティング膜を有することを特徴とするズームレンズ。
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