JP4154891B2 - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、チョクラルスキー法(以下、CZ法と略記することがある)を用いたシリコン単結晶の育成に際し、取り込まれるグローンイン(Grown−in)欠陥のサイズや密度を所望の値に制御するシリコン単結晶の製造方法及びこの方法で製造されたシリコン単結晶とシリコンウエーハに関するものである。
背景技術
近年、半導体回路の高集積化に伴う回路素子の微細化に伴い、その基板となるCZ法で作製されたシリコン単結晶に対する品質要求が高まってきている。特に、FPD(Flow Pattern Defect)、LSTD(Laser Scattering Tomography Defect)、COP(Crystal Originated Particle)等のグローンイン欠陥と呼ばれる酸化膜耐圧特性やデバイスの特性を悪化させる、単結晶成長起因の欠陥が存在し、その低減が重要視されている。
そこで、最近ではシリコン単結晶を育成する際に、育成条件を変えたり、引上げ機炉内の温度分布を調節して、単結晶育成時に、結晶内に取り込まれる結晶起因の欠陥を抑制する製造方法が用いられるようになってきた。
例えば、通常、CZ法で育成したシリコン単結晶のグローンイン欠陥の凝集温度帯は1150〜1080℃の温度領域にあり、この領域を通過する時の結晶冷却速度を速く、或は遅くすることによってグローンイン欠陥のサイズと密度を所望の値にコントロールすることが可能である。このグローンイン欠陥の凝集温度帯でのシリコン単結晶の冷却速度を遅くした場合は、COP等のグローンイン欠陥の凝集が促進され、この結果、結晶欠陥密度の低いシリコン単結晶を得ることができる。そして、このシリコン単結晶をウエーハに加工して集積回路素子の基板材料に用いれば、ウエーハ表面の欠陥が極めて低密度であるため、酸化膜耐圧特性の優れた素子を作ることができる。
しかし、この一方で、この製造方法ではグローンイン欠陥の密度を低密度に保つことはできるが、逆に欠陥サイズは密度に反比例して欠陥の密度が低くなる程、欠陥サイズは大きくなってしまうという欠点があり(特開平10−208987号公報参照)、集積回路の微細化、高集積化が進む中で、低密度といえども大きな欠陥が集積回路の基板となるウエーハに存在するのは、好ましくないと言われている。
また、結晶の引上げ条件や炉内温度分布を調整して、結晶がグローンイン欠陥の凝集温度帯を通過する時の結晶冷却速度を速くすると、グローンイン欠陥が成長するのを抑制する効果があり、欠陥サイズそのものは非常に小さなものに抑えることができる。しかしその反面、欠陥サイズが小さくなると、欠陥の密度は逆に高くなる傾向があり、これまではウエーハに数多くの欠陥が存在すると、集積回路に加工した時に酸化膜耐圧特性に問題が生じるとの点から、凝集温度帯の冷却速度を速くする製造方法はあまり用いられてこなかった。
しかし、最近では、グローンイン欠陥が高密度に発生したシリコンウエーハであっても、欠陥のサイズが微小なものであれば、ウエーハに加工した時に熱処理を加えることで欠陥を消滅させられることが確認されており、シリコン単結晶を引上げる際、グローンイン欠陥の凝集温度帯での結晶冷却速度を制御する方法と、ウエーハに加工した際の熱処理を組み合わせることで、効率的にウエーハ表面に存在する欠陥を抑制する方法が注目されている。
また、窒素をシリコン単結晶に添加すると、単結晶の育成時に結晶中に生じる欠陥の凝集をさらに抑制する効果が得られることから、この方法に加え、凝集温度帯の通過時間を適切に制御してグローンイン欠陥のサイズを極めて小さなサイズにとどめ、単結晶をウエーハに加工した際に熱処理を加えて、ウエーハ表面の欠陥を消滅させる方法が最近開発された(特願平10−170629号参照)。この方法によれば育成時にシリコン単結晶が凝集温度帯を通過する時間を高速にできるので結晶の生産効率を損なうことなく、ウエーハの表面の欠陥を消滅させることができるため、酸化膜耐圧特性も良く、さらにはウエーハ上に大きな欠陥も存在しないので、良好な集積回路の基板材料となり、昨今急速に開発が進んでいる技術である。
しかし、最近の試験結果から、例えば不純物として窒素を添加し、グローンイン欠陥の凝集温度帯である1150〜1080℃の温度領域を結晶が通過する時間を適切に調整して欠陥の抑制を図ることができたとしても、添加する不純物、すなわち窒素の濃度を大きく変えたり、或は引上げ機のホットゾーン(Hot Zone)を変更して炉内の温度分布を微調整することによって、これまで上記温度領域を結晶が通過する時間、すなわち、1150〜1080℃の間の結晶冷却速度を同じように制御しても、グローンイン欠陥のサイズ或は密度を一義的に調整できず、欠陥のサイズにバラツキが出てしまう場合があった。また、ウエーハに加工した段階で、欠陥を消滅させる熱処理を加えても、消滅できないものが多くでる場合があり、欠陥の少ないウエーハを製造する上での問題となっていた。
発明の開示
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、CZ法により製造されたシリコン単結晶において、グローンイン欠陥のサイズと密度のバラツキを効率よく抑制し、結晶の品種によらず、品質の安定したシリコン単結晶、シリコンウエーハおよびその製造方法を提供することを主たる目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造方法において、所定の不純物の種類と濃度を有するシリコン単結晶を製造する前に、製造予定のシリコン単結晶と同じ不純物の種類と濃度を有するシリコン単結晶を成長させてグローンイン欠陥の凝集温度帯を求めた後、その温度に基づき凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度が所望の値となるようにシリコン単結晶の育成条件或は引上げ機炉内の温度分布を定めてシリコン単結晶を製造することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法である。
CZ法でシリコン単結晶を育成した場合の凝集温度帯は、従来から一般に1150〜1080℃と言われてきたが、これは窒素等の不純物が結晶にドープされていない時の値であり、育成中の結晶に高濃度の不純物が添加されている場合には、欠陥抑制のため添加された窒素、石英ルツボから供給された酸素、半導体の特性を持たせるためのホウ素等、これら不純物の影響によりグローンイン欠陥の凝集温度帯は微妙に変化することが判った。そして通常製品として製造されているシリコン単結晶には、その品種によりこれらの不純物が所定量加えられているものであり、不純物の種類と濃度によって凝集温度帯も1150〜1080℃から微妙にズレを生じている。さらに、本発明者等が、不純物の影響を調査、試験している過程で不純物を添加しない時の凝集温度帯を精密に測定したところ、1100〜1010℃の範囲であることが判った。以後、特に断らない限りこの値を使用する。
従って、不純物を加え、さらにグローンイン欠陥の凝集温度帯を利用して結晶欠陥の抑制を図ろうとするのであれば、結晶に含まれる不純物の種類或はその濃度によって変化する凝集温度帯を的確に把握してから単結晶を育成する必要がある。そこで、ウエーハに加工した時に安定した欠陥サイズと密度を持った製品になるシリコン単結晶を育成するためには、製品製造を行う前に、予め同じ不純物を含んだシリコン単結晶の成長試験を行い、グローンイン欠陥の凝集温度帯を調べて、適切な単結晶の育成条件や引上げ機の炉内温度分布を決めてシリコン単結晶の製造を行うことが有効である。このようにすれば、目的とする凝集温度帯での冷却速度を適切に保つことができるので、グローンイン欠陥のサイズおよび密度を精度良く、所望の値に制御することができる。
この場合、不純物の種類と濃度を、少なくとも窒素とその濃度とすることができる。
凝集温度帯は、シリコン単結晶中の不純物の種類とその濃度によって微妙に変化するものであるが、試験の結果、窒素をドープした場合、その影響がとりわけ大きく、少なくとも窒素をドープした結晶のグローンイン欠陥のサイズ、密度を制御するには凝集温度帯の変化を求める試験を行うのが望ましい。
そして、本発明に係るシリコン単結晶の製造方法は、不純物として窒素を添加したシリコン単結晶の製造方法において、シリコン単結晶中に含まれる窒素濃度が、0.1×1013〜8.0×1013/cm3の範囲内にあり、この時のグローンイン欠陥の凝集温度帯を、窒素を添加しない場合の凝集温度帯に対して、高温側を−50℃、低温側を−20℃、夫々移動させた凝集温度帯と仮定し、該凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度が所望の値になるようにシリコン単結晶の育成条件或は引上げ機炉内の温度分布を定めてシリコン単結晶を製造することを特徴とするものである。
このように、不純物として、窒素を添加する場合、シリコン単結晶に含まれる窒素の濃度が0.1×1013〜8.0×1013/cm3の範囲内であれば、この時のグローンイン欠陥の凝集温度帯を、窒素をドープしていない時のシリコン単結晶の凝集温度帯(1100〜1010℃)に対し、高温側を−50℃、低温側を−20℃、夫々移動させた領域、すなわち、1050〜990℃の範囲がこの時の窒素濃度におけるグローンイン欠陥凝集温度帯であると仮定してシリコン単結晶の育成を行っても、同様の欠陥抑制効果を得ることができるものである。
すなわち、窒素濃度が上記範囲内であれば、窒素をドープしていない時の凝集温度帯に対し、高温側を−50℃、低温側を−20℃夫々移動したものと仮定して、シリコン単結晶の製造条件や引上げ機の炉内温度分布を設定しても、グローンイン欠陥を抑制する上では、その誤差は許容される範囲であり、欠陥のサイズや密度分布に与える影響は少ない。このような近似を用いれば、わざわざシリコン単結晶の不純物濃度に合わせて、製品製造前の凝集温度帯を求める成長試験を行わなくても良いので、効率的なシリコン単結晶の製造が可能となり、生産性と歩留の向上並びに品質とコストの改善を図ることができる。
そして、前記製造方法において、グローンイン欠陥の凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度の平均値を1.6℃/min以上とすることが好ましい。
このように、シリコン単結晶に不純物を添加した時の凝集温度帯の結晶冷却速度を急冷、すなわち、平均値で1.6℃/min以上となるように引上げ条件、或は引上げ機炉内温度分布を設定すれば、例えば、不純物として窒素をドープした場合には、0.1×1013〜8.0×1013/cm3の濃度範囲内で欠陥のサイズが平均60nm以下と一義的に決まるバラツキの少ない欠陥を持つ結晶を育成することができる。そして、結晶の欠陥サイズがこのように小さく、バラツキが少なければ、ウエーハに加工した際に、欠陥の密度が高くても熱処理によって消滅させることが可能であり、高品質のウエーハを作製することができる。また、例え欠陥が消滅せずにウエーハ表層に残留していたとしても、欠陥のサイズが極めて小さいため、ウエーハ上に集積回路を構成してもその特性に与える影響は極めて軽微である。
さらに、前記グローンイン欠陥の凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度の平均値を1.0℃/min以下とすることが好ましい。
このように、シリコン単結晶に不純物を添加した時の凝集温度帯の結晶冷却速度を徐冷、すなわち、平均値で1.0℃/min以下となるように引上げ条件、或は引上げ機炉内温度分布を設定してシリコン単結晶の育成を行えば、不純物等がドープされてもシリコン単結晶をウエーハに加工した際に、非常に欠陥の低密度なウエーハを得ることができる。
本発明のシリコン単結晶に係る発明は、前記製造方法により育成されたシリコン単結晶であって、熱処理を施す前のLSTDの密度が500個/cm2以上であることを特徴とするシリコン単結晶である。
LSTDの密度が500個/cm2以上になるような非常に欠陥密度の高い結晶では、結晶中に存在する欠陥の密度が高くとも、欠陥自体の大きさは平均値(数平均)で70nm以下の微小なものであり、シリコン単結晶をウエーハに加工した際に、一定の熱処理を加えることによって、欠陥を簡単に消滅させることができる。特に本発明のようにシリコン単結晶の育成に当たって凝集温度帯での結晶冷却速度を適切な値に保つことにより、不純物の種類と濃度がほぼ同じものであれば、欠陥サイズをほぼ一義的にバラツキ少なく決めることが可能であり、欠陥を消滅させるための熱処理を加えた時に、より一層高い欠陥の消滅効果を得ることができる。
そして本発明のシリコンウエーハに係る発明は、前記シリコン単結晶から製造されたシリコンウエーハであって、非酸化性ガス雰囲気中で熱処理を加えたことを特徴とするシリコンウエーハである。
この結晶欠陥を消滅させるための熱処理は、水素、アルゴン、またはその混合ガスのような非酸化性雰囲気中で行うのが望ましい。そして、この時の熱処理条件としては、欠陥が消滅するようなものであれば特に限定するものではないが、1200℃×1時間、または1150℃×2時間程度の熱処理を加えるのが効果的である。なお、この熱処理条件の選択に当たっては、所望の凝集温度帯の通過時間を決めて結晶を育成し、結晶内部に発生した欠陥のサイズに見合った熱処理条件を選べば良い。
以上説明したように、本発明のように、添加する不純物の種類と濃度によって変化する結晶欠陥の凝集温度帯を予め求めておき、その温度に基づき凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度が所望の値となるようにシリコン単結晶の育成条件或は引上げ機炉内の温度分布を定めてシリコン単結晶を育成すれば、シリコンウエーハの表層に存在するグローンイン欠陥と呼ばれる結晶欠陥のサイズや密度をバラツキなく所望の値に制御することができるとともに、生産性と歩留りの向上を図り、品質とコストの改善を達成することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明につき詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。説明に先立ち各用語、特にグローンイン欠陥の主なものにつき予め解説しておく。
(1)FPD(Flow Pattern Defect)とは、成長後のシリコン単結晶棒からウェーハを切り出し、表面の歪み層を弗酸と硝酸の混合液でエッチングして取り除いた後、K2Cr2O7と弗酸と水の混合液で表面をエッチング(Seccoエッチング)することによりピットおよび流れ模様が生じる。この流れ模様をFPDと称し、ウェーハ面内のFPD密度が高いほど酸化膜耐圧の不良が増える(特開平4−192345号公報参照)。
(2)LSTD(Laser Scattering Tomography Defect)とは、成長後のシリコン単結晶棒からウエーハを切り出し、表面の歪み層を弗酸と硝酸の混合液でエッチングして取り除いた後、ウエーハを劈開する。この劈開面より赤外光を入射し、ウエーハ表面から出た光を検出することでウエーハ内に存在する欠陥による散乱光を検出することができる。ここで観察される散乱体については学会等ですでに報告があり、酸素析出物とみなされている(J.J.A.P.Vol.32,P3679,1993参照)。また、最近の研究では、八面体のボイド(穴)であるという結果も報告されている。
また、最近ではウエーハ表層の欠陥を観察するために、赤外光レーザーを、鏡面研磨加工あるいはエピタキシャル成長を施したウエーハに対して斜めから入射し、欠陥からの散乱光をウエーハに対して垂直方向からTVカメラで測定・解析を行う方法が開発された。この方法であれば、非破壊で数ミクロンという極表面層中に存在する欠陥の評価を行うことが可能となった。尚、この方法の場合は、欠陥の密度を[個/cm2]と面積あたりで表すことが多い。
(3)COP(Crystal Originated Particle)とは、ウエーハの中心部の酸化膜耐圧を劣化させる原因となる欠陥で、SeccoエッチではFPDになる欠陥が、SC−1洗浄(NH4OH:H2O2:H2O=1:1:10の混合液による洗浄)では選択エッチング液として働き、COPになる。このピットの直径は1μm以下で光散乱法で調べる。
本発明者等は、これまでCZ法でシリコン単結晶を育成した場合に、結晶内部に形成されるグローンイン欠陥の凝集温度帯は、結晶の品質、すなわち、単結晶中に含まれる不純物等に影響されることなく、一定のものであると考えてきた。つまり、CZ法による単結晶の育成においては、結晶中の不純物に関係なく、1100〜1010℃の結晶冷却速度によって欠陥サイズがほぼ一義的に決まるものと考えられていた。しかし、単結晶に含まれる不純物、特に窒素濃度を変化させて窒素による欠陥抑制効果と、凝集温度帯での冷却速度による欠陥抑制効果を調査、試験していったところ、結晶への不純物ドープ量によっては、1100〜1010℃の凝集温度帯での冷却速度を等しくしても、その他の引上げ条件、或はホットゾーン等の違いにより、単結晶内部に形成されたグローンイン欠陥のサイズに予期した程の抑制効果が現れず、バラツキも出ることが判った。そこで、その原因を調査、試験したところ、結晶へ添加する不純物の種類とドープ量によっては、1100〜1010℃の凝集温度帯がズレることが解り、そのズレた凝集温度帯に対応した適切な結晶冷却速度、その他の引上げ条件、或はホットゾーン等を求めてシリコン単結晶の育成を行えばグローンイン欠陥のサイズや密度のバラツキを抑制できることを見出し、諸条件を見極めて本発明を完成させたものである。
一般に、これまでグローンイン欠陥の凝集温度帯は、1150〜1080℃であり、固定的なものと考えられてきたが、結晶中に含まれる不純物(酸素、窒素、ホウ素、リン等)、特に窒素ドープ量によって欠陥の凝集温度帯が微妙に変化することを突き止めた。
なお、本発明者等が、不純物の影響を調査、試験している過程で不純物を添加しない時の凝集温度帯を精密に測定したところ、下記の試験結果に見られるように、1100〜1010℃の範囲が正確な値であることが判った。
従って、所定の不純物の種類と濃度を有するシリコン単結晶を製造する前に、製造予定のシリコン単結晶と同じ不純物の種類と濃度を有するシリコン単結晶を成長させてグローンイン欠陥の凝集温度帯を求めた後、その温度に基づき凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度が所望の値となるようにシリコン単結晶の育成条件或は引上げ機炉内の温度分布を定めてシリコン単結晶の育成を行えば、所望の欠陥サイズや密度を精度良く得ることができるようになり、バラツキの少ない製品を製造することが可能である。
次に、本発明でいう凝集温度帯の調査、試験を説明する。
凝集温度帯を求める方法としては、単結晶に製品と同量の不純物をドープして引上げ速度を急に変える「引上げ速度急変実験」や「成長途中で結晶を融液から切離し急冷する試験」等がある。
(試験1)[通常(窒素無添加)の凝集温度帯の確認]
通常のCZ法単結晶引上げ装置を使用し、18インチ石英ルツボに原料多結晶シリコンを50Kgチャージし、直径6インチ、方位<100>、P型10Ωcm,酸素濃度15ppma(JEIDA:日本電子工業振興協会規格)、窒素ドープ無しの引上げ条件で、引上げ速度1.0/minとして直胴長さが50cmになるまで結晶を成長させ、それ以後は、0.4/minとして直胴長さが80cmになるまで引上げを続けた。そして、直胴長さが80cmになったところで、テールを作製し、最終的には42kgの結晶を得た。
ここで得られた単結晶棒から、ワイヤソーを用いてウエーハを切り出し、面取り、ラッピング、エッチング、鏡面研磨を行い、直径6インチのシリコンウエーハを作製した。このウエーハにセコ(Secco)エッチングを施し、ウエーハ表面を顕微鏡観察してピット密度を測定し、FPDとしてグローンイン欠陥密度を求めた。
図1(a)に結晶の成長軸方向のFPD密度分布を表した。図1(a)からFPD密度が、結晶の肩の部分を0cmとすると、直胴の38〜41.5cm付近で大きく変化しているのが判る。この結果を元に、総合伝熱解析ソフトFEMAG(F.Dupret,P.Nicodeme,Y.Ryckmans,P.Wouters,and M.J.Crochet,Int.J.Heat Mass Transfer,33,1849(1990))等の熱解析シュミレーションを用いて結晶の引上げ速度を変えた直後の結晶軸方向の温度分布を計算したところ、窒素を添加していない時の凝集温度帯は1100〜1010℃であることが判った(従来は、1150〜1080℃が定説であった)。なお、図1のFPD密度の値は、ウエーハの周辺(外周から10mm内側部分)、R(半径)/2、中心の3点の値の平均値である。
(試験2)[窒素を添加した場合の凝集温度帯の測定]
窒素ドープ量を1.6×1013/cm3とした以外は、試験1と同様の条件で引上げた。
ここで得られた単結晶棒から、試験1と同様な方法でシリコン鏡面ウエーハを作製したところ、図1(b)に示すような結晶軸方向のFPD密度分布が得られた。この結果、窒素を添加したときの凝集温度帯域は1050〜990℃であり、不純物、特に窒素を添加することにより、凝集温度帯域が大きく変化することが確認された。ちなみに、窒素無添加の場合(試験1:1100〜1010℃)と比較して、高温部で−50℃、低温部で−20℃のズレを生じる結果になった。
ここで、窒素ドープ量を0.1×1013〜8.0×1013/cm3の範囲に変化させて凝集温度帯を求めた結果も、ほぼ1050〜990℃の範囲であった。
以上のように、不純物として窒素に着目した結果、凝集温度帯は、窒素をドープしない場合は、1100〜1010℃であったのに対して、窒素を0.1×1013〜8.0×1013/cm3の範囲内に添加した結晶では、1050〜990℃と低温側に変化していることが明らかになった。
従って、不純物として窒素を添加したシリコン単結晶の製造方法において、シリコン単結晶中に含まれる窒素濃度が、0.1×1013〜8.0×1013/cm3の範囲内にあり、この時のグローンイン欠陥の凝集温度帯を、窒素を添加しない場合の凝集温度帯に対して、高温側を−50℃、低温側を−20℃、夫々移動させた凝集温度帯と仮定し、該凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度が所望の値になるようにシリコン単結晶の育成条件或は引上げ機炉内の温度分布を定めてシリコン単結晶を製造すれば、欠陥のサイズや密度のバラツキの少ない単結晶を育成することができるとともに、生産性と歩留の向上並びに品質とコストの改善を図ることができる。
なお、窒素密度が8.0×1013/cm3よりも高い場合には、グローンイン欠陥の凝集温度帯がさらに低温側に移動することが予想されるが、この場合でも本発明に従い、予め所望の窒素濃度のシリコン単結晶を成長させてグローンイン欠陥の凝集温度帯を求めて、その温度に基づき凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度が所望の値となるようにシリコン単結晶の育成条件あるいは引上げ機炉内の温度分布を定めてシリコン単結晶を製造すればよい。
そして、シリコン単結晶に不純物を添加した時の凝集温度帯の結晶冷却速度を急冷、すなわち、平均値で1.6℃/min以上となるように引上げ条件、或は引上げ機炉内温度分布を設定すれば、例えば、不純物として窒素をドープした場合には、0.1×1013〜8.0×1013/cm3の濃度範囲内で欠陥のサイズが平均60nm以下と一義的に決まるサイズバラツキの少ない欠陥を持つ結晶を育成することができる。結晶の欠陥サイズがこのように小さく、バラツキが少なければ、ウエーハに加工した際に、欠陥の分布密度が高くても熱処理によって消滅させることが可能であり、高品質のウエーハを作製することができる。また、例え欠陥が消滅せずにウエーハ表層に残留していたとしても、欠陥のサイズが極めて小さいため、ウエーハ上に集積回路を形成してもその特性に与える影響は極めて軽微である。
さらに、シリコン単結晶に不純物を添加した時の凝集温度帯の結晶冷却速度を徐冷、すなわち、平均値で1.0℃/min以下となるように引上げ条件、或は引上げ機炉内温度分布を設定してシリコン単結晶の育成を行えば、不純物等がドープされてもシリコン単結晶をウエーハに加工した際に、欠陥のサイズは大きくなってしまうものの、非常に低密度で、酸化膜耐圧特性の良好なウエーハを得ることができる。
本発明のシリコン単結晶の特徴は、前記製造方法により育成されたシリコン単結晶であって、熱処理を施す前のLSTDの密度が500個/cm2以上あるものである。
LSTDの密度が500個/cm2以上になるような非常に欠陥密度の高い結晶では、結晶中に存在する欠陥の密度が高くとも、欠陥自体の大きさは75nm以下の微小なものであり、シリコン単結晶をウエーハに加工した際に、一定の熱処理を加えることによって、欠陥を消滅させることができる。特に本発明のようにシリコン単結晶の育成に当たって凝集温度帯での結晶冷却速度を適切な値に保つことにより、不純物の種類と濃度がほぼ同じものであれば、欠陥サイズをほぼ一義的にバラツキ少なく決めることが可能であり、欠陥を消滅させるための熱処理を加えた時に、より一層高い欠陥の消滅効果を得ることができる。
そして本発明のシリコンウエーハの特徴は、前記シリコン単結晶から製造されたシリコンウエーハであって、非酸化性ガス雰囲気中で熱処理を加えられたものである。
この結晶欠陥を消滅させるための熱処理は、水素、アルゴン、またはその混合ガスのような非酸化性雰囲気中で行うのが望ましい。そして、この時の熱処理条件としては、欠陥が消滅するようなものであれば良く、1200℃×1時間、または1150℃×2時間程度の熱処理を加えるのが効果的である。なお、この熱処理条件の選択に当たっては、所望の凝集温度帯の通過時間を決めて結晶を育成し、結晶内部に発生する欠陥のサイズに合った熱処理条件を選べば良い。
本発明において、CZ法によって不純物、例えば窒素をドープしたシリコン単結晶を育成するには、例えば特開昭60−251190号に記載されているような公知の方法によれば良い。
すなわち、CZ法は、石英ルツボ中に収容された多結晶シリコン原料の融液に種結晶を接触させ、これを回転させながらゆっくりと引上げて所望直径のシリコン単結晶を育成する方法であるが、予め石英ルツボ内に窒化物を入れておくが、シリコン融液中に窒化物を投入するか、雰囲気ガスを窒素を含む雰囲気等とすることによって、引上げ結晶中に窒素をドープすることができる。この際、窒化物の量或は窒素ガスの濃度或は導入時間等を調節することによって、結晶中のドープ量を制御することができる。このようにして前述の0.1×1013〜8.0×1013/cm3の窒素濃度に制御することも容易に行える。
このように、CZ法によって単結晶を育成する際に、窒素をドープすることによって、結晶成長中に導入される結晶欠陥の発生を抑制することができる。そして、窒素をドープした場合の結晶欠陥の凝集温度帯である1050〜990℃における結晶冷却速度を1.6℃/min以上の高速か、或は1.0℃/min以下の低速で通過させることが重要である。実際にこのような結晶製造条件を実現するためには、例えば、CZ法シリコン単結晶製造装置のチャンバー内において、シリコン単結晶の温度が1050〜990℃となる領域で結晶を所望の冷却速度で冷却することができる装置を設ければ良い。このような冷却装置としては、冷却ガスを吹き付けて結晶を冷却できる装置或は、融液面上の一定位置に、結晶を囲うように水冷リングを設ける等の方法を適用することができる。あるいは、断熱材や遮熱板で囲いその位置を変えて温度勾配をつける等、いわゆるホットゾーンの構造を設計する手法もある。この場合、結晶の引上げ速度を調整することによって、所望冷却速度範囲内とすることができる。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
不純物として窒素をドープした場合、欠陥サイズが60nm程度でバラツキの少ない均一なシリコンウエーハを意図してシリコン単結晶の育成を行った。
先ず、予備テストとして製造予定のシリコン単結晶と同じ不純物の種類と濃度を有するシリコン単結晶を成長させてグローンイン欠陥の凝集温度帯を求めた。窒素ドープ量を1.6×1013/cm3とした以外は、前記試験1と同様の条件と方法で引上げた。
ここで得られた単結晶棒から、試験1と同様な方法でシリコン鏡面ウエーハを作製したところ、図1(b)に示すような結晶軸方向のFPD密度分布が得られた。この結果、窒素を添加したときの凝集温度帯域は1050〜990℃であり、不純物、特に窒素を添加することにより、凝集温度帯域が大きく変化することが確認された。ちなみに、窒素無添加の場合(試験1:1100〜1010℃)と比較して、高温部で−50℃、低温部で−20℃のズレを生じる結果になった。
次いで、上記凝集温度帯域の温度に基づき凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度が所望の値となるようにシリコン単結晶の育成条件或は引上げ機炉内の温度分布を定めてシリコン単結晶を育成した。
急冷型のホットゾーン(A型とする)を備えたCZ法単結晶引上げ装置を使用し、18インチ石英ルツボに原料多結晶シリコンを50Kgチャージし、直径6インチ、方位<100>、P型10Ωcm,酸素濃度15ppma(JEIDA:日本電子工業振興協会規格)、窒素ドープ量1.6×1013/cm3の引上げ条件で、引上げ速度1.0/minとして結晶を成長させた。
凝集温度帯と冷却速度は、1050〜990℃において1.6℃/minとなる条件で育成した。
ここで得られた単結晶棒から、ワイヤソーを用いてウエーハを切り出し、面取り、ラッピング、エッチング、鏡面研磨を行い、直径6インチのシリコンウエーハを作製した。
これを透過型電子顕微鏡(TEM)にかけてウエーハ表面に存在する欠陥を測定したところ、欠陥のサイズは、平均で60nm程度であり、窒素添加効果と、凝集温度帯の結晶冷却速度を適切に調整したことで欠陥の大きさが抑制されたことが解る。
さらに、このウエーハに欠陥を消滅させるための熱処理(1200℃×1時間、アルゴンガス雰囲気)を施し、ウエーハ表面を観察したところ、殆どの欠陥を消滅させることができた。表1に試験条件と結果をまとめて示した。
この結果から明らかなように、窒素をドープした時の凝集温度帯を、高温側で−50℃、低温側で−20℃移動した1050〜990℃の凝集温度帯における結晶冷却速度を制御すれば、欠陥のサイズと密度を所望のものとすることができることが判る。
(実施例2)
引上げ機炉内のホットゾーンを変更して炉内の温度分布を変え、結晶冷却速度を、仮定した凝集温度帯1050〜990℃において2.0℃/minと、一層急冷型(B型)とした以外は、実施例1と同様の条件で単結晶を育成した。
この結果、窒素を添加した時の、凝集温度帯での結晶冷却速度をより大きくしたことにより、さらに結晶欠陥のサイズを小さく抑制することが可能になった。また、結晶欠陥のサイズが平均で52nmまで小さくできたことで、熱処理を加えることにより、ほぼ完全に欠陥を消滅させることも可能である。表1に試験条件と結果をまとめ併記した。
また、これまでは、欠陥のサイズのみを問題視してきたが、グローンイン欠陥のサイズは欠陥密度と反比例する傾向がある。このため、実施例2で得られたウエーハをLSTD−Sonner(三井金属鉱業製 MO−601)を使用してLSTDとして観察されるグローンイン欠陥を、欠陥サイズ50nm以上、測定深さ5μmの条件で観察したところ、図2に示したような結果が得られた。
この欠陥密度分布図から、欠陥を消滅させる前のLSTDの密度が、500個/cm2以上であれば、熱処理によって殆どの欠陥を消滅させることができることが判る。
(比較例)
窒素を添加した場合、凝集温度帯を求める予備テストを行わないで、通常型のホットゾーン(C型)を使用した以外は、実施例1と同条件で単結晶を育成した。この時、従来の凝集温度帯1100〜1010℃における結晶冷却速度は1.9℃/minに保持されており、目的とする欠陥サイズを得るための条件を満たしていた。
これから得られたシリコン鏡面ウエーハをTEMにかけて欠陥を測定したところ、欠陥の大きさは平均でほぼ80nm程度と大きかった。
さらに、このウエーハに欠陥を消滅させるための熱処理(1200℃×1時間、アルゴンガス雰囲気)を施し、ウエーハ表面を観察したところ、多くの欠陥は消滅することなくウエーハ上に残っていた。表1に試験条件と結果をまとめて併記した。この結果は、当初欠陥サイズが60nm程度のものを得ようと意図したこととは違うものとなった。
後で、窒素を添加した時の凝集温度帯の結晶冷却速度を求めたところ、1.3℃/minであり、凝集温度帯では徐冷されていたことが判った。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記実施形態においては、直径6インチのシリコン単結晶を育成する場合につき例を挙げて説明したが、本発明はこれには限定されず、直径8〜16インチあるいはそれ以上のシリコン単結晶にも適用できる。
また、本発明は、シリコン融液に水平磁場、縦磁場、カスプ磁場等を印加するいわゆるMCZ法にも適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
図1は、シリコン単結晶における結晶欠陥凝集温度帯の大きさと存在位置を説明する図である。
(a)窒素ドープなしの場合、 (b)窒素ドープした場合。
図2は、本発明の製造方法で得られたシリコンウエーハの熱処理効果を説明する図である。
(a)熱処理前のLSTDの分布、 (b)熱処理後のLSTDの分布。
Claims (3)
- チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造方法において、所定の不純物の種類と濃度を有するシリコン単結晶を製造する前に、製造予定のシリコン単結晶と同じ不純物の種類と濃度を有するシリコン単結晶を成長させてグローンイン欠陥の凝集温度帯を求めた後、その温度に基づき凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度が所望の値となるようにシリコン単結晶の育成条件或は引上げ機炉内の温度分布を定めてシリコン単結晶を製造するようにし、前記不純物の種類と濃度が、少なくとも窒素とその濃度であることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
- 前記グローンイン欠陥の凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度の平均値を1.6℃/min以上とすることを特徴とする請求項1に記載したシリコン単結晶の製造方法。
- 前記グローンイン欠陥の凝集温度帯を通過する結晶の冷却速度の平均値を1.0℃/min以下とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載したシリコン単結晶の製造方法。
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