JP4154706B2 - カメラに備えるモニタとフラッシュの給電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、モニタ用のバックライトの給電とフラッシュ装置の充電とを一つの電源回路によって行なう構成としたカメラの給電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
被写体画像を電気変換し静止画像情報として半導体メモリ或いは磁気ディスク等の記憶媒体に記憶させて撮影するカメラが、いわゆる電子スチルカメラやデジタルビデオカメラなどとして広く知られている。
【0003】
そして、この種のカメラは、撮影する被写体を観察するため、電子ビュ−ファィンダを備えたものの他に、被写体画像を画面に映し出すモニタ・ディスプレイ装置を備えたものがある。
【0004】
このモニタ・ディスプレイ装置(以下、単にモニタという)は、例えば、被写体画像信号を供給する液晶表示デバイスと、この液晶表示デバイスの裏側に配設されたバックライト(冷陰極放電管)とを備え、バックライトの照明によって液晶表示デバイスの画面上に被写体画像を映し出す構成となっている。
【0005】
なお、このようなモニタは、撮影しようとする被写体画像の表示の他に、記憶媒体に一旦記憶させた被写体画像情報を読み出し、その被写体画像を表示させることができる。
【0006】
また、上記したカメラは、被写界が暗く被写体の明るさが不足する場合、被写体照明を行なって撮影するフラッシュ装置を備えたカメラがある。
【0007】
このフラッシュ装置(以下、単にフラッシュという)は、シャッタレリ−ズにしたがってトリガ−されるキセノン放電管がメインコンデンサの充電電荷を受けて発光する構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したカメラは、モニタのバックライトを点灯させる電源回路と、フラッシュのメインコンデンサを予め充電する電源回路とを別々に備えている。
具体的には、バックライトの電源回路として直流低電圧を昇圧して交流電圧を出力するインバ−タが、フラッシュ装置の電源回路として直流低電圧を昇圧して出力するDC−DCコンバ−タが各々設けられている。
【0009】
その結果、このような電源回路のための部品点数と部品組付け作業が増加し、カメラ生産のロ−コスト化に好ましくなく、また、このような回路部品の組付けスペ−スのためにカメラの小形化に困難を伴なうと言う問題があった。
【0010】
そこで本発明では、従来の上記したようなカメラが、モニタのバックライトの電源回路としてインバ−タを、フラッシュの電源回路としてコンバ−タを備えていることにかんがみ、これらを共用できる一つの電源回路として上記した問題点を可能なる限り解決することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本発明では、撮影する被写体の画像をバックライトの照明を利用して写し出すモニタ手段と、被写体照明を行なうフラッシュ手段とを備えたカメラにおいて、直流低電圧をコンバータ回路の発振動作によって昇圧し、昇圧トランスの出力コイルより交番電圧の出力電圧を出力させる電圧昇圧手段と、上記バックライトを上記昇圧トランスの出力コイルに接続し、上記電圧昇圧手段の出力電圧を上記したバックライトの点灯電圧として供給する第1の給電手段と、整流用ダイオード、メインコンデンサ、スイッチング素子の直列接続体を上記バックライトとは並列にして上記昇圧トランスの出力コイルに接続し、上記電圧昇圧手段の出力電圧をフラッシュ手段の充電電圧として供給する第2の給電手段と、上記スイッチング素子を導通制御して上記第2の給電手段を給電動作させ、導通状態にある当該スイッチング素子を非導通制御して上記第1の給電手段を給電動作させる給電制御手段とより構成したことを特徴とするカメラに備えるモニタとフラッシュの給電装置を提案する。
【0014】
【作用】
このように構成した給電装置は、給電制御手段によってスイッチング素子を導通制御してフラッシュ手段を充電モードとし、当該スイッチング素子が導通状態にあるとき非導通制御してバックライトの点灯モードとすることができる。
つまり、上記のスイッチング素子が導通して第2の給電手段が給電動作して充電モードとなれば、電圧昇圧手段の出力電圧がフラッシュ手段の充電によって降下するため、バックライトが非点灯となる。
そして、上記スイッチング素子が非導通制御されると、第2の給電手段の給電動作に変わって第1の給電手段が給電動作し、バックライトの点灯モードとなる。
この動作でフラッシュ手段の充電が停止し、この充電停止に伴って電圧昇圧手段の出力電圧が上昇することから、バックライトが点灯する。
【0015】
また、フラッシュ手段が充分に充電されたとき出力される検出信号、例えば、レディ信号によって第2の給電手段に設けたスイッチング素子を非導通させる構成とすることにより、第1、第2の給電手段の切換えを自動化することができる。
【0016】
つまり、レディ信号が出力するまでは上記スイッチング素子が導通し、第2の給電手段によってフラッシュ手段が充電される。
レディ信号が出力して上記スイッチング素子が非導通となると、第2の給電手段によるフラッシュ手段の充電が停止し、電圧昇圧手段の出力電圧が上昇する。
この結果、第1の給電手段によって給電されるバックライトが点灯する。
【0017】
また、フラッシュ撮影が行なわれ、フラッシュ手段が再度充電されるときは、電圧昇圧手段の出力電圧が降下し、バックライトが自動的に消灯し充電モ−ドとなる。
【0018】
さらに、この給電装置は、調光手段の操作部を操作してバックライトの明るさを変えることができる。
つまり、調光手段の操作部の設定にしたがって電圧昇圧手段の出力電圧レベルが変わり、バックライトが調光される。
【0019】
調光手段は、給電制御手段が第1の給電手段を給電動作させるに伴って動作状態に移行させる構成とする。
また、この調光手段については、入力電流を断続させて発振動作する昇圧トランスを電圧昇圧手段として設け、上記入力電流を操作部の設定にしたがって所定の時間々隔で間欠制御する入力電流制御手段によって構成することができる。
【0020】
さらに、フラッシュ手段にはフラッシュ発光を自動調光する調光手段を備え、被写体の距離や反射状態等にしたがってフラッシュ発光量が定まるようにすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面に沿って説明する。
図1は給電装置の第1実施形態を示す回路図である。なお、この図面は撮影した被写体画像情報を半導体メモリ、磁気ディスクなどの記憶媒体に記憶させる構成のカメラに備えるモニタとフラッシュの電源回路について示してある。
【0022】
この図において、10は昇圧トランスであり、これは入力コイル10P、出力コイル10S、フィ−ドバックコイル10Fを備えたフライバックトランスとなっている。
この昇圧トランス10が発振用トランジスタ11、起動抵抗12、抵抗13とコンデンサ14、15の時定数回路と共にインバ−タを形成しており、電池電源16の直流電圧を昇圧して高電圧を出力する。
【0023】
昇圧トランス10の出力コイル10Sには液晶表示デバイスのバックライト17を接続した給電回路(第1の給電手段)を設け、出力コイル10Sの出力電圧(インバ−タ出力)によってバックライト17を点灯させるようになっている。
なお、バックライト17は冷陰極の螢光放電管である。
【0024】
また、昇圧トランス10の出力コイル10Sには整流用ダイオ−ド18、フラッシュのメインコンデンサ19、IGBT素子20の直列接続体からなる給電回路(第2の給電手段)が設けてある。
メインコンデンサ19は、キセノン放電管21、トリガ−回路22と共に公知のフラッシュ回路を形成している。
なお、IGBT素子20に並列接続したコンデンサ23と抵抗24の直列回路はノイズキラ−として動作するものである。
【0025】
つまり、昇圧トランス10の出力電圧を整流用ダイオ−ド18によって整流してフラッシュを充電するコンバ−タ回路として動作する構成となっている。
トリガ−回路22は、トリガ−コンデンサ25、トリガ−トランス26、充電抵抗27、トリガ−スイッチ28より構成してある。
【0026】
メインコンデンサ19に直列接続したIGBT素子20は、フラッシュの充電と非充電とを切換えるモ−ド切換手段を形成し、このIGBT素子20の導通によってフラッシュの充電モ−ドとなり、その非導通でバックライトの点灯モ−ドに切換わる。
なお、シリコンNチャンネルの電界効果トランジスタであるIGBT素子20はハイインピ−ダンスの半導体スイッチング素子であるから、同様に動作する他のスイッチング素子で置き換えることができる。
【0027】
また、このIGBT素子20は電源スイッチ29の閉成下に電源電圧をゲ−トに供給して導通させるように、そのゲ−トを電池電源16の正極側電路に接続してある。
さらに、このIGBT素子20のゲ−ト〜エミッタ間にはバイアス抵抗30とスイッチング作用のトランジスタ31が接続してある。
【0028】
トランジスタ31は、メインコンデンサ19が所定の充電電圧(フラッシュの発光準備が整ったときの充電電圧)まで充電されたとき点灯するネオンランプ32の導通電流をベ−ス入力してONする。
すなわち、メインコンデンサ19が所定の充電電圧に達すると、ネオンランプ32が導通し、メインコンデンサ19、ネオンランプ32、トランジスタ31のベ−ス〜エミッタ、ダイオ−ド33の経路でネオンランプの点灯電流が流れ、トランジスタ31がONする。
なお、トランジスタ31のベ−ス〜エミッタ間に接続した抵抗34はバイアス抵抗である。
【0029】
トランジスタ31はそのON動作により、IGBT素子20のゲ−ト〜エミッタ間電圧を消滅させ、このIGBT素子20を導通から非導通にスイッチ動作させ、フラッシュ回路の充電を停止させる。
【0030】
また、この実施形態では、昇圧トランス10のフィ−ドバックコイル10Fに並列接続したダイオ−ド35とコンデンサ36の直列回路体と、この直列回路体の接続部aと発振用トランジスタ11のベ−スとを接続したツエナ・ダイオ−ド37と、コンデンサ36に並列接続した放電抵抗38とで構成した出力電圧の定電圧回路が設けてある。
【0031】
この定電圧回路は、コンデンサ36がフィ−ドバックコイル10Fに発生するフライバック電圧によって図示極性に充電されるため、このコンデンサ36の充電々圧が大きくなると、ツエナ・ダイオ−ド37が導通して発振用トランジスタ11がOFF制御される。
【0032】
つまり、昇圧トランス10の出力電圧が増大すれば、フィ−ドバックコイル10Fに発生するフライバック電圧も増大し、このフライバック電圧にしたがってコンデンサ36が充電される。
これより、ツエナ・ダイオ−ド37がコンデンサ36の充電々圧に応じて導通するため、発振用トランジスタ11のON時間が短縮するように制御され、昇圧トランス10の出力電圧の増大が抑制される。
【0033】
したがって、ツエナ・ダイオ−ド37の定電圧値によって昇圧トランス10の出力電圧値を定めることができる。
この実施形態では、バックライト17の点灯モ−ドにおいて発生する昇圧トランス10の出力電圧を定電圧化することができるツエナ・ダイオ−ド37が用いられている。
【0034】
なお、上記した定電圧回路は、電池電源16の電圧変動に対してもバックライト17の給電電圧を定電圧化することができる。
その他、図1に示すコンデンサ39は直流低電圧の安定用のコンデンサ、40はパイロットランプ、41は電流制限用のバラストコンデンサである。
また、発振用トランジスタ11のベ−ス〜エミッタ間に接続したスイッチ42は、トリガ−スイッチ28と同期させて一時的に閉成させ、フラッシュの発光始動に当ってインバ−タ発振を一時的に停止させるものである。
なお、トリガ−スイッチ28や上記のスイッチ42はカメラから送られる制御信号によってON、OFFする半導体スイッチによって置き換えることができ、また、ネオンランプ32は定電圧素子であるツエナ・ダイオ−ドによって置き換えることができる。
【0035】
次に、上記した給電装置の動作について説明する。
電源スイッチ29を投入すると、起動抵抗12を通る電源電流が起動電流として発振用トランジスタ11のベ−スに流れ、このトランジスタ11がONする。
これより、昇圧トランス10の入力コイル10Pに電源電流が流れ込む。
【0036】
また、電源スイッチ29の投入によって、IGBT素子20のゲ−トに電源電圧が加わり、このIGBT素子20が導通移行状態となる。
なお、このときはネオンランプ32が消灯しているため、トランジスタ31がOFFとなっている。
【0037】
このとき、昇圧トランス10の出力コイル10Sに発生する出力電圧は方形波電圧となり、その出力電圧が数十ボルト〜数百ボルトとなるため、バックライト17を点灯させる点灯電圧(数千ボルト)に達しないから、このバックライト17は点灯しない。
【0038】
また、その出力電圧によって流れる出力電流は整流用ダイオ−ド18に対して逆向きとなり、その整流作用によって阻止され、フラッシュ回路には流れない。したがって、昇圧トランス10に入力コイル電流が流れることによって磁気エネルギ−を蓄える。
【0039】
発振用トランジスタ11は、昇圧トランス10が備えるコアの磁気飽和やトランジスタの飽和によってONからOFFに向かう。
このとき、昇圧トランス10の各コイルには図示矢印向きの電圧が発生する。
【0040】
すなわち、フィ−ドバックコイル10Fに発生した帰還電圧をベ−スに受ける発振用トランジスタ11が確実にOFFに反転する。
また、出力コイル10Sには高電圧(数千ボルト)のフライバック電圧が発生し、このフライバツク電圧によって整流用ダイオ−ド18に順方向の出力電流が流れる。
【0041】
したがって、IGBT素子20が導通するから、出力コイル10S、整流用ダイオ−ド18、メインコンデンサ19、IGBT素子20、出力コイル10Sのル−プで充電電流が流れ、メインコンデンサ19が充電される。
出力コイル10Sの出力電圧は、このように流れる充電電流のために降下し、この結果、バックライト17の点灯電圧に達せず、バックライト17が消灯したままとなる。
【0042】
フライバック電圧は昇圧トランス10の磁気エネルギ−の減少によって消失し、同様にフィ−ドバックコイル10Fの帰還電圧も消失するため、発振用トランジスタ11のベ−スに起動電流が流れ、このトランジスタ11が再度ONする。
【0043】
したがって、昇圧トランス10が入力コイル電流によって磁気エネルギ−を蓄え、発振用トランジスタ11のその後のOFFによってフライバック電圧を出力し、メインコンデンサ19を充電する。
【0044】
昇圧トランス10が上記のように発振動作することにより、メインコンデンサ19がコンバ−タ回路作用によって充電され、この充電電圧が所定値に達すると、既に述べたようにネオンランプ32が点灯する。
これより、ネオンランプ32の点灯電流をベ−ス入力するトランジスタ31がONし、IGBT素子20が非導通にスイッチ動作するため、メインコンデンサ19の充電が停止する。
【0045】
フラッシュ回路の充電動作が停止すると、昇圧トランス10の出力電圧が急上昇し、この出力電圧によってバックライト17が点灯する。
このバックライト17の点灯により被写体画像がモニタに映し出される。
なお、バックライト17がフラッシュ回路の充電停止によって点灯するが、このときはインバ−タ回路動作となる。
また、このように点灯したバックライト17は、昇圧トランス10の発振動作を止めないかぎり、フラッシュ回路が再度充電されるまで続く。
【0046】
フラッシュ撮影を行なう場合には、バックライト17の点灯によってモニタに映し出された被写体画像を確認し、その状態でシャッタレリ−ズすれば、トリガ−スイッチ28の閉成によって励起電圧が印加されたキセノン放電管21が発光する。
この結果、フラッシュ発光を伴って撮影することができる。
【0047】
また、このようにフラッシュ撮影することにより、メインコンデンサ19の充電電荷が放電するから、ネオンランプ32が消灯し、トランジスタ31がONからOFFとなる。
このため、IGBT素子20が再び導通状態となり、フラッシュ回路の充電動作に移る。
【0048】
上記したように、フラッシュ回路の充電が停止するまでの間バックライト17が消灯し、その後、バックライト17が点灯し、モニタに被写体画像が映し出される。
そして、フラッシュ撮影するまでの間はバックライト17の点灯が続き、フラッシュ撮影が行なわれると、バックライト17が消灯してフラッシュ回路が充電される。
【0049】
図2は第2実施形態として示した給電装置の回路図である。
この第2実施形態の給電装置は上記した第1実施形態の給電装置に対し、バックライト17の調光回路とフラッシュ発光の自動調光回路とを備えた回路構成となっている。
したがって、図1に示す回路部及び回路部材と同じものについては同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0050】
図示するように、この給電装置回路は、電源スイッチ29の閉成下に電源電圧信号SOを入力し、IGBT素子20のゲ−ト制御信号S1を出力する制御演算回路50を備えている。
そして、この制御演算回路50が、シャッタ動作に同期して閉成するトリガ−スイッチ51のトリガ−信号、フラッシュ発光による被写体反射光を受光する受光器52の受光信号、バックライト17の調光操作部(可変抵抗)53の調光操作信号、操作スイッチ54の操作による充電停止信号を入力し、制御信号S2〜S6を出力する構成としてある。
【0051】
先ず、トリガ−スイッチ51からトリガ−信号を入力したときは、発光始動信号(Highレベル信号)S2を出力しIGBT素子55を導通させると共に、発振停止信号S3を出力して昇圧トランス10の発振動作を一時的に停止させる。
なお、この実施形態では図1のスイッチ42が半導体スイッチ素子としてあり、上記発振停止信号S3によってこのスイッチ素子を導通させて一時的に発振を停止させる。
【0052】
受光器52の受光信号は、この受光信号の積分値が所定値に達したときに発光停止信号(Lowレベル信号)S4を出力する。
この発光停止信号S4は上記した発光始動信号S2を消失させてIGBT素子55を非導通とする。
【0053】
調光操作部53から調光操作信号を入力したときは、調光信号(パルス信号)S5を出力し、調光操作部53の操作に対応してバックライト17の明るさを変える。
【0054】
操作スイッチ54の操作信号を入力したときは、充電停止信号(Highレベル信号)S6を出力してトランジスタ31をONさせる。
つまり、メインコンデンサ19が充電過程にある任意のときに、操作スイッチ54を操作することにより、トランジスタ31をON、IGBT素子20を非導通としてメインコンデンサ19の充電を停止させてバックライト17の点灯モ−ドに移行させる。
【0055】
また、この制御演算回路50は、ツエナ・ダイオ−ド56が導通し、その導通信号によりトランジスタ31がONしたとき、そのON信号(Lowレベル信号)S7を入力し、フラッシュの充電モ−ドからバックライト17の点灯モ−ドに切換え、この点灯モ−ドにおいて調光信号S5を出力する。
【0056】
一方、図示するブロック57は、図1に示した発振用トランジスタ11、時定数回路(13、14、15)、定電圧回路(35、36、37)などを含む発振起動回路を示している。
【0057】
また、この給電装置回路では、キセノン放電管21の放電電流路にダイオ−ド58とIGBT素子55を接続し、このIGBT素子55を導通させてトリガ−回路22を動作させ、このIGBT素子55を非導通としてキセノン放電管21の発光を停止させる構成としてある。
【0058】
この実施形態の給電装置は、電源スイッチ29を閉成させた時点では、ツエナ・ダイオ−ド56が非導通、充電停止信号S6がLowレベルとなっているため、トランジスタ31がOFFであり、制御演算回路50がフラッシュの充電モ−ドに移行させる。
【0059】
したがって、制御演算回路50が電源スイッチ29の閉成にしたがってゲ−ト制御信号S1を出力し、IGBT素子20を導通状態に移行させる。
また、電源スイッチ29の閉成によって昇圧トランス10が発振動作し、そのフライバック電圧の出力によってメインコンデンサ19が充電される。
【0060】
メインコンデンサ19が所定の充電電圧に充電されると、ツエナ・ダイオ−ド56が導通し、その導通電流によってトランジスタ31がONする。
このトランジスタ31のONによってIGBT素子20が非導通となり、メインコンデンサ19の充電を停止する。
メインコンデンサ19の充電が停止することにより、昇圧トランス10の出力電圧が上昇し、バックライト17が点灯する。
【0061】
以上の動作は第1実施形態と変わりがないところであるが、トランジスタ31がONすることで、そのON信号S7が制御演算回路50に入力し、この制御演算回路50がバックライト17の点灯モードに移行し、調光信号S5を出力する。
【0062】
調光信号S5はパルス信号であって、発振用トランジスタのON、OFFを間欠制御するようにそのトランジスタのベ−ス電流を制御する。
したがって、この調光信号S5のパルスデュ−ティ比を調光操作部53の操作設定により変えれば、その操作設定に応じて昇圧トランス10の出力電圧レベルが変わり、バックライト17を調光することができる。
【0063】
一方、フラッシュ撮影する場合には、シャッタレリ−ズすることにより、トリガ−スイッチ51が閉成し、制御演算回路50より発光始動信号S2が出力する。
これより、IGBT素子55が導通し、メインコンデンサ19の充電電圧とコンデンサ23の充電電圧が加算されてキセノン放電管21に印加され、また、トリガ−コンデンサ25の電荷がこのIGBT素子55とトリガ−トランス26を通って放電し、トリガ−回路22の動作によりキセノン放電管21がトリガ−されることから、キセノン放電管21が放電を開始する。
【0064】
なお、キセノン放電管21の発光は、メインコンデンサ19の充電電荷が、キセノン放電管21、ダイオ−ド58、IGBT素子55、ダイオ−ド33の経路で放電することによつて行なわれる。
また、キセノン放電管21の発光により、被写体反射光が受光器52によって受光され、受光信号が制御演算回路50に入力する。
【0065】
これより、受光信号の積分が所定値に達したとき制御演算回路50がLowレベルの発光停止信号S4を出力する。
この発光停止信号S4によりIGBT素子55が非導通となり、キセノン放電管21の放電電流を遮断して発光停止する。
【0066】
上記のフラッシュ発光により、メインコンデンサ19の充電電圧が降下し、ツエナ・ダイオ−ド56が非導通となることから、トランジスタ31がOFFに復動する。
これより、制御演算回路50がフラッシュの充電モ−ドに切換り、ゲ−ト制御信号S1を出力してIGBT素子20を再度導通させる。
したがって、メインコンデンサ19が上記同様にして充電される。
【0067】
一方、メインコンデンサ19の充電中に操作スイッチ54を閉成させると、制御演算回路50が充電停止信号S6を出力する。
これより、トランジスタ31がONし、IGBT素子20を非導通とすると共に、制御演算回路50がバックライト17の点灯モ−ドに移行する。
この結果、フラッシュの充電中であっても操作スイッチ54を閉成させれば、直ちにバックライト17が点灯し、モニタの被写体画像を見ることができる。
【0068】
【発明の効果】
上記した通り、本発明の給電装置は、モニタのバックライトを点灯させるインバ−タ電源回路と、フラッシュを充電するコンバ−タ電源回路とを一つの電圧昇圧手段で構成したので、モニタとフラッシュの電源部構成が簡単となり、カメラの小形化と生産のロ−コスト化に極めて有利となる。
【0069】
また、バックライトの調光手段を備えたので、モニタの明るさを任意に調整することができ、さらに、フラッシュ発光の調光手段を備えたことから、フラッシュ撮影において適正露光を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態として示した給電装置の回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態として示した給電装置の回路図である。
【符号の説明】
10 昇圧トランス
11 発振用トランジスタ
16 電池電源
17 バックライト
18 整流用ダイオ−ド
19 メインコンデンサ
20 IGBT素子
21 キセノン放電管
22 トリガ−回路
31 トランジスタ
32 ネオンランプ
50 制御演算回路
51 トリガ−スイッチ
52 受光器
53 調光操作部
55 IGBT素子
Claims (4)
- 撮影する被写体の画像をバックライトの照明を利用して写し出すモニタ手段と、被写体照明を行なうフラッシュ手段とを備えたカメラにおいて、
直流低電圧をコンバータ回路の発振動作によって昇圧し、昇圧トランスの出力コイルより交番電圧の出力電圧を出力させる電圧昇圧手段と、
上記バックライトを上記昇圧トランスの出力コイルに接続し、上記電圧昇圧手段の出力電圧を上記したバックライトの点灯電圧として供給する第1の給電手段と、
整流用ダイオード、メインコンデンサ、スイッチング素子の直列接続体を上記バックライトとは並列にして上記昇圧トランスの出力コイルに接続し、上記電圧昇圧手段の出力電圧をフラッシュ手段の充電電圧として供給する第2の給電手段と、
上記スイッチング素子を導通制御して上記第2の給電手段を給電動作させ、導通状態にある当該スイッチング素子を非導通制御して上記第1の給電手段を給電動作させる給電制御手段とより構成したことを特徴とするカメラに備えるモニタとフラッシュの給電装置。 - 操作設定部の設定にしたがって上記電圧昇圧手段の出力電圧レベルを変えバックライトの明るさを調光するライト調光手段を備えたことを特徴とする請求項(1)に記載したカメラに備えるモニタとフラッシュの給電装置。
- フラッシュ発光による被写体反射光を受光し、その受光量が所定値になることにしたがってフラッシュ発光を停止させる調光手段を備えたことを特徴とする請求項(1)に記載したカメラに備えるモニタとフラッシュの給電装置。
- 上記給電制御手段が上記第2の給電手段のスイッチング素子を導通制御することによって、電圧昇圧手段の出力電圧がフラッシュ手段の充電動作で降下することによりバックライトが非点灯、上記給電制御手段が上記のスイッチング素子を非導通制御することによって、電圧昇圧手段の出力電圧がフラッシュ手段の非充電動作で上昇することによりバックライトが点灯する構成としたことを特徴とする請求項(1)に記載したカメラに備えるモニタとフラッシュの給電装置。
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JP4301098A JP4154706B2 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | カメラに備えるモニタとフラッシュの給電装置 |
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