以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る通信装置の内部構成の一例を示すブロック図である。図1の通信装置1は、大きく分けて送信部2と受信部3から構成される。送信部2は、符号化部4と、直列並列変換部5と、マッピング部6と、位相回転部7と、逆フーリエ変換部8と、並列直列変換部9と、ガードインターバル付加部10から構成される。受信部3は、ガードインターバル除去部11と、直列並列変換部12と、フーリエ変換部13と、逆位相回転部14と、軟判定部15と、並列直列変換部16と、復号部17から構成される。
図2は、図1の通信装置の送信部2の処理動作を説明するためのフローチャートである。以下、サブキャリアの本数とFFTのサイズは等しいものとして説明する。また、その本数(サイズ)をNとする。さらに、1回の逆フーリエ変換またはフーリエ変換で変換される信号の1つのブロックの単位を、OFDMシンボルと呼ぶこととする。
送信する情報がJビット(Jは1以上の整数)であるとした場合、図1の符号化部4においてJビットの情報系列の符号化を行う(ステップS1)。符号化は、畳み込み符号化やターボ符号化といった符号化であり、符号化率が2分の1の符号化を行えば符号化されたデータ系列のビット数は2Jとなり、符号化率が3分の1の符号化を行えば符号化されたデータ系列のビット数は3Jとなる。
符号化されたデータ系列は、図1の直列並列変換部5に入力され、予め決められたサブキャリア本数Nと、予め決められた変調方式によって決まる1つのOFDMシンボルで伝送されるビット数K(Kは1以上の整数)単位に分割された後、1つの複素サブキャリアに割り当てられるビット数M(Mは1以上の整数)の単位でサブキャリア数Nに対応するN本のデータ系列に直列並列変換される(ステップS2)。すなわち、ここでK=M×Nである。例えば、64ポイントのFFTを用いて64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)の変調方式により伝送を行う場合、64QAM変調方式では1つの複素サブキャリアに6ビットを割り当てるため、K=6×64=384となるから、直列並列変換部5では、入力されたデータ系列を384ビット単位に分割した後、6ビット単位で64本のデータ系列に直列並列変換を行う。64本の6ビット単位の各データ系列は、マッピング部6に入力され、例えば、64QAM変調方式を用いて、位相平面上の特定領域にマッピングされる(ステップS3)。
図3は、マッピング部6で64QAM変調方式を用いて変調を行った場合の、64本の6ビット単位の各データ系列に割り当てられる各信号点の位相平面(I(同相成分)−Q(直交成分)平面)上の位置を説明するための図である。6ビットの各データ系列を「b0、b1、b2、b3、b4、b5」と表す。例えば、データ系列「100011」は、通常のマッピングによれば、位相平面(I−Q平面)上の信号点31にマッピングされるが、マッピング部6は、マッピング部6が全ての複素サブキャリアについて位相平面上の第1象限32にマッピングする。
すなわち、ある複素サブキャリアへ割り当てられるデータ系列が「011001」であったとすると、通常のマッピングでは、I−Q平面の第3象限上の信号点33にマッピングされるが、マッピング部6は第1象限32にマッピングを行うために、当該データ系列の「b0」に対応するビットである「0」を「1」に、「b3」に対応するビットである「0」を「1」に書き換えて、図3の信号点34にマッピングする。すなわち、マッピング部6は、マッピング部6に入力されたデータ系列「011001」の「b0」に対応するビットは「0」であり、「b3」に対応するビットは「0」であるから(当該データ系列は、第3象限の信号点であるから)、当該データ系列の「b0」に対応するビット「0」を「1」に、「b3」に対応するビット「0」を「1」に書き換え(データ系列「011001」をデータ系列「111101」に書き換える)、その後64QAM変調を行う。従って、書き換えられたデータ系列は、I−Q平面の第1象限上の信号点34にマッピングされることとなる。
図3からも明らかなように、第1象限にマッピングされるデータ系列は、その「b0」は「1」であり、かつ「b3」は「1」である。従って、「b0」が「0」あるいは「b3」が「0」であるようなデータ系列は、I−Q平面の第1象限以外の象限上の信号点に対応する。従って、マッピング部6は、マッピング部6に入力された各データ系列の「b0」あるいは「b3」の値が「0」であるようなデータ系列(第1象限以外の信号点となるようなデータ系列)の場合には、上記のようにビットの書換えを行う。入力されたデータ系列の「b0」「b3」の値がともに「1」であるようなデータ系列(第1象限の信号点となるデータ系列)の場合には、上記のようなビットの書換えは行わない。
ここでは、図3に示したように、64本の6ビット単位の各データ系列を、位相平面上の特定領域、すなわち、第1象限にマッピングする場合を説明したが、位相平面上の特定領域へのマッピングは、全ての複素サブキャリアについて同じ特定領域にマッピングを行ってもよいし、複素サブキャリア毎、或いは複素サブキャリアのグループ毎に特定領域にマッピングを行ってもよい。
マッピング部6は、全ての複素サブキャリアについて上記に示したマッピングの処理を終了した後、マッピングした結果を位相回転部7へ出力する。位相回転部7は、特定領域にマッピングされた各信号点を、予め決められたサブキャリア間の位相関係を満たすように、各サブキャリアに対応する各信号点の位相回転を行う(ステップS4)。予め決められたサブキャリア間の位相関係としては、逆フーリエ変換後の時間波形の平均電力に対するピーク電力の比が低くなるような位相関係が既に知られており、例えば、D. J. Newman, “An L1 extremal problem for polynomials,” Proc. Amer. Math. Soc., no.16, pp.1287-1290(文献1)や楢橋、野島、“マルチトーン信号のピーク対平均電力比(PAPR)を低減する初期位相設定法”電子情報通信学会誌B-II Vol. J78-B-II No.11 pp.663-671(文献2)に示されている。例えば、文献1によれば、サブキャリア数をN、サブキャリア番号をs(1≦s≦N)、逆フーリエ変換後の時間波形の平均電力に対するピーク電力の比が低くなるような位相関係にある各サブキャリアの位相Θ(s)は、
Θ(s)={(s−1)2×π}/N …(1)
と表すことができる。
図4は、64本のサブキャリアの場合について、文献1に示される上記(1)式から導かれるサブキャリアの位相関係を図示したものである。図4の各ベクトルに付した数字がサブキャリアの番号であり、64本のサブキャリアが図4に示した位相関係を満たす場合に、逆フーリエ変換後の時間波形の平均電力に対するピーク電力の比が低くなる。
図4によれば、例えば、番号「5」のサブキャリアの信号点と番号「1」のサブキャリアの信号点との位相はπ/4ずれている。
位相回転部7は、サブキャリア間の位相関係が図4に示すような関係となるように、各サブキャリアに割り当てられている特定領域内の各信号点の位相を、サブキャリア毎に予め定められた位相回転量だけ回転する。その結果、特定領域にマッピングされた各サブキャリアの信号点間の位相関係は、図4に示すような位相関係に近い状態となる。
位相回転部7で位相回転された各信号点に対応する各系列は逆フーリエ変換部8へ入力され、複素逆フーリエ変換が行われる(ステップS5)。複素逆フーリエ変換された各信号点は並列直列変換部9へ入力され、I(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの64本のパラレルな信号はそれぞれ1本のシリアルな信号に変換される(ステップS6)。並列直列変換部9から出力された信号は、ガードインターバル付加部10へ入力され、予め決められた長さのガードインターバルが付加された後(ステップS7)、出力端子から出力される。送信する情報系列が残っている場合は(ステップS8)、ステップS2へ戻り、上記ステップS2〜ステップS7の処理を繰り返し、送信する情報系列がない場合は(ステップS8)終了する。
図5は、図1の通信装置の受信部3の処理動作を説明するための示すフローチャートである。図1の入力端子から入力されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、ガードインターバル除去部11においてOFDMシンボルの単位でガードインターバルの除去および等化処理が行われ(ステップS11)、ガードインターバルが除去されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は直列並列変換部12に入力される。
直列並列変換部12に入力されたOFDMシンボル単位のI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、サブキャリア数Nに対応するN本の信号に直列並列変換される(ステップS12)。N本の信号は、フーリエ変換部13に入力され、Nポイントの複素フーリエ変換が行われる(ステップS13)。複素フーリエ変換された各信号は、逆位相回転部14に入力され、サブキャリア毎に予め決められた量だけ、逆位相回転が行われる(ステップS14)。これは、送信部2の位相回転送部7で各信号点の位相を回転した際の各信号点の位相回転量だけ、位相を逆回転する処理である。逆位相回転された各信号は軟判定部15に入力され、予め定められた変調方式にしたがってサブキャリア毎に軟判定が行われる(ステップS15)。
図6は軟判定部15の軟判定処理の一例を説明するための図であり、図1の通信装置で用いる変調方式が64QAM変調方式である場合の、フーリエ変換後のI−Q平面上の各信号点の配置を示したものである。送信側で、64個の信号点が全てI−Q平面上の第1象限内となるように、各サブキャリアに対応する信号点の「b0」と「b3」がいずれも「1」となるように書き換えた後に変調を行う場合、受信側で受信信号をフーリエ変換した結果得られる各信号点(受信信号点)は、図6に示すように、I−Q平面上の第1象限内にある。
ここで、受信信号をフーリエ変換し、逆位相回転した結果得られる64個の信号点のうちの1つの信号点61に直目して、当該信号点61について、b0、b1、b2、b3、b4、b5の6ビットを軟判定する場合を例にとり説明する。信号点61のI−Q平面上の座標は、(3.5,4.8)であるとする。
図6より、信号点61の「b1」は、「b1」が「1」である信号点が配置されている領域R1と、「b1」が「0」である信号点が配置されている領域の間にあり、しかも、「0」よりも「1」に近い。従って、1−(3.5−3)/(5−3)=0.75、と軟判定される。信号点61の「b2」は、「b2」が「1」である信号点が配置されている領域R2内に存在するので、「1」と軟判定される。信号点61の「b4」は、「b4」が「0」である信号点が配置されている領域R3と、「b4」が「1」である信号点が配置されている領域との間にあり、しかも「1」よりも「0」に近い。従って、(5−4.8)/(5−3)=0.1、と軟判定される。信号点61の「b5」は、「b5」が「1」である信号点が配置されている領域R4内に存在するので、「1」と軟判定される。
「b0」と「b3」は、送信側のマッピング部6の処理により書き換えられていることが、受信側で既知であるから、受信信号点の「b0」と「b3」からは軟判定を行わず、「0」と「1」の中立の値である「0.5」とする。中立の値とは、各信号点の各ビットがとり得る2つ値の中間の値(平均値)である。例えば、各信号点の各ビットが「1」と「0」のいずれかである場合に、その中立の値として、「1」と「0」の中間の値(平均値)の「0.5」を用いたが、各信号点の各ビットが「0」と「−1」のいずれかである場合の中立の値は「−0.5」、各信号点の各ビットが「1」と「−1」のいずれかである場合の中立の値は「0」となる。
軟判定部15は、全てのサブキャリアに対応する信号点について上記に示した軟判定の処理を終了した後、軟判定された各信号を並列直列変換部16へ出力する。並列直列変換部16は、入力されたサブキャリア数Nに対応するN本の信号を1本の信号に変換し(ステップS16)、受信が継続すればステップS11以降の処理を繰り返し、受信が終了すると並列直列変換した系列を復号部17へ出力する(ステップS17)。復号部17は、入力された信号の復号処理を行い(ステップS18)、復号が終了すると出力端子から復号結果のデータ系列を出力する。ここで、復号部17は、送信側で情報系列が畳込み符号化されている場合には例えばビタビ復号により復号を行い、ターボ符号化されている場合にはターボ復号を行う。
上記第1の実施形態では、送信側では、送信する情報系列を符号化し、N本の各サブキャリアに割当てるN本のMビット単位のデータ系列が、I−Q平面上の予め定められた特定の領域内の信号点となるように、当該N本のデータ系列のうち当該特定領域外の信号点となり得るデータ系列については、Mビットのビット列のうちの所定位置にあるビットを当該特定の領域内の信号点となり得るビット値に書き換えた後、N本のデータ系列をI−Q平面上の当該特定の領域内にマッピングする。その後、ピーク電力が低くなるようなサブキャリア間の位相関係を満たすように各サブキャリアに割り当てる信号点を、それぞれに予め定められた位相回転量(各サブキャリアに対し予め定められた位相回転量)だけ位相回転することにより、逆フーリエ変換した後の時間波形の平均電力に対するピーク電力の比を低減することが可能となる。
一方、受信側では、受信した信号をフーリエ変換した後、各サブキャリア信号をそれぞれに予め定められた位相回転量だけ送信側での回転方向とは逆の方向に位相回転(逆位相回転)して、位相平面上の特定の領域にマッピングされている受信信号点を得る。この位相平面上の各受信信号点に対し軟判定する際には、送信側で書き換えられているMビットのビット列のうちの所定位置にあるビットに対しては中立の値に判定する。復号部17では、軟判定部15の判定値に応じて尤度を推定してビタビ復号を行うが、判定値が中立の値の場合には、その尤度に基づく復号が行えないため誤り率の劣化が生ずることは否めない。従って、Mビットのうち、送信側で書き換えるビット数は、できるだけ少ない方がよい。すなわち、できるだけ少ないビット数の書換えで済むように、位相平面上の特定領域を定めることが望ましい。
送信側で書き換えられているビットを中立の値に判定して復号するという手法は、パンクチャード符号の手法に類似している。したがって、パンクチャード符号を行った場合とほぼ同程度の誤り率の劣化は生じるが、本実施形態ではOFDM信号のピーク電力を低減するため、電力増幅器等における非線型歪みによる誤り率の劣化を回避することが可能となる。非線型歪みによる誤り率の劣化が、送信側で書き換えられているビットを中立の値に判定した結果生ずる誤り率の劣化よりも大きい場合、すなわち、例えば、送信側の送信電力が所定値以上の場合には本実施形態に係る手法はさらに有効となる。さらに、本実施形態に係る手法はD/A変換器のビット数削減の効果、或いはD/A変換器のビット数を有効に利用できるため、D/A変換器の量子化誤差に起因する誤り率の劣化を低く抑えることができる。
また、上記第1の実施形態では、位相平面上の特定の領域として位相平面の一象限に相当する領域を選択した場合について説明したが、位相平面上の特定領域は必ずしも位相平面の一象限に相当する領域である必要はなく、位相平面の1/8に相当する領域等であってもよい。さらに、上記の例では、位相平面上の特定領域の信号点として64QAMのような格子状の信号点にマッピングする場合について説明したが、位相平面上の特定領域の信号点は必ずしも格子状である必要はない。そして、符号化の方法は畳み込み符号化やターボ符号化に限定されず、リードソロモン符号やLDPC(Low Density Parity Check)符号といった他の符号化であってもよい。また、インターリーブ等の処理をさらに追加してもよい。
(第2の実施形態)
図7は第2の実施形態である通信装置の内部構成の一例を示すブロック図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付している。図7の通信装置1は、送信部2と受信部3から構成され、送信部2は、各入力端子In1、In2、…InU(これらを区別する必要のない場合には入力端子Inと呼ぶ)のそれぞれに対応する符号化部4−1〜4−U(以下、これらを区別する必要のない場合には符号化部4と呼ぶ)、直列並列変換部5−1〜5−U(以下、これらを区別する必要のない場合には直列並列変換部5と呼ぶ)、及び符号拡散部73−1〜73−U(以下、これらを区別する必要のない場合には符号拡散部73と呼ぶ)と、多重化部74と、直列並列変換部5と、マッピング部6と、位相回転部7と、逆フーリエ変換部8と、並列直列変換部9と、ガードインターバル付加部10を含む。
受信部3は、ガードインターバル除去部11と、直列並列変換部12と、フーリエ変換部13と、逆位相回転部14と、デマッピング部85と、並列直列変換部16と、逆拡散部87と、出力端子Out1、Out2、…OutU(これらを区別する必要のない場合には出力端子Outと呼ぶ)のそれぞれに対応する積分部88−1〜88−U(これらを区別する必要のない場合には積分部88と呼ぶ)、並列直列変換部89−1〜89−U(これらを区別する必要のない場合には並列直列変換部89と呼ぶ)と、復号部17−1〜17−U(これらを区別する必要のない場合には復号部17と呼ぶ)を含む。
図8は、図7の通信装置の送信部2の処理動作を説明するためのフローチャートである。以下、サブキャリアの本数とFFTのサイズは等しいものとして説明し、その本数(サイズ)をNとする。また、複数の入力端子In1、In2、…InUのそれぞれから入力される各送信データ系列のビット数は全て等しいものとして説明する。各入力端子から入力された送信データがJビット(Jは1以上の整数)であるとした場合、各入力端子に対応する符号化部4−1〜4−Uは、それぞれJビットの送信データ系列の符号化を行う(ステップS21)。符号化は、畳み込み符号化やターボ符号化といった符号化であり、符号化率が2分の1の符号化を行えば符号化された送信データ系列のビット数は2Jとなり、符号化率が3分の1の符号化を行えば符号化された送信データ系列のビット数は3Jとなる。
符号化部4−1〜4−Uから出力される、符号化された各送信データ系列は、直列並列変換部5−1〜5−Uにそれぞれ入力され、予め決められたサブキャリア数Nと予め決められた拡散率SF(SFは2以上の整数)によって決まる1つのOFDMシンボルで伝送される符号化されたビット数K(Kは1以上の整数)単位に分割して、Kビットのパラレル(並列)データを出力する(ステップS22)。
本実施形態では、複素マルチキャリア信号を考えており、送信ビットを同相成分、直交成分のそれぞれによって伝送できるため、K=2×N/SFとなる。例えば、256ポイントのFFTを用い、256サブキャリア全てを用いて、拡散率8により伝送を行う場合、K=2×256/8=64となるから、直列並列変換部5−1〜5−Uは、それぞれに入力された符号化された各送信データ系列を64ビット単位に分割して、64ビットのパラレルデータをそれぞれ出力する。64ビットのパラレルデータは、符号拡散部73−1〜73−Uにそれぞれ入力され、拡散率SFの符号拡散が行われる(ステップS23)。
図9は符号拡散部73−1〜73−Uの処理動作を説明するための図であり、符号拡散部73に入力するKビットのパラレルデータを拡散率「8」で符号拡散する場合を示している。符号拡散部73は、入力されたKビットのパラレルデータ(符号化データ系列)121を拡散符号122で拡散し、(各1ビットが8つの拡散チップに拡散されて)拡散信号(K個のパラレル信号である拡散チップ系列123)を生成する。各符号拡散部73で生成された拡散チップ系列は多重化部74に入力され、U個の符号拡散部73のそれぞれから出力される全部でU個の拡散信号(拡散チップ系列123)を多重化して、多重化信号を出力する(ステップS24)。
図10は、多重化部74の処理動作を説明するための図であり、3つの符号拡散部73からそれぞれ出力される各拡散チップ系列を多重化した様子を表している。多重化部74に入力した第1の拡散チップ系列131、第2の拡散チップ系列132、第3の拡散チップ系列133は、多重化部74で多重化され(ステップS24)、多重化チップ系列134(K個のパラレル信号)が生成される。なお、多重化部74から出力される多重化信号は、SF個の多重化チップをそれぞれ含むK個のパラレル信号である。また、1つの多重化チップは、U個の各符号拡散部73から出力されたU個の拡散チップが多重化されたものである。
多重化部74から出力された多重化チップ系列は、直列並列変換部5に入力され、K個のパラレル信号がさらに、K×SF=2×N個のパラレル信号(N本のサブキャリアのそれぞれで、同相成分及び直交成分が伝送されるから、全部で2N個のパラレル信号となる)に変換される(ステップS25)。2N個のパラレル信号は、マッピング部76へ入力され、位相平面上の特定領域にマッピングが行われる(ステップS26)。
図11は、通常のマッピング方式を示したもので、例えば、3つの拡散チップ系列を多重化した結果得られる8つの多重化チップを含む多重化信号を例にとり、当該多重化信号を、そのまま位相平面上の各信号点A、B、C、Dの同相成分及び直交成分に割り当てる場合を示している。
また、図12は、位相平面上の上記各信号点A、B、C、Dと、マッピング部76で上記多重化信号を位相平面上にマッピングした結果である各信号点A、B´、C´、D´を示している。
図11,図12では、4つのサブキャリア(ここでは、例えばサブキャリア「1」〜「4」)の同相成分及び直交成分で上記多重化信号を伝送する場合を示している。
ここでは、図11、図12を参照して、マッピング部6が、全サブキャリアのそれぞれに割り当てる信号が位相平面上の第1象限143内の信号点となるようにマッピングする場合について説明する。
図11に示すサブキャリア「1」からサブキャリア「4」のそれぞれに割り当てられる信号点A、B、C、Dは、通常のマッピング方式(変調方式)によれば、図12に示す信号点144(信号点A)、145(信号点B)、146(信号点C)、147(信号点D)にそれぞれマッピングされる。しかし、本実施形態におけるマッピング部6は、全ての信号を位相平面上の第1象限143内の信号点にマッピングするために、位相平面上の信号点145(信号点B)を、第1象限内の信号点(I、Q)=(1,1)、(3、1)、(3、3)、(1,3)のうち当該信号点Bと信号点間距離が最も小さい第1象限の信号点148(信号点B´)へマッピングする。位相平面上の信号点146(信号点C)を、第1象限内の上記4つの信号点のうち当該信号点Cと信号点間距離が最も小さい第1象限の信号点149(信号点C´)へマッピングする。位相平面上の信号点147(信号点D)を第1象限内の上記4つの信号点のうち当該信号点Dと信号点間距離が最も小さい第1象限の信号点148(信号点D´)へマッピングする。
すなわち、信号点Aの同相成分及び直交成分の値は、そのままでも位相平面上の第1象限内の信号点144(信号点A)に割り当てられるから、同相成分及び直交成分の値そのままにし、上記第1象限内の信号点144(信号点A)に割り当てる。信号点Bについては、その同相成分及び直交成分の値は、そのままでは第3象限の信号点に割り当てられるから、同相成分及び直交成分の値を上記第1象限の信号点148(信号点B´)の同相成分及び直交成分の値に変換し、当該信号点148(信号点B´)に割り当てる。信号点Cは、その同相成分及び直交成分の値から、そのままでは第4象限の信号点に割り当てられるから、同相成分及び直交成分の値を第1象限の上記信号点149(信号点C´)の同相成分及び直交成分の値に変換し、当該信号点149(信号点C´)に割り当てる。信号点Dは、その同相成分及び直交成分の値から、そのままでは第2象限の信号点に割り当てられるから、同相成分及び直交成分の値を第1象限の上記信号点148(信号点D´)の同相成分及び直交成分の値に変換し、当該信号点148(信号点D´)に割り当てる。
位相平面上の特定領域へのマッピングは、全てのサブキャリアについて同じ特定の領域にマッピングを行ってもよいし、サブキャリア毎、或いはサブキャリアのグループ毎に特定の領域にマッピングを行ってもよい。
マッピング部6は、全てのサブキャリアについて上記のようなマッピングの処理を終了した後、マッピングした結果を位相回転部7へ出力する。位相回転部7は、特定の領域にマッピングされた各信号点を、予め決められたサブキャリア間の位相関係を満たすように、各サブキャリアに対応する各信号点の位相回転を行う(ステップS27)。予め決められたサブキャリア間の位相関係としては、逆フーリエ変換後の時間波形の平均電力に対するピーク電力の比が低くなるような位相関係であり、前述の第1の実施形態で説明した、式(1)に示したような位相関係を満たすような位相回転を行う。この位相回転部7の動作は、第1の実施形態と同様である。
位相回転部7で位相回転された各信号は逆フーリエ変換部8へ入力され、複素逆フーリエ変換が行われる(ステップS28)。複素逆フーリエ変換された各信号は並列直列変換部9へ入力され、シリアル信号に変換される(ステップS29)。並列直列変換部9から出力される信号は、ガードインターバル付加部80へ入力され、予め決められた長さのガードインターバルが付加された後(ステップS30)、出力端子から出力される。送信する系列が残っている場合は、ステップS22以降の処理を繰り返し、送信する系列がない場合は終了する。
図13は、図7の通信装置の受信部3の処理動作を説明するためのフローチャートである。図7の受信部3の入力端子から入力されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、ガードインターバル除去部11においてOFDMシンボルの単位でガードインターバルの除去および等化処理が行われ(ステップS41)、ガードインターバルが除去されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は直列並列変換部12に入力される。
直列並列変換部12に入力されたOFDMシンボル単位のI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、サブキャリア数Nに対応して、各サブキャリアの同相成分及び直交成分のそれぞれに対応する2N個の信号に直列並列変換される(ステップS42)。2N個の信号は、フーリエ変換部13に入力され、Nポイントの複素フーリエ変換が行われる(ステップS43)。複素フーリエ変換された各信号は、逆位相回転部14に入力され、サブキャリア毎に予め決められた量だけ逆位相回転が行われる(ステップS44)。これは、送信部2の位相回転送部7で各信号点の位相を回転した際の各信号点の位相回転量だけ、位相を逆回転する処理である。逆位相回転部14の動作は第1の実施形態と同様である。
逆位相回転された位相平面上の各信号点はデマッピング部85に入力される。デマッピング部85は位相平面上の各サブキャリアに対応する各信号点を、同相成分と直交成分に分解することにより元の信号に復調する(ステップS45)。送信側のマッピング部6で位相平面の第1象限に信号点をマッピングしたが、受信側のデマッピング部85では、この第1象限内にマッピングされた各信号点について、同相成分と直交成分を求める。
デマッピング部85は、全てのサブキャリアについて上記の処理を終了した後、位相平面上の各信号点のデマッピングした結果(すなわち、各信号点の同相成分及び直交成分の値)を並列直列変換部16へ出力する。並列直列変換部16は、入力された2N個の信号に並列直列変換を行い、拡散率SFに等しいSF個のチップ単位の2N/SF個の信号を出力する(ステップS46)。
並列直列変換部16から出力された2N/SF個の信号は、逆拡散部87へ入力され、送信側で拡散した拡散符号の符号同定と逆拡散処理が行われる(ステップS47)。逆拡散された後、各拡散符号に対応するU個の積分部88−1〜88−Uのうちの1つに、当該拡散符号で逆拡散された結果得られる信号が出力される。1つの拡散符号は、出力端子Out1〜OutUのうちの1つから出力されるデータ、すなわち1ユーザに対応して予め定められているものである。
積分部88は、入力された当該積分部88に対応する拡散符号で逆拡散された結果得られる信号に対し、拡散率SFチップ分の積分処理を行う(ステップS48)。積分部88で積分処理を行った結果得られるK個の信号は、並列直列変換部89に入力され、1本の信号として出力される(ステップS49)。受信が継続している間(ステップS50)、上記ステップS41〜ステップS49の処理を繰返し、受信が終了すると(ステップS50)、並列直列変換部89から出力される信号を復号部17で復号する(ステップS51)。
復号部17−1〜17−Uのそれぞれで復号された結果得られる各データ系列は出力端子Out1〜OutUから出力される。復号部17は、図7の符号化部4で畳込み符号化を行う場合には例えばビタビ復号により復号を行い、ターボ符号化を行う場合にはターボ復号を行う。
上記第2の実施形態では、送信側では、送信する情報系列を符号化、符号拡散し、各ユーザに対応する拡散信号を多重化して、多重化信号を得る。この多重化信号を、位相平面(I−Q平面)上の信号点にマッピングする(変調する)際には、位相平面上の予め定められた特定領域内の信号点となるように、当該多重化信号のI−Q平面上の当該特定領域外の信号点の同相成分、直交成分を当該特定領域内の信号点間距離が最も小さい信号点の同相成分、直交成分に変換する。その後、ピーク電力が低くなるようなサブキャリア間の位相関係を満たすように各サブキャリアに割り当てる信号点の位相を、各サブキャリアに対し予め定められた位相回転量(各サブキャリアに対し予め定められた位相回転量)だけ位相回転することにより、逆フーリエ変換した後の時間波形の平均電力に対するピーク電力の比を低減することが可能となる。
一方、受信側では、受信した信号をフーリエ変換した後、各サブキャリア信号をそれぞれに予め定められた位相回転量だけ送信側での回転方向とは逆の方向に位相回転(逆位相回転)して、位相平面上の特定領域にマッピングされている受信信号点を得る。この位相平面上の各受信信号点の同相成分及び直交成分について逆拡散処理を行って、原信号を得る。
積分部88は、逆拡散処理により得られた信号に対し、拡散率SFチップ分の積分処理を行い、K(K=2×N/SF、N:サブキャリアの数、SF:拡散率)本の原信号を出力するが、受信信号点には、送信側のマッピング部6で位相平面上の特定領域にマッピングするために同相成分、直交成分が書き換えられている信号点が含まれているため、積分値の絶対値が小さくなり、復号による誤り率の劣化が生ずる。しかし、本実施形態ではマルチキャリアCDMA(Code Division Multiple Access)信号のピーク電力を低減するため、電力増幅器等における非線型歪みによる誤り率の劣化を回避することが可能であり、非線型歪みによる誤り率の劣化が、送信側で信号点の同相成分、直交成分が書き換えられた結果生ずる誤り率の劣化よりも大きい場合、すなわち、例えば、送信側の送信電力が所定値以上の場合には本実施形態に係る手法はさらに有効となる。さらに、本実施形態に係る手法はD/A変換器のビット数削減の効果、或いはD/A変換器のビット数を有効に利用できるため、D/A変換器の量子化誤差に起因する誤り率の劣化を低く抑えることができる。
また、上記第2の実施形態では、位相平面上の特定領域として位相平面の一象限に相当する領域を選択した場合について説明したが、位相平面上の特定領域は必ずしも位相平面の一象限に相当する領域である必要はなく、位相平面の1/8に相当する領域等であってもよい。さらに、上記の例では、位相平面上の特定領域の信号点として格子状の信号点にマッピングする場合について説明したが、位相平面上の特定の領域の信号点は必ずしも格子状である必要はない。そして、符号化の方法は畳み込み符号化やターボ符号化に限定されず、リードソロモン符号やLDPC(Low Density Parity Check)符号といった他の符号化であってもよい。また、インターリーブ等の処理をさらに追加してもよい。
(第3の実施形態)
図14は、第3の実施形態に係る通信装置の内部構成の一例を示すブロック図である。なお、図14において、図1と同一部分については同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図14では、送信部2のマッピング部6と位相回転部7の間に位相オフセット付加部181が追加され、受信部3の逆位相回転部14と軟判定部15の間に位相オフセット検出部182が追加されている。
図15は、図14の通信装置の送信部2の処理動作を説明するためのフローチャートである。なお、図15において、図2と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図15のマッピング処理(ステップS3)と位相回転処理(ステップS4)の間に位相オフセット付加処理(ステップS3´)が追加されている。
第1の実施形態で説明したように、符号化部4で符号化されたデータ系列は、直列並列変換部5により、1つのOFDMシンボルで伝送されるビット数K(Kは1以上の整数)単位に分割された後、1つの複素サブキャリアに割り当てられるビット数M(Mは1以上の整数)の単位でサブキャリア数Nに対応するN本のデータ系列に変換される(ステップS1、ステップS2)。そして、マッピング部6では、N本のMビット単位の各データ系列が、位相平面上の特定領域内の信号点となるようにマッピングする(ステップS3)。
マッピング部6は、マッピングした結果を位相オフセット付加部181へ出力する。位相オフセット付加部181は、各サブキャリアに割り当てられる各信号点が配置されている特定領域が位相平面上のどの領域であるかにより、所望の数ビットのデータ(付加データ)を送信するために、当該特定領域が位相平面上の当該付加データに対応する領域となるように、マッピング結果に(当該特定領域内の各信号点の位相に)、当該付加データに応じた位相オフセットを付加する(ステップS3´)。なお、ここでいう付加データとは、位相平面上の各信号点とは別個に新たなに追加することのできるデータであって、例えば制御データであってもよいし、マッピング部6が特定領域にマッピングするために書き換えたビットに関する情報を示すデータであってもよい。
例えば、第1の実施形態で説明したように、マッピング部6が、各サブキャリアに割り当てる各データ系列を位相平面上の第1象限にマッピングする場合、位相オフセットとして、「0」、「π/2」、「π」、「3π/2」の4種類が予め定められているとする。4種類の位相オフセットのうちのいずれかを特定領域内の各信号点の位相に付加することにより、2ビットの付加データで表すことのできる4種類の情報「00」、「01」、「11」、「10」のうちのいずれかを受信側へ通知することができる。
図16は、位相オフセット付加部181の処理動作を説明するための図である。マッピング部6が、各サブキャリアに割り当てる各データ系列を位相平面上の第1象限にマッピングする場合において、(a)マッピング結果に位相オフセット「0」を付加する場合、すなわち、各信号点の配置されている特定領域が第1象限とする場合には、付加データは「00」であり、(b)マッピング結果に位相オフセット「π/2」を付加する場合、すなわち、各信号点の配置されている特定領域を第2象限とする場合には、付加データは「01」であり、(c)マッピング結果に位相オフセット「π」を付加する場合、すなわち、各信号点の配置されている特定領域を第3象限とする場合には、付加データは「10」であり、(d)マッピング結果に位相オフセット「3π/2」を付加する場合、すなわち、各信号点の配置されている特定領域を第4象限とする場合には、付加データは「11」であると予め定められているものとする。
位相オフセットの種類を増やすことによって、さらに多くの種類の情報を付加データで伝送することができる。例えば、位相オフセットを8種類とすれば3ビットの付加データで8種類の情報を伝送でき、位相オフセットを16種類とすれば4ビットの付加データで16種類の情報を伝送することができる。
ここで、マッピング結果に位相オフセットを付加するとは、例えば、マッピング部6が、各サブキャリアに割り当てる各データ系列を位相平面上の第1象限にマッピングする場合には、第1象限内の各信号点の位相を当該位相オフセット(位相回転量)だけ回転させるということである。
マッピング部6が、各サブキャリアに割り当てる各データ系列を位相平面上の第1象限にマッピングする場合において、図16に示すように、位相オフセット付加部181が、付加データ「11」を付加するとき、マッピング結果の第1象限内の各信号点の位相を位相オフセットπだけ回転させる。その結果、各信号点が配置されている位相平面上の特定領域は第3象限に移動する。
位相オフセット付加部181で位相オフセットの付加された位相平面上の各信号点は位相回転部7へ出力され、位相回転部7は、予め決められたサブキャリア間の位相関係を満たすように、各サブキャリアに対応する各信号点の位相回転を行う(ステップS4)。以降の処理は、第1の実施形態の場合と同様である。
次に、図17に示すフローチャートを参照して、図13の通信装置の受信部3の処理動作について説明する。なお、図17において、図5と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図17の逆位相回転処理(ステップS14)と軟判定処理(ステップS15)の間に位相オフセット検出処理(ステップS14´)が追加されている。
図14の入力端子から入力されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、ガードインターバル除去部11においてOFDMシンボルの単位でガードインターバルの除去および等化処理が行われ(ステップS11)、ガードインターバルが除去されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は直列並列変換部12に入力される。
直列並列変換部12に入力されたOFDMシンボル単位のI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、サブキャリア数Nに対応するN本の信号系列に直列並列変換される(ステップS12)。N本の信号系列は、フーリエ変換部13に入力され、Nポイントの複素フーリエ変換が行われる(ステップS13)。複素フーリエ変換された各信号系列は、逆位相回転部14に入力され、サブキャリア毎に予め決められた量だけ、逆位相回転が行われる(ステップS14)。逆位相回転された各信号系列は、位相オフセット検出部182に入力される。
位相オフセット検出部182は、送信側で前述したように付加された位相オフセットを検出して、当該付加された位相オフセットに対応する付加データを得る(ステップS14´)。
例えば、送信側の位相フセット付加部181で、図16に示すように、位相オフセットπが付加された場合を例にとり、位相オフセット検出部182の処理動作について、図18を参照して説明する。
この場合、逆位相回転部14で逆位相回転した結果、各サブキャリアに対応する各受信信号点は、図18に示すように、位相平面の第3象限にある。各サブキャリアに対応する各信号点がどの領域にあるかを判定するために、位相オフセット検出部182は、例えば全てのサブキャリアの受信信号点222の座標の平均化処理を行う。その結果得られる平均化された信号点223の位相平面上の座標から、当該信号点223の存在位置が当該位相平面上の第3象限であると判定することができる。従って、送信側で付加された位相オフセットは「π」であると判定することができ、これに対応した付加データ「11」を得るのである。
位相オフセット検出部182は、送信側で付加された位相オフセットを上記のようにして検出すると、次に、位相平面上の第3象限にある各信号点の位相を位相オフセット「π」だけ逆方向に回転させて送信側で付加された位相オフセットを取り除き(すなわち、「−π」だけ回転させて)、第1象限内の信号点に変換した後、あるいは、検出された位相平面上の各信号点を位相オフセットを削除することなくそのまま、軟判定部15へ出力する。
以降の処理(ステップS15以降の処理)は、第1の実施形態と同様である。
上記第3の実施形態によれば、マッピング部6でのマッピング結果に、位相オフセットを加えることで、送信側から受信側へ所望の数ビットの情報を伝送することができる。
なお、図7に示した第2の実施形態に係る通信装置について、マッピング部6と位相回転部7の間に位相オフセット付加部181を挿入するとともに、逆位相回転部14とデマッピング部85の間に位相オフセット検出部182を追加する場合も、上記第3の実施形態と同様である。すなわち、送信側では、マッピング部6で多重化信号を位相平面上の特定領域の各信号点に割り当てると、位相オフセット付加部181は、当該特定領域内の各信号点の位相に、送信すべき情報に応じて予め定められた位相オフセットを付加し、その後、位相回転部7は、位相オフセットの付加された各信号点をサブキャリア毎に予め定められた量だけ回転する。また、受信側の位相オフセット検出部182は、逆位相回転部14において、サブキャリア毎に予め定められた量だけ(送信側とは逆方向に)位相回転された各信号点のI−Q平面上の座標を基に、各信号点に与えられた位相オフセットを判定し、当該位相オフセットに対応する情報を得る。その後、デマッピング部85で各信号点の同相成分及び直交成分を得て、並列直列変換部16へ出力する。
(第4の実施形態)
図19は、第4の実施形態に係る通信装置の内部構成の一例を示すブロック図である。なお、図19において、図1と同一部分については同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図19では、図1の通信装置の送信部2に送信電力設定部231と制御情報生成部232と切替部234が追加され、受信部3に制御情報検出部233と切替部235が追加されている。
図20は、図19の通信装置の送信部2の処理動作を説明するためのフローチャートである。なお、図20において、図2と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
まず、図20の送信電力設定部231は、入力端子から入力される送信データを送信する際の送信電力を決定し(ステップS101)、決定した送信電力が、予め定められた閾値を超える(あるいは閾値以上の)場合には、第1の実施形態で説明したように、マッピング部6において、各サブキャリアに割り当てる各データ系列が位相平面上の特定領域内の各信号点となるように、データ系列の所定のビット値を書き換えて変調した後、位相回転部7でサブキャリア毎に位相回転を行った結果を逆フーリエ変換して送信する第1の送信方法を選択する。また、決定された送信電力が、予め定められた閾値以下(あるいは閾値未満)の場合には、各サブキャリアに割り当てる各データ系列をマッピング部6でそのまま変調し(所定のビットの書換を行わずにそのまま変調し)、(位相回転部7で位相回転を行わずに)逆フーリエ変換して送信する通常の送信方法である第2の送信方法を選択する。そして、選択された送信方法(あるいは決定された送信電力)を制御情報生成部232へ出力する。制御情報生成部232は、送信電力設定部231から入力された送信方法(あるいは決定された送信電力)を受信側へ通知するための送信制御情報を生成する(ステップS102)。
一般に、送信電力が相対的に低い場合には、上記第2の送信方法であっても、送信側の電力増幅器等における非線型歪みが少ないため誤り率の劣化は小さい。しかし、送信電力が相対的に高い場合には、上記第2の送信方法では、送信側の電力増幅器等における非線型歪みが大きいため誤り率の劣化が大きくなってしまう。そこで、この場合には、上記第1の送信方法を選択して、ピーク電力の低減を図るようにようになっている。
制御情報生成部232で生成された送信制御情報は、送信制御情報単体で送信されてもよいし、他の制御情報と共に送信制御情報をOFDMシンボル単位で送信されてもよい。また、入力端子から入力される送信データと共にOFDMシンボル単位で送信されてもよいが、送信制御情報が入力端子から入力される送信データと共に送信される場合は、受信側において送信データよりも先に送信制御情報が検出されるように送信されるものとする。
以下においては、入力端子から入力される送信データに先立って、第1及び第2の送信方法のうちのいずれか一方を指示する送信制御情報が他の制御情報と共にOFDMシンボル単位で送信される例について説明する。他の制御情報と共に送信制御情報は、符号化部4において符号化された後(ステップS1)、直列並列変換部5に入力されて、1つのOFDMシンボルで伝送されるビット数K(Kは1以上の整数)単位に分割された後、1つの複素サブキャリアに割り当てられるビット数M(Mは1以上の整数)の単位でサブキャリア数Nに対応するN本のデータ系列に変換される(ステップS2)。
ここでは、送信制御情報を送信する際には、所定の閾値以下の送信電力で送信する。従って、第2の送信方法を用いて送信制御情報を送信する。
このとき、送信電力設定部231で設定される送信電力は、所定の閾値以下なので、第2の送信方法が選択されるので、その旨の制御信号がマッピング部6と切替部234へ出力される(ステップS103)。第2の送信方法が選択されているので、ステップS104へ進み、マッピング部6は、各サブキャリアに割り当てるN本のデータ系列を(ビットの書換えを行うことなく)そのまま変調し、切替部234は、位相回転部7の出力ではなく、マッピング部6からの出力を選択して逆フーリエ変換部8へ出力する。すなわち、マッピング部6で各サブキャリアに割り当てるN本のデータ系列を変調した結果がそのまま逆フーリエ変換部8へ出力される。そして、ステップS5へ進み、逆フーリエ変換部8で、複素逆フーリエ変換を行う(ステップS5)。
ステップS5以降の処理は、第1の実施形態と同様である。すなわち、複素逆フーリエ変換部8で逆フーリエ変換された各信号は並列直列変換部9へ入力され、シリアル信号に変換される(ステップS6)。並列直列変換部9から出力される信号は、ガードインターバル付加部80へ入力され、予め決められた長さのガードインターバルが付加された後(ステップS7)、出力端子から出力される。送信する制御情報が残っている場合は、ステップS2へ戻り、ステップS2〜ステップS7の処理を繰り返し、送信する制御情報がない場合は終了する。
制御情報の送信に引き続いて、入力端子から入力される送信データの送信を行う。このときの送信電力は、ステップS101で決定された送信電力である。
入力端子から入力された送信データは、符号化部4で符号化が行われる(ステップS1)。符号化されたデータ系列は、直列並列変換部5に入力されて、1つのOFDMシンボルで伝送されるビット数K(Kは1以上の整数)単位に分割された後、1つの複素サブキャリアに割り当てられるビット数M(Mは1以上の整数)の単位でサブキャリア数Nに対応するN本のデータ系列に変換される(ステップS2)。
ステップS101で送信電力設定部231で設定された送信電力が所定の閾値以下の場合には、第2の送信方法が選択されるので、その旨の制御信号がマッピング部6と切替部234へ出力され(ステップS103)、ステップS104へ進む。ステップS104以降の処理は前述の送信制御情報を送信する際の処理動作と同様である。
一方、ステップS101で送信電力設定部231で設定された送信電力が所定の閾値を超える場合には、第1の送信方法が選択されるので、その旨の制御信号がマッピング部6と切替部234へ出力され(ステップS103)、ステップS3へ進む。第1の送信方法が選択された場合には、ステップS3へ進み、第1の実施形態で説明したように、マッピング部6は、各サブキャリアに割り当てる各データ系列が位相平面上の特定領域内の各信号点となるように、データ系列の所定のビット値を書き換えて変調し(ステップS3)、その結果を用いて、位相回転部7でサブキャリア毎に位相回転を行う(ステップS4)。切替部234は、マッピング部6からの出力ではなく、位相回転部7からの出力を選択して逆フーリエ変換部8へ出力する。すなわち、位相回転部7で位相回転された各信号は逆フーリエ変換部8へ入力され、複素逆フーリエ変換が行われる。
ステップS5以降の処理は、前述の送信制御情報を送信する際の処理動作と同様である。
図21は、図19の通信装置の受信部3の処理動作を説明するための示すフローチャートである。なお、図21において、図5と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図19の入力端子から入力されるI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号には、送信側からの送信データに先立って、上記送信制御情報が含まれているものとする。ここでは、前述の送信側と同様、送信制御情報が他の制御情報と共にOFDMシンボル単位で送信される場合を例にとり説明する。送信制御情報を含むI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、ガードインターバル除去部11においてOFDMシンボルの単位でガードインターバルの除去および等化処理が行われ(ステップS11)、ガードインターバルが除去されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は直列並列変換部12に入力される。
直列並列変換部12に入力されたOFDMシンボル単位のI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、サブキャリア数Nに対応するN本の信号に直列並列変換される(ステップS12)。N本の信号は、フーリエ変換部13に入力され、Nポイントの複素フーリエ変換が行われる(ステップS13)。
複素フーリエ変換された送信制御情報を含む各信号は、送信側から第2の送信方法により送信されることが予め決められているため、切替部233は、位相回転部14の出力ではなく、フーリエ変換部13からの出力を選択して軟判定部15へ出力する(ステップS201)。送信側のマッピング部6の処理により書き換えられているビットがないことから、軟判定部13は、各信号点の各ビットの値に対し、通常の軟判定を行う(ステップS202)。
全てのサブキャリアに対応する信号点について上記軟判定の処理を終了した後、軟判定された各信号を並列直列変換部16へ出力する。並列直列変換部16は、入力されたサブキャリア数Nに対応するN本の信号を1本の信号に変換し(ステップS16)、受信が継続すればステップS11以降の処理を繰り返し、受信が終了すると並列直列変換した系列を復号部17へ出力する(ステップS17)。復号部17は、入力された信号の復号処理を行い(ステップS18)、復号が終了すると復号結果の送信制御情報を含む制御情報を制御情報検出部233へ出力する。
制御情報検出部233は、入力された送信制御情報から、当該制御情報の後に続くデータが第1の送信方法により送信されるのか、あるいは第2の送信方法により送信されるのかを認識する。当該送信制御情報により第1の送信方法が指定されている場合には、制御情報検出部233は、軟判定部15に対し、位相平面上の各受信信号点に対し軟判定する際には、送信側で書き換えられているMビットのビット列のうちの所定位置にあるビットに対しては中立の値に判定するように指示する。また、切替部235に対し、フーリエ変換部13からの出力ではなく位相回転部14からの出力を選択して軟判定部15へ出力するよう指示する。
図19の受信部3の入力端子から入力されるI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、ガードインターバル除去部11においてOFDMシンボルの単位でガードインターバルの除去および等化処理が行われ(ステップS11)、ガードインターバルが除去されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は直列並列変換部12に入力される。直列並列変換部12に入力されたOFDMシンボル単位のI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの受信信号は、サブキャリア数Nの系列に直列並列変換される(ステップS12)。直列並列変換された受信信号は、フーリエ変換部13に入力され、複素フーリエ変換が行われる(ステップS13)。
ここで、制御情報検出部233が、切替部235に対し、フーリエ変換部13からの出力ではなく位相回転部14からの出力を選択して軟判定部15へ出力するよう指示した場合(送信側から第1の送信方法にて送信されている場合)には、切替部235は、フーリエ変換部13からの出力ではなく位相回転部14からの出力を選択して軟判定部15へ出力する(ステップS201)。すなわち、送信側から第1の送信方法にて送信されている場合には、複素フーリエ変換された受信信号は逆位相回転部14に入力され、サブキャリア毎に予め決められた量だけ、逆位相回転が行われる(ステップS14)。これは、送信部2の位相回転送部7で各信号点の位相を回転した際の各信号点の位相回転量だけ、位相を逆回転する処理である。そして、切替部235は、フーリエ変換部13からの出力ではなく位相回転部14からの出力を選択して軟判定部15へ出力するので、位相回転部4から出力された、逆位相回転された各信号は軟判定部15に入力され、サブキャリア毎に軟判定が行われる(ステップS15)。軟判定部15は、位相平面上の各受信信号点に対し軟判定する際には、送信側で書き換えられているMビットのビット列のうちの所定位置にあるビットに対しては中立の値に判定する。
一方、ステップS201において、制御情報検出部233が、切替部235に対し、位相回転部14からの出力ではなくフーリエ変換部13からの出力を選択して軟判定部15へ出力するよう指示した場合(送信側から第2の送信方法にて送信されている場合)には、切替部235は、位相回転部14からの出力ではなくフーリエ変換部13からの出力を選択して軟判定部15へ出力する(ステップS201)。すなわち、送信側から第1の送信方法にて送信されている場合には、複素フーリエ変換された受信信号が、そのまま(逆位相回転部14を経由せずに)、軟判定部15へ出力される。軟判定部15では(送信側のマッピング部6の処理により書き換えられているビットがないことから)、各信号点の各ビットの値に対し、通常の軟判定を行う(ステップS202)。
軟判定部15で、全てのサブキャリアに対応する信号点について軟判定の処理を終了した後、軟判定された各信号を並列直列変換部16へ出力する。並列直列変換部16は、入力されたサブキャリア数Nに対応するN本の信号を1本の信号に変換し(ステップS16)、受信が継続すればステップS11以降の処理を繰り返し、受信が終了すると並列直列変換した系列を復号部17へ出力する(ステップS17)。復号部17は、入力された信号の復号処理を行い(ステップS18)、復号が終了すると出力端子から復号結果のデータ系列を出力する。
上記第4の実施形態によれば、送信側では、送信電力に閾値を設け、送信電力が予め定められた閾値以下(あるいは閾値未満)の場合には通常のマッピングを行う第2の送信方法により送信データを送信し、送信電力が閾値を越える(あるいは閾値以上の)場合には、位相平面上の特定の領域にマッピングしてサブキャリア毎に予め定められた位相回転量だけ位相を回転させる第1の送信方法により送信データを送信することによって、適応的に電力増幅器等における非線形歪みによる品質の劣化を防ぐことができる。
また、受信側には、送信側から送信されるデータの受信に先立って、当該データの送信する際の送信電力が通知される。この送信電力が予め定められた閾値以下(あるいは閾値未満)の場合には、フーリエ変換された受信信号を、そのまま(逆位相回転部14を経由せずに)、軟判定部15へ出力し、軟判定部15では(送信側のマッピング部6の処理により書き換えられているビットがないことから)、各信号点の各ビットの値に対し、通常の軟判定を行う。また、送信電力が閾値を越える(あるいは閾値以上の)場合には、フーリエ変換された受信信号を逆位相回転部14に入力して、サブキャリア毎に予め決められた量だけ、逆位相回転が行い、その結果が軟判定部15に入力され、所定のビット数単位の各ビット列のうち予め定められた特定ビット(送信側で書き換えられているビット)を中立の値に判定するとともに、当該ビット列の特定ビット以外のビットを軟判定する。
上記第4の実施形態によれば、送信電力に応じて、最適な送信方法及び受信方法を選択することができる。
なお、図7に示した第2の実施形態に係る通信装置について、図22に示すように、送信部2に送信電力設定部231と制御情報生成部232と切替部234を追加するとともに、受信部3に制御情報検出部233と切替部235を追加する場合も、上記第4の実施形態と同様である。
すなわち、送信側では、符号化データ系列の送信電力が、予め定められた閾値未満のときには、多重化部74、直列並列変換部5を経て出力される多重化信号を、マッピング部6により、同相成分及び直交成分をI−Q平面上の特定領域内の値に変換することなく、I−Q平面上の各信号点に割り当てた後、位相回転部7を経ることなく、そのまま複素逆フーリエ変換する第2の送信方法により送信を行い、符号化データ系列の送信電力が予め定められた閾値以上のときには、上記多重化信号をマッピング部6により特定領域内の各信号点に割り当てた後、位相回転部7でサブキャリア毎に予め定められた量だけ位相回転した結果を複素逆フーリエ変換する第1の送信方法により送信を行う。切替部234は、送信電力が上記閾値以上か否かに応じて、マッピング部6の動作及び逆フーリエ変換部8への入力を切り替えるようになっている。
また、受信側では、送信側での送信電力が予め定められた閾値未満のときには、デマッピング部85は、フーリエ変換部13で複素フーリエ変換した結果得られるI−Q平面上の各信号点から、その同相成分及び直交成分を得て、並列直列変換部16へ出力し、送信電力が上記閾値以上のときには、フーリエ変換部13でフーリエ変換した結果得られるI−Q平面上の各信号点に対し、逆位相回転部14でサブキャリア信号毎に予め定められた位相回転量だけ(送信側とは逆方向に)位相回転した結果から、デマッピング部85は、その同相成分及び直交成分を得て、並列直列変換部16へ出力する。切替部235は、送信電力が上記閾値以上か否かに応じて、フーリエ変換部13からの出力と逆位相回転部14からの出力のうちのいずれか一方を選択して、マッピング部6へ出力するようになっている。
送信部2の送信電力設定部231及び制御情報生成部232、受信部3の制御情報検出部233は、前述同様である。
上記の例では、送信電力に関する制御情報を前記第2の送信方法により送信する例について説明したが、該制御情報は例えば、低変調多値数のBPSK(Binary Phase Shift Keying)等の変調方式を用いて前記第1の送信方法により送信してもよい。
以上説明したように、上記第1乃至第4の実施形態によれば、マルチキャリア信号の平均電力に対するピーク電力比を低く抑えることができる。これにより、電力増幅器を効率良く利用することができるため、送信信号をより遠くまで伝送することができる。
以下、上記各実施形態に係る通信装置の適用例について説明する。
(第5の実施形態)
ここでは、図1の通信装置を適用した各種無線通信装置の構成を説明する。
図23は、無線通信装置の内部構成の一例を示すブロック図であり、図1に示したベースバンド処理系に、無線処理系の各構成部を追加したものである。図23の無線通信装置は、図1の通信装置1の送信部2に、D/A変換部261、ローパスフィルタ(LPF)262、直交変調部263、周波数変換部264、電力増幅部265を追加し、受信部3に、低雑音増幅部268、周波数変換部269、ローパスフィルタ(LPF)270、直交復調部271、A/D変換部272を追加し、共通部分にスイッチ(SW)266、アンテナ267を追加したものである。
なお、図23では、図1と同一部分には同一符号を付している。
図23の無線通信装置の送信側の処理について説明する。ガードインターバル付加部109でガードインターバルが付加されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号は、図23のD/A変換部261に入力され、ディジタル信号からアナログ信号へ変換される。アナログ信号へ変換されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号はLPF262に入力され、帯域制限される。帯域制限されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号は、直交変調部263に入力され、直交変調が行われる。直交変調された信号は、周波数変換部264に入力され、キャリア周波数へ周波数変換が行われる。周波数変換された信号は、電力増幅部265に入力され、電力増幅が行われる。電力増幅された信号は、スイッチ266を介してアンテナ267から出力される。
次に、図23の無線通信装置の受信側の処理動作について説明する。アンテナ267から入力された受信信号は、スイッチ266を介して低雑音増幅器268に入力され、低雑音増幅が行われる。低雑音増幅された信号は周波数変換部269に入力され、低周波へ周波数変換が行われる。周波数変換された信号はLPF270に入力され、帯域制限される。帯域制限された信号は直交復調部271に入力され、直交復調が行われる。直交復調されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号はA/D変換部272に入力され、アナログ信号からディジタル信号へ変換される。ディジタル信号へ変換されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号はガードインターバル除去部11に入力される。
図24は、光通信装置の内部構成の一例を示すブロック図であり、図1に示したベースバンド処理系に、光処理系の各構成部を追加したものである。図24の光通信装置は、図1の通信装置1の送信部2に、D/A変換部281、ローパスフィルタ(LPF)282、直交変調部283、周波数変換部284、電力増幅部285、電気/光変換器286を追加し、受信部3に、光/電気変換器289、低雑音増幅部290、周波数変換部291、ローパスフィルタ(LPF)292、直交復調部293、A/D変換部294を追加し、共通部分に分波器287、光ファイバ288を追加したものである。
なお、図24では、図1と同一部分には同一符号を付している。
図24の光通信装置の送信側の処理について説明する。ガードインターバル付加部109でガードインターバルが付加されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号は、図24のD/A変換部281に入力され、ディジタル信号からアナログ信号へ変換される。アナログ信号へ変換されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号はLPF282に入力され、帯域制限される。帯域制限されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号は、直交変調部283に入力され、直交変調が行われる。直交変調された信号は、周波数変換部284に入力され、キャリア周波数へ周波数変換が行われる。周波数変換された信号は、電力増幅部285に入力され、電力増幅が行われる。電力増幅された信号は、電気/光変換器286に入力され光信号に変換された後、分波器287を介して光ファイバ288から出力される。
次に、図24の光通信装置の受信側の処理について説明する。光ファイバ288から入力された光信号は、分波器287を介して光/電気変換器289に入力され、電気信号に変換される。電気信号に変換された信号は低雑音増幅器290に入力され、低雑音増幅が行われる。低雑音増幅された信号は周波数変換部291に入力され、低周波へ周波数変換が行われる。周波数変換された信号はLPF292に入力され、帯域制限される。帯域制限された信号は直交復調部293に入力され、直交復調が行われる。直交復調されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号はA/D変換部294に入力され、アナログ信号からディジタル信号へ変換される。ディジタル信号へ変換されたI(同相成分)、Q(直交成分)それぞれの信号はガードインターバル除去部11に入力される。
このように、第1の実施形態に係る通信装置を無線通信装置や光通信装置などに適用することにより、マルチキャリア信号のピーク電力を低く抑えることができる。
なお、上記第5の実施形態では、図1の通信装置に無線処理系の各構成部を追加したり(図23)、光処理系の各構成部を追加した場合(図24)を示したが、第2の実施形態に係る図7に示す通信装置についても同様に、図23の無線処理系や図24の光処理系を追加した無線通信装置を構成することもできる。
(第6の実施形態)
図25は、図1の通信装置を適用した無線通信装置の構成例を示したもので、図23の無線通信装置に複数のアンテナを用いて異なる信号を同時に送受信するMulti‐Input Multi−Output(MIMO)用の回路を追加したブロック図である。図24に示すブロック図では、2本のアンテナを用いて送信を行い、2本のアンテナを用いて受信を行う2×2のMIMO用回路の例を示している。図25の無線通信装置1は、図23の通信装置1の送信部2の、符号化部4と、直列並列変換部5と、マッピング部6と、位相回転部7と、逆フーリエ変換部8と、並列直列変換部9と、ガードインターバル付加部10と、D/A変換部261と、ローパスフィルタ(LPF)262と、直交変調部263と、周波数変換部264と、電力増幅部265をそれぞれ2つずつ備えており、さらに位相回転部7と逆フーリエ変換部8の間にMIMO符号化部301を備えている。また、図23の受信部3の、低雑音増幅部268と、周波数変換部269と、ローパスフィルタ(LPF)270と、直交復調部271と、A/D変換部272と、ガードインターバル除去部11と、直列並列変換部12と、フーリエ変換部13と、逆位相回転部14と、軟判定部15と、直列並列変換部16と、復号部17をそれぞれ2つずつ備えており、さらにフーリエ変換部13と逆位相回転部14の間にMIMO復号部302を備えている。さらに、共通部分には送信時と受信時にアンテナを切り替えるスイッチ(SW)266と、2本のアンテナ267から構成される。
以下に、図25の無線通信装置の送信側の処理動作について説明する。図25の送信部2の2系統の符号化部4から位相回転部7において、第1の実施形態で説明した図2のステップS4の位相回転の処理までがそれぞれ並行に行われる。位相回転された各信号は、MIMO符号化部301に入力され、MIMO符号化処理が行われる。
MIMO符号化処理とは、例えば、送信側の複数のアンテナのそれぞれについて、受信側で伝送路特性を推定するための参照信号(送信側及び受信側で既知の信号)を、位相回転された各信号に付加する等の処理である。
MIMO符号化が行われた各信号は、逆フーリエ変換部8に入力され、それぞれ複素逆フーリエ変換が行われる。逆フーリエ変換が行われた各信号は、並列直列変換部9に入力され、並列直列変換が行われる。並列直列変換された各信号の同相成分および直交成分の信号は、ガードインターバル付加部10に入力され、それぞれガードインターバルが付加される。ガードインターバルが付加された各信号の同相成分および直交成分の信号は、D/A変換部261に入力され、それぞれディジタル信号からアナログ信号へ変換される。アナログ信号へ変換された各信号の同相成分および直交成分の信号はLPF262に入力され、それぞれ帯域制限される。帯域制限された各信号の同相成分および直交成分の信号は、直交変調部263に入力され、それぞれ直交変調が行われる。直交変調された各信号は、周波数変換部264に入力され、それぞれキャリア周波数へ周波数変換が行われる。周波数変換された各信号は、電力増幅部265に入力され、それぞれ電力増幅が行われる。電力増幅された各信号は、スイッチ266を介してそれぞれが2本のアンテナ267から同時に出力される。
上記の説明では、入力端子In1および入力端子In2からそれぞれ入力された2つのデータ系列を、2つの符号化部4においてそれぞれ符号化を行う例について示したが、必ずしも入力端子と符号化部4を2つずつ備える必要はなく、1つの入力端子と1つの符号化部4を備え、入力端子から入力された1つのデータ系列を符号化部4において符号化を行い、符号化されたデータ系列を直列並列変換部5において2つのデータ系列に変換して、2つのマッピング部6にそれぞれ入力してもよい。
次に、図25の無線通信装置の受信側の処理動作について説明する。2本のアンテナ267から同時に入力された各受信信号は、スイッチ266を介して低雑音増幅器268に入力され、それぞれ低雑音増幅が行われる。低雑音増幅された各信号は周波数変換部269に入力され、それぞれ低周波へ周波数変換が行われる。周波数変換された各信号はLPF270に入力され、それぞれ帯域制限される。帯域制限された各信号は直交復調部271に入力され、それぞれ直交復調が行われる。直交復調された各信号の同相成分および直交成分の信号はA/D変換部272に入力され、それぞれアナログ信号からディジタル信号へ変換される。
ディジタル信号へ変換された各信号の同相成分および直交成分の信号はガードインターバル除去部11に入力され、それぞれガードインターバルが除去される。ガードインターバルが除去された各信号の同相成分および直交成分の信号は並列直列変換部12に入力され、それぞれ並列直列変換が行われる。並列直列変換された各信号の同相成分および直交成分の信号はフーリエ変換部13に入力され、それぞれ複素フーリエ変換が行われる。複素フーリエ変換されたそれぞれの信号の同相成分および直交成分の信号は、MIMO復号部302に入力され、MIMO復号が行われる。
MIMO復号とは、例えば、受信した各参照信号を既知の各参照信号で除することにより、送信側のアンテナ毎に(ここでは例えば2つのアンテナについて)伝送路特性をそれぞれ推定するとともに、得られた各伝送路特性値を用いて、フーリエ変換した結果得られる各信号から送信側のアンテナ別の(ここでは例えば2系統の)各受信信号を得るための処理である。
MIMO復号が行われた各信号(送信側のアンテナ別の各受信信号)に対して、図5に示すステップS14以降の処理を行う。
図25では、軟判定部15において軟判定された信号を、2つの並列直列変換部16においてそれぞれ並列直列変換し、並列直列変換された信号を2つの復号部17においてそれぞれ復号を行い、2つの出力端子Out1およびOut2からそれぞれ復号されたデータ系列を出力する例について示したが、必ずしも並列直列変換部16、復号部17および出力端子を2つずつ備える必要はなく、1つの並列直列変換部と1つの復号部17と1つの出力端子を備え、2つの軟判定部15において軟判定された2つの信号を、並列直列変換部16において1つの系列に並列直列変換を行い、並列直列変換された1つのデータ系列を復号部17において復号し、復号された1つの系列を1つの出力端子から出力してもよい。
上記の例では、アンテナの本数が2本の場合について説明したが、アンテナの本数は2本に限定されず、これ以上の本数であってもよい。
このように、上記第6の実施形態に係るMIMO送受信回路を備えた無線通信装置によれば、マルチキャリア信号のピーク電力を低く抑えることができるため、送信側において電力増幅器による非線形歪みによる品質の劣化を防ぐことができ、さらに、受信側において信号のダイナミックレンジを小さく抑えることができるため、MIMO復号における演算量を削減することが可能となる。
なお、図25では、図1の通信装置をMIMO通信装置に適用する場合を示したが、第2の実施形態に係る図7に示す通信装置についても、上記同様にして、MIMO通信装置に適用することができる。
(第7の実施形態)
図26は、第7の実施形態に係る無線通信装置の構成例を示すブロック図であり、図23の無線通信装置に複数のアンテナを用いて同一の信号を時間的にずらして送信する時空間ブロック符号化(Space Time Block Coding;STBS)用の回路を追加したブロック図である。図26に示すブロック図では、2本のアンテナを用いて送信を行い、2本のアンテナを用いて受信を行うSTBC用回路の例を示している。
図26の無線通信装置1は、図23の送信部2の、符号化部4と、直列並列変換部5と、マッピング部6と、位相回転部7と、逆フーリエ変換部8と、並列直列変換部9と、ガードインターバル付加部10と、D/A変換部261と、ローパスフィルタ(LPF)262と、直交変調部263と、周波数変換部264と、電力増幅部265をそれぞれ2つずつ備えており、さらに位相回転部7と逆フーリエ変換部8の間にSTBC符号化部401を備えている。また、図23の受信部3の、低雑音増幅部268と、周波数変換部269と、ローパスフィルタ(LPF)270と、直交復調部271と、A/D変換部272と、ガードインターバル除去部11と、直列並列変換部12と、フーリエ変換部13と、逆位相回転部14と、軟判定部15と、直列並列変換部16と、復号部17をそれぞれ2つずつ備えており、さらにフーリエ変換部13と逆位相回転部14の間にSTBC復号部402を備えている。さらに、共通部分には送信時と受信時にアンテナを切り替えるスイッチ(SW)266と、2本のアンテナ267から構成される。
以下に、図26の無線通信装置の送信側の処理動作について説明する。図26の送信部2の2系統の符号化部4から位相回転部7において、第1の実施形態で説明した図2のステップS4の位相回転の処理までがそれぞれ並行に行われる。位相回転されたそれぞれの信号は、STBC符号化部401に入力され、STBC符号化処理が行われる。
STBC符号化処理とは、例えば、2つの送信データD1、D2を、1つ目のタイムスロットにおいて、2つのアンテナ267のうちの一方から送信データD1、他方のアンテナから送信データD2を送信し、2つ目のタイムスロットにおいて一方のアンテナから送信データD2、他方のアンテナから送信データD1を送信する処理、および受信側において送信側のアンテナ別に伝送路特性を推定するための参照信号(送信側及び受信側で既知の信号)の付加等の処理を含む。
STBC符号化が行われた各信号は、逆フーリエ変換部8に入力され、それぞれ複素逆フーリエ変換が行われる。複素逆フーリエ変換が行われた各信号は、並列直列変換部9に入力され、並列直列変換が行われる。並列直列変換された各信号の同相成分および直交成分の信号は、ガードインターバル付加部10に入力され、それぞれガードインターバルが付加される。ガードインターバルが付加された各信号の同相成分および直交成分の信号は、D/A変換部261に入力され、ディジタル信号からアナログ信号へそれぞれ変換される。アナログ信号へ変換された各信号の同相成分および直交成分の信号はLPF262に入力され、それぞれ帯域制限される。帯域制限された各信号の同相成分および直交成分の信号は、直交変調部263に入力され、それぞれ直交変調が行われる。直交変調された各信号は、周波数変換部264に入力され、それぞれキャリア周波数へ周波数変換が行われる。周波数変換された各信号は、電力増幅部265に入力され、それぞれ電力増幅が行われる。電力増幅された各信号は、スイッチ266を介して2本のアンテナ267から同時に出力される。
上記の説明では、入力端子In1および入力端子In2からそれぞれ入力された2つのデータ系列を、2つの符号化部4においてそれぞれ符号化を行う例について示したが、必ずしも入力端子と符号化部4を2つずつ備える必要はなく、1つの入力端子と1つの符号化部4を備え、入力端子から入力された1つのデータ系列を符号化部4において符号化を行い、符号化されたデータ系列を直列並列変換部5において2つのデータ系列に変換して、2つのマッピング部6にそれぞれ入力してもよい。
次に、図26の無線通信装置の受信側の処理動作について説明する。2本のアンテナ267から同時に入力された各受信信号は、スイッチ266を介して低雑音増幅器268に入力され、それぞれ低雑音増幅が行われる。低雑音増幅された各信号は周波数変換部269に入力され、それぞれ低周波へ周波数変換が行われる。周波数変換された各信号はLPF270に入力され、それぞれ帯域制限される。帯域制限された各信号は直交復調部271に入力され、それぞれ直交復調が行われる。直交復調された各信号の同相成分および直交成分の信号はA/D変換部272に入力され、それぞれアナログ信号からディジタル信号へ変換される。ディジタル信号へ変換された各信号の同相成分および直交成分の信号はガードインターバル除去部11に入力され、それぞれガードインターバルが除去される。ガードインターバルが除去された各信号の同相成分および直交成分の信号は並列直列変換部12に入力され、それぞれ並列直列変換が行われる。並列直列変換された各信号の同相成分および直交成分の信号はフーリエ変換部13に入力され、それぞれ複素フーリエ変換が行われる。複素フーリエ変換された各信号の同相成分および直交成分の信号は、STBC復号部402に入力され、STBC復号処理(時空間ブロック復号処理)が行われる。
STBC復号処理とは、例えば、受信した各参照信号を既知の参照信号で除することにより、送信側の複数(ここでは、例えば2つ)のアンテナのそれぞれについて、伝送路特性の推定値を求め、当該伝送路特性の推定値を用いて、フーリエ変換した結果得られる各信号から送信側のアンテナ別の(ここでは例えば2系統の)各受信信号を得るための処理、および1つ目のタイムスロットで受信した受信信号から分離された送信側の一方のアンテナから送信された信号R11と他方のアンテナから送信された信号R21と、2つ目のタイムスロットで受信した受信信号から分離された送信側の一方のアンテナから送信された信号R12と他方のアンテナから送信された信号R22を、(R11+R12)/2、(R21+R22)/2のように合成する等の処理を含む。
STBC復号処理が行われた各信号に対して、図5に示すステップS14以降の処理を行う。
図26では、軟判定部15において軟判定された信号を、2つの並列直列変換部16においてそれぞれ並列直列変換し、並列直列変換された信号を2つの復号部17においてそれぞれ復号を行い、2つの出力端子Out1およびOut2から復号されたデータ系列をそれぞれ出力する例について示したが、必ずしも並列直列変換部16、復号部17および出力端子を2つずつ備える必要はなく、1つの並列直列変換部と1つの復号部17と1つの出力端子を備え、2つの軟判定部15においてそれぞれ軟判定された2つの信号を並列直列変換部16において1つのデータ系列に並列直列変換を行い、並列直列変換された1つのデータ系列を復号部17において復号し、復号された1つのデータ系列を1つの出力端子から出力してもよい。
上記の例では、アンテナの本数が2本の場合について説明したが、アンテナの本数は2本に限定されず、これ以上の本数であってもよい。
このように、上記第7の実施形態に係る、STBC符号化送受信回路を備えた無線通信装置によれば、マルチキャリア信号のピーク電力を低く抑えることができるため、送信側において電力増幅器による非線形歪みによる品質の劣化を防ぐことができ、さらに、受信側において信号のダイナミックレンジを小さく抑えることができるため、STBC復号における演算量を削減することが可能となる。
なお、図26では、図1の通信装置をSTBC通信装置に適用する場合を示したが、第2の実施形態に係る図7に示す通信装置についても、上記同様にして、STBC通信装置に適用することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…通信装置、2…送信部、3…受信部、4…符号化部、5…直列並列変換部、6…マッピング部、7…位相回転部、8…逆フーリエ変換部、9…並列直列変換部、10…ガードインターバル付加部、11…ガードインターバル除去部、12…特並列変換部、13…フーリエ変換部、14…逆位相回転部、15…軟判定部、16…並列直列変換部、17…復号部。