JP5251984B2 - 送信機及び送信方法並びに受信機及び受信方法 - Google Patents

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Description

本件は、送信機及び送信方法並びに受信機及び受信方法に関する。本件は、例示的に、多値変調方式を採用する装置や方法に用いられる場合がある。
無線通信技術分野において、無線チャネルリソースに対して効率的なデータマッピングを行なうための一つの解決策として、階層変調方式の利用が知られている。階層変調方式は、学術界及び産業界の双方において興味深い研究対象となりつつある。
階層変調方式は、複数のユーザ端末宛の複数のチャネルの情報をまとめて変調(多重変調)する技術の一つであり、多重変調される複数のチャネルに通信品質のグレード(階層)を設けることができる。
例えば、階層変調方式では、位相平面上に配置される信号点(コンスタレーションポイント)に対応付けられるビット列内に、前記対応付けに起因して品質(誤り易さの程度)の異なるビット位置が生じる。そして、信号点に対応付ける情報ビットのビット位置を、情報の重要度や優先度などに応じて制御することで、受信誤りに対して異なる耐力を、異なるサービス及びユーザに提供することができる。このような階層変調方式を利用する目的の一つは、チャネル条件やサービス形態に応じて全体的なシステム容量を増やすことにある。
また、階層変調方式は、例えば、Digital Video Broadcast(DVB)標準への導入も試みられている。DVBでの階層変調方式のコンセプトは、変調オーダを変えることにある。例えば、送信機から距離的に近い受信機には高い変調オーダを、送信機から遠い受信機には低い変調オーダをそれぞれ割り当てる。
携帯画像送信システムに関する興味深い研究においては、階層変調方式を用いることで、帯域制限されたフェージングチャネル内での高品質且つ高速なデジタル画像伝送を実現する。この方式では、階層的なQuadrature Amplitude Modulation(QAM、直交振幅変調)を利用し、画像送信において一般的な、Adaptive Discrete Cosine Transform(ADCT、適応離散コサイン変換)による圧縮画像のレイヤに応じ、不均等な伝送信頼性を提供する。結果として、再配列された画像のSignal to Noise Ratio(SNR、信号対雑音比)における性能向上が可能となる。また、Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access(OFDMA)において、電力割当と併せた階層変調方式も提案されている。これにより、独立リンク数が増え、大容量の実現が可能となる。
さらに、マルチコードに基づくCode Division Multiple Access(CDMA)方式において、マルチプルベストユーザスケジューリングにより、システム容量を実現し、システムフェアネスを向上させることも提案されている。また、階層変調方式は、通常の変調方式と階層変調方式とを適応的に使い分けるマルチプルベストユーザ機会スケジューリングにも有益なようである。
フェージングチャネルの性能(受信品質)を向上させるため、(位相)回転操作と共にコンスタレーションについても議論されている。この回転メカニズムによれば、フェージングチャネル上で、Minimum Euclidean Distance(MED、最小ユークリッド距離)よりもMinimum Product Distance(MPD、最小積距離)を増やすことができ、いわゆる変調ダイバーシチを実現することができる。
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上述したような背景の下、多値変調を用いたデータ伝送における受信機の受信性能をより向上させたい。
例えば、以下に示す装置、方法を用いることができる。
(1)複数のビット列をそれぞれ位相平面に表象される複数の信号点に対応させ、前記各信号点に応じた多値変調を行なって得られた信号を送信する送信機において、前記位相平面において隣接するいずれか3つの信号点が正三角形をなし、かつ、少なくとも前記位相平面の原点に最も近い信号点の前記原点からの距離を前記信号の送信平均電力が変わらない範囲で、通常の均一な信号点配置の場合と比べて拡大した信号点配置にて、前記多値変調を行なう多値変調部、をそなえた送信機を用いることができる。
(2)前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置と誤り易いビット位置とのうち、前記誤りにくいビット位置の受信データを復調、復号する復調・復号部と、前記復調・復号部により得られた受信データを自受信機宛のデータとして検出する検出部と、をそなえた受信機を用いることができる。
(3)受信信号から前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置の第1の受信データを復調、復号する第1の復調・復号部と、前記第1の復調・復号部により得られた前記第1の受信データを前記受信信号からキャンセルした上で、前記受信信号を復調、復号して、前記ビット列内の相対的に誤り易いビット位置の第2の受信データを得る第2の復調・復号部と、前記第2の復調・復号部により得られた前記第2の受信データを自受信機宛のデータとして検出する検出部と、をそなえた受信機を用いることができる。
(4)複数のビット列をそれぞれ位相平面に表象される複数の信号点に対応させ、前記各信号点に応じた多値変調を行なって得られた信号を送信する送信方法において、前記位相平面において隣接するいずれか3つの信号点が正三角形をなし、かつ、少なくとも前記位相平面の原点に最も近い信号点の前記原点からの距離を前記信号の送信平均電力が変わらない範囲で、通常の均一な信号点配置の場合と比べて拡大した信号点配置にて、前記多値変調を行なう、送信方法を用いることができる。
(5)前記の送信方法により送信された前記信号を、性能の良くないリンクを介して受信する受信方法において、前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置と誤り易いビット位置とのうち、前記誤りにくいビット位置の受信データを復調、復号し、前記復調、復号により得られた受信データを自己宛のデータとして検出する、受信方法を用いることができる。
(6)受信信号から前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置の第1の受信データを復調、復号し、前記復調、復号により得られた前記第1の受信データを前記受信信号からキャンセルし、前記キャンセル後の前記受信信号を復調、復号して、前記ビット列内の相対的に誤り易いビット位置の第2の受信データを得、得られた前記第2の受信データを自己宛のデータとして検出する、受信方法を用いることができる。
上述した装置、方法によれば、多値変調を用いたデータ伝送における受信機の受信性能をより向上することが可能である。
無線通信システムの一例を示す模式図である。 (a)は多値変調における異なるチャネルへの独立したマッピングプロセスの一例を模式的に示す図であり、(b)は階層変調におけるマッピングプロセスの一例を模式的に示す図である。 通常の16QAMコンスタレーションの一例を示す図である。 一実施形態に係る新設計コンスタレーションの一例を部分的に示す図である。 新設計16QAMコンスタレーションの一例を示す図である。 新設計16QAMコンスタレーションのシミュレーションによる数値例を通常の16QAMコンスタレーションと比較して例示する図である。 新設計64QAMコンスタレーションの一例を示す図である。 新設計64QAMコンスタレーションのシミュレーションによる数値例を通常の64QAMコンスタレーションと比較して例示する図である。 新設計16QAMコンスタレーションを用いた階層変調の一例を説明する図である。 新設計16QAMコンスタレーションでの階層的キャンセル方法を用いた受信方法を説明する模式図である。 新設計QAMコンスタレーションでのMSBのビットエネルギー対雑音電力比(Eb/N0)に対するビットエラーレート(BER)特性を通常のQAMコンスタレーションと比較して示す図である。 新設計QAMコンスタレーションでのLSBのビットエネルギー対雑音電力比(Eb/N0)に対するビットエラーレート(BER)特性を通常のQAMコンスタレーションと比較して示す図である。 一実施形態に係る送信機(多値変調部)の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る受信機の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る受信機の他の構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る階層変調方式に基づく送信ダイバーシチを説明する図である。
符号の説明
10 無線基地局
101 スプリッタ
102,103 インタリーバ
104,105 乗算器
106 加算器(多重器)
107 RFユニット
108 送信アンテナ
20 ユーザ装置(UE)
201,221 受信アンテナ
202,222 RFユニット
203,204,223,224 乗算器
205,206,225,226 マッチドフィルタ
207,208,227,228 デインタリーバ
209,229 MSB復調器
210,230 MSB復号器
211,231 MSB検出器
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本実施形態は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。
〔1〕一実施形態の説明
(1.1)Overview
本実施形態では、階層変調方式に適用可能な不均一(Non-Uniform)QAMコンスタレーションを提案する。この不均一QAMコンスタレーションは、例示的に、フェージングチャネル上の階層変調方式として有用である。
多値変調の一例としてのQAM変調方式は、複数のビット列(16QAMでは4ビット、64QAMでは6ビット)をそれぞれ位相平面(コンスタレーション空間)上に表象される各信号点(コンスタレーションポイント)に対応させて、各コンスタレーションポイントに応じた多値変調を行なう。ここで、前記対応に起因して前記ビット列内には、相対的に誤り易さの程度(品質)の異なるビット位置が生じる。
例えば、各コンスタレーションポイントに対応付けられるビット列のうち、受信機において位相平面のI軸又はQ軸を判定軸(基準)とする象限判定となるビット位置は、象限内の判定となる他のビット位置に比べて判定軸からの距離が長いため、誤判定が生じにくいといえる。したがって、各コンスタレーションポイントに対応付けられるビット列には、相対的に誤り易さの程度(品質)の異なるビット位置が生じる。
なお、前記誤りにくいビット位置および誤り易いビット位置は、コンスタレーションポイントにビット列を対応させる際のルール(例えば、受信側で用いる判定軸をどのように選ぶか)を変えることで変更できる。誤りにくいビットは例えばMSB(Most Significant Bit)であり、誤り易いビットは例えばLSB(Least Significant Bit)である。
階層変調方式は、このようなコンスタレーションポイントに対応付けられるビット列内に生じる品質の相違を利用する。例えば、品質の異なるビット位置に対して、品質の異なるデータをマッピングすることができる。ここで、品質の異なるデータの一例としては、図2(b)にて後述するように、送信機との間の無線リンクの性能が異なる受信機宛のデータが挙げられる。
なお、無線リンクには、送信機の一例としての無線基地局から携帯電話などの受信機の一例としてのユーザ装置(UE:User Equipment)への方向であるダウンリンク(DL)と、その逆の方向であるアップリンク(UL)とが含まれる。DL及びULのそれぞれには、論理的な通信路である1又は複数のチャネルが設定可能である。或る無線リンクに設定されたチャネルは、複数の受信機で受信することが可能である。チャネルの一例としては、CDMAや、OFDMA、TDMA(Time Division Multiple Access)などの多元アクセス方式に基づく物理チャネルが挙げられる。
さて、本例の不均一QAMコンスタレーションは、コンスタレーション空間に表象される各コンスタレーションポイントのMSBに対して最小積距離(MPD)が増えるように設計される。また、本例の不均一QAMコンスタレーションは、前記コンスタレーションポイントのLSBに対して最小ユークリッド距離(MED)が変化しない(維持する)ように設計される。
これによれば、LSBの性能(受信品質)を犠牲にせずにMSBの性能を向上させることが可能となる。このようなコンスタレーション(信号点配置)を実現するため、本例では、後述する正三角形構造の信号点配置を利用することで、LSBに対してはMEDを変えず、また、MSBに対してはMPDを増やすことを実現する。
更に、このような新設計コンスタレーションでは、階層変調方式を用いる場合、受信機は、後述するキャンセル方法を利用することで、LSBの性能を向上させることもできる。例えば、LSBを復調する際、受信機は、まずMSBを検出し、検出したMSBを受信信号からキャンセルすることでLSBを検出する。MSBの性能は、LSBの性能よりも優れているため、優れたビットに頼ることで、不良受信ビットの受信性能を向上させることができる。後述する複数の数値的調査によると、MSBとLSBの双方のSNRは、ビット誤り率(BER)10−3において2.5〜6[dB]改善する。
(1.2)システムモデル
図1に本例における無線通信システムの一例を示す。
図1に例示するシステムは、無線アクセスネットワーク(RAN)のエンティティの一つである無線基地局(Node B)10と、2台のUE20(UE#0,UE#1)とをそなえる。ただし、システム内の無線基地局10、UE20の台数はこの例に限られない。
UE20は、無線基地局(以下、単に「基地局」ともいう)10が提供する無線エリア内において、当該基地局10と無線リンクを介して通信する。無線エリアは、セル又はセルを分割したセクタである。例えば、UE20は、RANを介してIP(Internet Protocol)ネットワーク等のコアネットワークと通信する。
UE20は、音声及びデータのいずれか一方又は両方をRANに送信可能な装置であれば足りる。例えば、携帯電話や、無線インタフェース付きのラップトップコンピュータ、車載用の無線装置などの移動局であってもよいし、固定の無線装置であってもよい。
図1に例示するように、2台のUE#0,#1のうち、UE#0よりもUE#1の方が距離的に基地局10に近い場合、遠い方のUE#0は、UE#1に比べて、基地局10との間の伝播ロスが大きくなりやすい。そのため、基地局10とUE#0との間の無線リンク性能は、基地局10とUE#1との間の無線リンク性能と比べて劣化しやすい。
基地局10とUE#0との間の無線リンク性能を改善するには、送信ダイバーシチや、繰り返し送信、低次の変調方式及び符号化方法(MCS:Modulation and Coding Scheme)などを利用することができる。なお、基地局10は、例えば、ULの受信品質を基にUE20との間のDLの無線リンク性能を推定することもできるし、UE20で測定された受信品質に関する報告情報を受けて、DLの無線リンク性能を知ることもできる。前記受信品質に関する報告情報は、例えば、受信SNRに関する情報や、CQI(Channel Quality Indicator)などに相当する。
ここで、基地局10が、UE#0宛のデータ及びUE#1宛のデータを、互いに独立したチャネル#0及び#1を用いて送信する場合を考える。
図2(a)に例示するように、チャネル#0,#1へのマッピングプロセスは、個々のチャネル#0,#1で独立して実行することができる。一例を示すと、UE#0宛のデータは、DLのチャネル#0にマッピングする一方、UE#1宛のデータは、DLの異なるチャネル#1にマッピングする。このような独立したマッピングプロセスでは、2つのUE#0,#1間の無線リンクが性能的に不均等な環境にある場合、非効率的なデータ伝送となる可能性がある。
これに対して、UE#0,#1間での階層変調方式では、例えば図2(b)に示すように、UE#0宛のデータのうち、1又は複数のシンボルの一部のビットは、チャネル#0にマッピングし、残りのビットの一部又は全部はチャネル#1にマッピングする。UE#1宛のデータについても、同様に、チャネル#0及び#1に対して分散的なマッピング(以下、クロスマッピングと呼ぶことがある)を行なう。
このような階層変調方式によれば、特定のUE20、例えば高優先度のUE20について所定の受信性能を確保できるようになる。また、後述する送信ダイバーシチの適用も容易になり、高優先度UE20の(受信)性能を向上させることができる。後に例示する幾つかのシミュレーションによる数値結果から、階層変調方式(クロスマッピング)の利用によって、システム性能を総合的に改善することが可能である。
(1.3)コード変調のためのコンスタレーション設計
本例では、I位相又はQ位相の信号のマッピングに用いられる、16QAM及び64QAMの双方において不均一なコンスタレーションを例示する。比較のために、図3に、MEDをαとした場合の16QAMの均一な長方形コンスタレーション(以下、通常のコンスタレーションとも呼ぶ)を例示する。
この図3に例示するコンスタレーションでは、各コンスタレーションポイントに対応させる4ビットのビット列のうち、MSB(第1及び第2ビット)は、受信側においてI軸又はQ軸を判定軸とする象限判定となるから、残りのLSB(第3及び第4ビット)に比べて誤りにくいビット(高優先度ビットともいう)といえる。なお、コンスタレーションポイントに対するビット列の対応付け方は、この例に限られない。対応付けを工夫することにより、誤り易さの程度に3以上の階層を設けることも可能である。
これに対して、本例の新設計コンスタレーションは、図4に例示するように、LSB要素に対して隣接する任意の3つのコンスタレーションポイントがそれぞれ正三角形をなすような、不均一なコンスタレーションである。なお、「不均一(Non-Uniform)」とは、図3に例示するコンスタレーションを「均一(Uniform)」と称することとの対比で用いている用語である。
エラーの発生する確率は、コンスタレーションポイント間のMEDが支配的であるため、本例の新設計コンスタレーションも、図3に例示するコンスタレーションと同等の受信品質、例えば、Symbol Error Rate(SER)を与えるように設計する。
16QAM及び64QAMについての新設計コンスタレーションにおいて、MSBに対してはより大きなMPDを提供し、LSBに対しては同じMEDを保つことが可能になる。なお、16QAMの低優先度ビットをLSBと呼び、64QAMの低優先度ビットをシグニフィカントビット(SB)及びLSBと呼ぶ。本例では、便宜的に用語を統一し、双方の変調における低優先度ビットをLSBと称する。
なお、本例では、16QAM及び64QAMについての新設計コンスタレーションについて例示するが、256QAMといった更に多値のQAMに対しても同様のコンスタレーション設計が可能である。
(1.4)フェージングチャネル上のコンスタレーション設計基準
レイリーフェージングチャネル上の好適あるいは最適なコンスタレーションを決定付ける基準の一例については、既述の非特許文献9や非特許文献10に記載がある。
L次元の積距離の最小値(MPD)dmin (L)は、コンスタレーション上のいずれか2つのコンスタレーションポイントxi,j,l及びyi,j,lの関係で、以下の式(1)で表すことができる。ただし、xi,j,l≠yi,j,lである。
Figure 0005251984
なお、Lは、次元耐フェージングファクターを表す。例えば、Lの双方独立したチャネルは、L次元の耐フェージングコンスタレーションとなる。したがって、IQ空間内ではなく、I,I,…,IL−1の空間内でコンスタレーションを設計することができる。同様に、Q,Q,…,QL−1の空間内でもコンスタレーションを設計することができる。
本例のコンスタレーション設計においては、便宜上、L=2の場合を想定する。従って、コンスタレーション空間は、I及びIのペア、Q及びQのペア、I及びQのペアのいずれかで示される。つまり、本例の新設計コンスタレーションは、独立チャネル要素に対しては、I及びI(Q及びQ)、既存の従属チャネル要素に対してはI及びQに適用できる。
(1.5)16QAMのコンスタレーション
ここでは、16QAMのコンスタレーションを設計し、例示的に、2つの独立チャネル要素に属するI位相信号の双方を、I及びIのコンスタレーション空間にマッピングする場合について示す。ただし、Q位相信号についても同様である。
本例のコンスタレーションは、MSBのフェージングに対するコンスタレーション耐性を向上させる。また、LSBのコンスタレーションポイント間のユークリッド距離(Euclidean distance)αを、通常のコンスタレーションにおけるのと同等に保つ。
図5に、16QAMの場合の新設計コンスタレーションを例示する。隣接するI位相コンスタレーションポイント間は、いずれも同じ距離(ユークリッド距離)αである。つまり、任意の隣接する3つのコンスタレーションポイントは、コンスタレーション空間(I空間)において正三角形をなす。また、原点に最も近いコンスタレーションポイントc11と原点との距離は、βである。
期待するコンスタレーション挙動に基づいた幾何学的誘導では、I空間の第1象限(I>0かつQ>0の領域)に属するコンスタレーションポイントc00、c01、c10、c11の座標を、α、βを用いてそれぞれ以下のように表すことができる。
Figure 0005251984
なお、他のコンスタレーションポイントは、c00、c01、c10、c11とI軸、I軸又は原点に対して対称的である。従って、他のコンスタレーションポイントの座標は、上記c00、c01、c10、c11の正負の符号を適宜変更することで簡単に導出できる。
一定の送信平均電力Pとして、全てのコンスタレーションポイントの電力加算をとることで、α、β、Pwの関係は、下記の式(2)で表すことができる。
Figure 0005251984
例えば、送信平均電力P=1、α=2/(101/2)として、通常のコンスタレーションにおけるコンスタレーションポイント間と同じMED(α)を保つ場合を考える。この場合、通常及び新設計のコンスタレーションの双方は、例えば図6に例示するようになる。なお、図6において、◇印が通常のコンスタレーションにおけるコンスタレーションポイントを表し、○印が本例の新設計コンスタレーションにおけるコンスタレーションポイントを表している。
各コンスタレーションポイントc00、c01、c10、c11の座標数値の一例を、次表1に示す。
Figure 0005251984
この表1から、新設計コンスタレーションにおける原点に最も近いコンスタレーションポイントc11は、通常のコンスタレーションと比べて、原点からの距離を約29%拡大できることが分かる。したがって、通常のコンスタレーションに比べて、フェージングに対する耐力を向上することができる。
また、表1から、新設計コンスタレーションでは、原点から最も離れたコンスタレーションポイントc00におけるピーク電力を、通常のコンスタレーションと比べて、約23%低減できることが分かる。したがって、c11のコンスタレーションポイントの原点からの距離を拡大しても、トータルの送信平均電力は通常のコンスタレーションの場合と変わらないものとすることができる。
(1.6)64QAMのコンスタレーション
上述した16QAMのコンスタレーションと同様に、64QAMのコンスタレーションを設計することができる。例えば、2つの独立チャネル要素に属する双方のI位相信号を、I空間にマッピングする。同様に、Q位相信号は、Q空間にマッピングする。
図7にI空間へのマッピング例を示す。この図7において、I位相のコンスタレーションポイント間は、通常のコンスタレーションにおけるMED(α)と同じ距離である。期待するコンスタレーション挙動に基づいた幾何学的誘導では、I空間の第1象限に属する各コンスタレーションポイントc0000,c0001,…,c1111の座標は、α、βを用いてそれぞれ下記のように表すことができる。
Figure 0005251984
Figure 0005251984
Figure 0005251984
Figure 0005251984
他のコンスタレーションポイントは、16QAMの場合と同様に、それぞれ、上記のc0000,c0001,…,c1111とI軸、I軸又は原点に対して対称的である。従って、他のコンスタレーションポイントの座標は、上記のc0000,c0001,…,c1111の正負の符号を適宜変更することで簡単に導出できる。
一定の送信平均電力Pとして、全てのコンスタレーションポイントの電力加算をとることで、α、β、Pの関係は、下記の式(3)で表すことができる。
Figure 0005251984
送信平均電力であるP=1及びα=2/(421/2)として、同じMED(α)を保つ場合、通常及び新設計のコンスタレーションの双方は、図8に例示するようになる。なお、図8において、◇印が通常のコンスタレーションにおけるコンスタレーションポイントを表し、○印が本例の新設計コンスタレーションにおけるコンスタレーションポイントを表している。
各コンスタレーションポイントc0000,c0001,…,c1111の座標数値の一例を、次表2に示す。
Figure 0005251984
この表2から、新設計コンスタレーションおける原点に最も近いコンスタレーションポイントc1111は、通常のコンスタレーションに比べて、原点からの距離を約88%拡大できることが分かる。したがって、通常のコンスタレーションに比べて、フェージングに対する耐力を向上することができる。つまり、多値変調を用いたデータ伝送における受信機の受信性能をより向上することが可能である。
また、表2から、新設計コンスタレーションにおいて、原点から最も離れたコンスタレーションポイントc0011におけるピーク時の電力は、通常のコンスタレーションと比べて31%低減できることが分かる。したがって、コンスタレーションポイントc1111の原点からの距離を拡大しても、トータルの送信平均電力は通常のコンスタレーションの場合と変わらないものとすることができる。
つまり、送信機の一例としての基地局10は、位相平面において隣接するいずれか3つの信号点が正三角形をなし、かつ、少なくとも前記位相平面の原点に最も近い信号点の前記原点からの距離を送信信号の送信平均電力が変わらない範囲で拡大した信号点配置にて、前記多値変調を行なう多値変調部をそなえる。この多値変調部の構成例は、図13により後述する。
(1.7)階層変調方式におけるビットマッピングルール
以上のような新設計コンスタレーションを利用したビットマッピングのルールは、MSB、LSBといったビットの品質に基づくものとすることができる。
既述のように、QAM変調方式では、複数のビット列(16AQMでは4ビット、64QAMでは6ビット)をそれぞれ位相平面上の各コンスタレーションポイントに対応させて、各コンスタレーションポイントに応じた多値変調を行なう。そして、前記対応に起因して前記ビット列内には、相対的に品質の異なるビット(誤り易いビットと誤りにくいビット)が生じる。
したがって、階層変調の一例は、無線リンク性能の相違に応じて、コンスタレーションポイントに対応付けられるビット列において誤り易さの程度の異なるビット位置へデータをマッピングすることである。例えば、性能の低い無線リンクで伝送する情報ビットは、相対的に品質の良いビット(例えばMSB)に優先的にマッピングし、性能の高い無線リンクで伝送する情報ビットは、相対的に品質の悪いビット(例えばLSB)に優先的にマッピングする。
一例を以下に示す。
図3に例示したように、通常の16QAMコンスタレーションに基づく階層変調方式によれば、UE#0宛の変調信号成分(4ビット)i0 (0),i1 (0),q0 (0),q1 (0)が得られ、UE#1宛に変調信号成分(4ビット)i0 (1),i1 (1),q0 (1),q1 (1)が得られる。なお、i0 (0),i1 (0)は、UE#0宛のI位相信号成分を表し、q0 (0),q1 (0)は、UE#0宛のI位相信号成分を表す。
ここで、図9に例示するように設計されたコンスタレーションの信号を利用し、図1に例示した、無線リンク性能の良くないUE#0宛の信号に関しては、I位相信号成分i0 (0)及びi1 (0)を、チャネル#0の相対的に品質の良いビット(例えばMSB)にマッピングする。また、Q位相信号成分q0 (0)及びq1 (0)は、異なるチャネル#1の相対的に品質の良いビット(例えばMSB)にマッピングする。
一方、無線リンク性能の良いUE#1宛の信号に関しては、I位相信号成分i0 (1)及びi1 (1)を、チャネル#0の相対的に品質の悪いビット位置(例えばLSB)にマッピングする。また、Q位相信号成分q0 (1)及びq1 (1)は、異なるチャネル#1の相対的に品質の悪いビット(例えばLSB)にマッピングする。
つまり、この例では、コンスタレーションポイントに対応付けられるビット列内の誤り易いビット位置に、無線リンク性能の良いUE#1宛のデータがマッピングされる。また、当該コンスタレーションポイントの前記ビット列内の誤りにくいビット位置に、無線リンク性能の良くないUE#0宛のデータがマッピングされる。
このようなビットマッピング(多値変調)は、例えば図13に示すように、スプリッタ101と、インタリーバ102,103と、乗算器104,105と、加算器(多重器)106とを用いて実現できる。例示的に、送信データは、スプリッタ101にて2分岐され、その一方は一方のインタリーバ102にてI位相信号成分(又はQ位相信号成分)をまとめるようにインタリーブされる。また、前記2分岐された他方のデータは、他方のインタリーバ103にてQ位相信号成分(又はI位相信号成分)をまとめるようにインタリーブされる。
そして、各インタリーバ102及び103の出力に対して、乗算器104及び105にて、互いに位相が直交する(π/2異なる)キャリア信号(周波数f)をそれぞれ乗じることで、I空間又はQ空間での直交変調が実現される。乗算器104及び105の出力は、加算器(多重器)106にて多重されて、RFユニット107に入力される。
RFユニット107は、多重器106からの多重信号について、所定の無線送信処理を施して、DLの無線信号を送信アンテナ108から送信する。前記無線送信処理には、例示的に、DA(Digital to Analog)変換や無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、所定の送信電力への電力増幅などが含まれ得る。
64QAMの場合についても、UE#0宛に得られる変調信号成分(6ビット)i0 (0),i1 (0),i2 (0),q0 (0),q1 (0),q2 (0)と、UE#1宛に得られる変調信号成分(6ビット)i0 (1),i1 (1),i2 (1),q0 (1),q1 (1),q2 (1)とについて、上記と同様のビットマッピングルールを適用可能である。
なお、チャネル#0及び#1が、互いに独立したチャネルである場合、後述するようなダイバーシチ送信も実現可能である。
(1.8)階層変調方式での受信処理
前述したように、階層変調方式では、コンスタレーションポイントに対応付けられるビット列の中で生じる品質の異なるビットを、異なるUE20宛のデータ伝送に用いることができる。
すなわち、品質の良いビットの一例であるMSBを、第1のUE20宛のデータ伝送に用い、相対的に品質の悪いビットの一例であるLSBを、第2のUE20宛のデータ伝送に用いることができる。しかし、受信処理はUE20毎に個々に実行されるから、MSBの性能が向上しても、LSBの性能が向上する助けにはならない。
そこで、本例では、受信処理の一例として、LSBの性能を向上できる、階層的なキャンセル方法を用いる。このキャンセル方法を用いることで、LSBが正しい受信信号としてとり得る範囲(選択肢)を容易に、また、確実に、絞り込むことができる。
UE#1のLSBマッピングビット検出に関わる処理手順は次の通りである。
(1)受信機としてのUE#1は、受信ビットが自己(UE#1)宛のビットか否かに関わらず、MSBをUE#0宛の受信ビットとして検出する。
(2)次いで、UE#1は、受信した信号から、検出したMSBをキャンセルして、LSBを検出する。
かかる階層的キャンセル方法は、通常及び新設計のコンスタレーションの双方に適用可能である。新設計コンスタレーションにおけるMSBのMEDが、通常のコンスタレーションのそれよりも小さいため、階層的キャンセル方法は、新設計コンスタレーションにおいて、有益である。なぜなら、このような階層的キャンセル方法は、新設計コンスタレーションにおけるMSBのMEDを、少なくとも通常のコンスタレーション程度に実質的に拡大できることを意味するからである。なお、新設計コンスタレーションは、通常のコンスタレーションと比較して、MSBのMEDが小さいが、MSBのMPDが大きいから、フェージングチャネルに対しては、階層的キャンセル方法を用いなくても、有効的である。
図10に、通常のコンスタレーションの場合を例にして、どのようにして階層的キャンセルがうまく機能するかを、例示する。図10の(1)に示すように、送信シンボルが0010である場合に、受信シンボルが、フェージング及びAWGN(Additive White Gaussian Noise)が原因で、正しい受信シンボルとして本来的に位置する領域とは異なる他のLSB領域に配置されたと仮定する。更に、ターボ符号などによる符号処理により、MSB(00)は正しく受信できたと仮定する。
この場合、前記キャンセルメカニズムを用いて、受信信号からMSBをキャンセルすることで、図10の(2)に例示するように、起り得ない選択肢を消去して、ドットラインで示される、LSBの判定空間を絞り込むことができる。したがって、LSBシンボルを正しく検出できる確率を上げることができる。
図14に、UE#0用の受信機の構成例を例示するとともに、図15に、UE#1用の受信機の構成例を例示する。前記階層的キャンセル方法は、図15に例示するUE#1の受信処理に適用される。ただし、UE#0は、図1に例示したように、UE#1よりも基地局10との間の無線リンク性能が悪い環境にあると仮定する。また、前記階層変調により、無線リンク性能の悪い方のUE#0宛のデータは、MSBにマッピングされ、無線リンク性能の良い方のUE#1宛のデータは、LSBにマッピングされるものと仮定する。
図14に示す受信機(UE#0)は、例示的に、受信アンテナ201と、RFユニット202と、直交検波器をなす乗算器203及び204と、マッチドフィルタ205及び206と、デインタリーバ207及び208と、MSB復調器209と、MSB復号器210と、MSB検出器211とをそなえる。
受信アンテナ201は、基地局10からの無線信号を受信する。受信した無線信号は、RFユニット202に入力される。
RFユニット202は、受信アンテナ201で受信した無線信号に対して所定の無線受信処理を施す。前記無線受信処理には、例示的に、低雑音増幅や、AD変換などの処理が含まれる。前記無線受信処理を受けた受信信号は、乗算器203及び204に入力される。
乗算器203及び204は、それぞれ、互いに位相がπ/2異なる周波数信号を、前記無線受信処理を受けた受信信号に乗算する。これにより、受信信号に対する直交検波が行なわれる。検波後の信号(互いに位相がπ/2異なる信号成分)は、それぞれ、マッチドフィルタ207及び208に入力される。
マッチドフィルタ205及び206は、それぞれ、前記検波後の受信信号と所定(既知)の信号(リファレンス信号パターン)との相関演算を行なうことにより、受信信号に対する受信処理の同期タイミング(例えば、シンボル同期)を検出する。
デインタリーバ207及び208は、それぞれ、送信機としての基地局10(図13参照)におけるインタリーバ102及び103によるインタリーブ処理とは逆の処理に相当するデインタリーブ処理を、前記同期タイミングに従ってマッチドフィルタ205及び206の出力信号に施す。
MSB復調器209は、デインタリーバ207及び208の各出力信号のうち、受信信号のコンスタレーションポイントに対応付けられたビット列のMSBを選択的に復調する。すなわち、図9に示す例の場合なら、i1 (0),i2 (0)(q0 (0),q1 (0))を復調する。
MSB復号器210は、MSB復調器209により復調された情報(MSB)を、基地局10での符号化方式に対応する復号方式で復号する。
つまり、MSB復調器209及びMSB復号器210は、コンスタレーションポイントのビット列内の相対的に誤りにくいビット位置と誤り易いビット位置とのうち、誤りにくいビット位置の受信データを復調、復号する復調・復号部の一例である。
MSB検出器211は、MSB復号器210の復号結果を自局20(UE#0)宛の受信データとして検出し、出力する。このMSB検出器211は、前記復調・復号部の一例としてのMSB復号器210により得られた受信データを自局20(UE#0)宛のデータとして検出する検出部の一例である。
なお、前記復調及び復号の方式は、送信機としての基地局10で用いる変調及び符号化の方式に対応する方式であり、基地局10とUE20との間で既知としてもよいし、基地局10からUE20に対して制御チャネルの信号などを用いて通知してもよい。
一方、図15に示す受信機(UE#1)は、例示的に、受信アンテナ221と、RFユニット222と、直交検波器をなす乗算器223及び224と、マッチドフィルタ225及び226と、デインタリーバ227及び228と、MSB復調器229と、MSB復号器230と、MSB検出器231とをそなえる。加えて、UE#1は、LSB復調器232と、LSB復号器233と、LSB検出器234とをそなえる。
受信アンテナ221は、基地局10からの無線信号を受信する。受信した無線信号は、RFユニット222に入力される。
RFユニット222は、受信アンテナ221で受信した無線信号に対して所定の無線受信処理を施す。前記無線受信処理には、例示的に、低雑音増幅や、AD変換などの処理が含まれる。前記無線受信処理を受けた受信信号は、乗算器223及び224に入力される。
乗算器223及び224は、それぞれ、互いに位相がπ/2異なる周波数信号(キャリア周波数f)を、前記無線受信処理を受けた受信信号に乗算する。これにより、受信信号に対する直交検波が行なわれる。検波後の信号(互いに位相がπ/2異なる信号成分)は、それぞれ、マッチドフィルタ225及び226に入力される。
マッチドフィルタ225及び226は、それぞれ、前記検波後の受信信号と所定(既知)の信号(リファレンス信号パターン)との相関演算を行なうことにより、受信信号に対する受信処理の同期タイミング(シンボル同期)を検出する。
デインタリーバ227及び228は、それぞれ、送信機としての基地局10(図13参照)におけるインタリーバ102及び103によるインタリーブ処理とは逆の処理に相当するデインタリーブ処理を、前記同期タイミングに従ってマッチドフィルタ225及び226の出力信号に施す。各デインタリーブ処理の結果は、それぞれMSB復調器229及びLSB復調器232に与えられる。
MSB復調器229は、デインタリーバ227及び228から与えられた各信号のうち、既述のコンスタレーションポイントに対応付けられたビット列のMSBを選択的に復調する。すなわち、図9に示す例の場合なら、i1 (0),i2 (0)(q0 (0),q1 (0))を復調する。ここで、MSBにUE#1宛の情報はマッピングされていない(UE#0宛の情報がマッピングされている)が、UE#1は、MSBの復調を行なう。
MSB復号器230は、MSB復調器229により復調された情報(MSB)を、基地局10での符号化方式に対応する復号方式で復号する。
MSB検出器231は、MSB復号器230の復号結果を検出し、LSB復調器232に与える。
つまり、MSB復調器229、MSB復号器230及びMSB検出器231は、受信信号からコンスタレーションポイントのビット列内の相対的に誤りにくいビット位置の第1の受信データを復調、復号する第1の復調・復号部の一例である。
LSB復調器232は、デインタリーバ227及び228から与えられた各信号から、MSB検出器231から与えられたMSBの信号成分をキャンセルして、残った信号成分(LSB)、すなわちLSBにマッピングされている自局#1宛の情報を復調する。
LSB復号器233は、LSB復調器232により復調された情報(LSB)を復号する。
つまり、LSB復調器232及びLSB復号器233は、前記第1の復調・復号部の一例としてのMSB検出器231により得られた前記第1の受信データを前記受信信号からキャンセルした上で、前記受信信号を復調、復号して、前記ビット列内の相対的に誤り易いビット位置の第2の受信データを得る第2の復調・復号部の一例である。
LSB検出器234は、LSB復号器230の復号結果を自局20(UE#1)宛の受信データとして検出し、出力する。このLSB検出器234は、前記第2の復調・復号部の一例としてのLSB復号器233により得られた前記第2の受信データを自局20(UE#1)宛のデータとして検出する検出部の一例である。
なお、前記復調及び復号の方式は、いずれも送信機としての基地局10で用いる変調及び符号化の方式に対応する方式であり、基地局10とUE20との間で既知としてもよいし、基地局10からUE20に対して制御チャネルの信号などを用いて通知してもよい。
また、図14及び図15では、無線リンク性能の異なるUE#0とUE#1とで異なる構成を有するように表現しているが、このような異なる構成は、例えば固定端末のような、無線リンク性能に関して変動が無い(無いものとして扱える場合も含む)UE20に対して適用できる。
一方、UE20が移動局である場合は、図15に例示した構成を共通に有するものとしてよい。その場合、UE20は、自局20宛の情報がMSB又はLSBのいずれにマッピングされているか否かに応じて、MSB検出器231の出力を、そのまま受信情報として出力するか、LSB復調器232に前記キャンセルに用いる情報として与えるかを適応的に選択(切り替え)すればよい。
自局20宛の情報がMSB又はLSBのいずれにマッピングされているかは、例えば、制御チャネルの信号を用いて基地局10からUE20に対して予め通知することが可能である。UE20が固定端末の場合は、基地局10とUE20との間で予め取り決めたルールに従う(前記通知は行なわない)こととしてもよい。
(1.9)性能評価
以下に、レイリーフェージングチャネルにおける16QAM及び64QAMのリンクレベルのシミュレーションによる性能評価を例示する。
次表3は、レイリーフェージングチャネルにおけるMPDの一例である。
Figure 0005251984
この表3に例示するように、新設計コンスタレーションにおけるMPDは、通常のコンスタレーションにおけるMPDよりもかなり大きい。また、ビットエネルギー対雑音電力比Eb/N0に対するビットエラーレート(BER)は、MSBについては図11、LSBについては図12にそれぞれ例示するようになる。ただし、図11及び図12において、特性501及び502が通常の16QAM及び64QAMコンスタレーションの場合をそれぞれ表し、特性503及び504が提案する新設計16QAM及び64QAMコンスタレーションの場合を表している。
したがって、ビットエラーレート(BER)の観点から性能を向上できることが分かる。例えば、図11において、BERが10−3の時、Eb/N0の観点におけるMSBの性能向上は、16QAM及び64QAMともに約2.5[dB]である。また、図12において、BERが10−3の時、Eb/N0の観点におけるLSBの性能向上は、16QAMでは5[dB]、64QAMでは6[dB]である。
すなわち、リンクレベルのシミュレーションによると、新設計コンスタレーションでは、通常のコンスタレーションと比較して、MSBについては2.5[dB]のゲインを得ることができ、LSBについては5〜6[dB]のゲインを得ることができる。
以上のように、本例の新設計コンスタレーションによれば、位相平面における任意の隣接する3つのコンスタレーションポイントが正三角形をなすので、通常のコンスタレーションと比較して、LSBのMEDを保ち、又、MSBのMPDを大きくできる。また、階層的なキャンセルメカニズム(方法)を用いることで、LSB性能を改善することもできる。
(1.10)階層変調方式に基づく送信ダイバーシチ(Hierarchical Modulation with Transmit Diversity:HMTD)
送信ダイバーシチは、ディープダウンフェージングの確率を下げることで、フェージングチャネルに対抗する効率的かつ有効な解決策の一例である。階層変調方式での送信ビットは、複数の独立したフェージングチャネルに分散してマッピングされるので、ダイバーシチゲインを期待できる。
例えば図2(a)で説明したように、2台のUE#0,#1が2つの独立したチャネル#0,#1上でデータを送信する際、単純に2台のUE#0,#1が情報ビットをそれぞれに対応するチャネル#0,#1にマッピングすると、ダイバーシチゲインは期待できない。
これに対して、図2(b)で説明したように、チャネル品質の悪いUE#0宛の情報ビットを双方のチャネル#0,#1のMSBにマッピングするとともに、チャネル品質の良いUE#1宛の情報ビットを双方のチャネル#0,#1のLSBにマッピングすると、ダイバーシチゲインを得ることができる。
HMTDは、2つのシナリオに分けることができる。一つは同一データ送信であり、もう一つは独立したデータ送信である。
前者では、トータルスループットを多少犠牲にするかもしれないが、送信ダイバーシチにおける同一受信シンボルのエネルギー合成によるゲイン増加によってユーザカバレッジの拡大化を図ることができる。後者では、ユーザカバレッジを多少犠牲にするかもしれないが、独自の階層送信ダイバーシチによるトータルスループットの向上を図ることができる。
ここで、フェージングチャネルに対抗するために、HMTDを用いることの有用性について説明する。
階層変調方式では、データ(情報ビット)を複数のチャネルにクロスマッピングして送信することで、ダウンフェージングの確率を下げることができる。また、チャネル符号化を用いなくても、最尤検出器(MLD)によりシステム性能を向上させることができる。
一般的に、MBMSシステムにおいて用いられる変調及び符号化のオーダは低い。例えば、変調方式はQPSKであり、符号化率は1/3である。従って、階層変調方式チャネルのMSBにてMBMSデータを送信する場合、他のユーザ(UE)、例えばユニキャストユーザ宛の情報は、LSBに関するチャネルに対応する、ランダム化されたコンスタレーションポイントにマッピングすることができる。これによれば、自然なダイバーシチを実現し得る。
なお、符号化率を低くするほど、つまり冗長的に送信するビット数が増えるほど、ダイバーシチゲインは高くすることができる。QPSKと16QAMとを比較すると、前者は送信電力が一定であり、後者は0.1と0.9の2つの送信電力レベルがある。つまり、送信ビットは、50%の割合で高い送信電力が得られ、低い符号化率の場合と比べて性能が良くなる。64QAMやさらに多値のQAMに対しても同様のことがいえる。
MBMSユーザに対してはより多くの送信電力を割り当てるとともに、ユニキャストユーザに対してはより少ない送信電力を割り当てれば、MBMSに対するロバスト性を向上できる。これは、優先度制御の一つである。
コンスタレーション設計を既述の不均一QAMコンスタレーション設計とすれば、更なる送信ダイバーシチゲインを見込める。
(1.11)階層変調方式に基づくビットマッピング
データシンボルビットは、MSB、SB、LSBに分けることができ、多値QAM変調を用いる場合、位相平面上のコンスタレーションポイントにマッピングされる。
基地局は、無線リンク性能の良くないUE#0に対し、既存の送信方法を用いてより多くのタイムスロットを与えると、より低いMCSを割り当てて、システム性能を保証し、かつ、UE間のトータルスループットの釣合いを図ろうとする。
HMTDでは、代わりに、無線リンク性能の良くないUE#0に対するデータ伝送には性能の良いチャネルを利用し、受信性能の良いUE#1に対するデータ伝送には性能の良くないチャネルを利用する。ここで、性能の良いチャネルとは、例示的に、MSBに関わるチャネル、又は、複数チャネルリソースを利用した送信ダイバーシチチャネルを意味する。
ダイナミックパフォーマンスネットワークにおいて、どのようにしてHMTDがうまく機能するかを感覚的に理解するため、UE#0,#1間及びチャネル#0,#1間のクロスマッピングについて例示する。
この例で、双方のUE#0,#1宛のデータシンボルは、16QAM変調方式を用いて、互いに統計的に独立した2つのチャネル#0,#1上をそれぞれ伝送されると仮定する。MSBのi及びqと、LSBのi及びqとを有する16QAMコンスタレーションには、通常のQAMコンスタレーション、および、既述の不均一なQAMコンスタレーションのいずれを適用してもよい。
ここで、双方のチャネル#0,#1上で、UE#1に対しては4ビットを送り、UE#0に対しては同じ情報である2ビットを送信ダイバーシチ方法にて送る場合を例示する。この場合のマッピング方法を感覚的に説明するため、数値例を以下に示す。
UE#1に対しては、4ビットを2ビットずつに分けて、一方(例えば01)を第1のチャネルの一例としてのチャネル#0にマッピングし、他方(例えば10)を第2のチャネルの一例としてのチャネル#1にマッピングして送信する。
UE#0に対しては、同じ2ビット(例えば11)を双方のチャネル#0及び#1にそれぞれマッピングして送信する。
ここで、UE#0宛のビットはMSBにマッピングし、UE#1宛のビットはLSBにマッピングする。
従って、図16に例示するように、この例において、チャネル#0を伝送される第1の送信シンボルは、“1101”となり、チャネル#1を伝送される第2の送信シンボルは、“1110”となる。なお、図16は、通常のQAMコンスタレーションを示しているが、既述の不均一QAMコンスタレーションの場合も同様である。
つまり、基地局10との間のリンクに属する第1のチャネルに対応する位相平面上のいずれかの第1のコンスタレーションポイントの誤りにくいビット位置と、当該リンクに属する第2のチャネルに対応する位相平面上のいずれかの第2のコンスタレーションポイントの誤りにくいビット位置とに、リンク性能の良いUE#1宛のデータが分散してマッピングされる。また、前記第1及び第2のコンスタレーションポイントの前記各誤り易いビット位置のそれぞれに、リンク性能の良くないUE#0宛の同じデータがマッピングされる。これにより、異なるチャネルを通じて同じデータがUE#0宛に送信されるから、UE#0は、送信ダイバーシチゲインを得ることができる。
UE#1は、双方のチャネル#0,#1の受信信号からLSBビットを抽出して、自局(UE)#1宛の4ビットを復号する。一方、UE#0は、例えば最大比合成(Maximum Ratio Combine:MRC)に基づいて、双方のチャネル#0,#1の受信シンボルを合成し、次にMSBビットをQPSKシンボルであるかのように復号する。UE#0に関しては、前記合成の結果、受信SNRの改善を図ることができる。また、フェージングチャネルの容量ゲインの改善を図ることもできる。
(1.12)HMTDの数式化
あらゆる変調方式に基づくチャネルに対してHMTDを一般化する。コンスタレーションポイントCk,n,lは、同相成分ビットをik,n,l,m、直交成分ビットをqk,n,l,mとして、下記のベクトル形式に数式化できる。
Figure 0005251984
この式(4)において、ik,n,l,m及びqk,n,l,mは、k番目のUEについての、l番目のチャネルのn番目のシンボルのm番目のビットの同相成分ビット及び直交成分ビットをそれぞれ表す。Mは、k番目のUEについての、変調オーダに応じた信号コンスタレーションにおける同相成分及び直交成分の双方の最大ビット数を表す。例えば、M=1,2,3は、それぞれ、QPSK、16QAM、64QAMに相当する。
情報ビットを送信しない場合、ik,n,l,m=qk,n,l,m=0である。複数のチャネル上のUE間で、マッピングが重複しないとすれば、コンスタレーションにマッピングされる階層変調の信号Sn,lは、下記の式(5)で表すことができる。
Figure 0005251984
この式(5)において、Kは、個々のチャネル上のコンスタレーションにデータ信号が同時期にマッピングされるUEの数を表す。例えば、K=2で、2台のUE20をk及びkと表す場合、2台のUE宛のデータは、階層変調方式により16QAMコンスタレーションにマッピングされ、l番目のチャネル及びl番目のチャネルの組で送信される。
このような場合、Ck,n,lは、代替的に以下のように表すことができる。
Figure 0005251984
従って、l番目のチャネル上における符号化後の送信信号は、下記の式(6)で表すことができる。
Figure 0005251984
また、l番目のチャネル上における符号化後の送信信号は、下記の式(7)で表すことができる。
Figure 0005251984
〔2〕その他
なお、上述した実施例は、DLの通信に着目して不均一なQAMコンスタレーションをDLの通信に適用したものであるが、ULの通信に対して適用することも可能である。例えば、図13に例示した送信機(多値変調部)構成は、UE20の送信系の一例として適用することができる。また、図14、図15に例示した受信機構成は、基地局10の受信系の一例として適用することができる。

Claims (14)

  1. 複数のビット列をそれぞれ位相平面に表象される複数の信号点に対応させ、前記各信号点に応じた多値変調を行なって得られた信号を送信する送信機において、
    前記位相平面において隣接するいずれか3つの信号点が正三角形をなし、かつ、少なくとも前記位相平面の原点に最も近い信号点の前記原点からの距離を前記信号の送信平均電力が変わらない範囲で、通常の均一な信号点配置の場合と比べて拡大した信号点配置にて、前記多値変調を行なう多値変調部をそなえたことを特徴とする、送信機。
  2. 前記多値変調部は、
    いずれかの前記信号点に対応する前記ビット列内に前記対応に起因して生ずる誤り易さの程度が相対的に異なるビット位置に対して、品質の異なるデータをマッピングする、ことを特徴とする、請求項1記載の送信機。
  3. 前記品質の異なるデータは、前記送信機との間の無線リンクの性能が異なる受信機宛のデータである、ことを特徴とする、請求項2記載の送信機。
  4. 前記ビット列内の相対的に誤り易いビット位置に、前記無線リンクの性能が良い受信機宛のデータがマッピングされるとともに、前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置に、前記無線リンクの性能が良くない受信機宛のデータがマッピングされる、ことを特徴とする、請求項3記載の送信機。
  5. 前記無線リンクに属する第1のチャネルに対応する位相平面上のいずれかの第1の信号点の前記誤りにくいビット位置と、前記無線リンクに属する第2のチャネルに対応する位相平面上のいずれかの第2の信号点の前記誤りにくいビット位置とに、前記無線リンクの性能が良い受信機宛のデータが分散してマッピングされるとともに、
    前記第1及び第2の信号点の前記各誤り易いビット位置のそれぞれに、前記無線リンクの性能が良くない受信機宛の同じデータがマッピングされる、ことを特徴とする、請求項3記載の送信機。
  6. 請求項4記載の送信機から、前記信号を性能の良くない前記無線リンクを介して受信する受信機において、
    前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置と誤り易いビット位置とのうち、前記誤りにくいビット位置の受信データを復調、復号する復調・復号部と、
    前記復調・復号部により得られた受信データを自受信機宛のデータとして検出する検出部と、
    をそなえたことを特徴とする、受信機。
  7. 請求項4記載の送信機から、前記信号を性能の良い前記無線リンクを介して受信する受信機において、
    受信信号から前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置の第1の受信データを復調、復号する第1の復調・復号部と、
    前記第1の復調・復号部により得られた前記第1の受信データを前記受信信号からキャンセルした上で、前記受信信号を復調、復号して、前記ビット列内の相対的に誤り易いビット位置の第2の受信データを得る第2の復調・復号部と、
    前記第2の復調・復号部により得られた前記第2の受信データを自受信機宛のデータとして検出する検出部と、
    をそなえたことを特徴とする、受信機。
  8. 複数のビット列をそれぞれ位相平面に表象される複数の信号点に対応させ、前記各信号点に応じた多値変調を行なって得られた信号を送信する送信方法において、
    前記位相平面において隣接するいずれか3つの信号点が正三角形をなし、かつ、少なくとも前記位相平面の原点に最も近い信号点の前記原点からの距離を前記信号の送信平均電力が変わらない範囲で、通常の均一な信号点配置の場合と比べて拡大した信号点配置にて、前記多値変調を行なう、ことを特徴とする、送信方法。
  9. 前記多値変調において、
    いずれかの前記信号点に対応する前記ビット列内に前記対応に起因して生ずる誤り易さの程度が相対的に異なるビット位置に対して、品質の異なるデータをマッピングする、ことを特徴とする、請求項8記載の送信方法。
  10. 前記品質の異なるデータは、前記送信機との間の無線リンクの性能が異なる受信機宛のデータである、ことを特徴とする、請求項9記載の送信方法。
  11. 前記ビット列内の相対的に誤り易いビット位置に、前記無線リンクの性能が良い受信機宛のデータがマッピングされるとともに、
    前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置に、前記無線リンクの性能が良くない受信機宛のデータがマッピングされる、ことを特徴とする、請求項10記載の送信方法。
  12. 前記無線リンクに属する第1のチャネルに対応する位相平面上のいずれかの第1の信号点の前記誤りにくいビット位置と、前記無線リンクに属する第2のチャネルに対応する位相平面上のいずれかの第2の信号点の前記誤りにくいビット位置とに、前記無線リンクの性能が良い受信機宛のデータが分散してマッピングされるとともに、
    前記第1及び第2の信号点の前記各誤り易いビット位置のそれぞれに、前記無線リンクの性能が良くない受信機宛の同じデータがマッピングされる、ことを特徴とする、請求項10記載の送信方法。
  13. 請求項11記載の送信方法により送信された前記信号を、性能の良くない前記無線リンクを介して受信する受信方法において、
    前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置と誤り易いビット位置とのうち、前記誤りにくいビット位置の受信データを復調、復号し、
    前記復調、復号により得られた受信データを自己宛のデータとして検出する、ことを特徴とする、受信方法。
  14. 請求項11記載の送信方法により送信された前記信号を、性能の良い前記無線リンクを介して受信する受信方法において、
    受信信号から前記ビット列内の相対的に誤りにくいビット位置の第1の受信データを復調、復号し、
    前記復調、復号により得られた前記第1の受信データを前記受信信号からキャンセルし、
    前記キャンセル後の前記受信信号を復調、復号して、前記ビット列内の相対的に誤り易いビット位置の第2の受信データを得、
    得られた前記第2の受信データを自己宛のデータとして検出する、ことを特徴とする、受信方法。
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