JP4153226B2 - 接着シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品またはその周辺材料を接着するのに使用される耐電食性にすぐれる感圧性または熱接着型の接着シート(シート状、テープ状、フィルム状などの形態を含む)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品またはその周辺材料の固定には、エポキシ系などの接着剤が使用されてきたが、その作業性の悪さ、信頼性に劣るなどの理由から、シート状やテープ状としたアクリル系の感圧性接着シート類が使用されてきた。
【0003】
しかしながら、上記従来の感圧性接着シート類は、接着強度に乏しくて本体より脱落しやすく、さらに接着剤に含まれるハロゲン化合物や酸成分ないし酸系残存モノマ―などにより、使用した接着シート類の周辺の配線を電食させるという大きな問題があった。
【0004】
この問題を解決するため、本発明者らは接着剤組成物の主成分としてスチレン−共役ジエンブロック共重合体を用いるとともに、接着剤組成物またはこれを用いた接着シート類の全体を煮沸蒸留水で処理した際に、抽出陰イオンが10ppm 以下となるように設定することにより、電子部品などに対する接着強度が大きく、かつ耐電食性にすぐれるものが得られることを見出した(特開平05−179218号公報)。
【0005】
しかしながら、この接着シート類は、接着強度の面では非常に優れているが、これをロール状の巻回体とした場合、ロール側面は接着剤層の側面が剥き出しとなり、ロール同士が接着して作業性を悪化させたり、他の物品と接着して接着シートが汚染されるなどの問題があり、改良が求められていた。
【0006】
従来この問題を解決するために接着シートの側面の接着力を低減させる試みが各種行われており、例えば特開平2−145670号公報には接着シート側面へのシリコーン処理が、特開平3−259978号公報には接着シート側面へのウレタン樹脂処理が、特開平4−173887号公報には合紙を使用することが、特開平5−302069号公報には接着シート側面へのポリオレフィンエマルション処理が、特開平7−34045号公報には接着シート側面への微粒子処理が、特開平8−170058号公報には接着シート側面へのプラズマ処理が、特公昭50−37691号公報には接着シート側面へ過酸化物および/あるいはビニル系高分子化合物を含む溶液を塗設して電子線照射する方法が、特公昭50−10353号公報には接着シート側面へ光架橋増感剤、もしくは該増感剤と光活性架橋剤およびビニル系高分子化合物を含む溶液を塗設して光照射する方法がなどがそれぞれ開示されている。
【0007】
しかしながら、これらの方法はいずれも接着シートの側面の接着力を低減させる効果はあるが、処理液を塗布する場合、塗布量が多いと接着剤層中にまで浸透し、接着特性を阻害したり、耐電食性を悪化させる場合があった。また合紙の場合は使用途中で何度も取り付けたり外したりしなければならないという煩雑さがあり、またプラズマ処理は大掛かりな装置が必要であるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の事情に鑑み、電子部品またはその周辺材料を接着するのに使用される接着シートにおいて、接着性や耐電食性にすぐれるとともに、簡便な方法で接着シート側面の接着性を低減させた感圧性または熱接着型のシート状、テープ状などの接着シートに関する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために、鋭意検討した結果、スチレン−共役ジエンブロック共重合体を主成分とし、紫外線を照射することによってラジカルを発生するオリゴマー型の光架橋剤を含む接着剤組成物からなる接着剤層を支持体の片面または両面に設けた接着シートにおいて、接着シートの切断加工後の側面に紫外線照射することで、電子部品などに対する接着性や耐電食性を低下させることなく、側面の接着性を低減させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、スチレン−共役ジエンブロック共重合体を主成分とし、紫外線を照射することによってラジカルを発生するオリゴマー型の光架橋剤を含む接着剤組成物からなる接着剤層を支持体の片面または両面に設けた接着シートであって、接着シートの切断加工後の側面に紫外線照射して接着性を低減させた接着シートに係るものであって、特に接着剤組成物がスチレン−共役ジエンブロック共重合体100重量部、粘着付与樹脂40〜200重量部、軟化剤0〜80重量部、紫外線を照射することによってラジカルを発生するオリゴマー型の光架橋剤0.1〜10重量部であって、煮沸蒸留水での抽出陰イオンが10ppm 以下であることを特徴とする感圧性の接着シート、および接着剤組成物がスチレン−共役ジエンブロック共重合体100重量部、スチレン系粘着付与樹脂を一部成分として含む粘着付与樹脂40〜200重量部(このうちスチレン系粘着付与樹脂10〜100重量部)、軟化剤0〜80重量部、紫外線を照射することによってラジカルを発生するオリゴマー型の光架橋剤0.1〜10重量部であって、煮沸蒸留水での抽出陰イオンが10ppm 以下であることを特徴とする熱接着型の接着シートに係るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の接着シートの一例を図面にもとづいて説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0013】
本発明の接着シート1は、図1に示すように、支持体11と、スチレン−共役ジエンブロック共重合体を主成分とし、光架橋剤を含む接着剤組成物からなる接着剤層12から構成されている。図1では支持体11の片面に接着剤層12を有する構成としているが、接着剤層12は支持体11の両面に形成することもできる。
【0014】
支持体11としては、プラスチックフィルム、プラスチックラミネート紙、布、プラスチックラミネート布、不織布、紙、布、発泡シート、金属箔および剥離処理した紙やプラスチックフィルムなどが用いられ、その厚みは通常2〜150μm程度である。また支持体11としては、偏光や位相差などの光学機能を有する材料、導電性材料や配線基板などの電気電子材料などの各種機能性材料にも適用できる。これら支持体11の表面には、必要に応じてマット処理、コロナ放電処理、プライマー処理、架橋処理などの慣用の物理的または化学的処理を施すことができる。また支持体11の接着剤層12が設けられていない面には、接着シートをロール状に巻回した場合に巻戻しが容易になるよう、シリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理が施されていてもよい。
【0015】
本発明の接着剤層12を構成する接着剤組成物は、スチレン−共役ジエンブロック共重合体を主成分とし、この他粘着付与樹脂、軟化剤、光架橋剤等を含む。スチレン−共役ジエンブロック共重合体としては、スチレンポリマーのブロックと共役ジエンポリマーのブロックが交互に存在するA−B−A型ブロック共重合体が好ましく用いられる。具体的には、スチレンとブタジエンやイソプレンなどの共役ジエンとのブロック共重合体、あるいはその水素添加物が挙げられ、耐久性の点よりスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ないしその水素添加物が好ましい。
【0016】
このようなスチレン−共役ジエンブロック共重合体におけるスチレンポリマーの含有量(以下、スチレン含量という)としては、通常10〜40重量%、好ましくは13〜35重量%の範囲にあるのがよい。スチレン含量が10重量%未満では凝集力に劣り、40重量%を超えると接着性に劣る場合がある。また、共重合体全体の分子量としては、重量平均で一般に5万〜70万、好ましくは10万〜40万の範囲にあるのがよい。分子量が5万未満では凝集力に劣り、70万を超えると作業性に劣る場合がある。
【0017】
本発明における粘着付与樹脂としては、たとえば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油系樹脂、水添石油系樹脂、脂肪族炭化水素系樹脂、芳香族炭化水素系樹脂などが挙げられ、接着剤組成物が感圧性であるか熱接着型であるかによって、その種類または使用量が決定される。
【0018】
感圧性の接着剤組成物にあっては、上記の如き粘着付与樹脂の中から、その1種または2種以上が選択して用いられ、その使用量は、ブロック共重合体100重量部に対し、40〜200重量部、好ましくは50〜170重量部とするのがよい。少なすぎると接着性に乏しくなり、多すぎると衝撃に対し脆くなる。
【0019】
また、熱接着型の接着剤組成物にあっては、特にスチレン系粘着付与樹脂を必須成分のひとつとして使用し、これをブロック共重合体100重量部に対し、10〜100重量部、好ましくは20〜70重量部用いるのがよい。このような配合により、室温ではタックが少なくて、電子部品を固定するための位置決め作業を行いやすく、一方この位置決め後加熱することにより容易に接着できる熱接着型の接着剤組成物の調製が可能となる。また、この場合、接着特性上スチレン系粘着付与樹脂以外の粘着付与樹脂を併用してもかまわないが、その使用量は、スチレン系粘着付与樹脂との合計量が、ブロック共重合体100重量部に対し、40〜200重量部、好ましくは50〜170重量部とするのがよい。少なすぎると接着性に乏しくなり、多すぎると衝撃に対し脆くなる。
【0020】
本発明における軟化剤としては、ナフテン系などのものがあり、タックを向上させる目的で必要により用いられる。その使用量は、ブロック共重合体100重量部に対し、80重量部を上限とする。これを超えて用いると、接着剤の凝集力が低下して、耐熱性が悪くなる。
【0021】
本発明のスチレン−共役ジエンブロック共重合体を主成分とする接着剤組成物は、分子中に二重結合を有するポリマーが主成分であるため、紫外線を照射するだけで接着性を低減することが可能であるが、光架橋剤を併用すると効率よく接着性を低減できるため好ましい。このような光架橋剤としては、紫外線を照射することによってラジカルを発生し、スチレン−共役ジエンブロック共重合体を架橋しうるものであって、ヒドロキシケトン類、ベンジルジメチルケタール類、アミノケトン類、アシルフォスフィンオキサイド類、ベンゾフェノン類、トリクロロメチル基含有トリアジン誘導体などを用いることができる。これらの中でも特にオリゴマー型の光架橋剤は、ラジカルの発生点が一分子中に複数個存在する多官能型の光架橋剤であって酸素による架橋阻害の影響を受けにくく、少量の架橋剤で接着力の低減処理できること、支持体に塗布する際に無溶剤のホットメルト状態でも光架橋剤が飛散せず、ポリマー中からも抽出されないなどの理由から好ましく用いられる。
【0022】
本発明におけるオリゴマー型の光架橋剤としては、紫外線を照射することによってラジカルを発生できる官能基を有する単量体の低分子量重合物であり、例えばアクリル化ベンゾフェノン(UCB社製『EbecrylP36』)を重合したオリゴマー、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製『Irgacure2959』)の一級水酸基と2−イソシアナートエチルメタクリレートの反応物を重合したオリゴマー、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー(Lamberti社製『EsacureKIP150』)などを挙げることができる。これらのオリゴマー型の光架橋剤の分子量は50000程度までが好ましく、これを超えるとスチレン−共役ジエンブロック共重合体との相溶性が悪くなる場合があり好ましくない。
【0023】
また本発明において光架橋剤の使用量はブロック共重合体100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部であり、0.1重量部未満では充分な接着力低減効果がなく、10重量部を超えると接着性能に影響を及ぼす恐れがあり好ましくない。
【0024】
本発明に用いられる接着剤組成物には、上記の各成分のほか、必要に応じて、その他のポリマー、充てん剤、顔料、老化防止剤などを配合するようにしてもよい。
【0025】
本発明の接着シート1は、支持体11の片面または両面に上記の接着剤組成物を塗工し、必要により乾燥した後、厚さ5〜200μmとなる接着剤層12を形成して、テープ状やシート状などの形態としたものである。粘着剤層の厚さが5μm未満では、接着性に乏しくなりであり、200μmを超えると作業性が悪くなる場合があり好ましくない。この支持体11上に接着剤組成物を塗工する際には、必要により加熱して粘度を低下させた状態で塗工することができ、具体的には、ホツトメルトコータ、コンマロール、グラビアコータ、ロールコータ、キスコータ、スロットダイコータ、スクイズコータなどが用いられる。
【0026】
本発明の接着シートは、接着シートの切断加工後の側面に紫外線照射して接着性を低減させた接着シートであることを特徴とする。接着シートがロール状に巻回される場合は、ロールをコアカッターやスリッターで所定幅に切断後、側面に紫外線を照射して側面処理を行う。また接着シートを所定形状に打ち抜き切断加工する場合や、粘着シートや各種粘着加工品などの切断加工する場合は、ロータリーカッターやレシプロカッターなどで切断工程後、直ちにその側面に紫外線照射を行う。
【0027】
本発明の紫外線照射は、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、エキシマレーザ、メタルハライドランプ、などの適宜の紫外線源を用いて行うことができる。紫外線の照射量は、必要とする架橋度に応じて決められるが、通常は、10mJ/cm2 〜5J/cm2 の範囲内で選択するのが望ましい。またその際、必要により、短波長側の紫外線をカットするフィルタやガラスやポリエステルシートを用いることもできる。さらに、紫外線照射時の温度は、とくに限定はなく、室温から140℃までの加熱条件を適宜選択することができる。
【0028】
本発明の感圧性または熱接着型の接着シートは、煮沸蒸留水での抽出陰イオン、たとえばハロゲンイオンやリン酸イオン、硫酸イオンなどが10ppm以下、好ましくは5ppm以下に設定されていることが好ましく、上記イオンが10ppmを超えて存在すると、接着剤の周辺に存在する銅配線などを電食するという弊害が起こる。
【0029】
この明細書における「煮沸蒸留水での抽出陰イオン」とは、接着シートを試料として、その1gを蒸留水50g中に投入し、これを1時間煮沸したのち、この液中に含まれる陰イオンを、イオンクロマト装置を用いて測定することにより、求められる値である。
【0030】
このように測定される抽出陰イオンを10ppm以下に設定するには、接着剤組成物の主成分となるスチレン−共役ジエンブロック共重合体として、これが不純物としての陰イオンを含まないように、十分に精製して用いる。たとえば、ハロゲン化合物からなるカップリング剤を用いてスチレン−共役ジエンブロック共重合体をカップリング方式で合成する場合のように、ハロゲン化合物の混入が不可避で、不純物としてのハロゲン化合物による陰イオンが検出されるときは、生成物を十分に精製し、その不純物としてのハロゲン化合物を除去して用いる。
【0031】
なお、スチレン−共役ジエンブロック共重合体の合成方法には、ハロゲン化合物を用いなくてよい逐次反応方式があり、この方式で得られるスチレン−共役ジエンブロック共重合体は不純物としての陰イオンをほとんど含まないため、本発明において特に好ましく用いられる。
【0032】
また、その他の材料、つまり粘着付与樹脂や軟化剤、さらにこれら以外の前記任意成分についても、煮沸蒸留水による抽出陰イオンが検出されないような材料、特にハロゲンや酸基を含まない材料を選択して用いるか、あるいは十分に精製して用いるのが望ましい。
【0033】
支持体においても、抽出陰イオンが検出されない材料、例えばポリエステルフィルムやポリエステル100%の不織布が好適に使用される。また、離型紙上に塗布し、各種支持体への転写や、電子部品またはその周辺材料への転写が可能な転写用接着シート類とする場合、離型紙は使用に際し剥離除去するため、それ自体の抽出陰イオンはあまり重視されないが、離型処理剤が接着剤層に接触するため、望ましくは陰イオンを含まないような離型処理剤で処理されたものであるのがよい。
【0034】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものとする。
【0035】
実施例1
逐次反応方式により合成した重量平均分子量が約15万のスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量32重量%)を用い、このブロック共重合体100部、水素添加石油樹脂125部、ナフテン系軟化剤5部、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー(Lamberti社製『EsacureKIP150』)1部、老化防止剤1部を、トルエンで均一に溶解し、固形分を50重量%に調整して、感圧性の接着剤組成物の溶液を得た。
【0036】
つぎに、この接着剤組成物の溶液を、剥離処理した剥離紙に乾燥後の厚さが50μmになるよう塗布し100℃で5分乾燥して感圧性の接着剤層を形成後、厚さ15μmのポリエステル不織布の両側に接着剤層を貼り合せ、剥離紙を介して巻回体として巻き取り、感圧性の両面接着シートとした。この巻回体を幅20mmに切断してロール状の接着シートとし、その切断面に高圧水銀ランプにて2.5J/cm2の紫外線を照射して、側面処理を行った。
【0037】
側面処理を行った切断面にはタック感はなく、新聞紙を接触させても付着しなかった。またこの感圧性の両面接着シートを、厚さが50μmのポリエステルフィルムで裏打ちし、室温にてステンレス板に貼り付け、50mm/分の引張速度で180度引き剥がし試験を行ったところ、22.4N/20mm幅の接着力が得られた。また煮沸蒸留水での抽出陰イオン濃度は4ppmであった。
【0038】
比較例1
紫外線照を行わなかった以外は実施例1と同様にして幅20mmのロール状の接着シートをとした。この場合、切断面にタック感があり、新聞紙を接触させると接着し、剥がす際に新聞紙が破れてしまった。
【0039】
実施例2
逐次反応方式により合成した重量平均分子量が約13万のスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(スチレン含量30重量%)を用い、このブロック共重合体100部、スチレン系樹脂50部、脂環族飽和炭化水素樹脂100部、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー(Lamberti社製『EsacureKIP150』)1部、老化防止剤1部を、トルエンで均一に溶解し、固形分を50重量%に調整して、熱接着型の接着剤組成物の溶液を得た。
【0040】
つぎに、この接着剤組成物の溶液を、厚さが25μmのポリエステルフィルムからなる支持体の両面に、乾燥後の厚さが片面で50μmになるように塗布し100℃で5分乾燥後、剥離紙を介して巻回体として巻き取り、感圧性の両面接着シートとした。この巻回体を幅20mmに切断してロール状の接着シートとし、その切断面に高圧水銀ランプにて2.5J/cm2の紫外線を照射して、側面処理を行った。
【0041】
側面処理を行った切断面にはタック感はなく、新聞紙を接触させても付着しなかった。またこの感圧性の両面接着シートを、厚さが50μmのポリエステルフィルムで裏打ちし、100℃で1kg/cm2の圧力でステンレス板に貼り付け、50mm/分の引張速度で180度引き剥がし試験を行ったところ、47.5N/20mm幅の接着力が得られた。また煮沸蒸留水での抽出陰イオン濃度は3ppmであった。
【0042】
比較例2
紫外線照行わなかった以外は実施例2と同様にして幅20mmのロール状の接着シートをとした。この場合、切断面にタック感があり、新聞紙を接触させると接着し、剥がす際に新聞紙が破れてしまった。
【0043】
以上の実施例および比較例の各両面接着シートをプリント配線基板上に感圧接着または熱接着し、これを70℃に放置して、耐電食性を調べた。その結果、いずれの両面接着シートでも、3ケ月間放置後も上記配線に全く電食がみられず、非常に良好な耐電食性を示すものであることがわかった。
【0044】
【発明の効果】
本発明における接着シートは、接着シート側面の接着性を低減させた感圧性または熱接着型の接着シートであって、ロール同士が接着して作業性を悪化させたり、他の物品と接着して接着シートが汚染されるなどの問題がない。さらに接着シート類の全体を煮沸蒸留水で処理した際に抽出される陰イオンが10ppm以下であることを特徴とし、電子部品などに対する接着性や耐電食性にすぐれるので、各種の電子部品またはその周辺材料の接着に有効に使用でき、接着作業の能率向上、信頼性の向上に寄与させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着シートの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 接着シート
11 支持体
12 接着剤層

Claims (3)

  1. スチレン−共役ジエンブロック共重合体を主成分とし、紫外線を照射することによってラジカルを発生するオリゴマー型の光架橋剤を含む接着剤組成物からなる接着剤層を支持体の片面または両面に設けた接着シートであって、接着シートの切断加工後の切断面に紫外線照射して接着性を低減させた接着シート。
  2. 接着剤組成物がスチレン−共役ジエンブロック共重合体100重量部、粘着付与樹脂40〜200重量部、軟化剤0〜80重量部、紫外線を照射することによってラジカルを発生するオリゴマー型の光架橋剤0.1〜10重量部であって、煮沸蒸留水での抽出陰イオンが10ppm 以下であることを特徴とする請求項1記載の接着シート。
  3. 接着剤組成物がスチレン−共役ジエンブロック共重合体100重量部、スチレン系粘着付与樹脂を含む粘着付与樹脂40〜200重量部(このうちスチレン系粘着付与樹脂10〜100重量部)、軟化剤0〜80重量部、紫外線を照射することによってラジカルを発生するオリゴマー型の光架橋剤0.1〜10重量部であって、煮沸蒸留水での抽出陰イオンが10ppm 以下であることを特徴とする請求項1記載の接着シート。
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