JP5628835B2 - シクロオレフィン系ポリマー接着用tac基材、tac接着部材、および液晶表示装置 - Google Patents

シクロオレフィン系ポリマー接着用tac基材、tac接着部材、および液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、テレビ、コンピューター、カーナビゲーションシステム、車載用計器盤、現金自動預け払い機(以下ATMと略す)、携帯電話等の液晶表示装置として用いられる、液晶ディスプレイ等の各種ディスプレイにおいて用いられているシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材、TAC接着部材および液晶表示装置に関する。
従来から、テレビ、コンピューター、カーナビゲーションシステム、車載用計器盤、ATM、携帯電話等に用いられるディスプレイとして液晶表示装置が広く知られている。この液晶表示装置は、一対の基板の間に形成された液晶層を有する液晶セルと、液晶セルの一方の表面側から液晶セルに光を照射するバックライトユニットとを備えている。
バックライトユニットには、主に直下型とサイドエッジ型とが知られている。直下型は、液晶セルの背面に多数の光源が直接に設置されるといった特徴を有しているため、バックライトユニットの厚みを、構造上減少させることが困難である。一方、サイドエッジ型は、液晶セルの背面に少なくとも1枚の光学シートを介して導光板が積層され、その導光板の少なくとも一辺の側面に光源が設置されているといった特徴を有しているため、導光板を薄くすることによりバックライトユニットの薄型化を図ることが可能である。
このような液晶表示装置には、液晶を内包した液晶セルと共に偏光板や位相差板などの光学部材が用いられている。これらの光学部材のうち、例えば、導光部材や位相差板部材としては、シクロオレフィンポリマー(COP)やシクロオレフィンコポリマー(COC)などのいわゆるシクロオレフィン系ポリマーの基材が、偏光板部材としては、トリアセチルセルロース(以下、TACと記載する)の基材が使用される場合がある。
TACとシクロオレフィン系ポリマーの接着を行うに当たり、シクロオレフィン系ポリマーの表面が不活性のため適切に接着できないという問題があった。接着をするには、基材間を接着剤により接着する前に、TACまたはシクロオレフィン系ポリマー基材の表面に対して、超音波融着、紫外線照射、マット処理、コロナ処理、プラズマ処理等の前処理を行うことが必要であり、たとえ接着できたとしても、接着層への気泡が混入した。
下記の特許文献1では、気泡抜け性ではよいのだがその配合から100℃以上の熱をかけなければ接着できないため、偏光板の加工に適用すると加熱により偏光性が損なわれるため、適用できなかった。また、基材シートの片面にコロナ処理、プラズマ処理、ブラスト処理などの易接着処理を行う必要性があるため、工程が長くなったり専用の装置が必要となったりする問題があった。
特開2007−186649号公報
本発明は、上記の要望に基づいてなされたものであり、即ち、貼り付けの際のエアー抜けに極めて優れ、透明性、貼合せ作業性に優れ、且つ貼り合わせ後に偏光性を損なうことなく接着強度を増強することができるシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材、TAC接着部材および液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材は、TAC基材の表面に接着層を有しており、前記接着層は、パラフィンあるいはナフテンと、ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物と、を含んでいることを特徴とする。
本構成とすることにより、シクロオレフィン系ポリマーと強固に接着が可能なTAC基材を実現することが可能となる。
本発明のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材は、前記パラフィンまたは前記ナフテンの数平均分子量は、100以上、1000以下の範囲内であることを特徴とする。
本構成とすることにより、透明性が優れ、接着層が粘弾性を有しているため、接着界面に気泡の巻き込みが抑制された、シクロオレフィン系ポリマーと強固に接着が可能なTAC基材を実現することが可能となる。
シクロオレフィン系ポリマーとの接着後、数分以内であるならば、透明性を損なうことなく容易に貼り直しができるため、気泡が巻き込まれた場合でも、容易にリワークし、気泡を除去する事が可能となる。また、貼り直しすることなく巻き込まれた気泡を扱きだすことも可能となり歩留まりを著しく向上させることができる。さらに、貼付数分経過後には、接着強度を大幅に上昇し、シクロオレフィン系ポリマーと強固に接着が可能なTAC基材を実現することが可能となる。
パラフィンやナフテンは、シクロオレフィン系ポリマーの幹となる高分子鎖と同種の炭化水素の鎖状ポリマーであり、分子量が数百から数千と小さいため、シクロオレフィン系ポリマーの幹となる高分子鎖の間に拡散しやすく(進入しやすく)、シクロオレフィン系ポリマーにより作成されるポリマー表面の分子鎖を活性化できる(動きやすくできる)。
よって本構成によれば、接着層の主成分として、数平均分子量は、100以上、1000以下の範囲内のパラフィンやナフテンを用いることで、シクロオレフィン系ポリマーで形成された基材とTAC基材とをより強固に接着することが可能となる。
本発明のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材は、前記接着層内に占める前記ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物の混合比(割合)が0.1重量%以上、95重量%以下であることが好ましい。本構成とすることにより、接着層の柔軟性と接着層の強度の両立をより効果的に実現することが可能となる。
本発明のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材は、前記ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物が、以下の構造式により形成されていることが好ましい。
Figure 0005628835
Figure 0005628835
本構成とすることにより、接着層の柔軟性と接着層の強度の両立をより確実に実現することが可能となる。
本発明のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材は、前記接着層に、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、およびジクロロベンゼンの内少なくとも1つを含むことが好ましい。本構成とすることにより、TACと接着層がより強固に接着することが可能となる。
本発明のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材は、前記接着層の表面がセパレートフィルムを設けてあることが好ましい。本構成とすることにより、接着層表面を保護し、また接着したくない部材に接着するような誤接着を回避できる。
本発明のTAC接着部材は、シクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材の接着層形成面に前記接着層を介してシクロオレフィン系ポリマー基材が接着されていることを特徴とする。本構成とすることにより、透明性の優れ、偏光を乱さない部材を実現することが可能となる。
本発明のTAC接着部材は、前記TAC基材または前記シクロオレフィン系ポリマー基材が10μm以上、10mm以下の厚みのシートで形成されることが好ましい。本構成とすることにより、透明性がさらに優れ、偏光を乱さない部材を実現することが可能となる。
本発明の液晶表示装置は、TAC接着部材を液晶セルの少なくとも片面に設けることを特徴とする。本構成とすることにより、透明性が上がるため輝度が向上し、また、偏光を乱さないため視認性のよい液晶表示装置を実現することが可能となる。
本発明のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材を使用することにより、貼り付けの際に被着面との間に空気(エアー)が残留するのを効率よく防止することができ、貼り合わせ時に巻き込まれる気泡が原因よる不良削減に対し効果を発揮する。また、シクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材を使用することにより、透明性、貼合せ作業性に優れ、且つ貼り合わせ後に偏光性を損なうことなく接着強度を増強することができる。
また、本発明のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材は、貼り付けの際のエアー抜けに極めて優れ、透明性、貼合せ作業性に優れ、且つ貼り合わせ後に偏光性を損なうことなく接着強度を増強することができる。
本発明のTAC接着部材は、シクロオレフィン系ポリマーと強固に接着された接着部材を実現できる。
本発明の液晶表示装置は、透明性が上がるため輝度が向上し、また、偏光を乱さないため視認性のよい液晶表示装置を実現することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る、シクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材の構成図の一例である。 本発明の第2の実施の形態に係る、TAC接着部材の構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係る、液晶表示装置を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態に係る、シクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材にセパレートフィルムを設けた構造を説明する図である。
図1に、本発明の第1の実施の形態であるシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材100を厚さ方向から切断した部分断面図を示す。本実施形態では、TAC基材1の表面に接着層3が形成されており、接着層3は、パラフィンあるいはナフテンと、ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物と、を含むように構成されている。
TAC基材1としては、例えば溶液流延法によって作製されているTACフィルムが好ましく用いられる。TACとしては、セルロースの低級脂肪酸エステルであり、数平均分子量(Mn)で80000〜200000のものが用いられ、100000〜200000が好ましく、150000〜200000がさらに好ましい。TACを含む溶液には、微粒子、可塑剤、紫外線吸収剤、寸法安定性改良剤等の各種添加剤を含むこともできる。かかる基材シートの市販品として、例えば、フジタック(FUJITAC)(富士フイルムオプトマテリアル社製)、KC4UYW(コニカミノルタ社製)などが挙げられる。
TAC基材1の厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取り扱い等の作業性、薄層性等の点より10μm以上、10mm以下、好ましくは、500μm以下程度であり、特に20μm以上、300μm以下が好ましく、30μm以上、200μm以下がより好ましい。
接着層3を構成するパラフィンおよびナフテンについて、パラフィンは化学式Cn2n+2で示され、ナフテンは化学式CnH2nで示される。パラフィン及びナフテンの数平均分子量は、100以上、1000以下の範囲内、好ましくは200以上、600以下の範囲内であり、平均炭素数は、7以上、72以下程度、好ましくは、16以上、45以下程度である。これにより、接着強度を向上させることができる。
本実施形態では、接着層3は、パラフィンあるいはナフテン以外に、ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物を含有している。
本願でソフトセグメントとは、ポリマーを構成する非晶性のフレキシブルな(柔軟な)分子セグメントを意味し、例えばオレフィン骨格、イソプレン骨格、ブタジエン骨格などを挙げることができる。
接着剤としてのパラフィやナフテンは数平均分子量が小さいほど、基材2内へ拡散しやすくなる。上記したようにパラフィンやナフテンの基材2内への拡散により基材2に対して適切に接着できるが、パラフィンやナフテンが基材2へ拡散しすぎると、基材2が特に薄い場合には脆くなりやすい。よって、ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物を混合することで、パラフィンやナフテンの基材2内への拡散を抑制し耐久性を向上でき、ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物を接着層3内に混合することで結果的に基材の接着強度を向上させることができる。
ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物は、以下の構造式より形成されていることが好適である。
Figure 0005628835
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上記した化合物には、和光純薬製のVPSシリーズ(化3)やVPEシリーズ(化4)を好ましく使用できる。
上記化合物はソフトセグメントである高分子セグメントとアゾ基とが繰り返し結合した構造である。この化合物はアゾ基の部分が開裂し開始剤として機能し、さらに接着層内に相互侵入高分子網目構造(IPN)を作る。
上記化合物を混合することで、パラフィンやナフテンの基材2内への拡散をより効果的に抑制し耐久性を向上できる。また上記化合物は上記のようにIPNを作るため接着層3の面内方向への強度を向上させることができる。上記化合物を接着層3内に混合することで基材2の接着強度をより効果的に向上させることができる。
また本実施形態では、上記化合物の分子量が5000以上であることが好ましく、2万〜10万の範囲内であることがより好ましい。上記化合物の分子量が2万〜4万の範囲内であることがさらに好ましい。さらに本実施形態では、接着層3内に占める上記化合物の混合比が0.1重量%以上、95重量%以下であることが好ましく、3重量%以上、30重量%の範囲内であることがより好ましい。これにより、上記化合物をパラフィンやナフテンと適切に混合でき、上記化合物を添加した効果、すなわち接着強度の向上等の効果を期待できる。
前記の接着層3は、接着剤成分を溶剤に溶解して接着剤層塗布液とし、これをTAC基材1表面に塗布し、乾燥して形成される。上記の接着剤層塗布溶液には、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、他の添加剤、例えば、顔料、染料、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び/又は電磁波防止剤などを含ませることができる。
TAC基材1の表面に、上記構成にてパラフィンやナフテンを主成分として作成した接着層3は、トルエン等の有機溶剤に溶かし塗布を行い、溶媒を飛ばすことによって作成される。接着層3をTAC基材1に塗布することにより、接着層3の溶媒成分がTAC基材1表面を膨潤させるため、TAC基材1と接着層3が強固に接着される。
上記の溶剤としては上記の接着剤成分に溶解でき且つ乾燥により除去できるものであれば特に限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、およびジクロロベンゼンが好適に使用できる。
上記の塗布方法は、例えば、ローラー塗装法、スプレー塗装法など公知の方法を適用できる。塗布後の乾燥条件は、通常40℃以上、80℃以下の温風中で30秒以上、2分以下、好ましくは50℃以上、60℃以下の温風中で40秒以上、1.5分以下である。
以上のようにして得られたシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材100表面には、その表面の保護のため必要に応じて、セパレートフィルム50を被覆することが好ましい。図4に、シクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材100表面に、セパレートフィルム50を被覆した構造の部分断面図を示す。セパレートフィルム50としては、例えば、表面をシリコーン処理したPETフィルム、表面をシリコーン処理した紙が挙げられる。
上記のセパレートフィルム50としては、前記のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材100の接着層3の表面の被覆に使用できるものを使用することができる。また、シート状接着剤の厚さは、特に限定されず、必要により適宜設定されるが、例えば、0.5μm以上、100μm以下、好ましくは5μm以上、75μm以下であり、より好ましくは15μm以上、50μm以下であり、さらに好ましくは25μm以上、50μm以下である。
また、上記のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材100の接着剤層塗布溶液の濃度、塗布方法、乾燥条件は前記のシート状接着剤のシートの場合に準じて行うことができる。以上のようにして得られたシート状接着剤の露出した接着剤表面には、接着シートの場合と同様に、離型性シートを被覆しておくのが好ましい。
図2に、本発明の第2の実施の形態である、TAC接着部材102を厚さ方向から切断した部分断面図を示す。
本実施形態は、第1の実施形態に対し、シクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材100の接着層3に、シクロオレフィン系ポリマー基材2が接着されている点が異なる。
シクロオレフィン系ポリマー基材2としては、環状オレフィン(シクロオレフィン)からなるモノマーのユニットを有する樹脂で形成されたものであれば特に限定されるものではない。このような上記環状オレフィンからなるモノマーとしては、例えば、ノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等を挙げることができる。
本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマー基材2は上記環状オレフィンからなるモノマーの単独重合体であってもよく、または、共重合体であってもよい。
また、本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマー基材2は、23℃における飽和吸水率が1質量%以下であるもの好ましく、なかでも0.1質量%以上、0.7質量%以下の範囲内であるものが好ましい。このようなシクロオレフィン系ポリマー基材2を用いることにより、本発明の位相差フィルムを吸水による光学特性の変化や寸法の変化がより生じにくいものとすることができるからである。
ここで、上記飽和吸水率は、上記吸水率は、ASTMD570に準拠し23℃の水中で1週間浸漬して増加重量を測定することにより求められる。
本発明に用いられるシクロオレフィン系ポリマー基材2からなる透明基板の具体例としては、例えば、Ticona社製 Topas、ジェイエスアール社製 アートン、日本ゼオン社製 ZEONOR、日本ゼオン社製 ZEONEX、三井化学社製 アペル等を挙げることができる。
本実施形態は、TAC基材1及びシクロオレフィン系ポリマー基材2がフィルム状であったが、これに限定されない。例えばTAC基材1及びシクロオレフィン系ポリマー基材2が共に厚みのあるプレート状であってもよい。
TAC基材1及びシクロオレフィン系ポリマー基材2は、10μm以上、10mm以下の厚みのシートで形成されることが好ましい。「シート」には上記したプレート状及びフィルム状を含む。
一例を示すと、上記したようにTAC基材1がフィルム状であるとき、TAC基材1の厚さは、50〜100μm程度であり、シクロオレフィン系ポリマー基材2の厚さは、50μm以上、150μm以下程度である。
本実施形態では、接着層3は、パラフィン、あるいは、ナフテンと、ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物と、を含んで形成される。前記接着層3の厚さは、1μm以上、100μm以下程度である。
図3を参照して、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施形態は、第2の実施の形態に対し、TAC接着部材102a、102b、102cを液晶セル16の少なくとも片面に設けてある点が異なる。
液晶セル16は、バックライト10等の光源により発せられた光を部分的に遮ったり透過させたりすることによって表示を行なう。
液晶表示装置20は、バックライト10からの光が液晶セル16の両面に貼られた偏光板対14a,14bと位相差板対15a,15bと、液晶セル16内の液晶分子の旋光性との関係により一部が遮られ、所望の表示を行う。
このため、偏光板14a、14bおよび位相差板15a,15bの偏光特性が正確に所望の値設定されている。
本実施形態のバックライト10は、透明なシクロオレフィン系ポリマー基材2からなる導光板12の側面に線状光を入射させ、導光板を通して光を面状光に変換する。
導光板12に接着されたTACからなる偏光板14aおよびシクロオレフィン系ポリマーからなる位相差板15aは、この光の特定方向の振幅成分を持つ光(偏光)だけを透過させ、直線偏光の光を液晶セル16に入射させる。
本実施形態のバックライト10は、透明素材からなる導光板12の側面に点状光または線状光を入射させ、導光板12を通して光を面状光に変換し、液晶表示素子を照明するエッジライト型バックライトを使用した。
導光板12の素材として、透明性が高く偏光を乱さない素材である、シクロオレフィンポリマーを使用した。
偏光板14a、14bの素材としてTACを使用した。また、位相差板15a、15bの素材として、シクロオレフィン系ポリマーを使用した。
TAC接着部材102aを構成する導光板12と偏光板14aの接着層(図示せず)、TAC接着部材102bを構成する偏光板14aと位相差板15aの接着層(図示せず)、およびTAC接着部材102cを構成する位相差板15bと偏光板14bの接着層(図示せず)として、パラフィンおよびシクロオレフィンマクロモノマーを使用した。この際、セパレートフィルム50付のシクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材100から、セパレートフィルム50を接着工程の直前に剥離することにより、接着層表面を保護し、また接着したくない部材に接着するような誤接着を回避できる。
従来の導光板と偏光板の構成は、単に重ねただけのものや、導光板と偏光板の周辺をテープ貼りしただけであり、バックライト光がすべては偏光板に入らないため、バックライト光の利用効率を損ねていた。また、TACとシクロオレフィンポリマーを簡便に接着する接着剤がないため、導光板あるいは位相差板を偏光板に全面テープ貼りした場合には、気泡のこりなどがあり、やはりバックライト光の利用効率を損ねていた。
これに対し本実施例では、導光板12および位相差板15aであるシクロオレフィンポリマー基材2と、偏光板14aであるTAC基材1が、図示しない接着層3であるパラフィンおよびシクロオレフィンマクロモノマーにより強固に接着されている。また気泡残りがないので、バックライト光の利用効率が大きくできた。さらにシクロオレフィンポリマー基材2は偏光性がないため、導光板12や位相差板15a、15bに使用してもバックライト光のおよび偏光板14aを透過した光の偏光を乱さない。さらに製造過程において加熱の必要がないため、TAC基材1である偏光板14a、14bの偏光特性が損なわれず、偏光特性の優れた、視認性の向上した液晶表示装置20を実現できた。
本実施例では液晶セル16の両面に位相差板15a、15bを貼ったが、どちらか一方でも良く、また液晶セル16に入射した直線偏光が液晶セル16から出射する際に楕円偏光にならなければ、位相差板15a、15bはなくてもよい。
以下、本発明を参考例、実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定される訳ではない。なお、得られた接着性シートの各種評価は、以下の評価基準により行った。
[実施例1]
(接着層)
参考例として、ポリマー(スチレン系熱可塑性エラストマー)とパラフィンとトルエンにて構成される接着シートを使用した。ポリマー、パラフィン、トルエンの混合比は10重量%、20重量%、70重量%にて調整をした。この調整したサンプルをよく攪拌してラボ用オートコーターにて、TACフィルム(フジタック80μm)上に上記の調整した塗布溶液を乾燥後膜厚30μm狙いで塗布を行った。室温にて1分間乾燥して接着層を形成し、80℃に設定した熱風乾燥機に100秒間入れ、溶剤のトルエンを除去した。その後乾燥機からTACフィルムを取り出し、セパレータ(シリコンペット100μm)をラミネートして、サンプルを作成した。
(エアー抜け性評価)
上記方法にて作成した、評価対象のTAC接着性シートから幅10mm、長さ250mmの短冊形試験片を裁断し、日本ゼオン社製のゼオノアフィルムに貼り付け各条件にて接着を行い、エアー抜け性の評価を行った。その結果、すべてのサンプルにおいて気泡の混入もなく良好な貼り付けが実現できた。
(引張り試験による接着強度評価)
上記方法にて作成した、評価対象のTAC接着性シートから幅10mm、長さ250mmの短冊形試験片を裁断し、日本ゼオン社製のゼオノアフィルムに貼り付け各条件にて接着を行った。
参考例での接着条件は、温度20℃〜100℃、圧力0.1Mpa、接合時間60secとした。接着層(接着シート)の厚さは30μmであった。その接着シート部の基材層と接着剤層との間に剥離口を設け、分離された接着剤層の端部を東京試験機製小型卓上試験機LSCシリーズの掴み装置で掴み、剥離角度90度法により、剥離速度毎分30mm条件で基材シート層と接着剤層との界面の剥離強度を測定し、各試験片の測定値の密着強度と評価した。すべての条件において、シクロオレフィンポリマーであるゼオノアフィルムと接着層界面での剥離現象は認められず、接着層付きTACフィルムが破壊した。以下[表1]に示す。
Figure 0005628835
(恒温層による耐熱性評価)
上記方法にて作成した、評価対象のTAC接着性シートから幅10mm、長さ250mmの短冊形試験片を裁断し、日本ゼオン社製のゼオノアフィルムに貼り付け各条件にて接着を行った。
参考例として、ポリマー(スチレン系熱可塑性エラストマー)とパラフィンとトルエンにて構成される接着シートを使用した。ポリマー、パラフィン、トルエンの混合比は10重量%、20重量%、70重量%であった。参考例での接合条件は、温度20℃〜100℃、圧力0.1Mpa、接合時間60secとした。接着層(接着シート)の厚さは30μmであった。
恒温層の条件は、時間:72時間、温度:60℃とした。
その結果、恒温層への投入前と比較しても接着層からの発泡もなく、良好な接着状態であることに変わりはなかった。評価(恒温層)の投入前後における貼り合わせ状態において、発泡がない場合を◎、発泡は多少見られる場合を×とした。以下[表2]に示す。
Figure 0005628835
このように参考例では恒温槽による熱耐久性に優れることがわかった。
比較例としてアクリル系接着シートでTAC基材とシクロオレフィン系ポリマーとを接着したサンプルを作成した。接着強度は本発明と同等な強度が得られるが、接着当初より接着界面に気泡が発生したため、評価に値しないことから、他の信頼性試験は実施しなかった。
(恒温湿槽による耐熱耐湿評価)
上記方法にて作成した、評価対象のTAC接着性シートから幅10mm、長さ250mmの短冊形試験片を裁断し、日本ゼオン社製のゼオノアフィルムに貼り付け各条件にて接着を行った。恒温湿層の条件は、時間:72時間、温度:60℃、湿度:90%とした。その結果、恒温湿層への投入前と比較しても接着層からの発泡もなく、良好な接着状態であることに変わりはなかった。評価(恒温層)の投入前後における貼り合わせ状態において、発泡がない場合を◎、発泡は多少見られる場合を×とした。以下[表3]に示す。
Figure 0005628835
このように参考例では密着性が取れていれば接着温度にかかわらず、恒温湿層槽による湿度耐久性に優れることがわかった。
(熱衝撃試験による評価)
上記方法にて作成した、評価対象のTAC接着性シートから幅10mm、長さ250mmの短冊形試験片を裁断し、日本ゼオン社製のゼオノアフィルムに貼り付け各条件にて接着を行った。参考例での接着条件は、温度20℃〜100℃、圧力0.1Mpa、接合時間60secとした。接着層(接着シート)の厚さは30μmであった。
熱衝撃試験の条件は、温度−20℃⇔60℃のサイクルを各10min間、100サイクル行うことにより評価を行った。以下[表4]に示す。
Figure 0005628835
その結果、冷熱衝撃試験層への投入前と比較しても接着層からの発泡もなく、良好な接着状態であることに変わりはなかった。このように参考例では密着性が取れていれば接着温度にかかわらず、熱衝撃試験による冷熱耐久性に優れることがわかった。
次に、以下、パラフィンにソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物を添加した接着剤を用いて上記と同じ方法にて塗工しサンプルを作成し実験を行った。実験で使用したサンプル作成方法は前記にて説明した通りである。各サンプルの接着層の厚さは1〜100μmであった。
ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物には和光純薬製のVPE−0401、和光純薬製のVPE−0201、和光純薬製のVPE−0601を使用した。
パラフィンに対して含まれる上記化合物の混合比(割合;重量%)が異なったサンプルを作成し実験を行った。
その結果「20℃」〜「80℃」にて接着を検討した結果、上記化合物を含むいずれの接着層を用いても前記同様に良好な結果が得られた。これは、前記開始剤の代わりに開始剤の機能も併せ持つマクロモノマーを用いても同様の結果が得られることを意味する。また、どの接着剤を用いても接合温度を高くするほど接着強度を向上できることがわかった。いずれのサンプルでも70℃以上の加熱温度であると接着強度が非常に強いことがわかった。
この実験より、上記化合物の混合比を3〜30重量%に規定した。また上記化合物の分子量の好ましい範囲を2万〜4万の範囲内に規定した。なお、上記化合物の混合比を0.1重量%とした場合、接着層の作成に時間がかかるが作成可能であり、所望の接着特性が実現できた。また、上記化合物の混合比を95重量%とした場合、接着層の動粘度が高くなるため、TAC基材に接着層が均一な膜厚で形成しにくくなるが、所望の接着特性が実現できた。
また上記化合物のアゾ基の開裂温度(開始温度)は概ね60℃以上であるため、接合温度は60℃以上が好ましい。
(シクロオレフィン系ポリマー側に接着層を塗布した比較実験例)
シクロオレフィン系ポリマー側に接着層を塗布した比較実験例には、上記と同じように、ポリマー(スチレン系熱可塑性エラストマー)とパラフィンとトルエンにて構成される接着シートを使用した。ポリマー、パラフィン、トルエンの混合比は10重量%、20重量%、70重量%にて調整をした。この調整したサンプルをよく攪拌してラボ用オートコーターにて、シクロオレフィン系ポリマーフィルム(ゼオノアフィルム100μm)上に上記の調整した塗布溶液を乾燥後膜厚25μm、35μm狙いで塗布を行った。室温にて1分間乾燥して接着剤層を形成し、80℃に設定した熱風乾燥機に100秒間入れ、溶剤のトルエンを除去した。その後乾燥機から、接着層の存在するシクロオレフィン系ポリマーフィルム(以下シクロオレフィン系ポリマー接着シートと称す)を取り出し、セパレータ(シリコンペット100μm)をラミネートして、サンプルを作成した。
(エアー抜け性評価)
上記方法にて作成した、評価対象のシクロオレフィン系ポリマー接着シートから幅10mm、長さ250mmの短冊形試験片を裁断し、TACフィルムに貼り付け各条件にて接着を行い、エアー抜け性の評価を行った。その結果、すべてのサンプルにおいて気泡の混入もなく良好な貼り付けが実現できた。
(引張り試験による接着強度評価)
上記方法にて作成した、評価対象のシクロオレフィン系ポリマー接着シートから幅10mm、長さ250mmの短冊形試験片を裁断し、TACフィルムに貼り付け各条件にて接着を行った。接合条件は、温度20℃〜100℃、圧力0.1Mpa、接合時間60〜600secとした。接着層(接着シート)の厚さは25μm、35μmであった。その接着シート部の基材層と接着剤層との間に剥離口を設け、分離された接着剤層の端部を東京試験機製小型卓上試験機LSCシリーズの掴み装置で掴み、剥離角度90度法により、剥離速度毎分30mm条件で基材シート層と接着剤層との界面の剥離強度を測定し、各試験片の測定値の密着強度と評価した。その結果、接合強度は0.01N/cm以下であり、接着することはできなかった。
1 TAC基材
2 シクロオレフィン系ポリマー基材
3 接着層
10 バックライト
20 液晶表示装置
50 セパレートフィルム
100 シクロオレフィン系ポリマー接着用TAC基材
102 TAC接着部材
102a TAC接着部材
102b TAC接着部材
102c TAC接着部材

Claims (11)

  1. トリアセチルセルロース基材の表面に接着層を有しており、
    前記接着層は、
    (A)パラフィンあるいはナフテンと、
    (B)ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物と、
    を含んでいることを特徴とする、シクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材。
  2. 前記ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物が、以下の構造式(化1に示す)により形成されている請求項1記載のシクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材。
    Figure 0005628835
  3. 前記ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物が、以下の構造式(化2に示す)により形成されている請求項1記載のシクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材。
    Figure 0005628835
  4. 前記ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物の分子量が5000以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のシクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材。
  5. 前記パラフィンまたは前記ナフテンの数平均分子量は、100以上、1000以下の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のシクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材。
  6. 前記接着層内に占める前記ソフトセグメントである高分子鎖がアゾ基を介して結合してなる構造を有する化合物の混合比(割合)が0.1重量%以上、95重量%以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のシクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材。
  7. 前記接着層は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、およびジクロロベンゼンの内、少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のシクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材。
  8. 前記接着層の表面にセパレートフィルムを設けたことを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載のシクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材。
  9. 請求項1ないし7のいずれか記載のシクロオレフィン系ポリマー接着用トリアセチルセルロース基材の接着層形成面に前記接着層を介してシクロオレフィン系ポリマー基材が接着されていることを特徴とするトリアセチルセルロース接着部材。
  10. 前記トリアセチルセルロース基材または前記シクロオレフィン系ポリマー基材は、10μm以上、10mm以下の厚みのシートで形成される請求項9記載のトリアセチルセルロース接着部材。
  11. 請求項9または10記載のトリアセチルセルロース接着部材を、液晶セルの少なくとも片面に設けることを特徴とする液晶表示装置。
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