JP6834369B2 - 粘着シート及び積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、粘着シート及び積層体に関する。具体的には、本発明は、少なくとも3層構造を有する粘着シート及び、該粘着シートと光学部材を貼合した積層体に関する。
近年、様々な分野で、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置モジュールや、タッチパネル等の入力装置モジュールが広く用いられるようになってきている。これらの表示装置モジュールや入力装置モジュールの製造工程では、光学部材を貼り合せる用途に透明な両面粘着シートが使用されている。例えば、液晶ディスプレイの液晶セルには、ディスプレイ基板の両面に偏光板を配置する必要があり、偏光板と他の光学部材を貼合するために両面粘着シートが用いられている。
液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置モジュールのバックライト光源としては、冷陰極管(CCFL)や発光ダイオード(LED)等が使用されている。しかし、このような光源を用いた場合、透過光が均一にならないため、光源から出射される光を均一に拡散させる光拡散性シートや光拡散性粘着シートが組み合わせて用いられている。例えば、特許文献1には、所定の分子量を有するアクリル系重合体と球状微粒子を含有する光拡散性粘着剤組成物が開示されている。特許文献1の実施例では、光拡散性粘着剤組成物から厚みが25μmの粘着シートを形成しており、このような粘着シートを偏光板に貼合することで光拡散機能を発揮させることが検討されている。
ところで、近年は、LCDの小型化や薄型化が進んでおり、LCDを構成する光学フィルムを薄膜化することが検討されている。また、LCDの薄型化に伴い、偏光板等に貼合する粘着シートの薄膜化が求められている。
国際公開第2012/173066号公報
しかしながら、従来の光拡散性粘着シートであって、高ヘイズの粘着シートにおいては、薄膜化の要求に十分に応えられないという問題があった。具体的には、従来の光拡散性粘着シートにおいては、高ヘイズを維持した状態で薄膜化をした場合、粘着力が低下し、粘着シートとしての機能を果たせないという問題があった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、薄膜化した際にも高いヘイズ値を達成し得る粘着シートであって、優れた粘着力を有する粘着シートを提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、微粒子を含む中間層と、中間層の両表面側に配される表面層から粘着シートを構成することにより、薄膜化した際にも高いヘイズ値を達成し得る粘着シートであって、優れた粘着力を有する粘着シートが得られることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 中間層と、中間層の両表面側に配される表面層と、を有する粘着シートであって、中間層は微粒子を含み、表面層の微粒子含有量は1質量%未満であり、ヘイズが35%以上65%以下である粘着シート。
[2] 厚みが3μm以上15μm以下である[1]に記載の粘着シート。
[3] 中間層に含まれる微粒子の一次平均粒子径は、中間層の厚みに対して10%以上150%以下である[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[4] 中間層に含まれる微粒子の含有量は、中間層の全質量に対して1質量%以上50質量%以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の粘着シート。
[5] JIS Z 0237の180度引きはがし法(ピール法)に準じて、引張速度300mm/分でガラス板から引きはがしたときの粘着力が10N/25mm以上である[1]〜[4]のいずれかに記載の粘着シート。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の粘着シートの両表面に光学部材を有する積層体。
本発明によれば、薄膜化した際にも高いヘイズ値を維持し得る粘着シートであって、優れた粘着力を有する粘着シートを得ることができる。
図1は、本発明の粘着シートの構造を説明する断面図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。
(粘着シート)
本発明は、中間層と、中間層の両表面側に配される表面層と、を有する粘着シートに関する。ここで、中間層は微粒子を含む。中間層の両表面側に配される表面層は、実質的に微粒子を含有しない層であり、表面層の微粒子含有量は1質量%未満である。また、粘着シートのヘイズは35%以上65%以下である。
本発明の粘着シートは上記構成を有するため、薄膜化した際にも高いヘイズ値を有しており、十分な光拡散機能を発揮することができる。従来、高いヘイズ値を有する光拡散性粘着シートにおいては、粘着力が低下し、粘着シートとしての機能を果たせないという問題があった。特に、薄膜化した粘着シートにおいては、高ヘイズと高粘着力が両立されず、高ヘイズを維持した状態で光拡散性粘着シートを薄膜化することには限界があると考えられていた。しかし、本発明においては、粘着シートを3層構成とし中間層に微粒子を含有させることにより、粘着シートは高いヘイズ値を有しつつも優れた粘着力を発揮することができる。また、本発明の粘着シートおいては、中間層にのみ微粒子を含有させることにより、微粒子の添加量を抑えた場合であっても粘着シートの高ヘイズ化を達成しやすい。すなわち、本発明の粘着シートおいては、より効果的にヘイズ値を高めることができるという利点も有している。
本発明の粘着シートは、片面粘着シートであってもよいが、両面粘着シートであることが好ましい。また、本発明の粘着シートは、ヘイズ値が高い粘着シートであるため、光拡散性粘着シートと呼ぶこともできる。
図1は、本発明の粘着シートの構造を説明する断面図である。図1に示されているように本発明の粘着シート100は、中間層14と、中間層14の各表面側に第1表面層12と、第2表面層16をそれぞれ有する。中間層14と第1表面層12、中間層14と第2表面層16の間にはそれぞれ他の層が設けられていてもよいが、本発明においては、第1表面層12、中間層14及び第2表面層16がこの順で積層された3層構造の粘着シートであることが好ましい。
中間層は、微粒子を含む。中間層に含まれる微粒子の含有量は、中間層の全質量に対して1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。また、中間層に含まれる微粒子の含有量は、中間層の全質量に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。
一方、第1表面層及び第2表面層(両者をまとめて表面層ともいう)は、実質的に微粒子を含有しない層である。具体的には、表面層の微粒子含有量は、表面層の全質量に対して1質量%未満である。本発明においては、中間層にのみ微粒子を含有させることにより、薄膜化した際にも高いヘイズ値を有する粘着シートであって、高い粘着力を有する粘着シートを得ることができる。
粘着シートのヘイズは、35%以上であればよく、40%以上であることが好ましく、45%以上であることがより好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。また、粘着シートのヘイズは、65%以下であればよく、60%以下であることが好ましい。ここで、粘着シートのヘイズ値は、粘着シートの一方の面に、松浪ガラス社製のスライドガラス(品番:S9112)を貼合し、もう一方の面に透明PETフィルム(新タック化成社製、CPET75H)を貼合することで得られた積層体のヘイズを測定した際の値である。なお、このような積層体のヘイズを測定する際には、貼合時に混入した微細な空気などの影響を排除するために、積層体に0.5MPa、40℃の条件で30分間オートクレーブ(加圧脱泡)処理を実施する。そして、ヘイズの測定には、日本電色工業(株)製のNDH4000を用いることができる。
本発明の粘着シートは薄膜化が可能である。具体的には、粘着シートの厚みを15μm以下とすることも可能であり、10μm以下とすることも可能である。
中間層の厚みは2μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。また、中間層の厚みは9μm以下であることが好ましく、8μm以下であることがより好ましく、7μm以下であることがさらに好ましい。
表面層の厚みは、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、1.5μm以上であることがさらに好ましい。また、表面層の厚みは4μm以下であることが好ましく、3.5μm以下であることがさらに好ましい。なお、第1表面層と第2表面層の厚みはそれぞれ異なっていてもよく、同一であってもよい。
本発明の粘着シートにおいては、中間層の厚みは表面層の厚みよりも厚いものであることが好ましい。中間層の厚みをPとし、第1表面層の厚みをQ1、第2表面層の厚みをQ2とした場合、P>Q1であり、P>Q2であることが好ましい。また、Q1/P及びQ2/Pの値はそれぞれ、0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましい。また、Q1/P及びQ2/Pの値はそれぞれ、0.9以下であることが好ましく、0.8以下であることがより好ましい。
本発明においては、中間層の厚みと表面層の厚みを上記範囲内とすることにより、薄膜化した際にも高いヘイズ値を有する粘着シートであって、高い粘着力を有する粘着シートが得られやすくなる。
本発明の粘着シートをJIS Z 0237の180度引きはがし法(ピール法)に準じて、引張速度300mm/分でガラス板から引きはがしたときの粘着力は、10N/25mm以上であることが好ましく、12N/25mm以上であることがより好ましく、15N/25mm以上であることがさらに好ましい。粘着シートの粘着力を測定する際には、粘着シートの一方の表面層にPETフィルム(東洋紡社製:コスモシャインA4300 50μm)を貼合した後に、25mm×100mmのサイズに切り出し、他方の表面層をガラス板に貼り付け、2kgの圧着ローラーで2往復圧着する。その後、粘着シートをJIS Z 0237の180度引きはがし法(ピール法)に準じて、引張速度300mm/分でガラス板から引きはがし、その際の粘着力をテンシロン引張試験機(株式会社島津製作所製:オートグラフ)にて測定する。
(微粒子)
本発明の粘着シートの中間層は微粒子を含む。微粒子は、粘着シートに入射した光を拡散させる機能を有する微粒子であればよく、有機微粒子であっても無機微粒子であってもよい。なお、本明細書においては、微粒子とは一次平均粒子径が1mm以下の粒子をいう。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、酸化アルミニウム、酸化チタン等からなる微粒子を挙げることができる。
有機微粒子としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリメタクリレート系樹脂やポリアクリレート系樹脂等の(メタ)アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、これらの樹脂に架橋構造を形成した架橋高分子、エチレン、プロピレン、スチレン、メタクリル酸メチル、ベンゾグアナミン、ホルムアルデヒド、メラミン、ブタジエン等から選ばれる2種又はそれ以上の単量体が共重合された共重合樹脂等からなる樹脂粒子を用いることができる。
また、無機と有機の中間的な構造を有するケイ素含有化合物からなる微粒子(例えばモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製のトスパールシリーズ)等も微粒子として用いることができる。上述した微粒子は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、有機微粒子、無機微粒子、無機と有機の中間的な構造を有する微粒子を組み合わせて使用することも可能である。
本発明で用いる微粒子としては、中間層に用いる粘着ポリマーとの屈折率差が0.3以上のものであることが好ましく、0.5以上のものであることがより好ましい。中間層に用いる粘着ポリマーと微粒子の屈折率差が上記範囲にあれば十分な光拡散性が得られる。中でも、本発明で用いる微粒子は、有機微粒子であることが好ましく、例えば、綜研化学社製:ケミスノー SX−350等を例示することができる。
微粒子の形状は、特に限定されないが、光を均一に拡散できることから球状であることが好ましい。この場合、微粒子の一次平均粒子径は、0.1〜20μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましく、1〜15μmであることがさらに好ましく、1〜10μmであることが特に好ましい。微粒子の一次平均粒子径を上記範囲内とすることにより、より効果的に光拡散機能を発揮することができる。また、中間層と表面層の接着力をコントロールしやすくなる。
また、微粒子の一次平均粒子径は、中間層の厚みに対して10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましい。また、微粒子の一次平均粒子径は、中間層の厚みに対して150%以下であることが好ましく、120%以下であることがより好ましく、100%以下であることがさらに好ましく、80%以下であることが特に好ましい。ここで、上記の微粒子の一次平均粒子径と中間層の厚みの比率は、粘着剤組成物が溶剤を含む場合(溶剤系粘着剤組成物)の比率である。粘着剤組成物が溶剤を含まない場合(無溶剤系粘着剤組成物)は、微粒子の一次平均粒子径は、中間層の厚みに対して100%以下であることが好ましく、90%以下であることがより好ましく、80%以下であることがさらに好ましい。
中間層は微粒子の形状に起因する凹凸構造を有するものであってもよい。中間層がこのような凹凸構造を有することにより、中間層と表面層の層間密着性をより高めることもできる。この場合、中間層の厚みは中間層の平均厚みとなる。
中間層の平均厚みは、厚み計(Nikon DIGIMICRO MH-15M)を用いて測定することができる。例えば、3層に積層する前の中間層のみを剥離シートで挟み、剥離シートごと厚み計にて層厚みを測定し、そこから剥離シートの厚みを引いた値が中間層の厚みとなる。
3層品になったものの中間層の厚みを求める場合は、液体窒素などで粘着シートを凍結したのち、ミクロトーム(カールツァイス製 HM−360)を用いて断面を切り出した後、顕微鏡を用いて断面を観察して、表面層と中間層の境界線間距離を実測することで求めることができる。
ここで、本明細書中において「一次平均粒子径」とは、透過型電子顕微鏡もしくは走査型電子顕微鏡を用いて、1つの微粒子の粒子画像の最大長(Dmax:粒子画像の輪郭上の2点における最大長さ)と、最大長垂直長(DV−max:最大長に平行な2本の直線で粒子画像を挟んだときの、この2本の直線間の最短長さ)を測長し、その相乗平均値(Dmax×DV−max)1/2を一次粒子径として、この方法で任意の100個の微粒子について一次粒子径を測定し、その算術平均値を一次平均粒子径とする。
中間層に含まれる微粒子の含有量は、中間層の全質量に対して1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。また、中間層に含まれる微粒子の含有量は、中間層の全質量に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることがさらに好ましい。
また、粘着シート全体に含まれる微粒子の含有量は、粘着シートの全質量に対して、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、3質量%以上であることがさらに好ましい。また、微粒子の含有量は、粘着シートの全質量に対して、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明においては、中間層にのみ微粒子を含有させることにより、より効果的にヘイズ値を高めることができる。具体的には、粘着シート全体における微粒子の含有量が同一である単層の粘着シートよりも、本発明の3層構成の粘着シートの方がより効率よくヘイズ値を高めることができる。言い換えれば、本発明の粘着シートにおいて、単層の粘着シートと同等のヘイズ値を得ようとした場合に、本発明の粘着シート全体における微粒子の添加量を抑えることも可能である。
(アクリル系重合体)
本発明の粘着シートの中間層と表面層は粘着剤組成物から構成される。このような粘着剤組成物は、それぞれ種類の異なる粘着ポリマーを含んでいてもよいが、同種の粘着ポリマーを含んでいることが好ましい。なお、中間層と各表面層を構成する粘着ポリマーの種類が異なる場合は、互いに相溶性の高い2種以上粘着ポリマーを選択することが好ましい。これにより、中間層と表面層の層間密着性を高めることができる場合がある。
中間層と表面層を構成する粘着剤組成物は、アクリル系重合体を含むものであることが好ましい。アクリル系重合体としては、非架橋性の(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)を主成分とし、これに架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を含有する共重合体を用いることが好ましい。本明細書において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)である。
架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)は架橋剤を用いる場合の反応点となり、架橋により粘着力や凝集力、耐熱性の制御を可能とする。アクリル系重合体における架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)の使用量は、共重合体を構成する全単量体質量中に占める割合として0.01質量%以上20質量%以下とすることが好ましく、0.1質量%以上15質量%以下とすることがより好ましく、0.5質量%以上10質量%以下とすることがさらに好ましい。架橋性アクリル単量体単位(a2)の含有量が上記範囲の下限値以上であれば架橋性を十分に発揮することができ、上記範囲の上限値以下であれば、必要な粘着物性を維持できる。
アクリル系重合体を構成する非架橋性の(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が挙げられる。これらは必要に応じ2種類以上を併用しても良い。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を含むことを意味し、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含むことを意味する。
また、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、無水フマル酸等のカルボキシル基含有単量体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、モルホリルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N−tert−ブチルアミノエチルアクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基などが挙げられる。これらは必要に応じ2種類以上を併用しても良い。
アクリル系重合体は、必要に応じて、非架橋性(メタ)アクリル酸エステル単位(a1)および架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)以外の他の単量体単位を有してもよい。他の単量体としては、非架橋性(メタ)アクリル酸エステルおよび架橋性官能基を有するアクリル単量体と共重合可能なものであればよく、例えば(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン等が挙げられる。
アクリル系重合体における他の単量体単位の含有量は20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。
アクリル系重合体の重量平均分子量は、10万以上200万以下であることが好ましく、30万以上150万以下であることがより好ましい。重量平均分子量を上記範囲内とすることにより、耐久性と接着性を高めることができる。なお、アクリル系重合体の重量平均分子量は架橋剤で架橋される前の値である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定し、ポリスチレン基準で求めた値である。
(架橋剤)
中間層と表面層を構成する粘着剤組成物は、各々が架橋剤を含有していることが好ましい。架橋剤は、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)を架橋させ、凝集力を発現させるものである。架橋剤としては、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物などが挙げられる。これらは必要に応じ2種類以上を併用しても良い。また、架橋剤は、架橋性官能基を有するアクリル単量体単位(a2)の官能基との反応性を考慮して選択することが好ましい。
上述した架橋剤の中でも、アクリル系重合体を容易に架橋できることから、イソシアネート化合物、エポキシ化合物が好ましい。イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、テトラグリシジルキシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
架橋剤の含有量は、所望の粘着物性等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、例えば、アクリル系重合体100質量部に対し、0.01質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.03質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。架橋剤の含有量を上記範囲内とすることにより、粘着シートの耐久性と密着性を高めることができる。
架橋後の粘着剤組成物のゲル分率は、20%以上98%以下であることが好ましく、30%以上90%以下であることがより好ましく、40%以上80%以下であることがさらに好ましい。ゲル分率を上記範囲内とすることにより十分な凝集力が得られ、接着性を高めることができる。なお、本明細書におけるゲル分率とは、所定量の粘着剤組成物を粘着剤組成物の質量の2倍量以上の酢酸エチルやトルエンなどの溶媒に浸漬し、この浸漬物を40℃で24時間処理した後、150メッシュのワイヤメッシュにてろ過し、可溶分を取り除いた残分の乾燥重量を浸漬前の粘着剤組成物の質量で割った値のパーセント表示値である。
(溶剤)
中間層と表面層を構成する粘着剤組成物は、各々が溶剤を含むものであってもよい。溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酪酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート等のポリオール及びその誘導体が挙げられる。
溶剤は、25℃における表面張力が、20mN/m以上40mN/m未満であることが好ましく、22mN/m以上36mN/m未満であることがより好ましい。溶剤の表面張力を上記範囲内とすることにより、中間層及び表面層の面性状を良好なものとすることができ、厚肉端部(フレーミング)の発生といった塗工欠陥の発生を抑制しやすくなる。
溶剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。粘着剤組成物中における溶剤の含有量は、アクリル系重合体100質量部に対し、25質量部以上500質量部以下とすることが好ましい。
(任意成分)
中間層と表面層を構成する粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、粘着剤用の添加剤として公知の成分、例えば酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤等の中から必要に応じて選択できる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、ベンゾリアゾール系樹脂を挙げることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。
(剥離シート付き両面粘着シート)
本発明は、粘着シートの露出表面に剥離シートを積層した剥離シート付き両面粘着シートに関するものであってもよい。剥離シートは、少なくとも片面に離型性を有するシートである。剥離シートとしては、剥離シート用基材と該剥離シート用基材の片面に設けられた剥離剤層とを有する剥離性積層シート、あるいは、低極性基材としてポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材としては、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH33SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
剥離シートを剥離しやすくするために、粘着シートの一方の剥離シートと他方の剥離シートとでそれぞれ剥離性が異なるものとしてもよい。つまり、一方からの剥離性と他方からの剥離性とが異なると、剥離性が高い方の剥離シートだけを先に剥離することが容易となる。その場合、貼合方法や貼合順序に応じて一方の剥離シートと他方の剥離シートの剥離性を調整すればよい。
(粘着シートの製造方法)
本発明は、中間層を形成する工程と、第1表面層を形成する工程と、第2表面層を形成する工程とを含み、さらに、中間層の一方の面と第1表面層を貼合する工程と、中間層の他方の面と第2表面層を貼合する工程と、を含む粘着シートの製造方法に関するものであってもよい。また、本発明の粘着シートの製造方法は、第1表面層、中間層及び第2表面層がこの順で積層されるように3層同時塗工により粘着シートを製造する方法であってもよい。3層同時塗工により粘着シートを製造する粘着シートの生産効率を高めることができる。
本発明の粘着シートの製造方法が、中間層を形成する工程と、第1表面層を形成する工程と、第2表面層を形成する工程とを含む場合、各層は、所定の成分を有する粘着剤組成物を例えば剥離シート上に塗工することで得られる。塗工は、公知の塗工装置を用いて実施できる。塗工装置としては、例えば、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スライドビードコーター等が挙げられる。
塗工後には、加熱工程が設けられることが好ましい。加熱工程は、加熱炉、赤外線ランプ等の公知の加熱装置を用いて行われる。
3層同時塗工の場合は、塗工装置としては、ダイコーター、カーテンコーター、スライドビードコーターなどを用いることができる。これらの中でも、塗工液の乾燥による目詰まり等のリスクが少ないことからダイコーターを用いることが好ましい。
(積層体)
本発明は、上述した粘着シートの両表面に光学部材を有する積層体に関するものでもある。粘着シートの両表面に配される光学部材は、第1表面層及び第2表面層と各々接着する。第1表面層及び第2表面層が光学部材と直接接着することで、光学部材と粘着シートの密着性を高めることができる。
光学部材としては、例えば液晶表示装置に用いられるバックライト、偏光板、導光板などが挙げられる。本発明の粘着シートは光拡散性に優れているため、バックライトと偏光板を貼合する用途や、位相差フィルムと偏光板を貼合する用途に用いられることが好ましい。ここで、本発明の粘着シートを貼合する偏光板は、偏光子と偏光子保護フィルムを含むものである。本発明の粘着シートは偏光子保護フィルムに貼合される。偏光子保護フィルムとしては、シクロオレフィン系樹脂フィルム、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースなどの酢酸セルロース系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、アクリル系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルムなどが挙げられる。
また、本発明の粘着シートは、タッチパネルや画像表示装置等の光学部材を貼合するものであってもよい。タッチパネルの構成部材としては、例えば透明樹脂フィルムにITO膜が設けられたITOフィルム、ガラス板の表面にITO膜が設けられたITOガラス、透明樹脂フィルムに導電性ポリマーをコーティングした透明導電性フィルム、ハードコートフィルム、耐指紋性フィルムなどが挙げられる。画像表示装置の構成部材としては、例えば液晶表示装置に用いられる反射防止フィルム、配向フィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルムなどが挙げられる。
これらの部材に用いられる材料としては、ガラス、ポリカーボネート,ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンナフタレート、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、ポリイミド、セルロースアシレートなどが挙げられる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
[粘着剤溶液A−1の調製]
アクリル重合体溶液(綜研化学社製:SKダイン2094)の固形分100質量部に対して、架橋剤(綜研化学社製:E−AX)を0.2質量部添加した後、酢酸エチルで固形分濃度が20質量%になるように調製して粘着剤溶液A−1を得た。
[粘着剤溶液B−1の調製]
アクリル重合体溶液(綜研化学社製:SKダイン2094)の固形分100質量部に対して、架橋剤(綜研化学社製:E−AX)を0.2質量部、光拡散粒子(綜研化学社製:ケミスノー SX−350 3μm粒子)を10質量部添加して、遊星攪拌機を用いて粒子が均一に分散されるまで攪拌したのち、酢酸エチルで固形分濃度が20質量%になるように調製して粘着剤溶液B−1を得た。
[粘着シートの作製]
粘着剤溶液A−1を、第1の剥離シート(三菱樹脂(株)製:MRV#50)の剥離剤層表面にアプリケータにより塗工し、100℃で2分間乾燥させて粘着層(両面粘着シート)を得た。次に、第2の剥離シート(三菱樹脂(株)製:MRE#38)の剥離剤層側を粘着層に重ねて、ラミネーターにより貼りあわせた。これによって、第1の剥離シートと第2の剥離シートを有する両面粘着シートa−1を得た。粘着層の乾燥後の厚みは2.0μmであった。
続いて粘着剤溶液B−1を別の第2の剥離シート(三菱樹脂(株)製:MRE#38)の剥離剤層表面にアプリケータにより塗工し、100℃で2分間乾燥させて粘着層(両面粘着シートb−1)を得た。次に両面粘着シートa−1の第2の剥離シートを剥がして、両面粘着シートb−1の粘着層と両面粘着シートa−1の粘着層の各々の粘着層面が接するように重ねて、ラミネーターにより貼りあわせた。これによって、第1の剥離シート、両面粘着シートa−1(第1表面層)、両面粘着シートb−1(中間層)、第2の剥離シートがこの順で積層された両面粘着シートc−1を得た。粘着層の積層後の厚みは8.0μmであった(両面粘着シートb−1単独では6.0μmであった)。
続いて粘着剤溶液A−1を別の第2の剥離シート(三菱樹脂(株)製:MRE#38)の剥離剤層表面にアプリケータにより塗工し、100℃で2分間乾燥させて粘着層(両面粘着シートd−1)を得た。次に両面粘着シートc−1の第2の剥離シートを剥がして、両面粘着シートd−1の粘着層と両面粘着シートc−1の粘着層の各々の粘着層面が接するように重ねて、ラミネーターにより貼りあわせた。これによって、第1の剥離シート、両面粘着シートa−1(第1表面層)、両面粘着シートb−1(中間層)、両面粘着シートd−1(第2表面層)、第2の剥離シートがこの順で積層された両面粘着シートe−1を得た。両面粘着シートe−1の厚みは10.0μmであった(両面粘着シートd−1単独では2.0μmであった)。
(実施例2)
[粘着剤溶液B−2の調製]
アクリル重合体溶液(綜研化学社製:SKダイン2094)の固形分100質量部に対して、光拡散粒子(綜研化学社製:ケミスノー SX−350 3μm粒子)を15質量部に変更した以外は粘着剤溶液B−1と同様にして粘着剤溶液B−2を得た。
[粘着シートの作製]
両面粘着シートa―1とd−1の厚みを3.0μmとし(それぞれ両面粘着シートa−2、d−2とする)、粘着剤溶液B−1の代わりに粘着剤溶液B−2を用いて厚みが4.0μmの両面粘着シートb−2を形成した以外は実施例1と同様にして3層構造の両面粘着シートe−2を得た。両面粘着シートe−2の厚みは10μmだった。
(比較例1)
[粘着剤溶液B−3の調製]
アクリル重合体溶液(綜研化学社製:SKダイン2094)の固形分100質量部に対して、架橋剤(綜研化学社製:E−AX)を0.2質量部、光拡散粒子(綜研化学社製:ケミスノー SX−350 3μm粒子)を8質量部添加して、遊星攪拌機を用いて粒子が均一に分散されるまで攪拌したのち、酢酸エチルで固形分濃度が20質量%になるように調製して粘着剤溶液B−3を得た。
粘着剤溶液B−3を、第1の剥離シート(三菱樹脂(株)製:MRV#50)の剥離剤層表面にアプリケータにより塗工し、100℃で2分間乾燥させて粘着層(両面粘着シート)を得た。次に、第2の剥離シート(三菱樹脂(株)製:MRE#38)の剥離剤層側を粘着層に重ねて、ラミネーターにより貼りあわせた。これによって、第1の剥離シートと第2の剥離シートを有する両面粘着シートe−3を得た。両面粘着シートe−3の厚みは10μmであった。
(評価)
(ヘイズ)
実施例及び比較例で得た両面粘着シートの一方の粘着面をスライドガラス(松浪ガラス社製、品番:S9112)に貼合し、もう一方の粘着面を透明PETフィルム(新タック化成社製:CPET75H)に貼合した。続いて、貼合時に混入した微細な空気などの影響を排除するために、積層されたサンプルを0.5MPa、40℃の条件で30分間オートクレーブ(加圧脱泡)処理した。これらの貼合物のヘイズを日本電色工業(株)製のNDH4000を用いて測定した。
(粘着力)
実施例及び比較例で得た両面粘着シートの第2の剥離シートを剥離して露出した粘着面にPETフィルム(東洋紡社製:コスモシャインA4300 50μm)をフィルムラミネーターを用いて貼合した後、25mm×100mmのサイズに切り出した。その後、第1の剥離シートを剥離して露出した粘着面に清浄なガラス板を貼り付け、2kgの圧着ローラーで2往復圧着させた。圧着させてから24時間経過後に、JIS Z 0237に規定する180度引きはがし法(ピール法)により引張速度300mm/分で両面粘着シートをガラス板から引きはがしたときの粘着力をテンシロン引張試験機(株式会社島津製作所製:オートグラフ)にて測定した。
Figure 0006834369
実施例では、比較例よりも微粒子の含有量が少ないにも関わらず高ヘイズであり、かつ良好な粘着力を有する粘着シートが得られた。一方、比較例1では、高ヘイズの粘着シートを形成する際には、微粒子の添加量を増やす必要があり、また微粒子の添加量を増やした場合であっても実施例程の高ヘイズ値を達成することは困難な傾向が見られた。
なお、実施例で得られた粘着シートは、第1表面層、中間層、第2表面層の3層を同時塗工によって作製することもできた。
12 第1表面層
14 中間層
16 第2表面層
100 粘着シート

Claims (5)

  1. 中間層と、前記中間層の両表面側に配される表面層と、を有する粘着シートであって、
    前記中間層はアクリル系重合体と微粒子を含み、
    前記表面層はアクリル系重合体を含み、
    前記表面層の微粒子含有量は1質量%未満であり、
    前記表面層の厚みは4μm以下であり、
    前記粘着シートのヘイズが35%以上65%以下であり、厚みが3μm以上15μm以下である、粘着シート。
  2. 前記中間層に含まれる微粒子の一次平均粒子径は、前記中間層の厚みに対して10%以上150%以下である請求項に記載の粘着シート。
  3. 前記中間層に含まれる微粒子の含有量は、前記中間層の全質量に対して1質量%以上50質量%以下である請求項1又は2に記載の粘着シート。
  4. JIS Z 0237の180度引きはがし法(ピール法)に準じて、引張速度300mm/分でガラス板から引きはがしたときの粘着力が10N/25mm以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シート。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の粘着シートの両表面に光学部材を有する積層体。
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