JP2000221308A - 散乱重畳型粘着層、光学部材及び液晶表示装置 - Google Patents

散乱重畳型粘着層、光学部材及び液晶表示装置

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JP2000221308A
JP2000221308A JP11023713A JP2371399A JP2000221308A JP 2000221308 A JP2000221308 A JP 2000221308A JP 11023713 A JP11023713 A JP 11023713A JP 2371399 A JP2371399 A JP 2371399A JP 2000221308 A JP2000221308 A JP 2000221308A
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scattering
adhesive layer
transparent
liquid crystal
light
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JP11023713A
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Hisafumi Mihara
尚史 三原
Shuji Yano
周治 矢野
Kazutaka Hara
和孝 原
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着処理の信頼性に優れると共に、明るさや
見やすさ等の視認性に優れる液晶表示装置、特にレイリ
ー散乱や回折散乱による偏光状態の解消や後方散乱や散
乱光の着色化による視認性の低下を生じにくい液晶表示
装置を形成できる散乱型の粘着層の開発。 【解決手段】 透明無着色粒子(13)を分散含有して
光散乱性を示す光透過性の散乱粘着層(12)と、当該
粒子を含有しない光透過性の透明粘着層(11)との重
畳層からなる散乱重畳型粘着層(1)、及びその散乱重
畳型粘着層を光学素材に少なくとも1層設けてなる光学
部材、並びに前記の散乱重畳型粘着層又は光学部材を液
晶セルの視認側に有する反射型液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、接着処理の信頼性に優れ
ると共に、明るさや見やすさ等の視認性に優れる液晶表
示装置の形成などに好適な散乱重畳型粘着層及びその光
学部材に関する。
【0002】
【背景技術】従来、粘着層に光散乱性を付与する方式と
しては、表面の粗面化を維持することが困難なことか
ら、屈折率が相違する粒子を混入させる方式が知られて
いた。しかしながら、粒子含有による凝集力等の粘着特
性の低下で光学部材を介して液晶セルなどに接着した場
合に、加熱や加湿雰囲気下におくと浮きや剥がれを生じ
て接着処理の信頼性に乏しい問題点があった。
【0003】また液晶表示装置等に適用した場合に明る
さや見やすさ等の視認性が低下する問題点もあった。か
かる視認性の低下には、散乱がレイリー散乱となること
による直線偏光等の偏光状態の解消や、反射方向を含む
全方位に散乱して多くの後方散乱を生じることによる明
るさの低下、あるいは回折による散乱を生じて散乱光が
着色化することなどが関係する。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、接着処理の信頼性に優
れると共に、明るさや見やすさ等の視認性に優れる液晶
表示装置、特にレイリー散乱や回折散乱による偏光状態
の解消や後方散乱や散乱光の着色化による視認性の低下
を生じにくい液晶表示装置を形成できる散乱型の粘着層
の開発を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、透明無着色粒子を分散含
有して光散乱性を示す光透過性の散乱粘着層と、当該粒
子を含有しない光透過性の透明粘着層との重畳層からな
ることを特徴とする散乱重畳型粘着層、及びその散乱重
畳型粘着層を光学素材に少なくとも1層設けてなること
を特徴とする光学部材、並びに前記の散乱重畳型粘着層
又は光学部材を液晶セルの視認側に有することを特徴と
する反射型液晶表示装置を提供するものである。
【0006】
【発明の効果】本発明によれば、前記した粒子を含有す
る散乱粘着層と不含有の透明粘着層との重畳化により、
優れた粘着特性を発揮させることができ光学部材に付設
してそれを介し液晶セル等に接着して加熱や加湿雰囲気
下においても浮きや剥がれの発生を防止できて信頼性に
優れる接着処理を達成することができる。また粘着層が
光散乱層を兼ねることで別個の光散乱板を配置する必要
を回避でき、部材の省略による軽量化や薄型化を達成し
た明るさや見やすさ等の視認性に優れる液晶表示装置を
得ることができる。
【0007】特に、式:α=πD/λにて定義される散
乱パラメータα(ただし、Dは混入粒子の粒径、λは入
射光の波長である。)が1〜50の粒子をその粒子投影
面積比γが0.1〜1となるように混入させた散乱粘着
層を用いることにより、レイリー散乱と回折散乱による
偏光状態の解消や後方散乱や散乱光の着色化を抑制で
き、より視認性に優れる液晶表示装置を得ることができ
る。
【0008】前記の効果は、用いる粒子の散乱パラメー
タαと粘着層における粒子投影面積比γを制御したこと
による。すなわち本発明者らは、レイリー散乱は粒子の
粒径が入射光の波長に対して小さい場合に、回折散乱は
その粒径が入射光の波長に対して大きい場合に生じやす
いことを究明し、この知見に基づいて前記の関係を導出
してレイリー散乱や回折散乱による偏光状態の解消や後
方散乱や散乱光の着色化を生じにくい散乱重畳型粘着層
を得ることに成功したものである。
【0009】上記の結果、かかる散乱重畳型粘着層を偏
光板や位相差板等の光学素材に付設して光学部材とし、
それを透過型液晶表示装置のバックライトと液晶セルの
間、あるいは反射型液晶表示装置の反射板と液晶セルの
間や鏡面反射板の反射表面などに配置することにより、
接着状態の安定性に優れて画面のギラツキや液晶層の影
の抑制、反射光に対する拡散性の付与等を達成できて明
るさや表示品位に優れた良視認性の液晶表示装置などを
得ることができる。
【0010】
【発明の実施形態】本発明による散乱重畳型粘着層は、
透明無着色粒子を分散含有して光散乱性を示す光透過性
の散乱粘着層と、当該粒子を含有しない光透過性の透明
粘着層との重畳層からなる。また本発明による光学部材
は、光学素材に少なくとも1層の前記散乱重畳型粘着層
を設けたものよりなる。前記の散乱重畳型粘着層の例を
図1に、光学部材の例を図2、図3、図4に示した。1
が散乱重畳型粘着層で、11が透明粘着層、12が散乱
粘着層、13が透明無着色粒子、2が光学素材であり、
21は位相差板、22は接着層、23は偏光板、3はセ
パレータである。
【0011】散乱粘着層及び透明粘着層の形成には、光
透過性を示す適宜な粘着性物質を用いることができ、そ
の種類について特に限定はない。ちなみに前記粘着性物
質の例としては、ゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤、シ
リコーン系粘着剤やビニルアルキルエーテル系粘着剤、
ポリビニルアルコール系粘着剤やポリビニルピロリドン
系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤やセルロース系
粘着剤などがあげられる。
【0012】粘着層を形成する粘着性物質は、光透過性
に優れるものが好ましく、耐候性等も加味した場合、特
にアクリル系粘着剤が好ましく用いうる。散乱粘着層及
び透明粘着層を形成する粘着性物質は、同じものであっ
てもよいし、異なるもであってもよいが、前記の点など
よりはいずれもがアクリル系粘着剤からなることが好ま
しい。
【0013】本発明による散乱重畳型粘着層は、散乱粘
着層と透明粘着層を重畳させたものであるが、その散乱
粘着層は、光散乱性を示す光透過性のものとすることを
目的に透明無着色粒子を分散含有させたものである。ま
た透明粘着層は、接着力の維持を目的に当該粒子を含有
しないものとしたものである。
【0014】散乱粘着層に分散含有させる前記の透明無
着色粒子としては、無色透明性の適宜なものを用いう
る。ちなみにその例としては、シリカやアルミナ、チタ
ニアやジルコニア、酸化錫や酸化インジウム、酸化カド
ミウムや酸化アンチモン等の導電性のこともある無機系
粒子、架橋又は未架橋の各種ポリマー等からなる有機系
粒子などがあげられる。
【0015】レイリー散乱や回折散乱を生じにくい光散
乱層とする点より好ましく用いうる透明無着色粒子は、
その粒径をD、入射光の波長をλとしたとき、式:α=
πD/λにて定義される散乱パラメータαが1〜50、
就中2〜40、特に3〜30のものである。
【0016】また後方散乱をより抑制して透過方向に良
好な拡散性をもたせる点などよりは、透明無着色粒子の
屈折率をn、その粘着層の屈折率をnとして、式:
0.8<n/n<1.2、就中0.85<n/n
<1.15、特に0.90<n/n<1.1を満
足する組合せとしたものが好ましい。
【0017】散乱粘着層の形成は、例えば粘着性物質と
透明無着色粒子の混合物をカレンダーロール法等による
圧延方式、ドクターブレード法やグラビアロールコータ
法等による塗工方式などの適宜な方式で光学素子等から
なる支持基材に付設する方式、あるいはその支持基材に
セパレータを用いてそのセパレータ上に前記に準じ散乱
粘着層を形成してそれを光学素子等からなる他の支持基
材に移着する方式などの適宜な方式で行うことができ
る。
【0018】散乱粘着層に分散含有させる透明無着色粒
子の量は、本発明の目的を容易に達成する点などより粒
子投影面積比γが0.1〜1の散乱粘着層となる量に制
御することが好ましい。当該粒子投影面積比γは、散乱
粘着層平面に対する透明無着色粒子の単位面積あたりの
投影面積の総和として定義され、これは散乱粘着層にお
ける当該粒子の分布状態と関係し、その粒子投影面積比
γを前記の範囲とすることで、粘着層を透過する光が複
数の透明無着色粒子で散乱される現象などの当該粒子の
相互作用による光散乱を抑制することができ、光散乱性
の制御が容易となって本発明の目的が達成されやすくな
る。
【0019】また前記粒子投影面積比γの制御は、光散
乱に対する当該粒子の相互作用の抑制により散乱特性に
影響するファクターを上記散乱パラメータや屈折率比n
/n等に絞り込むことができて、それらファクター
による散乱特性等の制御性を高めることができ、上記の
散乱パラメータ及び/又は屈折率比n/nに基づい
て光散乱性等の光学特性を精度よく制御できる利点など
も有する。
【0020】一方、透明粘着層は、透明無着色粒子を配
合しない点を除いて上記した散乱粘着層に準じて形成す
ることができる。従って散乱粘着層と透明粘着層の重畳
層は、重ね塗り方式やセパレータ上に形成したものの積
層方式などの適宜な方式で行うことができる。
【0021】前記重畳層の重畳形態は任意で、散乱粘着
層と透明粘着層をそれぞれ1層又は2層以上配置した適
宜な重畳形態とすることができる。なお薄型化の点より
は図例の如く散乱粘着層と透明粘着層をそれぞれ1層ず
つ用いた重畳形態が好ましい。また信頼性よく接着処理
する点よりは、例えば透明粘着層で散乱粘着層をサンド
イッチした三層構造物の如く、重畳層の表裏面に透明粘
着層を配置した重畳形態が好ましい。
【0022】散乱重畳型粘着層の厚さは、目的とする光
散乱性の強さや接着力などに応じて決定しうる。一般に
は、前記した散乱粘着層における粒子投影面積比γを達
成する点や透明粘着層の接着力を確保する点などより、
重畳層を形成する粘着層の各層に基づいて200μm以
下、就中1〜100μm、特に5〜50μmの厚さとされ
る。
【0023】なお散乱重畳型粘着層の薄型化などの点よ
りは、重畳層の総厚に基づいて5〜50μmとすること
が好ましく、その場合には重畳層を形成する粘着層の各
層の厚さを1〜49μm、就中2〜40μm、特に5〜3
0μmの範囲で調節して前記の総厚となるように形成す
ることが好ましい。
【0024】また散乱重畳型粘着層が表面に露出する場
合には、それを被着体に接着するまでの間、図例の如く
セパレータ3などで仮着被覆することが好ましい。セパ
レータは、例えば紙やプラスチックフィルム等からなる
薄葉体を必要に応じてシリコーン系や長鎖アクリル系等
の適宜な剥離剤で表面処理する方式などにより得ること
ができる。
【0025】光学部材は、図例の如く本発明による散乱
重畳型粘着層1を光学素材2に付設したものとして得る
ことができる。その場合、散乱重畳型粘着層は、光学素
材の片面又は両面、さらに複数の光学層の積層体からな
る光学素材の中間の適宜な位置に1層又は2層以上を設
けることができる。
【0026】光学部材の形成に用いる光学素材について
は特に限定はなく、例えば液晶表示装置等の最終目的物
を形成する各光学素材などの適宜なものを用いうる。ち
なみにその光学素材の例としては、偏光板や位相差板、
偏光板と位相差板との積層体からなる楕円偏光板や導光
板等のバックライト、反射板や偏光分離板、液晶セルや
アンチグレア板、プリズムシートやレンズシートの如き
光路制御板などがあげられる。また上記した積層体を形
成する光学層やその組合せについても特に限定はなく、
例えば前記した光学素材の積層体などがあげられる。
【0027】なお光学素材が偏光板と位相差板との積層
体からなる楕円偏光板である場合には、透過光の光学特
性のバラツキを防止する点などより散乱重畳型粘着層
は、位相差板側の外表面に設けることが好ましく、偏光
板と位相差板の積層には散乱性を示さない接着層を用い
ることが好ましい。その接着層の形成には、上記した粘
着性物質の如き適宜な接着剤を用いうる。また前記楕円
偏光板の場合の如く光学部材における散乱重畳型粘着層
が外表面に位置するときには、接着処理の信頼性の点よ
り散乱重畳型粘着層の透明粘着層が外表面側に位置する
ように光学部材を形成することが好ましい。
【0028】前記において、偏光板としては適宜なもの
を用いうる。ちなみにその例としては、ポリビニルアル
コール系や部分ホルマール化ポリビニルアルコール系、
エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化物の如き親
水性高分子のフィルムに、ヨウ素及び/又は二色性染料
を吸着させて延伸処理したもの、ポリビニルアルコール
の脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物の如きポ
リエン配向フィルム等からなる偏光フィルムなどがあげ
られる。
【0029】また前記の偏光フィルムの片面又は両面を
透明保護層等で被覆してなる偏光板などもあげられる。
かかる透明保護層等は、偏光フィルムの補強や耐熱性の
向上、偏光フィルムを湿度等より保護することなどの種
々の目的を有するものであってよい。透明保護層は、樹
脂の塗布層や樹脂フィルムのラミネート層などとして形
成することができる。
【0030】一方、位相差板ないし位相差層としても適
宜なものを用いることができ、1/4波長板や1/2波
長板、あるいはその他の位相差特性を示す補償用位相差
板などの適宜な位相差を示すものであってよい。なお前
記の補償用位相差板は、複屈折の波長依存性などを補償
して液晶表示装置の視認性の向上化などを目的とするも
のである。また位相差板は、単層物や2層以上の位相差
層を重畳してなる複層物などの適宜な層形態を有するも
のであってよい。
【0031】位相差板等は、例えばカーボネート系やエ
ステル系、イミド系やエーテルスルホン系、スルホン系
やスチレン系、ビニルアルコール系やアリレート系、塩
化ビニル系や塩化ビニリデン系、アクリル系やアミド
系、エポキシ系やセルロース系、ポリエチレンやポリプ
ロピレンの如きポリオレフィン系等のプラスチックの延
伸フィルム、液晶ポリマーの配向フィルムなどの適宜な
材質のものからなるものであってよい。
【0032】位相差板等の厚さは、目的とする位相差な
どに応じて適宜に決定しうるが、一般には柔軟性や薄型
化などの点より1〜500μm、就中5〜400μm、特
に10〜300μmとされる。また位相差板は、例えば
熱収縮性フィルムとの接着下に高分子フィルムを延伸処
理したフィルムの如く、厚さ方向の屈折率を制御したも
のなどであってもよい。
【0033】導光板等のバックライトとしても、例えば
液晶表示装置等で公知のサイドライト型バックライトな
どの適宜なものを用いうる。前記の導光板は通例、上
面、それに対向する下面、及び上下面間の少なくとも一
側端面からなる光入射側面を有する板状物からなり、側
面からの入射光を板内で伝送しつつ拡散や反射、回折や
干渉等により板上下面の一方より出射するようにしたも
のである。
【0034】導光板の形成は、例えば上記の位相差板で
例示した適宜なプラスチックからなる透明又は半透明の
プラスチック板の上面又は下面に、ドット状やストライ
プ状に拡散体を設ける方式や、凹凸構造、就中、プリズ
ムアレイからなる凹凸構造を設ける方式などにより行う
ことができる。
【0035】反射板ないし反射層としても、適宜なもの
を用いうる。ちなみにその例としては、金属箔、金属粉
末をバインダで保持した塗工層、その塗工層を支持基材
上に設けてなる反射板、金属の蒸着層やその蒸着層を支
持基材上に設けてなる反射板などがあげられる。かかる
反射板ないし反射層は、上記した偏光板と一体化されて
反射型偏光板などとして形成されていてもよい。
【0036】偏光分離板ないし偏光分離層としても、適
宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、誘電体
の薄膜を重畳した多層膜を介してブリュースター角によ
り自然光を直線偏光からなる反射光と透過光に分離する
ようにしたものや、複屈折性誘電体の薄膜を重畳した多
層膜を介して自然光を直線偏光からなる反射光と透過光
に分離するようにしたもの、あるいはコレステリック液
晶層やそれを反射特性の異なる組合せで重畳して自然光
を左右の円偏光からなる反射光と透過光に分離するよう
にしたものなどがあげられる。
【0037】液晶セルとしても、適宜なものを用いう
る。ちなみにその例としては、ツイストネマチック液晶
やスーパーツイストネマチック液晶を用いた液晶セル、
非ツイスト系の液晶や二色性染料を液晶中に分散させた
ゲストホスト系の液晶、あるいは強誘電性液晶を用いた
液晶セルなどがあげられ、その駆動方式も適宜なもので
あってよい。
【0038】なお上記した光路制御板は、出射光の方向
制御を目的とするものであり、正面方向に集光性を示す
レンズシートや、斜め光の光路を正面方向に変換するプ
リズムシートなどの適宜なものを用いうる。
【0039】上記した本発明による散乱重畳型粘着層や
光学部材は、透過型又は反射型の液晶表示装置などの各
種装置の形成に好ましく用いうる。その適用に際して
は、本発明による散乱重畳型粘着層を1層又は2層以上
配置することができる。なお、装置等の形成に際して
は、本発明による散乱重畳型粘着層以外の散乱層ないし
拡散層を配置することもできる。また前記の反射型液晶
表示装置を形成する場合、本発明による散乱重畳型粘着
層や光学部材は、液晶セルの視認側に配置される。
【0040】
【実施例】実施例1 屈折率1.59、厚さ50μmのポリカーボネートフィ
ルムを150℃で2.5%延伸処理して得た、550nm
の光に対して1/4波長の位相差を与える位相差板(N
z:1)の片面に、屈折率(n)が1.57、平均粒
径が1.2μmで可視光に対する散乱パラメータαが約
7の透明無着色粒子をアクリル系粘着剤と混合して塗工
することにより、屈折率(n)1.48、厚さ15μ
mの透明なアクリル系粘着層内に前記の透明無着色粒子
を2重量%の割合で分散含有する散乱粘着層を形成し、
その上に前記に準じ透明無着色粒子を含有しない厚さ1
0μmの透明粘着層を形成して重畳粘着層とした。
【0041】次に、前記位相差板の反対側に前記の透明
粘着層に準じた厚さ25μmの粘着層を介して偏光板
(日東電工社製、NPF−EG1425DU)を接着
し、楕円偏光板を有する光学部材を得た。偏光板の吸収
軸と位相差板の延伸軸との交差角は45度とした。
【0042】なお前記の散乱粘着層は、粒子投影面積比
γが約0.4で、屈折率比(n/n)が1.06で
あり、それと透明粘着層との重畳粘着層を設けた位相差
板は、後方散乱や回折散乱を殆ど示さず、ヘイズが40
%で良好な散乱特性を示した。また前記した位相差板に
おけるNzは、面内の主屈折率をnx、ny(nx>n
y)、厚さ方向の主屈折率をnzとしたとき、Nz=(nx
−nz)/(nx−ny)で定義される特性である。
【0043】比較例1 重畳粘着層に代えて、厚さ25μmで透明無着色粒子を
1.5重量%の割合で分散含有する散乱粘着層(粒子投
影面積比γ約0.5)の単独層としたほかは実施例1に
準じて光学部材を得た。なお前記の散乱粘着層を設けた
位相差板は、後方散乱や回折散乱を殆ど示さず、ヘイズ
が40%で良好な散乱特性を示した。
【0044】評価試験 実施例1、比較例で得た光学部材を偏光板の吸収軸に対
して45度の角度で8インチサイズで打ち抜き、その重
畳粘着層又は単独散乱粘着層を介して清浄なガラス板に
ローラーにて接着し、50℃、5kg、15分の条件で
オートクレーブ処理したのち、それを60℃、95%R
Hの条件下に240時間加熱加湿試験してその状態を目
視観察した。
【0045】前記の結果、比較例では光学部材の周辺部
でガラス板より剥がれた部分が認められたが、実施例1
では異常は認められず、試験前と同じ接着状態であっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】散乱重畳型粘着層例の断面図
【図2】光学部材例の断面図
【図3】他の光学部材例の断面図
【図4】さらに他の光学部材例の断面図
【符号の説明】
1:散乱重畳型粘着層 11:透明粘着層 12:散乱粘着層 13:透明無着色粒子 2:光学素材 21:位相差板 23:偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 和孝 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 Fターム(参考) 2H042 BA02 BA12 BA15 BA20 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA31X FA31Z FB12 FB13 GA17 HA07 HA08 HA10 HA12 LA04 LA06 LA11 LA13 LA16 4F100 AK25A AK25B AR00A AR00B BA02 BA10A BA10B BA16 DE01A DE01H GB41 GB90 JA20 JK06 JL03 JL13A JL13B JN01A JN01B JN01H JN18A JN18H JN30A YY00 YY00A YY00H

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明無着色粒子を分散含有して光散乱性
    を示す光透過性の散乱粘着層と、当該粒子を含有しない
    光透過性の透明粘着層との重畳層からなることを特徴と
    する散乱重畳型粘着層。
  2. 【請求項2】 請求項1において、散乱粘着層が粒径を
    D、入射光の波長をλとしたとき、式:α=πD/λに
    て定義される散乱パラメータαが1〜50の透明無着色
    粒子を、その粘着層平面に対する前記透明無着色粒子の
    単位面積あたりの投影面積の総和として定義される粒子
    投影面積比γが0.1〜1となる状態に分散含有するも
    のである散乱重畳型粘着層。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、散乱粘着層が
    透明無着色粒子の屈折率をn、その粘着層の屈折率を
    として、式:0.8<n/n<1.2を満足す
    るものである散乱重畳型粘着層。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、粘着層の重畳層
    の総厚が5〜50μmである散乱重畳型粘着層。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4において、散乱粘着層及び
    透明粘着層がアクリル系粘着剤からなる散乱重畳型粘着
    層。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載の散乱重畳型粘着層
    を光学素材に少なくとも1層設けてなることを特徴とす
    る光学部材。
  7. 【請求項7】 請求項6において、光学素材が偏光板、
    位相差板又はそれらの積層体からなる楕円偏光板である
    光学部材。
  8. 【請求項8】 請求項7において、光学素材が楕円偏光
    板である場合に、位相差板側の外表面に散乱重畳型粘着
    層が位置する光学部材。
  9. 【請求項9】 請求項8において、散乱重畳型粘着層に
    おける透明粘着層が外表面側に位置する光学部材。
  10. 【請求項10】 請求項1〜5に記載の散乱重畳型粘着
    層又は請求項6〜9に記載の光学部材を液晶セルの視認
    側に有することを特徴とする反射型液晶表示装置。
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