JP4152236B2 - ダンパー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体圧を利用した流体圧ダンパー装置に関するものである。さらに詳しくは、当該ダンパー装置におけるケーシングの連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、洋式トイレの便座、あるいは便蓋を開閉するときの利便性を考慮して、トイレの便座や便蓋にダンパー装置が機構的に連結されている。また、1つのダンパー装置において、筒状の第1の回動軸内に第2の回動軸を同軸状に配置するとともに、第1の回動軸と第1のケーシングとの間に第1の流体圧ダンパー機構を設ける一方、第1の回動軸から突き出た第2の回動軸の軸端部と第2のケーシングとの間に第2の流体圧ダンパー機構を構成することにより、1つのダンパー装置によって、トイレの便座および便蓋の双方に対して、それを倒すときに高負荷状態を発生させるものもある(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平10−201670
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1つのダンパー装置において、第1の回動軸と第1のケーシングとの間に第1の流体圧ダンパー機構を設け、第2の回動軸の軸端部と第2のケーシングとの間に第2の流体圧ダンパー機構を構成した場合、軸線方向に並ぶ第1のケーシングと第2のケーシングとの間に、第1のケーシングに対する第1のカバーと、第2のケーシングに対する第2のカバーとを配置しなければならないため、軸線方向の寸法が大きくなるという問題点がある。
【0005】
また、第1のケーシング、第1のカバー、第2のカバー、および第2のケーシングを軸線方向に連結した後、第2の回動軸の軸端部を第1の回動軸内を通して第2のカバー内に差し込む際、第2の回動軸の軸端部にスナップリングなどを取り付けて第2の回動軸の抜け止めを図る必要があるが、このような作業は直接、見ることのできないケーシング内で行うことになるため、組立の作業性が悪いという問題点がある。しかも、第2の回動軸の軸端部にスナップリングを取り付けるには、軸端部の構造を複雑なものにしなければならないため、第2の回動軸を製造するための金型費用が高くなるという問題点もある。さらに、スナップリングを用いて抜け止めを行った場合、いったん組み立てると、組み直しが不可能であるという問題点もある。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、軸線方向におけるサイズの小型化を図ることができ、さらには、組立および組み直しが容易なダンパー装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、筒状の第1の回動軸と、該第1の回動軸内に同軸状に挿入され、当該第1の回動軸から両方の軸端部が突き出た第2の回動軸と、前記第1の回動軸が内部を挿通する第1のケーシングと、前記第2の回動軸の一方の軸端部に同軸状に連結されたロータと、該ロータが内部に同軸状に配置された第2のケーシングとを有し、前記第1のケーシングと前記第1の回動軸との間に形成された第1の密閉空間、および前記第2のケーシングと前記ロータとの間に形成された第2の密閉空間の各々に粘性流体が充填された第1の流体圧ダンパー機構、および第2の流体圧ダンパー機構が構成されたダンパー装置において、前記第1のケーシングと前記第2のケーシングは、前記第2の回動軸の一方側の軸端部を通す開口が形成された共通のカバーを間に挟んで軸線方向に連結され、前記第1のケーシングは前記共通のカバーの一方側端面で覆われ、前記第2のケーシングは前記共通のカバーの他方側端面で覆われており、前記第1の密閉空間は、前記第1のケーシング、前記第1の回動軸、および前記共通のカバーの一方側端面によって区画形成され、前記第2の密閉空間は、前記第2のケーシング、および前記ロータによって区画形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明では、前記第1のケーシングと前記第2のケーシングは、共通のカバーを間に挟んで軸線方向に連結されているため、軸線方向におけるサイズの小型化を図ることができる。
【0009】
本発明において、前記第1の回動軸および前記第2の回動軸は、ダンパー装置が組み立てられた状態で軸線周りの回転可能範囲が規制されている。例えば、前記第1のダンパー機構は、前記第1のケーシングの内壁から半径方向内側に突出した第1の隔壁と、前記第1の回動軸の外周面から半径方向外側に突出した第1の翼部と、該第1の翼部に形成された第1のオリフィスを前記第1の回動軸の一方側への回転時に開状態にして低負荷状態とし、他方側への回転時には前記第1のオリフィスを閉状態にして高負荷状態とする第1の逆止弁とを備え、前記第2のダンパー機構は、前記第2のケーシングの内壁から半径方向内側に突出した第2の隔壁と、前記ロータの外周面から半径方向外側に突出した第2の翼部と、該第2の翼部に形成された第2のオリフィスを前記第2の回動軸の一方側への回転時に開状態にして低負荷状態とし、他方側への回転時には前記第2のオリフィスを閉状態にして高負荷状態とする第2の逆止弁とを備え、前記第1の回動軸は、前記第1の隔壁と前記第1の翼部とによって回転可能範囲が規制され、前記第2の回動軸は、前記第2の隔壁と前記第2の翼部とによって回転可能範囲が規制されている。
【0010】
本発明においては、第1のケーシングと第2のケーシングとの間にカバーが配置されていることを利用して、前記第2の回動軸の外周面と前記カバーの前記開口の内周縁との間に、ダンパー装置の組立時に、前記第2の回動軸の軸端部を前記開口に通すことを許容するとともに、当該開口に前記第2の回動軸の軸端部を通した状態で当該第2の回動軸の回動可能範囲内では前記開口から前記第2の回動軸の軸端部の抜けを防止する抜け止め機構を構成することが好ましい。このように、第1のケーシングと第2のケーシングの間に挟まれたカバーを利用して抜け止め機構を構成すると、スナップリングを用いなくても、第2の回動軸の抜け止めを行うことができる。従って、組立の作業効率が高い。
【0011】
本発明において、前記抜け止め機構は、前記カバーにおいて前記開口の内周縁から半径方向内側に突出した突起と、前記第2の回動軸の軸端部の外周面で周方向の一部が半径方向内側に切り欠かれて、ダンパー装置の組立時に前記第2の回動軸の軸端部を前記開口に通すときに前記突起の通過を許容する凹部と、前記第2の回動軸の軸端部の外周面において前記凹部に対して前記第2の回動軸の挿入方向とは反対側で隣接する位置で当該凹部に接続し、前記凹部を通過してきた前記突起が内側に入り込む周溝と、を備え、前記抜け止め機構では、前記突起が前記周溝内に入り込んだ後、前記第2の回動軸と前記ケースとを相対回転させると前記突起の位置が前記凹部に対して周方向でずれることにより、前記開口からの前記第2の回動軸の軸端部の抜けが阻止されることが好ましい。このように構成すると、第2の回動軸を開口に差し込んだ後、軸線周りに回転させるだけで第2の回動軸の抜けを防止できるので、組立作業を効率よく行うことができる。また、いったん組み立てた後も、分解途中に第2の回動軸の回転可能範囲の制限を無くせば、第2の回動軸を回転させるだけで第2の回動軸の軸端部を開口から抜くこともできるので、組み直しも可能である。
【0012】
本発明において、前記第1の回動軸の回転可能範囲は、第1の回転領域と第2の回転領域とに区分されているともに、前記カバーと前記第1の回動軸との間には、前記第1の回動軸が前記第1の回転可能範囲と前記第2の回転可能範囲との間を移行するときにクリック感を発生させるクリック機構が構成されていることが好ましい。
【0013】
本発明において、前記クリック機構は、前記第1の回動軸の外周面で周方向の所定位置で軸線方向に延びたピン保持溝と、該ピン保持溝に装着された第1のピンと、前記カバーの周方向の所定位置において前記第1のピンよりも外周側で軸線方向に延びたピン収納溝に半径方向に変位可能に収納された第2のピンと、該第2のピンを半径方向内側に向けて付勢するように前記カバーに保持された板ばねと、を備え、前記クリック機構では、前記第1の回動軸が回動して前記第1の回転可能範囲と前記第2の回転可能範囲との間を移行するときに、前記第1のピンが、前記板ばねの付勢力に抗して前記第2のピンを半径方向外側に押し退けるように乗り越えることによりクリック感が発生することが好ましい。
【0014】
本発明において、前記カバーにおいて前記第1の回動軸の軸端面が当接する底面には、ダンパー装置の組立時に、軸線方向からみて前記ピン保持溝に重なって前記第1のピンを前記ピン保持溝に装着するためのピン挿入孔が形成されていることが好ましい。このように構成すると、ダンパー装置の組立の際、第1の回動軸とカバーとの位置合わせを行い、カバーのピン挿入孔から第1の回動軸に形成されているピン保持溝に第1のピンを落とし込めばよいなど、クリック機構の組立作業を効率よく行うことができる。また、前記ピン保持溝と前記ピン挿入孔とは、前記第1の回動軸の回転可能範囲内では軸線方向からみて位置がずれていることが好ましい。このように構成すると、第1のピンが抜け落ちることがない。
【0015】
本発明において、前記第1の回動軸および前記第2の回動軸のうちの一方側の回動軸には、例えば、トイレの便座が機構的に連結され、他方側の回動軸には便蓋が機構的に連結される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明を適用した流体ダンパー装置を説明する。
【0017】
(全体構成)
図1は、本発明が適用されたダンパー装置を便座および便蓋の開閉用に用いた洋式トイレの説明図である。図2は、本発明が適用されたダンパー装置の分解斜視図である。図3(A)、(B)は、図2に示すダンパー装置を軸線方向と平行に切断したときの縦断面図、および各部材の連結部分の縦断面図である。
【0018】
図1に示す洋式便器は、便器本体2、水タンク3、便座5、便蓋6、およびダンパー装置1などから構成されている。
【0019】
図2、および図3(A)において、本形態の流体ダンパー装置1は、便蓋および便座の双方に機構的に連結される回動軸を備えるもので、筒状の第1の回動軸12と、この第1の回動軸12内に同軸状に挿入され、第1の回動軸12から両方の軸端部が突き出た第2の回動軸16と、第1の回動軸12が内部を挿通する第1のケーシング11と、第2の回動軸16の一方の軸端部160に同軸状に連結されたロータ17と、ロータ17が内部に同軸状に配置された第2のケーシング18とを有している。本形態では、第1の回動軸12の第1のケーシング11からの突出部分に便座5が機構的に連結され、第2の回動軸16の第1の回動軸12からの突出部分に便蓋6が機構的に連結される。
【0020】
また、詳しくは後述するように、第1のケーシング11と第1の回動軸12との間に区画形成された第1の密閉空間20A、および第2のケーシング18とロータ17との間に区画形成された第2の密閉空間20Bの各々には、オイル(粘性流体)を用いた第1の流体圧ダンパー機構10A、および第2の流体圧ダンパー機構10Bが構成されている。
【0021】
ここで、第1のケーシング11と第2のケーシング18は、図3(B)に示すように、第2の回動軸16の軸端部160を通す開口130が形成された共通のカバー13を間に挟んでフランジ同士が共通のねじ115で軸線方向に連結され、部材同士は溶接により接合されている。従って、第1のケーシング11は共通のカバー13の一方側端面で覆われ、第2のケーシング18は共通のカバー13の他方側端面で覆われている。
【0022】
このため、本形態のダンパー装置1は、第1のケーシング11、および第2のケーシング18に対する専用のカバーを用いる場合と比較して、ダンパー装置1の軸線方向のサイズを小型化できる。また、後述するように、共通のカバー13を利用して、第1の回動軸12に対するクリック機構や、第2の回動軸16に対する抜け止め機構を構成することもできる。
【0023】
(抜け止め機構)
本形態のダンパー装置1においては、第1のケーシング11と第2のケーシング18との間に挟まれたカバー13を利用して、開口130から第2の回動軸16の軸端部160が抜けることを防止する抜け止め機構が構成されており、その構成を図2、図3、および図4を参照して説明する。
【0024】
図4(A)〜(D)はそれぞれ、図2に示すダンパー装置において第2の回動軸とカバーとの間で抜け止め機構を構成する第2の回動軸の軸端面の正面図、カバーの開口周辺の構成を示す正面図、カバーの開口に第2の回動軸の軸端部を挿入した状態を示す正面図、およびカバーの開口に第2の回動軸の軸端部を挿入した後、第2の回動軸を軸線周りに回転させた様子を示す正面図である。なお、図4では、各部材の構成が分かりやすいように、同一部材に係る部分には同一の斜線を付してある。
【0025】
図2、図3(A)、および図4(A)、(B)に示すように、本形態では、抜け止め機構14として、カバー13の開口130では、その内周縁から半径方向内側に突出した一対の突起131が形成されている一方、第2の回動軸16の一方側の軸端部160の外周面には、周方向の一部が半径方向内側に切り欠かれてなる一対の凹部161が形成されている。また、第2の回動軸16の外周面には、凹部161に隣接する位置に周溝162が形成されている。このため、ダンパー装置1の組立時に第2の回動軸16の軸端部160を開口130に通すときには、図4(C)に示すように、第2の回動軸16を軸線周りに回転させて突起131と凹部161の位置を合わせ、しかる後に、第2の回動軸16を開口130に押し込めば、突起131が凹部161を通って周溝162に入り込む。また、第2の回動軸16の軸端部160を開口130に差し込んだ後、図4(D)に示すように、第2の回動軸16を軸線周りに回転させると、突起131と凹部161との位置がずれる。
【0026】
ここで、ダンパー装置1の組立時には、第2の回動軸16を自在に回転させることができるので、突起131と凹部161の位置を合わせて第2の回動軸16の軸端部160を開口130に差し込むことができる。但し、ダンパー装置1を組み立てた以降は、第2の回動軸16は、後述する第2の流体圧ダンパー機構10Bによって回転可能範囲が規定され、このような回転可能範囲内では、突起131と凹部161の位置が合うことがない。従って、ダンパー装置1を組み立てた以降、第2の回動軸16の軸端部160は、開口130から抜けることがない。
【0027】
また、抜け止め機構14において、突起131が周溝162に入り込んだ状態で、第2の回動軸16とカバー13の位置関係が規定されるので、第2の回動軸16の開口130への差し込む深さが規定される。また、突起131は、第2の回動軸16の周溝162において第2の回動軸16を回転可能に支持する支持部として機能する。
【0028】
これに対して、ダンパー装置1を分解する際、第2の回動軸16の回転可能範囲に対する制約を解除すれば、図4(C)に示すように、第2の回動軸16を軸線周りに回して突起131と凹部161との位置を合わせることができるので、第2の回動軸16の軸端部160を開口130から引き抜くことができる。
【0029】
このように本形態では、第1のケーシング11と第2のケーシング18の間に挟まれたカバー13を利用して抜け止め機構を構成したため、スナップリングを用いなくても、第2の回動軸16の抜け止めを行うことができる。しかも、第2の回動軸16を開口130に差し込んだ後、軸線周りに回転させるだけで第2の回動軸16を抜けを防止できるので、組立作業を効率よく行うことができる。また、いったん組み立てた後も、分解途中に第2の回動軸16の回転可能範囲の制限を無くせば、第2の回動軸16を回転させるだけで第2の回動軸16の軸端部160を開口130から抜くこともできるので、組み直しも可能である。
【0030】
(クリック機構)
本形態では、第1の回動軸12の回転可能範囲は、第1の回動軸12に連結された便座5が自重で倒れる第1の回転領域と、便座5が自立保持される第2の回転領域とに区分されているともに、カバー13と第1の回動軸12との間には、第1の回動軸12が第1の回転可能範囲と前記第2の回転可能範囲との間を移行するときにクリック感を発生させるクリック機構が構成されているので、このクリック機構を図2、図3および図5を参照して説明する。
【0031】
図5(A)〜(F)はそれぞれ、図2に示すダンパー装置において、このクリック機構を構成する第1の回動軸の軸端面の断面図、カバーの断面図、カバーに第1の回動軸を位置合わせした状態の正面図、およびカバーに第1の回動軸を位置合わせした状態の断面図である。第1の回動軸とカバーとの間に構成されたクリック機構の正面図、このクリック機構の断面図である。なお、図5では、各部材の構成が分かりやすいように、断面図以外にも、同一部材に係る部分には同一の斜線を付してある。
【0032】
本形態では、クリック機構19を構成するにあたって、まず、図2、図3(A)、および図5(A)、(B)に示すように、第1の回動軸12の外周面には、カバー13側に位置する軸端面126から2本のピン保持溝129が軸線方向に延びている。また、カバー13において、第1の回動軸12の軸端部124が差し込まれる円筒部134のうち、第1の回動軸12の軸端面126が当接する底面135には、ダンパー装置1の組立時に、軸線方向からみてピン保持溝129に重なる位置にピン挿入孔136が形成されている。
【0033】
このため、図5(C)、(D)に示すように、ダンパー装置1の組立時、第1の回動軸12を軸線周りに回転させてピン保持溝129とピン挿入孔136の位置を合わせれば、図5(E)、(F)に示すように、ピン挿入孔136からピン保持溝129に第1のピン191を装着することができる。
【0034】
また、図5(B)に示すように、カバー13において第1のピン191よりも外周側位置には、第2のピン192を装着するピン収納溝137が形成されており、このピン収納溝137は、円筒部134を囲むばね装着溝138に繋がっている。このため、図5(E)、(F)に示すように、ばね装着溝138内に断面円弧状の板ばね195を装着した後、板ばね195をやや変形させながらピン収納溝137に第2のピン192を装着すると、第2のピン192は、板ばね195によって、第1の回動軸12の軸端部の外周面に弾性をもって押圧された状態で保持される。
【0035】
従って、第1の回動軸12が回動したときに、第1のピン191が第2のピン192を乗り越えることによりクリック感が発生する。また、このような構成のクリック機構19であれば、ダンパー装置1の組立の際、第1の回動軸12とカバー13との位置合わせを行い、カバー13のピン挿入孔136から第1の回動軸12に形成されているピン保持溝129に第1のピン191を落とし込めばよい。また、ばね装着溝138に板ばね195を装着した後、板ばね195をやや変形させながらピン収納溝137に第2のピン192を装着すればよい。従って、クリック機構19の組立作業を効率よく行うことができる。
【0036】
ここで、ダンパー装置1の組立時には、第1の回動軸12を自在に回転させることができるので、ピン保持溝129とピン挿入孔136の位置を合わせることができるが、第1のピン191をピン保持溝129に落としこんだ後、第1の回動軸12を回転させれば、ピン保持溝129は、カバー13の底部135で塞がれる。しかも、ダンパー装置1を組み立てた以降は、第1の回動軸12は、後述する流体圧ダンパー機構10Aによって回転可能範囲が規定され、このような回転可能範囲内では、ピン保持溝129とピン挿入孔136の位置が合うことがない。従って、第1のピン191は、ピン保持溝129およびピン挿入孔136から抜け落ちることがない。
【0037】
但し、ダンパー装置1を分解する際、第1の回動軸12の回転可能範囲に対する制約を解除すれば、第1の回動軸12を回してピン保持溝129とピン挿入孔136の位置を合わせることができるので、第1のピン191を抜くことができる。また、板ばね195を外せば、第2のピン192も抜くことができる。それ故、本形態のダンパー装置1は、組み直しも容易に行うことができる。
【0038】
さらに、クリック機構19を抜け止め機構14とともにカバー13に組み込んだため、部品点数が少なく、かつ、ダンパー装置1全体の軸線方向におけるサイズを小型化できる。
【0039】
(第1の流体圧ダンパー機構)
図2、図3および図6を参照して、第1の流体圧ダンパー機構を説明する。
【0040】
図6(A)〜(E)はそれぞれ、図2に示すダンパー装置の第1の流体圧ダンパー機構において、起立していた便座を倒そうとする動作を行っているときの密閉空間内の様子を軸線方向に垂直に切断したときの断面図、軸線方向と平行に切断したときの断面図、平伏している便座を起こそうとする動作を行っているときの密閉空間内の様子を軸線方向に垂直に切断したときの断面図、平伏している便座を起こそうとする動作を行っているときの密閉空間内の様子を軸線方向に平行に切断したときの断面図、および逆止弁が変形した様子を示す説明図である。図7は、図2に示すダンパー装置の第2の流体圧ダンパー機構の構成を示す断面図である。
【0041】
図2および図3(A)に示すように、本形態のダンパー装置1では、第1の回動軸12の軸線方向の略中央位置から先端側にはOリング52を装着するOリング装着溝127が形成されている。また、第1の回動軸12の軸線方向の略中央位置から基端寄りの位置にもOリング53を装着するOリング装着溝128が形成されている。さらに、カバー13の外周面にもOリング54を装着するOリング装着溝139が形成されている。従って、各Oリング装着溝127、128、139にOリング52、53、54を装着する一方、第1のケーシング11内に所定量のオイル(粘性流体)を注入しておき、次に、第1のケーシング11内に第1の回動軸12を挿入し、しかる後に、カバー13を取り付ければ、第1の回動軸12、第1のケーシング11、およびカバー13によって第1の密閉空間20Aが区画形成されるとともに、この第1の密閉空間20A内にはオイルが充填された状態となる。
【0042】
また、図2、図3(A)、および図6(A)、(B)において、第1のケーシング11の円筒内壁111からは、半径方向内側に一対の隔壁112が第1の回動軸12の外周面近傍まで突出している一方、第1の回動軸12の外周面からは一対の翼部120が突出し、第1の密閉空間20Aは、隔壁112と翼部120とによって複数のオイル室に区画されている。すなわち、隔壁112によって区画形成された2つの空間は各々、翼部120によって、翼部120に対して時計周りCWの側に位置する第1のオイル室21と、翼部120に対して反時計周りCCWの側に位置する第2のオイル室22とに区画形成されている。また、隔壁110および翼部120は、第1の回動軸12の回転可能範囲を規定するストッパーとして機能する。ここで、第1の回動軸12の回転可能範囲は、それに連結された便座5の開閉動作に対応する角度範囲である。
【0043】
本形態において、翼部120には、凹部からなるオリフィス125の両側に第1の係合突部121および第2の係合突部122が形成されている。従って、翼部120では、第1の係合突部121、オリフィス125、および第2の係合突部122が軸線方向にこの順に並んでおり、第1の係合突部121の軸線方向における外側、および第2の係合突部122の軸線方向における外側には各々、断面矩形の切り欠きが形成されている。また、翼部120には、オリフィス125を開閉する逆止弁30が装着される。
【0044】
逆止弁30は、翼部120の周方向に位置する2つの端面のうち、反時計周りCCW側の端面(一方側端面)の側でオリフィス125を覆う平板状の弁部35と、弁部35の一方端から第1の係合突部121の外側を回って翼部120の時計周りCW側の端面(他方側端面)まで屈曲して第1の係合突部121に係合するコの字形状の第1の係合部31と、弁部35の他方端から第2の係合突部122の外側を回って翼部120の時計周りCW側の端面まで屈曲して第2の係合突部122に係合するコの字形状の第2の係合部32とを備えた樹脂成形品である。
【0045】
ここで、逆止弁30は、第1のケーシング11の内底と、第1のケーシング11の開口を塞ぐカバー13の端面とによって軸線方向の両側から支持される。
【0046】
このように構成した第1の流体圧ダンパー機構10Aにおいて、第1の回動軸12に便座を機構的に連結した場合の動作を説明する。
【0047】
第1の流体圧ダンパー機構10Aでは、起立していた便座5を倒そうとすると、図6(A)、(B)に示すように、第1のケーシング11の方は固定されたまま、第1の回動軸12が反時計周りCCWに回転する。その際、第1の回動軸12の外周面は、隔壁112の先端面を摺動しながら反時計周りCCWに回転し、翼部120は、反時計周りCCWに回転しながら第2のオイル室22を狭める。その結果、第2のオイル室22のオイルは加圧されて、第1のオイル室21に移動しようとするが、その圧力で逆止弁30が時計周りCWの方向に変位し、翼部120の反時計周りCCWの側に位置する端面に弁部35が押し付けらる。その結果、オリフィス125は、弁部35で塞がれるため、第1のオイル室21のオイルは、第1のケーシング11の円筒内壁111と逆止弁30との隙間などから第2のオイル室22に移動するだけである。従って、便座5は、このときのオイルの流動抵抗によって高負荷状態になって、制動力が発生するので、緩やかに閉じることができる。
【0048】
これに対して、平伏していた便座5を起こそうとすると、図6(C)、(D)に示すように、第1のケーシング11の方は固定されたまま、第1の回動軸12が時計周りCWに回転する。その際、第1の回動軸12の外周面は、隔壁112の先端面を摺動しながら時計周りCWに回転し、翼部120は、時計周りCWに回転しながら第1のオイル室21を狭める。その結果、第1のオイル室21のオイルは、第2のオイル室22に移動しようとし、その圧力で逆止弁30が反時計周りCCWの方向に変位し、翼部120の反時計周りCCW側の端面から弁部35が離間する。その結果、オリフィス125は開放状態となり、第1のオイル室21のオイルは、オリフィス125から第2のオイル室22に自由に移動する。従って、便座5は低負荷状態になるので、小さな力で起こすことができる。
【0049】
また、第1の流体圧ダンパー機構10Aにおいて、高負荷状態のときには、逆止弁30の弁部35が翼部120に押し付けられるので変形しにくいが、低負荷状態のときには、弁部35が翼部120から離間しているので、オイルの圧力を弁部35全体が受けることになって、図6(E)に示すように逆止弁30が撓む。それでも、本形態では、逆止弁30の第1および第2の係合部31、32は、翼部120の第1および第2の係合突部121、122の各々の外側を回って屈曲して第1および第2の係合突部121、122に係合している。従って、低負荷状態のとき、逆止弁30が撓んでも、このような変形は、第1および第2の係合部31、32が第1および第2の係合突部121、122にさらに深く係合しようとする方向の変形であるので、逆止弁30が翼部120から外れることはない。それ故、第1および第2の係合部31、32については、剛性を高める必要がないので、、流体圧流体ダンパー装置10を組み立てる際、逆止弁30を小さな力で変形させて翼部120に装着することができる。よって、組立性に優れている。また、本形態の逆止弁30は、撓んでも、外れることがないので、重い便座に対応するときに用いられる高粘度の粘性流体にも対応することができる。
【0050】
また、逆止弁30は、第1および第2の係合部31、32が翼部120の時計周りCW側の端面の側で離間し、各々がコの字形状を有している。このため、逆止弁30を撓ませて、第1の係合部31、および第2の係合部32の内側に第1および第2の係合突部121、122を容易に嵌めることができる。
【0051】
さらに本形態では、ケーシング11の内部に第1の回動軸12を挿入した状態で、逆止弁30は軸線方向の両側から支持され、かつ、逆止弁30の第1および第2の係合部31、32が第1および第2の係合突部121、122の外側を回っているので、逆止弁30がどのように撓んでも、翼部120から外れることがない。
【0052】
(第2の流体圧ダンパー機構)
図2、図3および図7を参照して、第2の流体圧ダンパー機構を説明する。
【0053】
図7は、図2に示すダンパー装置の第21の流体圧ダンパー機構の断面図である。
【0054】
図2および図3(A)において、本形態のダンパー装置1では、第1のケーシング11のフランジ部116に対しては、カバー13を介して第2のケーシング18が連結され、この第2のケーシング18の内側にロータ17が配置される。ロータ17の端面には長穴状の連結穴179が形成されている一方、第2の回動軸16の軸端部160は、断面長丸形状になっている。このため、第2の回動軸16の軸端部160をロータ17の連結穴179に嵌め込むだけで、ロータ17は第2の回動軸16と軸線周りに一体に回転する。
【0055】
ここで、ロータ17の大径部177には、Oリング55が装着されるOリング装着溝176が形成されている。従って、第2のケーシング18内に所定量のオイル(粘性流体)を注入しておき、しかる後に、第2のケーシング18内にロータ17を挿入すれば、ロータ17と第2のケーシング18との間には第2の密閉空間20Bが区画形成されるとともに、この第2の密閉空間20B内にはオイルが充填された状態となる。
【0056】
第2のケーシング18とロータ17との間でも、第1のケーシング11と第1の回動軸12との間と同様、第2のケーシング18の円筒内壁181からは、半径方向内側に一対の隔壁182がロータ17の外周面近傍まで突出している一方、ロータ17の外周面からは一対の翼部170が突出し、第2の密閉空間20Bは、隔壁182と翼部170とによって複数のオイル室に区画されている。従って、ロータ17は、隔壁182と翼部170がストッパーになって回転可能範囲が規定されている結果、第2の回動軸16も回転可能範囲が規定されている。ここで、第2の回動軸16の回転可能範囲は、それに連結された便蓋6の開閉動作に対応する角度範囲である。
【0057】
また、翼部170にはオリフィス175が形成されている一方、この翼部170には、第1の流体圧ダンパー機構10Aと同様な逆止弁30が装着されている。すなわち、翼部170では、第1の流体圧ダンパー機構10Aの翼部120と同様、第1の係合突部171、オリフィス175、および第2の係合突部172が軸線方向にこの順に並んでいるので、逆止弁30の弁部35は、翼部170の周方向に位置する2つの端面のうち、反時計周りCCW側の端面(一方側端面)の側でオリフィス175を覆っている。また、逆止弁30のコの字形状の第1の係合部31は、第1の係合突部171の外側を回って翼部170の時計周りCW側の端面(他方側端面)まで屈曲して第1の係合突部171に係合し、コの字形状の第2の係合部32は、第2の係合突部172の外側を回って翼部170の時計周りCW側の端面まで屈曲して第2の係合突部172に係合している。この状態で、逆止弁30は、第2のケーシング18の内底と、ロータ17の大径部177とによって軸線方向の両側から支持されている。
【0058】
このように構成した第2の流体圧ダンパー機構10Bにおける動作は、第1の流体圧ダンパー機構10Aと同様であるため、その説明を省略するが、起立していた便蓋6を倒そうとすると、オイルの流動抵抗によって高負荷状態になって、制動力が発生するので、緩やかに閉じることができる。また、平伏していた便蓋6を起こそうとすると、便蓋6は低負荷状態にあるので、小さな力で起こすことができる。
【0059】
[その他の実施の形態]
また、本発明を適用したダンパー装置は、便座5や便蓋6に対するダンパー用に限らず、各種の機器に用いることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るダンパー装置では、第1のケーシングと第2のケーシングを、共通のカバーを間に挟んで軸線方向に連結しため、軸線方向におけるサイズの小型化を図ることができる。また、カバーを利用して、第2の回動軸に対する抜け止め機構、および第1の回動軸に対するクリック機構を構成することにより、組み立て作業の効率を向上することができ、かつ、組み直しも可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたダンパー装置を備えた洋式トイレの説明図である。
【図2】本発明が適用されたダンパー装置の分解斜視図である。
【図3】(A)、(B)は、図2に示すダンパー装置を軸線方向と平行に切断したときの縦断面図、および各部材の連結部分の縦断面図である。
【図4】(A)〜(D)はそれぞれ、図2に示すダンパー装置において第2の回動軸とカバーとの間で抜け止め機構を構成する第2の回動軸の軸端面の正面図、カバーの開口周辺の構成を示す正面図、カバーの開口に第2の回動軸の軸端部を挿入した状態を示す正面図、およびカバーの開口に第2の回動軸の軸端部を挿入した後、第2の回動軸を軸線周りに回転させた様子を示す正面図である。
【図5】(A)〜(F)はそれぞれ、図2に示すダンパー装置において、このクリック機構を構成する第1の回動軸の軸端面の断面図、カバーの断面図、カバーに第1の回動軸を位置合わせした状態の正面図、およびカバーに第1の回動軸を位置合わせした状態の断面図である。第1の回動軸とカバーとの間に構成されたクリック機構の正面図、このクリック機構の断面図である。
【図6】 (A)〜(E)はそれぞれ、図2に示すダンパー装置の第1の流体圧ダンパー機構において、起立していた便座を倒そうとする動作を行っているときの密閉空間内の様子を軸線方向に垂直に切断したときの断面図、軸線方向と平行に切断したときの断面図、平伏している便座を起こそうとする動作を行っているときの密閉空間内の様子を軸線方向に垂直に切断したときの断面図、平伏している便座を起こそうとする動作を行っているときの密閉空間内の様子を軸線方向に平行に切断したときの断面図、および逆止弁が変形した様子を示す説明図である。
【図7】図2に示すダンパー装置の第2の流体圧ダンパー機構の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ダンパー装置
2 便器本体
4 便座ユニット
5 便座
6 便蓋
10A 第1の流体圧ダンパー機構
10B 第2の流体圧ダンパー機構
11 第1のケーシング
12 第1の回動軸
13 共通のカバー
14 抜け止め機構
16 第2の回動軸
17 ロータ
18 第2のケーシング
19 クリック機構
20A 第1の密閉空間
20B 第2の密閉空間
30 逆止弁
Claims (7)
- 筒状の第1の回動軸と、該第1の回動軸内に同軸状に挿入され、当該第1の回動軸から両方の軸端部が突き出た第2の回動軸と、前記第1の回動軸が内部を挿通する第1のケーシングと、前記第2の回動軸の一方の軸端部に同軸状に連結されたロータと、該ロータが内部に同軸状に配置された第2のケーシングとを有し、前記第1のケーシングと前記第1の回動軸との間に形成された第1の密閉空間、および前記第2のケーシングと前記ロータとの間に形成された第2の密閉空間の各々に粘性流体が充填された第1の流体圧ダンパー機構、および第2の流体圧ダンパー機構が構成されたダンパー装置において、
前記第1のケーシングと前記第2のケーシングは、前記第2の回動軸の一方側の軸端部を通す開口が形成された共通のカバーを間に挟んで軸線方向に連結され、
前記第1のケーシングは前記共通のカバーの一方側端面で覆われ、前記第2のケーシングは前記共通のカバーの他方側端面で覆われており、
前記第1の密閉空間は、前記第1のケーシング、前記第1の回動軸、および前記共通のカバーの一方側端面によって区画形成され、前記第2の密閉空間は、前記第2のケーシング、および前記ロータによって区画形成されていることを特徴とするダンパー装置。 - 請求項1において、前記第1の回動軸および前記第2の回動軸は、ダンパー装置が組み立てられた状態で軸線周りの回転可能範囲が規制されていることを特徴とするダンパー装置。
- 請求項1または2において、前記第2の回動軸の外周面と前記カバーの前記開口の内周縁との間には、ダンパー装置の組立時に、前記第2の回動軸の軸端部を前記開口に通すことを許容するとともに、当該開口に前記第2の回動軸の軸端部を通した状態で当該第2の回動軸の回転可能範囲内において前記開口から前記第2の回動軸の軸端部の抜けを防止する抜け止め機構が形成され、
前記抜け止め機構は、前記カバーにおいて前記開口の内周縁から半径方向内側に突出した突起と、前記第2の回動軸の軸端部の外周面で周方向の一部が半径方向内側に切り欠かれて、ダンパー装置の組立時に前記第2の回動軸の軸端部を前記開口に通すときに前記突起の通過を許容する凹部と、前記第2の回動軸の軸端部の外周面において前記凹部に対して前記第2の回動軸の挿入方向とは反対側で隣接する位置で当該凹部に接続し、前記凹部を通過してきた前記突起が内側に入り込む周溝と、を備え、
前記抜け止め機構では、前記突起が前記周溝内に入り込んだ後、前記第2の回動軸と前記ケースとを相対回転させると前記突起の位置が前記凹部に対して周方向でずれることにより、前記開口からの前記第2の回動軸の軸端部の抜けが阻止されることを特徴とするダンパー装置。 - 請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記第1の回動軸の回転可能範囲は、第1の回転領域と第2の回転領域とに区分されているとともに、
前記カバーと前記第1の回動軸との間には、前記第1の回動軸が前記第1の回転可能範囲と前記第2の回転可能範囲との間を移行するときにクリック感を発生させるクリック機構が構成され、
前記クリック機構は、前記第1の回動軸の外周面で周方向の所定位置で軸線方向に延びたピン保持溝と、該ピン保持溝に装着された第1のピンと、前記カバーの周方向の所定位置において前記第1のピンよりも外周側で軸線方向に延びたピン収納溝に半径方向に変位可能に収納された第2のピンと、該第2のピンを半径方向内側に向けて付勢するように前記カバーに保持された板ばねと、を備え、
前記クリック機構では、前記第1の回動軸が回動して前記第1の回転可能範囲と前記第2の回転可能範囲との間を移行するときに、前記第1のピンが、前記板ばねの付勢力に抗して前記第2のピンを半径方向外側に押し退けるように乗り越えることによりクリック感が発生することを特徴とするダンパー装置。 - 請求項4において、前記カバーにおいて前記第1の回動軸の軸端面が当接する底面には、ダンパー装置の組立時に、軸線方向からみて前記ピン保持溝に重なっ て前記第1のピンを前記ピン保持溝に装着するためのピン挿入孔が形成されていることを特徴とするダンパー装置。
- 請求項5において、前記ピン保持溝と前記ピン挿入孔とは、前記第1の回動軸の回転可能範囲内では軸線方向からみて位置がずれていることを特徴とするダンパー装置。
- 請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記第1の回動軸および前記第2の回動軸のうちの一方側の回動軸には、トイレの便座が機構的に連結され、
他方側の回動軸には便蓋が機構的に連結されることを特徴とするダンパー装置。
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