JP2002048126A - 連結機構 - Google Patents

連結機構

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JP2002048126A
JP2002048126A JP2000236495A JP2000236495A JP2002048126A JP 2002048126 A JP2002048126 A JP 2002048126A JP 2000236495 A JP2000236495 A JP 2000236495A JP 2000236495 A JP2000236495 A JP 2000236495A JP 2002048126 A JP2002048126 A JP 2002048126A
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康世 久野
Shinpei Namiki
眞平 並木
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TOK Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結部材の組み付け作業が簡単にでき、しか
も、所定のイニシャル弾性力を、コイルスプリングに確
実に付与することができる連結機構を提供すること。 【解決手段】 連結部材3のアダプター24の外周に、
平面26を形成して断面をD形にするとともに、その先
端の角部には、上記平面に対して傾斜する切り欠き面2
5を形成する一方、第1部材2bには、内周に平面を有
する断面D形の組み付け穴6を形成し、この組み付け穴
6にアダプター24を挿入するときに、切り欠き面25
を組み付け穴の平面6aに接触させながら挿入すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば携帯電話
の蓋板などを、連結部材によって回転自在に連結する連
結機構に関する。
【0002】
【従来の技術】図23に示すように、携帯電話aには、
プッシュボタン1などをカバーする蓋板2を設けてい
る。この蓋板2は、図24,25に示すように、連結部
材3によって本体4に回転自在に連結されている。すな
わち、図26に示すように、蓋板2には、一対の支持部
2a,2bを形成し、これら支持部2a,2b間に、本
体4に形成した支持部4aを挟み込んでいる。また、こ
れら支持部2a,2b,4aには、図27に示すよう
に、組み付け穴5,6,7をそれぞれ形成し、これら組
み付け穴5〜7を一致させている。そして、この一致さ
せた組み付け穴5〜7に連結部材3を挿入し、蓋板2と
本体4とを回転自在に連結している。
【0003】上記連結部材3は、図28に示すように、
回転軸8と、この回転軸8を回転自在に支持するケース
9と、このケース9から回転軸8が抜けないようにする
キャップ10と、Oリング11と、回転軸8の先端に固
定するアダプター12と、このアダプター12とキャッ
プ10とを連結するコイルスプリング13とから構成さ
れている。上記回転軸8には、フランジ部8aを形成
し、このフランジ部8aの図面右側に、大径部8bと小
径部8cとを形成している。一方、図27に示すよう
に、ケース9には、大径穴9a、中径穴9bおよび小径
穴9cを形成している。そして、ケース9に上記回転軸
8を挿入すると、大径穴9aによって回転軸8のフラン
ジ部8aが支持されて、小径穴9cによって回転軸8の
小径部8cが支持される。
【0004】上記のようにして、ケース9に回転軸8が
回転自在に支持されているが、この回転軸8の小径部8
cとケース9の中径穴9bとの間には隙間を形成し、こ
の隙間に粘性流体を供給している。そして、この粘性流
体によって、回転軸8の回転速度を減速するようにして
いる。なお、粘性流体の漏れは、上記Oリング11によ
って規制している。また、上記アダプター12を固定し
た回転軸8の表面には、平面14を形成し、この平面1
4に対応する平面15を、アダプター12の組み付け穴
16に形成している。そして、これら平面14、15に
よって、回転軸8とアダプター12との相対回転を規制
している。
【0005】上記コイルスプリング13は、その一端1
3aをアダプター12に形成した穴12aに挿入し、そ
の他端13bをキャップ10に形成した穴10aに挿入
している。このようにしたコイルスプリング13は、キ
ャップ10とアダプター12との相対回転によってねじ
れて、回転方向の弾性力を蓄えるようにしている。
【0006】一方、図28に示すように、上記ケース9
の表面には、凸部9d,9dを形成している。これら凸
部9d、9dは、軸線方向に形成しているが、図27に
示すように、組み付け穴7内に組み込んだときに、この
組み付け穴7内に収まる長さにしている。また、図示し
ていないが、組み付け穴5,6の内周には、上記凸部9
d,9dに対応する溝を軸方向に形成している。そし
て、このようにした組み付け穴5,6に、上記ケース9
を挿入することによって、ケース9と支持部4aとの相
対回転を規制している。
【0007】上記アダプター12の表面には、平面17
を形成し、その断面をD形にしている。また、図27に
示すように、支持部2bの組み付け穴6にも平面6aを
形成し、その穴の形状をD形にしている。そして、この
組み付け穴6に、上記アダプター12を挿入し、このア
ダプター12と支持部2bとの相対回転を規制してい
る。
【0008】次に、上記連結部材3の作用について説明
する。図24に示すように、蓋板2が全開の状態から、
図25に示すように蓋板2を閉じる方向に回動させる
と、この蓋板2と本体4とが相対回転する。これら蓋板
2と本体4とが相対回転すると、ケース9とアダプター
12とが相対回転し、それによってコイルスプリング1
3が巻き込み方向にねじられる。このようにコイルスプ
リング13が巻き込み方向にねじられると、蓋板2を開
く方向の弾性力がコイルスプリング13に蓄積される。
そして、蓋板2が完全に閉じたとき、コイルスプリング
13の弾性力が最大となる。
【0009】一方、図23に示すように、本体4には、
ラッチ18を設けている。このラッチ18は、蓋板2を
完全に閉じたときに、蓋板2に形成した穴19の側面に
引っかかり、蓋板2を閉じた状態に保つ。この閉状態か
ら、本体4に設けたボタンBを押すと、ラッチ18が蓋
板2の側面から外れる。そのため、蓋板2は、コイルス
プリング13に蓄えられた回転方向の弾性力によって回
動する。そして、この蓋板2は、それに形成したストッ
パー21が、本体4に形成したストッパー20にぶつか
るまで回動する。
【0010】また、蓋板2の全開状態を保つために、コ
イルスプリング13には、イニシャル弾性力を付与して
いる。すなわち、コイルスプリング13は、蓋板2が全
開状態のときでも、所定量だけ巻き込み方向にねじった
状態に設定している。そして、このコイルスプリング1
3のイニシャル弾性力は、連結部材3を携帯電話aに組
み付けるときに設定するが、以下にその手順を説明す
る。
【0011】まず、図24に示すように、蓋板2を全開
状態にしておく。次に、図26に示すように、一方の支
持部2a側から、その組み付け穴5に連結部材3を挿入
していく。アダプター12の先端が、支持部2bの組み
付け穴6の直前まで達したら、組み付け穴6に外側から
ドライバーを挿入する。そして、このドライバーをアダ
プター12の端面に形成した工具穴22に挿入して、ア
ダプター12を回転させる。このとき、支持部4aに対
するケース9の回転が規制されているので、上記のよう
にアダプター12を回転させると、ケース9とアダプタ
ー12とが相対回転する。このようにケース9とアダプ
ター12とが相対回転すれば、コイルスプリング13が
巻き込み方向にねじられるので、このコイルスプリング
13にイニシャル弾性力が付与される。
【0012】上記のようにして、コイルスプリング13
にイニシャル弾性力を付与したら、アダプター12の平
面17と、組み付け穴6の平面6aとを一致させる。そ
して、この一致させた状態で、アダプター12を組み付
け穴6に挿入する。このようにすれば、コイルスプリン
グ13にイニシャル弾性力を与えた状態を保持すること
ができる。そして、このコイルスプリング13のイニシ
ャル弾性力によって、常に開く方向の弾性力を蓋板2に
与えておけば、この蓋板2が全開したときにも、それが
外力によって動いたり、がたついたりしない。なお、図
27符号23は、連結部材3が組み付け穴5〜7から抜
け出さないようにするキャップである。
【0013】一方、上記のように、コイルスプリング1
3によって、常に開く方向の弾性力を蓋板2に与えてい
ると、全開状態になったときに、その勢いでこの蓋板2
が跳ね返ってくるおそれがある。そこで、上記したよう
に、ケース9内に粘性流体を封入し、この粘性流体によ
るダンパー効果によって、蓋板2の回動速度を減速させ
ている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、連結
部材3を組み付けるときに、わざわざドライバーによっ
てアダプター12を回転させなければならなかったの
で、その組み付け作業が非常にやりにくく、その分、作
業コストが高くなっていた。また、アダプター12の回
転数を間違えると、コイルスプリング13のイニシャル
弾性力にばらつきが生じるおそれもあった。この発明の
目的は、連結部材3の組み付け作業が簡単にでき、しか
も、所定のイニシャル弾性力を、コイルスプリングに確
実に付与することができる連結機構を提供することであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、第1部材
と第2部材とを連結部材によって回転自在に連結する連
結構造において、上記連結部材は、回転軸と、この回転
軸を回転自在に支持するケースと、上記回転軸の先端に
設けた筒状のアダプターと、上記ケースとアダプターと
を接続するとともに、ケースとアダプターとの相対回転
に応じて回転方向の弾性力を蓄える弾性体とを備え、上
記アダプターは、その外周に平面を形成して断面をD形
にするとともに、その先端の角部には、上記平面に対し
て傾斜する切り欠き面を形成する一方、上記第1部材ま
たは第2部材のいずれか一方には、内周に平面を有する
断面D形の組み付け穴を形成し、この組み付け穴に上記
アダプターを挿入するときに、切り欠き面を組み付け穴
の平面に接触させながら挿入することを特徴とする。
【0016】第2の発明は、第1の発明において、回転
軸の外周には、径方向に突出するハネ部を設ける一方、
粘性流体を封入したケースには、上記ハネ部を臨ませる
拡径部を周方向所定の範囲に形成し、しかも、この拡径
部の底面には、上記回転軸のハネ部の先端面が接触する
接触面と、上記ハネ部の先端面との間に所定の隙間を形
成する流路形成面とを備えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜6に示す第1実施例は、連
結部材3を構成するアダプター24の形状を変更したも
のであり、その他の構成については前記従来例と同じで
ある。以下では、アダプター24を中心に説明し、従来
と同じ構成要素については同じ符号を付し、その詳細な
説明を省略する。なお、この第1実施例では、支持部2
a、2bがこの発明の第1部材に相当し、支持部4aが
この発明の第2部材に相当する。
【0018】図1に示すように、アダプター24の表面
には、切り欠き面25を形成している。この切り欠き面
25は、図2に示すように、アダプター24の先端角部
に形成し、アダプター24に形成した平面26に連続さ
せている。また、この切り欠き面25は、図3および図
4に示すように、平面26に対して、角度αおよび角度
βだけ傾斜させている。そして、この第1実施例では、
前記従来例のような工具穴を省略して、アダプター24
の先端面を平らにしている。
【0019】上記のようにしたアダプター24を備えた
連結部材3は、以下のようにして携帯電話aに組み付け
る。まず、図1に示すように、蓋板2を全開状態にして
おき、この蓋板2の一方の支持部2a側から、連結部材
3を組み付け穴5〜7に挿入していく。連結部材3のケ
ース9が、支持部4aの組み付け穴7に達すると、ケー
ス9の凸部9dと組み付け穴7の図示していない凹部と
によって、支持部4aに対するケース9の回転が規制さ
れる。このとき、ケース9に対するアダプー24の回転
位置が、コイルスプリング13によって特定されるが、
その回転位置を、図5に示す関係にしている。すなわ
ち、アダプター24の切り欠き面25の先端が、支持部
2bに形成した組み付け穴6の平面6aと平行になるよ
うに設定している。
【0020】上記のように切り欠き面25の先端と組み
付け穴6の平面6aとを平行にした状態で、連結部材3
を挿入してくと、切り欠き面25には、傾斜角度α(図
3参照)があるため、この切り欠き面25に平面6aが
押しつけられる。また、切り欠き面25には、傾斜角度
β(図4参照)があるため、上記平面6aからの押しつ
け力によって、図5に示すように、アダプター24が矢
印方向に回転していく。そして、切り欠き面25の基端
側まで、アダプター24が組み付け穴6に挿入される
と、図6に示すように、アダプター24が角度βだけ回
転して、その平面26と組み付け穴6の平面6aとが平
行になる。つまり、アダプター25を組み付け穴6に挿
入するときに、コイルスプリング13が自動的に巻き込
み方向にねじられるようにしている。
【0021】以上のようにすれば、ドライバーなどを用
いなくても、連結部材3を組み付けるだけで、コイルス
プリング13のイニシャル弾性力を自動的に設定するこ
とができる。しかも、コイルスプリング13の回転角度
が、切り欠き面25の角度βによって決まっているの
で、コイルスプリング13のイニシャル弾性力にばらつ
きが生じることもない。なお、上記コイルスプリング1
3が、この発明の弾性体に相当する。
【0022】次に、第2実施例を図7〜23に示すが、
この第2実施例は、図7に示すように、連結部材3の回
転軸27の形状と、ケース28の形状とを変更したもの
であり、その他の構成は、上記第1実施例と同じであ
る。また、連結部材3の組み付け方についても、上記第
1実施例と同じである。
【0023】図8(b)に示すように、回転軸27に
は、フランジ部27a、大径部27bおよび小径部27
cを形成している。そして、小径部27cの外周には、
大径部27bと同じ半径のハネ部29を形成している。
このハネ部29は、図8(a)に示すように、小径部2
7cの外周90°の範囲に形成している。また、このハ
ネ部29の軸線方向長さを、小径部27cの長さよりも
短くしている。すなわち、先端面29aを、小径部27
cの先端よりも手前に位置させている。
【0024】一方、図9に示すように、ケース28に
は、大径穴28aと小径穴28bとを形成するともに、
小径穴28bの所定の範囲に、拡径部30を形成してい
る。この拡径部30は、図10に示すように、周方向2
70°の範囲に形成している。だだし、この径径部30
は、その軸線方向の深さを範囲Aと範囲Bとで変えてい
る。すなわち、180°の範囲Bの深さを、残りの90
°の範囲Aよりもδ分だけ深くしている。したがって、
図10に示すように、図9のX−X線断面では、270
°の範囲に拡径部30が形成されているが、図11に示
すように、図9のXI−XI線断面では、180°の範囲に
のみ拡径部30が形成されている。
【0025】図12は、上記拡径部30を備えたケース
28に、上記回転軸27を挿入した状態を示した断面図
である。回転軸27は、そのフランジ部27aを、ケー
ス28の大径穴28aによって回転自在に支持されて、
その小径部27cを、ケース28の小径穴28bによっ
て回転自在に支持されている。また、ケース28の拡径
部30に、回転軸27のハネ部29を臨ませるととも
に、その先端面29aを、拡径部30の範囲Aの底面に
接触させている。そして、ハネ部29の先端面29a
と、拡径部30の範囲Bの底面との間には、所定の隙間
が形成されている。なお、上記範囲Aの底面が、この発
明の接触面に相当し、上記範囲Bの底面が、この発明の
流路形成面に相当する。
【0026】上記ケース28に挿入された回転軸27
は、図13に示すように、拡径部30の180°の範囲
でのみ回転する。すなわち、図示する状態から、拡径部
30の一方の側面30aにハネ部29が当接するまで回
転軸27が回転する。ただし、この回転軸27の回転範
囲は、厳密にいうと、蓋板2の最大回動角度180°よ
りも若干多い180°+α°の範囲を回転できるように
設定している。このように設定することによって、蓋板
2側から大きな力が作用しないようにしている。つま
り、蓋板2の回動をハネ部29によって規制する状態に
なったりすると、それが破壊されるおそれがあるが、こ
の実施例では、回転軸27の回転範囲にゆとりを持たせ
ることによって、そのような不都合を防止している。ま
た、上記拡径部30とハネ部27との間には、粘性流体
を供給している。なお、この粘性流体は、図14に示す
ように、拡径部30の範囲Bにも満たされている。
【0027】上記のように粘性流体を満たした状態で、
回転軸27を回転させると、粘性流体による抵抗力がハ
ネ部29に作用する。このように粘性流体による抵抗力
がハネ部29に作用すると、回転軸27の回転速度が減
衰される。ただし、この粘性流体による減衰力は、回転
軸27に設けたハネ部29の位置に応じて変化する。こ
の減衰力が変化する仕組みを以下に説明する。
【0028】図15は、回転軸27の回転角度と、この
回転軸27に作用するトルクとの関係を示した図であ
る。なお、ここでは、図16に示すように、回転軸27
のハネ部29が拡径部30の一方の側面30aに当接し
た状態で、蓋板2が完全に閉じるように設定している。
また、図20に示すように、ハネ部29bが拡径部30
の他方の側面30bに当接した状態で、蓋板2が完全に
開くように設定している。さらに、回転軸27には、コ
イルスプリング13によって、常に反時計回りの弾性力
が作用するように設定している。ただし、この第2実施
例では、連結部材3を携帯電話aに組み付ける前の段階
で、コイルスプリング13に所定のイニシャル弾性力を
付与している。そして、連結部材3を携帯電話aに組み
付ける段階で、上記第1実施例で説明したように、さら
に弾性力を強く設定するようにしている。
【0029】なお、上記のように、コイルスプリング1
3に所定のイニシャル弾性力を付与しておくのは、連結
部材3を組み付けるときに、そのアダプター24を支持
部2bに形成した組み付け穴6にスムーズに挿入させる
ためである。すなわち、コイルスプリング13の弾性力
にばらつきがあって、その弾性力が基準よりも弱い場合
に、ケース28に対するアダプター24の角度がずれる
ことがある。このようにケース28に対するアダプター
24の角度がずれていると、連結部材3を組み付けると
きに、組み付け穴6にアダプター24をスムーズに挿入
できない。しかし、上記のようにイニシャル弾性力をコ
イルスプリング13に与えておけば、弾性力に多少のば
らつきがあったとしても、ケース28に対するアダプタ
ー24の角度を所定の角度に設定できる。したがって、
連結部材3の組み付け作業もスムーズにできる。
【0030】図16に示す閉じた状態から、図17に示
すように、コイルスプリング13の弾性力によって蓋板
2とともに回転軸27が反時計回りに回転すると、ハネ
部29の右側にある粘性流体が、ハネ部29の左側に移
動する。すなわち、粘性流体が、範囲Bに形成した隙間
を介してハネ部29の左側に流れ込む。そして、このと
き粘性流体の流動抵抗によって回転軸27に作用するト
ルクT1は、図15に示すように一定となる。
【0031】上記の状態から、図18に示す位置まで回
転軸27が回転すると、ハネ部29の一端が、範囲Aに
さしかかる。すなわち、図21に示すように、ハネ部2
9の先端面29aが、範囲Bの接触面34に接触して、
隙間33が閉ざされる。このように隙間33が閉ざされ
ると、ハネ部29の先端面29aと、範囲Aの流路形成
面34との僅かな隙間を粘性流体が通過することにな
る。したがって、粘性流体の流動抵抗が増えて、回転軸
27に作用するトルクも増え始め、それによって蓋板2
の回動速度が減速される(図15の開閉角度参照)。
【0032】また、図19に示す位置まで回転軸27が
回転すると、図22に示すように、ハネ部29の先端面
29aと範囲Aの底面34とのラップ量が大きくなる。
このようにラップ量が多くなると、それがチョークの機
能を発揮するため、流動抵抗がさらに増加する。したが
って、回転軸27に作用するトルクもさらに増加して、
それによって蓋板2の回動速度がさらに減速される(図
15の開閉角度参照)。そして、図20に示すよう
に、ハネ部29がケース28の他方の側面30bに当接
したときに、流動抵抗が最大となり、回転軸27に作用
するトルクも最大となる(図15の開閉角度参照)。
すなわち、蓋板2の回動速度が最も遅くなる。
【0033】以上のように、この第2実施例によれば、
回転軸27の回転角度が90°を超えた段階で、回転軸
27に作用するトルクが増加するので、蓋板2も、ほぼ
90°開いた段階で、ダンパー効果が発揮され始める。
そして、蓋板2が完全に開く直前で、そのダンパー効果
が最大となって、蓋板2の跳ね返りを防止することがで
きる。
【0034】なお、この第2実施例によれば、拡径部3
0の軸線方向の深さを変えることによって、ダンパー機
能を自由に設定することができるので、携帯電話の蓋板
2を連結する連結部材3のように、全体の直径が非常に
小さい場合に最適である。また、この第2実施例では、
蓋板2が90°開いた位置から徐々にダンパー効果を発
揮する設定にしているが、このダンパー効果が発揮され
る角度は、拡径部30の軸線方向深さである範囲Aの大
きさおよび範囲Bの大きさを調節することによって、自
由に設定することができる。また、範囲Aを設ける位置
および範囲Bを設ける位置を調節することによっても、
ダンパー効果が発揮される位置を自由に設定することが
できる。
【0035】
【発明の効果】第1の発明によれば、連結部材を組み付
けるときに、コイルスプリングを自動的に巻き込み方向
にねじることができるので、その組み付け作業性を向上
させることができる。また、コイルスプリングのねじこ
み量が、切り欠き面の傾斜角度によって決まっているの
で、コイルスプリングのイニシャル弾性力にばらつきが
生じることもない。
【0036】第2の発明によれば、回転軸のハネ部を臨
ませる拡径部の底面に、上記回転軸のハネ部の先端面に
接触する接触面と、上記回転軸のハネ部の先端面との間
に所定の隙間を形成する流路形成面とを設けたので、回
転軸に所定の角度でダンパー効果を作用させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す斜視図である。
【図2】アダプター24の平面図である。
【図3】アダプター24の側面図である。
【図4】アダプター24の正面図である。
【図5】アダプター24と組み付け穴6との関係を示す
図である。
【図6】アダプター24と組み付け穴6との関係を示す
図である。
【図7】第2実施例を示す斜視図である。
【図8】(a)が回転軸27の正面図であり、(b)が
回転軸27の側面図である。
【図9】ケース28の断面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】図9のXI−XI線断面図である。
【図12】連係部材3を組み付けた状態を示す断面図で
ある。
【図13】ケース28と回転軸27との関係を示す断面
図である。
【図14】ケース28と回転軸27との関係を示す断面
図である。
【図15】蓋板の開閉角度と回転軸に作用するトルクと
の関係を表すグラフである。
【図16】図15のグラフのの状態を示す、ケース2
8と回転軸との関係を示す断面図である。
【図17】図15のグラフのの状態を示す、ケース2
8と回転軸との関係を示す断面図である。
【図18】図15のグラフのの状態を示す、ケース2
8と回転軸との関係を示す断面図である。
【図19】図15のグラフのの状態を示す、ケース2
8と回転軸との関係を示す断面図である。
【図20】図15のグラフのの状態を示す、ケース2
8と回転軸との関係を示す断面図である。
【図21】ハネ部29と拡径部30の底面との関係を示
す断面図である。
【図22】ハネ部29と拡径部30の底面との関係を示
す断面図である。
【図23】携帯電話aの平面図である。
【図24】蓋板2が全開した状態の携帯電話aの側面図
である。
【図25】蓋板2が閉じかけている状態の携帯電話aの
側面図である。
【図26】従来例の側面図である。
【図27】連結部材3を組み付けた状態を示す断面図で
ある。
【図28】従来の連結部材3の斜視図である。
【符号の説明】
2a、2b この発明の第1部材を構成する支持部 4a この発明の第2部材を構成する支持部 6 組み付け穴 6a 平面 8、27 回転軸 9、28 ケース 13 この発明の弾性体に相当するコイルスプリング 24 アダプター 25 切り欠き面 26 平面 29 ハネ部 30 拡径部 32 流路形成面 33 隙間 34 接触面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E030 AB01 BB09 CA02 CB02 3J059 AD02 AD03 BA01 CA03 CB15 DA32 EA12 GA30 3J069 AA41 DD48 3J105 AA02 AA03 AA12 AB17 AB24 AC07 DA13 5K023 AA07 DD08 PP01 PP11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1部材と第2部材とを連結部材によっ
    て回転自在に連結する連結機構において、上記連結部材
    は、回転軸と、この回転軸を回転自在に支持するケース
    と、上記回転軸の先端に設けた筒状のアダプターと、上
    記ケースとアダプターとを接続するとともに、ケースと
    アダプターとの相対回転に応じて回転方向の弾性力を蓄
    える弾性体とを備え、上記アダプターは、その外周に平
    面を形成して断面をD形にするとともに、その先端の角
    部には、上記平面に対して傾斜する切り欠き面を形成す
    る一方、上記第1部材または第2部材のいずれか一方に
    は、内周に平面を有する断面D形の組み付け穴を形成
    し、この組み付け穴に上記アダプターを挿入するとき
    に、切り欠き面を組み付け穴の平面に接触させながら挿
    入することを特徴とする連結機構。
  2. 【請求項2】 回転軸の外周には、径方向に突出するハ
    ネ部を設ける一方、粘性流体を封入したケースには、上
    記ハネ部を臨ませる拡径部を周方向所定の範囲に形成
    し、しかも、この拡径部の底面には、上記回転軸のハネ
    部の先端面が接触する接触面と、上記ハネ部の先端面と
    の間に所定の隙間を形成する流路形成面とを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の連結機構。
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