JP4152201B2 - バックアップ装置および表面実装機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC等の電子部品を基板上に移送して実装する表面実装機に関し、特に、基板をその裏側(下側)からバックアップピンで支持した状態で実装処理を行う表面実装機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、部品吸着用の吸着ヘッドを有するヘッドユニットを直角座標ロボットにより移動させながらIC等の電子部品を部品供給部から吸着し、この部品を所定の作業位置に位置決めされているプリント基板上に移送して実装するようにした表面実装機(以下、実装機と略す)は一般に知られている。
【0003】
この種の実装機では、プリント基板の撓みを防止すべく、プリント基板をその裏側から支えた状態で処理が行われており、一般には、バックアップピンと称するピン部材によりプリント基板の特定のポイントを支えることが行われている。
【0004】
ところで、このようにバックアップピンでプリント基板を支える場合、そのポイントはプリント基板の大きさや種類に応じて異なるため、プリント基板の種類の変更に応じてピン配置を変更する必要がある。そのため、一般には、バックアップピンを挿着可能なピン孔をマトリックス状に形成したバックアッププレートを前記作業位置に設置し、プリント基板の種類等に応じてバックアップピンをバックアッププレートに対して挿脱することにより、バックアップピンの配置を変えるようにしている。特に最近では、ヘッドユニットにバックアップピン用の挿脱手段を搭載し、上記のようなバックアップピンの挿脱(配置の変更)作業をヘッドユニットによって行わせるようにした表面実装機も提案されている(例えば特許文献1,2)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−152782号公報
【特許文献2】
特許公報第2792931号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ヘッドユニットを使ってピン配置の変更を行う場合には、ピン孔に対してバックアップピンを容易かつスムーズに挿入することができ、かつ挿着後は、バックアッププレートに対してバックアップピンが安定して支持されることが必要となる。
【0007】
この点につき、バックアップピンのピン孔の公差を大きく設定すると、バックアップピンの挿着は容易になるものの、挿着後の安定性が損なわれる虞れがある。逆に、挿着後の安定性を重視してピン孔の公差を小さく設定すると、ヘッドユニットの移動誤差との関係でバックアップピンの挿入が困難になるという弊害がある。そこで、かかる二律背反する問題を合理的に解決することが望まれる。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、バックアッププレートに対するバックアップピンの挿入容易性および挿着後の安定性を共に確保し得るようにすることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願出願人は、バックアッププレートを磁性体から構成する一方で、バックアップピンに磁石を設け、バックアップピンを挿着してバックアッププレートに磁気吸着させることを考えた。これによれば、ピン孔の公差をある程度広くしてバックアップピンの挿入容易性を確保する一方で、挿着後のバックアップピンの安定性も確保することが可能となる。
【0010】
ところが、ここに新たな問題が考えられる。すなわち、複数のバックアップピンを接近した状態で配置しようとすると、バックアップピンの挿入時に、該バックアップピンが、先に挿着されたバックアップピンに引きつけられてピン孔への挿着が困難になったり、又は挿着後、隣接するバックアップピン同士が引き合って傾くなどし、接近したピン配置ができなくなるという問題が考えられる。
【0011】
そこで、本願出願人は、バックアップピンの挿入容易性および挿着後の安定性を共に確保することができ、しかも接近したピン配置を可能とする以下のようなバックアップ装置を考えついた。
【0012】
すなわち、本発明は、移動可能なヘッドにより電子部品を基板上に移送して実装する表面実装機に搭載される前記基板のバックアップ装置であって、前記基板をその下側から支持するバックアップピンと、このバックアップピンを抜き差し可能に植立するためのピン孔をもつバックアッププレートとを有し、前記バックアップピンは、その途中部分に磁石を有するとともに、この磁石を前記バックアッププレート側にのみ開放した状態でその外側から覆う磁気シールド部を有し、前記バックアッププレートは、少なくとも前記ピン孔の周辺部分が磁性体により構成されているものである。
【0013】
このバックアップ装置によると、磁気シールド部のシールド効果により磁石の磁力はシールドが開放されているバックアッププレート側、つまりバックアップピンの差込み方向にのみ作用することとなる。そのため、隣接するバックアップピン同士の磁力の影響が抑制され、バックアップピンを近設配置することが可能となる。
【0014】
なお、バックアップピンの具体的な構成としては、前記バックアップピンの途中部分に、該ピンを前記バックアッププレートに対して差込み方向に位置決めする鍔部が設けられ、この鍔部が磁性体から構成されるとともに前記バックアッププレート側に開く中空構造とされることにより、当該鍔部によって前記磁気シールド部が構成され、当該鍔部の中空部分に前記磁石が配設された構成とするのが好ましい。
【0015】
この構成によれば、バックアッププレートに対してバックアップピンを位置決めするための鍔部を利用して前記磁石およびシールド部をコンパクトに設けることが可能となる。
【0016】
一方、本発明に係る表面実装機は、電子部品を保持するヘッドをもち、このヘッドにより電子部品を基板上に移送して実装する移動可能なヘッドユニットと、バックアップピンが抜き差し可能に植設され、このバックアップピンにより前記基板をその下側から支持するバックアップ装置と、前記ヘッドユニットに搭載され、前記バックアップ装置に対しバックアップピンを抜き差し可能なピン挿脱機構とを備えた表面実装機において、前記バックアップ装置として請求項1又は2に記載のバックアップ装置を備えているものである。
【0017】
この表面実装機によれば、バックアップピンの配置変更をヘッドユニットに設けたピン挿脱機構を使って自動的に行わせることが可能となる。そして、バックアップ装置として請求項1又は2に記載のバックアップ装置が適用されている結果、ヘッドユニットによりバックアップピンを容易にバックアッププレートに挿入することができ、また挿着後のバックアップピンの安定性をも確保することができるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0019】
図1および図2は本発明に係る表面実装機(以下、実装機と略す)の一例を概略的に示している。なお、図中には方向を明確にするためにX軸、Y軸方向を図示している。
【0020】
これらの図において、実装機本体の基台1上には、X軸方向に延びるプリント基板搬送用のコンベア2が配置され、プリント基板Pが上記コンベア2上を搬送されて所定の装着作業位置で停止されるようになっている。
【0021】
装着作業位置の下方には、プリント基板Pをその下側(裏側)から支持することにより撓みを防止した状態でプリント基板Pを当該装着作業位置に対して位置決めするためのバックアップ装置30が設けられている。このバックアップ装置30は、バックアップピン32を植設したバックアッププレート31と、このバックアッププレート31を昇降駆動する昇降装置33とを有しており、前記バックアップピン32によりプリント基板Pをその下側から支持するように構成されている。なお、バックアップピン32等の具体的な構造については後に詳しく説明する。
【0022】
上記コンベア2の前後両側(図1では上下両側)にはそれぞれ部品供給部3が配置されている。これらの部品供給部3には、各種電子部品を供給するための多数のフィーダーが配設され、図示の例では複数のテープフィーダー4がそれぞれ部品吸着位置をX軸に一列に揃えた状態で配列され、かつ位置決めされた状態で固定されている。各テープフィーダー4は、それぞれIC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状の電子部品を所定間隔おきに収納、保持したテープがリールから導出されるように構成されるとともに、テープ送り出し端には送り機構が具備され、後記吸着ヘッド13により部品がピックアップされるにつれてテープが間欠的に送り出されるようになっている。
【0023】
これら部品供給部3のうち一方側の部品供給部3(図1では下側の部品供給部3)とコンベア2との間であって前記バックアップ装置30の側方部分には、バックアップ装置30で使用されるバックアップピン32を収納するためのピンステーション34が配置されている。
【0024】
上記基台1の上方には、図1及び図2に示すように、部品装着用のヘッドユニット5が装備されている。このヘッドユニット5はX軸方向およびY軸方向に移動することができるようになっている。
【0025】
すなわち、上記基台1上には、ヘッドユニット支持部材6がY軸方向の固定レール7に移動可能に配置され、支持部材6上にヘッドユニット5がX軸方向のガイド部材8に沿って移動可能に支持されている。そして、Y軸サーボモータ9によりボールねじ10を介して支持部材6のY軸方向の移動が行われるとともに、X軸サーボモータ11によりボールねじ12を介してヘッドユニット5のX軸方向の移動が行われるようになっている。
【0026】
なお、各サーボモータ9,11にはそれぞれヘッドユニット5の移動量検出手段としてのエンコーダ9a,11aが一体に組み込まれている。
【0027】
上記ヘッドユニット5には部品装着用の複数の吸着ヘッド13が搭載されており、当実施形態では8本の吸着ヘッド13がX軸方向に一列に並べて配設されている。各吸着ヘッド13は、それぞれヘッドユニット5のフレームに対してZ軸方向(上下方向)の移動及びR軸(ノズル中心軸)回りの回転が可能とされ、Z軸サーボモータを駆動源とする昇降駆動手段およびR軸サーボモータを駆動源とする回転駆動手段により駆動されるようになっている。また、各吸着ヘッド13の下端にはノズル14が設けられており、部品吸着時には図外の負圧供給手段からノズル14先端に負圧が供給され、この負圧による吸引力で部品を吸着するように構成されている。
【0028】
ヘッドユニット5には、さらに、バックアップ装置30の前記バックアッププレート31に対してバックアップピン32を抜き差しするためのピン挿脱機構15と、バックアッププレート31に植設されたバックアップピン32を検知するためのピンセンサ28とが搭載されている。
【0029】
ピン挿脱機構15は、図3(a)に示すように、ヘッドユニット5の一端部分に設けられており、バックアップピン32を掴持するチャック24を有している。チャック24は、図4に示すように横断面がV字型に形成された爪25a,26aをもつ一対のアーム25,26と、これらアーム25,26を駆動するエアシリンダ27とから構成されており、このエアシリンダ27の作動により両アーム25,26が接近したチャック状態と、アーム25,26が互いに離間した開放状態とに切り換えられるようになっている。そして、前記チャック状態において、両アーム25,26の前記爪25a,26aによりバックアップピン32をその径方向両側から掴持するように構成されている(図4の二点鎖線参照)。
【0030】
なお、アーム25,26のうち一方側のアーム25には爪25aが上下二カ所に設けられ、他方側のアーム26には、前記各爪25aの間に介在し得るように爪26aが一つだけ設けられているが、これは軸方向の複数箇所を掴むことによりバックアップピン32の振れを防止するためである。
【0031】
前記チャック24は、一対のエアシリンダ20a,20bによりヘッドユニット5に対して昇降可能に設けられている。すなわち、ヘッドユニット5のフレーム5aには可動部材21が昇降可能に装着されており、この可動部材21が前記フレーム5aに固定された一方側のエアシリンダ20aにより昇降駆動されるとともに、前記可動部材21に他方側のエアシリンダ20bが固定され、このエアシリンダ20bのピストンロッドに載置台22を介して前記チャック24が固定されている。これにより、図3(a)〜(c)に示すように、まず両エアシリンダ20a,20bがロッド引き込み駆動状態とされるとチャック24が上昇端位置に配置され、一方のエアシリンダ20aがロッド突出駆動状態で、かつ他方のエアシリンダ20bがロッド引き込み駆動状態とされるとチャック24が昇降ストロークの中間位置に配置され、さらに両エアシリンダ20a,20bがロッド突出駆動状態とされるとチャック24が下降端位置に配置されるように構成されている。そして、前記バックアップピン32が所定のリフトアップ位置に配置された状態で前記チャック24が下降端位置に配置されると、図3(c)に示すように、チャック24によりバックアップピン32を掴持し得るように構成されている。
【0032】
なお、この構成では、二つのエアシリンダ20a,20bの作動により段階的にチャック24を昇降させるように構成しているが、勿論、一つのエアシリンダでチャック24を下降端位置から上昇端位置まで移動させるように構成してもよい。
【0033】
一方、ピンセンサ28は、例えば光の照射部と受光部とを有した周知のビームセンサ等からなり、バックアッププレート31上に植設されているバックアップピン32をその上側から検知するように構成されている。
【0034】
次に、バックアップ装置30の構成について説明する。上記の通り、バックアップ装置30は、バックアップピン32を植設したバックアッププレート31と、このバックアッププレート31を昇降駆動する昇降装置33とを有しており、前記バックアップピン32によりプリント基板Pをその下側から支持するように構成されている。
【0035】
バックアッププレート31は、図5に示すようにX軸方向にやや細長い長方形の形状を有しており、例えばSK4等の磁性体から形成されている。バックアッププレート31には、上下方向に貫通する複数のピン孔35がX−Y方向に一定の間隔でマトリックス状に穿設されており、これらのピン孔35に選択的にバックアップピン32を挿着することによってバックアッププレート31上の任意の位置にバックアップピン32を植立させ得るように構成されている。
【0036】
このバックアッププレート31は、詳しく図示していないが昇降装置33の固定台上(図2参照)に対して複数のボルト36で固定されており、昇降装置33の駆動によりこの固定台と一体に昇降するように構成されている。
【0037】
バックアップピン32は、図6に示すように、長尺の主軸40とその反対側に嵌入された状態で一体に結合される支持軸43とからなり、前記ピン孔35に支持軸43を挿入することによりバックアッププレート31に植立され、主軸40の先端でプリント基板Pを支持するように構成されている。
【0038】
前記主軸40は、例えばSS400等の強磁性体から構成されており、その基端部には、バックアッププレート31に対してバックアップピン32を位置決め(抜け止め)するための鍔部41が一体に形成されている。この鍔部41は、同図に示すようにバックアッププレート31側に向って開く中空構造とされており、支持軸43がこの中空部分42を貫通した状態で主軸40に結合されている。支持軸43は、例えばSUS303等の硬質の金属材料から形成されており、バックアッププレート31に対する抜き差しに耐え得るようになっている。
【0039】
また、前記中空部分42には、磁石44が配設されている。詳しくは、円筒状の磁石44が支持軸43に挿着され、支持軸43に挿着されたEリング45等により抜け止めされることにより、前記中空部分42内に配設されている。つまり、バックアップピン32がバックアッププレート31に挿着されると、磁性体からなるバックアッププレート31に対してバックアップピン32(主に鍔部41の部分)が磁気吸着されるように構成されている。
【0040】
次に、上記実装機の動作説明を行う。
【0041】
実装機によるプリント基板Pの実装処理では、まず、バックアップ装置30の前記バックアッププレート31がリフトダウンされた状態でプリント基板Pがコンベア2により所定の装着作業位置まで搬送される。そして、装着作業位置にプリント基板Pが到達すると、バックアッププレート31がリフトアップされ、これによりプリント基板Pがバックアップピン32によりその下側から支持される。この状態で部品の実装処理が開始される。
【0042】
実装処理は、部品供給部3とプリント基板Pとの間をヘッドユニット5が往復移動しながら、所望の部品を吸着ヘッド13によりテープフィーダー4から取出してプリント基板P上に移載することにより行う。この際、バックアップ装置30によりプリント基板Pがその下側から支持されている結果、プリント基板Pの撓みが防止され、所定位置への部品の装着が正確に行われることとなる。
【0043】
こうしてプリント基板Pに全ての部品が装着されるとバックアッププレート31がリフトダウンされ、その後、コンベア2によりプリント基板Pが次工程に搬出される。これにより当該プリント基板Pに対する一連の実装処理が終了する。
【0044】
なお、このような実装処理中、例えばロット切換等に伴いプリント基板Pのサイズ等が変更されると、必要に応じてバックアップピン32の段取り変え作業、すなわちピンの配置変えが行われる。
【0045】
この段取り変え作業は、現在のピン配置を確認するためのピン配置読み取り動作と、その後のピン差し替え動作とからなり、これらの動作が主に前記ヘッドユニット5により自動的に行われる。
【0046】
まず、ピン配置読み取り動作では、バックアッププレート31がリフトアップされ、この状態でヘッドユニット5がバックアッププレート31に沿って移動することにより、前記ピンセンサ28によるバックアップピン32の検出が行われる。そして、現在のピン配置と次(変更後)のピン配置との差に基づいてバックアップピン32を抜き差しすべき座標(ピン孔35)が求められる。
【0047】
ピン差し替え動作では、求められた座標に対するバックアップピン32の抜き差しがヘッドユニット5により行われる。具体的に説明すると、例えば、バックアッププレート31上でバックアップピン32を差し替える場合には、まず、ピン挿脱機構15が対象ピン32の上方に位置するようにヘッドユニット5が移動した後、チャック24が下降端位置まで下降し、該チャック24によりバックアップピン32を掴持する(図3(a)〜(c)参照)。この状態でチャック24が上昇端位置、あるいは中間位置(昇降ストロークの中間位置)まで上昇することによりバックアップピン32をバックアッププレート31から引き抜き、その後、ヘッドユニット5が移動してバックアップピン32を対象となるピン孔35の上方に配置する。そして、上記のようなピン引き抜き動作と逆の動作を行うことによりバックアップピン32をピン孔35に挿着する。これによりバックアップピン32の差し替えが完了することとなる。
【0048】
なお、ここでは、バックアッププレート31上でバックアップピン32を差し替える場合について説明したが、例えばバックアッププレート31に余分なバックアップピン32が存在する場合、又はバックアップピン32が不足している場合には、バックアッププレート31とピンステーション34との間で上記のような差し替え動作が行われることにより、バックアップピン32の段取り変え作業が行われることとなる。
【0049】
以上のような本発明の実装機によると、バックアップ装置30が上述のように構成されているため、以下のような効果がある。
【0050】
すなわち、上記バックアップ装置30においては、バックアップピン32に磁石44を組み込み、バックアッププレート31に対してバックアップピン32を磁気吸着させるように構成しているので、ピン孔35の公差をある程度大きく設定してピン孔35に対するバックアップピン32の挿入を容易かつスムーズに行わせることができ、その一方、挿着後は、磁気吸着によりバックアップピン32を安定して支持することもできる。
【0051】
しかも、バックアップピン32については、強磁性体からなる主軸40に鍔部41を一体形成するとともに、この鍔部41を中空構造としてこの中空部分42に磁石44を配置しているので、鍔部41が磁石44をバックアップピン32側にのみ開放した状態でその外側から覆う磁気シールドとして機能する。つまり、磁石44の磁力は主にバックアッププレート31側、つまりバックアップピン32の差込み方向にのみ作用することとなり、隣接するバックアップピン同士の磁力の影響は殆どない。そのため、バックアップピン32を接近した状態で挿着する場合でも、該バックアップピン32が先に挿着されたバックアップピン32に引きつけられてピン孔35への挿着が困難となったり、又は挿着後に、隣接するバックアップピン同士が引き合って傾く等することがない。従って、接近したピン配置でバックアップピン32をバックアッププレート31に挿着することが可能になるという効果がある。
【0052】
また、上記バックアップピン32については、上記のように鍔部41を中空構造としてその中空部分42に磁石44を配置することにより、鍔部41を磁石44の収納部として利用するとともに、この鍔部41をシールド部材として兼用しているので、上記のような作用効果を合理的な構成で達成することができるという効果もある。
【0053】
なお、以上説明した実装機は、本発明にかかる表面実装機の一の実施形態であって、バックアップ装置自体の具体的な構成や表面実装機の具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0054】
例えば、バックアップピン32の具体的な構造や材質は実施形態のものには限られず、上記のような作用効果を得ることができれば如何なる構造および材質であってもよい。
【0055】
また、上記実施形態の表面実装機では、ピン挿脱機構15としてチャック24を備えたタイプについて説明したが、例えばバックアップピン32を吸着した状態で抜き差し及び搬送するタイプのものであってもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のバックアップ装置は、バックアッププレートを磁性体から構成する一方で、バックアップピンに磁石を設け、これによりバックアップピンをバックアッププレートに対して磁気吸着させるように構成したので、ピン孔の公差をある程度広くしてバックアップピンの挿入を容易に行わせる一方で、挿着後のバックアップピンの安定性をも確保することができる。しかも、バックアッププレート側にのみ開放する磁気シールド部を設け、磁石の磁力がバックアップピンの差込み方向にのみ作用するようにしているので、隣接するバックアップピンが互いに磁力の影響を受けることがなく、従って、接近したピン配置でバックアップピンをバックアッププレートに挿着することが可能となる。
【0057】
一方、本発明の表面実装機は、バックアップ装置におけるバックアップピンの配置変更をヘッドユニットに設けたピン挿脱機構を使って自動的に行わせる一方で、バックアップ装置として上記のようなバックアップ装置を備えているので、バックアッププレートに対するヘッドユニットによるバックアップピンの挿入作業を容易に行わせることができ、しかもバックアッププレートにおけるバックアップピンの安定性も確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる表面実装機(本発明にかかるバックアップ装置が適用される表面実装機)の全体構造の一例を示す平面図である。
【図2】表面実装機のヘッドユニットが支持されている部分の正面図である。
【図3】ヘッドユニットに搭載されているピン挿脱機構を示す要部拡大図である((a)はチャックが上昇端位置にある状態、(b)はチャックが中間位置にある状態、(c)はチャックが下降端位置にある状態をそれぞれ示している)。
【図4】チャックの爪の断面形状を示す平断面図である。
【図5】バックアッププレートの構成を示す平面図である。
【図6】バックアップピンの構成を示す正面図(一部断面図)である。
【符号の説明】
3 部品供給部
5 ヘッドユニット
30 バックアップ装置
31 バックアッププレート
32 バックアップピン
40 主軸
43 支持軸
44 磁石
P プリント基板
Claims (3)
- 移動可能なヘッドにより電子部品を基板上に移送して実装する表面実装機に搭載される前記基板のバックアップ装置であって、
前記基板をその下側から支持するバックアップピンと、このバックアップピンを抜き差し可能に植立するためのピン孔をもつバックアッププレートとを有し、前記バックアップピンは、その途中部分に磁石を有するとともに、この磁石を前記バックアッププレート側にのみ開放した状態でその外側から覆う磁気シールド部を有し、前記バックアッププレートは、少なくとも前記ピン孔の周辺部分が磁性体により構成されていることを特徴とするバックアップ装置。 - 請求項1に記載のバックアップ装置において、
前記バックアッププピンの途中部分に、該ピンを前記バックアッププレートに対して差込み方向に位置決めする鍔部が設けられ、この鍔部が磁性体から構成されるとともに前記バックアッププレート側に開く中空構造とされることにより、当該鍔部によって前記磁気シールド部が構成され、当該鍔部の中空部分に前記磁石が配設されていることを特徴とするバックアップ装置。 - 電子部品を保持するヘッドをもち、このヘッドにより電子部品を基板上に移送して実装する移動可能なヘッドユニットと、バックアップピンが抜き差し可能に植設され、このバックアップピンにより前記基板をその下側から支持するバックアップ装置と、前記ヘッドユニットに搭載され、前記バックアップ装置に対しバックアップピンを抜き差し可能なピン挿脱機構とを備えた表面実装機において、前記バックアップ装置として請求項1又は2に記載のバックアップ装置を備えていることを特徴とする表面実装機。
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