JP6837941B2 - 基板バックアップ装置及びこれを用いた基板処理装置 - Google Patents

基板バックアップ装置及びこれを用いた基板処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、基板の下面を支持するバックアップピンを備えた基板バックアップ装置、及びこれを用いた基板処理装置に関する。
例えば、基板上に電子部品を搭載する表面実装機では、基板が機内の所定の作業位置まで搬送され、テープフィーダ等から供給される電子部品を、吸着ノズルで吸着させると共に、前記作業位置に停止されている前記基板に実装させる。この際、前記基板は、バックアップピンを備えた基板バックアップ装置により、その下面が支持される。電子部品が実装された基板は、機外に搬出される(例えば特許文献1)。前記基板の前記作業位置への搬入に際しては、前記基板と干渉して該基板を前記作業位置にて停止させるストッパーが用いられる。
特開2003−283196号公報
従来、前記ストッパーは、基板搬送経路の所定位置に固定的に配置されている。このため、基板のサイズ、搭載する部品のサイズ或いは基板認識カメラ等との位置関係などを考慮した適切な位置に基板を固定することができない場合がある。また、例えば切り欠き部を有する基板のように、基板の形状によっては、固定的に配置されたストッパーでは所望の位置に、基板を停止させることができないことがある。さらに、前記ストッパーは、基板搬送経路を搬送される基板と干渉するストップ位置と、前記基板と干渉しない退避位置との間で移動させる必要があるため、前記ストッパー用に別個の移動軸を具備させる必要がある。
本発明の目的は、構造を複雑化させることなく、基板を所望の位置で停止させることが可能な基板バックアップ装置、及びこれを用いた基板処理装置を提供することにある。
本発明の一局面に係る基板バックアップ装置は、基板の搬送経路の下方に配置され、複数の固定部がマトリクス状に配列された上面を有するバックアッププレートと、前記複数の固定部のうち任意の固定部に着脱可能に装着され、前記基板を下側から支持するバックアップピンと、前記複数の固定部のうち任意の固定部に着脱可能に装着され、前記搬送経路に沿って搬送される基板と干渉することで、前記基板を前記バックアッププレート上の所定位置に停止させるストッパーピンと、前記バックアッププレートを上下方向に移動させる昇降機構と、を備え、前記昇降機構は、前記ストッパーピンが前記搬送経路に沿って搬送される前記基板の搬送方向先端部と接触する一方で、前記バックアップピンが前記基板の下面に接触しないストップ高さと、前記ストッパーピンが前記基板の搬送方向先端部と接触すると共に、前記バックアップピンの頂部が前記基板の下面に接触するバックアップ高さと、前記ストッパーピン及び前記バックアップピンの双方が前記搬送経路の下方に退避したリセット高さと、の間で前記バックアッププレートを上下方向に移動させるものであり、前記ストッパーピンは直線状に延びるピンであって、前記ストッパーピンが前記固定部に装着されている状態では当該ストッパーピンは上下方向に延びている。
この基板バックアップ装置によれば、バックアッププレートにマトリクス状に備えられたバックアップピンの固定部を利用して、ストッパーピンを前記バックアッププレートの任意の位置に配置することができる。このため、基板のサイズ、搭載する部品のサイズ、或いは部品認識カメラ等との位置関係などを考慮して、前記ストッパーピンの配置を選択することで、基板の停止位置を最適化することができる。また、切欠き部を備える等、特殊な形状を有する基板に対しても、当該基板に応じて前記ストッパーピンを配置することで、所望の位置に前記基板を停止させることができる。
さらに、前記ストッパーピンは前記バックアッププレートに搭載されているので、前記バックアップピンの昇降のために備えられている昇降機構を利用して、前記ストッパーピンも昇降させることができる。従って、前記ストッパーピン用に別個の移動軸を具備させずとも、前記ストッパーピンを、基板の搬送経路を搬送される基板と干渉するストップ位置と、前記基板と干渉しない退避位置との間で移動させることが可能となる。
上記の基板バックアップ装置において、前記バックアップピン及び前記ストッパーピンは直線状に延びるピンであり、前記バックアッププレートの上面に対して直立するように前記固定部に装着され、前記固定部に装着された状態において、前記バックアップピンは第1の高さを備え、前記ストッパーピンは前記第1の高さよりも高い第2の高さを有することが望ましい。
この基板バックアップ装置によれば、前記ストッパーピンは、前記バックアップピンが有する前記第1の高さよりも高い第2の高さを有する。このため、前記昇降機構による前記バックアッププレートの上昇位置を選択することで、前記ストッパーピンにより基板を停止させる状態と、前記バックアップピンにより当該基板を支持する状態とを容易に形成することができる。
上記の基板バックアップ装置において、前記バックアップピンは、前記固定部に対して着脱自在な第1装着部と、この第1装着部から上方に延びる第1ピン部とを含み、前記第1の高さを有する第1バックアップピンであり、前記ストッパーピンは、前記固定部に対して着脱自在な第2装着部と、この第2装着部から上方に延びる第2ピン部とを含み、前記第2の高さを有する第2バックアップピンであることが望ましい。
この基板バックアップ装置によれば、前記バックアップピン及び前記ストッパーピンが、前記固定部に対して共に装着可能な第1、第2装着部を備え、ピン高さの異なる第1及び第2バックアップピンからなる。このため、前記ストッパーピンを前記バックアップピンと同等にハンドリングすることができる。例えば、基板処理装置に、バックアップピンの自動配置機構が備えられている場合、その自動配置機構を利用して、バックアップピン(前記第1バックアップピン)だけではなく、ストッパーピン(前記第2バックアップピン)も自動配置させることができる。
上記の基板バックアップ装置において、前記ストッパーピンの前記バックアッププレートへの装着位置情報を記憶する記憶手段をさらに備えることが望ましい。
この基板バックアップ装置によれば、ユーザーにより教示された前記ストッパーピンの位置や、画像認識手段によって認識された前記ストッパーピンの位置などからなる装着位置情報が、前記記憶手段に記憶される。そして、前記装着位置情報に基づいて、当該基板バックアップ装置の各種の制御を実現することが可能となる。すなわち、基板の停止位置を自在に設定したり、その基板停止位置に応じて当該基板の搬送制御を実行したりすることができる。
上記の基板バックアップ装置において、前記昇降機構は、前記ストッパーピンが前記搬送経路に沿って搬送される前記基板の搬送方向先端部と接触する一方で、前記バックアップピンが前記基板の下面に接触しないストップ高さと、前記ストッパーピンが前記基板の搬送方向先端部と接触すると共に、前記バックアップピンの頂部が前記基板の下面に接触するバックアップ高さと、前記ストッパーピン及び前記バックアップピンの双方が前記搬送経路の下方に退避したリセット高さと、の間で前記バックアッププレートを上下方向に移動させることが望ましい。
この基板バックアップ装置によれば、前記昇降機構は、前記ストップ高さ、前記バックアップ高さ及び前記リセット高さの少なくとも3段階の姿勢を取るよう、前記バックアッププレートを上下方向に移動させる。従って、基板の所定位置への停止時(ストップ高さ)、基板に対する処理作業時(バックアップ高さ)、及び基板の搬入及び搬出時(リセット高さ)において、簡単なバックアッププレートの上下位置制御によって、前記ストッパーピン及び前記バックアップピンに各々適切な姿勢を取らせることができる。
本発明の他の局面に係る基板処理装置は、基板に所定の処理を施す処理部と、前記基板に対する前記所定の処理の際に前記基板をバックアップする上記の基板バックアップ装置と、を備える。従って、上記の基板バックアップ装置の利点を有する基板処理装置、例えば基板に電子部品を実装する表面実装機や、基板表面にはんだ等を印刷するスクリーン印刷装置等を提供することができる。
本発明によれば、構造を複雑化させることなく、基板を所望の位置で停止させることが可能な基板バックアップ装置、及びこれを用いた基板処理装置を提供することができる。
図1は、本発明に係る基板バックアップ装置が適用される表面実装機の概略構成を示す平面図である。 図2は、表面実装機のヘッドユニット部分の概略構成を示す側面図である。 図3は、バックアッププレートの上面図である。 図4は、基板バックアップ装置の概略構成を示す側面図である。 図5は、本実施形態に係る表面実装機のブロック図である。 図6(A)〜(C)は、基板バックアップ装置の動作を示す概略図である。 図7(A)〜(C)は、基板バックアップ装置の動作を示す概略図である。 図8は、比較例に係る基板ストッパーを備えた基板バックアップ装置の概略的な上面図である。 図9(A)〜(C)は、図8の比較例に係る基板バックアップ装置による、基板の停止状況を模式的に示す図である。 図10(A)〜(C)は、本実施形態に係る基板バックアップ装置による、基板の停止状況を模式的に示す図である。 図11は、基板バックアップ装置のバックアッププレートの昇降制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、本発明に係る基板バックアップ装置が、プリント基板に電子部品を実装する表面実装機に適用される例を示す。図1及び他の図において、XYZの方向表示が付されている。以下の説明において、X方向を左右方向(基板Pの移動方向)、Y方向を前後方向、Z方向を上下(昇降)方向という場合がある。
[表面実装機の全体構造]
図1は、本発明に係る基板バックアップ装置が適用される表面実装機1の概略構成を示す平面図、図2は、表面実装機1のヘッドユニット4部分の概略構成を示す側面図である。表面実装機1(基板処理装置)は、各種の電子部品を基板Pに実装する装置である。表面実装機1は、ベース部10と、ベース部10上に配置された基板搬送部2、部品供給部3、ヘッドユニット4(処理部)及び基板バックアップ装置5を備えている。
基板搬送部2は、電子部品が実装される基板Pを、図1に矢印で示す搬送経路Cに沿って搬送する。基板搬送部2は、ベース部10上において、基板Pを搬送経路Cの上流から下流へ搬送する一対のコンベア21、22を有している。コンベア21、22は、基板Pを図1の右側から表面実装機1の機内に搬入し、所定の作業位置(図1に示す基板Pの位置)まで左方へ搬送して一旦停止させる。この作業位置において、電子部品が基板Pに実装される。前記作業位置の下方領域には、実装作業中に基板Pをバックアップピン7により支持する基板バックアップ装置5が配置されている。実装作業後、コンベア21、22は基板Pを左方へ搬送し、表面実装機1の左側から機外へ搬出する。
部品供給部3は、実装される電子部品Dを供給する。部品供給部3は、基板搬送部2の前後方向両側に配置されている。各部品供給部3は、左右方向に配列された複数のテープフィーダ31を備えている。各テープフィーダ31は、集積回路(IC)、トランジスタ、抵抗、コンデンサ等の小片状の電子部品を所定間隔で収容、保持したテープが巻回されたリールを保持している。テープフィーダ31は、前記リールからテープを間欠的に繰り出し、フィーダ先端の部品供給位置に電子部品を供給する。
ヘッドユニット4は、部品供給部3から電子部品を取り出し、これを基板Pに実装する。ヘッドユニット4は、ベース部10の上空にXY方向に移動可能に配置され、前記部品供給位置においてテープフィーダ31から電子部品を取り出し、前記作業位置において前記電子部品を基板Pの所定位置に実装する。本実施形態では、このヘッドユニット4が、基板Pに所定の処理を施す処理部となる。
ベース部10の上方には、X方向に延びる支持ビーム23が立設されている。ヘッドユニット4は、支持ビーム23に固定されたX軸固定レール24に移動可能に支持されている。また、支持ビーム23は、両端部がY方向に延びるY軸固定レール25に支持され、このY軸固定レール25に沿ってY方向に移動可能である。X軸固定レール24に対して、X軸サーボモータ26及びボールねじ軸27が配置され、Y軸固定レール25に対して、Y軸サーボモータ28及びボールねじ軸29が配置されている。ヘッドユニット4は、X軸サーボモータ26によるボールねじ軸27の回転駆動によってX方向に移動し、Y軸サーボモータ28によるボールねじ軸29の回転駆動によってY方向に移動する。
ヘッドユニット4には、電子部品を保持して搬送するための複数の実装用ヘッド4Hが搭載されている。図1、図2では、合計8本の実装用ヘッド4HがX方向に一列に配置されている例を示している。各ヘッド4Hは、Z方向(上下方向)に延びるシャフトと、該シャフトの下端に装着された吸着ノズルとを含む。前記シャフトは、ヘッドユニット4に対して昇降及びノズル中心軸(R軸)回りの回転が可能とされている。前記吸着ノズルは、電子部品を吸着して保持し、これを基板Pの表面(部品搭載面)に搭載することが可能である。
基板バックアップ装置5は、ヘッドユニット4による電子部品の実装の際(所定の処理の際)に、基板Pを下側から持ち上げて支持(バックアップ)する。基板Pが下側から基板バックアップ装置5で支持されることで、電子部品の基板Pへの実装を安定的に行わせることができる。基板バックアップ装置5は、バックアッププレート6と、バックアッププレート6の上面6Aに植設されるバックアップピン7と、バックアッププレート6を上下方向に移動させるバックアップ昇降機構51とを含む。この基板バックアップ装置5については、後記で詳述する。
表面実装機1は、撮像手段として、部品認識カメラ11及び基板認識カメラ41を備えている。部品認識カメラ11は、ベース部10に組み込まれ、ベース部10の上方(Z方向)を撮像視野とするカメラである。部品認識カメラ11の主たる役目は、実装用ヘッド4Hによる当該電子部品の保持状態を画像認識するために、実装用ヘッド4Hの吸着ノズルに吸着された電子部品を下面側から撮像することにある。部品認識カメラ11の撮像により得られた画像データ上で、電子部品の中心位置と前記吸着ノズルの基準位置とのズレ量(X軸、Y軸方向の位置ズレ量)、及びR軸方向の回転ズレ量が検知される。これらズレ量が部品実装時に参照され、前記位置ズレ量及び前記回転ズレ量に応じた補正が行われることで、電子部品が正確に基板Pの所定の実装位置に実装される。
基板認識カメラ41は、ヘッドユニット4の左側部に固定的に搭載され、コンベア21、22により表面実装機1の前記作業位置に搬入された基板Pの上面に付設されている各種マーク、例えばフィデューシャルマークを撮像する。前記フィデューシャルマークは、搬入された基板Pの前記作業位置の原点座標に対する位置ズレ量を検知するためのマークである。また、基板認識カメラ41は、バックアップピン7が装着されたバックアッププレート6も撮像対象とする。バックアッププレート6の画像に基づき、バックアップピン7がバックアッププレート6の所望の位置に装着されているか否かが確認される。
表面実装機1は、バックアップピン7の移載動作のために、ピンステーション32及びピン着脱機構42を備えている。ピンステーション32は、バックアップピン7を立設状態で保管するエリアである。ピンステーション32は、バックアップピン7のうち、バックアッププレート6に装着する必要のないバックアップピン7や、基板Pの種類変更を伴う段取り時などに、バックアッププレート6から撤去されたバックアップピン7を一時的に保管する場所として利用される。
ピン着脱機構42は、ヘッドユニット4の右側部に搭載され、バックアップピン7を移載させるためのチャック部421を備える。チャック部421はヘッドユニット4に対して昇降し、バックアップピン7の上端付近の把持と、その把持の解除とを実行することが可能である。ヘッドユニット4のXY移動によって、ピン着脱機構42(チャック部421)がバックアッププレート6上で、若しくはバックアッププレート6とピンステーション32との間で移動される。
すなわち、チャック部421が把持ターゲットとするバックアップピン7に位置合わせされ、下降された後に、当該バックアップピン7を把持する。そして、バックアップピン7を把持した状態でチャック部421が上昇され、バックアッププレート6又はピンステーション32の所定位置まで移動される。しかる後、前記所定位置でチャック部421が下降され、バックアップピン7の把持が解除される。このようなバックアップピン7の移動は、ユーザーから与えられるバックアップピン7のバックアッププレート6への装着に関する教示データや、基板認識カメラ41によるバックアップピン7のバックアッププレート6への装着状態の認識結果等に基づいて実行される。
[基板バックアップ装置の詳細]
上述の通り、基板バックアップ装置5は、バックアッププレート6、バックアップピン7及びバックアップ昇降機構51を含む。図3は、バックアッププレート6の上面図、図4は、基板バックアップ装置5の概略構成を示す側面図である。
バックアッププレート6は、基板Pの搬送経路C(図1)の下方に配置され、バックアップピン7を保持するための基台であって、プレート本体61及び複数のピン孔62(複数の固定部)を含む。プレート本体61は、矩形の平板からなり、搬送経路Cを搬送される基板Pの下面と対向することになる上面6Aを含む。ピン孔62は、バックアップピン7が植設される固定孔であって、上面6Aにマトリクス状に配列されている。ピン孔62のX方向及びY方向の配列ピッチは、5mm〜10mm程度である。プレート本体61の適所には、バックアッププレート6をバックアップ昇降機構51の固定台52に取り付けるために、締結ボルト63による締結部が設けられている。
バックアップピン7は、基板Pを支持するという本来的な役目を果たす第1バックアップピン71(バックアップピン)と、搬送経路Cを搬送される基板Pを停止させるストッパーピンとしての役目を果たす第2バックアップピン72(ストッパーピン)とを含む。第1バックアップピン71は、バックアッププレート6が備える複数のピン孔62のうち任意のピン孔62に着脱可能に装着され、基板Pを下側から支持する。第2バックアップピン72も、複数のピン孔62のうち任意のピン孔62に着脱可能に装着され、搬送経路Cに沿って搬送される基板Pと干渉することで、基板Pをバックアッププレート6上の所定位置に停止させる。なお、第2バックアップピン72は実質的には基板Pをバックアップしないが、ピン着脱機構42及びピンステーション32において、第1バックアップピン71と同様にハンドリングされるので、「バックアップピン」と呼称している。
第1バックアップピン71及び第2バックアップピン72は、いずれもZ方向に直線状に延びるピンであり、バックアッププレート6の上面6Aに対して直立するようにピン孔62に装着される。第1バックアップピン71は、ピン孔62に対して着脱自在な第1装着部73と、この第1装着部73から上方に延びる第1ピン部74とを含む。第1装着部73は、ピン孔62に嵌合する凸部を下端に備え、ピン孔62よりも外径が大きい円柱状の部分である。第1ピン部74は、第1装着部73よりも小径の細長い円柱体であり、その上端面が基板Pの下面に接触することにより、当該基板Pを支持する。
第2バックアップピン72は、ピン孔62に対して着脱自在な第2装着部75と、この第2装着部75から上方に延びる第2ピン部76とを含む。第2装着部75は、第1装着部73と同一の部分であって、ピン孔62に嵌合する凸部を下端に備える円柱状の部分である。第2ピン部76は、第2装着部75よりも小径の細長い円柱体であって、第1ピン部74よりもZ方向の長さが長く設定されている。この第2ピン部76の側周壁の、第1ピン部74よりも高い領域は、搬送経路Cに沿って搬送される基板Pの搬送方向の先端縁と当接する領域である。
第1バックアップピン71は、バックアッププレート6に装着された状態で、上面6AからのZ方向の突出高さにおいて第1高さh1を有している。これに対し、第2バックアップピン72は、バックアッププレート6に装着された状態で、Z方向に第1高さh1よりも高い第2の高さh2を備えている(h1<h2)。第1高さh1及び第2高さh2は任意に設定できるが、例えばh2をh1の1.5倍〜3倍程度に設定することができる。
バックアップ昇降機構51は、バックアッププレート6を昇降させる機構であって、固定台52及び支柱53を備える。固定台52は、矩形の平板からなり、プレート本体61の下面に接して配置される。固定台52には、締結ボルト63によってプレート本体61が固定される。支柱53は、固定台52を支持しており、エアシリンダ等によってZ方向に伸縮する。すなわち、支柱53が伸長することで固定台52が上昇し、これによりバックアッププレート6が上昇される。逆に、支柱53が縮むことで、バックアッププレート6が下降される。図6及び図7に基づき後述するが、バックアップ昇降機構51は、バックアッププレート6を、少なくともリセット高さH1、ストップ高さH2及びバックアップ高さH3の間で上下方向に移動させる。
[表面実装機の電気的構成]
図5は、表面実装機1の電気的構成を示すブロック図である。表面実装機1は、図1及び図2に示した構造部に加えて、センサー20、Z軸サーボモータ43、R軸サーボモータ44、基板搬送モータ45及び制御部8を備えている。
センサー20は、温度センサー等の環境センサー、位置センサー、圧力センサー等、表面実装機1の制御のために必要な情報を取得する。本実施形態では、センサー20の一つとして、基板Pがストッパーピンの役目を果たす第2バックアップピン72に当止したことを検知するセンサーを具備している。
Z軸サーボモータ43は、ヘッドユニット4の実装用ヘッド4HをZ方向に移動(昇降)させる駆動源である。R軸サーボモータ44は、実装用ヘッド4HをZ軸回りに回転させる駆動源である。なお、上述の通り、X軸サーボモータ26、Y軸サーボモータ28は、それぞれヘッドユニット4をX方向、Y方向に移動させるための駆動源である。基板搬送モータ45は、コンベア21、22を備える基板搬送部2を駆動するための駆動源である。
制御部8は、マイクロコンピューター等からなり、表面実装機1の動作を統括的に制御する。制御部8は、所定のプログラムが実行されることで、機能的に撮像制御部81、画像処理部82、演算処理部83、軸制御部84、搬送制御部85、昇降制御部86、ピン着脱制御部87及び記憶部88を有するように動作する。
撮像制御部81は、部品認識カメラ11及び基板認識カメラ41の撮像動作を制御する。具体的には撮像制御部81は、基板Pのフィデューシャルマークを基板認識カメラ41に撮像させる動作、実装用ヘッド4Hに吸着された電子部品を部品認識カメラ11に撮像させる動作を制御する。さらに本実施形態において撮像制御部81は、バックアップピン7の配置状況を認識させるために、バックアッププレート6の上面6Aを基板認識カメラ41に撮像させる動作を制御する。
画像処理部82は、部品認識カメラ11及び基板認識カメラ41によって取得された画像データに、形状認識のためのエッジ検出処理等の画像処理を行う。当該画像処理によって、前記フィデューシャルマーク、前記電子部品及びバックアップピン7などの位置情報が認識される。
演算処理部83は、表面実装機1の制御のために必要な各種の演算処理を行う。演算処理部83は、さらに、センサー20が取得した各所の情報に基づき、状況認識、制御条件変更のための演算処理を行う。
軸制御部84は、X軸サーボモータ26及びY軸サーボモータ28の駆動を制御することによって、ヘッドユニット4をXY方向に移動させる。これにより、ヘッドユニット4に搭載されている実装用ヘッド4H、基板認識カメラ41及びピン着脱機構42のXY方向の位置が制御される。また軸制御部84は、Z軸サーボモータ43及びR軸サーボモータ44の駆動を制御することによって、実装用ヘッド4Hの昇降及びZ軸回りの回転の動作を制御する。これにより、実装用ヘッド4Hに吸着された電子部品の基板Pへの実装、電子部品の回転位置調整が実行される。
搬送制御部85は、コンベア21、22による基板Pの搬送経路Cに沿った基板の搬送及び停止の動作を実行させるために、基板搬送モータ45を制御する。かかる制御によって、基板Pの表面実装機1内の前記作業位置への搬入、当該作業位置からの搬出動作が制御される。
昇降制御部86は、バックアッププレート6による基板Pの昇降動作を制御するためにバックアップ昇降機構51を制御する。すなわち、昇降制御部86は、バックアップ昇降機構51に具備されているエアシリンダ等の駆動を制御することで、支柱53の伸長度合いを制御し、バックアッププレート6を所望の高さ位置に移動させる。この昇降制御部86によるバックアッププレート6の高さ位置制御の具体例については、図6及び図7に基づき後記で詳述する。
ピン着脱制御部87は、バックアップピン7のバックアッププレート6又はピンステーション32への装着及びその取り外し動作を実行させるために、ピン着脱機構42を制御する。例えばピン着脱制御部87は、チャック部421を駆動するサーボモータがピン着脱機構42に備えられている場合、前記サーボモータの駆動を制御することで、チャック部421によるバックアップピン7の把持及びその解除を制御する。
記憶部88は、基板Pの種類に応じた。バックアップピン7のバックアッププレート6への装着位置情報を記憶する。この装着位置情報には、ストッパーピンとしての役目を果たす第2バックアップピン72の、基板Pの種類毎のバックアッププレート6への装着位置情報が含まれる。前記装着位置情報は、例えばユーザーによる教示によって制御部8に与えられる。あるいは、基板Pの種類に応じた段取り替え時や、非常停止からの再開時等において、基板認識カメラ41によりバックアッププレート6を撮像させ、その画像に基づいて前記装着位置情報が取得される。そして、記憶部88に格納された装着位置情報に基づいて第1、第2バックアップピン71、72をバックアッププレート6へ植設することで、基板Pの停止位置を自在に設定したり、その基板停止位置に応じて当該基板Pの搬送制御を実行したりすることができる。
[バックアッププレートの昇降制御について]
図6(A)〜図7(C)は、昇降制御部86によるバックアッププレート6の昇降制御の具体例を示す概略図である。これらの図において、バックアップ昇降機構51の固定台52の記載は省かれている。また、基板Pの搬送経路Cの高さが一点鎖線で示されており、その搬送方向は図の左方から右方へ向かう方向としている。ストッパーピンとなる第2バックアップピン72は、搬送方向の最も下流側に植設され、基板Pを下側から支持する複数の第1バックアップピン71が、第2バックアップピン72よりも搬送方向上流側に植設されている。
図6(A)は、表面実装機1の運転開始時の初期状態におけるバックアッププレート6の姿勢であって、バックアッププレート6がリセット高さH1に位置している状態を示している。リセット高さH1は、第1、第2バックアップピン71、72の双方が搬送経路Cの下方に退避する高さである。リセット高さH1に設定される場合、昇降制御部86は、第2バックアップピン72の頂部が搬送経路Cよりも下方に位置するように、支柱53を介してバックアッププレート6を下降させる。従って、バックアッププレート6がリセット高さH1にあるとき、基板Pは搬送経路Cを自在に通過できる。
図6(B)は、コンベア21、22によって表面実装機1へ基板Pが搬入されている状態、乃至は、前記搬入の実行を待つ待機状態のバックアッププレート6の姿勢を示している。この場合、昇降制御部86は、バックアッププレート6をストップ高さH2に位置させる。ストップ高さH2は、リセット高さH1よりも所定高さだけバックアッププレート6が上昇された高さである。ストップ高さH2では、第2バックアップピン72が搬送経路C上に突出して当該搬送経路Cに沿って搬送される基板Pの搬送方向先端部と接触する一方で、第1バックアップピン71が基板Pの下面に接触しない。
ストップ高さH2にバックアッププレート6が位置する状態では、搬送経路Cを搬送される基板Pは、その搬送方向先端部が第2バックアップピン72に当止されることになる。基板Pが第2バックアップピン72に当止したことは、センサー20により検知される。この検知に応じて、搬送制御部85は基板搬送モータ45を停止させ、コンベア21、22による基板Pの搬送が停止される。もちろん、コンベア21、22を停止させず、空転状態としても良い。なお、第2バックアップピン72のようなストッパーを用いることなく、コンベア21、22の基準位置からの駆動時間を制御要素として基板Pを所定位置に停止させることは可能である。しかし、この場合、基板Pとコンベア21、22との滑り等に起因した誤差が発生するため、本実施形態の如きストッパー方式の方が優れている。
図6(C)は、基板Pの搬入が完了し、実装用ヘッド4Hにより電子部品の実装が行われる状態を示している。この場合、昇降制御部86は、バックアッププレート6をバックアップ高さH3に位置させる。バックアップ高さH3は、ストップ高さH2よりもさらに所定高さだけバックアッププレート6が上昇された高さである。バックアップ高さH3では、第2バックアップピン72が基板Pの搬送方向先端部と接触すると共に、第1バックアップピン71の頂部が基板Pの下面に接触して当該基板Pを押し上げる。これにより、基板Pは第1バックアップピン71で下面が支持され、且つ、コンベア21、22から持ち上げられた状態となる。
図7(A)は、基板Pへの電子部品の実装が完了し、当該基板Pの表面実装機1からの搬出を待つ状態を示している。この場合、昇降制御部86は、バックアッププレート6を図6(C)のバックアップ高さH3からストップ高さH2に下降させる。この状態では、第2バックアップピン72で基板Pの搬送方向先端部が当止されているので、たとえコンベア21、22が駆動されても、基板Pは搬送方向下流側には移動しない。
図7(B)は、基板Pが表面実装機1から搬出されている状態を示している。この場合、昇降制御部86は、バックアッププレート6を図7(A)のストップ高さH2から、さらにリセット高さH1まで下降させる。この状態では、第2バックアップピン72と基板Pとの干渉は解除されるので、基板Pはコンベア21、22によって搬送方向下流側に移動(搬出)される。
図7(C)は、先に処理された基板Pに続く次の基板Pの搬入を待つ状態を示している。この場合、昇降制御部86は、バックアッププレート6をリセット高さH1からストップ高さH2へ上昇させる。従って、次の基板Pが表面実装機1に搬入された場合、当該基板Pは、第2バックアップピン72で当止されることになる。
[ストッパーピンの位置を自在に設定できる利点]
本実施形態では、バックアッププレート6にマトリクス状に配設されたピン孔62を利用して、第2バックアップピン72をバックアッププレート6の任意の位置に配置することができる。従って、基板Pのサイズや形状、搭載する電子部品のサイズ、或いは部品認識カメラ11等との位置関係などを考慮して、第2バックアップピン72の配置を選択することで、実装対象の基板Pを最適な位置で停止させることができる。この点を、比較例を交えて説明する。
図8は、比較例に係る基板ストッパー64を備えた基板バックアップ装置の概略的な上面図である。基板ストッパー64は、基板Pの搬送経路Cに臨む所定位置に固定的に配置されたストッパーである。基板ストッパー64は、搬送経路Cを搬送される基板Pと干渉するストップ位置と、基板Pと干渉しない退避位置との間での移動を実現する専用の移動軸を具備している。ここでは、バックアッププレート6上の搬送方向下流端付近に、基板ストッパー64が配置されている例を示している。部品認識カメラ11は、バックアッププレート6上の搬送方向中央付近の位置に配置されている。
図9(A)〜(C)は、上記比較例に係る基板バックアップ装置による、各種基板Pの停止状況を模式的に示す図である。図9(A)は、搬送方向の幅が比較的長い基板P1がコンベア21、22で搬送されている例を示している。基板P1の搬送方向先端部が基板ストッパー64に当止され、バックアップピン7Aで当該基板P1が下側から支持されている。基板P1の搬送方向における基板中心P1Cは、基板P1が長尺基板であるため、部品認識カメラ11の配置中心位置から搬送方向上流側にずれている。
電子部品を吸着した実装用ヘッド4H(ヘッドユニット4)は、その実際の吸着状態を画像認識するために、基板P1へ当該電子部品を搭載する前に部品認識カメラ11の上空を通過する。このため、基板中心P1Cに対して、部品認識カメラ11の配置中心位置が偏心していると、実装用ヘッド4Hが部品認識カメラ11の上空を通過後に基板P1上の実装位置まで移動する距離の長くなる領域が、基板P1上に発生する。図9(A)の例では、基板P1の搬送方向後端縁付近の実装位置に対しては、実装用ヘッド4Hの移動距離が長くなる。この場合、移動距離が長くなる分、移動に要する時間も長くなり、部品実装の効率が低下する。
図9(B)は、搬送方向の幅が比較的短い基板P2がコンベア21、22で搬送されている例を示している。基板P2の搬送方向先端部が基板ストッパー64に当止され、バックアップピン7Aで当該基板P2が下側から支持されている。この場合、基板P2の基板中心P2Cは、基板P2が短尺基板であることから、部品認識カメラ11の配置中心位置よりも搬送方向下流側に位置する。このため、部品認識カメラ11の上空を通過後、基板P2の搬送方向先端部付近の実装位置に向かう実装用ヘッド4Hの移動経路が長くなる。従って、この場合も部品実装の効率が低下する。
図9(C)は、搬送方向先端部付近に切り欠き部PAを有する基板P3がコンベア21、22で搬送されている例を示している。切り欠き部PAの位置において基板P3の搬送方向先端部が基板ストッパー64に当止され、バックアップピン7Aで当該基板P3が下側から支持されている。ここでは、本来の搬送方向先端部ではなく、切り欠き部PAの位置で基板ストッパー64に当止されることで、基板P3が想定よりも搬送方向下流に搬送された位置で停止している状態を表している。
この例のように、基板ストッパー64の配置位置と基板P3の切り欠き部PAとが一致してしまうと、当該基板P3を設定通りの位置に停止させることができないケースが生じ得る。図9(C)では、基板P3が想定よりも搬送方向下流に搬送された結果、基板P3を支持するものとしてバックアッププレート6に装着されたバックアップピン7Aのうち、搬送方向上流に位置するバックアップピン7AEが、基板P3を支持していない状態を例示している。このような状態では、良好な部品実装動作が確保できない場合がある。
図10(A)〜(C)は、本実施形態に係る基板バックアップ装置5による、基板の停止状況を模式的に示す図である。図10(A)は、先に図9(A)に示した長尺の基板P1がコンベア21、22で搬送されている例を示している。基板P1の搬送方向先端部P1Fがストッパーピンとなる第2バックアップピン72Aに当止され、第1バックアップピン71Aで当該基板P1が下側から支持されている。長尺の基板P1の場合、第2バックアップピン72Aは、例えばバックアッププレート6上の搬送方向の最も下流端に位置するピン孔62に植設される。このような第2バックアップピン72Aで端縁P1Fが当止されることにより、図9(A)の比較例に比べ、バックアッププレート6のより下流端付近で基板P1を停止させることができる。
その結果、基板P1の基板中心P1Cが、部品認識カメラ11の配置中心位置に近い位置にて、当該基板P1を停止させることができる。従って、実装用ヘッド4Hが部品認識カメラ11の上空を通過後に移動する距離を、全般的に短くすることができる。すなわち、図9(A)の比較例のような、実装用ヘッド4Hの移動距離が極端に長くなってしまう実装位置の発生が防止され、部品実装の効率を高めることができる。
図10(B)は、先に図9(B)に示した短尺の基板P2がコンベア21、22で搬送されている例を示している。基板P2の搬送方向先端部P2Fが第2バックアップピン72Bに当止され、第1バックアップピン71Bで当該基板P2が下側から支持されている。このような短尺の基板P2の場合、第2バックアップピン72Bは、図9(B)の基板ストッパー64よりも上流側に位置しているピン孔62に植設される。換言すると、基板P2の基板中心P2Cが、部品認識カメラ11の配置中心位置と一致する位置で当該基板P2が停止するよう、第2バックアップピン72Bの植設位置が選定される。これにより、実装用ヘッド4Hの移動経路を短くし、部品実装の効率を高めることができる。
図10(C)は、先に図9(C)に示した切り欠き部PAを有する基板P3がコンベア21、22で搬送されている例を示している。切り欠き部PAの位置ではなく、基板P3の搬送方向先端部P3Fが第2バックアップピン72Cに当止され、第1バックアップピン71Cで当該基板P3が下側から支持されている。ここでは、第2バックアップピン72Cは、図9(C)の基板ストッパー64よりもコンベア21、22の幅方向の中央寄りに位置しているピン孔62に植設される。これにより、第2バックアップピン72Cが切り欠き部PAの位置で基板P3に当接することを回避でき、当該基板P3を設定通りの位置に停止させることができる。また、基板P3の搬送方向後端縁P3Rの付近も、第1バックアップピン71Cで支持させることができる。
以上の通り、本実施形態の基板バックアップ装置5によれば、基板P1〜P3のサイズや形状、部品認識カメラ11との位置関係などを考慮して、第2バックアップピン72A〜72Cの配置を自在に選択することができる。これにより、基板P1〜P3の表面実装機1内における停止位置を最適化し、部品実装の効率を高めると共に、安定的な部品実装を確保することができる。
[動作フロー]
続いて、本実施形態の基板バックアップ装置5におけるバックアッププレート6の昇降制御を、図11に示すフローチャートに基づいて説明する。表面実装機1の運転が開始されると、制御部8の昇降制御部86(図5)は、バックアッププレート(BP)6を、図6(A)のリセット高さH1からストップ高さH2まで上昇させる(ステップS1)。この後、搬送制御部85はコンベア21、22を駆動させて、基板Pを表面実装機1内の作業位置に向けて搬入させる。
昇降制御部86は、基板Pの搬入中であるか否か、つまり基板がストッパーピンとしての第2バックアップピン72に当止されたか否かを判定する(ステップS2)。具体的には、基板Pの存在を検知するセンサー20が、第2バックアップピン72による当止位置に当該基板Pが到達したことを検知した場合に、昇降制御部86は、基板Pの搬入が完了したと判定する。基板Pの搬入が完了していない場合(ステップS2でYES)、昇降制御部86は待機する。
基板Pの搬入が完了すると(ステップS2でNO)、昇降制御部86はバックアッププレート6を、現状のストップ高さH2から図6(C)に示すバックアップ高さH3まで上昇させる(ステップS3)。これにより、基板Pは第1バックアップピン71によって下側から支持され、実装用ヘッド4Hによる基板Pに対する電子部品の実装が可能な状態となる。
昇降制御部86は、基板Pに対する電子部品の実装中であるか否か、すなわち軸制御部84が電子部品の実装のための動作を実装用ヘッド4Hに実行させているか否かを判定する(ステップS4)。電子部品の実装中である場合(ステップS4でYES)、現状のバックアップ高さH3を維持するべく、昇降制御部86は待機する。
一方、電子部品の実装が完了した場合(ステップS4でNO)、昇降制御部86は実装が完了した基板Pの搬送方向下流側において、基板Pが存在しているか否かを判定する(ステップS5)。これは、コンベア21、22上に先に処理した基板Pが滞留している場合、処理を終えたばかりの基板Pを搬出待ちの状態とする必要があるからである。
下流側に基板Pが存在している場合(ステップS5でYES)、昇降制御部86は、バックアッププレート6を、図7(A)に示すように、現状のバックアップ高さH3からストップ高さH2まで下降させる(ステップS6)。これにより、基板Pは、第1バックアップピン71による支持状態は解除されるが、第2バックアップピン72で当止された状態は継続され、搬出待ちの状態となる。
一方、下流側に基板Pが存在していない場合(ステップS5でNO)、昇降制御部86は、バックアッププレート6を、図7(B)に示すように、現状のバックアップ高さH3又はストップ高さH2から、リセット高さH1まで下降させる(ステップS7)。これにより、基板Pはコンベア21、22によって下流側へ搬出可能な状態となる。
その後、昇降制御部86は、基板Pの搬出が完了したか否かを判定する(ステップS8)。基板Pの搬出中である場合(ステップS8でYES)、現状のリセット高さH1を維持するべく、昇降制御部86は待機する。これに対し、基板Pの搬出が完了した場合(ステップS8でNO)、ステップS1に戻り、昇降制御部86はバックアッププレート6をリセット高さH1からストップ高さH2まで上昇させ、次に処理される基板Pの搬入待ちも状態とするものである。
[作用効果]
以上説明した、本発明に係る基板バックアップ装置5が適用された表面実装機1によれば、バックアッププレート6にマトリクス状に備えられたピン孔62を利用して、ストッパーピンとなる第2バックアップピン72をバックアッププレート6の任意の位置に配置することができる。このため、基板Pのサイズ、搭載する電子部品のサイズ、或いは部品認識カメラ11等との位置関係などを考慮して、第2バックアップピン72の配置を選択することで、基板Pの表面実装機1内における停止位置を最適化することができる。また、切欠き部PAを備える等、特殊な形状を有する基板P3に対しても、当該基板P3に応じて第2バックアップピン72Cを配置することで、所望の位置に基板P3を停止させることができる。
さらに、ストッパーピンの役目を果たす第2バックアップピン72はバックアッププレート6に搭載されているので、基板Pを下側から支持する第1バックアップピン71の昇降のために備えられているバックアップ昇降機構51を利用して、第2バックアップピン72も昇降させることができる。従って、第2バックアップピン72用に別個の移動軸を具備させずとも、第2バックアップピン72を、基板の搬送経路Cを搬送される基板Pと干渉するストップ高さH2と、前記基板と干渉しないリセット高さH1との間で移動させることができる。
第2バックアップピン72は、第1バックアップピン71が有する第1高さh1さよりも高い第2高さh2を有する。このため、バックアップ昇降機構51によるバックアッププレート6の上昇位置を選択することで、第2バックアップピン72により基板Pを停止させる状態(ストップ高さH2)と、第1バックアップピン71により当該基板Pを支持する状態(バックアップ高さH3)とを容易に形成することができる。
また、第1、第2バックアップピン71、72は、ピン孔62に対して共に装着可能な第1、第2装着部73、75を備え、両者はピン高さh1、h2が異なるだけの共通構造を備えたピンからなる。このため、第1バックアップピン71及び第2バックアップピン72を同等にハンドリングすることができる。このため、表面実装機1に本来的に具備されているバックアップピン7のピン着脱機構42を利用して、バックアップピン(第1バックアップピン71)だけではなく、ストッパーピン(第2バックアップピン72)も自動配置させることができる。
[変形実施形態の説明]
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では本発明の基板クランプ装置を表面実装機1に適用する例を示した。基板クランプ装置は、他の基板処理装置にも適用可能である。例えば、プリント基板の表面に半田ペーストを塗布するスクリーン印刷装置において、スクリーン印刷処理時に基板を下側から支持する装置として、本発明に係る基板処理装置を適用することができる。
1 表面実装機(基板処理装置)
11 部品認識カメラ
4 ヘッドユニット(処理部)
4H 実装用ヘッド
5 基板バックアップ装置
51 バックアップ昇降機構(昇降機構)
6 バックアッププレート
6A 上面
62 ピン孔(固定部)
7 バックアップピン
71 第1バックアップピン(バックアップピン)
72 第2バックアップピン(ストッパーピン)
73 第1装着部
74 第1ピン部
75 第2装着部
76 第2ピン部
8 制御部
88 記憶部(記憶手段)
C 搬送経路
P、P1、P2、P3 基板
H1 リセット高さ
H2 ストップ高さ
H3 バックアップ高さ
h1 第1高さ
h2 第2高さ

Claims (5)

  1. 基板の搬送経路の下方に配置され、複数の固定部がマトリクス状に配列された上面を有するバックアッププレートと、
    前記複数の固定部のうち任意の固定部に着脱可能に装着され、前記基板を下側から支持するバックアップピンと、
    前記複数の固定部のうち任意の固定部に着脱可能に装着され、前記搬送経路に沿って搬送される基板と干渉することで、前記基板を前記バックアッププレート上の所定位置に停止させるストッパーピンと、
    前記バックアッププレートを上下方向に移動させる昇降機構と、
    を備え
    前記昇降機構は、
    前記ストッパーピンが前記搬送経路に沿って搬送される前記基板の搬送方向先端部と接触する一方で、前記バックアップピンが前記基板の下面に接触しないストップ高さと、
    前記ストッパーピンが前記基板の搬送方向先端部と接触すると共に、前記バックアップピンの頂部が前記基板の下面に接触するバックアップ高さと、
    前記ストッパーピン及び前記バックアップピンの双方が前記搬送経路の下方に退避したリセット高さと、の間で前記バックアッププレートを上下方向に移動させるものであり、
    前記ストッパーピンは直線状に延びるピンであって、前記ストッパーピンが前記固定部に装着されている状態では当該ストッパーピンは上下方向に延びている、基板バックアップ装置。
  2. 請求項1に記載の基板バックアップ装置において、
    前記バックアップピン直線状に延びるピンであり、前記バックアッププレートの上面に対して直立するように前記固定部に装着され、
    前記固定部に装着された状態において、前記バックアップピンは第1の高さを備え、前記ストッパーピンは前記第1の高さよりも高い第2の高さを有する、基板バックアップ装置。
  3. 請求項2に記載の基板バックアップ装置において、
    前記バックアップピンは、前記固定部に対して着脱自在な第1装着部と、この第1装着部から上方に延びる第1ピン部とを含み、前記第1の高さを有する第1バックアップピンであり、
    前記ストッパーピンは、前記固定部に対して着脱自在な第2装着部と、この第2装着部から上方に延びる第2ピン部とを含み、前記第2の高さを有する第2バックアップピンである、基板バックアップ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板バックアップ装置において、
    前記ストッパーピンの前記バックアッププレートへの装着位置情報を記憶する記憶手段をさらに備える、基板バックアップ装置。
  5. 基板に所定の処理を施す処理部と、
    前記基板に対する前記所定の処理の際に前記基板をバックアップする請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板バックアップ装置と、
    を備える基板処理装置。
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