JP4149895B2 - 断熱構造体とその施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の外壁躯体に板状断熱材を取り付けた断熱構造体及びその施工方法に関する。
近年、京都議定書に代表される地球温暖化防止に向けた取り組みとして、また、建設リサイクル法に示される建設廃棄物の抑制とリサイクルに関連して、建物の断熱構造とその施工方法に関する関心は非常に高くなってきている。
鉄筋コンクリート造等の外壁躯体に行う従来の断熱材の施工方法について示すと、一般に、押出法ポリスチレンフォームなどの板状の発泡プラスチック断熱材を鉄筋コンクリート等の外壁に施工する場合、打ち込み工法と後張り工法がある。
打ち込み工法においては、コンクリートの型枠内に断熱材を設置して、若しくは、断熱材を接着した複合パネルを型枠として、コンクリートを打設し、コンクリートの付着力を利用してコンクリート躯体に取り付けられる(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
後張り工法においては、コンクリート躯体が出来上がった後に接着剤等を用いてコンクリート躯体に取り付けられる。
また、断熱構造体の外側もしくは内側には、断熱材を雨雪や紫外線などから保護するため、そして、建物の美観や使い勝手を考えて、外装材もしくは内装材を設ける必要がある。
しかしながら、繊維系断熱材や発泡プラスチック断熱材は、ビスや釘などの保持力に乏しいため、それらを下地として外装材や内装材をビスなどを用いて直接留めつけることはできない。そのため、外装材や内装材を断熱構造体に取り付けるためには、胴縁支持材を、その取り付け部分の断熱材を貫通したり切り欠いたりなどして躯体に取り付け、その胴縁支持材に対して、外装材や内装材の下地となる胴縁材を取り付けることが行われている。このとき、胴縁材は、断熱材に一切の荷重をかけないように応力的に独立した形で躯体に取り付けられており、胴縁材の振れや動きを防止するためには、別途振れ止め材を設けたり、胴縁支持材や胴縁材の断面を振れが発生しないレベルまで大きくしたりして対応されていた。
特開平6−117028号公報 特開2003−13528号公報
前記従来の断熱構造体に外装材もしくは内装材を取り付ける方法では、胴縁材の他に胴縁支持材や胴縁の振れ止め材を設けたり、部材の断面を大きくしたりする必要があり、建築材料費や工程・工期の増加につながり、結果として工事費の増加を招くことになる。
また、前記従来の断熱材の打ち込み工法あるいは後張り工法においては、断熱材をコンクリート躯体等や他の材料に接着させたり付着させたりしているため、建物の解体時もしくは改修時に、断熱材とコンクリートや外装材などを分別解体して各材料の再資源化を図ろうとすると、分別が非常に煩雑であり、材料の再資源化を難しいものとしていた。
本発明は、上記の問題点を解決して、建築材料費や工程・工期の削減を図ると共に、地球温暖化防止と建設廃棄物抑制に貢献する建物の外壁の断熱構造体とその施工方法を提供することを目的とする。
本発明の断熱構造体は、建物の外壁の断熱構造において、
外装材もしくは内装材を取り付けるための胴縁材が、固定部材によって板状断熱材を外壁躯体に押さえつけて密着させるように取り付けられており、
前記板状断熱材は、前記胴縁材によって所定の圧縮応力を得て、前記胴縁材と一体となって外装材もしくは内装材を支持する下地を形成しており、
しかも前記板状断熱材は、圧縮強さが14.7N(1.5kgf)/cm 2 以上、圧縮弾性率が490N(50kgf)/cm 2 以上の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする。
上記本発明の断熱構造体は、更なる特徴として
「前記板状断熱材は、前記胴縁材によって4.9N(0.5kgf)/cm2以上、且つ、前記圧縮強さ以下の圧縮応力を得て、前記外壁躯体に取付けられていること」、
「前記胴縁材は、平板もしくは補強リブが設けられた平板であること」、
「前記胴縁材は山型鋼であり、前記板状断熱材は案内溝を有し、該案内溝に前記山型鋼の一辺が挿入されていること」、
「前記胴縁材は、両側に相対向する脚条を有するチャンネル部材であり、前記板状断熱材は複数の案内溝を有し、該案内溝に前記チャンネル部材の脚条部分が挿入されていること」、
を含む。
また、本発明の断熱構造体の施工方法は、建物の外壁躯体に板状断熱材を取付けた断熱構造体の施工方法であって、
圧縮強さが14.7N(1.5kgf)/cm 2 以上、圧縮弾性率が490N(50kgf)/cm 2 以上の合成樹脂発泡体からなる板状断熱材を、固定部材Aにより外壁躯体に仮止めする工程と、
外装材もしくは内装材を取り付けるための胴縁材を、固定部材Bによって前記板状断熱材を外壁躯体に押さえつけて密着させるように取り付ける工程と、
前記胴縁材に外装材もしくは内装材を取り付ける工程と、
を有することを特徴とする。
上記本発明の断熱構造体の施工方法は、更なる特徴として
「前記胴縁材を取り付ける工程において、前記板状断熱材に、4.9N(0.5kgf)/cm2以上、且つ、前記圧縮強さ以下の圧縮応力を発生させること」、
「前記胴縁材は、平板もしくは補強リブが設けられた平板であること」、
「前記胴縁材は山型鋼であり、前記板状断熱材は案内溝を有し、該案内溝に前記山型鋼の一辺を挿入すること」、
「前記胴縁材は、両側に相対向する脚条を有するチャンネル部材であり、前記板状断熱材は複数の案内溝を有し、該案内溝に前記チャンネル部材の脚条部分を挿入すること」、
を含む。
尚、本発明における固定部材とは、接着剤を排除した取り外し可能な釘、ビス、アンカー等である。
本発明の断熱構造体とその施工方法によれば、板状断熱材と胴縁材の組み合わせにより多様な内・外装仕上げに対応可能であると共に、胴縁支持材や胴縁の振れ止め材を必要とせず、構成部材の削減や施工の簡素化が図られ、断熱施工コストを大幅に削減することが可能である。
また、断熱構造体を構成する躯体、板状断熱材、胴縁材(好ましくは更に外装材もしくは内装材等)の各材料の留め付けを、すべて取り外し可能なビス等の固定部材を用いて施工される。したがって、建物の解体時もしくは改修時などに、各材料を留め付けているビス等を順次取り外していくことにより、それぞれの構成材を順序良く分別して解体していくことができる。結果として、分別解体が確実にかつスムーズに行われることになり、建築廃材の分別のローコスト化とリサイクル率の向上に寄与することができる。
以下、本発明の実施形態例を説明するが、本発明はかかる形態例に限定されるものではない。
本発明の断熱構造体では、建物の外壁躯体に板状断熱板が取付けられる。本発明の対象となる建物は特に限定されるものではなく、例えば、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨コンクリート造、木造、コンクリートブロック造、レンガ造、石造等に適用可能である。建物の外壁躯体とは、例えば鉄筋コンクリート造であれば鉄筋コンクリート壁等、鉄骨造であればC型鋼等の鋼材やALCパネル等、木造であれば柱・間柱や構造用合板等である。
本発明の断熱構造体は、外壁躯体の内側(室内側)に板状断熱材を取り付ける内断熱に限らず、躯体の外側に取り付ける外断熱であっても良い。また、本発明による断熱構造体の施工は、新築、改修を問わず行うことができる。
本発明においては、胴縁材が板状断熱材を外壁躯体に押さえつけて密着させるように取り付けられる。このとき、胴縁材を取り付けるためのビス等の締め付け力によって板状断熱材に所定の圧縮応力を発生せしめ、かかる圧縮応力を利用して胴縁材のがたつきや振れを防止し、外装材もしくは内装材(あるいは外装下地材もしくは内装下地材)を安定して支持するように断熱構造体を構築する。即ち、板状断熱材は、胴縁材の下地材である共に、その胴縁材と一体となって外装材等を支持する下地を形成するように構築される。
このため、上記圧縮応力によって板状断熱材が潰れたり、大きく圧縮変形して破壊されることがなく、長期に亘って外装材等を安定して支持できるようにするために、板状断熱材は所定の圧縮強さ及び圧縮弾性率(詳しくは後述する。)を有する硬質な合成樹脂発泡体を用いるのが好ましい。
また、板状断熱材は、耐水性・断熱性に優れたものが好ましく、独立気泡を有する合成樹脂発泡体が好適である。具体的には、例えばポリスチレン系発泡体,ポリエチレン系発泡体,ポリプロピレン系発泡体,ポリウレタン系発泡体,フェノール系発泡体等の独立気泡を有する合成樹脂発泡体が好適である。特に押出発泡ポリスチレン(商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)は、その高い断熱性及び低い吸水性の故に最も好ましい。
胴縁材には、ビス等の取り外し可能な固定部材によって外装材等が固定される。胴縁材は、板状断熱材を躯体に押し付けて密着させる働きと、外装材等を直接取り付けるための下地としての機能を有する。このため、胴縁材には、外装材等を支持するため、かつ板状断熱材の圧縮応力に耐えて直線性を維持するために、所定の強度が必要とされる。
同じ断面積であれば、平板状のものよりもC字状もしくはL字状等のほうが曲げ強度に優れ、より荷重のある外装材等を支持することができると共に、外装等の仕上げ面の高い平坦性を容易に実現することができる。この胴縁材としては特にチャンネル部材(溝形鋼)もしくはアングル部材(山型鋼)が好適である。チャンネル部材もしくはアングル部材を用いた場合、その厚さは2.3mm以下(例えば厚さ1.6mm)のものであっても使用可能である。
ただし、チャンネル部材は両側に相対向する脚条(フランジ部分)を有するため、板状断熱材に複数の案内溝を設け、この案内溝にチャンネル部材の脚条部分を挿入するのが良い。また、アングル部材を用いる場合には、板状断熱材の案内溝に一辺を挿入するのが良い。かかる構成によれば、外装材等を取り付ける面に大きな凹凸が発生せず、外装材等の取り付け作業性が損なわれることがない。
また、開口部やパラペット、基礎周りなど、チャンネル部材を納めることができない板状断熱材の端部では、平板鋼や山形鋼を組み合わせて使用することができる。尚、平板鋼を用いる場合には、曲げ強度を増すために補強リブを設けたものを用いるのが好ましい。
本発明においては、胴縁材を取り付けるためのビス等の締め付け力によって板状断熱材に所定の圧縮応力を発生せしめ、板状断熱材と胴縁材が一体となって外装材等を支持する下地を形成するように構築される。このため、胴縁材の留めつけに断熱材の圧縮応力を利用することが可能になり、それを支持するビス等として、従来は径10φ以上の鋼製やステンレス製のアンカーなどが使用されていたものが、径8φ以下のものの使用が可能である。
胴縁材に直接取り付ける外装材としては、ラスシートモルタル、ガルバリウム鋼板、乾式タイル、窯業系サイディング、樹脂サイディングなど多様な外装仕上げとすることができる。
内装材としては、石膏ボードや合板、ケイカル板など一般的な板状内装材もしくは内装下地材を取り付けることができる。
前述のように、本発明においては板状断熱材の圧縮応力を利用して胴縁材のがたつきや振れを防止し、上記の外装材等を安定して支持するように構築されるため、板状断熱材には所定の圧縮強さ及び圧縮弾性率が要求される。
本発明者は、面重量の異なる様々な外装材等を用いて断熱構造体の実験施工を行って検討した結果、胴縁材及び外装材等のがたつきや振れを効果的に防止するためには、4.9N(0.5kgf)/cm2以上の圧縮応力を板状断熱材に発生させる必要があることを知見した。
そして、4.9N(0.5kgf)/cm2以上の圧縮応力を板状断熱材に発生せしめる場合において、板状断熱材が潰れたり、大きく圧縮変形したりすることがないよう、板状断熱材の圧縮強さは14.7N(1.5kgf)/cm2以上、圧縮弾性率が490N(50kgf)/cm2以上であることが好ましいとの結論に達した。
より具体的には、外装材が波型鋼板(角波鋼板等)などの面重量が20kg/m2以下の比較的軽量な材料である場合にも、板状断熱材は14.7N(1.5kgf)/cm2以上の圧縮強さが必要である。また、外装材が窯業系サイディングやALC板などの面重量が20〜40kg/m2程度の材料である場合には、板状断熱材は19.6N(2.0kgf)/cm2以上の圧縮強さが必要である。また、外装材がモルタルや乾式タイルなどの面重量が40〜60kg/m2程度の比較的重い材料である場合には、板状断熱材は29.4N(3.0kgf)/cm2以上の圧縮強さが必要である。ただし、風圧力や地震力など、外装材等の重量以外の荷重も考慮すると、断熱材の圧縮強さは29.4N(3.0kgf)/cm2以上であることが望ましい。
板状断熱材が上記の圧縮強さと圧縮弾性率を有することにより、4.9N(0.5kgf)/cm2以上の圧縮応力を生じせしめても板状断熱材の潰れや問題となるような大きな圧縮変形を招くことがなく、且つ、胴縁材のがたつきや振れを防止することができる。尚、板状断熱材は、圧縮強さを超えると、ひずみは増加しても応力は微増するだけであるため、板状断熱材に発生せしめる圧縮応力は、長期に亘って外装材等を安定して支持できるようにするために、外装材等の面重量も考慮して、4.9N(0.5kgf)/cm2以上で、且つ、前記圧縮強さ以下の範囲とするのが好ましい。
表1は、面重量の異なる代表的な4種類の外装材に対して、圧縮強さの異なる4種類の押出発泡ポリスチレン板(商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)を断熱材として用いた場合の、胴縁材と外装材の安定性を評価した結果である。尚、実験施工においては、胴縁材の強度と施工性等を考慮して、胴縁材として幅45mmと60mmのチャンネル部材及び平板鋼を用い、断熱材面積に対する胴縁材面積の割合は10〜25%程度(実用的には3〜30%、好ましくは5〜25%程度である。)とし、ビスの最小間隔を450mm×450mmとした。
Figure 0004149895
○:胴縁材と外装材のがたつき及びぶれが無く、過度なたわみも無い
×:胴縁材と外装材ががたつく
次に、本発明の一具体例としてRC壁の外断熱構造体の施工方法を説明する。
図1乃至図3は本例の断熱構造体の施工方法の説明図であり、図1は板状断熱材を外壁躯体に仮止めした状態、図2は胴縁材を取り付けた状態、図3は胴縁材に外装材を取り付けた状態を示している(尚、(a)は正面図、(b)は断面図である。)。 これらの図において、11はRC壁の外壁躯体、12は板状断熱材、13は案内溝、14aは平板鋼からなる胴縁材、14bは溝型鋼(チャンネル材)からなる胴縁材、15は外装材、21,22,23はビスである。
本例では、板状断熱材12として厚さ50mmの押出発泡ポリスチレン(商品名「スタイロフォームB2」:ダウ化工(株)製)を用いた。この板状断熱材12の圧縮強さは29N/cm2、圧縮弾性率490N/cm2以上(JISA9511「発泡プラスチック保温材」の試験法に準拠)である。
また本例では、胴縁材14bとして、両側に相対向する脚条を有するチャンネル部材を用いるため、上記板状断熱材12にはチャンネル部材の脚条部分を挿入するための複数の案内溝13を形成してある。
まず、断熱構造体の施工を行う外壁躯体11の面を、削ったりプライマーなどを用いたりして断熱材の取り付け面をなるべく平坦にする。このとき、平坦度の目安は、壁長さ3mにつき10mm以下が望ましい。また、ビスの留め付けを行う外壁躯体の強度検査を行って、外装材の留め付けに十分な強度が保持されていることを確認しておくことが望ましい。
次に、断熱材の留め付けを行う際の基準となる線の墨だしを行い、この基準線にあわせながら1段目の板状断熱材12の留め付け(仮止め)を行う(図1参照)。断熱材の留め付けは取り外し可能なビス21を用いるが、最初に、外壁躯体11にハンマードリルを用いてビスの下穴をあけ、その下穴の清掃を行ってからビス21の留め付けを行うのが好ましい。ビス留めは、例えば910mm×1820mmの板状断熱材1枚に対して6カ所以上を目安として行う。
そして、2段目以降の板状断熱材を順次張り上げていく。このとき、板状断熱材12の案内溝13が、板状断熱材の各継ぎ目部分で連続させるように特に留意する。尚、板状断熱材の留め付けは、本例のように下から上へ張り上げていくほうが、作業性の点から観て望ましい。
次に、胴縁材14a,14bの取り付けを行う(図2参照)。板状断熱材の端部には平板鋼からなる胴縁材14aを用いる。チャンネル材からなる胴縁材14bは、その脚状部分が、板状断熱材に設けた案内溝部分に納まるようにはめ込む。そして、ハンマードリルを用いて下穴をあけ、それを清掃した後に取り外し可能なビス22を用いて胴縁材14の留め付けを行う。この時、ビス22の締め付け力によって板状断熱材12を外壁躯体11に押さえつけて密着させるように取り付ける。より具体的には、板状断熱材12に4.9N(0.5kgf)/cm2以上の圧縮応力が生じるようにビス22の締め付けを行う。なお、胴縁材14a,14bには、あらかじめビス留め付け用の穴を設けておくことが望ましい。
最後に、胴縁材14a,14bに取り外し可能なビス23により角波鋼板(面重量20kg/m2以下)からなる外装材15を取り付けることにより、本例の外断熱構造が構築される。
以上のようにして構築される断熱構造体では、板状断熱材と胴縁材が一体となって長期に亘って外装材等を安定して支持することができる。また、断熱構造体を構成する躯体、板状断熱材、胴縁材、外装材の各材料の留め付けを、すべて取り外し可能なビスを用いて施工するため、解体時には分別解体が確実にかつスムーズに行われることになり、建築廃材の分別のローコスト化とリサイクル率の向上がなされる。
また、本発明においては、胴縁材を取り付ける際に板状断熱材に所定の圧縮応力を生じせしめ、胴縁材と板状断熱材が一体となるように躯体に取り付けられる。この場合、胴縁材の取り付けと板状断熱材の取り付けを同時に行うこともできない訳ではないが、上記のように胴縁材を取り付ける前に予め板状断熱材を仮止めしておくことにより、胴縁材を取り付ける際に板状断熱材が不安定にならず、全ての胴縁材において板状断熱材に所定の圧縮応力を容易に且つ確実に付与することができ、長期に亘って外装材等を安定して支持できる断熱構造体を確実に施工することができる。
本発明の断熱構造体の施工方法の説明図であり、板状断熱材を外壁躯体に仮止めした状態を示す模式図である。 本発明の断熱構造体の施工方法の説明図であり、胴縁材を取り付けた状態を示す模式図である。 本発明の断熱構造体の施工方法の説明図であり、胴縁材に外装材を取り付けた状態を示す模式図である。
符号の説明
11 RC壁の外壁躯体
12 板状断熱材
13 案内溝
14a 平板鋼からなる胴縁材
14b 溝型鋼(チャンネル材)からなる胴縁材
15 外装材
21,22,23 ビス(固定部材)

Claims (10)

  1. 建物の外壁の断熱構造において、
    外装材もしくは内装材を取り付けるための胴縁材が、固定部材によって板状断熱材を外壁躯体に押さえつけて密着させるように取り付けられており、
    前記板状断熱材は、前記胴縁材によって所定の圧縮応力を得て、前記胴縁材と一体となって外装材もしくは内装材を支持する下地を形成しており、
    しかも前記板状断熱材は、圧縮強さが14.7N(1.5kgf)/cm 2 以上、圧縮弾性率が490N(50kgf)/cm 2 以上の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする断熱構造体。
  2. 前記板状断熱材は、前記胴縁材によって4.9N(0.5kgf)/cm2以上、且つ、前記圧縮強さ以下の圧縮応力を得て、前記外壁躯体に取付けられていることを特徴とする請求項に記載の断熱構造体。
  3. 前記胴縁材は、平板もしくは補強リブが設けられた平板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱構造体。
  4. 前記胴縁材は山型鋼であり、前記板状断熱材は案内溝を有し、該案内溝に前記山型鋼の一辺が挿入されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱構造体。
  5. 前記胴縁材は、両側に相対向する脚条を有するチャンネル部材であり、前記板状断熱材は複数の案内溝を有し、該案内溝に前記チャンネル部材の脚条部分が挿入されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱構造体。
  6. 建物の外壁躯体に板状断熱材を取付けた断熱構造体の施工方法であって、
    圧縮強さが14.7N(1.5kgf)/cm 2 以上、圧縮弾性率が490N(50kgf)/cm 2 以上の合成樹脂発泡体からなる板状断熱材を、固定部材Aにより外壁躯体に仮止めする工程と、
    外装材もしくは内装材を取り付けるための胴縁材を、固定部材Bによって前記板状断熱材を外壁躯体に押さえつけて密着させるように取り付ける工程と、
    前記胴縁材に外装材もしくは内装材を取り付ける工程と、
    を有することを特徴とする断熱構造体の施工方法。
  7. 前記胴縁材を取り付ける工程において、前記板状断熱材に、4.9N(0.5kgf)/cm2以上、且つ、前記圧縮強さ以下の圧縮応力を発生させることを特徴とする請求項6に記載の断熱構造体の施工方法。
  8. 前記胴縁材は、平板もしくは補強リブが設けられた平板であることを特徴とする請求項6又は7に記載の断熱構造体の施工方法。
  9. 前記胴縁材は山型鋼であり、前記板状断熱材は案内溝を有し、該案内溝に前記山型鋼の一辺を挿入することを特徴とする請求項6又は7に記載の断熱構造体の施工方法。
  10. 前記胴縁材は、両側に相対向する脚条を有するチャンネル部材であり、前記板状断熱材は複数の案内溝を有し、該案内溝に前記チャンネル部材の脚条部分を挿入することを特徴とする請求項6又は7に記載の断熱構造体の施工方法。
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