JP6188053B2 - 軽量盛土 - Google Patents

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本発明は、発泡プラスチックブロックを盛土材料として用いた軽量盛土に関し、特に不均一な地盤沈下の防止に関する。
従来、特許文献1に示されるように、前面壁と背面傾斜地とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロックを積層した、傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、空所の最底部を含む少なくとも一段目に、これより上段側に積層する発泡プラスチックブロックより圧縮強さが大きい発泡プラスチックブロックを積層することが知られている。また、特許文献1には、上記と同様の傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、前面壁の背面直後に、これより背面傾斜地側に積層する発泡プラスチックブロックより圧縮強さが大きい発泡プラスチックブロックを積層することも開示している。この特許文献1に示される軽量盛土の構成は、例えば地震発生時等において、背面傾斜方向に大きな動力が作用しても、これによって大きな圧縮力が加わる発泡プラスチックブロックに盛土の崩壊につながるような歪みが生じないようにするためのものである。なお、特許文献1における圧縮強さは、その段落〔0032〕に示されているように、JIS K 7220−1995の圧縮強さである。
特開2002−105959号公報
ところで、拡幅用の軽量盛土においては、背面傾斜地の勾配がきつい程、同じ拡幅(道路幅)とする場合にも盛土構造がより高く大規模になると共に、背面傾斜方向下向きにより大きな力(動力)が発生する。かかる滑動力は発泡プラスチックブロックに対しては圧縮力として作用する。発泡プラスチックブロックの積層領域は略逆直角三角形状であり、その断面は下層ほど小さくなるため、下層の発泡プラスチックブロック1ほどより大きな圧縮応力が作用することになる。また、前面壁側ほど発泡プラスチックブロックの積層高さが高くなるので、積層高さが低い背面傾斜地側に比して累積され塑性歪み量が大きくなる。上記特許文献1に記載の軽量盛土は、最底部を含む少なくとも一段目や前面壁の背面直後に圧縮強さが大きい発泡プラスチックブロックを使用しているので、上記偏った圧縮力や塑性歪みの発生による不均一な沈下防止にも有効であると考えられる。
しかしながら、特許文献1に示される軽量盛土の場合、載荷重による沈下が均一化できず、軽量盛土上に構築した道路に、経時的に偏った傾斜を生じてしまう場合がある。
本発明は、前面壁と背面傾斜地とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロックを積層した、傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、上記問題を生じる原因を究明し、不均一な地盤沈下を防止できるようにすることを目的とする。
本発明は、本発明者らの以下の知見に基づいてなされたものである。
JIS K 7220−1995の圧縮強さは、特許文献1の段落〔0032〕にも示されているように、5%歪みまでに降伏点が生じた場合は降伏歪みにおける圧縮応力であり、5%歪みまでに降伏点が生じない場合には5%歪み時の圧縮応力である。降伏点が生じていない場合でも、5%歪み時には塑性歪みを生じているのが通常である。
一方、軽量盛土における初期の歪みは、塑性歪みを生じる前の弾性歪みであり、圧縮弾性率に比例する。また、経時的に生じる塑性歪みも、圧縮弾性率にほぼ比例して生じることが判明している。
ところで、2つの発泡プラスチックブロックにおける圧縮強さと圧縮弾性率の関係は、一方の発泡プラスチックブロックの圧縮強さが他方の発泡プラスチックブロックの圧縮強さより高ければ、必ず圧縮弾性率についても同じ上下関係となるとは限らない。即ち、一方の発泡プラスチックブロックの圧縮強さが他方の発泡プラスチックブロックの圧縮強さより高い場合や両者が同等の場合でも、圧縮弾性率は他方の発泡プラスチックブロックの方が高い場合もある。例えば、ダウ化工株式会社製のビーズ発泡ポリスチレンのグレード「D−25」は、密度26.2(kg/m3)、圧縮強さ20(N/cm2)、圧縮弾性率950(N/cm2)であるのに対し、同社製の押し出し発泡ポリスチレンのグレード「DX−24H」は、密度25.7(kg/m3)、圧縮強さ19(N/cm2)、圧縮弾性率1080(N/cm2)である。また、同社製の押し出し発泡ポリスチレンのグレード「XPS1」は、密度29.9(kg/m3)、圧縮強さ35(N/cm2)、圧縮弾性率1400(N/cm2)であるのに対し、同社製の押し出し発泡ポリスチレンのグレード「XPS2」は、密度35.2(kg/m3)、圧縮強さ35(N/cm2)、圧縮弾性率1800(N/cm2)である。このため、載荷重による圧縮力が大きい積層位置の発泡プラスチックブロックを、圧縮強さを基準に選択しても、圧縮弾性率は圧縮強さに比例していないことから、不当沈下を防止できない場合を生じることになる。
そこで本発明は、圧縮強さではなく、圧縮弾性率を基準に発泡プラスチックブロックを選択することで、上記載荷重による不当沈下の発生を防止できるようにするものである。
すなわち、本発明の第1は、前面壁と背面傾斜地とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロックが積層された、傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、
前記発泡プラスチックブロックが、相対的に圧縮弾性率が高い第一の発泡プラスチックブロックと、相対的に圧縮弾性率が低い第二の発泡プラスチックブロックとで構成されており、前記空所の最底部を含む少なくとも一段に前記第一の発泡プラスチックブロックが積層され
前記発泡プラスチックブロックの圧縮弾性率をE(N/cm 2 )、載荷重をF(N/cm 2 )、背面傾斜地の表面から積層位置における発泡プラスチックブロックの前面壁側端縁までの水平距離をL(mm)、背面傾斜地の傾斜角度をθ(度)、許容される塑性歪みをΔh(mm)とした時に、前記空所の最底部を含む少なくとも一段の発泡プラスチックブロックが下記式を満たすことを特徴とする軽量盛土を提供するものである。
E>K×F×L・tanθ÷Δh〔但し、Kは定数(K=3)〕
本発明の第2は、前面壁と背面傾斜地とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロックが積層された、傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、
前記発泡プラスチックブロックが、相対的に圧縮弾性率が高い第一の発泡プラスチックブロックと、相対的に圧縮弾性率が低い第二の発泡プラスチックブロックとで構成されており、前記前面壁の背面直後に前記第一発泡プラスチックブロックが積層され
前記発泡プラスチックブロックの圧縮弾性率をE(N/cm 2 )、載荷重をF(N/cm 2 )、背面傾斜地の表面から積層位置における発泡プラスチックブロックの前面壁側端縁までの水平距離をL(mm)、背面傾斜地の傾斜角度をθ(度)、許容される塑性歪みをΔh(mm)とした時に、前記空所の最底部を含む少なくとも一段の発泡プラスチックブロックが下記式を満たすことを特徴とする軽量盛土を提供するものである。
E>K×F×L・tanθ÷Δh〔但し、Kは定数(K=3)〕
本発明の第3は、前面壁と背面傾斜地とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロックが積層された、傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、
前記発泡プラスチックブロックが、相対的に圧縮弾性率が高い第一の発泡プラスチックブロックと、相対的に圧縮弾性率が低い第二の発泡プラスチックブロックとで構成されており、前記空所の最底部を含む少なくとも一段と、前記前面壁の背面直後とにそれぞれ前記第一の発泡プラスチックブロックが積層され
前記発泡プラスチックブロックの圧縮弾性率をE(N/cm 2 )、載荷重をF(N/cm 2 )、背面傾斜地の表面から積層位置における発泡プラスチックブロックの前面壁側端縁までの水平距離をL(mm)、背面傾斜地の傾斜角度をθ(度)、許容される塑性歪みをΔh(mm)とした時に、前記空所の最底部を含む少なくとも一段の発泡プラスチックブロックが下記式を満たすことを特徴とする軽量盛土を提供するものである。
E>K×F×L・tanθ÷Δh〔但し、Kは定数(K=3)〕
上記本発明の第1乃至第3は、それぞれ、前記第一の発泡プラスチックブロックが押し出し法ポリスチレン発泡体で構成されており、圧縮強度バランスV/T(但し、Vは厚さ方向の圧縮強さ、Tは厚さ方向と長さ方向と幅方向の各圧縮強さの合計値)が0.4以上であること
上段にも前記第一の発泡プラスチックブロックが積層されていること、
を好ましい態様として含むものである。
本発明によれば、傾斜地の拡幅用の計量盛土における経時的な不当沈下を防止することができる。
本発明に係る軽量盛土の第1の例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る軽量盛土の第2の例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る軽量盛土の第3の例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る軽量盛土の第4の例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る軽量盛土の第5の例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る軽量盛土の第6の例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る軽量盛土の具体例の説明図である。
以下、図面に基づいて本発明を説明する。なお、以下に参照する図面において、同じ符号は同様の構成要素を示す。
先ず、本発明の軽量盛土の第1の例について説明する。
図1において、1は発泡プラスチックブロックで、その中でも1aは相対的に圧縮弾性率が高い第一の発泡プラスチックブロック、1bは相対的に圧縮弾性率が低い第二の発泡プラスチックブロックである。2は背面傾斜地、3は前面壁で、前面壁3と背面傾斜地2とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロック1が積層されている。4は発泡プラスチックブロック1の充填層の中間部に配置されたコンクリート床版、11は基礎コンクリートである。また、10はコンクリート床版5、路床6、下層路盤7、上層路盤8、表層9等からなる道路舗装体、12は道路舗装体10の前面壁3側に設けられたガードレール基礎である。
傾斜地の拡幅用の盛土構造においては、前述のように、背面傾斜地2の勾配がきつい程、同じ道路幅とする場合にも盛土構造がより高く大規模になると共に、背面傾斜地2の傾斜方向下向きにより大きな動力が発生する。かかる滑動力は発泡プラスチックブロック1に対しては圧縮力として作用する。発泡プラスチックブロック1の積層領域は略逆直角三角形状であり、その断面は下層ほど小さくなるため、下層の発泡プラスチックブロック1ほどより大きな圧縮応力が作用することになる。
一方、発泡プラスチックブロック1を積層して構成した軽量盛土を用いた盛土構造において、軽量盛土における初期の歪みは弾性歪みである。軽量盛土には、経時的に塑性歪みを生じるが、圧縮弾性率にほぼ比例して発生し、通常これは弾性歪みの3〜4倍程度までで安定することが判明している。また、前述のように、圧縮強さの大小は必ずしも圧縮弾性率の大小とは一致していない。
そこで本例では、特に滑動力が集中しやすい最底部を含む少なくとも一段に第一の発泡プラスチックブロック1aを積層し、その他の領域に第二の発泡プラスチックブロック1bを積層することにより、最底部を含む少なくとも下段側の領域に、滑動力による偏った塑性歪みが発生することを抑制できるようにしているものである。すなわち、最底部を含む下段側の発泡プラスチックブロック1が動力によって大きく圧縮変形することで、軽量盛土の前面壁3側が背面傾斜地2側に比して大きく沈下してしまうことを防止することができる。
発泡プラスチックブロック1の材質としては、例えばポリスチレン発泡体、ポリエチレン発泡体,ポリウレタン発泡体等を用いることができるが、機械的強度に優れることから、ポリスチレン発泡体が好ましい。また、ポリスチレン発泡体でも、コスト的には型内法(ビーズ法)ポリスチレン発泡体が好ましい。しかし、第一の発泡プラスチックブロック1aとしては、耐水性及び機械的強度に優れる押し出し法ポリスチレン発泡体で構成されていることが好ましい。また、押し出し法ポリスチレン発泡体で構成された発泡プラスチックブロック1aを用いる場合、圧縮強度バランスV/T(但し、Vは厚さ方向の圧縮強さ、Tは厚さ方向と長さ方向と幅方向の各圧縮強さの合計値)が0.4以上であることが好ましい。圧縮強度バランスV/T≧0.4であることにより、構成される盛土の安定性をより高めることができる。
押し出し法ポリスチレン発泡体の場合、通常の製造設備では、発泡性ポリスチレンビーズを原材料とする型内法ポリスチレン発泡体のように厚さの大きいものは製造できない。例えば500mmもの厚さの押し出し法ポリスチレン発泡体を商業的に製造するのは、設備が特殊で製造コストが高価となる。現実には、100mm以上の厚さのものは製品の均質性が極端に悪くなるという問題があり、押し出し法ポリスチレン発泡体は、商業的に製造する場合、100mm程度の厚さが現実的な限界と言える。このため、発泡プラスチックブロック1を押し出し法ポリスチレン発泡体で形成する際には、押し出し法ポリスチレン発泡体の板状体を複数重ねて接着したりベルト掛けしたりして一体化したものを用いることが好ましい。
発泡プラスチックブロック1の圧縮弾性率をE(N/cm2)、載荷重をF(N/cm2)、背面傾斜地2の表面から積層位置における発泡プラスチックブロック1の前面壁3側端縁までの水平距離をL(mm)、背面傾斜地2の傾斜角度をθ(度)、許容される塑性歪みをΔh(mm)とした時に、空所の最底部を含む少なくとも一段の発泡プラスチックブロック1が下記式(1)を満たすことが好ましい。なお、載荷重とは、積層された発泡プラスチックブロック1上に構築される道路舗装体及びガードレール基礎12等の付帯構造物の合計荷重で、継続的に発泡プラスチックブロック1に加わる静的荷重を言い、通過する車輛等の動的荷重は含まない。
E>K×F×L・tanθ÷Δh〔但し、Kは定数(K=3)〕 ・・・(1)
空所の最底部を含む少なくとも一段の発泡プラスチックブロック1が上記の式(1)を満たすことにより、発泡プラスチックブロック1の積層高さの低い背面傾斜地2側から積層高さが高い前面壁3側まで、全体の歪み量をより均一化することができる。また、下側の発泡プラスチックブロック1にだけ上記式(1)を適用した場合、必然的に第1の例に係る積層状態となり、発泡プラスチックブロック1全体に上記式(1)を適用した場合、次に述べる第2の例に係る積層状態となる。なお、定数Kは、経時的な塑性歪みを初期歪み(弾性歪み)の3倍と想定し、K=3とする。
次に、本発明の軽量盛土の第2の例について図2に基づいて説明する。
傾斜地の拡幅用の盛土構造において、前面壁3側(谷側)は、例えばガードレール基礎12等のコンクリート構造物が設置されることで、背面傾斜地2側(山側)よりも載荷重が大きくなる場合が多い。このため、前面壁3の背面直後に積層されている発泡プラスチックブロック1には、他の発泡プラスチックブロック1に比して大きな圧縮力を受けることが生じる。また、前面壁3側は発泡プラスチックブロック1が高く積まれるため、大きな塑性歪が発生しやすい。本例においては、この前面壁3の背面直後の発泡プラスチックブロック1として、第一の発泡プラスチックブロック1aを積層し、その他の領域に第二の発泡プラスチックブロック1bを積層することで、全体の歪がほぼ均一となるように調整しているものである。
上述の本発明の軽量盛土の第1の例と第2の例は、図3に示す第3の例のように組み合わせて実施することができる。つまり、最底部を含む少なくとも一段と、前面壁3の背面直後にそれぞれ第一の発泡プラスチックブロック1aを積層し、その他の領域に第二の発泡プラスチックブロック1bを積層したものとすることができる。このようにすることによって、偏った塑性歪の発生をより一層抑制しやすくなる。なお、最底部を含む少なくとも一段に用いる第一の発泡プラスチックブロック1aと、前面壁3の背面直後に用いる第一の発泡プラスチックブロック1aとは、第二の発泡プラスチックブロック1bより圧縮弾性率が高いものであれば、同じ材質及び物性のものでもこれらが異なるものでもよい。
図4の第4の例は、最底部を含む少なくとも一段と、最上段の発泡プラスチックブロック1として第一の発泡プラスチックブロック1aを積層し、その他の領域の発泡プラスチックブロック1として第二の発泡プラスチックブロック1bを積層したものである。このようにすることにより、道路舗装体10(床版、路床砂、路盤、表層等から構成)の厚さを薄くでき、盛土構造の軽量化を図ることができると共に、より経済的な道路設計が可能になる。
図5の第5の例は、前面壁3の背面直後と、最上段の発泡プラスチックブロック1として第一の発泡プラスチックブロック1aを積層し、その他の領域の発泡プラスチックブロック1として第二の発泡プラスチックブロック1bを積層したものである。また、図6の第6の例は、第4の例と第5の例を組み合わせもので、最底部を含む少なくとも一段と、前面壁3の背面直後と、最上段の発泡プラスチックブロック1として第一の発泡プラスチックブロック1aを積層し、その他の領域の発泡プラスチックブロック1として第二の発泡プラスチックブロック1bを積層したものである。いずれの場合も、道路舗装体10の厚さを薄くでき、盛土構造の軽量化を図ることができると共に、より経済的な道路設計が可能になる。
なお、最底部を含む少なくとも一段に用いる第一の発泡プラスチックブロック1aと、前面壁3の背面直後に用いる第一の発泡プラスチックブロック1aと、最上段に用いる第一の発泡プラスチックブロック1aとは、第二の発泡プラスチックブロック1bより圧縮弾性率が高いものであれば、同じ材質及び同じ物性のものでもこれらの一方又は両者が異なるものでもよい。
次に、図7に基づいて、本発明の軽量盛土の一具体例を説明する。
図示されるように、下部に積層する発泡プラスチックブロック1として、後部の第一の発泡プラスチックブロック1a’と前部の第一の発泡プラスチックブロック1a”とを用い、残りの上部の発泡プラスチックブロック1として、第二の発泡プラスチックブロック1bを用いる。
載荷重F=2.06N/cm2、背面傾斜地2の表面から積層位置における第二の発泡プラスチックブロック1bの前面壁3側端縁までの水平距離をL=6000mm、背面傾斜地2の傾斜角度をθ=45度、許容される全体の塑性歪みをΔh=50mmとする。また、背面傾斜地2の表面から、後部に位置する第一の発泡プラスチックブロック1a’の前面壁3側端縁までの水平距離L1=2000mm、背面傾斜地2の表面から、前部に位置する第一の発泡プラスチックブロック1a”の前面壁3側端縁までの水平距離L2=4000mm、上部の第二の発泡プラスチックブロック1bについて許容される塑性歪みをΔh’=30mm、後部に位置する第一の発泡プラスチックブロック1a’の圧縮弾性率をE1、前部に位置する第一の発泡プラスチックブロック1a”の圧縮弾性率をE2とする。
上記条件を前記式(1)に当てはめると以下の通りとなる。
E1>3×2.06×2000×1÷(50−30)=618N/cm2
E2>3×2.06×4000×1÷(50−30)=1236N/cm2
上記の結果から、後部に位置する第一の発泡プラスチックブロック1a’については、圧縮弾性率が618N/cm2を超える物性のものを選択し、前部に位置する第一の発泡プラスチックブロック1a”については、圧縮弾性率が1236N/cm2を超える物性の物を選択すればよいことが分かる。
1 発泡プラスチックブロック
1a,1a’,1a” 第一の発泡プラスチックブロック(圧縮弾性率が高い発泡プラスチックブロック)
1b 第二の発泡プラスチックブロック(圧縮弾性率が低い発泡プラスチックブロック)
2 背面傾斜地
3 前面壁
4 中間床版
5 上部床版
6 路床砂
7 下層路盤
8 上層路盤
9 表層
10 道路舗装体
11 基礎コンクリート
12 ガードレール基礎

Claims (5)

  1. 前面壁と背面傾斜地とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロックが積層された、傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、
    前記発泡プラスチックブロックが、相対的に圧縮弾性率が高い第一の発泡プラスチックブロックと、相対的に圧縮弾性率が低い第二の発泡プラスチックブロックとで構成されており、前記空所の最底部を含む少なくとも一段に前記第一の発泡プラスチックブロックが積層され
    前記発泡プラスチックブロックの圧縮弾性率をE(N/cm 2 )、載荷重をF(N/cm 2 )、背面傾斜地の表面から積層位置における発泡プラスチックブロックの前面壁側端縁までの水平距離をL(mm)、背面傾斜地の傾斜角度をθ(度)、許容される塑性歪みをΔh(mm)とした時に、前記空所の最底部を含む少なくとも一段の発泡プラスチックブロックが下記式を満たすことを特徴とする軽量盛土。
    E>K×F×L・tanθ÷Δh〔但し、Kは定数(K=3)〕
  2. 前面壁と背面傾斜地とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロックが積層された、傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、
    前記発泡プラスチックブロックが、相対的に圧縮弾性率が高い第一の発泡プラスチックブロックと、相対的に圧縮弾性率が低い第二の発泡プラスチックブロックとで構成されており、前記前面壁の背面直後に前記第一発泡プラスチックブロックが積層され
    前記発泡プラスチックブロックの圧縮弾性率をE(N/cm 2 )、載荷重をF(N/cm 2 )、背面傾斜地の表面から積層位置における発泡プラスチックブロックの前面壁側端縁までの水平距離をL(mm)、背面傾斜地の傾斜角度をθ(度)、許容される塑性歪みをΔh(mm)とした時に、前記空所の最底部を含む少なくとも一段の発泡プラスチックブロックが下記式を満たすことを特徴とする軽量盛土。
    E>K×F×L・tanθ÷Δh〔但し、Kは定数(K=3)〕
  3. 前面壁と背面傾斜地とから形成された空所に盛土材として発泡プラスチックブロックが積層された、傾斜地の拡幅用の軽量盛土において、
    前記発泡プラスチックブロックが、相対的に圧縮弾性率が高い第一の発泡プラスチックブロックと、相対的に圧縮弾性率が低い第二の発泡プラスチックブロックとで構成されており、前記空所の最底部を含む少なくとも一段と、前記前面壁の背面直後とにそれぞれ前記第一の発泡プラスチックブロックが積層され
    前記発泡プラスチックブロックの圧縮弾性率をE(N/cm 2 )、載荷重をF(N/cm 2 )、背面傾斜地の表面から積層位置における発泡プラスチックブロックの前面壁側端縁までの水平距離をL(mm)、背面傾斜地の傾斜角度をθ(度)、許容される塑性歪みをΔh(mm)とした時に、前記空所の最底部を含む少なくとも一段の発泡プラスチックブロックが下記式を満たすことを特徴とする軽量盛土。
    E>K×F×L・tanθ÷Δh〔但し、Kは定数(K=3)〕
  4. 前記第一の発泡プラスチックブロックが押し出し法ポリスチレン発泡体で構成されており、圧縮強度バランスV/T(但し、Vは厚さ方向の圧縮強さ、Tは厚さ方向と長さ方向と幅方向の各圧縮強さの合計値)が0.4以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の軽量盛土。
  5. 最上段にも前記第一の発泡プラスチックブロックが積層されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の軽量盛土。
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