JP4148208B2 - 配電系統の状態推定装置,方法及びプログラム - Google Patents

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本発明は、観測情報と設備情報を元に配電系統の電圧,電流等の潮流状態を推定する潮流状態推定装置,方法及びプログラムに関するものである。
配電系統への分散型電源導入時の電圧維持や電力会社の設備新設・保守の省力化の要求に対し、配電系統の実状を把握した電圧・電流管理の必要性が増している。電力系統の状態推定技術は、特に高圧送電系統において各変電所(ノード)の測定値が十分に(冗長に)えられる場合を中心に技術開発が進められてきた。例えば、特公平7−16289号公報に示されるように、電力系統の複数の地点で観測される潮流の観測値に重みを持たせ、重み付き最小二乗法によって系統の状態を推定する方法が示されている。
一方、測定情報が十分得られない配電系統の潮流状態推定方法については、これまでに、特開2003−79071号公報に配電変電所の送り出し電流からフィーダ内各区間の電流を推定する技術が示されている。これは、配電系統の送り出し電流を測定し、各区間の負荷特性データベースに基づいて各区間電流として配分し、各区間の負荷電流や電力を推定する方法である。
特公平7−16289号公報 特開2003−79071号公報
前述の方法では、観測値が十分に得られない場合、潮流状態を推定することが困難であったり、また配電系統内の各地点の電圧情報が得られた場合にその情報を活用して推定精度を向上させることが困難である課題があった。本発明はこれらの課題を解決し、配電系統の限られた電圧・電流観測値から配電系統の潮流状態を精度良く推定する状態推定装置,方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の特徴は、配電系統の潮流状態を推定する配電系統状態推定装置であって、配電系統の計測値を格納する計測データベースと、配電系統に接続される負荷または発電量の上下限値,日変化パターンまたは線路インピーダンス修正量上下限値を格納する設備データベースと、潮流計算データベースから読み出した配電系統の計測値及び設備データベースから読み出した配電系統に接続される負荷または発電量の上下限値,日変化パターンまたは線路インピーダンス修正量上下限値に基づいて配電系統状態の推定値を算出する配電系統状態推定部と、配電系統状態推定部が算出した配電系統状態の推定値を表示する表示部とを備えた点にある。
本発明によれば、配電系統に設置された限られたセンサからの電圧・電流等の観測値から配電系統の負荷・発電電力,線路潮流,母線電圧などの潮流状態や線路インピーダンスを、得られた測定情報に応じて精度良く推定することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す図である。図1は配電系統100と、状態推定装置
10とそれらを結ぶ通信ネットワーク200の構成を示した図である。配電系統100は、配電変電所110とノード(母線)130およびそれらを接続する線路140,ノード130に接続される負荷150や発電設備160,配電線路に設置されるセンサ170で構成される。配電変電所110は配電変電所母線120や、センサ170を含む。センサは、線路の電流,電流力率,有効電力P,無効電力Q,ノード電圧Vを測定し、通信ネットワーク200を介して状態推定装置10に情報を送る。
次に状態推定装置10の構成について説明する。表示装置11,キーボードやマウス等の入力手段12,コンピュータ(CPU)13,通信手段14,RAM15,各種データベース(潮流計算データベース21,計測データベース22,設備データベース23,状態推定結果データベース24,プログラムデータベース25)がバス線30に接続されている。コンピュータ(CPU)13は、計算プログラムを実行して表示すべき画像データの指示,各種データベース内のデータの検索等を行う。RAM15は表示用の画像データ,潮流計算結果,最適化計算結果,状態推定結果データベース24等の計算結果データを一旦格納するメモリーであり、CPU13によって必要な画像データを生成して表示装置11(例えば表示ディスプレイ画面)に表示する。
状態推定装置内のメモリには大きく分けて5つのデータベースが格納される。潮流計算データベース21には、線路140のインピーダンスを示す線路定数Z(=R+jX),負荷・発電量,系統の線路やノードの接続状況を表す系統構成データが記憶されている。計測データベース22には、配電系統100内のセンサ170で計測された線路の電流,電流力率,有効電力P,無効電力Q,負荷や発電量,ノード電圧Vなどの情報が格納される。これらのデータは、通信線路210や通信ネットワークや状態推定装置10の通信手段14を介して伝送される。設備データベース23は、配電系統内の負荷150や発電設備160の有効・無効電力の上下限や日変化パターンや、配電系統内の線路140の線路定数Z(=R+jX)の上下限のデータを格納する。状態推定結果データベース24は、状態推定計算の結果である線路の有効電力,無効電力,電流,電流力率,負荷や発電量,ノード電圧,線路定数などの計算結果を格納する。プログラムデータベース25は、計算プログラムである潮流計算プログラム,状態推定計算プログラム,最適化計算プログラムを格納する。これらのプログラムは必要に応じてCPU13に読み出され、計算実行される。
次に図2,図3を用いて設備データベース23に格納されるデータについて説明する。図2は負荷の上下限,日変化パターンを示す説明図である。横軸は時間(1日分の24時間)を表し、縦軸は負荷の有効電力量を示す。PLmax211は各時間帯の負荷最大値を、PLmin212 は同様に負荷最小値を表す。これらのデータは、各時間帯の負荷の取りうる最大値,最小値と見なすことも可能であり、後述の状態推定計算アルゴリズムで上下限制約値として扱われる。PLa210は負荷の有効電力の日変化パターンを示すグラフであり、各負荷毎に設けられる。負荷の有効電力が測定されず不明である場合は、この日変化パターンの該当時刻tの有効電力値PLa(t)を疑似測定値として用いることができる。また、状態推定計算の過程で、負荷の有効電力を修正する必要が生じた場合の上下限は、時刻tではそれぞれPLmax(t),PLmin(t)とすることで、推定される負荷量を上下限内に納めることができる。
図3は発電の上下限,日変化パターンを示す説明図である。図2と同様に横軸は時間
(1日分の24時間)を表し、縦軸は発電の有効電力量を示す。PGmax221 は各時間帯の発電最大値を、PGmin222 は同様に発電最小値を表す。これらのデータは、各時間帯の発電の取りうる最大値,最小値と見なすことも可能であり、後述の状態推定計算アルゴリズムで上下限制約値として扱われる。PGa220は発電の有効電力の日変化パターンを示すグラフであり、各発電設備毎に設けられる。発電の有効電力が測定されず不明である場合は、この日変化パターンの該当時刻tの有効電力値PGa(t)を疑似測定値として用いることができる。また、状態推定計算の過程で、発電の有効電力を修正する必要が生じた場合の上下限は、時刻tではそれぞれPGmax(t),PGmin(t)とすることで、推定される発電量を上下限内に納めることができる。ここでは、有効電力に関するデータについて示したが、無効電力のデータを用意することで、無効電力の状態推定に用いることができる。
次に、状態推定装置10の計算処理内容について説明する。図4は状態推定処理アルゴリズムを示すフローチャートである。ここでは、ある時刻において有効・無効電力量が不明である負荷・発電量を推定し、そのデータを用いて潮流計算を行うことで、系統内各所の電圧,電流,有効無効潮流を計算する、状態推定アルゴリズムの例を示している。以下、処理の流れを説明する。
まず、ステップS1で系統条件の設定を行う。ここでは、潮流計算に必要となる線路インピーダンスZ(=R+jX),負荷・発電量P,Q初期値を、潮流計算データベース21や設備データベース23や入力手段12のユーザ入力からRAM15に読み出す。ステップS2では負荷・発電量の上下限制約を設定する。上下限データは設備データベース23から読み出すか、ユーザ入力から読み出す。ここで、図2,図3を用いた説明における上下限制約を用いてもよい。また、負荷・発電力を修正する対象であるか否かについても、予め設備データベース23に設定しておくか、ユーザが入力手段12を介して指定しておく。ステップS3で、ステップS1で設定したデータを用いて潮流計算を行い、各ノードの電圧,線路潮流(有効・無効電力潮流,線路電流,電流力率など)を計算し、計算結果をRAM15に格納する。ステップS4で、計測データベース22に格納されたデータか、通信手段14と通信ネットワークを介してセンサ170で測定されたデータをRAM15に読み出す。ここで、測定データのなかで状態推定計算に用いるデータであるか使用しないデータであるかは、計測データベース22に予め設定されているか、ユーザが入力手段12を介して指定しておく。ステップS5では潮流計算による感度係数α,βを計算する。この感度係数は、負荷・発電量のP,Qの変化に対するノード電圧,線路潮流等の変化を表す係数であり、計算方法の詳細は後述する。ステップS6では、ステップS3で計算された潮流計算結果と、ステップS4で読み出した計測データとの偏差を計算する。例えば、あるノードmの電圧については、測定値Vm′と潮流計算結果Vmの偏差ΔVmを
ΔVm=Vm′−Vmのように求めておく。電流,有効・無効電力等についても、状態推定計算に用いる測定値がある場合は同様に計算しておく。ステップS7で、負荷・発電量の修正量を計算する。ここで、修正量は感度係数等を用いて問題を二次計画問題として定式化を行い、それを最適化計算プログラムで解くことで計算することができる。定式化方法の詳細は後述する。最適化計算プログラムとしては一般的な二次計画法を解くアルゴリズムを用いることで、一意に解が得られる。ステップS8では、ステップS7で計算した負荷・発電量の修正量に基づいて、潮流計算入力データの負荷・発電量を修正する。修正後の入力データを用いて潮流計算を再度実施し、各ノードの電圧,線路潮流(有効・無効電力潮流,線路電流,電流力率など)を計算し、計算結果を状態推定結果データベース
24に格納する。この潮流計算結果と、ステップS4で読み出した計測データとの偏差を再度計算し、偏差を求める。この偏差が基準値以上であれば、ステップS9からステップS5に戻り、再度負荷・発電量の修正量を求める。偏差が基準値以内であれば、系統の状態推定結果が得られたものとして終了する。
次に、図4のステップS7で行う最適化計算のための定式化の詳細について説明する。負荷・発電量の修正量計算問題は、二次計画法として定式化される。まず目的関数について説明する。目的関数は、潮流・負荷・発電量などの測定値と推定値の誤差に重み係数をかけたものの総和とし、(式1)で定義される。
Figure 0004148208
ここで、yは電流I,電圧V,有効電力P,無効電力Qの、測定値と計算値の偏差を定義する中間変数であり、(式2)で表される。
Figure 0004148208
これらの式は、二次計画問題の中の等式制約として扱われる。ここで、ΔLpj はノードjに接続される負荷または発電の有効電力の修正量を、ΔLqj は同じく無効電力の修正量を表す。ΔLpj,ΔLqjとyが最適化問題の変数となる。
次に、不等式制約として、負荷・発電量の測定値,推定値の修正量上限制約を定式化する。これは、各負荷・発電量の修正量に上限を設ける制約である。ここで、例えば、測定された値は測定誤差程度に、測定値がない負荷などは大きい値とし、誤差のしわとりを行う負荷を限定させることも可能となる。負荷・発電量の上下限制約から、負荷・発電量の修正量ΔLp,ΔLqの上下限も容易に計算できるため、これらの上下限制約として問題を(式3a)〜(式3d)のように定義することができる。
Figure 0004148208
次に(式2)で用いた感度係数α,βについて説明する。ここで、感度係数は、図8に示すように、例えばノードjの負荷・発電量のΔLj を変化させた場合に、ノードi130の電圧変化量ΔVijや線路k140に流れる電流変化量ΔIkj,有効電力変化量ΔPkj,無効電量変化量ΔQkjを示す指標である。これらの指標は、初期系統条件から負荷(発電量)を微少量変化させて潮流計算を行い、初期条件での潮流計算結果との偏差を求めることで把握することができる。負荷・発電の有効電力変化に対する感度係数α,無効電力変化に対する感度係数βの計算式は(式4a)〜(式4d)で表される。
Figure 0004148208
以上のように定式化された二次計画問題を解くことで、負荷・発電修正量ΔLp,ΔLqを得ることができる。
次に、配電線路インピーダンスの推定方法について示す。配電線路インピーダンスは通常の潮流計算では定数として扱われるが、実際は配電線路の敷設状況によっておなじ配電線種、亘長でもインピーダンスが1割以上異なることもあり得る。そこで、配電線路の計測データと前述の状態推定計算アルゴリズムによって、配電線インピーダンスの実際の定数を推定するアルゴリズムが必要となる。以下、配電線インピーダンス推定アルゴリズムについて説明する。配電線インピーダンス推定は、複数時間断面の状態推定計算結果を用いて計算を行う。まず、図5で計算に用いる各種データの計算方法を説明する。図5(a)はあるノードkの負荷・発電量の一例を示したグラフである。横軸は時間を表す。実線
231は有効電力Pf、点線232は無効電力Qfの状態推定計算結果を表す。ここで、時刻t1,t2の二つの時刻の状態推定計算結果データに着目する。時刻t1の有効電力Pf(t1)と時刻t2の有効電力Pf(t2)の偏差をΔPfとする。同様に、無効電力についてもQf(t1)とQf(t2)の偏差をΔQfと定義する。一方、図5(b)は同時刻のあるノード(母線)iの電圧の一例を示したグラフである。実線233は各時刻の状態推定計算結果の電圧推定値を示している。時刻t1の電圧推定値Vn(t1)と時刻t2の電圧推定値ΔVn(t2)の偏差をΔVnとする。また、図中の黒丸は電圧測定値を表す。時刻t1の電圧測定値Vn′(t1)と時刻t2の電圧測定値ΔVn′(t2)の偏差を
ΔVn′と定義する。電圧推定値の偏差ΔVnと電圧測定値の偏差ΔVn′の差分を
ΔVzと定義する。
次に、これらの値を用いて線路インピーダンス修正量を計算するアルゴリズムについて図6を用いて説明する。
まず、ステップS21で系統条件の設定を行う。ここでは、潮流計算に必要となる線路インピーダンスZ(=R+jX),負荷・発電量P,Q初期値を、潮流計算データベース21や設備データベース23や入力手段12のユーザ入力からRAM15に読み出す。ステップS22では線路インピーダンスを修正する線路の選択およびインピーダンスの上下限制約を設定する。上下限データは設備データベース23から読み出すか、ユーザ入力から読み出す。線路インピーダンスを修正する対象であるか否かについても、予め設備データベース23に設定しておくか、ユーザが入力手段12を介して指定しておく。ステップS23で、推定に用いる時間断面t1,t2を選択する。これは、予め設備データベース23に設定しておくか、ユーザが指定する。ステップS24で、時間断面t1,t2の状態推定計算を行い、各ノードの電圧,線路潮流(有効・無効電力潮流など)を計算しておく。ステップS25で、図5で説明した線路潮流変化量ΔPf,ΔQfを計算する。ステップS26では潮流計算による感度係数γr,γxを計算する。この感度係数は、線路インピーダンスのr,xの変化に対するノード電圧偏差ΔVzの変化を表す係数である。計算方法は前述の感度係数α,βの計算と同様に複数回の潮流計算によって計算することができる。具体的には、t1の時間断面での状態推定計算結果である初期条件(条件1)から線路抵抗r(またはリアクタンスx)を微少量変化させ、なおかつ各負荷(または発電量)をΔPf,ΔQfほど変化させた条件(条件2)で潮流計算を行い、条件1,2の電圧差分ΔVn″を計算し、初期条件でのt1,t2での状態推定結果から求めたΔVn′との偏差を求めることで把握することができる。すなわち、感度γr=(ΔVn′−
ΔVn″)/Δr,感度γx=(ΔVn′−ΔVn″)/Δx、の式で求められる。ステップS27では、図5(b)で説明した、計測データを潮流計算結果データの偏差ΔVz(=ΔVn−ΔVn′)の計算を行う。この偏差を0とするようなインピーダンスの修正量が求める答えとなる。ステップS28で、線路インピーダンスの修正量を計算する。ここで、修正量は感度係数等を用いて問題を二次計画問題として定式化を行い、それを最適化計算プログラムで解くことで計算することができる。定式化方法は前述の(式1)〜
(式4)の定式化において、変数ΔLp,ΔLqをインピーダンス修正量Δr,Δxに、感度係数α,βをγr,γxと置き換えることで同様に定式化できる。ステップS29では、ステップS28で計算した線路インピーダンスの修正量に基づいて、潮流計算入力データの線路インピーダンスを修正する。修正後の線路インピーダンスデータとした条件1のデータから、各負荷(または発電量)をΔPf,ΔQfほど変化させた条件(条件2)で潮流計算を再度実施し、偏差ΔVzを再度計算する。このΔVzが基準値以上であれば、ステップS30からステップS26に戻り、再度負荷・発電量の修正量を求める。偏差が基準値以内であれば、系統の線路インピーダンス推定結果が得られたものとして終了する。
次に、図7を用いて状態推定計算結果表示の一例を説明する。図7は配電系統の状態推定計算結果の表示装置11への表示例を示す説明図である。ここでは、ディスプレイ画面への表示を考える。状態推定を行う系統図が画面に表示され、各ノード130に符号N1〜N5が、また各センサ170に符号a〜iが割り付けて表示され、負荷150・発電設備160がノードの符号で、センサ測定情報がセンサの符号で特定できるように表示される。各センサの測定結果と、状態推定計算結果は、例えば一覧表で対比して表示される。
ここで、測定値が得られている値に対しても推定値を計算している理由は、測定値に測定誤差(精度的なもの,時間ずれ的なもの)などが含まれるために、その誤差を含めてもっともつじつまのあう値を計算するために必要となる。例えば、すぐとなりの地点で測定しても、異なる値が情報として収集されるような場合があり、その対策として推定値を計算することが必要となる。ここでは、表91に各測定点での潮流を、表92に各ノードの負荷を、表93に各ノードの発電量を、表94に各線路のインピーダンスを、それぞれ測定値(または初期値)と状態推定計算結果である推定値の対比で示している。このように表示することで、ユーザに状態推定計算結果をわかりやすく伝えることが可能となる。ここでは、画面への出力例を示したが、書類等に印刷可能なフォーマットのデータとしてユーザに提供してもよい。
上記本発明の実施例によれば、配電系統に設置された限られたセンサからの電圧・電流等の観測値から配電系統の負荷・発電電力,線路潮流,母線電圧などの潮流状態や線路インピーダンスを、得られた測定情報に応じて精度良く推定することができる。
また、配電系統の母線電圧範囲などが限られた条件範囲内に保つために必要となる、負荷・発電量の範囲を求めるための設備計画支援用途に利用できる利点がある。
また、各時刻における潮流計算を行うためのデータを用意できるために、将来時刻に発生する系統条件変化に対する系統電圧・電流変化量を予め潮流計算によって把握することができることによって、配電系統の信頼度評価システムや配電自動化システムの機能として用いることも可能となる利点がある。
配電系統に設置された限られたセンサからの電圧・電流等の観測値から配電系統の負荷・発電電力,線路潮流,母線電圧などの潮流状態や線路インピーダンスを、得られた測定情報に応じて精度良く推定するための状態推定装置に適用できる。また、配電系統の母線電圧範囲などが限られた条件範囲内に保つために必要となる、負荷・発電量の範囲を求めるための設備計画支援用途にも活用できる。また、各時刻における潮流計算を行うためのデータを用意できるために、将来時刻に発生する系統条件変化に対する系統電圧・電流変化量を予め潮流計算によって把握することができるため、配電系統の信頼度評価システムや配電自動化システムの機能として用いることも可能である。
配電系統と状態推定装置の構成例を示した説明図である。 負荷の上下限,日変化パターンを示す説明図である。 発電の上下限,日変化パターンを示す説明図である。 状態推定処理アルゴリズムを示すフローチャートである。 負荷・発電量およびノード電圧の一例を示したグラフである。 線路インピーダンス修正量を計算するアルゴリズムを示すフローチャートである。 配電系統の状態推定計算結果の表示例を示す説明図である。 感度係数の求め方を補足する説明図である。
符号の説明
10…状態推定装置、11…表示装置、12…入力手段、13…コンピュータ、14…通信手段、15…RAM、21…潮流計算データベース、22…計測データベース、23…設備データベース、24…状態推定結果データベース、25…プログラムデータベース、30…バス線、100…配電系統、110…配電変電所、130…ノード、140…線路、150…負荷、160…発電設備、170…センサ、200…通信ネットワーク、
210…通信線路、220…PGa、221…PGmax、222…PGmin。

Claims (7)

  1. 配電系統の潮流状態を推定する配電系統状態推定装置であって、
    配電系統の計測値を格納する計測データベースと、
    配電系統に接続される負荷の上下限値,発電量の上下限値,日変化パターンまたは線路インピーダンス修正量上下限値を格納する設備データベースと、
    負荷,発電量またはインピーダンスの変化に対する潮流状態の変化量を表す感度係数を算出する感度係数算出部と、
    前記計測データベースから読み出した配電系統の計測値及び前記設備データベースから読み出した配電系統に接続される負荷または発電量の上下限値,日変化パターンまたは線路インピーダンス修正量上下限値,前記感度係数算出部が算出した感度係数に基づいて前記配電系統状態の推定値を算出する配電系統状態推定部と、
    前記配電系統状態推定部が算出した配電系統状態の推定値を表示する表示部とを備えることを特徴とする配電系統の状態推定装置。
  2. 請求項1において、前記感度係数算出部が算出する感度係数が負荷,発電量,インピーダンス変化に対する線路有効電力,線路無効電力,線路電流,負荷有効電力,発電量有効電力,負荷無効電力,発電量無効電力または母線電圧のいずれかの変化量であることを特徴とする配電系統の状態推定装置。
  3. 請求項1または2において、前記設備データベースは、状態推定計算に用いる測定データのリスト,修正量を求める負荷のリストまたは修正量を求める発電設備のリストを有することを特徴とする配電系統の状態推定装置。
  4. 請求項1からのいずれかにおいて、前記設備データベースは、状態推定計算に用いる測定データ,修正量を求める負荷または修正量を求める発電設備を入力するユーザインターフェイスを有することを特徴とする配電系統の状態推定装置。
  5. 請求項1からのいずれかにおいて、前記状態推定結果データを、配電系統の測定点,ノード,線路,負荷または発電設備と対応させて画面に表示する表示部を有することを特徴とする配電系統の状態推定装置。
  6. 配電系統の潮流状態を推定する配電系統状態推定方法であって、
    配電系統の計測値を計測データベースに記憶する手順と、
    配電系統に接続される負荷の上下限値,発電量の上下限値,日変化パターンまたは線路インピーダンス修正量上下限値を設備データベースに記憶する手順と、
    負荷,発電量またはインピーダンスの変化に対する潮流状態の変化量を表す感度係数を感度係数算出部により算出する手順と、
    前記計測データベースから読み出した配電系統の計測値及び前記設備データベースから読み出した配電系統に接続される負荷上下限値,発電量の上下限値,日変化パターンまたは線路インピーダンス修正量上下限値,前記感度係数算出部が算出した感度係数に基づいて前記配電系統状態の推定値を算出する手順と、
    前記配電系統状態推定部が算出した配電系統状態の推定値を表示部に表示させる手順とを備えることを特徴とする配電系統状態推定方法。
  7. コンピュータを配電系統の計測値を格納する計測データベース,配電系統に接続される負荷または発電量の上下限値,日変化パターンまたは線路インピーダンス修正量上下限値を格納する設備データベース,負荷,発電量またはインピーダンスの変化に対する潮流状態の変化量を表す感度係数を算出する感度係数算出部と、前記潮流計算データベースから読み出した配電系統の計測値及び前記設備データベースから読み出した配電系統に接続される負荷または発電量の上下限値,日変化パターンまたは線路インピーダンス修正量上下限値,前記感度係数算出部が算出した感度係数に基づいて前記配電系統状態の推定値を算出する配電系統状態推定部,前記配電系統状態推定部が算出した配電系統状態の推定値を表示する表示部として機能させる配電系統状態推定プログラム。
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