JP7247051B2 - 計画策定支援装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は計画策定支援装置及び方法に関し、電力系統の系統構成の系統計画の策定を支援する系統計画策定支援システムに適用して好適なものである。
高度経済成長期に大量導入された系統設備の経年劣化や、太陽光をはじめとする再生可能エネルギー電源の導入拡大により電力系統の信頼性低下が懸念される一方、昨今の電力需要低迷により送配電事業者の料金収入が減少している。
このため送配電事業者では、電力系統の信頼性を担保しつつ、設備投資を効率化することが課題となっており、高信頼かつ経済合理的な電力系統の系統構成の計画(以下、これを系統計画と呼ぶ)の策定が求められている。
例えば、特許文献1には、系統設備の劣化状態に関する設備状態情報を取得し、設備状態情報に基づいて電力系統の構成を変更して変更後の電力系統における電力の潮流情報を求め、潮流情報に基づいて変更後の電力系統が実現可能か否かを判断し、実現可能であると判断された電力系統の構成を表示部に出力する装置が開示されている。
特開2019-088106号公報
ところで、昨今の再生可能エネルギー電源の導入拡大や電力需要の低迷等を踏まえると、系統設備の劣化状態に関する設備状態情報のみを考慮した系統計画では、電力系統に接続されている再生可能エネルギー電源や電力需要が変化した場合に、電力系統の信頼性や送配電事業者の経済性を担保できない。系統設備の経年劣化といった所謂内部環境の変化だけでなく、再生可能エネルギー電源の導入拡大や電力需要の低迷といった所謂外部環境の変化まで考慮した系統計画の策定が求められる。外部環境が変化した場合でも電力系統の信頼性や送配電事業者の経済性を担保できる系統計画を策定することが課題である。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、外部環境が変化した場合でも電力系統の信頼性や送配電事業者の経済性を担保可能な系統計画の策定を支援し得る計画策定支援装置及び方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、電力系統の系統計画の策定を支援する計画策定支援装置において、プログラムが格納された記憶装置と、前記記憶装置に格納された前記プログラムに基づいて所定処理を実行するプロセッサとを設け、前記プロセッサが、現在の前記電力系統に対して将来実行する可能性のある設備対策の実施内容を含む対策候補情報と、外部環境の変動パラメータを含む環境条件情報とに基づいて、前記外部環境の許容範囲が付与された、現在の前記電力系統の系統構成から遷移可能な各系統構成の情報である条件付系統構成情報を作成する第1のステップと、前記対策候補情報及び前記条件付系統構成情報に基づいて、計画対象期間において実行可能なすべての前記系統計画の候補を包含する状態遷移モデルを計画モデルとして作成する第2のステップと、前記計画対象期間の各時点における前記外部環境の想定値を含む外部環境想定情報と、前記計画モデルの情報である計画モデル情報とに基づいて、前記計画対象期間において実行可能なすべての前記系統計画の候補を含む計画候補情報を作成すると共に、前記系統計画の候補ごとの評価値をそれぞれ算出する第3のステップとを備える処理を実行し、前記第1のステップにおいて、前記プロセッサが、所定の第1の制約を満たす前記設備対策の集合である対策集合情報を作成し、現在の前記電力系統に対して前記対策集合情報に含まれる前記設備対策を実行したときの前記系統構成を作成し、作成した前記系統構成において前記外部環境の値を前記環境条件情報に基づいて変動させたときの系統断面を作成し、作成した各前記系統断面の信頼度指標を算出し、算出した前記信頼度指標に基づいて作成した前記系統構成における前記外部環境の前記許容範囲を算出し、算出した前記外部環境の前記許容範囲を対応する前記系統構成に付与するようにした。
また本発明においては、電力系統の系統計画の策定を支援する計画策定支援装置において実行される計画策定支援方法であって、現在の前記電力系統に対して将来実行する可能性のある設備対策の実施内容を含む対策候補情報と、外部環境の変動パラメータを含む環境条件情報とに基づいて、前記外部環境の許容範囲が付与された、現在の前記電力系統の系統構成から遷移可能な各系統構成の情報である条件付系統構成情報を作成する第1のステップと、前記対策候補情報及び前記条件付系統構成情報に基づいて、計画対象期間において実行可能なすべての前記系統計画の候補を包含する状態遷移モデルを計画モデルとして作成する第2のステップと、前記計画対象期間の各時点における前記外部環境の想定値を含む外部環境想定情報と、前記計画モデルの情報である計画モデル情報とに基づいて、前記計画対象期間において実行可能なすべての前記系統計画の候補を含む計画候補情報を作成すると共に、前記系統計画の候補ごとの評価値をそれぞれ算出する第3のステップとを設け、前記第1のステップでは、所定の第1の制約を満たす前記設備対策の集合である対策集合情報を作成し、現在の前記電力系統に対して前記対策集合情報に含まれる前記設備対策を実行したときの前記系統構成を作成し、作成した前記系統構成において前記外部環境の値を前記環境条件情報に基づいて変動させたときの系統断面を作成し、作成した各前記系統断面の信頼度指標を算出し、算出した前記信頼度指標に基づいて作成した前記系統構成における前記外部環境の前記許容範囲を算出し、算出した前記外部環境の前記許容範囲を対応する前記系統構成に付与するようにした。
本発明の計画策定支援装置及び方法によれば、外部環境の変化をも考慮した系統計画を策定することができる。
本発明によれば、外部環境が変化した場合でも電力系統の信頼性や送配電事業者の経済性を担保可能な系統計画の策定を支援し得る計画策定支援装置及び方法を実現できる。
本実施の形態による系統計画策定支援システムの全体構成を示すブロック図である。 計画装置の論理構成を示すブロック図である。 電力系統の系統構成の一例を示す概念図である。 設備対策の実行により取り得る可能性のある系統構成の一例を示す概念図である。 計画モデルの構成例を示す図である。 系統設備テーブルの構成例を示す図表である。 対策候補テーブルの構成例を示す図表である。 外部環境条件テーブルの構成例を示す図表である。 条件付系統構成テーブルの構成例を示す図表である。 計画モデルデータの構成例を示す図表である。 外部環境想定テーブルの構成例を示す図表である。 計画候補テーブルの構成例を示す図表である。 評価値テーブルの構成例を示す図表である。 条件付系統構成作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 計画モデル作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 計画候補作成評価処理の処理手順を示すフローチャートである。 系統計画策定支援画面の構成例を示す図である。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)本実施の形態による系統計画策定支援システムの構成
図1において、1は全体として本実施の形態による系統計画策定支援システムを示す。この系統計画策定支援システム1は、系統計画の策定を支援するシステムであり、計画装置2、入出力装置3、系統設備情報管理装置4、系統解析装置5、外部環境情報作成装置6及び計画情報管理装置7を備え、これらがネットワーク8を介して接続されることにより構成されている。
計画装置2は、ユーザによる系統計画の策定を支援するコンピュータ装置であり、内部バス10を介して相互に接続された中央処理部11、主記憶部12、補助記憶部13及び通信部14を備えて構成される。
中央処理部11は、計画装置2全体の動作制御を司るプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit)などから構成される。また主記憶部12は、中央処理部11のワークメモリとして利用されるメモリであり、各種プログラムやデータが一時的に格納される。後述のように補助記憶部13に保持されたプログラムが計画装置2の起動時や必要時に主記憶部12にロードされ、主記憶部12にロードされたプログラムを中央処理部11が実行することにより、後述のような計画装置2全体としての各種処理が実行される。
補助記憶部13は、例えば、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の大容量の記憶装置から構成され、各種プログラムやデータを長期間保持するために利用される。後述する系統設備データ収集プログラム20、条件付系統構成作成プログラム21、計画モデル作成プログラム22、外部環境想定データ収集プログラム23、計画候補作成評価プログラム24、系統設備テーブル25、対策候補テーブル26、外部環境条件テーブル27、条件付系統構成テーブル28、計画モデルデータ29、外部環境想定テーブル30、計画候補テーブル31及び評価値テーブル32も、この補助記憶部13に格納されて保持される。
通信部14は、計画装置2がネットワーク8を介して入出力装置3、系統設備情報管理装置4、系統解析装置5、外部環境情報作成装置6及び計画情報管理装置7との通信を行うためのインタフェースであり、例えばNIC(Network Interface Card)などから構成される。
入出力装置3は、内部バス40を介して接続された入力部41、出力部42及び通信部43を備えて構成される。
入力部41は、ユーザが計画装置2を用いて系統計画を策定する際に必要な情報を入力するためのデバイスであり、例えば、マウスやキーボードなどから構成される。また出力部42は、ユーザが計画装置2を用いて系統計画を策定する際に必要な情報を表示する表示装置であり、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどから構成される。
通信部43は、入出力装置3がネットワーク8を介して計画装置2、系統設備情報管理装置4、系統解析装置5、外部環境情報作成装置6及び計画情報管理装置7との通信を行うためのインタフェースであり、NICなどから構成される。
系統設備情報管理装置4は、現在の電力系統に接続され又は接続される可能性のある個々の系統設備の仕様や接続地点等の情報を含む系統設備情報を蓄積するコンピュータ装置である。また系統解析装置5は、計画装置2からの要求に応じて電力系統の潮流状態や信頼性指標等を演算し、演算結果を計画装置2に送信する機能を有するコンピュータ装置である。
外部環境情報作成装置6は、1年後、2年後、3年後、……といった将来の複数時点における、対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率の想定値と、これらの時点における当該電力系統の負荷の増減率の想定値となどを含む外部環境情報を作成する機能を有するコンピュータ装置である。なお、「増減率」は、現在を基準とした増減率であり、以下においても同様である。また計画情報管理装置7は、計画装置2により作成された計画及び評価値を蓄積するコンピュータ装置である。
(2)本実施の形態による系統計画策定支援機能
(2-1)計画装置の論理構成
次に、本系統計画策定支援システム1の計画装置2に搭載された系統計画策定支援機能について説明する。この系統計画策定支援機能は、対象とする電力系統の系統設備の経年劣化といった内部環境の変化だけでなく、当該電力系統への再生可能エネルギーの導入量の拡大や、電力需要の低迷といった外部環境の変化までをも考慮した系統計画の策定を支援する機能である。
このような系統計画策定支援機能を実現するための手段として、計画装置2の補助記憶部13には、図1に示すように、プログラムとして系統設備データ収集プログラム20、条件付系統構成作成プログラム21、計画モデル作成プログラム22、外部環境想定データ収集プログラム23、計画候補作成評価プログラム24が格納され、データとして系統設備テーブル25、対策候補テーブル26、外部環境条件テーブル27、条件付系統構成テーブル28、計画モデルデータ29、外部環境想定テーブル30、計画候補テーブル31及び評価値テーブル32が格納されている。
系統設備データ収集プログラム20は、現在の電力系統に接続され、又は、接続される可能性のある個々の系統設備の仕様や接続地点等の系統設備情報を系統設備情報管理装置4から収集し、収集した系統設備情報を系統設備テーブル25に格納する機能を有するプログラムである。
また条件付系統構成作成プログラム21は、系統設備テーブル25に格納された系統設備情報と、図17について後述する系統計画策定支援画面50を用いて予めユーザにより対策候補テーブル26に登録された、現在の電力系統に対して実行可能な幾つかの設備対策の候補(系統設備の新設、更新、増強又は除却であり、以下、これを対策候補と呼ぶ)に関する情報と、同じく系統計画策定支援画面50を用いて予めユーザにより外部環境条件テーブル27に格納された外部環境条件情報とに基づいて、対策候補テーブル26に登録された1又は複数の対策候補の実行により取り得る可能性のあるすべての系統構成を作成する機能を有するプログラムである。
例えば、対象とする電力系統が図3に示すような系統構成を有しており、後述する図7に示すように、「系統設備L1の除却(対策M1)」、「系統設備L3の除却(対策M2)」、「系統設備L3の増強(対策M3)」及び「系統設備L2と並行して系統設備L5を新設(対策M4)」という4種類の対策候補が対策候補テーブル26に登録されているものとする。この場合、条件付系統構成作成プログラム21は、対象とする電力系統に対してこれらの対策候補のうちの1又は複数の対策候補を実行することにより取り得る可能性のある当該電力系統の系統構成として図4(A)~(L)に示すような12種類の系統構成を作成する。
なお、図4(A)に示す系統構成S0は、何らの対策も実行しなかった場合の系統構成であり、図4(B)に示す系統構成S1は、系統設備L1を除却する対策候補(M1)を実行した場合の系統構成である。
また図4(C)に示す系統構成S2は系統設備L3を除却する対策候補(M2)を実行した場合の系統構成、図4(D)に示す系統構成S3は系統設備L3を増強する対策候補(M3)を実行した場合の系統構成であり、図4(E)に示す系統構成S4は系統設備L5を新設する対策候補(M4)を実行した場合の系統構成、図4(F)に示す系統構成S5は系統設備L1を除去する対策候補(M1)と、系統設備L3を除却する対策候補(M2)とを実行したときの系統構成である。
さらに図4(G)に示す系統構成S6は、系統設備L1を除却する対策候補(M1)と、系統設備L3を増強する対策候補(M3)とを実行した場合の系統構成であり、図4(H)に示す系統構成S7は、系統設備L1を除却する対策候補(M1)と、系統設備L5を新設する対策候補(M4)とを実行した場合の系統構成である。また図4(I)に示す系統構成S8は、系統設備L3を除却する対策候補(M2)と、系統設備L5を新設する設備対策(M4)とを実行したときの系統構成であり、図4(J)に示す系統構成S9は、系統設備L3を増強する対策候補(M3)と、系統設備L5を新設する設備対策(M4)とを実行した場合の系統構成である。
さらに図4(K)に示す系統構成S10は、系統設備L1及び系統設備L3を除却し、系統設備L5を新設する設備対策(M1、M2及びM5)を実行した場合の系統構成であり、図4(L)に示す系統構成S11は、系統設備L1を除却し、系統設備L3を増強すると共に、系統設備L5を新設する設備対策(M1、M3及びM4)を実行した場合の系統構成である。
また条件付系統構成作成プログラム21は、このように作成した各系統構成における再生可能エネルギーの導入量の増減率の許容範囲及び負荷の増減率の許容範囲をそれぞれ算出し、算出結果を対応する系統構成と対応付けて条件付系統構成情報として条件付系統構成テーブル28にそれぞれ格納する。
計画モデル作成プログラム22は、対策候補テーブル26に格納された対策候補と、条件付系統構成テーブル28に格納された条件付系統構成情報とに基づいて、対策を実行する期間として予め定められた計画対象期間内に実行可能なすべての系統計画を包含する計画モデルを作成する機能を有するプログラムである。
例えば、図3及び図4について上述した例の場合、計画モデル作成プログラム22は、対策候補の実行により取り得る可能性のある系統構成をノードで表し、実行した設備対策をブランチで表した図5に示すような状態遷移モデルを計画モデルとして作成する。そして計画モデル作成プログラム22は、このようにして作成した計画モデルのデータ(以下、これを計画モデルデータと呼ぶ)29を補助記憶部13(図1)に格納する。
また外部環境想定データ収集プログラム23は、1年後、2年後、3年後、……といった将来の複数時点における対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率の想定値と、これらの時点における当該電力系統の負荷の増減率の想定値とを外部環境情報作成装置6から取得し、取得したこれらの想定値を外部環境想定情報として外部環境想定テーブル30に格納する機能を有するプログラムである。
計画候補作成評価プログラム24は、対策候補ごとの対策費用と、計画モデルデータ29と、外部環境想定テーブル30に格納された外部環境想定情報とに基づいて、計画対象期間内に実行可能なすべての系統計画をそれぞれ計画候補として作成すると共に、作成した計画候補ごとにその実行に要する費用等を評価値としてそれぞれ算出する機能を有するプログラムである。計画候補作成評価プログラム24は、作成した各計画候補に関する情報をそれぞれ計画候補テーブル31に格納すると共に、算出したこれら計画候補ごとの評価値を評価値テーブル32に格納する。また計画候補作成評価プログラム24は、これら計画候補及びその評価値を計画情報管理装置7に送信する。この結果、これらの計画候補及びその評価値が計画情報管理装置7に保持される。
さらに計画候補作成評価プログラム24は、これらの計画候補及びその評価値が掲載された図17について後述する系統計画策定支援画面50を作成し、その画面データを入出力装置3の出力部42に送信することにより、これら計画候補及びその評価値を出力部42に表示させる。
一方、系統設備テーブル25は、現在の電力系統に接続され、又は、接続される可能性のある個々の系統設備の仕様や接続地点等の系統設備情報を管理及び保持するためのテーブルであり、図6に示すように、設備ID欄25A、接続地点1欄25B、接続地点2欄25C、設備仕様欄25D、導入年月欄25E及び費用モデル欄25Fを備えて構成される。系統設備テーブル25では、1つの行が対象とする電力系統における1つの系統設備(図3のL1~L4)に対応する。なお図6は、対象とする電力系統の系統構成が図3に示す構成である場合の例を示している。
そして設備ID欄25Aには、対応する系統設備に対して付与されたその系統設備に固有の識別子(設備ID)が格納され、接続地点1欄25B及び接続地点2欄25Cには、それぞれ対応する系統設備の一端側又は他端側が接続された母線(図3の「bus1」~「bus3」)の識別子(母線ID)が格納される。また設備仕様欄25Dは、設備容量等の設備の仕様内容に応じて複数の仕様欄25DAに区分されており、各仕様欄25DAにそれぞれ対応する系統設備の対応する仕様の具体的な数値等が格納される。
さらに導入年月欄25Eには、対応する系統設備が導入された年月が格納され、費用モデル欄25Fには、対応する系統設備の1年間の維持費を算出するためのモデル(費用モデル)が格納される。
従って、図6の例の場合、例えば、「L1」という設備IDが付与された系統設備は「bus1」及び「bus3」という2つの母線間にそれぞれ接続され、設備容量が「100MW」、導入年月が「1970年4月」であることが示されている。また図6では、いずれの系統設備についても、費用モデルが、導入からの経年数(x)に「1.0」を乗算し、乗算結果に「0.0」を加算するという数式モデル(「1.0x+0.0」)で表されていることが示されている。
対策候補テーブル26は、入出力装置3(図1、図2)の入力部41(図1、図2)を介して予めユーザにより登録された、現在の電力系統に対して実行可能な対策候補を管理するために利用されるテーブルである。この対策候補テーブル26は、図7に示すように、対策ID欄26A、対象設備欄26B、対策種別欄26C、対策費用欄26D、対策期限欄26E及び排他制約欄26Fを備えて構成される。対策候補テーブル26では、1つの行が実行可能な1つの設備対策に対応する。
そして対策ID欄26Aには、対応する対策候補に対して付与されたその対策候補に固有の識別子(対策ID)が格納され、対象設備欄26Bには、対応する対策候補において対象となる系統設備の設備IDが格納される。
また対策種別欄26Cには、対応する対策候補の具体的な内容が格納される。本実施の形態の場合、対策候補の具体的内容としては、「新設」、「更新」、「増設」及び「除却」の4種類がある。さらに対策費用欄26Dには、対応する対策候補を実行するのに要する費用が格納され、対策期限欄26Eには、対応する対策候補の有効期限が格納される。
さらに排他制約欄26Fには、対応する対策候補に対して排他関係にある他の対策候補の対策IDが格納される。例えば、「M2」という対策IDが付与された「系統設備L3を除却する」という対策候補と、「M3」という対策IDが付与された「系統設備L3を増強する」という対策候補とは同時に実行できない排他関係にある対策であるため、「M2」という対策候補の排他制約欄26Fに「M3」が格納され、「M3」という対策候補の排他制約欄26Fに「M2」が格納される。
従って、図7の例の場合、例えば「M1」という対策IDが付与された対策候補は、「L1」という設備IDが付与された系統設備を「除却」するものであり、「100k¥」の費用を要し、対策期限が「t≦2」であり、そのとき対策候補テーブル26に登録されている他の対策候補のうち、同時に実行できない対策候補がない(「-」)ことが示されている。
外部環境条件テーブル27は、外部環境の変動パラメータを規定したテーブル、より詳細には、対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率と、その電力系統における負荷の増減率との組合せを外部環境条件として定義したテーブルであり、図8に示すように、条件ID欄27A、再生可能エネルギー導入量増減率欄27B及び負荷増減率欄27Cを備えて構成される。外部環境条件テーブル27では、1つの行が1つの外部環境条件に対応する。
そして条件ID欄27Aには、対応する外部環境条件に対して付与されたその外部環境条件に固有の識別子(条件ID)が格納される。また再生可能エネルギー導入量増減率欄27Bには、対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率の一例が格納され、負荷増減率欄27Cには、その電力系統における負荷の増減率の一例が格納される。なお、図27では、再生可能エネルギーの導入量の増減率は+0%~+20%の範囲で5%刻みとし、負荷の増減率は-10%~+10%の範囲で5%刻みとしている。
従って、図8の例の場合、例えば「E8」という条件IDが付与された外部環境条件は、対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率が「+15%」で、その電力系統における負荷の増減率が「+5%」であるという条件であり、「E24」という条件IDが付与された外部環境条件は、対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率が「+20%」で、その電力系統における負荷の増減率が「-10%」であるという条件であることが示されている。
また条件付系統構成テーブル28は、条件付系統構成作成プログラム21により作成及び算出された、対策候補の実行によりとり得る可能性のある系統構成と、その系統構成における外部環境の許容範囲とを保持するために利用されるテーブルであり、図9に示すように、系統構成ID欄28A、実行対策ID欄28B及び外部環境許容範囲欄28Cを備えて構成される。条件付系統構成テーブル28では、1つの行が条件付系統構成作成プログラム21により作成された1つの系統構成に対応する。
そして系統構成ID欄28Aには、対応する系統構成に対して付与されたその系統構成に固有の識別子(系統構成ID)が格納され、実行対策ID欄28Bには、対象とする電力系統の現在の系統構成を対応する系統構成とするために実行すべきすべての対策候補(図7参照)の対策IDが格納される。
なお図9において実行対策ID欄28Bに格納されている「{M1}」や、「{M1,M2}」及び「{M1,M2,M4}」は、対象とする電力系統の現在の系統構成を対応する系統構成とするために実行すべき対策候補がそれぞれ図7の「M1」という対策候補、「M1」及び「M2」という2つの対策候補、又は、「M1」、「M2」及び「M4」という3つの対策候補であることを意味しており、「{}」は対象とする電力系統の現在の系統構成に対していずれの対策候補も実行しないことを意味している。
また外部環境許容範囲欄28Cには、対応する系統構成に許容される、その系統構成の電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率の範囲(許容範囲)と、当該電力系統における負荷の増減率の範囲(許容範囲)とが格納される。
従って、図9の例の場合、例えば、「S2」という系統構成IDが付与された系統構成は、対象とする電力系統の現在の系統構成に対して「M2」という対策IDが付与された対策候補の対策を実行することにより実現でき、その系統構成は、対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率PVが「PV≦+0%」、当該電力系統の負荷の増減率Loadが「Load≦+0%」がそれぞれ許容範囲であることが示されている。
計画モデルデータ29は、計画対象期間に実行可能なすべての計画候補を包含する図5について上述した状態遷移モデルの構成情報を含むデータであり、図10に示すように、遷移元ノードID欄29A、遷移先ノードID欄29B、実行対策ID欄29C及び外部環境許容範囲欄29Dを備えるテーブル構成を有する。このテーブルでは、遷移元ノードID欄29Aの1つの行が図5の計画モデルにおいて遷移元となる1つのノード(系統構成)に対応する。
そして遷移元ノードID欄29Aには、図5の計画モデルにおいて各ノードに対してそれぞれ付与された識別子(ノードID)のうち、他のノードへの遷移元となるノード(以下、これらを遷移元ノードと呼ぶ)のノードIDが格納される。
また遷移先ノードID欄29Bは、対応する遷移元ノードから遷移可能な各ノード(以下、これらを遷移先ノードと呼ぶ)に対応させて区分されており、各遷移先ノードID欄29Bに、それぞれ対応する遷移先ノードのノードIDが格納される。
さらに各遷移先ノードID欄29Bとそれぞれ対応させて実行対策ID欄29Cが設けられており、これら実行対策ID欄29Cに、対応する遷移元ノードに対応付けられた系統構成から遷移先ノードに対応付けられた系統構成に遷移する際に実行すべきすべての対策候補(図5参照)の対策IDがそれぞれ格納される。
さらに外部環境許容範囲欄29Dは、各遷移元ノードID欄29Aにそれぞれ対応させて設けられており、この外部環境許容範囲欄29Dに、対応する遷移元ノードと対応付けられた系統構成に許容される、その系統構成の電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率の範囲(許容範囲)と、当該電力系統における負荷の増減率の範囲(許容範囲)とが格納される。
従って、図10の例の場合、例えば「S0」というノードIDのノードの遷移先としては、「S0」~「S6」というノードIDがそれぞれ付与された6つのノードが存在し、「S0」というノードIDのノードと対応付けられた系統構成に対して「M1」という対策IDが付与された対策候補を実行することにより「S1」というノードIDのノードと対応付けられた系統構成に遷移することができることが示されている。
また図10では、「S0」というノードIDのノードの系統構成における再生可能エネルギーの導入量の増減率PVの許容範囲は「PV≦+5%」であり、当該系統構成における負荷の増減率Loadの許容範囲は「Load≦+5%」であることも示されている。
外部環境想定テーブル30は、外部環境想定データ収集プログラム23が外部環境情報作成装置6から収集した、将来の複数時点における対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率の想定値と、これらの時点における当該電力系統の負荷の増減率の想定値とを保持するために利用するテーブルであり、図11に示すように、環境ID欄30A及び時点別想定値欄30Bを備えて構成される。外部環境想定テーブル30は、再生可能エネルギーに対応する行LN1と、負荷に対応する行LN2とを備える。
そして環境ID欄30Aには、対応する外部環境(再生可能エネルギー又は負荷)に対してそれぞれ付与されたその外部環境に固有の識別子(環境ID)が格納される。また時点別想定値欄30Bは、将来の時系列的な複数の時点(図11では、t=1~4)にそれぞれ対応付けられた複数の想定値欄30BA~30BDに区分されており、これらの想定値欄30BA~30BDに、それぞれ対応する時点における、対象とする電力系統への再生可能エネルギーの導入量の増減率の想定値(行LN1の場合)、又は、当該電力系統における負荷の増減率の想定値(行LN2の場合)が格納される。
従って、図11の例の場合、将来の「t=1」、「t=2」、「t=3」及び「t=4」の各時点におけるかかる再生可能エネルギーの導入量の増減率の想定値はそれぞれ「+0%」、「+5%」、「+10%」及び「+10%」であり、このときのかかる負荷の増減率の想定値はそれぞれ「-5%」、「-5%」、「+0%」及び「+0%」であることが示されている。
計画候補テーブル31は、計画候補作成評価プログラム24により算出された、計画対象期間に実行可能なすべての計画候補の情報を保持するために利用されるテーブルであり、図12に示すように、計画ID欄31A及び系統構成変化欄31Bを備えて構成される。計画候補テーブル31では、1つの行が計画候補作成評価プログラム24により算出された1つの計画候補に対応する。
そして計画ID欄31Aには、対応する計画候補に付与されたその計画候補に固有の識別子(計画候補ID)が格納され、系統構成変化欄31Bには、対応する計画候補を実行した場合の現時点t0(t=0)、t1(t=1)の時点、t2(t=2)の時点、……における対象とする電力系統の系統構成の系統構成ID(図9参照)が並べて格納される。
従って、図12の例の場合、対象とする電力系統の現時点の系統構成が「S0」であり、例えば「Plan2」という計画IDが付与された計画候補を実行した場合、この系統構成が、時刻t1、t2、t3、t4と進むにつれて順番に「S0」、「S1」、「S6」、「S11」という系統構成IDがそれぞれ付与された系統構成に順次変化していくことが示されている。
評価値テーブル32は、計画候補テーブル31に登録されている各計画候補をそれぞれ実行するために必要な費用と、その計画候補を実行後の電力系統の維持費用(メンテナンス費用)とを管理するために利用されるテーブルであり、図13に示すように、計画ID欄32A、新設費欄32B、更新費欄32C、増強費欄32D、除却費欄32E及び維持費欄32Fを備えて構成される。評価値テーブル32では、1つの行が計画候補テーブル31に登録された1つの計画候補に対応する。
そして計画ID欄32Aには、対応する計画候補の計画IDが格納される。また新設費欄32B、更新費欄32C、増強費欄32D及び除却費欄32Eには、それぞれ対応する計画候補を実行する際に系統設備を新設、更新、増強又は除却するために必要な費用がそれぞれ格納される。さらに維持費欄32Fには、対応する計画候補を実行した後の最終的な系統構成を維持するために1年間に必要な費用が格納される。
従って、図13の例の場合、例えば「Plan1」という計画IDの計画候補については、その計画候補を実行する際に系統設備を新設、更新、増強又は除却するために必要な費用がそれぞれ「0」、「0」、「400」、「100」であり、その計画候補の実行後における対象とする電力系統の年間の維持費用が「561」であることが示されている。
(3)系統計画策定支援機能に関連する各種処理
次に、上述した本実施の形態による系統計画策定支援機能に関連して計画装置において実行される各種処理の具体的な処理内容について説明する。なお、以下においては、各種処理の処理主体を「プログラム」として説明するが、実際上は、その「プログラム」に基づいて中央処理部11(図1)がその処理を実行することは言うまでもない。
(3-1)条件付系統構成作成プログラムの処理
上述のように、条件付系統構成作成プログラム21(図2)は、対策候補テーブル26に登録された1又は複数の対策候補の実行により対象とする電力系統が取り得るすべての系統構成を作成すると共に、これら系統構成の再生可能エネルギーの導入量の増減率の許容範囲や負荷の増減率の許容範囲をそれぞれ算出し、かかる算出結果を対応する系統構成と対応付けて条件付系統構成データとして条件付系統構成テーブル28(図9)に格納する。
図14は、条件付系統構成作成プログラム21により実行されるこのような一連の処理(以下、これを条件付系統構成作成処理と呼ぶ)の具体的な流れを示す。条件付系統構成作成プログラム21は、ユーザが入出力装置3(図1)の入力部41(図1)を操作して系統計画作成支援処理の実行を指示するとこの図14に示す条件付系統構成作成処理を開始し、まず、対策候補テーブル26を参照して、排他制約などの所定の制約条件を満たす対策候補の組合せ(以下、これを対策集合と呼ぶ)をすべて生成する(S1)。なお、この際、条件付系統構成作成プログラム21は、作成した各対策集合に対して0から始まる連番を識別番号としてそれぞれ付与する。
例えば、図3~図13の例の場合、「M2」及び「M3」が排他的な対策候補であることを考慮すると、対策集合として、{}、{M1}、{M2}、{M3}、{M4}、{M1、M2}、{M1、M3}、{M1、M4}、{M2、M4}、{M3、M4}、{M1、M2、M4}、{M1、M3、M4}の計12通りの対策集合が生成されることになる。
続いて、条件付系統構成作成プログラム21は、変数iを初期値(0)に設定し(S2)、ステップS1で生成した対策集合の中からi番目の識別番号の対策集合iを選択し、系統設備テーブル25(図6)に系統設備データが登録された対象とする電力系統の系統構成にその対策集合iに含まれる対策候補をすべて実行した場合の設備対策後の系統構成を生成する(S3)。
例えば、ステップS1で生成した対策集合が{}、{M1}、{M2}、{M3}、{M4}、{M1、M2}、{M1、M3}、{M1、M4}、{M2、M4}、{M3、M4}、{M1、M2、M4}、{M1、M3、M4}であり、そのうちi番目の対策集合iが{}である場合、かかる電力系統の系統構成S0に{}という対策集合iを実行した場合の系統構成を生成する。なお、{}という対策集合iには対策候補が1つも含まれないため、系統構成S0にかかる対策集合iを実行した後の系統構成は元の系統構成S0と同一となる。
次いで、条件付系統構成作成プログラム21は、変数jを初期値(0)に設定し(S4)、外部環境条件テーブル27(図8)に登録されている外部環境条件Ej(j=0,1,……)の中からj番目の外部環境条件Ejを選択し、ステップS3で生成した系統構成に対してj番目の外部環境条件Ejを適用した場合の系統断面を生成する(S5)。
図3~図13の例の場合、外部環境条件E0が示す再生可能エネルギーの導入量の増減率は「+0%」、負荷の増減率は「+0%」であるため、条件付系統構成作成プログラム21は、図3の系統構成S0に接続されている再生可能エネルギーの導入量を基準時点である現時点t0(t=0)の値に対して「+0%」、負荷を基準時点の値に対して「+0%」にした系統断面を生成する。
また条件付系統構成作成プログラム21は、ステップS5で生成した系統断面のデータを系統解析装置5(図1及び図2)に送信し(S6)、この後、このデータに基づいて系統解析装置5から送信される系統断面の潮流状態及び信頼性指標に関する演算結果を受信するのを待ち受ける(S7)。
そして条件付系統構成作成プログラム21は、やがてかかる演算結果を受信すると、外部環境条件テーブル27(図8)に登録されているすべての外部環境条件EjについてステップS5~ステップS7の処理を実行し終えたか否かを判断する(S8)。
条件付系統構成作成プログラム21は、この判断で否定結果を得ると変数jの値をインクリメント(1だけ増加)する共に(S9)、その後ステップS5に戻り、この後、ステップS8で肯定結果を得るまでステップS5~ステップS9の処理を繰り返す。
そして条件付系統構成作成プログラム21は、やがて外部環境条件テーブル27に登録されているすべての外部環境条件EjについてステップS5~ステップS7の処理を実行し終えることによりステップS8で肯定結果を得ると、ステップS10に進む。
ステップS10において、条件付系統構成作成プログラム21は、そのとき対象としている系統構成(直近のステップS3で生成した系統構成)についてステップS6で系統解析装置から与えられた系統断面の潮流状態及び信頼性指標に関する演算結果に基づいて、当該系統構成に対する再生可能エネルギーの導入量の増減率の許容範囲と、負荷の増減率の許容範囲とをそれぞれ算出し、算出結果を当該系統構成と対応付けて条件付系統構成テーブル28(図9)に登録する(S11)。
例えば、この段階で直前のステップS3で生成された系統構成S0は、図8の外部環境条件テーブル27に登録されている外部環境条件のうち、E0,E1,E5,E6,E15,E16,E20,E21が反映された系統断面について所定の信頼性指標の閾値等を満たしている場合、図9に示すように、その系統構成の再生可能エネルギーの導入量の増減率PVの許容範囲と、負荷の増減率Loadの許容範囲とのいずれもが「+5%」以下と算出される。かくして、条件付系統構成作成プログラム21は、この算出結果を系統構成S0と対応付けて条件付系統構成テーブル28に格納する。
次いで、条件付系統構成作成プログラム21は、ステップS1で生成したすべての対策集合についてステップS2~ステップS11の処理を実行し終えたか否かを判断する(S12)。そして条件付系統構成作成プログラム21は、この判断で否定結果を得ると変数iの値をインクリメントし(S13)、その後ステップS3に戻り、この後、ステップS12で肯定結果を得るまでステップS3~ステップS13の処理を繰り返す。
上述の例では、この繰返し処理により、{}、{M1}、{M2}、{M3}、{M4}、{M1、M2}、{M1、M3}、{M1、M4}、{M2、M4}、{M3、M4}、{M1、M2、M4}、{M1、M3、M4}の対策集合ごとに、対象とする電力系統の系統構成にその対策集合に含まれるすべての対策候補を実行した場合の系統構成がそれぞれ生成されると共に、これら系統構成ごとの再生可能エネルギーの導入量の増減率の許容範囲と、負荷の増減率の許容範囲とがそれぞれ算出され、算出結果が対応する系統構成と対応付けられて条件付系統構成テーブル28に格納されることになる。
そして条件付系統構成作成プログラム21は、やがてステップS1で生成したすべての対策集合についてステップS3~ステップS11の処理を実行し終えることによりステップS12で肯定結果を得ると、この条件付系統構成処理を終了する。
(3-2)計画モデル作成プログラムの処理
上述のように、計画モデル作成プログラム22(図2)は、対策候補テーブル26(図7)に格納された対策候補と、条件付系統構成テーブル28(図9)に格納された条件付系統構成データとに基づいて、計画対象期間に実行可能なすべての計画候補を包含する計画モデルを作成する。
図15は、計画モデル作成プログラム22により実行されるこのような一連の処理(以下、これを計画モデル作成処理と呼ぶ)の具体的な処理内容を示す。計画モデル作成プログラム22は、条件付系統構成作成プログラム21が図14について上述した条件付系統構成処理を終了すると、この図15に示す計画モデル作成処理を開始する。
そして計画モデル作成プログラム22は、まず、対策候補テーブル26に格納された各対策候補に基づいて、所定の制約を満たす対策集合をすべて生成する(S20)。なお、ここでの「所定の制約」とは、例えば、費用的な制約や、対策候補間の排他関係に関する制約である。
例えば図3~図13の例において、所定の制約として、対策候補間の排他関係に関する制約に加えて全対策費用を「800k\(800000円)」以下にするという制約がある場合、計画モデル作成プログラム22は、このステップS20において、かかる対策集合として{}、{M1}、{M2}、{M3}、{M4}、{M1、M2}、{M1、M3}の計7通りの対策集合を生成する。
続いて、計画モデル作成プログラム22は、計画モデルを構成するノードをすべて生成し、作成した各対策集合に対して0から始まる連番を識別番号として付与する(S21)。計画モデルを構成する各ノードは、それぞれ条件付系統構成と1対1の関係で対応付けるものであるため、図3~図13の例の場合、計画モデル作プログラム22は、{}、{M1}、{M2}、{M3}、{M4}、{M1、M2}、{M1、M3}、{M1、M4}、{M2、M4}、{M3、M4}、{M1、M2、M4}、{M1、M3、M4}の計12通りのノードを生成することになる。なお、この際、計画モデル作成プログラム22は、生成した各ノードに対して0から始まる連番を識別番号としてそれぞれ付与する。
次いで、計画モデル作成プログラム22は、変数nを初期値(0)に設定する(S22)。また計画モデル作成プログラム22は、ステップS21で生成したノードの中からn番目のノードを選択し、所定の制約を満たす対策集合に基づいて、選択したノード(n番目のノードであり、以下、これを選択ノードと呼ぶ)から遷移可能なすべてのノードを抽出し、抽出した各ノードと、選択ノードとをブランチで結ぶ(S23)。なお、ノード間を結ぶブランチは、所定の制約を満たすいずれかの対策集合と1対1で対応付けられる。
例えば、n=0の場合、計画モデル作成プログラム22は、0番目のノードとしてノードS0を選択し、このノードS0から遷移可能なノードとしてノードS0、ノードS1、ノードS2、ノードS3、ノードS4、ノードS5及びノードS6の7つのノードを抽出する。なおノードS0に対して対策集合{M1、M4}を実行することによりノードS7に遷移することができるが、対策集合{M1、M4}はステップS20で生成された対策集合に含まれていないため、ノードS0からノードS7へは遷移はできない。ノードS0からノードS8~S11への遷移についても同様である。
この後、計画モデル作成プログラム22は、ステップS21で生成したすべてのノードについてステップS23の処理を実行し終えたか否かを判断する(S24)。そして計画モデル作成プログラム22は、この判断で否定結果を得ると変数nの値をインクリメントした後(S25)、ステップS23に戻る。また計画モデル作成プログラム22は、この後、ステップS24で肯定結果を得るまでステップS23~ステップS25の処理を繰り返す。
そして計画モデル作成プログラム22は、やがてステップSで21生成されたすべてのノードについてステップS23の処理を実行し終えることによりステップS24で肯定結果を得ると、計画モデルを構成する各ノードに対して、対応する系統構成に付与された再生可能エネルギーの導入量の増減率の許容範囲と、負荷の増減率の許容範囲とをそのノードの属性として付与する(S26)。
また計画モデル作成プログラム22は、以上のようにして作成した計画モデルのデータを図10について上述した形式で補助記憶部13に格納し(S27)、この後、この計画モデル作成処理を終了する。
(3-3)計画候補作成評価プログラムの処理
上述のように、計画候補作成評価プログラム24は、計画対象期間に実行可能なすべての計画候補を作成して計画候補テーブル31(図12)に登録すると共に、これら計画候補ごとの評価値を算出し、算出結果を評価値テーブル32(図13)に登録する。
図16は、計画候補作成評価プログラム24により実行されるこのような一連の処理(以下、これを計画候補作成評価処理と呼ぶ)の具体的な処理内容を示す。計画候補作成評価プログラム24は、設備対策を実行していない系統候補に対応するノードを初期ノードとし、計画モデルに基づいて初期ノードからから遷移可能なノードを逐次探索し、遷移先のノードごとに対策費及び維持費をそれぞれ評価値として算出し、実行可能なすべての計画候補及び当該計画候補の評価値を取得する。
実際上、計画候補作成評価プログラム24は、計画モデル作成プログラム22が図15について上述した計画モデル作成処理を終了すると、この図16に示す計画候補作成評価処理を開始する。そして計画候補作成評価プログラム24は、まず、計画モデルデータ29(図10)を参照して、計画モデルを構成するノードの中から、対象とする電力系統の現在の系統構成に対応するノードSnを選択する(S30)。このノードSnは、具体的には図5のノードS0である。
続いて、計画候補作成評価プログラム24は、変数t及び変数nをそれぞれ初期値に設定する(S31)。なお変数tの初期値は「1」であり、変数nの初期値は「0」である。
次いで、計画候補作成評価プログラム24は、外部環境想定テーブル30に登録されている時点tの外部環境(再生可能エネルギーの導入量の増減率、及び、負荷の増減率)の想定値と、計画モデルデータ29における各ノードの外部環境の許容範囲とに基づいて、ノードSnから遷移可能なノードSmを1つ選択する(S32)。
また計画候補作成評価プログラム24は、対策候補テーブル26を参照して、ステップS32で選択したノードSmにおける各種対策費(新設費、更新費、増強費及び除却費)と、そのノードSmの1年間の維持費とをそれぞれ算出する(S33)。
続いて、計画候補作成評価プログラム24は、計画モデルデータ29及び外部環境想定テーブル30を参照して、時点tのノードSmから時点(t+1)において遷移可能なノードが存在するか否かを判断する(S34)。
計画候補作成評価プログラム24は、この判断で否定結果を得ると、変数tをインクリメントすると共に、変数nの値をmに更新した後(S35)、ステップS32に戻る。そして計画候補作成評価プログラム24は、この後、ステップS34で肯定結果を得るまでステップS32~ステップS35の処理を繰り返す。この繰返し処理においてステップS32で順次選択されたノードSmを、対象とする電力系統の現時点の系統構成を先頭として、時点tが小さいものから順番に並べたものが1つの計画候補である。
そして計画候補作成評価プログラム24は、やがてステップS34の判断で肯定結果を得ると、ステップS32~ステップS35の繰返し処理により得られた1つの計画候補に計画IDを付与した上で、その計画候補をその計画IDと対応付けて計画候補テーブル31に格納すると共に、その計画候補について最後にステップS33で算出した対策費及び維持費を評価値テーブル32に格納する(S36)。
続いて、計画候補作成評価プログラム24は、ノードSnから遷移可能なすべてのノードについてステップS32~ステップS36の処理を実行し終えたか否かを判断する(S37)。そして計画候補作成評価プログラム24は、この判断で否定結果を得ると、ステップS32~ステップS35の繰返し処理における最後の時点から1つ前の時点(t=t-1)に時点を戻し(S38)、ステップS34に戻る。
そして計画候補作成評価プログラム24は、やがてすべての計画候補を作成し終えることによりステップS37の判断で肯定結果を得ると、そのとき計画候補テーブル31に登録されているすべての計画候補のデータと、そのとき評価値テーブル32に登録されているこれら計画候補に対する評価値のデータとを計画情報管理装置7に送信する(S39)。
また計画候補作成評価プログラム24は、計画候補テーブル31に登録されているすべての計画候補のデータと、そのとき評価値テーブル32に登録されているこれら計画候補に対する評価値のデータとに基づいて上述の処理結果画面を作成し、当該処理結果画面の画面データを入出力装置3(図2)の出力部42(図2)に送信することにより、この処理結果画面を出力部42に表示させる(S40)。そして計画候補作成評価プログラム24は、この後、この計画候補作成評価処理を終了する。
(4)系統計画策定支援画面の構成
図17は、上述した系統計画策定支援画面50の構成例を示す。この系統計画策定支援画面50は、パラメータ設定部51、外部環境表示部52、計画モデル表示部53及び計画候補表示部54を備えて構成される。
パラメータ設定部51は、上述した系統計画策定支援処理を計画装置2(図1)に実行させるに際して必要なパラメータをユーザが設定するためのフィールドであり、計画対象期間設定領域60、対策候補設定領域61、外部環境条件設定領域62及び計画作成ボタン63を備えて構成される。
計画対象期間設定領域60は、上述の計画対象期間を指定するための領域であり、テキストボックス60Aを備える。そしてユーザは、入出力装置3(図1)の入力部41(図1)を用いてかかるテキストボックス60Aに所望する1又は複数の数値を所望する時点として指定することができ、これにより所望する計画対象期間を設定することができる。
また対策候補設定領域61は、かかる系統計画策定支援処理に利用する対策候補を設定するための領域であり、図7について上述した対策候補テーブル26と同じ形態の対策候補設定表61Aが表示される。対策候補設定表61Aは、詳細設定ボタン61Bをクリックすることで編集可能な状態となり、これによりこの対策候補設定表61Aを用いてユーザが所望する対策候補を設定できるようになされている。なお、このとき設定された各対策候補の対策候補データが対策候補テーブル26に登録される。
さらに外部環境条件設定領域62は、かかる系統計画策定支援処理に利用する外部環境条件を設定するための領域であり、図8について上述した外部環境条件テーブル27と同じ形態の外部環境条件設定表62Aが表示される。外部環境条件設定表62Aは、詳細設定ボタン62Bをクリックすることで編集可能な状態となり、これによりこの外部環境条件設定表62Aを用いてユーザが所望する外部環境条件を設定できるようになされている。なお、このとき設定された各外部環境条件の外部環境条件データが外部環境条件テーブル27に登録される。
そしてユーザは、上述のようにして計画対象期間、各対策候補及び各外部環境条件を設定した後、計画作成ボタン63をクリックすることにより、これら計画対象期間、各対策候補及び各外部環境条件を利用した系統計画策定支援処理を計画装置2に開始させることができる。
一方、外部環境表示部52には、パラメータ設定部51の計画対象期間設定領域60を用いてユーザが指定した各時点における外部環境(ここでは再生可能エネルギーの導入量の増減率及び負荷の増減率)の想定値がグラフ形式で表示される。なお、これらの想定値は、外部環境想定テーブル30から読み出されたものである。
また計画モデル表示部53には、パラメータ設定部51においてユーザが設定した計画対象期間、対策候補及び外部環境条件の各条件のもとに計画装置2が上述の系統計画策定支援処理を実行することにより得られた計画モデルが表示される。
さらに計画候補表示部54には、選択計画候補表示欄54A及び計画候補詳細表示領域54Bが設けられている。そして系統計画策定支援画面50では、選択計画候補表示欄54Aの右横に表示されたプルダウンボタン54Cをクリックすることにより、かかる系統計画策定支援処理を実行することにより得られたすべての計画候補の計画IDが掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。
また、このプルダウンメニューに掲載された計画候補の中から所望する計画候補を選択することにより、そのとき選択した計画IDの計画候補の詳細を計画候補詳細表示領域54Bに表示させることができる。このとき、選択された計画IDが選択計画候補表示欄54Aに表示される。
また、計画候補詳細表示領域54Bには、上述のように選択された計画IDの計画候補の詳細として、どの系統設備(図ではL1~L5)に対してどのタイミングでどのような対策(新設、更新、増強又は除却)を行うべきかが所定形式で表示される。
(5)本実施の形態の効果
以上のように本実施の形態の系統計画策定支援システム1の計画装置2では、外部環境の許容範囲が付与された、現在の電力系統の系統構成から遷移可能な系統構成をすべて作成し、これらの系統構成の情報と、各対策候補の情報とに基づいて、計画対象期間において実行可能なすべての計画候補を包含する状態遷移モデルを計画モデルとして作成し、当該計画モデルと、計画対象期間の各時点における外部環境(再生可能エネルギーの導入量及び負荷)の想定値とに基づいて、計画対象期間において実行可能なすべての計画候補と、計画候補ごとの評価値とをそれぞれ算出する。
従って、本計画装置2によれば、外部環境の変化をも考慮した系統計画を策定することができ、かくして外部環境が変化した場合でも電力系統の信頼性や送配電事業者の経済性を担保可能な系統計画の策定を支援することができる。
(6)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、外部環境として、電力系統への再生可能エネルギーの導入量及び当該電力系統における負荷を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これらに代えて又は加えて他の外部環境を適用するようにしてもよい。
また上述の実施の形態においては、計画装置2とは別個に入出力装置3、系統設備情報管理装置4、系統解析装置5及び外部環境情報作成装置6を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これら入出力装置3、系統設備情報管理装置4、系統解析装置5及び外部環境情報作成装置6の機能をすべて又は一部を計画装置2に搭載するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、系統計画策定支援画面50を図17のように構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、このた種々の画面構成を広く適用することができる。
本発明は、電力系統の系統構成の系統計画の策定を支援する種々の計画策定支援システムに広く適用することができる。
1……系統計画策定支援システム、2……計画装置、3……入出力装置、4……系統設備情報管理装置、5……系統解析装置、6……外部環境情報作成装置、7……計画情報管理装置、11……中央処理部、20……系統設備データ収集プログラム、21……条件付系統構成作成プログラム、22……計画モデル作成プログラム、23……外部環境想定データ収集プログラム、24……計画候補作成評価プログラム、25……系統設備テーブル、26……対策候補テーブル、27……外部環境条件テーブル、28……条件付系統構成テーブル、29……計画モデルデータ、30……外部環境想定テーブル、31……計画候補テーブル、32……評価値テーブル、50……系統計画策定支援画面。

Claims (8)

  1. 電力系統の系統計画の策定を支援する計画策定支援装置において、
    プログラムが格納された記憶装置と、
    前記記憶装置に格納された前記プログラムに基づいて所定処理を実行するプロセッサと
    を備え、
    前記プロセッサは、
    現在の前記電力系統に対して将来実行する可能性のある設備対策の実施内容を含む対策候補情報と、外部環境の変動パラメータを含む環境条件情報とに基づいて、前記外部環境の許容範囲が付与された、現在の前記電力系統の系統構成から遷移可能な各系統構成の情報である条件付系統構成情報を作成する第1のステップと、
    前記対策候補情報及び前記条件付系統構成情報に基づいて、計画対象期間において実行可能なすべての前記系統計画の候補を包含する状態遷移モデルを計画モデルとして作成する第2のステップと、
    前記計画対象期間の各時点における前記外部環境の想定値を含む外部環境想定情報と、前記計画モデルの情報である計画モデル情報とに基づいて、前記計画対象期間において実行可能なすべての前記系統計画の候補を含む計画候補情報を作成すると共に、前記系統計画の候補ごとの評価値をそれぞれ算出する第3のステップと
    を備える処理を実行し、
    前記第1のステップにおいて、前記プロセッサは、
    所定の第1の制約を満たす前記設備対策の集合である対策集合情報を作成し、
    現在の前記電力系統に対して前記対策集合情報に含まれる前記設備対策を実行したときの前記系統構成を作成し、
    作成した前記系統構成において前記外部環境の値を前記環境条件情報に基づいて変動させたときの系統断面を作成し、
    作成した各前記系統断面の信頼度指標を算出し、
    算出した前記信頼度指標に基づいて作成した前記系統構成における前記外部環境の前記許容範囲を算出し、
    算出した前記外部環境の前記許容範囲を対応する前記系統構成に付与する
    ことを特徴とする計画策定支援装置。
  2. 前記第2のステップにおいて、前記プロセッサは、
    所定の第2の制約を満たす前記設備対策の集合である対策集合情報を作成し、
    前記条件付系統構成情報に含まれる前記系統構成ごとに、当該系統構成と1対1の関係で対応するノードをそれぞれ作成し、
    前記対策集合情報に含まれる前記設備対策の実行により遷移可能な前記ノード間をブランチで接続し、
    前記条件付系統構成情報に含まれる前記外部環境の前記許容範囲を前記ノードに付与する
    ことを特徴とする請求項に記載の計画策定支援装置。
  3. 前記第3のステップにおいて、前記プロセッサは、
    前記計画モデル情報のうち、前記設備対策を実行していない前記系統計画の候補に対応する前記ノードを初期ノードとして、前記計画モデル情報に基づいて前記初期ノードから遷移可能な前記ノードを逐次探索し、
    移先の前記ノードごとに対策費及び維持費をそれぞれ前記評価値として算出し、
    実行可能なすべての前記系統計画の候補及び当該候補の前記評価値を取得する
    ことを特徴とする請求項に記載の計画策定支援装置。
  4. 前記外部環境は、
    前記電力系統への再生可能エネルギーの導入量及び当該電力系統の負荷である
    ことを特徴とする請求項1に記載の計画策定支援装置。
  5. 電力系統の系統計画の策定を支援する計画策定支援装置において実行される計画策定支援方法であって、
    現在の前記電力系統に対して将来実行する可能性のある設備対策の実施内容を含む対策候補情報と、外部環境の変動パラメータを含む環境条件情報とに基づいて、前記外部環境の許容範囲が付与された、現在の前記電力系統の系統構成から遷移可能な各系統構成の情報である条件付系統構成情報を作成する第1のステップと、
    前記対策候補情報及び前記条件付系統構成情報に基づいて、計画対象期間において実行可能なすべての前記系統計画の候補を包含する状態遷移モデルを計画モデルとして作成する第2のステップと、
    前記計画対象期間の各時点における前記外部環境の想定値を含む外部環境想定情報と、前記計画モデルの情報である計画モデル情報とに基づいて、前記計画対象期間において実行可能なすべての前記系統計画の候補を含む計画候補情報を作成すると共に、前記系統計画の候補ごとの評価値をそれぞれ算出する第3のステップと
    を備え
    前記第1のステップでは、
    所定の第1の制約を満たす前記設備対策の集合である対策集合情報を作成し、
    現在の前記電力系統に対して前記対策集合情報に含まれる前記設備対策を実行したときの前記系統構成を作成し、
    作成した前記系統構成において前記外部環境の値を前記環境条件情報に基づいて変動させたときの系統断面を作成し、
    作成した各前記系統断面の信頼度指標を算出し、
    算出した前記信頼度指標に基づいて作成した前記系統構成における前記外部環境の前記許容範囲を算出し、
    算出した前記外部環境の前記許容範囲を対応する前記系統構成に付与する
    ことを特徴とする計画策定支援方法。
  6. 前記第2のステップでは、
    所定の第2の制約を満たす前記設備対策の集合である対策集合情報を作成し、
    前記条件付系統構成情報に含まれる前記系統構成ごとに、当該系統構成と1対1の関係で対応するノードをそれぞれ作成し、
    前記対策集合情報に含まれる前記設備対策の実行により遷移可能な前記ノード間をブランチで接続し、
    前記条件付系統構成情報に含まれる前記外部環境の前記許容範囲を前記ノードに付与する
    ことを特徴とする請求項に記載の計画策定支援方法。
  7. 前記第3のステップでは、
    前記計画モデル情報のうち、前記設備対策を実行していない前記系統計画の候補に対応する前記ノードを初期ノードとして、前記計画モデル情報に基づいて前記初期ノードから遷移可能な前記ノードを逐次探索し、
    移先の前記ノードごとに対策費及び維持費をそれぞれ前記評価値として算出し、
    実行可能なすべての前記系統計画の候補及び当該候補の前記評価値を取得する
    ことを特徴とする請求項に記載の計画策定支援方法。
  8. 前記外部環境は、
    前記電力系統への再生可能エネルギーの導入量及び当該電力系統の負荷である
    ことを特徴とする請求項に記載の計画策定支援方法。
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