JP4147845B2 - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶表示装置は、ガラス又は石英からなる透明の液晶駆動基板と対向基板とをスペーサやシール材を介して対向させて配置するとともに、両基板間に液晶を充填して構成しており、液晶駆動基板と対向基板とに対向する複数の透明電極を格子配列状にそれぞれ形成し、両透明電極間に所定の駆動信号を印加することによって両透明電極間の液晶の光透過率を変更することで種々の表示を行うようにしていた。
【0003】
ここで、図5に示すように、液晶駆動基板100には、各透明電極101に所定の駆動信号を選択的に印加するための駆動用トランジスタ102(薄膜トランジスタ:TFT(Thin Film Transistor))を形成するとともに、透明電極101で形成されるキャパシタに蓄えられる電荷を一定時間安定的に保持することによって表示動作を安定させるための補助キャパシタ103を形成しており、各駆動用トランジスタ102のソース端子に透明電極101を直列接続するとともに、各駆動用トランジスタ102のソース端子と接地線104との間に補助キャパシタ103を接続し、さらには、縦方向に並設した駆動用トランジスタ102のドレイン端子同士を駆動信号線105で接続し、横方向に並設した駆動用トランジスタ102のゲート端子同士を選択信号線106で接続している。
【0004】
そして、液晶表示装置107は、選択信号線106で供給される選択信号と駆動信号線105で供給される駆動信号とによって駆動用トランジスタ102に接続した透明電極101のいずれかに選択的に駆動信号を印加し、その画素での表示を行うようにしている。
【0005】
上記液晶表示装置107の液晶駆動基板100は、次のようにして製造していた(図6参照)。
【0006】
まず、図6(a)に示すように、ガラス基板108の上面に所定形状のポリシリコン膜109を形成する。
【0007】
次に、図6(b)に示すように、ポリシリコン膜109の上面に所定形状の絶縁膜110(酸化膜)を形成し、同絶縁膜110の所定位置(駆動用トランジスタ102の形成位置)にヒ素又はリンをドーピングする。
【0008】
次に、図6(c)に示すように、絶縁膜110の上面の所定位置(駆動用トランジスタ102の形成位置及び補助キャパシタ103の形成位置)にポリシリコン膜によって所定形状のゲート電極111とキャパシタ電極112とを形成する。
【0009】
次に、図6(d)に示すように、ガラス基板108の上面に層間絶縁膜113(PSG膜)を成膜するとともに、同層間絶縁膜113の一部にポリシリコン膜109に連通するコンタクトホール114を形成し、同コンタクトホール114にアルミニウム配線115(駆動信号線105)を形成する。
【0010】
次に、図6(e)に示すように、層間絶縁膜113の上面にさらに層間絶縁膜116(PSG膜)を成膜するとともに、所定位置にポリシリコン膜109に連通するコンタクトホール117を形成する。
【0011】
最後に、図6(f)に示すように、層間絶縁膜116の上面の所定位置にITO膜(Indium-Tin Oxide膜)によって透明電極101を形成する。
【0012】
このように、従来の液晶表示装置107は、ポリシリコン膜109の上面に絶縁膜110を形成し、同絶縁膜110の上面に駆動用トランジスタ102のゲート電極111と補助キャパシタ103のキャパシタ電極112とを形成していた。すなわち、駆動用トランジスタ102のゲート絶縁膜と補助キャパシタ103のキャパシタ絶縁膜とを共通の絶縁膜110で形成していた。
【0013】
ここで、図6(f)に示すように、駆動用トランジスタ102及び補助キャパシタ103を形成した部分は光が透過しない非透過領域118となっており、それ以外の部分は光が透過する透過領域119となっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、一般的には、液晶表示装置は、非透過領域の面積を削減することによって、その分だけ透過領域の面積を増大させることができ、透過領域の面積を増大させることによって液晶表示装置の高輝度化を図ることができるが、上記従来の液晶表示装置107にあっては、駆動用トランジスタ102のゲート絶縁膜と補助キャパシタ103のキャパシタ絶縁膜とを共通の絶縁膜110で形成していたため、非透過領域118の面積を削減することができず、透過領域119の面積の増大による液晶表示装置107の高輝度化を図ることができなかった。これは、以下に説明する理由によるものであった。
【0015】
すなわち、非透過領域118の面積を削減するためには、非透過領域118において補助キャパシタ103が占有する面積を縮小する必要がある。一方、表示動作を安定させるためには補助キャパシタ103として所定の容量を確保する必要がある。そのため、表示動作の安定性を考慮しつつ液晶表示装置107の高輝度化を図るには、補助キャパシタ103の容量を所定値以上に確保したまま占有面積を縮小しなければならず、その方法としては、補助キャパシタ103のキャパシタ絶縁膜の膜厚を薄膜化する方法や、補助キャパシタ103のキャパシタ絶縁膜を高誘電率化する方法が考えられる。
【0016】
しかしながら、従来の液晶表示装置107にあっては、駆動用トランジスタ102のゲート絶縁膜と補助キャパシタ103のキャパシタ絶縁膜とを共通の絶縁膜110で形成していたため、補助キャパシタ103のキャパシタ絶縁膜の膜厚を薄膜化した場合には、駆動用トランジスタ102のゲート絶縁膜までもが薄膜化してしまい、駆動用トランジスタ102の耐圧が低減してしまい、液晶表示装置107の信頼性が低減するおそれがあり、一方、絶縁膜110としてシリコン酸化膜に替えて誘電率が高いシリコンナイトライド膜を用いることによって補助キャパシタ103のキャパシタ絶縁膜を高誘電率化した場合には、駆動用トランジスタ102のゲート酸化膜としてもシリコンナイトライド膜を使用しなければならず、駆動用トランジスタ102のリーク電流が増大してしまい、これによっても液晶表示装置107の信頼性が低減するおそれがあった。
【0017】
このように、上記従来の液晶表示装置107にあっては、駆動用トランジスタ102のゲート絶縁膜と補助キャパシタ103のキャパシタ絶縁膜とを共通の絶縁膜110で形成していたため、透過領域119の面積の増大による液晶表示装置107の高輝度化を図ることができなかった。
【0018】
他方、駆動用トランジスタのゲート絶縁膜と補助キャパシタのキャパシタ絶縁膜とを別々の絶縁膜で形成することによって非透過領域の面積を削減し、その分だけ透過領域の面積を増大させて液晶表示装置の高輝度化を図ることも考えられる。その方法としては、補助キャパシタを駆動用トランジスタの下方に形成することによって駆動用トランジスタと補助キャパシタとを積層化する方法や、補助キャパシタを半導体基板の縦方向(深さ方向)に向けて形成することによって補助キャパシタを縦型化する方法が考えられる。
【0019】
しかしながら、駆動用トランジスタと補助キャパシタとを積層化する方法や補助キャパシタを縦型化する方法では、液晶表示装置の製造工程が複雑化してしまい、液晶表示装置の製造コストが増大してしまうおそれがあった。
【0020】
このように、駆動用トランジスタのゲート絶縁膜と補助キャパシタのキャパシタ絶縁膜とを別々の絶縁膜で形成した場合には、液晶表示装置の製造コストが増大してしまい実用化が困難であった。
【0021】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、対向状に配置した2枚の基板の間に液晶を充填し、一方の基板に駆動用トランジスタと補助キャパシタとを形成してなる液晶表示装置の製造方法において、基板の表面に所定形状のポリシリコン膜を成膜した後に、当該ポリシリコン膜上にシリコン酸化膜を形成し、当該シリコン酸化膜上に補助キャパシタのキャパシタ絶縁膜を、駆動用トランジスタのゲート絶縁膜よりも誘電率が高くかつシリコンよりも酸化係数が低い素材で形成するとともに、同キャパシタ絶縁膜の一部を除去して所定形状にパターニングし、その後、同キャパシタ絶縁膜を一部除去した部分及び前記キャパシタ絶縁膜上を含む領域を、酸素雰囲気中で加熱することにより酸化処理することによって、前記キャパシタ絶縁膜を一部除去した部分上に前記ゲート絶縁膜を形成することにした。
【0022】
また、前記キャパシタ絶縁膜をシリコンナイトライド膜で形成することとした。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明に係る液晶表示装置は、ガラス又は石英などからなる透明の液晶駆動基板と対向基板とをスペーサやシール材を介して対向させて配置するとともに、両基板間に液晶を充填し、液晶駆動基板と対向基板とに対向する複数の透明電極を格子配列状にそれぞれ形成したものである。
【0028】
液晶駆動基板には、従来の液晶表示装置と同様に、各透明電極に所定の駆動信号を選択的に印加するための駆動用トランジスタ(薄膜トランジスタ:TFT(Thin Film Transistor))を形成するとともに、透明電極で形成されるキャパシタに蓄えられる電荷を一定時間安定的に保持することによって表示動作を安定させるための補助キャパシタを形成しており、各駆動用トランジスタのソース端子に透明電極を直列接続するとともに、各駆動用トランジスタのソース端子と接地線との間に補助キャパシタを接続し、さらには、縦方向に並設した駆動用トランジスタのドレイン端子同士を駆動信号線で接続し、横方向に並設した駆動用トランジスタのゲート端子同士を選択信号線で接続している。
【0029】
そして、本発明に係る液晶表示装置では、液晶駆動基板の構造及び製造方法に特徴を有している。
【0030】
すなわち、本発明に係る液晶表示装置の液晶駆動基板は、液晶駆動基板の表面に駆動用トランジスタのゲート絶縁膜を成膜した後に、同ゲート絶縁膜の一部を除去して所定形状にパターニングし、その後、ゲート絶縁膜を除去した部分に同ゲート絶縁膜とは異なる素材からなる補助キャパシタのキャパシタ絶縁膜を形成することによって製造したものである。
【0031】
また、液晶駆動基板は、液晶駆動基板の表面に補助キャパシタのキャパシタ絶縁膜を成膜した後に、同キャパシタ絶縁膜の一部を除去して所定形状にパターニングし、その後、キャパシタ絶縁膜を除去した部分に同キャパシタ絶縁膜とは異なる素材からなる駆動用トランジスタのゲート絶縁膜を形成することによって製造したものである。
【0032】
このように、本発明では、従来の液晶表示装置の製造方法を適宜組合わせて利用することによって従来の製造技術の延長線上にて製造可能とし、これにより液晶表示装置の製造コストの増大を可及的に抑制しつつ、駆動用トランジスタのゲート絶縁膜と補助キャパシタのキャパシタ絶縁膜とを別々の絶縁膜で形成することができるものである。
【0033】
特に、キャパシタ絶縁膜を、ゲート絶縁膜よりも誘電率が高い素材で形成した場合には、補助キャパシタの容量を確保しつつ占有面積を可及的に小さくすることができ、これによって非透過領域の面積を縮小し、その分だけ透過領域の面積を増大させることができ、液晶表示装置の高輝度化を図ることができるようにしたものである。
【0034】
以下に、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0035】
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置1は、図1に示すように、液晶駆動基板2の表面に駆動用トランジスタ3のゲート絶縁膜4を成膜した後に、同ゲート絶縁膜4の一部を除去して所定形状にパターニングし、その後、ゲート絶縁膜4を除去した部分に同ゲート絶縁膜4とは異なる素材からなる補助キャパシタ5のキャパシタ絶縁膜6を形成することによって製造したものである。
【0036】
以下に、液晶駆動基板2の具体的な製造方法について説明する。
【0037】
まず、図1(a)に示すように、ガラス基板7の上面にポリシリコン膜8を所定の膜厚で成膜した後に、フォトリソグラフィによって一部分を除去することで所定形状にパターニングする。ここで、ポリシリコン膜8は、モノシランのみを用いた減圧CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法で形成した後に、膜抵抗値を低減するために所定濃度のリン又はボロンなどを添加して成膜してもよく、また、モノシランとホスフィン・ジボランなどのガスを同時に使用したCVD法で成膜してもよい。
【0038】
次に、図1(b)に示すように、ポリシリコン膜8の上面に駆動用トランジスタ3のゲート絶縁膜4となるシリコン酸化膜を所定の膜厚で成膜する。ここで、ゲート絶縁膜4は、熱処理又はシラン系ガスと酸素との反応を用いて成膜する。また、ゲート絶縁膜4は、シリコン酸化膜に限られず、いかなる絶縁膜を用いてもよい。
【0039】
次に、図1(c)に示すように、ゲート絶縁膜4の一部分をエッチングによって除去して、所定形状にパターニングし、その後、同ゲート絶縁膜4の所定位置(駆動用トランジスタ3の形成位置)に所定濃度のヒ素又はリンをドーピングする。ここで、エッチングは、ウエットエッチングでもよく、また、ドライエッチングでもよい。
【0040】
次に、図1(d)に示すように、ゲート絶縁膜4の上面に補助キャパシタ5のキャパシタ絶縁膜6となるシリコンナイトライド膜を所定の膜厚で成膜する。ここで、キャパシタ絶縁膜6は、モノシラン又はSiH2Cl2とアンモニアを用いたCVD法で成膜している。また、キャパシタ絶縁膜6は、シリコンナイトライド膜に限られず、いかなる絶縁膜を用いてもよいが、誘電率の高い素材の方が好ましく、特に、ゲート絶縁膜4よりも誘電率の高い素材のほうが好ましい。
【0041】
次に、図1(e)に示すように、キャパシタ絶縁膜6の一部分であって、かつ、ゲート絶縁膜4を除去した部分以外の部分をエッチングによって除去して、所定形状にパターニングする。ここで、エッチングは、ラジカルを使用したドライエッチングでもよく、また、燐酸などを使用したウエットエッチングでもよい。
【0042】
次に、図1(f)に示すように、ゲート絶縁膜4に酸化処理を施して、ゲート絶縁膜4の耐圧を向上させるとともに、ダメージを除去し、その後、駆動用トランジスタ3のゲート絶縁膜4の上面及び補助キャパシタ5のキャパシタ絶縁膜6の上面にポリシリコン膜を所定の膜厚で成膜した後に、フォトリソグラフィによって一部分を除去することで所定形状にパターニングすることによって、駆動用トランジスタ3のゲート絶縁膜4の上面にゲート電極9を形成するとともに、補助キャパシタ5のキャパシタ絶縁膜6の上面にキャパシタ電極10を形成する。ここで、ゲート電極9及びキャパシタ電極10は、ポリシリコン膜に限られず、タングステン膜やタングステンシリサイド膜、又はこれらとポリシリコン膜とを積層した膜でもよい。
【0043】
次に、図2(a)に示すように、ガラス基板7の上面にリンガラス膜(PSG膜:Phosphrus Silicate Glass膜)からなる層間絶縁膜11を成膜するとともに、同層間絶縁膜11の一部にポリシリコン膜8に連通するコンタクトホール12を形成し、同コンタクトホール12にアルミニウム配線13(駆動信号線)を形成する。
【0044】
次に、図2(b)に示すように、層間絶縁膜11の上面にさらに層間絶縁膜14(PSG膜)を成膜するとともに、所定位置にポリシリコン膜8に連通するコンタクトホール15を形成する。
【0045】
最後に、図2(c)に示すように、層間絶縁膜14の上面の所定位置にITO膜(Indium-Tin Oxide膜)からなる透明電極16を形成する。
【0046】
ここで、図2(c)に示すように、駆動用トランジスタ3及び補助キャパシタ5を形成した部分は光が透過しない非透過領域17となっており、それ以外の部分は光が透過する透過領域18となっている。
【0047】
このように、液晶駆動基板2の表面に駆動用トランジスタ3のゲート絶縁膜4を成膜した後に、同ゲート絶縁膜4の一部を除去して所定形状にパターニングし、その後、ゲート絶縁膜4を除去した部分に同ゲート絶縁膜4とは異なる素材からなる補助キャパシタ5のキャパシタ絶縁膜6を形成することによって、補助キャパシタ5のキャパシタ絶縁膜6を、液晶駆動基板2の表面に形成した駆動用トランジスタ3のゲート絶縁膜4を一部除去した部分に同ゲート絶縁膜4とは異なる素材で形成した液晶表示装置1を製造することができる。
【0048】
かかる液晶表示装置1は、従来の液晶表示装置の製造方法(成膜工程及びエッチング工程)を適宜組合わせて利用することによって従来の製造技術の延長線上にて製造することができ、これにより液晶表示装置1の製造コストの増大を可及的に抑制しつつ、駆動用トランジスタ3のゲート絶縁膜4と補助キャパシタ5のキャパシタ絶縁膜6とを異なる素材の絶縁膜で形成することができる。
【0049】
特に、キャパシタ絶縁膜6を、ゲート絶縁膜4よりも誘電率が高い素材で形成することによって、補助キャパシタ5の容量を確保しつつ液晶駆動基板2において補助キャパシタ5が占有する面積を可及的に小さくすることができ、これによって非透過領域17の面積を縮小し、その分だけ透過領域18の面積を増大させることができ、液晶表示装置1の高輝度化を図ることができる。
【0050】
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置21は、図3に示すように、液晶駆動基板22の表面に補助キャパシタ23のキャパシタ絶縁膜24を成膜した後に、同キャパシタ絶縁膜24の一部を除去して所定形状にパターニングし、その後、キャパシタ絶縁膜24を除去した部分に同キャパシタ絶縁膜24とは異なる素材からなる駆動用トランジスタ25のゲート絶縁膜26を形成することによって製造したものである。
【0051】
以下に、液晶駆動基板22の具体的な製造方法について説明する。
【0052】
まず、図3(a)に示すように、ガラス基板27の上面にポリシリコン膜28を所定の膜厚で成膜した後に、フォトリソグラフィによって一部分を除去することで所定形状にパターニングする。ここで、ポリシリコン膜28は、モノシランのみを用いた減圧CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法で形成した後に、膜抵抗値を低減するために所定濃度のリン又はボロンなどを添加して成膜してもよく、また、モノシランとホスフィン・ジボランなどのガスを同時に使用したCVD法で成膜してもよい。
【0053】
次に、図3(b)に示すように、ポリシリコン膜28の上面にシリコン酸化膜29を所定の膜厚で成膜する。
【0054】
次に、図3(c)に示すように、補助キャパシタ23のキャパシタ絶縁膜24となるシリコンナイトライド膜を所定の膜厚で成膜する。ここで、キャパシタ絶縁膜24は、モノシラン又はSiH2Cl2とアンモニアを用いたCVD法で成膜している。また、キャパシタ絶縁膜24は、シリコンナイトライド膜に限られず、いかなる絶縁膜を用いてもよいが、誘電率の高い素材の方が好ましく、特に、後述するゲート絶縁膜26よりも誘電率の高い素材のほうが好ましい。さらに、キャパシタ絶縁膜24は、後述するゲート絶縁膜26の形成における酸化処理を考慮して、シリコンよりも酸化係数の低い素材を用いた方が好ましい。
【0055】
次に、図3(d)に示すように、キャパシタ絶縁膜24の一部分をエッチングによって除去して、所定形状にパターニングする。ここで、エッチングは、ラジカルを使用したドライエッチングでもよく、また、燐酸などを使用したウエットエッチングでもよいが、特に、フッ素ラジカルを使用したケミカルドライエッチングによる場合には、シリコン酸化膜29がエッチングストッパーとして機能し、ポリシリコン膜28を保護することができる。
【0056】
次に、図3(e)に示すように、ポリシリコン膜28の上面であって、かつ、キャパシタ絶縁膜24を除去した部分に駆動用トランジスタ25のゲート絶縁膜26となるシリコン酸化膜を所定の膜厚で成膜し、その後、同ゲート絶縁膜26の所定位置(駆動用トランジスタ25の形成位置)に所定濃度のヒ素又はリンをドーピングする。ここで、ゲート絶縁膜26は、酸素雰囲気中で加熱する酸化処理によって所定形状の酸化膜を成膜している。これにより、キャパシタ絶縁膜24の上面にも酸化処理が施され、キャパシタ絶縁膜24の耐圧を向上させることができ、しかも、ゲート絶縁膜26をエッチングによってパターニングする必要がないために、ゲート絶縁膜26でのダメージの発生を可及的にするなくすることができる。なお、シリコンナイトライド膜からなるキャパシタ絶縁膜24の上面の方が、ポリシリコン膜28の上面よりも酸化膜の成長速度が遅いことから、キャパシタ絶縁膜24の上面にはポリシリコン膜28の上面よりも薄い酸化膜が成膜される。また、ゲート絶縁膜26は、シリコン酸化膜に限られず、いかなる絶縁膜を用いてもよい。
【0057】
次に、図3(f)に示すように、駆動用トランジスタ25のゲート絶縁膜26の上面及び補助キャパシタ23のキャパシタ絶縁膜24の上面にポリシリコン膜を所定の膜厚で成膜した後に、フォトリソグラフィによって一部分を除去することで所定形状にパターニングすることによって、駆動用トランジスタ25のゲート絶縁膜26の上面にゲート電極30を形成するとともに、補助キャパシタ23のキャパシタ絶縁膜24の上面にキャパシタ電極31を形成する。ここで、ゲート電極30及びキャパシタ電極31は、ポリシリコン膜に限られず、タングステン膜やタングステンシリサイド膜、又はこれらとポリシリコン膜とを積層した膜でもよい。
【0058】
次に、図4(a)に示すように、ガラス基板27の上面にリンガラス膜(PSG膜:Phosphrus Silicate Glass膜)からなる層間絶縁膜32を成膜するとともに、同層間絶縁膜32の一部にポリシリコン膜28に連通するコンタクトホール33を形成し、同コンタクトホール33にアルミニウム配線34(駆動信号線)を形成する。
【0059】
次に、図4(b)に示すように、層間絶縁膜32の上面にさらに層間絶縁膜35(PSG膜)を成膜するとともに、所定位置にポリシリコン膜28に連通するコンタクトホール36を形成する。
【0060】
最後に、図4(c)に示すように、層間絶縁膜35の上面の所定位置にITO膜(Indium-Tin Oxide膜)からなる透明電極37を形成する。
【0061】
ここで、図4(c)に示すように、駆動用トランジスタ3及び補助キャパシタ5を形成した部分は光が透過しない非透過領域38となっており、それ以外の部分は光が透過する透過領域39となっている。
【0062】
このように、液晶駆動基板22の表面に補助キャパシタ23のキャパシタ絶縁膜24を成膜した後に、同キャパシタ絶縁膜24の一部を除去して所定形状にパターニングし、その後、キャパシタ絶縁膜24を除去した部分に同キャパシタ絶縁膜24とは異なる素材からなる駆動用トランジスタ25のゲート絶縁膜26を形成することによって、駆動用トランジスタ25のゲート絶縁膜26は、液晶駆動基板22の表面に形成した補助キャパシタ23のキャパシタ絶縁膜24を一部除去した部分に同キャパシタ絶縁膜24とは異なる素材で形成した液晶表示装置21を製造することができる。
【0063】
かかる液晶表示装置21は、従来の液晶表示装置の製造方法(成膜工程及びエッチング工程)を適宜組合わせて利用することによって従来の製造技術の延長線上にて製造することができ、これにより液晶表示装置21の製造コストの増大を可及的に抑制しつつ、駆動用トランジスタ25のゲート絶縁膜26と補助キャパシタ23のキャパシタ絶縁膜24とを異なる素材の絶縁膜で形成することができる。
【0064】
特に、キャパシタ絶縁膜24を、ゲート絶縁膜26よりも誘電率が高い素材で形成することによって、補助キャパシタ23の容量を確保しつつ液晶駆動基板22において補助キャパシタ23が占有する面積を可及的に小さくすることができ、これによって非透過領域38の面積を縮小し、その分だけ透過領域39の面積を増大させることができ、液晶表示装置21の高輝度化を図ることができる。
【0065】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0066】
すなわち、本発明によれば、従来の液晶表示装置の製造方法を適宜組合わせて利用することによって従来の製造技術の延長線上にて製造可能とし、これにより液晶表示装置の製造コストの増大を可及的に抑制しつつ、駆動用トランジスタのゲート絶縁膜と補助キャパシタのキャパシタ絶縁膜とを別々の絶縁膜で形成することができる。
【0067】
特に、キャパシタ絶縁膜を、ゲート絶縁膜よりも誘電率が高い素材で形成した場合には、補助キャパシタの容量を確保しつつ補助キャパシタの占有面積を可及的に小さくすることができ、これによって非透過領域の面積を縮小し、その分だけ透過領域の面積を増大させることができ、液晶表示装置の高輝度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の製造方法(前半)を示す説明図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の製造方法(後半)を示す説明図。
【図3】本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置の製造方法(前半)を示す説明図。
【図4】本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置の製造方法(後半)を示す説明図。
【図5】液晶表示装置の等価回路図。
【図6】従来の液晶表示装置の製造方法を示す説明図。
【符号の説明】
1,21 液晶表示装置
2,22 液晶駆動基板
3,25 駆動用トランジスタ
4,26 ゲート絶縁膜
5,23 補助キャパシタ
6,24 キャパシタ絶縁膜
7,27 ガラス基板
8,28 ポリシリコン膜
9,30 ゲート電極
10,31 キャパシタ電極
11,14,32,35 層間絶縁膜
12,15,33,36 コンタクトホール
13,34 アルミニウム配線
16,37 透明電極
17,38 非透過領域
18,39 透過領域
29 シリコン酸化膜

Claims (2)

  1. 対向状に配置した2枚の基板の間に液晶を充填し、一方の基板に駆動用トランジスタと補助キャパシタとを形成してなる液晶表示装置の製造方法において、
    基板の表面に所定形状のポリシリコン膜を成膜した後に、当該ポリシリコン膜上にシリコン酸化膜を形成し、当該シリコン酸化膜上に補助キャパシタのキャパシタ絶縁膜を、駆動用トランジスタのゲート絶縁膜よりも誘電率が高くかつシリコンよりも酸化係数が低い素材で形成するとともに、同キャパシタ絶縁膜の一部を除去して所定形状にパターニングし、その後、同キャパシタ絶縁膜を一部除去した部分及び前記キャパシタ絶縁膜上を含む領域を、酸素雰囲気中で加熱することにより酸化処理することによって、前記キャパシタ絶縁膜を一部除去した部分上に前記ゲート絶縁膜を形成することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記キャパシタ絶縁膜をシリコンナイトライド膜で形成することを特徴とする請求項記載の液晶表示装置の製造方法。
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