JP4143227B2 - ノルボルナンラクトン構造を有する重合性化合物及び重合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノルボルナンラクトン構造を有する重合性化合物及びこの構造を有し、フォトレジスト等の電子工業用材料として有用なポリマーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子の高密度化・高集積化の要求に伴い、フォトリソグラフィー工程において使用する露光光源の短波長化が進行している。すなわち、従来用いられてきたg線(436nm)やi線(365nm)から、現在はKrFエキシマレーザー(248nm)が主流となりつつあり、今後は更に短波長のArFエキシマレーザー(193nm)への移行が検討されている。
【0003】
フォトリソグラフィーで使用されるレジスト材料のベースポリマーとしては、g線やi線を光源とする場合には主にノボラック樹脂が、KrFエキシマレーザーを光源とする場合には主にヒドロキシスチレン系樹脂が賞用されてきた。これらのフェノール系樹脂は、露光後のアルカリ溶解性、ドライエッチング耐性及び基板密着性といったレジスト材料として要求される諸物性に優れるためである。しかし、フェノール系樹脂はいずれも193nm付近において芳香環に由来する極めて強い光吸収を示すため、ArFエキシマレーザーを光源とする場合にはレジスト材料として使用することができないとされている。
【0004】
そこで、構造中に芳香環を有しない各種の樹脂がArFエキシマレーザーを光源とするレジスト材料として検討され、例えば特定のアクリル酸系又はメタクリル酸系樹脂を使用する方法が提案されている。
ところが、芳香環を有しない樹脂をレジスト材料として使用する場合、従来のフェノール系樹脂のごとく芳香環の存在に起因する高いドライエッチング耐性が得られないという問題が生じる。この問題を解決する手段として、前記アクリル酸系又はメタクリル酸系の樹脂にアダマンタン骨格、ノルボルナン骨格、テルペン類等の脂環式基を導入する方法が提案されている。このような方法によるレジスト材料としては例えば、特開平5−265212号公報、特開平7−199467号公報、特開平8−82925号公報等に開示されているものが挙げられる。
一方、樹脂に脂環式基を導入するとドライエッチング耐性は改善されるものの、樹脂の疎水性が強くなるため基板密着性が不足し、現像時にパターン剥がれが発生するという問題が生じる。このため、共重合モノマーに極性を有するラクトン環を導入することにより基板密着性を確保しようとする方法も提案されている。このような方法によるレジスト材料としては例えば、J. Photopolymer Science and Technology, Vol. 9, No.3(1996)475-487 、同,Vol. 9, No.3(1996)509-522 、同Vol. 10, No.4(1997)545-550、特開平9−90637号公報等に開示されているものが挙げられる。
【0005】
このように、短波長化が進行するフォトリソグラフィーの分野では対応するレジスト材料の開発が必須であり、当該波長における透明性、ドライエッチング耐性及び基板密着性といった物性を同時に満足するベースポリマーの探索に向け試行錯誤がなされているのが現状である。
【0006】
従って、これらの物性をすべて満足するベースポリマーの開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ArFエキシマレーザーを光源とするレジスト用ベースポリマーとして好適に使用可能な重合体、すなわち、193nmにおける透明性、ドライエッチング耐性、基板密着性等の性能を満足し得る新規な重合体、及び同重合体の製造に必要な重合性化合物を提供することにある。また、本発明のもう一つの目的は、上記の重合体を使用した化学増幅型のポジ型レジスト組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、下記一般式(2)で表わされる特定のノルボルナンラクトン構造を側鎖に有する重合体が、ArFエキシマレーザー等の短波長における透明性が高く、しかも優れたドライエッチング耐性及び基板密着性を有し、レジスト用ポリマー、特にポジ型レジスト用ポリマーとして有用であることを見出し本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は次の一般式(1)
【0010】
【化3】
【0011】
〔式中、R1 及びR2 のいずれか一方は、炭素数1〜4のアルキル基(tert−ブチル基を除く)を示し、他方は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基(tert−ブチル基を除く)を示し、R3 〜R9 は、それぞれ独立して水素原子、シリル基、シアノ基、水酸基、ハロゲン原子又は1価の非重合性有機置換基を示し、Aは重合可能な炭素−炭素二重結合を有する基を示す。〕
で表わされる重合性化合物を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、側鎖に1又は2以上の次の一般式(2)
【0013】
【化4】
【0014】
〔式中、R1 及びR2 のいずれか一方は、炭素数1〜4のアルキル基(tert−ブチル基を除く)を示し、他方は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基(tert−ブチル基を除く)を示し、R3 〜R9 は、それぞれ独立して水素原子、シリル基、シアノ基、水酸基、ハロゲン原子又は1価の非重合性有機置換基を示す。〕
で表される基を有するポリマーを提供するものである。
【0015】
更に、本発明は、一般式(1)で表わされる重合性化合物が重合又は共重合してなるポリマーを提供するものである。
【0016】
更にまた、本発明は、上記ポリマーのいずれかと、露光により酸を発生する酸発生剤を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
一般式(1)中、R1 及びR2 で示される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基が挙げられる。なお、本発明のポリマーがポジ型レジスト用ポリマーとして機能するためには、これらのR1 及びR2 のアルキル基にはtert−ブチル基は含まれず、また、R1 及びR2 の少なくとも一方はアルキル基であることが必要である。
【0018】
一般式(1)中、R3 〜R9 で示される基のうちハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられ、1価の非重合性有機置換基としては、例えばアルキル基:メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等;環状アルキル基:シクロペンチル基、シクロヘキシル基等;アラルキル基:ベンジル基、フェネチル基、トリチル基等;ハロアルキル基:トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモエチル基等;アルキルシリル基:トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリn−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等;ヒドロキシアルキル基:ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基等;アルキルオキシアルキル基:メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等;アルキルカルボニル基:ホルミル基、アセチル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基等;アルキルオキシカルボニルメチル基:ヒドロキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロピルオキシカルボニルメチル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基等;アルキルオキシ基:メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等;エステル化されていてもよいカルボキシル基:カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フェネチルオキシカルボニル基、1−エトキシエトキシカルボニル基、3−オキソシクロヘキシルオキシカルボニル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基等;含窒素基:N,N−ジメチルアミノメチル基、シアノメチル基、ニトロメチル基等が挙げられる。
【0019】
本発明では、これらの置換基を有するものの中でも特に、一般式(1)においてR3 〜R9 がそれぞれ独立して水素原子又は低級アルキル基であるものが好ましい。低級アルキル基としては、炭素数1〜4のもの例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
【0020】
Aで示される重合可能な炭素−炭素二重結合を有する基としては特に限定されないが、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ノルボルネン残基、ビニルエーテル基、スチレン基、ヒドロキシスチレン基等を有する基が挙げられる。本発明ではこれらの中でも特にアクリロイル基、メタクリロイル基又はノルボルネン残基を有する基が好ましい。
【0021】
これらの炭素−炭素二重結合を有する基は、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、フェニレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基の連結基を介して、ノルボルナンラクトン骨格と結合していてもよい。本発明ではこれらの中でも特にエーテル基又はエステル基を介して結合するものが好ましい。
【0022】
なお、本発明の重合性化合物をレジスト用樹脂の原料モノマーとして使用する場合には、上記のような化合物の中でも特に、Aがアクリレート、メタクリレート又はノルボルネンカルボキシレートであるものが好ましい。
【0023】
本発明の重合性化合物の製造方法は特に限定されないが、代表的な製造方法としては、例えば、ノルボルナンラクトン構造を有する基(一般式(1)で表わされる基からAを除いた基、すなわち基(2))がエステル基を介して重合可能な炭素−炭素二重結合を有する基と結合したものは、基(2)のヒドロキシ化合物と、該炭素−炭素二重結合を有する化合物のカルボン酸クロライドとを塩基の存在下に反応させることによって製造することができる。ここで用いる塩基としては例えば、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基化合物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基化合物等が使用できる。また、反応には必要に応じて、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム、アセトン、メチルエチルケトン、塩化メチレン、クロロホルム、酢酸メチル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の各種溶媒を使用することができる。
【0024】
反応温度は通常−78℃〜150℃が好ましく、特に−20℃〜100℃が好ましく、反応時間は通常1〜24時間程度とすることが好ましい。
【0025】
また、前記基(2)がエーテル基を介して重合可能な炭素−炭素二重結合を有する基と結合したものは、例えば基(2)のヒドロキシ化合物と該炭素−炭素二重結合を有する化合物の水酸化物を原料とし、まずいずれか一方の水酸基をハロゲン原子やスルホン酸エステル等の脱離基に変換し、次いで塩基の存在下に両者を反応させることによって製造することができる。別の方法として、該炭素−炭素二重結合を有する基が他の不飽和結合やエポキシ基、カルボニル基等の求電子基を含有する場合には、酸又は塩基の存在下に、基(2)のヒドロキシ化合物を該炭素−炭素二重結合を有する化合物に付加させることによって製造することができる。更には塩基の存在下に基(2)のヒドロキシ化合物をアセチレンに付加させることにより、ビニルエーテル化合物を得ることができる。
【0026】
上記のような方法で製造された炭素−炭素二重結合を有する本発明の重合性化合物は、更にディールズアルダー反応に付すことも可能であり、例えば、シクロペンタジエンとの反応からは容易にノルボルネン誘導体を得ることができる。
【0027】
反応生成物はその後、通常の蒸留、再結晶あるいはカラムクロマトグラフィー等の手段によって精製することが可能である。
なお、原料とする前記基(2)のヒドロキシ化合物は新規物質であるが、基(2)の全ての置換基が水素原子であるもののヒドロキシ化合物の製造法は公知であり(例えば、J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1(1996),2309-2313等)、本発明で使用する原料についても類似の方法で製造することができる。
例えば、一般式(1)において、R1 又はR2 がメチル基でありR3 〜R9 が水素原子である基(2)のヒドロキシ化合物は、メチルシクロペンタジエンとアクリル酸からディールズアルダー反応により合成されるメチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸を、炭素−炭素二重結合をエポキシ化し得る酸化剤を用いて酸化することにより容易に得ることができる。炭素−炭素二重結合をエポキシ化し得る酸化剤としては、例えば、過酢酸、m−クロロ過安息香酸、ヨードシルベンゼン、過酸化水素、酸素等を挙げることができる。反応は無溶媒もしくは塩化メチレン等の溶媒中で行い、反応温度は通常−20℃〜100℃、反応時間は1〜24時間程度である。反応液から、炭酸水素ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液を用いて未反応原料及び未還化物(エポキシ化されたカルボン酸)を洗浄除去することにより、目的のヒドロキシ化合物を得ることができる。
【0028】
更に、R1 又はR2 がエチル基であるものは、上記の製造法におけるメチルシクロペンタジエンをエチルシクロペンタジエンに、R1 又はR2 がブチル基であるものはブチルシロクペンタジエンにそれぞれ代えることにより同様に製造することができる。
なお、上記の方法で得られる基(2)のヒドロキシ化合物は、アルキル基が主に一般式(1)におけるR1 、R2 又はR3 の位置に結合した異性体混合物となるが、例えば、レジスト用樹脂の原料モノマーを用途とする場合にはこれらの異性体は敢えて分離する必要はなく、混合物のまま使用することができる。
本発明のポリマーは、側鎖の1又は2以上に前記基(2)を有していればよい。従って、その製造方法は特に限定されず、重合性化合物(1)のみの重合、重合性化合物(1)とこれと共重合可能な他の化合物との共重合、及び重合可能な炭素−炭素二重結合を有する化合物の重合によって得られるポリマーに基(2)を付加又は置換する方法等が挙げられる。なお基(2)のR1 〜R9 の例示、好ましい基等は式(1)の場合と同じである。
【0029】
このうち、重合性化合物(1)のみの重合による方法の場合、ラジカル重合、イオン重合、配位重合等適当な重合様式を選択することができる。
【0030】
ラジカル重合による方法の場合、重合性化合物(1)を適当な溶媒に溶解し、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下、ラジカル重合開始剤を添加して攪拌することによって製造することができる。溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、メタノール、エタノール、プロパノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の各種溶媒を使用することができる。ラジカル重合開始剤としては例えば、アゾイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)等のアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物系重合開始剤を使用することができる。反応温度は通常30〜150℃の範囲であり、50〜100℃の範囲が好ましく、反応時間は通常1〜24時間である。
【0031】
また、本発明では、重合性化合物(1)と、これと共重合が可能な他の化合物との共重合によって、共重合体を製造することもできる。共重合が可能な他の化合物としては例えば、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらのカルボン酸の水素原子をメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−ヒドロキシエチル、ノルボルニル、トリシクロデカニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル等の基で置換したアクリル酸誘導体モノマー又はメタクリル酸誘導体モノマー;ノルボルネン又はその一部をアルキル基、アルキルオキシ基、水酸基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基等で置換したノルボルネン誘導体モノマー;エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル等のビニルエーテル誘導体モノマー;スチレン、パラヒドロキシスチレン、パラメトキシスチレン、パラtert−ブトキシスチレン等のスチレン誘導体モノマー、及び無水マレイン酸等を挙げることができる。これらの共重合可能な化合物は1種に限定されるものではなく、2種以上との多元共重合体とすることもできる。
【0032】
なお、本発明の共重合体をレジスト用ポリマーとして使用する場合には、上記の化合物の中でも特に、アクリル酸誘導体モノマー、メタクリル酸誘導体モノマー、ノルボルネン誘導体モノマー、又は無水マレイン酸との共重合体が好ましく、このときの本発明の重合性化合物の含有量は、モノマー単位のモル比で10〜90%の範囲が好ましい。
【0033】
本発明の共重合体の製造方法は、前述の単独重合体の場合と同様であり、例えばラジカル重合による方法の場合、重合性化合物(1)と上記の共重合可能な化合物とを適当な溶媒に溶解し、好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気下、ラジカル重合開始剤を添加して攪拌することによって製造することができる。反応溶媒及びラジカル重合開始剤としては前記と同様のものが使用できる。
【0034】
また、本発明のポリマーは、重合可能な炭素−炭素二重結合を有する化合物の重合によって得られるポリマーに基(2)を付加又は置換する方法によっても製造することができる。例えば、側鎖にエポキシ基、カルボニル基等を有する重合体には前記基(2)のヒドロキシ化合物との付加反応によって、また、側鎖に水酸基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基等を有する重合体には基(2)のヒドロキシ化合物との置換反応によって、本発明のポリマーを製造することができる。
なお、重合可能な炭素−炭素二重結合を有する化合物とは、前記した重合可能な炭素−炭素二重結合を有する基を有する化合物をいう。
【0035】
本発明のポリマーの重量平均分子量は特に限定されないが、レジスト用樹脂として使用する場合は、分子量が低すぎると強度が不足してレジスト膜の形成が困難になり、また分子量が高すぎると通常のスピンコート法等の方法では均一な塗膜が困難になるため、通常は1000〜300000の範囲が好ましく、3000〜100000の範囲が更に好ましい。ポリマーの分子量は、例えば反応温度、モノマー濃度、重合開始剤濃度又は配位重合等による場合は触媒濃度等の反応因子を操作することによって、所望の分子量に調整することが可能である。
【0036】
本発明では更に、前記本発明のポリマーに、露光により酸を発生する酸発生剤を配合したポジ型レジスト組成物を提供する。
【0037】
酸発生剤の種類は特に限定されず、例えば、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、シクロヘキシル−メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート等のオニウム塩;2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化有機化合物;ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート等のスルホン酸化合物;N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等の有機酸イミド化合物;ビススルホニルジアゾメタン化合物;キノンジアジド化合物等の公知のものが挙げられる。これらの酸発生剤の配合量は特に限定されないが、通常はポリマーに対し0.1〜30重量%の範囲が好ましく、特に1〜10重量%の範囲が好ましい。
【0038】
また、本発明のレジスト組成物は通常は溶剤に溶解して使用される。溶剤の種類はレジスト用の溶剤として一般に知られているものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、シクロヘキサノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類等を挙げることができる。なお、本発明のレジスト組成物には、必要に応じて界面活性剤、酸化防止剤、増感剤、熱安定剤、アミン類等の通常用いられる公知の添加物を併用することもできる。
【0039】
本発明のレジスト組成物は、そのままでは現像に用いるアルカリ溶液に対して不溶か又は難溶性であるが、露光された部分では酸発生剤から発生した酸の影響により、下記反応式のように、R1 がアルキル基である場合には基(2)の脱離が(反応式I)、R2 がアルキル基である場合にはラクトン環の分解が起こり(反応式II)、脱離あるいは分解された部分がカルボン酸構造となってアルカリ溶解性が発現する。また、この脱離あるいは分解は、その際に発生するプロトン酸が触媒となって連鎖的に進行するため、本発明のレジスト組成物はいわゆる化学増幅型のポジ型フォトレジストとして作用する。
【0040】
【化5】
【0041】
【化6】
【0042】
〔式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基(tert−ブチル基を除く)を、R′はRのノルボルナン環に結合する炭素原子から1つの水素原子を除いた基を示す。〕
【0043】
なお、上記の酸による脱離あるいは分解を連鎖的に引き起こすためには、R1 又はR2 に置換されたアルキル基のノルボルナン環に結合する炭素原子上に1つ以上の水素原子が存在することが必要である。従って、本発明のR1 、R2 で示される炭素数1〜4のアルキル基からはtert−ブチル基は除かれる。
【0044】
このような本発明のレジスト組成物は、193nm付近における高い透明性と基板密着性のための十分な極性を備えるものであり、加えて、ドライエッチング耐性においても高い性能を有すると考えられる。ドライエッチング耐性の評価方法の一つとして、モノマー構造とドライエッチング耐性の相関を表す経験式[Ohnishiパラメーター=N/(Nc−No):ここでN、Nc及びNoはそれぞれモノマーにおける総原子数、炭素原子数及び酸素原子数を表し、この値が小さい程ドライエッチング耐性が高いとされる](J.Electrochem.Soc.,130(1),143-6,(1983))による方法が知られている。同方法において、例えば、前記一般式(1)のR1 がメチル基でありR2 〜R9 が水素原子である基(2)がメタクリル酸にエステル結合した本発明のモノマーは、該パラメーター値が3.67と算出される。前述の従来技術に開示されたラクトン環を有するモノマー、例えばメバロニックラクトンメタクリレート(J.Photopolymer Science and Technology,Vol.9,No.3(1996)457-487)及びγ−ブチロラクトン−2−イルメタクリレート(同,Vol.10,No.4(1997)545-550)の該パラメーターは各々4.67及び5.50と算出されることから、本発明の重合性化合物は優れたドライエッチング耐性を予測するのに十分小さな値を示すものである。
【0045】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】
実施例1
・下式(3)で示される化合物(以下、MNLMAと称す)の製造
【0047】
【化7】
【0048】
メチルシクロペンタジエン8.01g(100ミリモル)を10mLのメチルエチルケトンに溶解し、ここへアクリル酸7.93g(110ミリモル)を0℃で1時間かけて滴下し、室温で3時間攪拌した。次いで、反応液から溶媒及び未反応のアクリル酸等の軽質成分を減圧留去し、メチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸14.9g(98ミリモル)を得た。
得られたメチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸を、100mLの塩化メチレンに溶解し、ここへ酢酸ナトリウム2gを添加して懸濁し、これに37%過酢酸20.1g(98ミリモル)を0℃で1時間かけて滴下した。その後、同温度で2時間、更に室温で2時間攪拌した。この溶液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、水層を除去した後、油層に無水硫酸マグネシウム粉末を加えて乾燥した。得られた溶液から溶媒を留去してメチル−5,6−ジヒドロキシ−2−ノルボルナンカルボン酸−γ−ラクトン(以下、MNLOHと称す)5.0g(30ミリモル)を得た。
得られたMNLOHを30mLの塩化メチレンに溶解し、ここへトリエチルアミン3.9g(39ミリモル)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.18g(1.5ミリモル)を加えた後、メタクリル酸クロライド3.8g(36ミリモル)を0℃で1時間かけて滴下し、更に室温で12時間攪拌した。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、水層を除去した後、油層に無水硫酸マグネシウム粉末を加えて乾燥した。溶媒を留去した後、残渣を減圧蒸留して、目的物のMNLMA5.7g(24ミリモル)を得た。元素分析の結果は、炭素/水素/酸素=66.0/6.8/27.2(計算値66.1/6.8/27.1)であった。
同物質の1H−NMRスペクトル及び13C−NMRスペクトルを図1及び図2に示す。図2では、ラクトン及びエステルのカルボニル炭素に由来するピークがそれぞれ179ppm及び165ppm付近に、オレフィン炭素に由来するピークが136ppm付近及び125ppm付近に、また、酸素原子に隣接するノルボルナン環の2つの炭素に由来するピークが79〜91ppm付近に観測され、目的の化合物が合成されていることが確認された。
また、式(3)におけるノルボルナン環に結合するメチル基の位置は、上記NMRスペクトルから前述の式(1)におけるR1 、R2 及びR3 であり、その割合はR1 /R2 /R3 =約60/20/20であった。本実施例で得られた重合性化合物はこのようにメチル基の位置が異なる異性体混合物となるが、レジスト用樹脂の原料モノマーとしては、これらの異性体を分離せずそのまま使用することができる。
【0049】
実施例2
・下式(4)で示される化合物(以下、BNLMAと称す)の製造
【0050】
【化8】
【0051】
n−ブチルシクロペンタジエン12.22g(100ミリモル)を10mLのメチルエチルケトンに溶解し、ここへアクリル酸7.93g(110ミリモル)を0℃で1時間かけて滴下し、室温で3時間攪拌した。次いで、反応液から溶媒及び未反応のアクリル酸等の軽質成分を減圧留去し、n−ブチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸15.9g(82ミリモル)を得た。
得られたn−ブチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸を80mLの塩化メチレンに溶解し、ここへ酢酸ナトリウム2gを添加して懸濁し、更に37%過酢酸16.9g(82ミリモル)を0℃で1時間かけて滴下し、その後、同温度で2時間、室温で12時間攪拌した。この溶液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、水層を除去した後、油層に無水硫酸マグネシウム粉末を加えて乾燥した。得られた溶液から溶媒を留去してn−ブチル−5,6−ジヒドロキシ−2−ノルボルナンカルボン酸−γ−ラクトン(以下、BNLOHと称す)8.4g(40ミリモル)を得た。
得られたBNLOHを40mLの塩化メチレンに溶解し、トリエチルアミン5.3g(52ミリモル)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.24g(2.0ミリモル)を加えた後、メタクリル酸クロライド5.0g(48ミリモル)を0℃で1時間かけて滴下し、室温で12時間攪拌した。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、水層を除去した後、油層に無水硫酸マグネシウム粉末を加えて乾燥した。この溶液から溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=5/1混合溶媒)で精製し、目的物のBNLMA9.3g(33ミリモル)を得た。同物質の元素分析の結果は、炭素/水素/酸素=68.8/8.1/23.1(計算値69.0/8.0/23.0)であった。
同物質の1H−NMRスペクトル及び13C−NMRスペクトルを図3及び図4に示す。図4では、ラクトン及びエステルのカルボニル炭素に由来するピークがそれぞれ179ppm及び166ppm付近に、オレフィン炭素に由来するピークが136ppm付近及び126付近に、また、酸素原子に隣接するノルボルナン環の2つの炭素に由来するピークが79〜94ppm付近に観測され、目的の化合物が合成されていることが確認された。
なお、本実施例で得られたBNLMAは、実施例1で得られたMNLMAと同様に、n−ブチル基の位置が式(1)におけるR1 、R2 及びR3 である異性体混合物となるが、レジスト用樹脂の原料モノマーとしては、これらの異性体を分離せずそのまま使用することができる。
【0052】
実施例3
・式(3)で示される化合物の単独重合体の製造
実施例1と同様にして得たMNLMA2.36g(10ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミド40mLに溶解し、ここへ重合開始剤としてアゾイソブチロニトリル(AIBN)0.16gを添加し、窒素雰囲気下、80℃で5時間攪拌した。その後、この反応液を多量のメタノール中へ攪拌しながら滴下し、白色沈殿として目的の重合体1.83gを得た。得られた重合体の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した結果、重量平均分子量は6300であった。
同重合体の13C−NMRスペクトルを図5に示す。同図において、ラクトン及びエステルのカルボニル炭素に由来するピークがそれぞれ179ppm付近及び176ppm付近に、また、酸素原子に隣接するノルボルナン環の2つの炭素原子に由来するピークが80〜92ppm付近に観測された。
【0053】
実施例4
・下式(5)で示される共重合体の製造
【0054】
【化9】
【0055】
実施例1と同様にして得たMNLMA2.36g(10ミリモル)とメタクリル酸2−メチルアダマンチル4.69g(20ミリモル)とを、40mLの1,4−ジオキサンに溶解し、重合開始剤としてAIBNを0.65g添加して、窒素雰囲気下、80℃で5時間攪拌した。その後、この反応液を多量のメタノール中へ攪拌しながら滴下し、白色沈殿として目的の共重合体3.38gを得た。得られた共重合体のGPC重量平均分子量は4800であった。
同共重合体の13C−NMRスペクトルを図6に示す。同図において、ラクトン及びエステルのカルボニル炭素に由来するピークがそれぞれ178ppm付近及び176ppm付近に、メチル基に置換されたアダマンタン環炭素に由来するピークが87ppm付近に、また、このピークに一部が重なって、酸素原子に隣接するノルボルナン環の2つの炭素原子に由来するピークが80〜92ppm付近に観測された。
【0056】
実施例5
・下式(6)で示される共重合体の製造
【0057】
【化10】
【0058】
実施例1と同様にして得たMNLMA4.73g(20ミリモル)とメタクリル酸tert−ブチルエステル2.84g(20ミリモル)とを、40mLの1,4−ジオキサンに溶解し、重合開始剤としてAIBNを0.65g添加して、窒素雰囲気下、80℃で5時間攪拌した。その後、この反応液を多量のメタノール中へ攪拌しながら滴下し、白色沈殿として目的の共重合体5.33gを得た。得られた共重合体のGPC重量平均分子量は15400であった。
同共重合体の13C−NMRスペクトルを図7に示す。同図において、ラクトン及びエステルのカルボニル炭素に由来するピークがそれぞれ179ppm付近及び177ppm付近に、tert−ブチル基のメチル炭素に由来するピークが28ppm付近に、同4級炭素に由来するピークが81ppm付近に、また、このピークに一部重なって、酸素原子に隣接するノルボルナン環の2つの炭素原子に由来するピークが80〜92ppm付近に観測された。
【0059】
実施例6
・下式(7)で示される共重合体の製造
【0060】
【化11】
【0061】
実施例1と同様にして得られたMNLMA2.36g(10ミリモル)、5−ノルボルネン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル3.89g(20ミリモル)及び無水マレイン酸1.96g(20ミリモル)とを、10mLの1,4−ジオキサンに溶解し、重合開始剤として2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸メチル)を0.23g添加して、窒素雰囲気下、80℃で20時間攪拌した。その後、この反応液を多量のジエチルエーテル/ヘキサン(1/4容量比)混合溶媒中へ攪拌しながら滴下し、白色沈殿として目的の共重合体4.58gを得た。得られた共重合体のGPC重量平均分子量は4700であった。
同共重合体の13C−NMRスペクトルを図8に示す。同図において、ラクトンのカルボニル炭素に由来するピークが179ppm付近に、エステル及び酸無水物のカルボニル炭素に由来するピークが170〜178ppm付近に、また、tert−ブチル基のメチル炭素に由来するピークが28ppm付近に、同4級炭素に由来するピークが81ppm付近に、更にはこのピークに一部が重なって、酸素原子に隣接するノルボルナン環の2つの炭素原子に由来するピークが80〜92ppm付近に観測された。
【0062】
実施例7
実施例5で得られた共重合体100重量部を乳酸エチル350重量部及びアセトン50重量部の混合溶媒に溶解し、これに酸発生剤としてビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネートを5重量部混合してレジスト組成物を調製した。この溶液をスピンコート法によって石英板に塗布し、ホットプレート上で120℃、90秒加熱し、膜厚0.8μのレジスト膜を作成した。
このものの紫外可視分光スペクトルを測定したところ、ArFエキシマレーザーの193nm付近において十分な透過率を有することが確認された。紫外可視分光スペクトルを図9に示す。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、特定のノルボルナンラクトン構造を有する新規な重合体及び該重合体を製造するために有用な新規な重合性化合物が提供される。本発明の重合体は芳香環を含有せず、また特定のノルボルナンラクトン構造を有するため基板密着性及びドライエッチング耐性に優れ、ArFエキシマレーザー等の短波長を露光光源とするレジスト材料として好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた化合物の1H−NMRスペクトルである(溶媒:重クロロホルム)。
【図2】実施例1で得られた化合物の13C−NMRスペクトルである(溶媒:重クロロホルム)。
【図3】実施例2で得られた化合物の1H−NMRスペクトルである(溶媒:重クロロホルム)。
【図4】実施例2で得られた化合物の13C−NMRスペクトルである(溶媒:重クロロホルム)。
【図5】実施例3で得られた単独重合体の13C−NMRスペクトルである(溶媒:重アセトン)。
【図6】実施例4で得られた共重合体の13C−NMRスペクトルである(溶媒:重ベンゼン)。
【図7】実施例5で得られた共重合体の13C−NMRスペクトルである(溶媒:重アセトン)。
【図8】実施例6で得られた共重合体の13C−NMRスペクトルである(溶媒:重アセトン)。
【図9】実施例7で得られたレジスト膜の紫外可視分光スペクトルである。
Claims (8)
- 一般式(1)中、R3〜R9で示される基がそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である請求項1記載の重合性化合物。
- Aが、アクリロイル基、メタクリロイル基又はノルボルネン残基を有する基である請求項1又は2記載の重合性化合物。
- Aがアクリレート、メタクリレート又はノルボルネンカルボキシレートである請求項1〜3のいずれか1項記載の重合性化合物。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の重合性化合物が重合又は共重合してなるものである請求項5記載のポリマー。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の重合性化合物と共重合が可能な化合物が、アクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体、ノルボルネン誘導体及び無水マレイン酸から選ばれる1種又は2種以上である請求項6記載のポリマー。
- 請求項5〜7のいずれか1項記載のポリマーと、露光により酸を発生する酸発生剤を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
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