JP4142893B2 - 金属パターンの製造方法、コンタクトプローブの製造方法及びコンタクトプローブ - Google Patents

金属パターンの製造方法、コンタクトプローブの製造方法及びコンタクトプローブ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属パターンの製造方法、コンタクトプローブの製造方法、及びこの製造方法を用いて製造されるコンタクトプローブに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような金属パターンとしては、例えば、コンタクトプローブのパターン配線等がある。
このコンタクトプローブ1は、ICやLSI等の半導体チップやLCD(液晶表示体)等の回路の電気的テストに用いられるものであって、例えば図8に示すようにNi基合金等からなる複数本のパターン配線2の上に接着剤層を介してフィルム3が被着され、パターン配線2の先端部はコンタクトピン2aとされている。またフィルムの幅広の基部1bには窓部4が形成され、この窓部4にはパターン配線2の引き出し配線部5が設けられている。なお、フィルム3はポリイミド等の樹脂フィルム層からなり、或いはポリイミド等の樹脂フィルム層に銅箔等の金属フィルム層がグラウンドとして積層されたもの等でもよい。
【0003】
このようなコンタクトプローブ1は、メカニカルパーツに組み込まれてプローブ装置とされ、コンタクトピン2aを半導体ICチップやLCD等のパッドやバンプ等の微細な電極端子に接触させることにより、上記パターン配線2を介してこの半導体チップ等の電気的テストが行われる。
【0004】
上述のコンタクトプローブ1の各パターン配線2等の金属パターンは、以下に述べるように、マスク露光技術を用いてフォトリソ・めっき法によって製作されている。
まず、導体基板上にフォトレジスト層を形成し、このフォトレジスト層上に所望の形状の開口部を有するマスクパターンを設けた状態でフォトレジスト層を露光して、フォトレジスト層に、製作する金属パターンと同じパターンをなす非定着部とこの非定着部以外の領域からなる定着部とを形成する。
ここで、非定着部とは、フォトレジスト層において現像した際に除去される部分を指し、定着部とは、現像した後に残存する部分を指している。
そして、導体基板上からマスクパターンを除去し、フォトレジスト層を現像して非定着部を除去した後に、導体基板上において非定着部が除去された領域に金属層をめっき処理により形成して、所望の形状の金属パターンを得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、フォトレジスト層に照射された露光光は、フォトレジスト層において露出されている部分を透過して基板表面に達し、基板表面で乱反射する。この反射光によって、フォトレジスト層において露出されている領域の近傍では、マスクパターンによって覆われている領域の、特に基板表面近傍の部分までもが露光されてしまい、フォトレジスト層の定着部が所望の形状とは異なる形状に形成されてしまう。
このような事情から、フォトレジスト層の潜像の解像性を重視する場合には、露光量を低くする傾向にある。
【0006】
一方、金属パターンは、狭ピッチ化に伴ってその幅が狭められつつも、抵抗値を低くするために断面積を維持することが望まれているので、金属パターン形成に用いられるフォトレジスト層の定着部及び非定着部は、それぞれ断面視において幅に対する厚みの比が従来よりも大きくされた形状とされる。即ち、マスクパターンの開口部の幅に対するフォトレジスト層の厚みの比が従来よりも大きくなる。
このため、露光量が低いと、フォトレジスト層において感光させたい領域において導体基板近傍の部分に露光光が届きにくく、この部分ではフォトレジストが十分に感光しないので、定着部となるべき部分が現像時に剥離しやすくなったり、現像によって除去されるべき部分が十分に除去されなくなってしまう。
【0007】
以上の現象は、フォトレジストとしてネガ型、ポジ型のいずれの型を用いても生じる。
このため、この導体基板上において非定着部が除去された領域に金属層を形成して得られる金属パターンの形状精度が低下してしまう。このことは、形成する金属パターン間のピッチが狭くなるにつれてより深刻となる。
特に、このようにして製造される金属パターンをコンタクトピン2aとして用いるコンタクトプローブでは、コンタクトピン2aの形状精度が低下することで、微細な電極の検査に支障をきたしてしまう。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、金属パターンの形状精度を向上させることができる金属パターンの製造方法及びこれを用いて製造されるコンタクトプローブを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる金属パターンの製造方法は、電解めっきによる金属パターンの製造方法であって、少なくとも表層部がCuによって構成されている導体基板表面に、強アルカリ酸化性溶液によって酸化処理し、酸化銅の針状の結晶からなる房状の黒色層を形成する黒化処理工程と、該導体基板上にフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、該フォトレジスト層上にマスクパターンを設けるマスキング工程と、前記フォトレジスト層を露光して、このフォトレジスト層に非定着部と定着部とを形成する露光工程と、前記導体基板上から前記マスクパターン及び前記非定着部を除去する第一除去工程と、前記導体基板上において前記非定着部が除去された領域の表面から前記黒色層を除去する第二除去工程と、前記金属パターンに供される金属層を、前記導体基板上において前記非定着部及び前記黒色層が除去された領域にめっき処理により形成するめっき処理工程とを有していることを特徴としている。
【0010】
この金属パターンの製造方法は、マスク露光技術を用いてフォトリソ・めっき法によって金属パターンを製造するものであって、フォトレジスト形成工程の前段階で、フォトレジスト層が形成される導体基板の表面に、強アルカリ酸化性溶液によって酸化処理し、酸化銅の針状の結晶からなる房状の黒色層を形成するという黒化処理を施す黒化処理工程を有している。
【0011】
フォトレジスト層を露光する際にフォトレジスト層に照射された露光光は、フォトレジスト層においてマスクパターンから露出されている部分を透過して導体基板の表面に達するが、導体基板の表面には、強アルカリ酸化性溶液によって酸化処理し、酸化銅の針状の結晶からなる房状の黒色層を形成するという黒化処理が施されているので、導体基板の表面で露光光が吸収され、導体基板の表面による露光光の反射はほとんど生じない。
このため、露光光の強度を高めても、フォトレジスト層においてマスクパターンから露出されている領域のみが感光することになり、定着部及び非定着部がマスクパターンに忠実な形状に形成される。
そして、導体基板上からマスクパターン及び非定着部を除去した後に、パターン配線に供される金属層を、導体基板上において非定着部が除去された領域にめっき処理により形成することで、マスクパターンに忠実な形状のパターン配線が形成される。
【0012】
上記の金属パターンの製造方法において、前記導体基板として、少なくとも表層部がCu(銅)によって構成されている基板を用いてもよい。
この場合には、導体基板の表層部を構成するCuに黒化処理、例えば強アルカリ酸化性溶液による表面処理を施すことで、導体基板の表層部に、黒色で針状の結晶をなす酸化銅(CuOもしくはCuO2)の房状の層を形成するものである。この酸化銅の層は、フォトレジスト層に対してアンカー効果をもたらし、導体基板によるフォトレジスト層の保持力を増加させる。
【0013】
本発明にかかるコンタクトプローブの製造方法は、フィルム上に形成されたパターン配線の先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブの製造方法であって、基板上にマスクを施してマスクされていない部分に、前記パターン配線に供される金属層をめっき処理により形成するめっき処理工程と、前記マスクを取り除いた金属層の上に前記フィルムを被着するフィルム被着工程と、前記フィルムと金属層とからなる部分と、前記基板とを分離する分離工程とを有し、前記めっき処理工程により形成される金属層が、請求項1または2に記載の金属パターンの製造方法によって製造されたことを特徴としている。
【0014】
このコンタクトプローブの製造方法によって製造されるコンタクトプローブは、そのパターン配線が請求項1または2に記載の金属パターンの製造方法によって製造されるので、パターン配線の形状精度が高い。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1から図6を用いて説明する。
図1は、本実施形態にかかるコンタクトプローブを示す斜視図、図2は本実施形態にかかるコンタクトプローブを用いるプローブ装置の分解斜視図、図3は図2に示すプローブ装置の要部縦断面図、図4、図5及び図6は、それぞれ本実施形態にかかるコンタクトプローブの製造工程を示す図である。
【0016】
本実施の形態のコンタクトプローブ11は、図8に示すコンタクトプローブ1とほぼ同一構成とされ、図1に示すように、Ni基合金等の金属で形成されるパターン配線12を、ポリイミド等のフィルム13の片面に被着した構造となっている。パターン配線12の先端部は、フィルム13の先端部まで設けられている。
【0017】
フィルム13は、Ni基合金層等の金属層からなる複数本のパターン配線12の上に図示しない接着剤層を介して被着され、パターン配線12の先端部はコンタクトピン12aとされている。ここで、コンタクトピン12aは、フィルム13から突出させてもよい。そして、フィルム13の幅広の基部には窓部14が形成され、この窓部14にはパターン配線12の引き出し配線部15が設けられている。
ここで、フィルム13は、パターン配線12が被着されたポリイミド等の樹脂フィルム層16にCu、Ni、Ni基合金等の金属フィルム層17がグラウンドとして積層されて構成されているが、樹脂フィルム層16だけで構成されていてもよい。
【0018】
コンタクトピン12aは、その長手方向に直交する断面が例えば略四角形状とされ、その先端部はフィルム13に被着される上面と、上面に対向する下面と、上下面間に設けられた側面とで構成されている。
【0019】
このコンタクトプローブ11は、図2及び図3に示すようにマウンティングベースやトップクランプやボトムクランプ等のメカニカルパーツ37に組み込まれてプローブ装置38とされる。
即ち、図2及び図3に示すプローブ装置38において、円盤形状をなし中央窓部30aを有するプリント基板30の上に、例えばトップクランプ31を取り付け、またコンタクトプローブ11の先端側を両面テープ等でその下面に取り付けたマウンティングベース32を、トップクランプ31にボルト等で固定する。そしてボトムクランプ34でコンタクトプローブ11の基部11bを押さえつける。その際、プリント基板30とコンタクトプローブ11の基部11bは位置決めピンによって相互の位置決めがなされる。
【0020】
これによって、コンタクトプローブ11がマウンティングベース32の下面でコンタクトピン12aを下方に向けた傾斜状態に保持され、コンタクトプローブ11の基部11bにおいてパターン配線12の引き出し配線部15がボトムクランプ34の弾性体35で窓部14を通してプリント基板30の下面の電極41に押し付けられて接触状態に保持されることになる。
この状態で、コンタクトピン12aを半導体ICチップやLCD等のパッドやバンプ等の微細な電極端子(図3ではICチップ43のパッド43a)に接触させることにより、上記パターン配線12及びプリント基板30の配線を介してこの半導体チップ等の電気的テストが行われる。
【0021】
次に、このように構成されるコンタクトプローブ11の製造方法について、図4、図5及び図6を用いて工程順に説明する。ここで、このコンタクトプローブ11のパターン配線12は、従来のコンタクトプローブ1のパターン配線2と同様に、フォトリソ・めっき法によって支持基板46(基板)の上にめっきを施すことで形成されるものである。
【0022】
まず、この製造工程において使用される支持基板46として、導体基板を用意する。
この支持基板46としては、少なくともその表層部が黒化処理及び黒化処理の除去が可能な材質によって構成されていれば任意のものを用いることができるが、表面の黒化処理及び黒化処理の除去が容易である点から、少なくとも表層部がCuによって構成されている基板を用いることが好ましい。
【0023】
本実施の形態では、支持基板46として、図4(a)に示すように、ステンレス等の金属板Bの表面に薄いCuの層であるベースメタル層47を形成したものを用いている。このような構成の支持基板46は、従来よりコンタクトプローブの製造に用いられているものである。
ここで、ベースメタル層47は、板材Bの表面にめっきによって形成するほか、スパッタリングやCVD等によってCuを板材Bの表面に対して溶射することによって形成される。
【0024】
〔黒化処理工程〕
次に、この支持基板46の表層部をなすベースメタル層47に、黒化処理を施す。
黒化処理とは、Cuからなるベースメタル層47の表面を例えば過硫酸塩または過塩素酸塩等を主体とした強アルカリ酸化性溶液によって60°C〜95°C程度の温度で酸化処理し、図4(b)に示すように、ベースメタル層47表面に、酸化銅(CuOもしくはCuO2)からなる黒色層47aを形成するものである。この黒色層47aは、針状の結晶からなる房状の層をなすものである。
【0025】
〔フォトレジスト層形成工程〕
次に、図4(c)に示すように、この支持基板46の上にフォトレジスト層48を形成する。このフォトレジスト層48は、ネガ型フォトレジストによって形成してもよく、またポジ型フォトレジストによって形成してもよい。本実施の形態では、フォトレジスト層48を、ネガ型フォトレジストによって形成している。ここで、ベースメタル層47の表面に形成された房状の黒色層47aは、フォトレジスト層48に対してアンカー効果をもたらすので、支持基板46によるフォトレジスト層48の保持力が増加する。
【0026】
〔マスキング工程〕
次に、写真製版技術により、図4(d)に示すように、フォトレジスト層48上に所望のパターンで開口部49aが形成されたフォトマスク49(マスクパターン)を施す。
【0027】
〔露光工程〕
そして、この状態で、支持基板46の面に対して露光光を垂直に入射させてフォトレジスト層48を露光し、図4(e)及び図6に示すように、フォトレジスト層48に、前記パターン配線12と同じパターンをなす非定着部51と、非定着部51以外の領域からなる定着部52とを潜像として形成する。ここで、フォトレジスト層48の露光光としては、紫外線やX線、及び可視光等、従来フォトレジスト層の露光に使用されている電磁波が用いられる。
【0028】
本実施の形態では、フォトレジスト層48をネガ型フォトレジストによって形成しているので、フォトレジスト層48において感光した部分が定着部52となり、感光しなかった部分が非定着部51となる。
このため、露光工程においては、フォトレジスト層48において定着部52としたい領域と同じパターンで開口部49aを設けたフォトマスク49が用いられる。
【0029】
図6に示すように、この露光工程においてフォトマスク49の開口部49aからフォトレジスト層48に入射した露光光は、フォトレジスト層48を透過して支持基板46の表層部をなすベースメタル層47に達する。ベースメタル層47の表面には黒化処理が施されているので、支持基板46に達した露光光がベースメタル層47の黒色層47aに吸収されて、ほとんど反射されない。
このため、フォトレジスト層48において、フォトマスク49の開口部49aに露出されている領域のみが感光することとなり、露光工程を経たフォトレジスト層48において形成される非定着部51と定着部52との境界は、図6に実線で示すように、フォトマスク49の開口部49aから光の入射方向に沿った平面、即ち支持基板46の面に対して直交する面として形成される。
このようにして、フォトレジスト層48には、定着部52及び非定着部51が、マスクパターンに忠実に形成される。
【0030】
ここで、比較のために、支持基板46の代わりに黒化処理を施していない支持基板を用いた場合において形成される非定着部51と定着部52との境界を、図6中に二点鎖線で示す。この場合には、図6に二点鎖線の矢印で示すように、支持基板によって露光光が反射されるため、フォトレジスト層48においてフォトマスク49の開口部49aから露出されている部分の近傍では、フォトマスク49によって覆われている部分の支持基板46の近傍部分が感光してしまい、非定着部51が、支持基板46側の幅が狭められたテーパー形状に形成されてしまう。
【0031】
〔第一除去工程〕
このようにフォトレジスト層48に非定着部51と定着部52とを形成した後に、フォトマスク49を除去するとともに、フォトレジスト層48を現像して前記パターン配線12と同パターンをなす非定着部51を除去して、図4(f)に示すように、残存するフォトレジスト層48(定着部52)に開口部48aを形成する。
非定着部51は、前記のようにフォトマスク49のマスクパターンに忠実な形状に形成されているので、非定着部51を除去して得られるフォトレジスト層48の開口部48aも、フォトマスク49のマスクパターンに忠実な形状に形成される。
さらに、フォトレジスト層48には、ベースメタル層47の表面に形成された房状の黒色層47aのアンカー効果が作用しているので、定着部52が支持基板46から剥離しにくい。
なお、このように開口部48aが形成されたフォトレジスト層48が、本願請求項にいう「マスク」に相当する。
【0032】
〔第二除去工程〕
続いて、支持基板46上において非定着部51が除去された領域の表面から黒化処理を除去して、図4(g)に示すように、ベースメタル層47の導電性を有するCu面を露出させる。
この処理は、非定着部51が除去された支持基板46を酸によって洗浄することで、支持基板46においてベースメタル層47が露出されている領域で、ベースメタル層47の表面に形成された非導電性の黒色層47aを除去するものである。
ここで、支持基板46の酸洗浄は、従来のコンタクトプローブの製造工程において、支持基板46に後述するめっき処理を施す前段階で支持基板46の表面状態の調整(脱脂、酸化膜の除去等)のための前処理として一般的に行われるものである。
【0033】
〔めっき処理工程〕
そして、図5(a)に示すように、前記開口部48aにおいて露出されたCu面上に、前記パターン配線12となるNi基合金層(金属層)Nを電解めっき処理により形成する。ここで、この金属層は、Ni基合金に限らず、Niによって構成してもよい。
これにより、開口部48a内には、開口部48a及び支持基板46の表面の形状が正確に転写されたNi基合金層Nが形成される。
【0034】
〔フィルム被着工程〕
次に、図5(b)に示すように、残りのフォトレジスト層48(定着部52)を除去した後、図5(c)に示すように、前記Ni基合金層Nの上に、コンタクトピン12a(即ち前記パターン配線12の先端部)となる部分も含めて覆うようにして、前記フィルム13を接着剤53により接着する。
【0035】
〔分離工程〕
そして、フィルム13とパターン配線12とベースメタル層47とからなる部分を板材Bから分離させた後、Cuエッチによるベースメタル層47の除去作業を経て、図5(d)に示すように、フィルム13にパターン配線12のみを接着させた状態として、コンタクトプローブ11を完成させる。
【0036】
このように、本実施形態にかかるコンタクトプローブの製造方法によれば、フォトレジスト層48を露光して得られる非定着部51と定着部52とを、マスクパターンに忠実な形状に形成することができ、定着部52をマスクとしてめっき処理によって形成したパターン配線12がマスクパターンに忠実な形状となるので、パターン配線12の形状精度の高いコンタクトプローブ11を製造することができる。
また、このコンタクトプローブの製造方法は、従来のコンタクトプローブの製造方法において、実質的に支持基板46の表面に、強アルカリ酸化性溶液によって酸化処理し、酸化銅の針状の結晶からなる房状の黒色層を形成するという黒化処理を施す黒化処理工程を加えるだけで済むので、製造プロセスを大幅に変更することなしに、狭ピッチで形状精度の高いパターン配線12を有するコンタクトプローブ11を製造することができる。
【0037】
そして、このようにパターン配線12の形状精度の高いコンタクトプローブ11によれば、パターン配線12間のピッチを狭くしても、回路の電気的テストを良好に行うことができる。
【0038】
ここで、狭ピッチのパターン配線12を形成する際には、露光工程で用いられるフォトマスク49の開口部49a間の距離も狭められる。すると、フォトレジスト層48においてフォトマスク49に覆われている領域でも、フォトマスク49の隣接する開口部49aからフォトマスク49の裏側に回り込んだ回折光(この回折光自体はフォトレジストを感光させるほどの強度を有していない)同士が干渉し、回折光同士が強めあう個所ではフォトレジストが感光してしまうので、得られる定着部52の形状精度が低下し、後段のめっき処理工程を経て得られるパターン配線12の形状精度が低下してしまう。
このような回折光による影響を回避する手法としては、多重露光という手法がある。この手法は、露光すべき領域を一度の露光作業で全て露光する代わりに、露光すべき領域を隣接しない領域同士からなる複数組に分けてそれぞれ別の露光作業で露光する手法である。
【0039】
多重露光は、一度の露光作業で用いるフォトマスクの開口部間の距離を従来の手法よりも大きくとることができるので、回折光の干渉による定着部の形状精度の低下が生じにくいものの、フォトレジストを十分に感光させるために露光量を上げると、支持基板による露光光の乱反射による定着部の形状精度の低下が生じてしまう。
しかし、本発明のコンタクトプローブの製造方法では、前記のように、支持基板46による露光光の乱反射が抑えられるためにより露光光の強度を上げることができるので、多重露光の手法を取り入れることで、フォトレジスト層48において感光させるべき領域のみを十分に感光させて、定着部51及び定着部52の一層の形状精度の向上、すなわちパターン配線12の一層の形状精度の向上を図ることができる。
【0040】
ここで、上記実施の形態では、フォトレジスト層48として、ネガ型のフォトレジストを用いた例を示したが、これに限られることなく、ポジ型のフォトレジストを用いてもよい。フォトレジスト層48としてポジ型フォトレジストを用いた場合には、図7に示すように、フォトレジスト層48において感光した部分が非定着部51となり、感光しなかった部分が定着部52となる。この場合には、フォトマスク49として、フォトレジスト層48において非定着部51としたい領域と同じパターン、即ち形成するパターン配線12と同じパターンで開口部49aを設けたものを用いる。
【0041】
ここで、比較のために、支持基板46の代わりに従来の金属板製の支持基板を用いた場合において形成される非定着部51と定着部52との境界を、図7中に二点鎖線で示す。この場合には、図7に二点鎖線の矢印で示すように、支持基板によって露光光が反射されるため、フォトレジスト層48においてフォトマスク49の開口部49aから露出されている部分の近傍では、フォトマスク49によって覆われている部分の支持基板46の近傍部分が感光してしまう。これにより、非定着部51において支持基板46の近傍部分が定着部52側に張り出す形状に形成されてしまうこととなり、フォトレジスト層48の定着部52をマスクパターンとして形成されるパターン配線の形状精度が低下してしまう。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明にかかる金属パターンの製造方法によれば、フォトレジスト層を露光して得られる非定着部と定着部とを、マスクパターンに忠実な形状に形成することができ、定着部をマスクとしてめっき処理によって形成した金属パターンがマスクパターンに忠実な形状となるので、形状精度の高い金属パターンを製造することができる。
【0043】
そして、この金属パターンの製造方法を用いてパターン配線を形成するコンタクトプローブの製造方法によれば、パターン配線の形状精度の高いコンタクトプローブを製造することができる。
そして、このようにパターン配線の形状精度の高いコンタクトプローブによれば、パターン配線間のピッチを狭くしても、回路の電気的テストを良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態にかかるコンタクトプローブの先端部の斜視図である。
【図2】 本発明にかかるコンタクトプローブを用いるプローブ装置の分解斜視図である。
【図3】 図2に示すプローブ装置の要部縦断面図である。
【図4】 本実施形態にかかるコンタクトプローブの製造工程を示す図である。
【図5】 本実施形態にかかるコンタクトプローブの製造工程を示す図である。
【図6】 本実施形態にかかるコンタクトプローブの製造工程を示す図である。
【図7】 本発明にかかるコンタクトプローブの製造工程の他の例を示す図である。
【図8】 従来のコンタクトプローブの平面図である。
【符号の説明】
11 コンタクトプローブ 12 パターン配線(金属パターン)
12a コンタクトピン 13 フィルム
46 支持基板(導体基板) 47 ベースメタル層(Cu層)
48 フォトレジスト層 49 フォトマスク(マスクパターン)
51 非定着部 52 定着部(マスク)
N Ni基合金層(金属層)

Claims (4)

  1. 電解めっきによる金属パターンの製造方法であって、
    少なくとも表層部がCuによって構成されている導体基板表面に、強アルカリ酸化性溶液によって酸化処理し、酸化銅の針状の結晶からなる房状の黒色層を形成する黒化処理工程と、
    該導体基板上にフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、
    該フォトレジスト層上にマスクパターンを設けるマスキング工程と、
    前記フォトレジスト層を露光して、このフォトレジスト層に非定着部と定着部とを形成する露光工程と、
    前記導体基板上から前記マスクパターン及び前記非定着部を除去する第一除去工程と、
    前記導体基板上において前記非定着部が除去された領域の表面から前記黒色層を除去する第二除去工程と、
    前記金属パターンに供される金属層を、前記導体基板上において前記非定着部及び前記黒色層が除去された領域にめっき処理により形成するめっき処理工程とを有していることを特徴とする金属パターンの製造方法。
  2. 前記強アルカリ酸化性溶液は、過硫酸塩または過塩素酸塩を主体としていることを特徴とする請求項1記載の金属パターンの製造方法。
  3. フィルム上に形成されたパターン配線の先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブの製造方法であって、
    基板上にマスクを施してマスクされていない部分に、前記パターン配線に供される金属層をめっき処理により形成するめっき処理工程と、
    前記マスクを取り除いた金属層の上に前記フィルムを被着するフィルム被着工程と、
    前記フィルムと金属層とからなる部分と、前記基板とを分離する分離工程とを有し、
    前記めっき処理工程により形成される金属層が、請求項1から2のいずれかに記載の金属パターンの製造方法によって製造されたことを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。
  4. フィルム上に形成されたパターン配線の先端部がコンタクトピンとされるコンタクトプローブであって、
    請求項3記載のコンタクトプローブの製造方法によって製造されたことを特徴とするコンタクトプローブ。
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