JP4141717B2 - 周囲の画素のドット記録状態によって変わるドットの大きさを考慮して行う印刷 - Google Patents

周囲の画素のドット記録状態によって変わるドットの大きさを考慮して行う印刷 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷装置に関し、特に、主走査と副走査を行って印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、主走査を行いつつノズルからインク滴を吐出させて、印刷媒体上にドットを形成することによって画像を印刷する印刷装置が普及している。そのような印刷装置によるドット記録モードとして、印刷用紙上の各主走査ラインに、それぞれ一つのノズルから吐出したインクでドットを記録する「非オーバーラップ印刷モード」や、各主走査ラインに、それぞれ二つ以上のノズルから吐出したインクでドットを記録する「オーバーラップ印刷モード」がある。そして、一部の主走査ラインについてのみオーバーラップ印刷モードと同様の印刷を行う、「部分オーバーラップ印刷モード」がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
主走査と副走査を行う印刷モードにおいては、一定のパターンの記録が副走査方向について繰り返し行われる。各パターン内においては、どの画素をどのノズルが記録するか、そして、どのような前後関係で各画素にドットが記録されるかが一定である。この、各画素にドットを記録するノズルと、各画素へのドットの記録順序との組み合わせに起因する印刷結果のパターンを、本明細書において「テクスチャ」と呼ぶ。印刷用紙上で副走査方向について繰り返されるテクスチャが目立つと、一色で塗りつぶされているべき部分において縞模様が目についてしまい、印刷結果の品質が低下する。
【0004】
この発明は、従来技術における上述の課題を解決するためになされたものであり、各画素にドットを記録するノズルと、各画素へのドットの記録順序との組み合わせに起因する印刷結果の品質の劣化を低減する技術を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、ノズルからインク滴を吐出し、印刷媒体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を行う印刷装置において、所定の処理を行う。この印刷装置は、同一色のインク滴を吐出する複数のノズルを備えた印刷ヘッドと、印刷ヘッドと印刷媒体との少なくとも一方を移動させる主走査を行う主走査駆動部と、印刷ヘッドと印刷媒体との少なくとも一方を主走査の方向と交わる方向に移動させる副走査を行う副走査駆動部と、各部を制御する制御部と、を備えている。そして、複数のノズルは、副走査の方向について、主走査ラインのピッチのk倍(kは2以上の整数)のノズルピッチで配されている。
【0006】
そのような印刷装置において、印刷ヘッドと印刷媒体との少なくとも一方を移動させて主走査を行いつつ、印刷媒体上にインク滴を着弾させてドットを形成する。また、主走査の方向と交わる方向に一定量だけ印刷媒体を移動させて、副走査を行う。
【0007】
いま、複数のノズルを、副走査において先に印刷媒体上に達するノズルから順に、副走査の方向にそって第1のノズル群と、第2のノズル群と、前記副走査の方向について前記第1のノズル群と同じ幅の範囲に設けられている第3のノズル群と、に分類する。そして、主走査において、第1のノズル群を使用して、第1のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素のうちの一部の画素をドットの記録対象とする第1の部分ライン記録を実行する。また、第2のノズル群を使用して、第2のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれるすべての画素をドットの記録対象とする全体ライン記録を実行する。そして、第3のノズル群を使用して、第3のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素であって、それまでに行われた主走査で第1のノズル群によってドットを記録されていない画素をドットの記録対象とする第2の部分ライン記録と、を実行する。
【0008】
第1および第2の部分ライン記録を実行する際には、一度の主走査内で第1の部分ライン記録において第1のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N1(N1は正の整数)と、一度の主走査内で第2の部分ライン記録において第3のノズル群のノズルとが記録対象とする画素の数N3(N3は正の整数)とが異なる値となるように、記録を実行する。なお、第1の部分ライン記録は、各主走査において、第1のノズル群の一部のノズルであって、ドットの記録に使用されるノズルの間に位置するノズルを使用せずに実行される。このような態様とすれば、第1のノズル群と第3のノズル群とで記録する領域と、第2のノズル群で記録する領域との、印刷結果の違いを目立たなくすることができる。
【0009】
なお、副走査を行う際には、副走査の方向について第3のノズル群が設けられている幅の近傍の所定の送り量で副走査を行うことが好ましい。このようにすれば、同一の主走査ラインの各画素に、第1のノズル群と第3のノズル群とを使用して、効率的にドットを記録することができる。
【0010】
隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素に、ノズルから所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、ドットの面積をW1とする。また、副走査の方向の一方の側に隣接する画素にドットが記録されており、隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、ノズルから所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、ドットの面積をW2とする。そして、副走査の方向の両側に隣接する二つの画素にドットが記録されており、隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、ノズルから所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、ドットの面積をW3とする。第1のノズル群でドットを記録する際には、あらかじめ以下の式(1)で定められるW13がW2の近傍の値となるようにN1およびN3を定めて、N1個の画素をドットの記録対象とすることが好ましい。
【0011】
W13={W1×N1/(N1+N3)}+{W3×N3/(N1+N3)}・・・(1)
【0012】
そして、第3のノズル群でドットを記録する際にも、上記式(1)で定められるW13がW2の近傍の値となるようなN3に基づいて、N3個の画素をドットの記録対象とすることが好ましい。このようにすれば、第1のノズル群と第3のノズル群とで記録する領域のドットの大きさの期待値を、第2のノズル群で記録する領域のドットの大きさに近い大きさとすることができる。なお、あらかじめ、W13がW2の近傍の値となるような、第1のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N1と、第3のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N3と、の組合せの候補にしたがって、第1〜第3の部分ライン記録を主走査において行って、印刷を行うことが好ましい。そして、N1とN3の組合せの候補にしたがって行われた印刷結果の中から一つを選択して、N1とN3を決定することが好ましい。
【0013】
なお、本発明は、以下に示すような種々の態様で実現することが可能である。
(1)印刷方法、印刷制御方法。
(2)印刷装置、印刷制御装置。
(3)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラム。
(4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体。
(5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A1.装置の構成:
A2.印刷:
B.第2実施例:
C.変形例:
【0015】
A.第1実施例:
A1.装置の構成:
図1は、本発明の実施例としてのインクジェットプリンタ20を備えた印刷システムの概略構成図である。このプリンタ20は、キャリッジモータ24によってキャリッジ30を摺動軸34に沿って往復動させる主走査送り機構と、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを主走査の方向と垂直な方向(「副走査方向」という。)に搬送する副走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ88に接続されている。
【0016】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転を用紙搬送ローラ(図示せず)に伝達するギヤトレインを備える(図示せず)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、印刷用紙Pの搬送方向と垂直な方向に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジ30とキャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
【0017】
図2は、プリンタ20の制御回路40の構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50と、印刷ヘッドユニット60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54と、を備えている。
【0018】
I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ88から供給される印刷信号PSを受け取ることができる。そして、CPU41が、I/F専用回路50を介して印刷信号PSを受け取ってRAM44内に格納する。なお、CPU41は、P−ROM43内に格納されたコンピュータプログラムを実行することによって、後述する「第1の部分ライン記録」、「全体ライン記録」、「第2の部分ライン記録」を行う。
【0019】
印刷ヘッド28は、各色毎に一列に設けられた複数のノズルnと、各ノズルnに設けられたピエゾ素子PEを動作させるアクチュエータ回路90と、を有している。アクチュエータ回路90は、ヘッド駆動回路52(図2参照)の一部であり、ヘッド駆動回路52内の図示しない駆動信号生成回路から与えられた駆動信号をオン/オフ制御する。すなわち、アクチュエータ回路90は、印刷信号PS中の画像データに基づいてCPU41が作成した印刷データに従って、各ノズルに関してオン(インクを吐出する)またはオフ(インクを吐出しない)を示すデータをラッチし、オンのノズルについてのみ、駆動信号をピエゾ素子PEに印加する。
【0020】
図3は、印刷ヘッドユニット60に設けられたノズルの配置を示す説明図である。このプリンタ20は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)の4色のインクを用いて印刷を行う印刷装置である。印刷ヘッドユニット60には、副走査方向にそれぞれ11個のノズルを備えるノズル列K、C、M、Yが主走査方向に並んで設けられている。4列の各ノズル列内のノズル間の副走査方向のピッチは、主走査ラインピッチをDとしたとき、2×Dである。これら一つ一つのノズル列が、特許請求の範囲にいう「同一色のインク滴を吐出する複数のノズル」に相当する。ここで、「主走査ライン」とは、主走査方向に並ぶ画素の列である。そして、「画素」とは、インク滴を着弾させドットを記録する位置を規定するために、印刷媒体上に仮想的に定められた方眼状の升目である。
【0021】
各ノズル列のノズルは、副走査において先に前記印刷媒体上に達するノズルから順に、前記副走査の方向にそって第1のノズル群、第2のノズル群および第3のノズル群に分類される。図3の例では、ノズル#8〜#11が第1のノズル群Iであり、ノズル#7〜#5が第2のノズル群IIであり、ノズル#1〜#4が第3のノズル群IIIである。第3ノズル群と第1ノズル群とは、副走査方向について、ノズルが設けられている範囲の幅が同じである。
【0022】
印刷ヘッドユニット60は、キャリッジモータ24によって矢印MSの方向に摺動軸34に沿って往復動される。そして、印刷用紙Pは、紙送りモータ22によって印刷ヘッド28に対して矢印SSの方向に送られる。
【0023】
A2.印刷:
(1)画像データの処理:
図4はコンピュータ88およびプリンタ20の機能ブロックを示す説明図である。図2ではハードウェア構成を説明したが、ここでは、それらの構成がどのように機能するかを、図4を使用して説明する。コンピュータ88では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムにはプリンタドライバ96が組み込まれている。アプリケーションプログラム95は、画像データの生成を行う。そして、プリンタドライバ96が画像データをプリンタ20で印刷可能な形式に変換する。
【0024】
プリンタドライバ96には、入力部100,色補正処理部101および色補正テーブルLUT、ハーフトーン処理部102、および出力部104の各機能部が用意されている。
【0025】
アプリケーションプログラム95から印刷命令が出されると、入力部100が画像データを受け取って、一旦蓄積する。色補正処理部101は画像データの色成分をプリンタ20のインクに応じた色成分に補正する色補正処理を行う。色補正処理は、画像データの色成分をプリンタ20のインクで表現可能な色成分との対応関係を予め記憶する色補正テーブルLUTを参照して行われる。ハーフトーン処理部102は、こうして色補正処理されたデータに対し、それぞれ各画素の階調値をドットの記録密度で表現するためのハーフトーン処理を行う。こうして変換処理された画像データは、出力部104により、画像データの上から順に主走査ライン1本ずつの単位で、出力信号PSとして、プリンタ20に出力される。
【0026】
プリンタドライバ96から送られた画像データは、I/F専用回路50を介して受信され、RAM44(図2参照)に格納される。このRAM44の機能を受信バッファ44aとして図4に示す。RAM44は、このほか、印刷データバッファ44b、展開バッファ44c、レジスタ44dとしても機能する。これらの機能部も図4に示す。
【0027】
CPU41(図2参照)は、受信バッファ44aに記憶された画像データを、プリンタ20で記録される順番に、すなわち、プリンタ20でのパスの順番に並べ替えて、印刷データを生成する。印刷データは、印刷の際にどのノズルが使用されるかを考慮して、生成される。また、その際、CPU41は、各パスにおけるキャリッジの移動速度や、各パスの合間に行う副走査の送り量などのデータも生成し、印刷データ内に組み込む。そして、CPU41は、印刷データを印刷データバッファ44bに格納する。このCPU41の機能を印刷データ生成部41dとして図2に示す。なお、「パス」とは、ドットの形成が行われる1回分の主走査を意味する。ここでは、「印刷データ」という用語は、狭義には、CPU41によってパスの順番に並べ替えられたデータを意味するが、広義には、その前後の様々な形態に変換および加工された段階のデータをも意味する。
【0028】
その後、図4に示すように、CPU41(図2参照)によって、印刷データバッファ44bから順次1パス分のデータが展開バッファ44cに送られる。このデータには、一度の主走査で使用される全てのノズルについての1パス分のドット形成情報が格納されている。すなわち、展開バッファ44cに送られるデータには、一度の主走査でドットが記録される複数の主走査ラインについてのデータが格納されている。そして、それらのノズルの1パス分のドット形成情報から、各ノズルがドットを形成する順に、各ノズルの1画素分のドット形成情報がまとめて取り出されて、レジスタ44dに送られる。すなわち、複数の主走査ラインについてのドット形成情報から、主走査ラインと交差する方向(副走査方向、ロウ方向)に並ぶ画素についてのドット形成情報がパラレルに切り出されて、順次、レジスタ44dに送られる。
【0029】
CPU41は、その後、切り出されたレジスタ44d内のデータを、シリアルデータに変換してヘッド駆動回路52に送る。そして、ヘッド駆動回路52がそのシリアルデータに従ってヘッドを駆動して画像を印刷する。一方、展開バッファ44c内の1パス分のデータからは、主走査の送り方を示すデータおよび副走査の送り方を示すデータも取り出され、モータ駆動回路54に送られる。図4では、モータ駆動回路54の機能部としてキャリッジモータ24を制御する主走査部54a、および紙送りモータ22を制御する副走査部54bを示している。これら主走査部54aおよび副走査部54bが、受け取ったデータに従ってヘッドの主走査および印刷用紙の搬送を行う。
【0030】
(2)同一重量のインク滴によるドットの大きさのばらつき:
図5〜図7は、それぞれ同一重量のインク滴を画素に着弾させたときのドットの広がりの違いを表す図である。図5は、隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素にドットd1を記録した場合のドットの大きさを示している。3個×3個の升目が画素を示し、中心の○がドットの広がりを示している。隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素にドットを記録した場合には、図5のように、インクは周囲の画素にも比較的広く広がる。
【0031】
図6は、副走査の方向の両側に隣接する二つの画素pU、pLを含む、複数の隣接画素にすでにドットが記録されている状態で、中心の画素にドットd3を記録した場合のドットの大きさを示している。図6においては、すでに記録されている可能性のある画素を破線で描いた丸で示している。このような場合には、既に周囲の画素に記録されたインクに遮られて、中心の画素に着弾したインクは、図5の場合に比べて広がらない。なお、破線で描かれたドットは、そのようなすべてのドットがすでに記録されていることを意味するものではない。複数の隣接画素のうちより多くの画素にドットが記録されているほど、中心の画素に記録するドットの広がりの大きさは小さくなる。
【0032】
図7は、副走査の方向の一方の側に隣接する画素pUを含む、副走査の方向の一方の側の画素にドットが記録されており、他方の側に隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、ドットd2を記録した場合のドットの大きさを示している。このような場合には、ドットの広がりは図5のドットd1よりも小さく、図6のドットd3よりも大きくなる。破線で描かれたドットが、すべてすでに記録されていることを意味するものではないのは図6と同様である。そして、破線でドットが記された一方の側の画素のうち、より多くの画素にドットが記録されているほど、中心の画素に記録するドットの大きさは小さくなる。
【0033】
(3)印刷:
図8は、第1実施例において行うドットの記録のやり方を示す説明図である。ここでは説明を簡単にするために、印刷ヘッドユニット60に設けられたシアン、マゼンタ、イエロ、ブラックのノズル列うちの1列のノズルのみに着目して説明する。図8において、矢印P1,P2,P3,P4は、それぞれ1回の主走査を示している。そして、それぞれの矢印の下に示す長方形は、その主走査において記録される印刷用紙上の領域の一部(4列×21行)を切り出して示したものである。ここでは、それぞれ4列分のみの領域を示しているが、各主走査P1〜P4においては、主走査方向MSについて同様の記録が繰り返し行われる。
【0034】
たとえば、主走査P1において、一番上の主走査ラインは、ノズル#1で一つおきに画素を記録される。上から3番目の主走査ラインは、主走査P1において、ノズル#2ですべての画素にドットを記録される。ここで、「すべての画素をドットの記録対象とする」とは、必要に応じてすべての画素にドットを記録することが可能である、という意味である。よって、印刷すべき画像データによっては、すべての画素にドットが記録されないこともある。
【0035】
図9は、あるノズルを使用して、ある主走査ラインに含まれるすべての画素にドットを記録する場合のドットの記録のし方を示す図である。左右方向に並ぶ升目は、ある主走査ラインに含まれる画素を示している。矢印MSは、印刷ヘッドユニット60が送られる方向を示している。図9および後述する図10において、黒い丸は既に記録されたドットを示し、破線で描く白い丸は次に記録されるドットを示している。あるノズルを使用して、ある主走査ラインに含まれるすべての画素にドットを記録する場合には、主走査において、ノズルが各画素上を通過するにつれて、主走査ラインに含まれる各画素に、順にドットが記録されていく。よって、すでに左から4番目までの画素にドットが記録されている場合には、次には、左から5番目の画素にドットが記録される。
【0036】
図10(a)〜(c)は、第1のノズル群のノズルを使用して、ある主走査ラインに含まれる画素のうちの一部の画素にドットを記録し、第3のノズル群のノズルを使用して、第1のノズル群によってドットを記録されなかった画素にドットを記録する場合の、ドットの記録のし方の例を示す図である。第1のノズル群のノズルは、印刷ヘッドユニット60が矢印MSの方向に送られるにつれて、一つおきの画素にドットを記録していく。図10(a)に示すように、すでに左から1番目、3番目、5番目の画素にドットが記録されている場合には、次には、左から7番目の画素にドットが記録される。一方向の主走査が完了すると、図10(b)に示すように、一つおきの画素にドットが記録された状態となる。
【0037】
次に、1回以上の副走査が行われた後、図10(c)に示すように、図10(a)とは逆向きの主走査において、第3のノズル群のノズルが印刷ヘッドユニット60が矢印MSの方向に送られるにつれて、一つおきの画素にドットが記録されていく。図10(c)に示すように、すでに左から12番目、10番目の画素にドットが記録されている場合には、次には、左から8番目の画素にドットが記録される。こうして往復双方向の主走査が完了すると、その主走査ラインのすべての画素にドットが記録された状態となる。なお、CPU41は、ある主走査ラインについて、図9のような印刷が行われるか、図10のような印刷が行われるかを考慮して、印刷データの生成を行う(図4参照)。
【0038】
図8に示したドット記録方法においては、主走査P1では、ノズル#1,#3,#8,#10は、図10(a)に示したように一つおきの画素にドットを記録する。ただし、主走査ライン内の各画素に番号が振られているとすると(図10(a)〜(c)参照)、ノズル#1,#3は偶数番号が振られた画素にドットを記録し、ノズル#8,#10は、奇数番号が振られた画素にドットを記録する。ノズル#2,#4〜#7は、図9に示したように、主走査P1において、主走査ラインの各画素に順にドットを記録してゆく。
【0039】
主走査P2,P3,P4においても同様にドットの記録が行われる。ただし、図8に示すように、主走査P3は主走査P1と同じ向きに行われるが、主走査P2,P4は、主走査P1とは逆の向きに行われる。すなわち、図10においても説明したように、第1実施例においては双方向の主走査において画素にドットが記録される。各主走査の合間には、7ドットずつの副走査が行われる。なお、本明細書では、副走査の方向についての寸法は、「ドット」の単位で示す。1ドットは、副走査方向についての主走査ライン1本分の寸法である。
【0040】
上記の主走査の合間に副走査が行われると、ノズル列と印刷用紙とが相対的に移動し、記録領域が副走査方向SSについて7ドットずつ移動していく。
図8においては、各主走査において記録される領域の一部を取り出して表している。よって、各主走査の合間に行われる7ドットずつの副走査を、各主走査の記録領域を結ぶ矢印SS1で示す。なお、実際には、印刷用紙が搬送されて印刷ヘッドユニット60と印刷用紙の相対位置が変わってゆくが、図8では、説明を簡単にするために、印刷ヘッドユニット60が移動して、それにつれて記録領域が移動しているように各記録領域を表している。また、図8においては、副走査の方向を表す矢印SSについても、理解を容易にするために、実際の印刷用紙の搬送方向とは逆の向きで表している。
【0041】
第1実施例では、副走査の方向について第3のノズル群が設けられている幅は、図8から分かるように、7ドットである。主走査の合間に行う副走査SS1の送り量は、副走査の方向について第3のノズル群が設けられている幅の近傍の所定の値であることが好ましい。「第3のノズル群が設けられている幅の近傍」とは、第3のノズル群が設けられている幅の70%以上130%以下の値であることを意味する。なお、副走査の送り量は、第3のノズル群が設けられている幅の85%以上115%以下の値であることが好ましく、さらに、第3のノズル群が設けられている幅の90%以上110%以下の値であることがさらに好ましい。そのようにすれば、効率的に部分オーバーラップ印刷を行うことができる。
【0042】
図8の右端には、主走査P1〜P4でドットを記録した結果の例を示している。ここでは、4列×14行の領域を切り出して示している。各升目は画素を示している。それぞれの升目には、ドットを表す○が記されている。このドットを表す○には、大きさの異なる3種類の○がある。図5のように、隣接する周囲の画素にドットが記録されていない状態で、画素に記録されるドットは、画素を表す升目をはみ出る大きさの○で示している。そして、図6のように、副走査の方向の両側に隣接する二つの画素にすでにドットが記録されている状態で、画素に記録されるドットは、画素の升目に接しない大きさの小さな○で示している。さらに、副走査方向の両側に隣接する二つの画素にドットが記録されているわけではないが、図7のように、隣接する周囲の画素の少なくとも一つに画素が記録されている状態で、画素に記録されるドットは、画素の升目に接する大きさの○で示している。
【0043】
また、各画素内の三角は、主走査の方向を示している。黒い右向きの三角が記されている画素は、右向きの主走査でドットを記録される。白い左向きの三角が記されている画素は、左向きの主走査でドットを記録される。
【0044】
上述のようにしてドットを記録すると、各画素にドットを記録するノズルと、各画素へのドットの記録順序の組み合わせは、副走査の方向について所定の幅で繰り返される。この繰り返しの単位の幅は、7ドットである。図8の例では、範囲B1に示した記録と、範囲B2に示した記録が交互に繰り返される。すなわち、ある領域を一色で印刷した場合には、範囲B1のテクスチャと範囲B2のテクスチャが繰り返されることになる。
【0045】
なお、範囲B1、B2の各画素には、すべてドットを示す○が記されている。しかし、現実には、各画素にすべてドットが記録されることはまれである。ここでは、説明を単純にするために、すべての画素にドットを記録するかのような前提で説明を行い、すべての画素に○を付してしている。これらの画素に付された○は、画像データに応じてドットを記録することが可能であることを意味するものであり、ドットが記録される場合には、記録されるドットの大きさが画素によって違ってくることを説明するためのものである。これらの○は、実際にドットが記録されることを意味するものではない。
【0046】
図8の例においては、主走査P1およびP2を行っている時点は、印刷開始直後の時点であり、主走査P3以降が定常状態であるので、主走査P3を例に各ノズル群のドットの記録について説明する。主走査P3において、第1のノズル群のノズルであるノズル#8とノズル#10は、それらのノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素のうちの一部の画素にドットを記録している。このようなドットの記録が、特許請求の範囲にいう「第1の部分ライン記録」に相当する。
【0047】
また、第2のノズル群のノズルであるノズル#4〜#7は、主走査P3において、それらのノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれるすべての画素にドットを記録している。このようなドットの記録が、特許請求の範囲にいう「全体ライン記録」に相当する。
【0048】
そして、第3のノズル群のノズルであるノズル#1〜#4は、主走査P3において、それらのノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素であって、第1のノズル群によってドットを記録されていない画素にドットを記録している。たとえば、ノズル#2とノズル#4とは、第1のノズル群のノズルによってドットを記録されていない主走査ラインにドットを記録している。一方、ノズル#1とノズル#3とは、主走査P1で第1のノズル群のノズル#8と#10によってドットを記録されている主走査ラインに、ドットを記録している。しかし、主走査P1で第1のノズル群のノズル#8と#10によってドットを記録されているのは、奇数番目の画素であるのに対して、ノズル#1とノズル#3とがドットを記録しているのは、偶数番目の画素である。よって、第3のノズル群のノズルであるノズル#1〜#4は、それまでに行われた主走査で第1のノズル群によってドットを記録されていない画素にドットを記録していることになる。このようなドットの記録が、特許請求の範囲にいう「第2の部分ライン記録」に相当する。
【0049】
なお、第3のノズル群のノズル#2,#4は、それぞれのノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれるすべての画素にドットを記録している。しかし、同じく第3のノズル群のノズル#1,#3は、それらのノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれるすべての画素にドットを記録していない。このような場合にも、第3のノズル群全体としては、ノズル群のすべてのノズルと向かい合う位置にある主走査ラインのすべての画素に、ドットを記録してはいない。よって、そのような場合も「ノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素のうちの一部の画素をドットの記録対象とする」に該当するものとする。本実施例では、第1のノズル群の一部のノズルが向かい合う位置にある主走査ラインのすべての画素にドットを記録してはいない。しかし、本発明の態様において、第1のノズル群の一部のノズルが向かい合う位置にある主走査ラインのすべての画素にドットを記録する場合にも、他の一部のノズルが向かい合う位置にある主走査ラインのすべての画素にドットを記録していない場合には、「ノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素のうちの一部の画素をドットの記録対象とする」に該当する。
【0050】
P−ROM43に格納されたプログラムを実行されることで、CPU41がこれらの第1の部分ライン記録、全体ライン記録、第2の部分ライン記録を実行する。CPU41の機能部としての第1の部分ライン記録部41a、全体ライン記録部41b、第2の部分ライン記録部41cを図2に示す。
【0051】
以下では、特定の主走査のみにあてはまる話ではなく、各主走査にあてはまる話について説明するので、図8に示す主走査P1を例に説明する。図8では、主走査P1において第1のノズル群によって記録される領域をIで示し、第2のノズル群によって記録される領域をIIで示し、第3のノズル群によって記録される領域をIIIで示している。図8において主走査P1で記録される領域の一部として示した長方形の領域内で、第1のノズル群のノズル#8,#10で記録される画素は4個である。一つの主走査ラインに含まれる端から端までの画素の数をAP(APは正の整数)とする。図8で各主走査について示している領域は4列の領域であるので、主走査P1で第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1は、(4×AP/4)個、すなわち、AP個である。
【0052】
同様に、主走査P1で記録される領域の一部として示した長方形の領域内で、第3のノズル群のノズル#1〜#4で記録される画素は12個である。よって、主走査P1で第のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3は、(12×AP/4)個、すなわち、(AP×3)個である。他の主走査においても、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3とは、それぞれ上記と同じである。すなわち、主走査において第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3の比は、1:3である。
【0053】
なお、第1のノズル群と第3のノズル群の副走査方向の幅は以下のように規定される。第1のノズル群と第3のノズル群の幅を規定する際には、第1のノズル群と第3のノズル群のうち、一度の主走査においてドットを記録する画素が少ない方のノズル群を基準とする。以下、その基準となるノズル群を「基準ノズル群」と呼ぶ。基準ノズル群の副走査方向の一方の端を規定する第1の基準ノズルは、全ノズルのうち、副走査方向の端に位置するノズルである。基準ノズル群が第1のノズル群であれば、第1の基準ノズルは、副走査において最初に印刷媒体上に到達するノズルである。基準ノズル群が第3のノズル群であれば、第1の基準ノズルは副走査において最後に印刷媒体上に到達するノズルである。
【0054】
第1の基準ノズルを基点として、第1〜第3のノズル群の副走査方向についての中心に向かって各ノズルを順に検討したときに、最初に現れる、以下のような条件を満たすノズルが、第2のノズル群の端のノズルである。そして、その一つ手前のノズルが、基準ノズル群の他方の端を規定する第2の基準ノズルである。その条件とは、「主走査において、向かい合う位置にある主走査ラインに含まれるすべての画素をドットの記録対象とする」ノズルという条件である。このようにして基準ノズル群の第1の基準ノズルと第2の基準ノズルとが定められる。
【0055】
第1の基準ノズルから第2の基準ノズルまでの副走査方向についての範囲が、基準ノズル群が設けられている副走査方向の範囲である。そして、第1の基準ノズルから第2の基準ノズルまでの副走査方向についての距離が、基準ノズル群が設けられている副走査方向の幅である。第1のノズル群と第3のノズル群のうち、基準ノズル群ではない方のノズル群の幅は、基準ノズル群の幅と等しい値とされる。
【0056】
(4)印刷方法の決定:
上記の第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3との比は、印刷結果の品質が高くなるように設定される。以下では、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3との比をどのようにして決定するかを説明する。
【0057】
なお、N1とN3の比を決定する際には、実際に、N1とN3の値を様々に変えて複数回、印刷を行ってみて、最も印刷結果の品質が高かった設定値を選択することとしてもよい。そのような態様とすれば、実際に印刷結果の品質が高くなるような印刷方法を選択することができる。特に、印刷すべき多くの画像について、ある系統の色が多く使われるなど、印刷する画像に一定の傾向がある場合には、実際の印刷結果に基づいてN1,N3を定めれば、そのような画像の印刷に適した設定値を選択することもできる。
【0058】
図11は、隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素にドットを記録した場合のドットd1sを示している。図12は、副走査の方向の両側に隣接する二つの画素pU、pLにドットdU、dLが記録されている状態で、間の画素にドットを記録した場合のドットd3sを示している。そして、図13は、副走査の方向の一方の側に隣接する画素pUにドットdUが記録されており、他方の側に隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない状態で中央の画素に、ドットd2sを記録した場合のドットを示している。ドットd1s〜d3s、dU、dLを形成するために吐出されたインク滴の重量は同じである。
【0059】
第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3とを決める際には、図11〜図13のように、それぞれ印刷用紙上にドットd1s〜d3sを形成する。そして、形成したドットをそれぞれCCDカメラで撮影し、ドットd1s、d2s、d3sの面積W1,W2,W3を求める。本実施例においては、たとえば、ドットd2sの面積W2を100としたとき、ドットd1sの面積W1が160であり、ドットd3sの面積W3が80であったとする。
【0060】
なお、図12に示すドットd3sの面積W3を求める際には以下のようにする。すなわち、あらかじめ印刷用紙上にドットdU、dLを記録して、CCDでこれらを撮影し、ドットdU、dLの面積を求めておく。その後、ドットd3sを記録して、あらためてドットdU,dL,d3sをCCDカメラで撮影し、ドットdU,dL,d3sの合計の面積を求める。そして、ドットdU,dL,d3sの合計の面積の値から、先に求めたドットdU、dLの面積を引くことで、ドットd3sの面積W3を求めることができる。図13に示すドットd2sについても同様である。
【0061】
なお、図11のドットd1sは、図5のドットd1ような、隣接する周囲の画素にドットが記録されていない状態で、画素に記録されるドットを代表するドットである。また、図12のドットd3sは、図6のドットd3ような、隣接する周囲の画素にドットがすでに記録されている状態で、画素に記録されるドットを代表するドットである。図6のドットd3の場合は、周囲に破線の○で示したドットは可能性として存在するものであり、実際には記録されていることもあるし記録されていないこともある。これに対して、図12のドットd3sを記録する場合には、それら可能性として存在するドットのうち、ドットdU,dLを記録した状態で、ドットd3sを記録する。そして、図6のドットd3の標準的な面積としてドットd3sの面積W3を求める。図7のドットd2と図13のドットd2sの関係も同様である。
【0062】
第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3とは、上記のようにして求めたドットd1s,d2s,d3sの面積W1,W2,W3に基づいて定めることができる。すなわち、N1,N3は、下記の式(2)から求められるW13がW2の近傍の値となるように、定められる。
【0063】
W13={W1×N1/(N1+N3)}+{W3×N3/(N1+N3)}・・・(2)
【0064】
ここで、「W13がW2の近傍の値」であるとは、W13がW2の70%以上130%以下の値であることを意味する。なお、W13がW2の85%以上115%以下の値となるようにN1,N3を定めることがより好ましく、W13がW2の90%以上110%以下の値となるようにN1,N3を定めることがさらに好ましい。
【0065】
上述のように、W1は160、W3は80であったので、式(2)は次のようになる。
【0066】
W13=(160×N1+80×N3)/(N1+N3) ・・・(3)
【0067】
このW13がW2、すなわち100に等しくなるためには、N1とN3が以下の関係を満たせばよい。
【0068】
N1:N3=1:3 ・・・(4)
【0069】
図8に示した印刷方法における、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3の比は、このようにして定められる。
【0070】
第1のノズル群は、第1〜第3のノズル群の中で最初に印刷媒体上の各主走査ラインに達する。さらに、ノズルピッチは2ドットであり、隣り合う主走査ラインには同時にはドットは記録されない。このため、第1のノズル群のノズルが吐出するインク滴は、隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素に着弾する可能性が高い。よって、第1のノズル群のノズルが形成するドットは、図11に示すドットd1sの大きさとなる可能性が高い。
【0071】
また、第3のノズル群は、第1〜第3のノズル群の中で最後に印刷媒体上の各主走査ラインに達する。このため、第3のノズル群のノズルが吐出するインク滴は、副走査の方向の両側に隣接する二つの画素にドットが記録されている画素に着弾する可能性が高い。よって、第3のノズル群のノズルが形成するドットは、図12に示すドットd3sに近い大きさとなる可能性が高い。
【0072】
さらに、第2のノズル群は、第1のノズル群よりも後で第3のノズル群よりも先に印刷媒体上の各主走査ラインに達する。このため、第2のノズル群のノズルが吐出するインク滴は、副走査の方向の一方の側に隣接する画素にドットが記録されており、他方の側に隣接する画素にはドットが記録されていない画素に、着弾する可能性が高い。よって、第2のノズル群のノズルが形成するドットは、図13に示すドットd2sに近い大きさとなる可能性が高い。
【0073】
本実施例では、第1のノズル群のノズルと第3のノズル群のノズルとによって記録される主走査ライン群の画素中の、第1のノズル群によるドットと、第3のノズル群によるドットとの存在比を、式(2)に基づいて定めている。式(2)で得られるW13は、第1のノズル群のノズルと第3のノズル群のノズルとによって記録される主走査ライン群の画素中のドットの期待値である。本実施例では、第1のノズル群のノズルと第3のノズル群のノズルとによって記録される主走査ライン群の画素中のドットの期待値が、W2の近傍の値となるように、第1のノズル群によるドットと、第3のノズル群によるドットとの比(存在比)を定めている。よって、第1のノズル群のノズルと第3のノズル群のノズルとによって記録される領域と、第2のノズル群のノズルのみによって記録される領域と、の違いが目立ちにくい。このため、範囲B1のテクスチャと範囲B2のテクスチャ(図8参照)の違いが目立たなくなる。その結果、印刷結果の品質が高い。なお、このような効果は、N1とN3の数自体をそれぞれ適宜の値に定めることでも得えられ、また、N1とN3の比を適宜の値に定めることでも得られる。
【0074】
なお、図3に示すように、本実施例では、各色のノズル列は主走査方向MSに並ぶように配されている。このため、一つの画素に2色以上のインク滴を重ねて打つ場合には、主走査の向きによってインクの重ね順が変わってくる。たとえば、シアン(C)のインク滴とイエロ(Y)のインク滴を一つの画素に重ねて打つ場合、主走査の往路で記録するか、復路で記録するかで、シアンのインク滴が先に印刷用紙に着弾するか、イエロのインク滴が先に印刷用紙に着弾するかが変わってくる。その結果、それぞれ同じ量のインク滴を吐出しても、色目がわずかに変わってくる。
【0075】
本実施例では、これら双方向印刷におけるインクの重ね順起因する色目の変化の問題をなくすものではない。しかし、着弾させるインク滴の種類、重量および重ね順が同じ画素同士においても、最初に着弾するインクの広がりの違いに起因する画質の劣化の問題が存在する。そして、本実施例のような印刷を行えば、そのようなインクの広がりの違いに起因する印刷結果の品質の劣化を低減することができる。よって、本実施例のような印刷を行えば、複数色のインクを重ねて記録する必要がある色についても、印刷結果の品質を向上させることができる。
【0076】
図14は、比較例において行うドットの記録のやり方を示す説明図である。比較例のドット記録方法においては、各主走査では、ノズル#1,#3,#9,#11が、それぞれ向かい合う主走査ライン中の偶数番号が振られた画素にドットを記録する。そして、ノズル#2,#4,#8,#10が、それぞれ向かい合う主走査ライン中の奇数番号が振られた画素にドットを記録する。ノズル#5〜#7は、主走査において、主走査ラインの各画素に順にドットを記録してゆく。
【0077】
図14において主走査P1で記録される領域の一部として示した長方形の領域内で、第1のノズル群のノズル#8〜#11で記録される画素は8個である。よって、一つの主走査で第1のノズル群のノズルによって記録されるノズルの数N1’は、(8×AP/4)個、すなわち、(AP×2)個である。
【0078】
同様に、主走査P1で記録される領域の一部として示した長方形の領域内で、第3のノズル群のノズル#1〜#4で記録される画素も8個である。よって、一つの主走査で第3のノズル群のノズルによって記録されるノズルの数N3’も(AP×2)個である。すなわち、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1’と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3’との比は1:1である。
【0079】
このような態様においては、第1のノズル群のノズルと第3のノズル群のノズルとによって記録される主走査ライン群の画素中のドットの期待値W13’は、式(2)から、120となる。すなわち、図8の例の期待値W13の値100に比べてW2との差が大きい。よって、図8の場合に比べて第1のノズル群のノズルと第3のノズル群のノズルとによって記録される領域と、第2のノズル群のノズルのみによって記録される領域と、の違いが目立つ。よって、図8の場合に比べて範囲B1’のテクスチャと範囲B2’のテクスチャ(図14参照)の違いが目立ち、印刷結果の品質が図8の場合に比べて低くなる。
【0080】
B.第2実施例:
第1実施例では、第2のノズル群のノズルは、一度の主走査で向かい合う位置にある主走査ラインのすべての画素にドットを記録していた。しかし、第2実施例では、第2のノズル群のノズルも複数回の主走査で、向かい合う位置にある主走査ラインの全画素にドットを記録する。第2実施例の印刷装置のハードウェア構成は、第1実施例の印刷装置と同じである。
【0081】
図15は、第2実施例において行うドットの記録のやり方を示す説明図である。図の左側には主走査ラインの番号を付している。図15では、第13ラインから第36ラインまでを示している。また、各主走査P1〜P8に対応させて示した4列の画素は、それぞれ左から順に、4で割ったときに1余る番号の画素、4で割ったときに2余る番号の画素、4で割ったときに3余る番号の画素、4で割りきれる番号の画素であるものとする(図9および図10参照)。図15に示すように、第2実施例においては、往路と復路の2回の主走査を行うごとに、送り量7ドットの副走査SS2を1回行う。すなわち、副走査方向について同じ位置で、往復2回の主走査が行われる。
【0082】
第2のノズル群のノズル#5〜#7は、主走査の往路で、図10(a)に示した例と同じように奇数番号の画素にドットを記録する。そして、主走査の復路で図10(c)に示した例と同じように偶数番号の画素にドットを記録する。その結果、往復2回の主走査で、ノズルと向かい合う位置にある主走査ラインのすべての画素にドットが記録される。例えば、図15においては、第16、18,20ラインは、主走査P3,P4において、上記のような記録方法で記録される。
【0083】
第1のノズル群のノズル#9とノズル#11は、主走査の往路において、4で割ったときに1余る番号の画素にドットを記録する。そして、主走査の復路においては、ドットを記録しない。その結果、往復2回の主走査で、向かい合う位置にある主走査ラインの画素のうち、4で割ったときに1余る番号の画素にのみドットが記録される。例えば、図15においては、第17,21ラインは、主走査P1,P2において、上記のような記録方法で記録される。
【0084】
第1のノズル群のノズル#8とノズル#10は、主走査の往路においてはドットを記録しない。そして、主走査の復路において、4で割ったときに3余る番号の画素にドットを記録する。その結果、往復2回の主走査で、向かい合う位置にある主走査ラインの画素のうち、4で割ったときに3余る番号の画素にのみドットが記録される。例えば、図15においては、第15,19ラインは、主走査P1,P2において、上記のような記録方法で記録される。
【0085】
第3のノズル群のノズル#1とノズル#3は、主走査の往路において、4で割ったときに2余る番号の画素にドットを記録する。そして、主走査の復路において、4で割ったときに1余る番号の画素と、4で割りきれる番号の画素とにドットを記録する。その結果、往復2回の主走査で、向かい合う位置にある主走査ラインの画素のうち、4で割ったときに1余る番号の画素と、4で割ったときに2余る番号の画素と、4で割りきれる番号の画素と、にドットが記録される。例えば、図15においては、第15,19ラインは、主走査P5,P6において、上記のような記録方法で記録される。
【0086】
第3のノズル群のノズル#1がドットを記録する画素は、それまでの主走査で第1のノズル群のノズル#8がドットを記録しなかった画素である。たとえば、第15ラインは、主走査P2においてノズル#8によって、4で割ったときに3余る番号の画素にドットを記録される。そして、その後、主走査P5,P6においてノズル#1によって残りの画素にドットを記録される。その結果、全ての画素にドットを記録される。第3のノズル群のノズル#3と、第1のノズル群のノズル#10の関係も同様である。
【0087】
第3のノズル群のノズル#2とノズル#4は、主走査の往路において、4で割ったときに2余る番号の画素と、4で割ったときに3余る番号の画素とにドットを記録する。そして、主走査の復路において、4で割りきれる番号の画素にドットを記録する。例えば、図15においては、第17,21ラインは、主走査P5,P6において、上記のような記録方法で記録される。
【0088】
第3のノズル群のノズル#2がドットを記録する画素は、それまでの主走査で第1のノズル群のノズル#9がドットを記録しなかった画素である。たとえば、第17ラインは、主走査P1においてノズル#9によって、4で割ったときに1余る番号の画素にドットを記録され、その後、主走査P5,P6においてノズル#2によって残りの画素にドットを記録される。その結果、全ての画素にドットを記録される。第3のノズル群のノズル#4と、第1のノズル群のノズル#11の関係も同様である。
【0089】
図16(a)〜(d)は、第1のノズル群のノズル#9を使用して、図15の第17ラインに含まれる画素のうちの一部の画素にドットを記録し、第3のノズル群のノズル#2を使用して、第1のノズル群によってドットを記録されなかった画素にドットを記録する場合の、ドットの記録のし方の例を示す図である。各図においては、各主走査の向きを矢印で示している。そして、その主走査よりも前にすでに記録されているドットは白い丸で示し、その主走査で記録するドットは黒い丸で示している。
【0090】
図15の第17ラインを例に挙げて、1本の主走査ラインへのドットの記録のされ方を時間経過に沿って説明する。第17ラインは、まず、主走査P1において、ノズル#9によって、図16(a)に示すように4で割ったときに1余る番号の画素にドットを記録される。そして、主走査P2においては、図16(b)に示すようにドットを記録されない。その後、第17ラインは、主走査P5において、ノズル#2によって、図16(c)に示すように、4で割ったときに2余る番号の画素と、4で割ったときに3余る番号の画素と、にドットを記録される。そして、主走査P6において、同じくノズル#2によって、図16(d)に示すように4で割りきれる番号の画素にドットを記録される。第17ラインはこのようにして全画素にドットを記録される。
【0091】
第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3とが決定された場合、その条件を満たすような印刷は、第2実施例のような態様として実現することもできる。
【0092】
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0093】
第1実施例においては、ドットd2s(図13参照)の面積W2が100であるのに対して、ドットd1s(図11参照)の面積W1は160、ドットd3s(図12参照)の面積W3が80であった。その結果、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3との比は、1:3であった。しかし、N1とN3の比は、任意の値を取ることができる。たとえば、ドットd2sの面積W2が100であるのに対して、ドットd1sの面積W1が300、ドットd3sの面積W3が50である場合には、N1:N3は1:4になる。すなわち、N1とN3とが異なる値であればよく、N1とN3は、印刷結果の品質が高くなるような適宜の値とすることができる。ただし、インク滴の広がりの傾向から(図11〜図13参照)、N3はN1の2.5倍以上であることが好ましく、N1の3倍以上であることがより好ましい。そして、N3はN1の4倍以上であることがより好ましい。
【0094】
上記実施例においては、図8に示すように、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1は、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3よりも少なかった。これは、図11のドットd1sの面積W1が180であり、図12のドットd3sの面積W3が80であったためである。すなわち、ドットd3sの面積W3の方が、ドットd1sの面積W1よりも、図13のドットd2sの面積W2に近かったためである。
【0095】
ドットd3sの面積W3と、ドットd1sの面積W1とが、それぞれ均等にW2に近ければ、式(2)の条件を満たすように定められたN1とN3の比は、1:1となる。一方、ドットd1sの面積W1の方が、ドットd3sの面積W3よりも、図13のドットd2sの面積W2に近ければ、式(2)に従って定めたN1とN3の関係は、N1>N3となる。よって、本発明においては、N1>N3となることもある。すなわち、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3とは、印刷結果の品質が高くなるように適宜の値に定めることができる。
【0096】
なお、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3を、様々に変えて印刷を行い、その中から最も印刷結果の品質が高かったN1、N3の組み合わせ(または比)を採用する場合には、式(1)に基づいて、逆に、W1とW3の比を求めることができる。以下に、式(1)において、W1をW1cとし、W3をW3cとし、左辺にW2cを代入したものを示す。
【0097】
W2c={W1c×N1/(N1+N3)}+{W3c×N3/(N1+N3)} ・・・(5)
【0098】
上記のようにして実際の印刷結果に基づいて得られたN1,N3にから計算した{N1/(N1+N3)}をr1とし、{N3/(N1+N3)}をr3とすると、式(5)は、以下のようになる。
【0099】
1={(W1c/W2c)×r1}+{(W3c/W2c)×r3} ・・・(6)
【0100】
r1とr3は、実際に印刷結果の品質が高くなるN1,N3の組み合わせから計算できるので、上記式(6)によれば、(W1c/W2c)と(W1c/W2c)の比が得られる。たとえば、W2cを100としたときの、W1cおよびW3cを、上記式(6)に基づいて得ることができる。
【0101】
第1実施例においては、ドットd1s,d2s,d3sを実際に記録して、それらドットに基づいてN1,N3を定めた。そのような場合においては、式(1)W1,W2,W3は、面積であった。しかし、第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数N1と、第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数N3を、様々に変えて実際に印刷を行い、その中から最も印刷結果の品質が高かったN1、N3の組み合わせ(または比)を採用する場合においては、式(6)中のW1c、W2c、W3cは、全体的なカラーのバランスにおける特定1ドットの寄与率としての意味を持つ。言いかえれば、W1c、W2c、W3cは、図5〜図7のようにして記録されたドットd1,d2,d3がそれぞれどれほど目立つのかの指標であり、それぞれどれほどその色の発色に貢献するのかを表す指標である。W1cがドットd1の寄与率であり、W2cがドットd2の寄与率であり、W3cがドットd3の寄与率である。
【0102】
この寄与率は、各ドットの実際の面積が大きくなるほど大きくなると考えられるが、両者は必ずしも比例関係にあるわけではない。そして、このようにして求められる寄与率は、インクの重なり順・用紙メディアへの印刷順による浸透量の差等が要因となって印刷順に従って変化する。様々な印刷パラメータを設定する際に、上記のようにして求めた寄与率を考慮して印刷パラメータを設定すれば、印刷結果の品質が高くなるパラメータ設定を行うことができる。
【0103】
上記実施例においては、ノズルピッチは、2ドットであった。しかし、ノズルピッチは、6ドット,8ドットなど、主走査ラインのピッチのk倍(kは2以上の整数)とすることができる。そして、主走査ライン中の各画素へのドットの記録は、一方向の主走査において行われてもよいし、双方向の主走査において行われてもよい。
【0104】
また、第1実施例では、第2のノズル群によってドットを記録される主走査ラインは、1度の主走査ですべての画素にドットを記録されていた。そして、第1および第3のノズル群によってドットを記録される主走査ラインは、2度の主走査ですべての画素にドットを記録されていた。また、第2実施例では、第2のノズル群によってドットを記録される主走査ラインも、第1および第3のノズル群によってドットを記録される主走査ラインも、2度の主走査ですべての画素にドットを記録されていた。しかし、各主走査ラインの全ての画素にドットを記録するのに必要な主走査回数はこれに限られるものではない。すなわち、第2のノズル群によってドットを記録される主走査ライン、第1および第3のノズル群によってドットを記録される主走査ライン、いずれも、3回以上の主走査で全画素にドットを記録される態様とすることができる。ただし、第2のノズル群によってドットを記録される主走査ラインよりも、第1および第3のノズル群によってドットを記録される主走査ラインの方が、全画素にドットを記録されるのに要する主走査回数が多い態様とすれば、印刷結果の品質が高くなる。
【0105】
また、上記実施例では、オーバーラップ印刷が行われる主走査ラインについて、2回の主走査でその主走査ラインのすべての画素にドットが記録された。しかし、そのような態様だけでなく、3回以上の主走査で全画素を記録する態様とすることもできる。すなわち、印刷の際には、複数回の主走査でその主走査ラインのすべての画素にドットを記録することとし、主走査ライン上を通過する各ノズルが、主走査ラインに含まれる互いに異なる画素にドットを記録するような態様とすればよい。そのような態様とすれば、一つのノズルの特徴が主走査ラインに大きく反映されるのを防ぐことができる。
【0106】
上記実施例においては、各色のインクを吐出するノズルは、一列に配されていたが、各ノズル群に含まれるノズルは、2列に配されていてもよく、さらに、3列以上であってもよい。また、ノズル群のノズルは、副走査方向について互い違いに配される、いわゆる「千鳥」配列に配されていてもよい。そして、上記実施例においては、各印刷ヘッド内において、シアン、マゼンタ、イエロ、ブラックの各ノズル列が、主走査方向に並んでいたが、各色のインクを吐出するノズル群は、副走査方向SSについて異なった位置に設けられていてもよい。すなわち、それぞれ同一色のインク滴を吐出する複数のノズルが、副走査の方向について、主走査ラインのピッチのk倍(kは2以上の整数)のノズルピッチで配されていればよい。
【0107】
上述した様々な態様においても、副走査によって比較的後に印刷媒体上に達するノズル群(第3のノズル群)は、隣接する周囲の画素にドットがすでに記録されている画素にドットを記録することになる可能性が高い。そして、副走査によって比較的先に印刷媒体上に達するノズル群(第1のノズル群)は、隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素にドットを記録することになる可能性が高い。このため、比較的後で印刷媒体上に達するノズル群が吐出するインク滴によって形成されるドットは、比較的小さくなる可能性が高く、比較的先に印刷媒体上に達するノズル群が吐出するインク滴によって形成されるドットは、比較的大きくなる可能性が高い。そして、それらのノズル群の間の位置に設けられているノズル群(第2のノズル群)によって記録されるドットは、それらのノズル群によるドットの大きさの間の大きさとなる可能性が高い。
【0108】
よって、比較的先に印刷媒体上に達するノズル群がドットを記録する画素の数と、比較的後で印刷媒体上に達するノズル群がドットを記録する画素の数とを、適宜の値に設定することで、以下のような効果が得られる。すなわち、比較的先に印刷媒体上に達するノズル群と比較的後で印刷媒体上に達するノズル群とによってドットを記録される領域のドットの期待値を、それらのノズル群の間の位置に設けられているノズル群(第2のノズル群)のみによって記録される領域のドットの大きさに近づけることができる。よって、印刷結果の品質を高くすることができる。
【0109】
上記各実施例では、インクジェットプリンタについて説明したが、本発明はインクジェットプリンタに限らず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を行う種々の印刷装置に適用可能である。また、本発明は、インク滴を吐出する方法や装置に限らず、他の手段でドットを記録する方法や装置にも適用可能である。
【0110】
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図2に示したCPU41の一部の機能を専用回路などのハードウェアによって実現することもでき、ヘッド駆動回路52の一部の機能をソフトウェアによって実現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としてのインクジェットプリンタ20を備えた印刷システムの概略構成図。
【図2】プリンタ20の制御回路40の構成を示すブロック図。
【図3】印刷ヘッドユニット60に設けられたノズルの配置を示す説明図。
【図4】コンピュータ88およびプリンタ20の機能ブロックを示す説明図。
【図5】隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素にドットd1を記録した場合のドットの大きさを示す説明図。
【図6】副走査の方向の両側に隣接する二つの画素pU、pLを含む、複数の隣接画素にすでにドットが記録されている状態で、中心の画素にドットd3を記録した場合のドットの大きさを示す説明図。
【図7】副走査の方向の一方の側に隣接する画素pUを含む、副走査の方向の一方の側の画素にドットが記録されており、他方の側に隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、ドットd2を記録した場合のドットの大きさを示す説明図。
【図8】第1実施例において行うドットの記録のやり方を示す説明図。
【図9】あるノズルを使用して、ある主走査ラインに含まれるすべての画素にドットを記録する場合のドットの記録のし方を示す説明図。
【図10】第1のノズル群のノズルを使用して、ある主走査ラインに含まれる画素のうちの一部の画素にドットを記録し、第3のノズル群のノズルを使用して、第1のノズル群によってドットを記録されなかった画素にドットを記録する場合の、ドットの記録のし方の例を示す説明図。
【図11】隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素にドットを記録した場合のドットd1sを示す説明図。
【図12】副走査の方向の両側に隣接する二つの画素pU、pLにドットdU、dLが記録されている場合に、間の画素にドットを記録した場合のドットd3sを示す説明図。
【図13】副走査の方向の一方の側に隣接する画素pUにドットdUが記録されており、他方の側に隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、ドットd2sを記録した場合のドットを示す説明図。
【図14】比較例において行うドットの記録のやり方を示す説明図。
【図15】第2実施例において行うドットの記録のやり方を示す説明図。
【図16】第1のノズル群のノズルを使用して、第17ラインに含まれる画素のうちの一部の画素にドットを記録し、第3のノズル群のノズルを使用して、第1のノズル群によってドットを記録されなかった画素にドットを記録する場合の、ドットの記録のし方の例を示す説明図。
【符号の説明】
20…インクジェットプリンタ
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
28…印刷ヘッド
30…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置センサ
40…制御回路
41…CPU
41a…第1の部分ライン記録部
41b…全体ライン記録部
41c…第2の部分ライン記録部
41d…印刷データ生成部
43…ROM
44…RAM
44a…受信バッファ
44b…印刷データバッファ
44c…展開バッファ
44d…レジスタ
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
54a…主走査部
54b…副走査部
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
88…コンピュータ
90…アクチュエータ回路
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
100…入力部
101…色補正処理部
102…ハーフトーン処理部
104…出力部
B1…一つのテクスチャの範囲
B2…他の一つのテクスチャの範囲
K…ブラックノズル列
LUT…色補正テーブル
MS…主走査方向を示す矢印
N1…第1のノズル群のノズルによって記録される画素の数
N3…第3のノズル群のノズルによって記録される画素の数
P…印刷用紙
P1〜P4…主走査
PE…ピエゾ素子
PS…印刷信号(出力信号)
SS…副走査方向を示す矢印
SS1,SS2…副走査
W1…ドットd1sの面積
W2…ドットd2sの面積
W3…ドットd3sの面積
d1…隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素に、記録されるドット
d1s…隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素にドットを記録した場合のドット
d2…副走査の方向の一方の側の画素にドットが記録されており、他方の側に隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、記録されるドット
d2s…副走査の方向の一方の側に隣接する画素pUにドットdUが記録されており、他方の側に隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、ドットを記録したときのドット
d3…副走査の方向の両側に隣接する二つの画素を含む、複数の隣接画素にすでにドットが記録されている状態で、中心の画素にドットd3を記録した場合のドット
d3s…副走査の方向の両側に隣接する二つの画素にドットが記録されている場合に、間の画素にドットを記録した場合のドット
dL…副走査方向下流側に隣接する画素のドット
dU…副走査方向上流側に隣接する画素のドット
n…ノズル
pL…副走査方向下流側に隣接する画素
pU…副走査方向上流側に隣接する画素

Claims (4)

  1. ノズルからインク滴を吐出し、印刷媒体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を行う印刷装置であって、
    同一色のインク滴を吐出する複数のノズルを備えた印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との少なくとも一方を移動させる主走査を行う主走査駆動部と、
    前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との少なくとも一方を前記主走査の方向と交わる方向に移動させる副走査を行う副走査駆動部と、
    前記印刷ヘッドと前記主走査駆動部と前記副走査駆動部とを制御する制御部と、を備え、
    前記複数のノズルは、前記副走査の方向について、主走査ラインのピッチのk倍(kは2以上の整数)のノズルピッチで配されており、
    前記複数のノズルを、それぞれ複数のノズルを含むノズル群であって、前記副走査において先に前記印刷媒体上に達するノズルから順に、前記副走査の方向にそって第1のノズル群と、第2のノズル群と、前記副走査の方向について前記第1のノズル群と同じ幅の範囲に設けられている第3のノズル群と、に分類したときに、
    前記制御部は、前記主走査において、
    前記第1のノズル群を使用して、前記第1のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素のうちの一部の画素をドットの記録対象とする第1の部分ライン記録と、
    前記第2のノズル群を使用して、それまでに行われた主走査で前記第1のノズル群の記録対象とされていない主走査ラインであって、前記第2のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれるすべての画素をドットの記録対象とする全体ライン記録と、
    前記第3のノズル群を使用して、前記第3のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素であって、それまでに行われた主走査で前記第1および第2のノズル群の記録対象とされていない画素をドットの記録対象とする第2の部分ライン記録と、を実行し、
    前記第1の部分ライン記録において1回の前記主走査で記録対象とする第1種の画素は、前記副走査の方向の両側に隣接する2個の画素および前記主走査の方向の両側に隣接する2個の画素が当該第1の部分ライン記録の当該1回の主走査よりも前に記録対象とされていない画素であり、
    前記全体ライン記録において1回の前記主走査で記録対象とする第2種の画素は、第1の画素を含み、
    前記第1の画素に前記副走査の方向について隣接する一方の画素は、当該全体ライン記録よりも前に前記第1の部分ライン記録において記録対象とされた画素であり、
    前記第1の画素に前記副走査の方向について隣接する他方の画素は、当該全体ライン記録の当該1回の主走査よりも前に記録対象とされていない画素であり、
    前記第2の部分ライン記録において1回の前記主走査で記録対象とする第3種の画素は、前記副走査の方向の両側に隣接する2個の画素が当該第2の部分ライン記録よりも前に前記第1の部分ライン記録と前記全体ライン記録との少なくとも一方において記録対象とされた画素を含み、
    一度の前記主走査内で前記第1の部分ライン記録において前記第1のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N1(N1は正の整数)と、前記一度の前記主走査内で前記第2の部分ライン記録において前記第3のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N3(N3は正の整数)とが異なる値になるように、前記第1および第2の部分ライン記録を実行し、
    隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素に、前記ノズルから所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、前記ドットの面積をW1とし、
    前記副走査の方向の一方の側に隣接する画素にドットが記録されており、隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、前記ノズルから前記所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、前記ドットの面積をW2とし、
    前記副走査の方向の両側に隣接する二つの画素にドットが記録されており、隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、前記ノズルから前記所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、前記ドットの面積をW3としたときに、
    前記制御部は、
    W13={W1×N1/(N1+N3)}+{W3×N3/(N1+N3)}
    W1>W2>W3
    で定められるW13が前記W2の70%以上130%以下の値となるようにN1およびN3を定めて、前記第1の部分ライン記録と、前記第2の部分ライン記録と、を実行する印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、
    あらかじめ、前記W13が前記W2の70%以上130%以下の値となるような、前記第1のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N1と、前記第3のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N3と、の組合せの候補にしたがって、前記第1〜第3の部分ライン記録を前記主走査において行って、印刷を行い、
    前記N1とN3の組合せの候補にしたがって行われた印刷結果の中から一つを選択する使用者の指示を受け取って、前記N1と前記N3を決定する、印刷装置。
  3. 主走査ラインのピッチのk倍(kは2以上の整数)のノズルピッチで配されており、同一色のインク滴を吐出する複数のノズルを備えた印刷ヘッドを有する印刷装置を用いて、前記印刷媒体上に印刷を行う方法であって、
    (a)前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との少なくとも一方を移動させて前記主走査を行いつつ、前記印刷媒体上にインク滴を着弾させてドットを形成する工程と、
    (b)前記主走査の方向と交わる方向に一定量だけ前記印刷媒体を移動させて、副走査を行う工程と、を含み、
    前記複数のノズルを、それぞれ複数のノズルを含むノズル群であって、前記副走査において先に前記印刷媒体上に達するノズルから順に、前記副走査の方向にそって第1のノズル群と、第2のノズル群と、前記副走査の方向について前記第1のノズル群と同じ幅の範囲に設けられている第3のノズル群と、に分類したときに、
    前記工程(a)は、
    (a1)前記第1のノズル群を使用して、前記第1のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素のうちの一部の画素をドットの記録対象とする第1の部分ライン記録を実行する工程と、
    (a2)前記第2のノズル群を使用して、それまでに行われた主走査で前記第1のノズル群の記録対象とされていない主走査ラインであって、前記第2のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれるすべての画素をドットの記録対象とする全体ライン記録を実行する工程と、
    (a3)前記第3のノズル群を使用して、前記第3のノズル群のノズルと向かい合う位置にある主走査ラインに含まれる画素であって、それまでに行われた主走査で前記第1および第2のノズル群の記録対象とされていない画素をドットの記録対象とする第2の部分ライン記録を実行する工程と、を含み、
    前記第1の部分ライン記録において1回の前記主走査で記録対象とする第1種の画素は、前記副走査の方向の両側に隣接する2個の画素および前記主走査の方向の両側に隣接する2個の画素が当該第1の部分ライン記録の当該1回の主走査よりも前に記録対象とされていない画素であり、
    前記全体ライン記録において1回の前記主走査で記録対象とする第2種の画素は、第1の画素を含み、
    前記第1の画素に前記副走査の方向について隣接する一方の画素は、当該全体ライン記録よりも前に前記第1の部分ライン記録において記録対象とされた画素であり、
    前記第1の画素に前記副走査の方向について隣接する他方の画素は、当該全体ライン記録の当該1回の主走査よりも前に記録対象とされていない画素であり、
    前記第2の部分ライン記録において1回の前記主走査で記録対象とする第3種の画素は、前記副走査の方向の両側に隣接する2個の画素が当該第2の部分ライン記録よりも前に前記第1の部分ライン記録と前記全体ライン記録との少なくとも一方において記録対象とされた画素を含み、
    前記工程(a1)は、
    一度の前記主走査内で前記工程(a1)において前記第1のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N1(N1は正の整数)と、前記一度の前記主走査内で前記工程(a3)において前記第3のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N3(N3は正の整数)とが異なる値となるように、ドットを記録する工程を含み、
    隣接する周囲の画素にドットが記録されていない画素に、前記ノズルから所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、前記ドットの面積をW1とし、
    前記副走査の方向の一方の側に隣接する画素にドットが記録されており、隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、前記ノズルから前記所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、前記ドットの面積をW2とし、
    前記副走査の方向の両側に隣接する二つの画素にドットが記録されており、隣接する周囲の他の画素にはドットが記録されていない画素に、前記ノズルから前記所定の重量のインク滴を吐出してドットを記録した場合の、前記ドットの面積をW3としたときに、
    前記工程(a1)は、
    W13={W1×N1/(N1+N3)}+{W3×N3/(N1+N3)}
    W1>W2>W3
    で定められるW13が前記W2の70%以上130%以下の値となるようなN1を定めて、N1個の画素をドットの記録対象とする工程を含み、
    前記工程(a3)は、
    W13={W1×N1/(N1+N3)}+{W3×N3/(N1+N3)}
    で定められるW13が前記W2の70%以上130%以下の値となるようなN3を定めて、N3個の画素をドットの記録対象とする工程を含む、印刷方法。
  4. 請求項3記載の印刷方法であって、さらに、前記工程(a)および(b)に先だって行われる工程であって、
    (c)前記W13が前記W2の70%以上130%以下の値となるような、前記第1のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N1と、前記第3のノズル群のノズルが記録対象とする画素の数N3と、の組合せの候補にしたがって、前記第1〜第3の部分ライン記録を前記主走査において行って、印刷を行う工程と、
    (d)前記N1とN3の組合せの候補にしたがって行われた印刷結果の中から一つを使用者が選択して、前記N1と前記N3を決定する工程と、を含む、印刷方法。
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