JP4140359B2 - 超音波振動子用整合部材およびそれを用いた超音波センサ - Google Patents

超音波振動子用整合部材およびそれを用いた超音波センサ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を利用して気体や液体の流量測定、流速測定する超音波流量計に用いる超音波振動子用整合部材とそれを用いた超音波センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の整合部材の製造方法としては、図7に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
これは、(a)に示すように、中空球体26と樹脂27の混合物からなる整合部材と、筒状部材28からなる負荷ケースが一体成形され、その後、(b)のように、圧電部材の共振周波数の1/4波長に相当する厚みにカットして整合層29を得る。このようにして作成した整合層29を用いて、(c)に示すように、整合層29を圧電振動子30に載置して、超音波振動子を形成している。
【0004】
また、ガラスバルーンと樹脂の混合体による整合層も知られている(例えば、特許文献2参照)。これは、圧電体からの発生する超音波の波長よりも小さい粒径の気泡を樹脂に混入して整合部材を構成するものである。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−101880号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−215594号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の製造方法による整合層29は、筒状部材28への中空球体26の投入時に、中空球体26の外壁面同士が接触して摩擦が発生するため、中空球体26同士が凝集してしまい、中空球体26が均一に分散されて存在されないという課題があった。これは、中空球体26がガラス組成である場合、中空球体同士の摩擦係数が高いために、所定量の中空球体を投入できないという課題も有していた。そのため、所定の厚みにカットした整合層29群はそれぞれ1枚ごと中空球体26と樹脂27の比率が異なり、密度が不均一な整合層が作成されてしまうものであった。
【0008】
また、超音波の波長よりも小さい粒径の気泡を樹脂に混入するものでは、その作業が非常に困難であり、混入する気泡の大きさを制御することができない。また樹脂中に気泡を混入することで作成された整合層の密度は、作成数ごとに異なり、一定の音響インピーダンスを得ることができない。
【0009】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、密度のばらつきを低減した整合部材とその製造方法およびそれを用いた超音波センサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の超音波振動子用整合部材は、ガラス組成を含む中空球体と、これを包囲するエポキシ等の樹脂からなる結合材料とを混合した後に、整合部材作成治具内で加熱硬化して得られ、中空球体には、混合時の凝集を防止するために、カップリング材を含む表面改質材からなる被覆層を外部表面に予め形成したものである。
【0011】
これにより、中空球体の流動性が増し、中空球体同士の摩擦を低減するので、整合部材中に均一に中空球体を配設することがでる。
【0012】
また、中空球体を加振振動しながら整合部材作成治具内に配置することにより、中空球体間に最小の空隙層が存在するように充填される。
【0013】
そして、この整合部材を用いた超音波センサは、特性のバラツキのないものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
発明は、ガラス組成を含む中空球体と、前記中空球体を包囲するエポキシ等の樹脂からなる結合材料とを混合した後に、整合部材作成治具内で加熱硬化して得られ、
前記中空球体には、前記混合時の凝集を防止するために、カップリング材を含む表面改質材からなる被覆層を外部表面に予め形成したものであり、中空球体の流動性が増し、中空球体同士の摩擦を低減するので、整合部材中に均一に中空球体を配設することがでる。
【0015】
また、表面改質材は、クロム系、シラン系、チタネート系並びにリン酸系の化合物群より選ばれる少なくとも1種以上の高分子化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の整合部材とすることにより、中空球体と結合材料のような無機物と有機樹脂を結合させることができ、材料の物理強度や接着性を向上させることができる。
【0016】
また、表面改質材による被覆層を形成した中空球体は、中空球体の表面に付着する水分を除去した後に結合材料とを混合したことにより、整合部材作成治具内に中空球体が水分により凝集することなく投入することができる。また、中空球体に付着した水分による結合材料の変質を防止することができる。
【0017】
また、結合材料は熱硬化性樹脂化合物である整合部材とすることにより、表面改質材を介して中空球体表面と化学結合し、中空球体と結合材料の親和性をより向上させることができる。
【0018】
また、外部表面に表面改質材による被覆層を形成した中空球体と、この中空球体を包囲する結合材料からなり、前記中空球体は、加振振動されながら整合部材作成治具内に配置する整合部材の製造方法とすることにより、流動性が高い中空球体は振動により中空球体間同士の空隙を埋めながら充填され、中空球体間に最小の空隙層が存在するように充填されることになる。
【0019】
また、天部と側壁部を有する筒状ケースと、天部の内壁面に固定された圧電体と、天部の外壁面に接着層を介して設置された整合部材とを有する超音波センサとすることにより、密度一定で密度ばらつきの少ない整合層を作成することができ、ケースを介した圧電体からの振動を整合層が効率よく気体中に音波として伝搬させ、個々のセンサ間の特性ばらつきがない超音波センサを提供できる。
【0020】
【実施例】
以下、本説明の実施例について図面を用いて説明する。
【0021】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における整合部材の製造工程を示したものである。
【0022】
図において、1は整合層作成治具、2は整合層作成治具1に設けられた貫通孔である。整合部材作成治具1の貫通孔2内に、中空球体とこれを包囲する結合材料の混合体を作成して、整合部材を作成するものである。3は中空構造を有するガラス製の中空球体である。中空球体3は、それぞれ10〜100μmの粒径を有し、平均粒径は約60μmである。中空球体3は他の充填剤と比較して、比重が軽く、耐熱性、耐圧性、耐衝撃性を有し、充填材として使用したときの充填物の寸法安定性、成型性などの物性を改良できる。使用したガラスの組成は、ホウケイ酸系ガラスである。この中空球体3は、酸化珪素、硼酸、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等の原料を1000℃以上の高温で溶融して硫黄分を多含するガラスを形成させた後、ガラスを粉砕し、その後、このガラス微粉末を火炎中に分散、滞留させることにより、硫黄分を発泡剤成分として発泡させて作成している。
【0023】
この中空球体3の表面には、表面改質材として、カップリング材を化学結合させて、カップリング材の被覆層を形成する。カップリング材は、一端に加水分解しやすい基を持ち、他端に樹脂と反応しやすい官能基を有する構造になっている。ここでは、表面改質材にクロム系カップリング材であるクロム・アクアクロロヒドロキシメタクリル酸錯化合物を用いた。
【0024】
このカップリング材の中空球体3表面および樹脂の接着機構を図2に示す。図に示すように、このカップリング材が加水分解したのち、ガラス表面のシラノール基(Si―OH)と化学結合する。中空球体3の流動性や、樹脂との親和力が維持できるのであれば、この系以外のシラン系、チタネート系、リン酸系の化合物群より選ばれる少なくとも1種以上の高分子化合物でも差し支えない。表面改質材の被覆層は数Åである。
【0025】
中空球体3は、比重約0.16g/ccである。使用する前に中空球体3は、ガラスデシケータ内に設置し、そのデシケータごと熱風乾燥循環炉内に設置し、100℃で12時間乾燥させた後のサンプルを使用する。中空球体3のガラス表面に付着する水分を完全に除去するためである。中空球体3表面に水分が残留していると、後に中空球体3と結合材料を硬化反応させるとき、水分が結合材料と中空球体3の化学結合による結合を妨害し、中空球体3と結合材料間に微小空隙層を形成してしまい、整合部材の機械強度を低下させることがある。中空球体3表面は乾燥後でも、安定して表面改質材の被覆層形成が保持されている。
【0026】
図1の製造工程に示すように、整合層作成治具1の貫通孔2内に、乾燥後の中空球体3を投入する。このとき図3に示すように、整合層作成治具1を加振装置11に設置した上で、整合層作成治具1全体を振動させながら中空球体3を投入する。加振装置11は縦振動で、周波数60Hzで、4Gである。この作業工程の整合層作成治具1を加振させることにより、整合層作成治具1の貫通孔2内に投入される中空球体3間の空隙を埋めるような状態で貫通孔2内に収まっていく。これは、中空球体3の外部壁面が表面改質材の被覆層を形成しているので、中空球体3の流動性が高いために、中空球体3間の壁面が接触しても滞留することなく、中空球体3が動いて貫通孔2内で最密充填状態になるためである。そのため、中空球体3同志間では、最小の空隙しか存在していない。
【0027】
このように中空球体3を充填した整合層治具1は、図1(a)(b)に示すように、貫通孔2上下にフィルター4を設置した後、整合部材作成治具1上に貫通孔2内に結合材料を含浸させる。ここで、結合材料として熱硬化性樹脂化合物であるエポキシ樹脂を用いた。硬化後の樹脂の形状変化が小さく、長期安定性に優れているためであり、何より、中空球体3表面に形成された表面改質材としてのカップリング材と親和性が高いため、中空球体3と結合力が安定的に向上する。使用したエポキシ樹脂は、2液硬化型のエポキシ樹脂である。主剤はビスフェノールA型液状エポキシ樹脂であり、硬化剤は、テトラヒドロメチル無水フタル酸である。主剤と硬化剤を最適混合比率で混合してエポキシ樹脂として用いた。特に2液硬化型のエポキシ樹脂にこだわるものではなく、目的が達せられれば1液硬化型のエポキシ樹脂を用いても差し支えない。
【0028】
次に、図1(c)に示すように、エポキシ樹脂7を含浸させるためにエポキシ樹脂7を吸引するための吸引装置5を設けた吸引ブロック9を設置する。貫通孔2に中空球体3を満たした整合部材作成治具1をエポキシ樹脂7で満たした容器6内に設置する。貫通孔2の下側に設置するフィルター4は貫通孔2内の中空球体3が漏れないためである。貫通孔2の上側に設けるフィルター4は、エポキシ樹脂7を吸引したとき、貫通孔2内の中空球体3をエポキシ樹脂7と一緒に吸引しないためである。ここでは、フィルター4にろ紙を用いた。なお、先に述べたフィルター4の目的を達成すれば材質にはこだわらない。
【0029】
そして、吸引ブロック9の吸引口8から真空ポンプ10により容器6内のエポキシ樹脂7を吸引し、整合部材作成治具1内の中空球体3で満たされた貫通孔2にエポキシ樹脂7を含浸させる。真空ポンプ10による整合層作成治具1内を低圧雰囲気下にすることにより、中空球体3間に存在した空隙の気泡が抜け去り代わってエポキシ樹脂7がその間を埋めていく。さらに、中空球体3には、カップリング材の被覆層が形成されているため、エポキシ樹脂7とのぬれ性が良く、中空球体3間の空隙に一様に含浸される。これにより、貫通孔2内の中空球体3同志の密着性が向上し、中空球体3周囲にエポキシ樹脂が塗布される。なお、エポキシ樹脂7を吸引するときには、エポキシ樹脂7が硬化しない温度で、且つエポキシ樹脂7の粘度が低くなる温度で吸引する方が、樹脂の流動性が高くなるので貫通孔2内にエポキシ樹脂が含浸しやすくなる。使用したエポキシ樹脂7の硬化条件は80℃×2h後、150℃×2hであるので、エポキシ樹脂7のゲル化温度より低い約60℃中で吸引した。このように中空球体3が充填された貫通孔2内にエポキシ樹脂7を含浸させた後、吸引ブロック9を整合部材作成治具1から取り外す。
【0030】
そして、図1(d)に示すように、整合部材作成治具1から、貫通孔2内に存在する中空球体3とエポキシ樹脂7の混合体8を棒状治具により押し出す。取り出した混合体8を加熱硬化させ(e)、室温に冷却して作成して、整合部材12を得る。この整合部材12をそのまま必要厚みに切削加工して、整合層13を得る(f)。
【0031】
また、整合層作成工程においては、図4に示すように,エポキシ樹脂吸引用ブロック14と,エポキシ樹脂硬化用ブロック15に分けて整合部材12を作成しても差し支えない。この場合、貫通孔2内で中空球体3とエポキシ樹脂7を混合して、エポキシ樹脂硬化用ブロック15ごと硬化後、貫通孔から整合部材12を取りで出すことも可能である。
【0032】
整合部材中の密度均一性を調べるために、下記の実験を行った。外壁表面に先に述べた表面改質材の被覆層を形成した中空球体3を100℃で12h乾燥した中空球体Aと、同被覆層を形成した中空球体3を1週間室温中(約25℃、湿度40〜45%RH)に放置した中空球体Bと、同被覆層を形成した中空球体3を40℃、90%RHの恒温高湿炉内に放置した中空球体Cと、被覆層を形成していない中空球体Dとを用い、それぞれ先に示した整合部材の作成方法で整合部材12を作成し、図5(a)に示すように、1本の整合部材12から厚み1.16±0.01の整合層13を取り出して、各々の密度を求めた。
【0033】
この結果を図5(b)に示す。1本の整合部材12から20枚の整合層13を取り出した。
【0034】
グラフの横軸は、エポキシ樹脂の吸引方向を上側にして、整合部材12の上から順に整合層13を取り出した位置Noである。図5のグラフより、中空球体Aで作成した整合層は、平均密度0.517(g/cm3)であり、3σは0.013であり、中空球体Bで作成した整合層は、平均密度0.541(g/cm3)であり、3σは0.026であり、中空球体Cで作成した整合層は、平均密度0.582(g/cm3)であり、3σは0.022であり、中空球体Dで作成した整合層は、平均密度0.560(g/cm3)であり、3σは0.028であった。また、作成した整合層13を0.03mm/SECの荷重速度で圧縮した荷重テストからヤング率(N/cm2)を計算した。その結果を(表1)に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0004140359
【0036】
この(表1)の結果から、中空球体Aで作成した整合層のヤング率を基準で比較すると、中空球体Bで作成した整合層のヤング率は約2.5%低下、中空球体Cで作成した整合層のヤング率は約27%低下、中空球体Dで作成した整合層のヤング率は約10%低下となった。
【0037】
以上の結果は、外壁表面に表面改質材の被覆層を形成した中空球体を1週間室温中に放置した中空球体Bは、中空球体Aの場合と比較して室温中に1週間放置したため、中空球体に微量水分が付着し整合層作成治具1の貫通孔2内で凝集し、整合部材内でエポキシ樹脂部分と中空球体の配合比率が不均一になり、密度が上昇したと考えられる。外壁表面に表面改質材の被覆層を形成した中空球体を40℃、90%RHの恒温高湿炉内に放置した中空球体Cで作成した整合層は、中空球体が凝集して配置されるため、中空球体Aの場合と比較して密度は大幅に増加する。さらに、吸湿により中空球体に付着した水分が表面改質材とエポキシ樹脂との界面の化学結合を阻害し、親和性を低下させるため、ヤング率が大きく低下する。表面に何も被覆層を形成していない中空球体Dは、中空球体Aの場合と比較して、中空球体の流動性が低いために貫通孔内の中空球体の分布が不均一で、密度のばらつきが大きくなった。さらに中空球体表面のエポキシ樹脂のぬれ性が低いために、ヤング率も中空球体Aで作成した整合層と比較して少し低下している。
【0038】
このことから、表面改質材の被覆層を形成した中空球体を最適条件で乾燥し、表面の水分を除去した中空球体で作成した整合層は、整合部材のどの部分をとっても密度が均一で、ばらつきを小さくすることができる。
【0039】
(実施例2)
図6は、本発明の実施例2における超音波センサを示す。
【0040】
図において、16は超音波センサを示し、17は天部と側壁部を有する筒状ケース、18は筒状ケース17の天部で、その外壁面に接着層を介して実施例1に記載の整合層13が固定されている。19は筒状ケース17の天部18の内壁面に固定された圧電体、20は筒状ケース17を固定するための支持部、21は導電体、22は支持部20に固定された端子板、23a、23bは端子板22に固定された端子、24は端子23aと端子23bを絶縁するための絶縁部、25は圧電体19に設けられた溝を示す。
【0041】
端子23aと端子23bから導電体21を介して、圧電体19に電圧が加わると、圧電体19は圧電現象により振動する。圧電体19は、約500KHzで振動し、その振動は筒状ケース17に伝わり、整合層13に伝わる。整合層13の振動が気体に音波として伝搬する。ここで、整合層13は、個々の整合層密度が均一であるために、整合層13の音速と密度の積で表すことのできる音響インピーダンスが安定し、圧電体19から整合層13を介して均一、安定的に空間中に超音波を発振させることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明の整合部材によれば、外部表面に表面改質材による被覆層を形成した中空球体と、この中空球体を包囲する結合材料とを有するものであるため、中空球体の流動性が増し、中空球体同士の摩擦を低減するので、整合部材中に均一に中空球体を配設することがでる。
【0043】
また、中空球体を加振振動しながら整合部材作成治具内に配置することにより、中空球体間に最小の空隙層が存在するように充填される。
【0044】
そして、この整合部材を用いた超音波センサは、特性のバラツキのないものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における整合部材の製造工程を示す概略図
【図2】 同整合部材における中空球体表面および樹脂の接着機構を示す概略図
【図3】 同整合部材における整合部材作成治具を示す斜視図
【図4】 (a)同整合部材における吸引用ブロックと硬化用ブロックの組合図
(b)同硬化用ブロックを示す斜視図
【図5】 (a)同整合部材と整合層の関係を示す図
(b)(a)における整合層の密度ばらつきを示すグラフ
【図6】 本発明の実施例2における超音波センサの断面図
【図7】 (a)従来の整合層と負荷ケースの一体成型を示す断面図
(b)負荷ケースのカット後を示す断面図
(c)従来の整合層と圧電素子を接着した状態を示す断面図
【符号の説明】
1 整合部材作成治具
3 中空球体
7 エポキシ樹脂
11 加振装置
12 整合部材
13 整合層
16 超音波センサ

Claims (7)

  1. 圧電振動子に載置して超音波振動子を構成する整合部材であって、
    前記整合部材は、ガラス組成を含む中空球体と、前記中空球体を包囲するエポキシ等の樹脂からなる結合材料とを混合した後に、整合部材作成治具内で加熱硬化して得られ、
    前記中空球体には、前記混合時の凝集を防止するために、カップリング材を含む表面改質材からなる被覆層を外部表面に予め形成した、
    超音波振動子用整合部材。
  2. 表面改質材は、クロム系、シラン系、チタネート系並びにリン酸系の化合物群より選ばれる少なくとも1種以上の高分子化合物である請求項に記載の超音波振動子用整合部材。
  3. カップリング材は、中空球体の外部表面に化学結合して被覆層を形成する請求項1または2に記載の超音波振動子用整合部材。
  4. 空球体の表面に付着する水分を除去した後に結合材料とを混合した
    請求項1〜のいずれか1項に記載の超音波振動子用整合部材。
  5. 結合材料は熱硬化性樹脂化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波振動子用整合部材。
  6. 空球体加振振動さながら整合部材作成治具内に配置して製造した請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波振動子用整合部材
  7. 天部と側壁部を有する筒状ケースと、天部の内壁面に固定された圧電振動子と、天部の外壁面に接着層を介して設置した請求項1〜のいずれか1項に記載の超音波振動子用整合部材を用いた超音波センサ。
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