JP4269751B2 - 整合層の製造方法および整合層を用いた超音波センサ並びに超音波センサを用いた流体の流れ測定装置 - Google Patents

整合層の製造方法および整合層を用いた超音波センサ並びに超音波センサを用いた流体の流れ測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【本発明の属する技術分野】
本発明は整合部材の製造方法、および、それを用いた超音波センサ、並びに、この超音波センサを利用した気体や液体の流体の流れ測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、超音波センサなどに用いられる整合層の製造方法は、例えば、図8(a)に示すように、中空球体32と樹脂33の混合物からなる整合部材34と、筒状部材からなる負荷ケース35とを一体成形し、次いで、図8(b)のように圧電体の共振周波数の1/4波長に相当する厚みにカットしてた整合層36製造していた。
【0003】
整合層36は、図8(c)に示すように、圧電振動子37に載置して超音波振動子としていた(特許文献1参照)。
【0004】
また、ガラスバルーンと樹脂の混合体による整合部材については、圧電体から発生する超音波の波長よりも小さい粒径の気泡を樹脂に混入するものが開示されていた(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公平6−101880号公報(第6図)
【特許文献2】
特開平11−215594号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来の製造方法では、中空球体を投入時に、この中空球体の外壁面同士が接触して摩擦が発生する。
【0007】
このため、中空球体同士が凝集してしまい、整合部材内での分散が不均一になる課題があった。
【0008】
これは、中空球体がガラス組成である場合、中空球体同士の摩擦係数が高いために、整合部材内に所定量の中空球体を投入できないためである。
【0009】
そのため、図8(b)のように筒状部材を所定の厚みにカットした整合層群はそれぞれ1枚ごと中空球体と樹脂の比率が異なるために、密度が不均一な整合層が作成されてしまう課題があった。
【0010】
また、超音波の波長よりも小さい粒径の気泡を樹脂に混入することは、非常に困難であり、混入する気泡の大きさを制御することができない。
【0011】
さらに、樹脂中に気泡を混入することで作成された整合層の密度は作成数ごとに異なり、一定の音響インピーダンスを得ることができない。
【0012】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、密度のばらつきを低減した整合層およびその製造方法と超音波センサ並びに同超音波センサを搭載した流れ測定装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、収納体を加振することによりその内部に中空球体を充填し、次いで、中空球体に結合材料を混合させることで、前記中空球体を結合材料で包囲するようにし、台座で支持された整合部材作成治具に収納体を設け、上記台座を受台に衝突させることで前記整合部材作成治具を介して収納体に振動を付与するようにしたもので、収納体に中空球体が均等に充填されることとなり、整合層としての密度を均一とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は、収納体を加振することによりその内部に中空球体を充填し、次いで、中空球体に結合材料を混合させることで、前記中空球体を結合材料で包囲するようにしたもので、中空球体が偏在することがなく、整合部材の密度をどの部分でも均一にできる。
【0015】
具体的な加振手段としては、台座で支持された整合部材作成治具に収納体を設け、上記台座を受台に衝突させ、これにより衝撃振動が生起されることとなる。
【0016】
衝突は、自由落下により加速度を生じさせて行うのが一般的であろう。そして受台を高分子材料で形成すれば、台座に加わる振動を一回で収束させることができる。
【0017】
結合材料は、例えば、熱硬化性樹脂化合物からなり、中空球体に結合材料を混合させた後、この混合物を硬化させ、その後、所定長さに切断して整合層とするものである。
【0018】
また、整合部材作成治具に複数の収納体を配置しておけば、合理的な製造が可能となる。中空球体はガラス組成を含むものである。
【0019】
上記方法でつくられた整合部材は超音波センサの整合層として用いられる。具体的には、天部と側壁部を有する筒状ケースと、前記天部の内壁面に固定された圧電体とを備えたものであって、前記天部外壁面に接着層を介して整合層が設置される。
【0020】
上記の超音波センサは、流体の流れ方向に少なくとも一対配置され、前記超音波センサ間の超音波伝播時間にもとづき流体の速度、およびまたは流量を検知するようにした。
【0021】
【実施例】
以下、本説明の実施例について図面を用いて説明する。
【0022】
(実施例1)
図1〜3において、矩形の基盤1の四隅より立設した4本のガイド柱2は台座3を上下動自在に支持している。
【0023】
前記台座3に収納体4をもつ整合部材作成治具5が取着されており、さらにこの収納体4には円形の収納室6が形成されている。
【0024】
前記台座3はロック装置7を介してガイド柱2の所定高さ位置にロックされており、可撓性チューブ8を経由して圧縮空気を送るとロック装置7が解錠され、自重などで落下するようにしてある。
【0025】
圧縮空気の流動を制御し、ロック装置7を操作するのがスイッチ9である。台座3の落下位置には基盤1に固定され、高分子材料からなる受台10がある。
【0026】
図2も参照して整合部材の製造方法を示す。
【0027】
収納体4の収納室6にはガラス中空体からなる中空球体11が収納してある。中空球体11はそれぞれ10〜100μmの粒径を有し、平均粒径は約60μmである。
【0028】
ガラス中空体からなる中空球体11は他の充填剤と比較して比重が軽く、耐熱性、耐圧性、耐衝撃性を有し、充填材として使用したときの充填物の寸法安定性、成型性などの物性を改良できる。
【0029】
使用したガラスの組成はホウケイ酸系ガラスである。このガラス中空体は、酸化珪素、硼酸、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等の原料を1000℃以上の高温で溶融して硫黄分を多含するガラスを形成させた後、ガラスを粉砕後、このガラス微粉末を火炎中に分散、滞留させることにより、硫黄分を発泡剤成分として発泡させて作成している。
【0030】
前記中空球体11を収納体4の収納室6に少量づつ投入し、その都度、収納体4を取着した整合部材作成冶具5の台座3を受台10に落下させる。その結果、落下衝撃振動により中空球体11は隙間なく収納室6に充填されていく。
【0031】
この工程を数回〜数十回繰り返しながら、収納室6に中空球体11を満たしていく。
【0032】
ここで、ガラス中空体からなる中空球体11は外部壁面が表面改質材の被覆層を形成しているので、その流動性が高く、各中空球体11の壁面が接触しても滞留することなく、相互に動いて最密充填状態になる。そのため、各中空球体11間では、最小の空隙しか存在していない。
【0033】
このように中空球体11を充填した収納体4の収納室6には図4(a)に示すように上下にフィルター12を設置した後、結合材料13供給して含浸させる。
【0034】
ここで、結合材料13としては熱硬化性樹脂化合物であるエポキシ樹脂を用いた。
【0035】
エポキシ樹脂は硬化後の樹脂の形状変化が小さく、長期安定性に優れているためであり、何より、中空球体11表面との親和性が高いので、同中空球体11と結合力が安定的に向上する。
【0036】
使用したエポキシ樹脂は、2液硬化型のエポキシ樹脂である。主剤はビスフェノールA型液状エポキシ樹脂であり、硬化剤は、テトラヒドロメチル無水フタル酸である。主剤と硬化剤を最適混合比率で混合してエポキシ樹脂として用いた。
【0037】
しかし、ここでは特に2液硬化型のエポキシ樹脂にこだわるものではなく、目的が達せられれば1液硬化型のエポキシ樹脂を用いても差し支えない。
【0038】
結合材料13を含浸させるために図4の(b)に示すように、吸引口14を設けた吸引用治具15を設置する。
【0039】
すなわち、収納体4の収納室6に中空球体11を充填した整合部材作成治具5をエポキシ樹脂からなる結合材料13で満たした容器16内に設置する。
【0040】
収納室6の下側に設置するフィルター12はその中の中空球体11が漏れないようにするためであり、上側に設けるフィルター12は結合材料13を吸引したとき、中空球体11を一緒に吸引しないためである。ここでは、フィルター12にろ紙を用いた。
【0041】
なお、先に述べたフィルター12の目的を達成していれば材質にはこだわらない。
【0042】
そして、図4(b)に示すように吸引用治具15の吸引口14から容器16内の結合材料13を吸引する。このように、低圧雰囲気下にすることにより、中空球体11間に存在した空隙の気泡が抜け去り、代わって結合材料13がその間を埋めていく。
【0043】
これにより、収納室6内の中空球体11同志の密着性が向上し、同中空球体11周囲に結合材料13が塗布される。
【0044】
なお、結合材料13を吸引するときには、それが硬化しない温度で、且つ粘度が低くなる温度の雰囲気にしておくことが望ましい。
【0045】
結合材料13としてエポキシ樹脂を使用した場合、その硬化条件は80℃×2h後、150℃×2hであるので、エポキシ樹脂のゲル化温度より低い温度の60℃中で吸引した。
【0046】
このように中空球体11が充填された収納室6内に結合材料13を含浸させた後、吸引用治具16を整合部材作成治具2から取り外す。
【0047】
そして、図4(c)のごとく整合部材作成治具5から収納体4を取り出し、結合材料13を加熱硬化させる。
【0048】
この硬化した混合物を室温にまで冷却し、図4(d)のように棒状治具等を用いて収納体4より取り出し、整合部材17を得る。
【0049】
図4に示す収納体4の収納室6は1個しか存在しないが、図5に示すように多数個の収納室6を設けておけば、一度に多数個の整合部材を取り出すことができる。
【0050】
次に、図4(e)に示すように、この整合部材17をダイシング装置などにより所定厚み、すなわち圧電体の共振周波数の1/4波長に相当する厚みに切断して最終の整合層18を形成する。
【0051】
以上のように成型した整合部材17は側壁が結合材料13により被覆されているので、側壁表面に特別に高分子材料を塗布する必要がない。
【0052】
整合部材17を切断する工程では、切断後の整合層18の表面に切断時に発生する研削ゴミが付着しないようにしなければならない。
【0053】
この研削ゴミは、結合材料や中空球体の微少割れなどの単体あるいは混合物である。これらのゴミが付着している状態では、整合層表面に平滑な高分子材料の被覆層が形成できないので、ゴミが付着した場合は取り除かなくてはならない。
【0054】
しかるに、前記切断工程におけるダイシング時には切断表面に研削水を流すようにし、切断時に発生する研削ゴミが流され、整合層18の表面に付着することはない。
【0055】
この整合層21表面には高分子材料を印刷して熱硬化させ、被覆層を形成する。ここで高分子材料には、結合材料13に用いた同様の樹脂材料を用いた。
【0056】
先に述べたように、整合部材17の側面には結合材料が被覆されているため、整合層18の表面に同等の結合材料を形成しても整合層側壁面となじみやすい。
【0057】
以上のような方法でつくった整合部材から一定の厚みで切断して作成した整合層18を20枚用意してそれらの密度分布を測定した。その結果を図6に示す。Aは本発明の実施例のもの、Bは従来品を示す。
【0058】
本実施例において、受台10から70mmの高さから台座3を落下させて、中空球体を収納体の収納室に充填した。そのときの最大加速度は約20Gであった。受台10の材質はABS樹脂であった。
【0059】
仮に、この受台10を金属材料にすると、台座3が落下して接触した後、数回受台10に繰り返して衝突し、台座3の振動を直ぐにとめることができない。そのため、収納室6内で一度最密充填した中空球体11の充填状態がずれてしまうことになる。
【0060】
しかるに、一定高さから台座3を落下させて受台10に当たると同時にこの台座3の振動を吸収する高分子材料が適している。一方、中空球体11を真空ポンプなど吸引用治具15により収納室6に充填した時の圧力は、約0.097Mpaであった。
【0061】
このようにして、充填した中空球体11に結合材料13を含浸させた後、熱硬化させて整合部材17を作成した。
【0062】
熱硬化条件は、どちらとも80℃×2h後、150℃×2hに加熱する2段階焼成である。
【0063】
その整合部材17をダイシング装置により、一枚1.16±0.01(mm)の厚みに切断して、整合層を得た。
【0064】
図6のグラフのNoは整合部材上部から順番に取りだした時の順番である。図6から、本実施例の整合層Aの密度分布は平均約0.517(g/cm3)で、3σは0.013である。
【0065】
一方の真空ポンプ吸引によりガラス中空体を充填して作成した従来整合層Bの平均密度は、約0.534(g/cm3)で3σは0.028である。
【0066】
このことから、本実施例で作成した整合部材の整合層は均一密度を得ることができる。これは、収納室内に充填される中空球体は、その表面の摩擦抵抗以上の加速度が加わることにより、収納室内で均一に配置することができるためである。
【0067】
このように、本実施例の整合層は、中空球体同士が凝集することなく、結合材料と混合されて整合部材内で中空球体が偏在することはないため、整合部材のどの部分でも密度均一な整合層が作成できる。
【0068】
(実施例2)
図7は、上記実施例により得た整合層18を超音波センサに使用したものである。
【0069】
導電性材料製の筒状ケース20には天部21があり、その天部21の内壁面に圧電体22が、外壁面に整合層18がそれぞれ接着されている。
【0070】
筒状ケース20の下方開放部は一方の端子23を接続した端子板24で閉塞されている。
【0071】
他方の端子25は電気絶縁材料を26を介して端子板24を貫通し、圧電体22の下面に接触する導電体27に接続されている。圧電体22には複数の縦溝28が形成してある。
【0072】
端子23,25から導電体27を介して圧電体22に電圧が加わると、この圧電体22は圧電現象により振動する。
【0073】
図5の圧電体22は約500KHzで振動し、その振動はケース20から整合層18に伝わり、整合層21の振動が気体に音波として伝搬する。
【0074】
従来による製造方法で作成した整合層は、ケースの天部に接着される際、その表面に中空球体の割れ部分が露出するために、整合層表面に凹部が形成される。
【0075】
そして、ケースの天部に接着剤を用いて接着する際、整合層あるいはケース天部表面に熱硬化性接着剤を印刷等により塗布形成して、整合層とケース天部を加熱硬化接着させても整合層表面凹部に接着剤が滞留し、整合層表面とケース天部表面が均一強度で接着することができなかった。
【0076】
また、整合層表面とケース天部表面の接着界面に微少な空気層が形成されるため、圧電体からケースを介して伝搬される振動の波長の位相が整合層内部でずれるので、測定流体中での振動波の強め合いが弱まり、超音波センサとしての送受信感度が低下してしまう。
【0077】
これに対し、本実施例の整合層18は、表面に高分子材料を被覆形成しているので、ケース20の天部21表面に均一に面接着されて接着強度が均一化され、整合層表面の凹部がなくなる。
【0078】
その結果、圧電体22からの振動波が整合層18内で位相をずらせることがないので、測定流体中に振動波を安定的に発振させることができる。
【0079】
したがって、超音波センサの送受信感度を低下させることなく維持することができるものである。
【0080】
前記超音波センサは、流体の流れ測定装置に用いられる。すなわち、流路の流体流れ方向上流側と下流側に少なくとも一対の超音波センサを配置し、一方の超音波センサから送信された超音波が他方の超音波センサに受信されるまでの時間、すなわち超音波伝播時間を検知して、それから流体の流速を測定できるようにしている。
【0081】
また、前記流速にもとづき流路の断面積などの要素を絡めて演算することで流量の測定も可能である。
【0082】
そして、先述したように、超音波センサが高性能であるために、流速およびまたは流量の計測が高精度に行えるものである。
【0083】
このように、上記した実施例によれば、次のような作用効果が期待できるものである。
【0084】
(1)中空球体同士が凝集することなく、結合材料と混合されて整合部材内で中空球体が偏在することはないため、整合部材のどの部分でも密度均一な整合層が作成できる。
【0085】
(2)収納体と一体的な台座を所定高さから下方向に向かって落下移動させ、受台に衝突させるようにしているので、中空球体に衝撃振動を加え、密に、且つ均一に充填することができる。
【0086】
(3)収納体内で結合材料を吸引し中空球体と混合させ、その状態で中空球体と結合材料の混合物を硬化させるため、整合部材の成型と硬化及び取り出しが容易となる。
【0087】
(4)受台が高分子材料からなるので、落下させた台座を受台に当てて停止させた際に台座に加わる振動を一回で収束させることができる。
【0088】
(5)収納体が中空球体と結合材料の混合物を成型するための収納室を有することにより、あらかじめ整合部材の面積を決めてあれば、例えば硬化作成した整合部材を必要な厚みに切削するのみで必要面積の整合層を得ることができる。
【0089】
(6)結合材料を熱硬化性樹脂化合物とすることにより、中空球体と結合材料を混合後加熱により硬化できるので、中空球体表面に密着して硬化されて整合部材を作成することができる。
【0090】
(7) 中空球体がガラス組成を含むので、中空状態を保持したまま結合材料との混合による整合部材を形成することができ、整合層周囲温度が変化による中空球体の中空状態は保持され、整合層密度の安定化を図ることができる。
【0091】
(8)前記製造法で得た整合部材を超音波センサの整合層として用いることにより、圧電体からの振動を整合層が効率よく気体中に音波として伝搬させることができ、個々のセンサ間の特性ばらつきを抑えることができる。
【0092】
(9)またこの超音波センサを流体の流れ測定装置に搭載すれば、流速およびまたは流量を高精度に測定できるものである。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、中空球体の充填を確実に、且つ高密度で行うことができるため、整合部材、ひいてはこの整合部材を整合層として用いた超音波センサの性能を高めることができ、さらにはこの超音波センサを搭載した流体の流れ測定装置としても著しくその精度を高め得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における整合部材製造装置の非動作時の正面図
【図2】同整合部材製造装置の動作時の正面図
【図3】中空球体を充填するための収納体の上面図
【図4】製造工程図
【図5】(a)本発明の他の実施例を示す整合部材作成治具の斜視図
(b)同収納体の斜視図
【図6】整合層の密度分布を示すグラフ
【図7】本発明整合層を用いた超音波センサの断面図
【図8】従来の整合部材の製造工程図
【符号の説明】
3 台座
4 収納体
5 整合部材作成冶具
6 収納室
10 受台
11 中空球体
13 結合材料
18 整合層
20 筒状ケース
21 天部
22 圧電体

Claims (12)

  1. 収納体を加振することによりその内部に中空球体を充填し、次いで、中空球体に結合材料を混合させることで、前記中空球体を結合材料で包囲する整合部材の製造方法において、台座で支持された整合部材作成治具に収納体を設け、上記台座を受台に衝突させることで前記整合部材作成治具を介して収納体に振動を付与するようにした整合部材の製造方法。
  2. 衝突は、自由落下により加速度を生じさせて行う請求項記載の整合部材の製造方法。
  3. 受台を高分子材料で形成した請求項記載の整合部材の製造方法。
  4. 整合部材作成治具に複数の収納体を配置した請求項記載の整合部材の製造方法。
  5. 結合材料は熱硬化性樹脂化合物である請求項1記載の整合部材の製造方法。
  6. 中空球体に結合材料を混合させた後、この混合物を硬化させるようにした請求項1または5記載の整合部材の製造方法。
  7. 中空球体と結合材料との混合物を硬化させた後、所定長さに切断するようにした請求項記載の整合部材の製造方法。
  8. 中空球体はガラス組成を含む請求項1記載の整合部材の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項記載の製造方法でつくった整合部材を整合層として備えた超音波センサ。
  10. 天部と側壁部を有する筒状ケースと、前記天部の内壁面に固定された圧電体と、前記天部外壁面に接着層を介して設置された整合層とからなる請求項記載の超音波センサ。
  11. 請求項または10記載の超音波センサを流体の流れ方向に少なくとも一対配置し、前記超音波センサ間の超音波伝播時間にもとづき流体の速度を検知するようにした流体の流れ測定装置。
  12. 請求項または10記載の超音波センサを流体の流れ方向に少なくとも一対配置し、前記超音波センサ間の超音波伝播時間により求めた流体の速度にもとづき流量を測定するようにした流体の流れ測定装置。
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