JP4139972B2 - バグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は耐久性に優れ、または耐久性と耐酸性に優れたバグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法に関する。
従来、ガラス繊維織物は耐熱性に優れ、価格面も比較的安価なことから、都市ゴミ焼却炉集塵用や鉄鋼炉集塵用やカーボンブラック捕集用等に広く使用されている。特に都市ゴミ焼却炉集塵用のバグフィルターとしては60%以上の設備がガラス繊維織物を用いていると言われている。
一般的には、集塵用ではバグフィルターの表面に付着したダストの分離、また有価物捕集用、例えばカーボンブラック補集用の時はカーボンブラックの捕集のために、バグフィルターに屈曲応力が掛かる逆洗やパルスジェットと呼ばれる方式で、ダストの分離や有価物の捕集を行っている。
ところでバグフィルターは使用時に破損を起こすと、一時的に集塵されない排ガスや捕集されない排ガスが大気に放出され、周辺に対して環境被害を被らせる恐れがあるため、定期的にバグフィルターを交換することで、かようなトラブルを未然に防止しているが、最近は、維持コストの低減のためにも、その交換周期を少しでも長くしたいと強く望まれている。ガラス繊維は比較的安価で耐熱性が優れているという長所があるが、屈曲応力に対しては他の耐熱性有機繊維と比較すると劣っており、バグフィルター用ガラス繊維織物の耐久性向上のために、耐屈曲応力の向上が強く望まれるようになってきている。
また、都市ゴミ焼却炉集塵用では、バグフィルターを通過する時点のガスは酸性であり、集塵機の前段で消石灰等を噴霧することでガス中に含まれる酸性ガスを中和しているが、カーボンブラック補集用では、同じくバグフィルターを通過する時点のガスは酸性であるが、有価物を捕集する場合には、その性格からして不必要な成分を混入することができない。
この都市ゴミ焼却炉集塵用では、ランニングコスト削減のため、消石灰の噴霧量を抑えたい要望があり、バグフィルターに高度な耐酸性が要求されるようになってきている。
またカーボンブラック捕集用では、通常の運転状況下では酸露点以上の温度でガス温度がコントロールされており、酸が液状になる事がないためイオン化せず、バグフィルターに対して極端なダメージを与えることはないが、定期点検やトラブルなど何らかの理由で炉の運転を停止した場合には、ガス温度が酸露点以下になり液状になる。この際にイオン化した酸でバグフィルターが大きなダメージを受ける場合がある。この場合にもバグフィルターに高度な耐酸性が要求されるようになってきている。
特開平11−256972号公報
即ち、本発明の目的とするところは、耐久性に優れたバグフィルター用ガラス繊維織物、および耐久性に優れ、且つ耐酸性に優れたバグフィルター用ガラス繊維織物を提供することにある。
本発明者らは、バグフィルター用ガラス繊維織物の耐久性向上を検討した結果、JIS
R 3420によるMIT型耐折強さ試験器で5000回折り曲げた後の引張強さの保持率が経糸方向及び緯糸方向共に70%以上であると、耐屈曲応力の向上が図られ、耐久性が飛躍的に向上することを見出し本発明を完成するに至った。
また本発明者らは、バグフィルター用ガラス繊維織物の耐酸性向上を検討した結果、XMAの元素マッピングで求めた繊維の表面分布状態のフッ素の領域が40%以上であると、耐酸性が飛躍的に向上することを見出し本発明を完成させるに至った。
本発明のバグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法は、
(1)フィラメント糸とバルキー糸の両者から構成され、これらの糸が集束剤により集束されてなるガラス繊維織物から集束剤を除去する工程と、
(2)前記集束剤が除去されたガラス繊維織物をシランカップリング剤処理する工程と、
(3)前記シランカップリング剤処理したガラス繊維織物を耐熱性樹脂と接触させることによる樹脂処理を施す工程と、
(4)前記樹脂処理を施したガラス繊維織物を、フッ素を分子内に含むフッ素系シランカップリング剤で処理する工程と、
を有し、
前記工程(4)の処理が行われたガラス繊維織物におけるJIS R 3420によるMIT型耐折強さ試験器で5000回折り曲げた後の引張強さの保持率が、経糸方向及び緯糸方向共に70%以上である
ことを特徴とする。
本発明により耐久性に優れ、または耐久性と耐酸性に優れたバグフィルター用ガラス繊維織物およびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の構成を詳細に説明する。
本発明で用いられるバグフィルター用ガラス繊維織物は、フィラメント糸とフィラメント糸を嵩高加工して、フィラメント糸より集塵・捕集効果を高めたバルキー糸の両者から構成される。経糸または緯糸のフィラメント糸・バルキー糸の構成は、経糸又は緯糸にフィラメント糸またはバルキー糸またはフィラメント糸とバルキー糸を合撚した糸をそれぞれ組み合わせて用いる。一般的には、都市ゴミ焼却炉集塵用には経糸にフィラメント糸、緯糸にバルキー糸、カーボンブラック捕集用には、経糸にフィラメント糸、緯糸にフィラメント糸とバルキー糸を合撚した糸を用いることが多い。
本発明で用いるバグフィルター用ガラス繊維織物のガラス繊維としては、特に限定されるものではないが、具体的にはEガラス(無アルカリガラス)、Cガラス(含アルカリガラ
ス)、ARガラス(耐アルカリガラス)、Sガラス(高強度ガラス)、Dガラス(低誘電率ガラス)、石英ガラス、シリカガラスなどが挙げられるが、汎用性の点からEガラスが特に好
ましい。
本発明で用いるバグフィルター用ガラス繊維織物の織り方は、平織、斜子織、朱子織、綾織、多重織等が用いられるが、朱子織、綾織、多重織が好ましく、特に好ましいのは二重織等の多重織である。
本発明ではJIS R 3420によるMIT型耐折強さ試験器で5000回折り曲げた後の引張強さの保持率が経糸及び緯糸方向共に70%以上を達成したガラス繊維織物は耐屈曲応力が向上し、耐久性が向上する。従来、JIS R 3420の「耐折れ強さ」の測定法は上記MIT型耐折強さ試験機でガラス繊維織物が切断するまでの回数を測定していた。
ここで本発明者らは特に従来から都市ゴミ焼却炉集塵用に用いられている二重織のバグフィルター用ガラス繊維織物に詳細な検討を加えた結果、耐久性を向上させるためには、JIS R 3420によるMIT型耐折強さ試験器で5000回折り曲げた後の引張強さの保持率を求めることが、耐久性の評価の一つの指標となることを見出した。ここで、従来から都市ゴミ焼却炉集塵装置用に用いられている二重織のバグフィルター用ガラス繊維織物はJIS R 3420によるMIT型耐折強さ試験器で5000回折り曲げた後の引張強さの保持率が経糸及び緯糸方向共に70%以下であり、本発明によるところのバグフィルター用ガラス繊維織物は70%以上となることより、耐屈曲性が向上し、耐久性が向上する。
本発明で用いるカップリング処理をガラス繊維織物に施すにあたって、ガラス繊維織物のガラス繊維の集束剤を、350℃〜600℃、1〜10秒間の熱処理を連続式の装置で行い集束剤を炭化させ一部除去する工程(キャラメライズ工程という)、または350℃〜450℃、40〜120時間で、バッチ式の装置で集束剤を完全に除去する工程(バッチクリーニング工程という)、あるいは、キャラメライズ工程の後にバッチクリーニング工程を通すなどの方法をとって前処理しておくことが望ましい。
さらに、特許文献―1に記載のように、ナトリウム、カリウム、セシウム及びルビジウムからなる群から選ばれた少なくとも一つのアルカリ金属の硝酸塩をガラス繊維織物に施与した後、約310〜680℃の温度範囲で、短時間加熱する方法で、集束剤を1工程で完全に除去することができ、本方法で集束剤を除去したガラス繊維織物として好ましく使用できる。
通常、キャラメライズ工程後の強熱減量が0.3質量%程度まで低下し、さらにバッチクリーニング工程での処理を行うと強熱減量は0.1質量%以下、通常は0.05質量%まで低下する。このように集束剤を完全に除去することによってバグフィルター用ガラス繊維織物の耐折強度を改良することができる。
従来は、バグフィルター用ガラス繊維織物は短時間で処理可能なキャラメライズ工程のみを施して使用していたが、集束剤の残存量が耐久性に大きく影響することが明らかとなったので、ガラス繊維織物の強熱減量を0.1質量%以下にすることが重要であることが
分かった。
本発明で用いるカップリング処理は、カップリング剤としては、チタネ−ト系カップリング剤、シラン系カップリング剤などが挙げられ、シラン系カップリング剤が特に好ましい、具体的には、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、およびその塩酸塩、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、およびその塩酸塩、γ−(フェニルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどが挙げられる。この際に、後述のフッ素系シランカップリング剤も使用できる。
本発明で用いるカップリング剤の処理濃度としては、0.1〜5.0重量%の濃度が好ましく、カップリング剤をより好ましくは0.3〜1.5重量%の濃度で、酢酸などでpH3〜4に調整し、溶解した水溶液でガラス繊維織物を処理するのが特に好ましい。
本発明におけるカップリング処理は前記の如く、予め熱処理が施されたガラス繊維織物を前記水溶液に含浸させた後、スクイーズ・ローラーでの絞液処理、マングル搾液などでの処理を実施して乾燥させる。乾燥は通常の乾燥炉で行えば良く、乾燥条件としては、例えば、100℃〜180℃で、1〜10分が好ましい。
本発明ではカップリング剤処理の後、樹脂処理が行われる。
本発明で用いる樹脂処理の処理液は、バグフィルターが曝される温度150〜280℃の高温雰囲気中で熱分解を起こさない耐熱性樹脂の中から適宜選択すれば良いが、耐熱性樹脂としては、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素変性シリコン樹脂等があげられるがフッ素系樹脂が好ましく用いられる。特にフッ素樹脂はバグフィルター用ガラス繊維織物の耐酸性を向上できるので特に好ましい。
フッ素系樹脂としては公知のものが用いられるが、特に好ましくは、PTFE水分散液が用いられ、例えばPTFE(フッ素樹脂、ポリテトラフロロエチレン)が例示され、ダイキン工業(株)製、商品名:ポリフロンを好ましく用いることができる。この際、必要に応じ高温潤滑剤、帯電防止剤のグラファイトの水分散体や高温潤滑剤のシリコンオイルエマルジョンを混合して用いる。樹脂処理液のPTFE:シリコンオイル:グラファイトの固形分換算での重量比率として、1:0〜1:0〜1の範囲が好ましく、さらに好ましくは1:0〜0.7:0〜0.5である。
この樹脂処理によってガラス繊維織物のガラス繊維の熱・薬品に対する保護がなされ、集塵されたダスト等の剥離性を良くすることができる。
本発明で用いる樹脂処理は、カップリング処理が施されたガラス繊維織物を前記処理液に含浸させた後、スクイーズ・ローラーでの絞液処理、マングル搾液などでの処理を実施して乾燥させる。乾燥は通常の乾燥炉で行えば良く、乾燥条件としては、例えば、150℃〜300℃で、1〜10分が好ましい。
本発明で用いるフッ素を分子内に含む処理剤(フッ素系シランカップリング剤)での処理で、フッ素系シランカップリング処理剤は、XMAの元素マッピングで求めた表面分布状態のフッ素の領域が40%以上とするものであれば、特に限定はされないが、低分子量でかつ耐熱性があるものが好ましいが、特に好ましくはトリフルオロプロピルトリアルコキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリアルコキシシラン等のフッ素系シランカップリング剤である。
前記、フッ素系シランカップリング剤の処理濃度としては、0.1〜10.0重量%の濃度が好ましく、フッ素系シランカップリング剤を2〜7重量%の濃度で、酢酸などでpH3〜4に調整し、溶解した水溶液でガラス繊維織物を処理するのが特に好ましい。
本発明で用いるフッ素系シランカップリング剤での処理については、カップリング処理を施し、樹脂処理が施されたガラス繊維織物を、前記水溶液に含浸させた後、スクイーズ・ローラーでの絞液処理、マングル搾液などでの処理を実施して乾燥させる。乾燥は通常の乾燥炉で行えば良く、乾燥条件としては、例えば、150℃〜300℃で、1〜10分
が好ましい。
フッ素系シランカップリング剤で処理することによって、酸浸漬後の耐折れ強さが高くなるのでバグフィルター用ガラス繊維織物として特に好ましい。
以下、実施例、参考例、比較例により本発明を具体的に説明する。
尚、実施例、参考例、比較例を説明するに先立ち、「強熱減量」、「引張強さの保持率」、「表面分布状態のフッ素の領域」、「耐酸後の耐折れ強さ」の測定法を示す。
(強熱減量)
JIS R 3420−1999に基づいて625℃×20分で測定した。
(引張強さの保持率)
JIS R 3420−1999にある引張強さのつかみ間隔を75mmに、幅を15mmに変更した以外は同様にして折り曲げ前の引張強さを測定し、同JISにあるMIT型耐折れ強さ試験器を用いて5000回折り曲げた後の引張強さを同様にして測定し、保持率(%)=(折り曲げ後の引張強さ)÷(折り曲げ前の引張強さ)×100として求めた。
(表面分布状態のフッ素領域)
加速電圧15kVの条件で2000倍でSEM(Hitachi製 S-4500使用)観
察を行うと同時にXMAにて繊維のフッ素元素のカラーマッピング(HORIBA製 EMAX-7000使用)を行った。得られたマッピング像をビットマップファイルに変換し、
株式会社ベクター社のホームページ上に掲載されているフリーソフト Area Measure Ver.101 Rev.2(http://www.vector.cco.jp/soft/win95/art/se050671.html?g)でフッ素領域の測定を以下の通り行った。
上述の変換したビットマップファイルをArea Measureで読み込み、黒の領域(RED=0,GREEN=0、BLUE=0)の全体の面積に対する割合(%)を求め、100から差し引いた値をフ
ッ素領域の比率(%)とした。
上記、Area Measureは色を RED=0〜255、GREEN=0〜255、BLUE=0〜255で分け合計(256×265×265=)16777216の色が識別可能であり、黒はRED=0、GREEN=0、BLUE=0、白はRED=255、GREEN=255、BLUE=255で表され、同じ色の部分の面積の総和を示し、その結果を、ド
ット単位と、全体の面積に対する割合との両方で示す。本測定でのフッ素元素のカラーマッピングはグリーンで表示され、極僅かでもフッ素元素が存在すると、Area Measureで
は、例えばRED=0、GRENN=16. BLUE=0の値を取る。
(参考) ドット数 全体の面積に対する割合 フッ素領域
実施例1の実測値 128578 0.514 49%
比較例1の実測値 200036 0.804 20%
(黒 RED=0,GREEN=0,BLUE=0についての測定結果)
(耐酸後の耐折れ強さ)
JIS R 3420−1999に基づいて、酸浸漬前の緯糸方向の耐折れ強さを求め、0.5%フッ化水素溶液に12時間浸漬した後の緯糸方向の耐折れ強さを同様にして測定し、比較を行った。
参考例1)
カネボウ株式会社製KS4325(経糸:ECDE75 1/2(フィラメント糸)、経糸密度:48本/25mm、緯糸:ECDE75 1/4(バルキー糸)、緯糸密度:48本/25mm、織組織:二重織)を用いて、キャラメライズ工程の後にバッチクリーニング工程を通すことで、ガラス繊維の集束剤を完全に除去した。このものの強熱減量は0.03質量%であった。ついで、酢酸溶液にてpH3〜4に調整した水溶液に、シランカップリング剤として市販のN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩 1.0重量%を投入し処理液を調整し、前記ガラス繊維織物を該処理液に浸漬し、絞液した後、乾燥炉により180℃で、2.5分乾燥させた。その後、市販のPTFE水分散液(ダイキン工業(株)製:商品名、ポリフロン)とグラファイトの水分散体を固形分濃度で、1:0.4となる樹脂処理液を調整し、当該ガラス繊維織物を樹脂処理液に浸漬し、絞液した後、乾燥炉により280℃で、2.5分乾燥させ、バグフィルター用ガラス繊維織物を得た。
(実施例
カネボウ株式会社製KS4325(経糸:ECDE75 1/2(フィラメント糸)、経糸密度:48本/25mm、緯糸:ECDE75 1/4(バルキー糸)、緯糸密度:48本/25mm、織組織:二重織)を用いて、キャラメライズ工程の後にバッチクリーニング工程を通す事で、ガラス繊維の集束剤を完全に除去した。ついで、酢酸溶液にてpH3〜4に調整した水溶液に、シランカップリング剤として市販のN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩 1.0重量%を投入し処理液を調整し、前記ガラス繊維織物を該処理液に浸漬し、絞液した後、乾燥炉により180℃で、2.5分乾燥させた。その後、市販のPTFE水分散液とグラファイトの水分散体を固形分濃度で、1:0.4となる樹脂処理液を調整し、当該ガラス繊維織物を樹脂処理液に浸漬し、絞液した後、乾燥炉により280℃で、2.5分乾燥させた後に、樹脂処理済ガラス繊維織物を得た。これを用い、酢酸溶液にてpH3〜4に調整した水溶液に、フッ素系シランカップリング剤として市販のトリフルオロプロピルトリメトキシシラン 5.0重量%を投入し処理液を調整し、前記ガラス繊維織物を該処理液に浸漬し、乾燥炉により180℃で、4分乾燥させバグフィルター用ガラス繊維織物を得た。
(比較例1)
実施例1と同様の原料ガラス繊維織物を用い、キャラメライズ工程を通し、ガラス繊維の集束剤を炭化させ一部除去した。(強熱減量は0.3質量%)その後、市販のPTFE水分散液とグラファイトの水分散体を固形分濃度で、1:0.4となる樹脂処理液を調整し、当該ガラス繊維織物を樹脂処理液に浸漬し、絞液した後、乾燥炉により280℃で、2.5分乾燥させ、バグフィルター用ガラス繊維織物を得た(本比較例1は従来から都市ゴミ焼却炉用集塵装置用に用いられている二重織のバグフィルター用ガラス繊維織物である)。
得られたバグフィルター用ガラス繊維織物の各試験結果を表1に示す。
Figure 0004139972

Claims (6)

  1. バグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法であって、
    (1)フィラメント糸とバルキー糸の両者から構成され、これらの糸が集束剤により集束されてなるガラス繊維織物から集束剤を除去する工程と、
    (2)前記集束剤が除去されたガラス繊維織物をシランカップリング剤処理する工程と、
    (3)前記シランカップリング剤処理したガラス繊維織物を耐熱性樹脂と接触させることによる樹脂処理を施す工程と、
    (4)前記樹脂処理を施したガラス繊維織物を、フッ素を分子内に含むフッ素系シランカップリング剤で処理する工程と、
    を有し、
    前記工程(4)の処理が行われたガラス繊維織物におけるJIS R 3420によるMIT型耐折強さ試験器で5000回折り曲げた後の引張強さの保持率が、経糸方向及び緯糸方向共に70%以上である
    ことを特徴とする
    バグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法
  2. 前記フッ素を分子内に含むフッ素系シランカップリング剤が、トリフルオロプロピルトリアルコキシシラン及びヘプタデカフルオロデシルトリアルコキシシランから選択されることを特徴とする請求項1に記載のバグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法。
  3. 前記ガラス繊維織物が多重織であることを特徴とする請求項1または2に記載のバグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法
  4. 前記工程(4)での処理が行われたガラス繊維織物におけるX線マイクロアナライザー(XMA)の元素マッピングで求めた繊維の表面分布状態のフッ素の領域が、40%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のバグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法
  5. 前記工程(1)において集束剤が除去されたガラス繊維織物のJIS R 3420の強熱減量が0.1質量%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のバグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法。
  6. 前記耐熱性樹脂がフッ素系樹脂である請求項1から5のいずれかに記載のバグフィルター用ガラス繊維織物の製造方法。
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