JP4139083B2 - 無端歯付ベルトの歯形状修正方法及びその装置 - Google Patents

無端歯付ベルトの歯形状修正方法及びその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無端歯付ベルトの歯形状修正方法及びその装置に関し、特に、無端歯付ベルトの継ぎ目部の歯形状を修正する歯形状修正方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無端歯付ベルトを製造する技術には、短尺品では反応型ウレタン樹脂液を用い、芯線を巻き付けた所定寸法の円筒状内金型を円筒状外金型の中に入れ、内金型と外金型との空隙部に注入された樹脂液を架橋させて硬化した後、得られた広幅のベルトスリーブを所定幅に切断する反応注型法が知れている。
【0003】
しかし、この反応注型法で、長尺の無端歯付ベルトを製造する場合、金型の外径を大きくする必要があり、併せて周長サイズ毎に大きさが合った専用の金型を用意する必要がある。この金型の大径化はコスト増の大きな要因であり、ベルト周長2300mmの無端歯付ベルトを製造するのが限度であった。
【0004】
一方、任意の周長を有する長尺の無端歯付ベルトを製造する技術として、前述の反応注型法とは異なり、特公昭60−2978号、特開2000−225652号に開示される熱可塑性樹脂の押出法が知られている。
【0005】
この熱可塑性樹脂の押出法は、成型用の第1歯付モールド車と伸張用の第2歯付モールド車からなる一対の歯付モールド車の間に芯線を螺旋状に巻き付け、第1歯付モールド車の約半周をスチールバンドで覆い、歯付ベルト用の型となる型キャビティを形成した状態にする。この状態で、一対の歯付モールド車を同期的に回転駆動するとともに、スチールバンドを共回りさせ、前記型キャビティに連続的に溶融樹脂を圧入する。芯線に沿って歯付ベルトが順次形成され、形成された歯付ベルトの最前端部が第2歯付モールド車を経て第1歯付モールド車まで至り、第1歯付モールド車で形成される歯付ベルトの後端部と融合させることにより、任意の周長の無端歯付ベルトを製造する方法である。
【0006】
この方法によると、一対の歯付モールド車の軸間距離を長くすると、それに応じて周長の長い長尺の無端歯付ベルトを製造することができる。近年では伝動用途や搬送用途において、2軸間隔の長い高速搬送や精密伝動向けのベルトが求められるようになった。
【0007】
しかしながら、この押し出し法により製造される無端歯付ベルトは、最前端部と後端部とを融合させる継ぎ目部分の数歯に欠け等の歯形状に欠陥が生成され易いという問題が生じていた。このため、欠陥の生じた歯の歯形状を修正する必要がある。
【0008】
この歯形状の修正としては、従来より使用されている熱可塑性樹脂ベルト用ジョイントプレスが用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の熱可塑性樹脂ベルト用ジョイントプレスでは、加熱、加圧、冷却という一連の工程に1時間以上を要し、作業効率が悪いという問題があった。また、加熱する熱盤部分とプレス両端部が一体構造となっていたため、プレスの端部に位置するベルトの幅収縮や、歯ピッチの収縮などが発生し、幅不良やかみ合い不良が生じるという問題もあった。
【0010】
本発明は、無端歯付ベルトの継ぎ目部分の歯形状を短時間で修正でき、修正する部分での歯の幅収縮やピッチ収縮が生じない無端歯付ベルトの歯形状修正方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の請求項1に記載の無端歯付ベルトの歯形状修正方法は、同じ歯型を有する第1歯付モールド車及び第2歯付モールド車からなる一対の歯付モールド車の軸間距離を定め、この一対の歯付モールド車の間に芯線を巻回し、前記第1歯付モールド車の外周の一部を覆って型キャビティを形成し、前記型キャビティに溶融樹脂を注入しつつ前記一対の歯付モールド車を回転させることにより前記芯線に沿って歯付ベルトを形成し、前記歯付ベルトの最前端部と後端部とを突き合わせて融合して継ぎ目部とすることによって無端とされて形成される無端歯付ベルトの歯形状修正方法であって、前記継ぎ目部を、前記歯付ベルトの歯形状と同一形状の歯溝を有する金型を備えた第1熱盤と、前記第1熱盤に対向する平板状の第2熱盤とから構成される歯形状修正装置に、前記歯付ベルトの歯と、前記歯溝とが合致するように設置し、前記歯形状修正装置で加圧、加熱して、前記継ぎ目部の歯形状を再形成するようにしたことを特徴とする。
【0012】
この請求項1の構成によると、無端歯付ベルトの継ぎ目部に生成した歯の欠け等の欠陥部分と、同一形状の歯溝を有する金型との空間に、歯付ベルトの背面部の余分な樹脂が溶融して流れ込み、欠陥部分を埋めて歯形状を修正する。
これによって、継ぎ目部の歯形状と他の部分の歯形状とが同一となり、歯形状の欠陥のない無端歯付ベルトとすることができる。
【0013】
請求項2に記載の無端歯付ベルトの歯形状修正方法は、請求項1において、前記歯付ベルトの背面側に、前記歯付ベルトと同一樹脂からなる樹脂シートを介在させて前記歯型形状修正装置に設置し、前記継ぎ目部の歯形状を再形成するものである。
【0014】
この請求項2の構成によると、歯付ベルトと同一樹脂が同一形状の歯溝を有する金型との空間に溶融して流れ込み、欠陥部分を埋めて歯形状を確実に修正することができる。
【0015】
請求項3に記載の無端歯付ベルトの歯形状修正方法は、請求項1又は2において、前記歯形状修正装置は、一対のプレスフレームのそれぞれの内側に加熱及び冷却機能を有する第1熱盤及び第2熱盤を断熱材を介して配し、前記第1熱盤及び第2熱盤の長手方向両側部に、冷却機能を有する冷却バーを空隙を介して配設し、少なくとも一方のプレスフレームは更にその内側に配設した押えプレートが冷却バー側縁より張り出す拡大部を有し、熱盤部分と冷却バー部分を含めた全域を加圧範囲とするものである。
【0016】
この請求項3の構成によると、熱盤の加熱範囲より熱盤及び冷却バーの加圧範囲を広くすることにより、加熱部分と冷却部分を同時に加圧するため加熱部分で溶融された熱可塑性樹脂がはみだしてきても、均一圧力下で温度勾配があるため境界線マークが発生しない。また、押えプレート端部は完全に冷却されるとともに、熱盤との間に空隙を有しているため、熱盤端部付近においてもある程度の温度を維持しながら、加圧処理することができる。
これによって、溶融物の収縮や変形を抑制でき、歯付ベルトの幅収縮やピッチ収縮を抑制できる。
【0017】
請求項4に記載の無端歯付ベルトの歯形状修正方法は、請求項3において、前記歯形状修正装置を加熱した時の前記第1熱盤及び第2熱盤と、それぞれに配設された前記冷却バーとの温度差が120℃以上であるものである。
【0018】
この請求項4の構成によると、熱盤の端部と冷却バーとの温度差を120℃以上、好ましくは140℃以上とすることで、ベルトの幅収縮及びピッチ収縮を抑制することができる。
【0019】
請求項5に記載の無端歯付ベルトの歯形状修正装置は、同じ歯型を有する第1歯付モールド車及び第2歯付モールド車からなる一対の歯付モールド車の軸間距離を定め、この一対の歯付モールド車の間に芯線を巻回し、前記第1歯付モールド車の外周の一部を覆って型キャビティを形成し、前記型キャビティに溶融樹脂を注入しつつ前記一対の歯付モールド車を回転させることにより前記芯線に沿って歯付ベルトを形成し、前記歯付ベルトの最前端部と後端部とを突き合わせて融合して継ぎ目部とすることによって無端とされて形成される無端歯付ベルトの歯形状修正装置であって、一対のプレスフレームのそれぞれの内側に加熱及び冷却機能を有する第1熱盤及び第2熱盤を断熱材を介して配し、前記第1熱盤及び第2熱盤の長手方向両側部に、冷却機能を有する冷却バーを空隙を介して配設し、少なくとも一方のプレスフレームは更にその内側に配設した押えプレートが冷却バー側縁より張り出す拡大部を有し、熱盤部分と冷却バー部分を含めた全域を加圧範囲とし、前記第1熱盤及び第2熱盤の何れか一方の上に前記無端歯付ベルトの歯形状と同一形状の歯溝を有する金型を設置したことを特徴とするものである。
【0020】
この請求項5の構成によると、無端歯付ベルトの継ぎ目部の歯に生成した歯形状の欠陥を、短時間で修正できるとともに、継ぎ目部分と他の部分とを同一の物性とすることが可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1は、本発明の実施形態の無端歯付ベルトの歯形状修正装置(以下、修正装置という。)の要部概略正面図である。まず、修正装置を説明し、次に修正方法を説明する。
【0022】
図1において、修正装置1は、一対のプレスフレーム2,3のそれぞれの内側に加熱及び冷却機能を有する第1熱盤4及び第2熱盤5を断熱材6,6を介して配している。そして、第1熱盤4及び第2熱盤5の長手方向両側部には、冷却機能を有する冷却バー7が空隙8を介して配設されている。このように、加熱部分と冷却部分とを完全に独立させた構造とすることによって、各熱盤4,5と、各熱盤4,5の両側部に配設されている冷却バー7との温度差を120℃以上、好ましくは140℃以上とすることができる。これによって、修正装置1の端部に位置する無端歯付ベルトのベルト幅や歯ピッチの収縮を抑えることができる。
【0023】
第1熱盤4の上には、無端歯付ベルトの歯形状と同一形状の歯溝を有する金型11が長手方向両側部に空隙8を介して配設されている冷却バー7を跨ぐようにして設置されている。このため、金型11は、修正装置1の中心部から外部に向かって温度勾配が形成される。また、この金型11に形成された歯溝数は、実際に欠陥が生じる4〜5歯の10倍程度の歯数の40〜50歯程度が好ましい。これによって、継ぎ目部の欠陥が生じた歯の前後の歯を同時に加圧、加熱することができ、継ぎ目部分の歯形状を修正した部分の歯を、周囲の歯形状と同一にするとともに、ベルト幅の収縮やピッチの収縮を抑制することができる。
【0024】
第2熱盤5には、金型11に対向する側に、押えプレート9が冷却バー7側縁より張り出す拡大部10を有し、第2熱盤5部分と冷却バー7部分を含めた全域を加圧範囲とするように設けられている。これによって、第1熱盤4及び第2熱盤5によって加熱される全範囲を加圧範囲とすることが可能となる。このため、無加圧の加熱部分がなくなるため、熱可塑性樹脂溶融物の収縮等を抑制することができる。この押えプレート9は通常ジェラルミン、鉄、アルミニウム等で形成された熱伝導性良好で軽量かつ熱による変形が小さい事が望ましい。
【0025】
さらに、第1熱盤4の外側には図示していないが、水、空気または油等により加圧可能なゴム、樹脂等の弾性体からなる加圧バッグが加圧バッグ固定プレートと共に設けられ、この加圧バッグによって加圧する範囲を第1熱盤4部分より広げ冷却バー7部分も含めて第1熱盤4と同じ圧力で加圧する。加圧バッグには、その下面の金属板の中央部に、圧力を注入、排気する穴が削設されており、加圧バッグ固定用プレートの穴から水、空気又は油等が所定の圧力で封入されると、加圧バッグの中の弾性体が膨張し、冷却バー7と第1熱盤4部分を同時に持ち上げて押さえプレート9の圧力の均一化を図るように構成されている。
【0026】
以上のように構成される修正装置1によって、歯形状を修正される無端歯付ベルトは、通常、図2に示すような製造装置によって製造される。図2は、押出し法による無端歯付ベルトの製造装置の一例の要部概略図である。
【0027】
図2において、製造装置20は、第1歯付モールド車21aと、第2歯付モールド車21bとからなる一対の歯付モールド車21と、一対の歯付モールド車21の間に芯線を巻回すスピニング機構22と、第1歯付モールド車21aの略半周分の歯型を外周から覆って歯型との間に空隙を有する型キャビティを形成するガイド手段23と、この型キャビティに溶融樹脂を注入しつつ前記芯線に沿って歯付ベルトを形成する押出手段24とで構成されている。
【0028】
無端歯付ベルトAは、図2に示す製造装置20において、以下のようにして製造される。まず、同じ歯型形状を有する第1歯付モールド車21a及び第2歯付モールド車22bからなる一対の歯付モールド車21の軸間距離を、スライド台25を摺動させることにより、所定周長になるように定める。そして、スピニング機構22を作動させる。一対の歯付モールド車21a,22bの間に、芯線26を所定の芯線ピッチで所定幅に螺旋状に巻回し、丁度簾状になった芯線26の構成体を形成する。このとき、ガイド手段23は二点鎖線の退出位置にある。用いられる芯線1cは、主としてスチールコードであるが、ステンレスコード、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、PBO繊維或いはガラス繊維に代表される低伸度、高強力の繊維が使用できる。このスピニング工程は、第1歯付モールド車21aと第2歯付モールド車21bの同期運転且つ高速回転で行われる。
【0029】
次いで、図2において、ガイド手段23を実線の作動位置に進出させ、ガイドベルト27と第1歯付モールド車21aの歯型との間に型キャビティを形成し、第1歯付モールド車21a及び第2歯付モールド車21bを同速度の低速で矢印方向に回転させながら、押出手段24から溶融した熱可塑性エラストマー28を一定量平板状に押し出し、前述した型キャビティ内に充填する。なお、熱可塑性エラストマーには、主として熱可塑性ポリウレタンが使用されているが、熱可塑性ポリエステル系エラストマー、熱可塑性スチレン系エラストマー、熱可塑性オレフィン系エラストマー、或いは熱可塑性ポリアミド系エラストマーを使用することができる。
【0030】
充填された熱可塑性エラストマー28は、ガイドベルト27の共回り走行と第1歯付モールド車21aの回転に伴い、所定の歯型形状に圧縮成形されるとともに、冷却固化される。熱可塑性エラストマー28は、ガイドベルト27の出口では50ーC前後まで温度が下げられ、歯付ベルト1となって、ガイドベルト27から排出される。歯付ベルトAは、背部30と歯部31が一体の熱可塑性エラストマーで形成され、背部30の厚み方向の略中間に芯線26が埋設された構造である(図3参照)。このようにして、形成された歯付ベルトの最前端部と後端部とを突き合わせて融合して継ぎ目部とし、無端歯付ベルトAとなる。
【0031】
以上のようにして製造された無端歯付ベルトAの継ぎ目部分には、図4(a)、(b)、(c)に示すように、継ぎ目部における3〜4個の歯が、歯が欠けていたり、歯が出ていない等の欠陥が生じる。これは、無端歯付ベルト形成時に、溶融した熱可塑性エラストマー28が十分に行き渡らないことが原因の一つであると考えられている。この歯欠け等の欠陥を修正するには、前述の図1に示す修正装置1の一対のプレスフレーム2,3間に無端歯付ベルトAの歯欠け等の欠陥を有する継ぎ目部分を設置する。
【0032】
図3において、無端歯付ベルトAは、その歯欠け等の欠陥が生じた歯部31を、金型11に形成された歯溝12に合致させ、この歯欠け部分が金型11の略中央部に位置するように設置する。そして、この歯付ベルトAの背面30の上に歯付ベルトAと同一材料の熱可塑性樹脂からなる樹脂シート13を置く。更にその上には、艶消しシートやテフロンシート等の離型紙14、ジュラルミン板15、ゴム板16、アルミニウム板17を置き、押えプレート9の下側に設置する。そして、一対のプレスフレーム2,3の間隔を調整しながら加圧バッグにて加圧し、押えプレート9及び金型11にて歯付ベルトAの表裏両面を挟持する。この際、第1熱盤4及び第2熱盤5は、図示しない加熱手段、例えば蒸気、電気、または高周波等の熱源により180℃〜225℃に加熱され、また両側の冷却バー7は、内部に設けられている冷却手段18、例えば、冷却水により常に冷却され、この両者の間の温度差を120℃以上、好ましくは140℃以上とし、この状態で歯付ベルトAの継ぎ目部は0.1〜0.5MPaの加圧下で5〜20分間加熱される。この時、歯付ベルトAの背面30側に置いた樹脂シート13が溶融し、金型11の歯溝12と歯部31との間の空間に流れ込み金型11に形成された歯溝12に沿った歯形状に修正される。また、熱盤4,5と冷却バー7との温度差が120℃以上、好ましくは140℃以上に維持された状態で加圧処理されるため、金型11及び押えプレート9の表面は、内部から外周に向かって温度勾配を持つことになる。このため、ベルトの幅収縮や、歯ピッチの収縮を抑制することが可能となる。
【0033】
加熱による歯形状の修正が完了するもベルト表面は依然として粘着性を有しているため、第1熱盤4及び第2熱盤5の加熱用熱源を切り、冷却する。第1熱盤4及び第2熱盤5が40℃以下に冷却されたら、一対のプレスフレーム2,3を開離することにより歯形状を修正した無端歯付ベルトAを取り出す。これら一連の作業には、20分〜30分程度の時間を要するが、これは、従来の熱可塑性樹脂ベルト用ジョイントプレスを用いての修正方法に比べて半分以下の時間である。このように、作業時間を従来の半分に短縮することができる。
【0034】
このようにして、無端歯付ベルトの継ぎ目部の歯に形成される歯形状の欠陥を容易に、短時間に修正することができる。また、ベルトの幅収縮や、歯ピッチの収縮等を抑制でき、作業効率を大幅に向上させることができる。
【0035】
なお、本発明に係る無端歯付ベルトの修正装置は、上記実施形態例に限定されるものではなく、例えば、金型11は、第2熱盤5側に設けることもできる。また、金型11は、各歯付ベルトの歯形状に合わせて取り替えることが可能であり、歯形状としては、メートル、インチ、スーパートルク、AT、フラット等に適用可能である。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、無端歯付ベルトの継ぎ目部に生成した歯の欠け等の欠陥部分と、同一形状の歯溝を有する金型との空間に、歯付ベルトの背面部の余分な樹脂が溶融して流れ込み、欠陥部分を埋めて歯形状を修正することができ、これによって、継ぎ目部の歯形状と他の部分の歯形状とが同一となり、歯形状の欠陥のない無端歯付ベルトとすることができる。
【0037】
請求項2の発明によると、歯付ベルトと同一樹脂が同一形状の歯溝を有する金型との空間に溶融して流れ込み、欠陥部分を埋めて歯形状を確実に修正することができる。
【0038】
請求項3の発明によると、熱盤の加熱範囲より熱盤及び冷却バーの加圧範囲を広くすることにより、加熱部分と冷却部分を同時に加圧するため加熱部分で溶融された熱可塑性樹脂がはみだしてきても、均一圧力下で温度勾配があるため境界線マークが発生しない。また、押えプレート端部は完全に冷却されるとともに、熱盤との間に空隙を有しているため、熱盤端部付近においてもある程度の温度を維持しながら、加圧処理することができる。これによって、溶融物の収縮や変形を抑制でき、歯付ベルトの幅収縮やピッチ収縮を抑制できる。
【0039】
請求項4の発明によると、熱盤の端部と冷却バーとの温度差を120℃以上、好ましくは140℃以上とすることで、ベルトの幅収縮及びピッチ収縮を抑制することができる。
【0040】
請求項5の発明によると、無端歯付ベルトの継ぎ目部の歯に生成した歯形状の欠陥を、短時間で修正できるとともに、継ぎ目部分と他の部分とを同一の物性とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無端歯付ベルト修正装置の一実施形態例の要部正面断面図を示す。
【図2】本発明により歯形状を修正される無端歯付ベルトの製造装置の一例の要部概略図である。
【図3】本実施形態例に係る無端歯付ベルト修正装置の要部拡大断面図である。
【図4】無端歯付ベルトの歯形状の欠陥例を示す図である。
【符号の説明】
A 無端歯付ベルト
1 修正装置
2 プレスフレーム
3 プレスフレーム
4 第1熱盤
5 第2熱盤
6 断熱材
7 冷却バー
8 空隙
9 押えプレート
10 拡大部
11 金型
12 歯溝
13 樹脂シート
14 離型紙
15 ジュラルミン板
16 ゴム板
17 アルミニウム板
20 製造装置
21 歯付モールド
21a 第1歯付モールド車
21b 第2歯付モールド車
22 スピニング機構
23 ガイド手段
24 押出手段
25 スライド台
26 芯線
27 ガイドベルト
28 熱可塑性エラストマー
30 背部
31 歯部

Claims (5)

  1. 同じ歯型を有する第1歯付モールド車及び第2歯付モールド車からなる一対の歯付モールド車の軸間距離を定め、この一対の歯付モールド車の間に芯線を巻回し、前記第1歯付モールド車の外周の一部を覆って型キャビティを形成し、前記型キャビティに溶融樹脂を注入しつつ前記一対の歯付モールド車を回転させることにより前記芯線に沿って歯付ベルトを形成し、前記歯付ベルトの最前端部と後端部とを突き合わせて融合して継ぎ目部とすることによって無端とされて形成される無端歯付ベルトの歯形状修正方法であって、
    前記継ぎ目部を、前記歯付ベルトの歯形状と同一形状の歯溝を有する金型を備えた第1熱盤と、前記第1熱盤に対向する平板状の第2熱盤とから構成される歯形状修正装置に、前記歯付ベルトの歯と、前記歯溝とが合致するように設置し、前記歯形状修正装置で加圧、加熱して、前記継ぎ目部の歯形状を再形成するようにしたことを特徴とする無端歯付ベルトの歯形状修正方法。
  2. 前記歯付ベルトの背面側に、前記歯付ベルトと同一樹脂からなる樹脂シートを介在させて前記歯型形状修正装置に設置し、前記継ぎ目部の歯形状を再形成する請求項1に記載の無端歯付ベルトの歯形状修正方法。
  3. 前記歯形状修正装置は、一対のプレスフレームのそれぞれの内側に加熱及び冷却機能を有する第1熱盤及び第2熱盤を断熱材を介して配し、前記第1熱盤及び第2熱盤の長手方向両側部に、冷却機能を有する冷却バーを空隙を介して配設し、少なくとも一方のプレスフレームは更にその内側に配設した押えプレートが冷却バー側縁より張り出す拡大部を有し、熱盤部分と冷却バー部分を含めた全域を加圧範囲とする請求項1又は2に記載の無端歯付ベルトの歯形状修正方法。
  4. 前記歯形状修正装置を加熱した時の前記第1熱盤及び第2熱盤と、それぞれに配設された前記冷却バーとの温度差が120℃以上である請求項3に記載の無端歯付ベルトの歯形状修正方法。
  5. 同じ歯型を有する第1歯付モールド車及び第2歯付モールド車からなる一対の歯付モールド車の軸間距離を定め、この一対の歯付モールド車の間に芯線を巻回し、前記第1歯付モールド車の外周の一部を覆って型キャビティを形成し、前記型キャビティに溶融樹脂を注入しつつ前記一対の歯付モールド車を回転させることにより前記芯線に沿って歯付ベルトを形成し、前記歯付ベルトの最前端部と後端部とを突き合わせて融合して継ぎ目部とすることによって無端とされて形成される無端歯付ベルトの歯形状修正装置であって、
    一対のプレスフレームのそれぞれの内側に加熱及び冷却機能を有する第1熱盤及び第2熱盤を断熱材を介して配し、前記第1熱盤及び第2熱盤の長手方向両側部に、冷却機能を有する冷却バーを空隙を介して配設し、少なくとも一方のプレスフレームは更にその内側に配設した押えプレートが冷却バー側縁より張り出す拡大部を有し、熱盤部分と冷却バー部分を含めた全域を加圧範囲とし、前記第1熱盤及び第2熱盤の何れか一方の上に前記無端歯付ベルトの歯形状と同一形状の歯溝を有する金型を設置したことを特徴とする無端歯付ベルトの歯形状修正装置。
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