JP4138717B2 - 展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法 - Google Patents

展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法に関し、さらに詳しくは、住宅等の構造物において、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する3面交差構造物における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部に、展延性を有する防水気密用粘着シートを用いて防水施工を施す方法に関する。
従来、防水・気密用住宅(防水性や気密性が優れている住宅)の品質の促進に関する法律の施行や、住宅の高気密化・高断熱化に伴う省エネルギー化に対応して、住宅の構造体と部材、部材間の間隙など(主として、サッシ開口部廻りや、透湿防水シートの重ね部分等の目地部など)に、防水及び/又は気密を目的とした防水気密用粘着テープが用いられている(特許文献1〜特許文献3参照)。従来の防水気密用粘着テープは、例えば、基材(不織布、織布、プラスチックフィルムなど)の片面に、ブチルゴム、ゴム化アスファルト、アクリル系粘着剤などが塗布された構成を有しており、住宅の構造体や、各種部材の動きに追従することが可能であり、長期間に亘って、防水性や気密性を発揮することが可能となっている。
特開2003−138227号公報 特開2003−41233号公報 特開平9−209464号公報
しかしながら、従来の防水気密用粘着シートは、粘着シートの破断時における伸びは、一部に例外はあるものの、通常、20〜70%となっているものがほとんどである。これは、従来では、防水気密用粘着シートは、粘着シートの伸びが必要とされない水平面、垂直面、又は部材の直角部分などの平面部分での使用がほとんどであり、防水気密用粘着シートが伸ばされて施工されることが想定されていなかったためである。そのため、特に、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する3面交差構造物における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部に、防水気密用粘着シートを適用することは困難であり、たとえ、従来の防水気密用粘着シートを3面交差周辺部に適用できたとしても、防水気密用粘着シートが貼付された部位において剥れ、シワなどが生じてしまい、防水性や気密性を保持させることができなくなるという問題が生じる。
そこで、本発明者らは、従来よりも破断時における伸びを大きく向上させた防水気密用粘着シート、すなわち、展延性を有する防水気密用粘着シートを開発した。このような展延性を有する防水気密用粘着シートを用いると、3面交差構造物における3面交差周辺部に対して防水施工を施しても、防水性や気密性を長期間にわたり保持させることが可能となり、しかも、防水施工を容易に行うことが可能となる。そのため、展延性を有する防水気密用粘着シートを用いて、3面交差構造物における3面交差周辺部に対して、効率よく且つ容易に防水施工を施す方法が求められている。
従って、本発明の目的は、展延性を有する防水気密用粘着シートを用いて、3面交差構造物における3面交差周辺部に対して、効率よく且つ容易に、しかも優れた防水性及び気密性で防水施工を施すことができる展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、展延性を有する防水気密用粘着シートを用いて、3面交差構造物における3面交差周辺部に対して、特定の防水施工方法で防水施工を施すと、効率よく且つ容易に防水施工を施すことができ、しかも優れた防水性及び気密性で防水施工を施すことができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する3面交差構造物における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部に、展延性を有する防水気密用粘着シートを貼着させて、前記3面交差構造物に防水施工を施す方法であって、下記の工程(A)〜(E)を具備することを特徴とする展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法である。
(A):基材の片面に、剥離ライナーにより保護されている粘着剤層が形成された形態の展延性を有する防水気密用粘着シートを、背面どうしが対向して内面側に位置し且つ粘着面が外面側に位置するような形態で、2つ折り状態となるように折り曲げた後、さらに、一方の外面側の粘着面が剥離ライナーにより保護された状態で対向して内面側に位置し且つ他方の外面側の粘着面が外面側に位置するような形態で、4つ折り状態となるように折り曲げる工程
(B):工程(A)において、2つ折り状態となるように折り曲げる前、2つ折り状態となるように折り曲げてから、4つ折り状態となるように折り曲げるまでの間、または4つ折り状態となるように折り曲げた後のいずれかの段階で、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させる工程
(C):工程(A)および(B)の後、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性を有する防水気密用粘着シートにおける外面側で露出している粘着面を、2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部と、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部とが交差している点状の2回折り曲げ角部が、3面交差構造物の3面が接触している点状隅部に一致又はほぼ一致するとともに、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が、3面交差構造物におけるいずれかの2面どうしが接触している線状隅部に一致又はほぼ一致し、且つ2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が、3面交差構造物における他の2つの線状隅部に一致又はほぼ一致するような形態で、3面交差構造物の3面交差周辺部において、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が一致又はほぼ一致している線状隅部を形成している2面に、密接に貼り合わせる工程
(D):工程(C)の後、展延性を有する防水気密用粘着シートにおける未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させる工程
(E):工程(D)の後、展延性を有する防水気密用粘着シートにおける未貼着状態で露出している粘着面を、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の2つの線状隅部から他の1面の方向に展延させながら、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の1面に、密接に貼り合わせる工程
本発明において、3面交差構造物としては、(1)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度がすべて180°未満となっている3面を有する3面交差構造物、(2)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度が180°未満であるものが2つとなり且つ180°を超えているものが1つとなっている3面を有する3面交差構造物、(3)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度が180°未満であるものが1つとなり且つ180°を超えているものが2つとなっている3面を有する3面交差構造物、または(4)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度がすべて180°を超えている3面を有する3面交差構造物のいずれかであってもよい。
また、展延性を有する防水気密用粘着シートとしては、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させることができるように、2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部に対応する剥離ライナーの部位に、背割りが設けられていることが好ましい。
さらに、展延性を有する防水気密用粘着シートが、ゴム製シートを基材としており、且つ基材の粘着剤層に対して反対側の面に非自着性且つ粘着剤層接着性を有する被膜層が形成されていることが好ましい。前記ゴム製シートとしては、合成ゴムを主成分とするゴム組成物により構成されていることが好ましく、ゴム製シートの合成ゴムとしては、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、およびエチレン−プロピレン−ジエンゴムから選択された少なくとも1種の合成ゴムが好適である。また、前記非自着性且つ粘着剤層接着性を有する被膜層が、アクリル系重合体または長鎖アルキル系化合物を含有する被膜形成組成物により形成されていることが好ましい。
本発明の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法によれば、展延性を有する防水気密用粘着シート用いて、3面交差構造物における3面交差周辺部に対して、効率よく且つ容易に、しかも優れた防水性及び気密性で防水施工を施すことができる。従って、本発明の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法を、住宅の構造体と部材との間の固定や、部材間の固定の際に利用すると、住宅内部への雨水の浸入を防ぎ、住宅内部での結露や腐食を長期間にわたり防止することが可能となる。
本発明における展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法は、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する3面交差構造物における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部に、展延性を有する防水気密用粘着シートを貼着させて、前記3面交差構造物に防水施工を施す方法であり、下記の工程(A)〜(E)を具備している。
(A):基材の片面に、剥離ライナーにより保護されている粘着剤層が形成された形態の展延性を有する防水気密用粘着シートを、背面どうしが対向して内面側に位置し且つ粘着面が外面側に位置するような形態で、2つ折り状態となるように折り曲げた後、さらに、一方の外面側の粘着面が剥離ライナーにより保護された状態で対向して内面側に位置し且つ他方の外面側の粘着面が外面側に位置するような形態で、4つ折り状態となるように折り曲げる工程
(B):工程(A)において、2つ折り状態となるように折り曲げる前、2つ折り状態となるように折り曲げてから、4つ折り状態となるように折り曲げるまでの間、または4つ折り状態となるように折り曲げた後のいずれかの段階で、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させる工程
(C):工程(A)および(B)の後、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性を有する防水気密用粘着シートにおける外面側で露出している粘着面を、2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部と、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部とが交差している点状の2回折り曲げ角部が、3面交差構造物の3面が接触している点状隅部に一致又はほぼ一致するとともに、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が、3面交差構造物におけるいずれかの2面どうしが接触している線状隅部に一致又はほぼ一致し、且つ2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が、3面交差構造物における他の2つの線状隅部に一致又はほぼ一致するような形態で、3面交差構造物の3面交差周辺部において、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が一致又はほぼ一致している線状隅部を形成している2面に、密接に貼り合わせる工程
(D):工程(C)の後、展延性を有する防水気密用粘着シートにおける未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させる工程
(E):工程(D)の後、展延性を有する防水気密用粘着シートにおける未貼着状態で露出している粘着面を、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の2つの線状隅部から他の1面の方向に展延させながら、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の1面に、密接に貼り合わせる工程
[工程(A)]
工程(A)では、展延性を有する防水気密用粘着シート(「展延性防水気密用粘着シート」と称する場合がある)として、基材の片面に、剥離ライナーにより保護されている粘着剤層が形成された形態の展延性防水気密用粘着シートを用いており、このような展延性防水気密用粘着シートを、図1で示されるように、背面(すなわち、基材の粘着剤層に対して反対側に位置している面)どうしが対向して内面側に位置し且つ粘着面(粘着剤層の表面)が外面側に位置するような形態で、2つ折り状態となるように折り曲げた後、さらに、一方の外面側の粘着面が剥離ライナーにより保護された状態で対向して内面側に位置し且つ他方の外面側の粘着面が外面側に位置するような形態で、4つ折り状態となるように折り曲げている。
図1は、本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(A)において、展延性防水気密用粘着シートを折り曲げる状態を示す概略図である。図1において、1は展延性防水気密用粘着シート、1aは展延性防水気密用粘着シート1の背面側、1bは展延性防水気密用粘着シート1の粘着面側、2は基材、3は粘着剤層、4は剥離ライナーである。また、5aは展延性防水気密用粘着シート1を2つ折り状態となるように折り曲げた際の内面側(「2つ折り内面側」と称する場合がある)、5bは展延性防水気密用粘着シート1を2つ折り状態となるように折り曲げた際の外面側(「2つ折り外面側」と称する場合がある)、5b1は2つ折り外面側5bのうちの一方の2つ折り外面側、5b2は2つ折り外面側5bのうちの他方の2つ折り外面側、5cは展延性防水気密用粘着シート1を4つ折り状態となるように折り曲げた際の内面側(「4つ折り内面側」と称する場合がある)、5dは展延性防水気密用粘着シート1を4つ折り状態となるように折り曲げた際の外面側(「4つ折り外面側」と称する場合がある)、5d1は4つ折り外面側5dのうちの一方の4つ折り外面側、5d2は4つ折り外面側5dのうちの他方の4つ折り外面側、6aは展延性防水気密用粘着シート1を2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部(「2つ折り折曲部」と称する場合がある)、6a1は2つ折り折曲部6aのうちの一方の端部側の2つ折り折曲部、6a2は2つ折り折曲部6aのうちの他方の端部側の2つ折り折曲部、6bは展延性防水気密用粘着シート1を4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部(「4つ折り折曲部」と称する場合がある)、6cは2つ折り折曲部6aと4つ折り折曲部6bとが交差している点状の2回折り曲げ角部(「折曲角部」と称する場合がある)である。
図1(a)で示される展延性防水気密用粘着シート1は、基材2と、該基材2の片面に形成された粘着剤層3と、該粘着剤層3の表面(粘着面)を保護している剥離ライナー4とにより構成されている。従って、展延性防水気密用粘着シート1の基材2側の表面1a[図1(a)では、上側の面]は、背面側の面であり、剥離ライナー4側の表面1b[図1(a)では、下側の面]は、粘着面側の面である。
前記展延性防水気密用粘着シート1を、図1(b)で示されるように、基材2側の表面1aが2つ折り内面側5aとなり、且つ剥離ライナー4側の表面1bが2つ折り外面側5bとなる形態で、2つ折り状態となるように折り曲げている。すなわち、展延性防水気密用粘着シート1を、背面どうしが対向して2つ折り内面側5aに位置し且つ粘着面が2つ折り外面側5bに位置するような形態で、2つ折り折曲部6aで、2つ折り状態となるように折り曲げている。
なお、図1(b)では、2つ折り外面側5bは、2つ折り折曲部6aを境にして、一方の端部側の2つ折り外面側5b1と、他方の端部側の2つ折り外面側5b2とに分割することができる。
図1(b)で示されるように、展延性防水気密用粘着シート1を2つ折り状態となるように折り曲げた後、図1(c)で示されるように、2つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シート1を、2つ折り外面側5bとなっている剥離ライナー4側の表面1bのうち、一方の2つ折り外面側5b1に位置している剥離ライナー4側の表面1bが、4つ折り内面側5cとなり、且つ他方の2つ折り外面側5b2に位置している剥離ライナー4側の表面1bが、4つ折り外面側5dとなる形態で、4つ折り状態となるように折り曲げている。すなわち、展延性防水気密用粘着シート1を2つ折り状態となるように折り曲げた後、2つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シート1を、一方の2つ折り外面側5b1の粘着面が剥離ライナー4により保護された状態で対向して4つ折り内面側5cに位置し且つ他方の2つ折り外面側5b2の粘着面が4つ折り外面側5dに位置するような形態で、4つ折り折曲部6bで、4つ折り状態となるように折り曲げている。
なお、図1(c)では、4つ折り外面側5dは、4つ折り折曲部6bを境にして、一方の端部側の4つ折り外面側5d1と、他方の端部側の4つ折り外面側5d2とに分割することができる。また、4つ折り状態に折り曲げているので、2回折り曲げられている点状の角部である折曲角部6cが形成されている。この折曲角部6cは、2つ折り折曲部6aと4つ折り折曲部6bとが交差しており、従って、2つ折り折曲部6a1と、2つ折り折曲部6a2と、4つ折り折曲部6bとの3つの線状の折り曲げ部が交差しているとも表現できる。
図1(b)や図1(c)では、2つ折り折曲部6aや4つ折り折曲部6bは、丸みを帯びた形態で折り曲げられた際の折り曲げ部となっているが、尖った形態で折り曲げられた際の折り曲げ部であってもよい。すなわち、2つ折り状態や4つ折り状態となるように折り曲げる際の折り曲げ方としては、U字型等のように丸みを帯びた形態の折り曲げ方であってもよく、V字型等のように尖った形態の折り曲げ方であってもよい。
[工程(B)]
工程(B)では、展延性防水気密用粘着シートにおいて、図2で示されるように、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させている。図2は、本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(B)において、展延性防水気密用粘着シートを4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーが剥離された状態を示す概略図である。図2において、他の符号(1、2、3、4、5a、5b1、5b2、5c、5d、5d1、5d2、6a、6a1、6a2、6b、6c等の各符号)は前記に同じである。
図2で示される展延性防水気密用粘着シート1は、4つ折り状態となるように折り曲げられた構成を有しており、且つ、剥離ライナー4のうち、4つ折り外面側5dに位置する剥離ライナー4の部分が剥離されて、4つ折り外面側5dに位置する粘着面が露出しており、一方、4つ折り内面側5cに位置する剥離ライナー4の部分は剥離されておらず、4つ折り内面側5cに位置する粘着面は剥離ライナー4により保護された状態が保持されている構成を有している。
このような4つ折り外面側5dに位置する剥離ライナー4の部分を剥離させる工程としては、工程(A)における何れかの段階や、工程(A)の終了後における段階で行うことができる。具体的には、4つ折り外面側5dに位置する剥離ライナー4の部分は、工程(A)において、(i)展延性防水気密用粘着シート1を、2つ折り状態となるように折り曲げる前に、予め、剥離してもよく、(ii)2つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シート1を、4つ折り状態となるように折り曲げる前に、剥離してもよく、(iii)4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シート1を作製した後に、剥離してもよい。すなわち、工程(A)において、2つ折り状態となるように折り曲げる前、2つ折り状態となるように折り曲げてから、4つ折り状態となるように折り曲げるまでの間、または4つ折り状態となるように折り曲げた後のいずれかの段階で、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させている。
[工程(C)]
工程(C)では、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シートについて、図3で示されるように、外面側で露出している粘着面を、所定の形態で、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する3面交差構造物におけるいずれかの2面に密接に貼り合わせている。図3は、本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(C)において、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シートを、3面交差構造物におけるいずれかの2面に貼り合わせた状態を示す概略図であり、3面交差構造物の要部を示している。図3において、Wは3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する構造物(3面交差構造物)であり、X、Y、Zは、それぞれ、3面交差構造物Wにおける各面を示している。また、Aは面Xと面Yとの2面が接触している線状隅部、Bは面Xと面Zとの2面が接触している線状隅部、Cは面Yと面Zとの2面が接触している線状隅部、Dは面Xと面Yと面Zとの3面が接触している点状隅部、Waは点状隅部D及びその周辺部を含む部分(3面交差周辺部)を示している。図3において、他の符号(1、2、3、4、5a、5c、5d1、5d2、6a1、6a2、6b、6c等の各符号)は前記に同じである。
図3において、3面交差構造物Wは、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面(X,Y,Z)を有している。具体的には、3面交差構造物Wは、面Xと面Yと面Zとが点状隅部Dで接触しているとともに、面Xと面Yとが線状隅部Aで接触し、面Xと面Zとが線状隅部Bで接触し、且つ面Yと面Zとが線状隅部Cで接触している構成を有している。なお、3面交差構造物Wにおいて、3面のうちの各2面どうしが互いに接触することにより形成される角度(面角)は、すべて約90°となっている。
図3では、このような3面交差構造物Wに対して、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シート1を適用している。具体的には、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シート1は、折曲角部6cが、3面交差構造物Wにおける点状隅部Dに一致又はほぼ一致し、また、4つ折り折曲部6bが、3面交差構造物Wにおける線状隅部Aに一致又はほぼ一致し、さらに、2つ折り折曲部6a1が、3面交差構造物Wにおける線状隅部Bに一致又はほぼ一致し、さらにまた、2つ折り折曲部6a2が、3面交差構造物Wにおける線状隅部Cに一致又はほぼ一致する形態で、4つ折り外面側5d1で露出している粘着面が面Xに、4つ折り外面側5d2で露出している粘着面が面Yに接触するように、3面交差構造物Wにおける2面(X,Y)に密接に貼り合わせられている。
このように、工程(C)では、工程(A)および(B)の後、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シート1における4つ折り外面側5dで露出している粘着面を、2つ折り状態となるように折り曲げた際の2つ折り折曲部6aと、4つ折り状態となるように折り曲げた際の4つ折り折曲部6bとが交差している折曲角部6cが、3面交差構造物Wの3面が接触している点状隅部Dに一致又はほぼ一致するとともに、4つ折り状態となるように折り曲げた際の4つ折り折曲部6bが、3面交差構造物Wにおけるいずれかの2面どうしが接触している線状隅部Aに一致又はほぼ一致し、且つ2つ折り状態となるように折り曲げた際の2つ折り折曲部6aが、3面交差構造物Wにおける他の2つの線状隅部(B,C)に一致又はほぼ一致するような形態で、3面交差構造物Wにおける3面が接触している点状隅部D及びその周辺部を含む3面交差周辺部Waにおいて、4つ折り状態となるように折り曲げた際の4つ折り折曲部6bが一致又はほぼ一致している線状隅部Aを形成している2面に、密接に貼り合わせている。
[工程(D)]
工程(D)では、3面交差構造物の3面交差周辺部における所定の2面に所定の形態で貼り合わせた展延性防水気密用粘着シートにおいて、図4で示されるように、未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させている。図4は、本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(D)において、3面交差構造物の3面交差周辺部における所定の2面に貼り合わせた展延性防水気密用粘着シートにおいて、未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーが剥離された状態を示す概略図である。図4において、各符号は前記に同じである。
図4では、3面交差構造物Wの3面交差周辺部Waにおける2面(X,Y)に貼り合わせた展延性防水気密用粘着シート1は、4つ折り外面側5d(4つ折り外面側5d1およびに4つ折り外面側5d2)に位置する粘着面が3面交差周辺部Waにおける2面(X,Y)に貼り合わせられており、一方、4つ折り内面側5cに位置する未貼着状態の粘着面が、該粘着面を保護している剥離ライナーが剥離されて、未貼着状態で露出している構成を有している。
このように、工程(D)では、工程(C)の後、展延性防水気密用粘着シート1における未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させている。
[工程(E)]
工程(E)では、3面交差構造物の3面交差周辺部における所定の2面に貼り合わせた展延性防水気密用粘着シートにおいて、図5で示されるように、未貼着状態で露出している粘着面を、所定の形態で、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の1面に密接に貼り合わせている。図5は、本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(E)において、3面交差構造物の3面交差周辺部における所定の2面に貼り合わせた展延性防水気密用粘着シートを、他の1面に貼り合わせた状態を示す概略図である。図5において、各符号は前記に同じである。
図5では、3面交差構造物Wの3面交差周辺部Waにおける2面(X,Y)に所定の形態で貼り合わせられた展延性防水気密用粘着シート1において、4つ折り内面側5cに位置する未貼着状態の粘着面は、面Xと面Zとによる線状隅部B及び面Yと面Zとによる線状隅部Cから面Zの方向に展延させられながら(図5では、矢印の方向に展延させながら)、3面交差構造物Wの3面交差周辺部Waにおける他の1面Zに密接に貼り合わせられている。
このように、工程(E)では、工程(D)の後、展延性防水気密用粘着シートにおける未貼着状態で露出している粘着面を、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の2つの線状隅部から他の1面の方向に展延させながら、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の1面に、密接に貼り合わせている。
[3面交差構造物]
本発明において、3面交差構造物としては、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する構造物であれば、特に制限されない。
なお、3面交差構造物における3面のうち、少なくとも何れか1つの面は平面ではなく、曲面等の非平面状の面となっていてもよい。
3面交差構造物において、各面間の角度(面角)としては、特に制限されず、180°未満であってもよく、180°を越えていてもよい。
なお、面角が180°未満であれば、該面角を形成している2面が接触している部位である線状隅部は、凹部状の線状隅部となっており、一方、面角が180°を越えていれば、該面角を形成している2面が接触している部位である線状隅部は、凸部状の線状隅部となっている。
このような3面交差構造物では、3面の各面どうしが互いに接触して形成された面角は3つあり、3つの面角としては、例えば、(1)すべて180°未満である組み合わせ、(2)180°未満であるものが2つであり且つ180°を超えているものが1つである組み合わせ、(3)180°未満であるものが1つであり且つ180°を超えているものが2つである組み合わせ、または(4)すべて180°を超えている組み合わせの4つの組み合わせで分類することができる。
従って、3面交差構造物としては、図6(a)で示されるように、(1)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度がすべて180°未満となっている3面を有する3面交差構造物(「全凹部状3面交差構造物」と称する場合がある)、図6(b)で示されるように、(2)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度が180°未満であるものが2つとなり且つ180°を超えているものが1つとなっている3面を有する3面交差構造物(「凹部凸部状3面交差構造物」と称する場合がある)、図6(c)で示されるように、(3)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度が180°未満であるものが1つとなり且つ180°を超えているものが2つとなっている3面を有する3面交差構造物(「凸部凹部状3面交差構造物」と称する場合がある)、図6(d)で示されるように、(4)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度がすべて180°を超えている3面を有する3面交差構造物(「全凸部状3面交差構造物」と称する場合がある)などを例示することができる。
図6(a)〜(d)は、それぞれ、本発明における3面交差構造物の例を部分的に示す概略図である。図6(a)において、W1は3面交差構造物、X1、Y1、Z1は、それぞれ、3面交差構造物W1の各面、A1、B1、C1は、それぞれ、3面(X1,Y1,Z1)のうちのいずれか2面による線状隅部、D1は3面(X1,Y1,Z1)による点状隅部である。図6(a)で示される3面交差構造物W1において、面X1と面Y1との2面による面角は約90°となっており、面X1と面Z1との2面による面角は約90°となっており、面Y1と面Z1との2面による面角は約90°となっている。従って、3面交差構造物W1は、全凹部状3面交差構造物に分類することができる。
図6(b)において、W2は3面交差構造物、X2、Y2、Z2は、それぞれ、3面交差構造物W2の各面、A2、B2、C2は、それぞれ、3面(X2,Y2,Z2)のうちのいずれか2面による線状隅部、D2は3面(X2,Y2,Z2)による点状隅部である。図6(b)で示される3面交差構造物W2において、面X2と面Y2との2面による面角は約270°となっており、面X2と面Z2との2面による面角は約90°となっており、面Y2と面Z2との2面による面角は約90°となっている。従って、3面交差構造物W2は、凹部凸部状3面交差構造物に分類することができる。
図6(c)において、W3は3面交差構造物、X3、Y3、Z3は、それぞれ、3面交差構造物W3の各面、A3、B3、C3は、それぞれ、3面(X3,Y3,Z3)のうちのいずれか2面による線状隅部、D3は3面(X3,Y3,Z3)による点状隅部である。図6(c)で示される3面交差構造物W3において、面X3と面Y3との2面による面角は約90°となっており、面X3と面Z3との2面による面角は約270°となっており、面Y3と面Z3との2面による面角は約270°となっている。従って、3面交差構造物W3は、凸部凹部状3面交差構造物に分類することができる。
図6(d)において、W4は3面交差構造物、X4、Y4、Z4は、それぞれ、3面交差構造物W4の各面、A4、B4、C4は、それぞれ、3面(X4,Y4,Z4)のうちのいずれか2面による線状隅部、D4は3面(X4,Y4,Z4)による点状隅部である。図6(d)で示される3面交差構造物W4において、面X4と面Y4との2面による面角は約270°となっており、面X4と面Z4との2面による面角は約270°となっており、面Y4と面Z4との2面による面角は約270°となっている。従って、3面交差構造物W4は、全凸部状3面交差構造物に分類することができる。
なお、図6(a)で示される全凹部状3面交差構造物としての3面交差構造物W1に対して、図1〜図2で示されている展延性防水気密用粘着シート1を適用して、展延性防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工を行う場合、まずは、図2で示されるように、展延性防水気密用粘着シート1を、外面側に位置する粘着面が露出し且つ4つ折り状態となるように折り曲げた形態とした後、折曲角部6cが点状隅部D1に一致又はほぼ一致し、また、4つ折り折曲部6bが線状隅部A1、線状隅部B1、線状隅部C1のいずれかの線状隅部に一致又はほぼ一致し、さらに、2つ折り折曲部6a1、2つ折り折曲部6a2が、他の線状隅部に、それぞれ、一致又はほぼ一致する形態で、4つ折り外面側5d1で露出している粘着面と、4つ折り外面側5d2で露出している粘着面とが、それぞれ、面X1、面Y1、面Z1のいずれかの面に接触するように、3面交差構造物W1における3面のうちのいずれかの2面に密接に貼り合わせ、その後、未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させ、さらにその後、4つ折り内面側5cに位置する未貼着状態の粘着面を、2つ折り折曲部6a1、2つ折り折曲部6a2が、それぞれ、一致又はほぼ一致している線状隅部から、まだ貼り合わせられていない面の方向に展延させられながら、3面交差構造物W1における他の1面に密接に貼り合わせることにより、全凹部状3面交差構造物に対して、展延性防水気密用粘着シートによる防水施工を施すことができる。
このように、全凹部状3面交差構造物に対して、展延性防水気密用粘着シートによる防水施工を施す場合は、全凹部状3面交差構造物は、各面どうしの面角は、すべて180°未満であるので、展延性防水気密用粘着シートにおける4つ折り折曲部が、いずれの線状隅部に一致又はほぼ一致するように、展延性防水気密用粘着シートを全凹部状3面交差構造物の3面交差周辺部に貼り合わせていてもよい。
また、図6(b)で示される凹部凸部状3面交差構造物としての3面交差構造物W2に対して、図1〜図2で示されている展延性防水気密用粘着シート1を適用して、展延性防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工を行う場合、まずは、図2で示されるように、展延性防水気密用粘着シート1を、外面側に位置する粘着面が露出し且つ4つ折り状態となるように折り曲げた形態とした後、折曲角部6cが点状隅部D2に一致又はほぼ一致し、また、4つ折り折曲部6bが線状隅部A2に一致又はほぼ一致し、さらに、2つ折り折曲部6a1が線状隅部B2に一致又はほぼ一致し、さらにまた、2つ折り折曲部6a2が線状隅部C2に一致又はほぼ一致する形態で、4つ折り外面側5d1で露出している粘着面が面X2に、4つ折り外面側5d2で露出している粘着面が面Y2に接触するように、3面交差構造物W2における2面(X2,Y2)に密接に貼り合わせ、その後、未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させ、さらにその後、4つ折り内面側5cに位置する未貼着状態の粘着面を、線状隅部B2及び線状隅部C2から面Z2の方向に展延させられながら、3面交差構造物W2における他の1面Z2に密接に貼り合わせることにより、凹部凸部状3面交差構造物に対して、展延性防水気密用粘着シートによる防水施工を施すことができる。
このように、凹部凸部状3面交差構造物に対して、展延性防水気密用粘着シートによる防水施工を施す場合は、凹部凸部状3面交差構造物は、各面どうしの面角は、180°を超えているものが1つであり、180°未満のものが2つであるので、展延性防水気密用粘着シートにおける4つ折り折曲部が、180°を超えている面角で接触している2面どうしが接触している線状隅部に一致又はほぼ一致するように、展延性防水気密用粘着シートを凹部凸部状3面交差構造物の3面交差周辺部に貼り合わせることが重要である。
さらに、図6(c)で示される凸部凹部状3面交差構造物としての3面交差構造物W3に対して、図1〜図2で示されている展延性防水気密用粘着シート1を適用して、展延性防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工を行う場合、まずは、図2で示されるように、展延性防水気密用粘着シート1を、外面側に位置する粘着面が露出し且つ4つ折り状態となるように折り曲げた形態とした後、折曲角部6cが点状隅部D3に一致又はほぼ一致し、また、4つ折り折曲部6bが線状隅部A3に一致又はほぼ一致し、さらに、2つ折り折曲部6a1が線状隅部B3に一致又はほぼ一致し、さらにまた、2つ折り折曲部6a2が線状隅部C3に一致又はほぼ一致する形態で、4つ折り外面側5d1で露出している粘着面が面X3に、4つ折り外面側5d2で露出している粘着面が面Y3に接触するように、3面交差構造物W3における2面(X3,Y3)に密接に貼り合わせ、その後、未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させ、さらにその後、4つ折り内面側5cに位置する未貼着状態の粘着面を、線状隅部B3及び線状隅部C3から面Z3の方向に展延させられながら、3面交差構造物W3における他の1面Z3に密接に貼り合わせることにより、凸部凹部状3面交差構造物に対して、展延性防水気密用粘着シートによる防水施工を施すことができる。
このように、凸部凹部状3面交差構造物に対して、展延性防水気密用粘着シートによる防水施工を施す場合は、凸部凹部状3面交差構造物は、各面どうしの面角は、180°未満のものが1つであり、180°を超えているものが2つであるので、展延性防水気密用粘着シートにおける4つ折り折曲部が、180°未満の面角で接触している2面どうしが接触している線状隅部に一致又はほぼ一致するように、展延性防水気密用粘着シートを凸部凹部状3面交差構造物の3面交差周辺部に貼り合わせることが重要である。
さらにまた、図6(d)で示される全凸部状3面交差構造物としての3面交差構造物W4に対して、図1〜図2で示されている展延性防水気密用粘着シート1を適用して、展延性防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工を行う場合、まずは、図2で示されるように、展延性防水気密用粘着シート1を、外面側に位置する粘着面が露出し且つ4つ折り状態となるように折り曲げた形態とした後、折曲角部6cが点状隅部D4に一致又はほぼ一致し、また、4つ折り折曲部6bが線状隅部A4、線状隅部B4、線状隅部C4のいずれかの線状隅部に一致又はほぼ一致し、さらに、2つ折り折曲部6a1、2つ折り折曲部6a2が、他の線状隅部に、それぞれ、一致又はほぼ一致する形態で、4つ折り外面側5d1で露出している粘着面と、4つ折り外面側5d2で露出している粘着面とが、それぞれ、面X4、面Y4、面Z4のいずれかの面に接触するように、3面交差構造物W4における3面のうちのいずれかの2面に密接に貼り合わせ、その後、未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させ、さらにその後、4つ折り内面側5cに位置する未貼着状態の粘着面を、2つ折り折曲部6a1、2つ折り折曲部6a2が、それぞれ、一致又はほぼ一致している線状隅部から、まだ貼り合わせられていない面の方向に展延させられながら、3面交差構造物W4における他の1面に密接に貼り合わせることにより、全凸部状3面交差構造物に対して、展延性防水気密用粘着シートによる防水施工を施すことができる。
このように、全凸部状3面交差構造物に対して、展延性防水気密用粘着シートによる防水施工を施す場合は、全凸部状3面交差構造物は、各面どうしの面角は、すべて180°を超えているので、展延性防水気密用粘着シートにおける4つ折り折曲部が、いずれの線状隅部に一致又はほぼ一致するように、展延性防水気密用粘着シートを全凸部状3面交差構造物の3面交差周辺部に貼り合わせていてもよい。
本発明では、展延性防水気密用粘着シートを、3面交差構造物の3面交差周辺部に貼り合わせる際には、まずは、展延性防水気密用粘着シートを、外面側に位置する粘着面が露出している形態で4つ折り状態となるように折り曲げた後、4つ折り状態となるように折り曲げ且つ外面側に位置する粘着面が露出している形態の展延性防水気密用粘着シートを、折曲角部が3面交差構造物の点状隅部に一致又はほぼ一致し、且つ4つ折り折曲部がいずれかの線状隅部に一致又はほぼ一致するような形態で、3面交差構造物の点状隅部から線状隅部に至る1つのライン上で貼り合わせ、その後、2つ折り折曲部が他の線状隅部に一致又はほぼ一致するような形態で、4つ折り外面側で露出している粘着面が、4つ折り折曲部が一致又はほぼ一致している線状隅部を形成している2面に、それぞれ、密接に貼り合わせ、さらにその後、4つ折り内面側で露出している未貼着状態の粘着面を、他の1面に、2つ折り折曲部が一致又はほぼ一致している線状隅部から他の1面の方向に展延させながら密接に貼り合わせることが好ましい。
なお、4つ折り状態となるように折り曲げた形態の展延性防水気密用粘着シートにおける4つ折り外面側の粘着面を、4つ折り折曲部が一致又はほぼ一致している線状隅部を形成している2面に貼り合わせる際には、4つ折り状態となるように折り曲げた形態の展延性防水気密用粘着シートを展延させずに(伸長率が0%である形態で)、貼り合わせることが好ましいが、若干であれば(例えば、伸長率が10%以下であれば)、展延させながら貼り合わせてもよい。
一方、4つ折り状態となるように折り曲げた形態の展延性防水気密用粘着シートにおける4つ折り内面側の粘着面を、他の1面に貼り合わせる際には、2つ折り折曲部が一致又はほぼ一致している線状隅部から他の1面の方向に展延させながら貼り合わせており、この際の伸長率としては、特に制限されないが、例えば、10〜100%とすることができる。
従って、展延性防水気密用粘着シートとしては、容易に展延させることができ、しかも展延後には、収縮しにくくなっている防水気密用粘着シートが好ましく、具体的には、例えば、破断時における伸びが大きく、一方、100%伸長下における応力が小さくなっているものを好適に用いることができる。
また、展延性防水気密用粘着シートを、3面交差構造物の3面交差周辺部に貼り合わせる際には、まずは、展延性防水気密用粘着シートを、外面側に位置する粘着面が露出している形態で4つ折り状態となるように折り曲げることが必要である。そのため、展延性防水気密用粘着シートとしては、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させることができるように、図7で示されているように、2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部に対応する剥離ライナーの部位に、背割りが設けられていることが好ましい。このように、剥離ライナーの所定の位置に背割りが設けられていると、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを、容易に、剥離させることができ、展延性防水気密用粘着シートを用いた3面交差構造物の防水施工の作業性を向上させることができる。
図7は、本発明における展延性防水気密用粘着シートの例を示す概略図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は断面図である。図7において、11は展延性防水気密用粘着シート、21は基材、31は粘着剤層、41は剥離ライナー、41aは剥離ライナー41における一方の端部側の剥離ライナー部、41bは剥離ライナー41における他方の端部側の剥離ライナー部、41cは剥離ライナー41に設けられた背割り線である。展延性防水気密用粘着シート11では、剥離ライナー41に、何れかの対向している端部間の中央部又はほぼ中央部に、背割り線41cが設けられており、剥離ライナー部41aと、剥離ライナー部41bとを、分離して剥離させることができる。
なお、本発明において、展延性防水気密用粘着シートとして、図7で示されるような展延性防水気密用粘着シート11を用いる場合、工程(A)で2つ折り状態となるように折り曲げる際には、剥離ライナー41に形成された背割り線41cが山折り時の山部となるように、2つ折りに折り曲げることが重要である。
[展延性防水気密用粘着シート]
展延性防水気密用粘着シートとしては、基材と、該基材の片面に形成された粘着剤層と、該粘着剤層の表面(粘着面)を保護している剥離ライナーとを有し、且つ展延性を有しており、さらに、貼着後には、防水性及び気密性を付与することができる粘着シートであれば特に制限されない。展延性防水気密用粘着シートとしては、展延性を有していることが重要であり、特に、優れた展延性を有しているとともに、展延後には収縮しにくくなっている特性を有していることが好ましい。具体的には、展延性防水気密用粘着シートとしては、例えば、破断時における伸び(標線間距離:40mm、引張速度:300mm/min)が、長手方向および幅方向ともに、200〜1200%であり、且つ100%伸長下における応力(標線間距離:40mm、引張速度:50mm/min)が、長手方向および幅方向ともに、10〜100N/cm2である特性を有していることが好ましい。
展延性防水気密用粘着シートにおいて、破断時における伸び(標線間距離:40mm、引張速度:300mm/min;「破断時伸び」と称する場合がある)としては、長手方法(縦方向、機械方向、いわゆる「MD方向」)および幅方向(横方向、いわゆる「TD方向」)ともに、200〜1200%であることが好ましく、さらに好ましくは300〜1200%であり、特に500〜1200%であることが好適である。なお、展延性防水気密用粘着シートの破断時伸びが、MD方向およびTD方向のうち少なくともいずれか一方の方向で、200%未満となっていると、展延性防水気密用粘着シートを貼付する際の伸長性が低下し、一方、1200%を超えていると、展延性防水気密用粘着シートを伸長させて貼付する際に、切れやすくなる。
このような破断時伸びは、MD方向、TD方向ともに、同一の大きさであってもよく、異なる大きさであってもよい。破断時伸びとしては、TD方向の方が大きくなっている場合が多く、例えば、MD方向の破断時伸びが200〜1000%(好ましくは300〜900%、さらに好ましくは500〜800%)であり、TD方向の破断時伸びが300〜1200%(好ましくは500〜1200%、さらに好ましくは700〜1200%)であってもよい。
展延性防水気密用粘着シートにおける破断時伸びは、展延性防水気密用粘着シートを、該展延性防水気密用粘着シートにおける長手方向、幅方向のそれぞれの方向で、JIS K 6251に規定するダンベル形状1号(試験幅:10mm、標線間距離:40mm)の試験片に打ち抜き、JIS Z 0237に準じて、引張り試験機を使用し、試験片の標線間距離:40mm、試験片の幅(試験幅):10mmとして、300mm/minの速度でクロスヘッド側を引張り、試験片が切断した時点の伸びを測定することにより求めることができる。
また、展延性防水気密用粘着シートにおいて、100%伸長下における応力(標線間距離:40mm、引張速度:50mm/min;「100%引張り変形応力」と称する場合がある)としては、長手方向(縦方向、機械方向、いわゆる「MD方向」)および幅方向(横方向、いわゆる「TD方向」)ともに、10〜100N/cm2であることが好ましく、さらに好ましくは10〜80N/cm2であり、特に10〜70N/cm2であることが好適である。なお、展延性防水気密用粘着シートの100%引張り変形応力が、MD方向およびTD方向のうち少なくともいずれか一方の方向で、10N/cm2未満となっていると、展延性防水気密用粘着シートを貼付した際の密着性が低下し、一方、100N/cm2を超えていると、展延性防水気密用粘着シートを伸長させて貼付した後に、変形応力により、シワ、切れや剥がれ等が生じやすくなる。
このような100%引張り変形応力は、MD方向、TD方向ともに、同一の大きさであってもよく、異なる大きさであってもよい。100%引張り変形応力としては、MD方向の方が大きくなっている場合が多く、例えば、MD方向の100%引張り変形応力が12〜100N/cm2(好ましくは15〜80N/cm2、さらに好ましくは20〜70N/cm2)であり、TD方向の100%引張り変形応力が10〜80N/cm2(好ましくは10〜50N/cm2、さらに好ましくは10〜30N/cm2)であってもよい。
展延性防水気密用粘着シートにおける100%引張り変形応力は、展延性防水気密用粘着シートを、該展延性防水気密用粘着シートにおける長手方向、幅方向のそれぞれの方向で、JIS K 6251に規定するダンベル形状1号(試験幅:10mm、標線間距離:40mm)の試験片に打ち抜き、JIS K 6254に準じて、引張り試験機を使用し、試験片の標線間距離:40mm、試験片の幅(試験幅):10mmとして、50mm/minの速度でクロスヘッド側を引張り、試験片が100%伸びた時点で引張りを停止し、このときの荷重を測定し、この荷重の値を引張り前の試験片の断面積(試験片の厚さ×試験片の幅)で割ることにより算出される値である。
展延性防水気密用粘着シートにおける破断時伸びや100%引張り変形応力は、例えば、基材の物性(破断時伸びや100%引張り変形応力)や、粘着剤層の粘着力を制御することにより、調整することができる。例えば、基材として、破断時における伸び(標線間距離:40mm、引張速度:300mm/min)が、MD方向およびTD方向ともに、200〜1200%であり、且つ100%伸長下における応力(標線間距離:40mm、引張速度:50mm/min)が、MD方向およびTD方向ともに、10〜100N/cm2である特性を有している基材を用いることにより、前述のような破断時伸びや100%引張り変形応力を有する展延性防水気密用粘着シートを作製することができる。なお、基材の破断時伸びや100%引張り変形応力は、展延性防水気密用粘着シートの破断時伸びや100%引張り変形応力と同様にして測定することができる。
(基材)
展延性防水気密用粘着シートにおける基材としては、展延性を有する防水気密用粘着シートを作製することが可能な基材であれば特に制限されないが、ゴム製シートを好適に用いることができる。ゴム製シートの素材又は材料としては、特に制限されず、各種ゴム組成物(例えば、合成ゴムや天然ゴムを含有するゴム組成物など)を用いることができる。ゴム製シートとしては、合成ゴムを主成分とするゴム組成物により構成されていることが好ましい。このような合成ゴムとしては、特に制限されず、例えば、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPT)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ポリブテンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、スチレン−ブタジエン(SB)ゴム、スチレン−イソプレン(SI)ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)ゴム、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴム、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)ゴム、スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体(SEP)ゴムなどが挙げられる。合成ゴムは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
合成ゴムとしては、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムを好適に用いることができ、特にブチルゴムが好ましい。
ゴム組成物は、ゴム成分(合成ゴムなど)の他、軟化剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の適宜な添加剤が、適量配合されていてもよい。
なお、展延性防水気密用粘着シートの物性(破断時伸びや、100%引張り変形応力)を前記範囲とする点などから、ゴム製シートとしては、未加硫ゴムによるゴム製シートが好適である。
ゴム製シート等の基材は、公知の形成方法(例えば、押出し成型方法、圧延成型方法など)を利用して作製することができる。
基材(特に、ゴム製シート)の厚みとしては、特に制限されず、例えば、0.1mm以上(例えば、0.1〜3.0mm)の範囲から選択することができ、好ましくは0.4〜2.0mm(さらに好ましくは0.5〜1.5mm)である。基材(特に、ゴム製シート)の厚みが、薄すぎると、衝撃に弱くなり、一方、厚すぎると、展延性防水気密用粘着シートを伸ばす際に要する力が大きくなってしまう。
なお、基材としては、破断時における伸び(標線間距離:40mm、引張速度:300mm/min)が、MD方向およびTD方向ともに、200〜1200%であり、且つ100%伸長下における応力(標線間距離:40mm、引張速度:50mm/min)が、MD方向およびTD方向ともに、10〜100N/cm2である特性を有している基材(特に、ゴム製シート)を好適に用いることができる。
(粘着剤層)
展延性防水気密用粘着シートにおける粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限されず、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、フッ素系粘着剤などの公知の粘着剤を用いることができる。また、粘着剤は、ホットメルト型粘着剤であってもよい。粘着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。粘着剤は、エマルジョン系粘着剤、溶剤系粘着剤、オリゴマー系粘着剤、固系粘着剤などのいずれの形態の粘着剤であってもよい。
なお、粘着剤は、粘着性成分(ベースポリマー)等のポリマー成分の他に、粘着剤の種類等に応じて、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン化合物系架橋剤など)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂など)、可塑剤、充填剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を含んでいてもよい。
粘着剤としては、ゴム系粘着剤が好適である。ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴムをベースポリマーとする天然ゴム系粘着剤、合成ゴムをベースポリマーとする合成ゴム系粘着剤のいずれであってもよいが、合成ゴム系粘着剤が好ましい。このような合成ゴム系粘着剤における合成ゴムとしては、例えば、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレン・ブタジエン(SB)ゴム、スチレン・イソプレン(SI)ゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)ゴム、再生ゴムや、これらの変性体などが挙げられ、ブチルゴムが特に好ましい。すなわち、粘着剤としては、ブチルゴム系粘着剤が最適である。
粘着剤層の形成方法としては、公知乃至慣用の形成方法を採用することができ、押出し機やカレンダーロールにより、シート状に成型して、ゴム製シートに貼り合わせる方法を好適に採用することができるが、ゴム製シート等の基材の表面に、粘着剤を塗布する方法(塗布方法)、剥離ライナーなどの剥離フィルム上に、粘着剤を塗布して粘着剤層を形成した後、該粘着剤層を、ゴム製シート等の基材上に転写する方法(転写方法)なども採用することができる。
粘着剤層の厚さとしては、特に制限されず、例えば、0.1〜3mm(好ましくは0.2〜2mm、さらに好ましくは0.3〜1mm)の範囲から選択することができる。
(剥離ライナー)
展延性防水気密用粘着シートにおける剥離ライナー(セパレータ)としては、特に制限されず、公知の剥離ライナーを適宜選択して用いることができる。具体的には、剥離ライナーとしては、例えば、基材の少なくとも一方の表面に剥離処理剤(剥離処理剤)による剥離処理層を有する剥離ライナーの他、フッ素系ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等)からなる低接着性基材や、無極性ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂など)からなる低接着性基材等による剥離ライナーなどを用いることができる。剥離ライナーとしては、例えば、基材の少なくとも一方の面に剥離処理層が形成されている形態の剥離ライナーを好適に用いることができる。このような剥離ライナーにおいて、剥離処理層を形成する基材としては、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム等)、オレフィン系樹脂フィルム(ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム(ナイロンフィルム)、フッ素系フィルム(ポリテトラフルオロエチレンフィルムなど)、レーヨンフィルムなどのプラスチック系基材フィルム(合成樹脂フィルム)や、紙類(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙など)の他、これらを、ラミネートや共押し出しなどにより、複層化したもの(2〜3層の複合体)などが挙げられる。
一方、剥離処理層を構成する剥離処理剤としては、特に制限されず、例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤などを用いることができる。剥離処理剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
剥離処理層は、剥離処理剤を基材の所定の面(少なくとも一方の面)に塗布した後、乾燥や硬化反応等のための加熱工程を経て形成することができる。なお、乾燥や硬化反応等のための加熱工程では、公知乃至慣用の加熱方法(例えば、熱風式乾燥機を用いる方法など)を利用することができる。
なお、剥離ライナーの厚み、剥離ライナーにおける基材の厚みや、剥離処理層の厚みなどは特に制限されず、適宜選択することができる。
本発明では、剥離ライナーとしては、前述のように、対向している端部間の中央部(特に、幅方向の中央部)に、背割りが設けられていることが好ましい。背割り線としては、例えば、直線状の背割り線、点線状の背割り線など、いずれの形態の背割り線であってもよい。なお、直線状の背割り線が形成されている場合、背割り線の両側で、剥離ライナーは分離されていることになる。
背割り線は、剥離ライナーを粘着剤層に貼付する前に、予め形成されていてもよく、粘着剤層に貼付後に形成されていてもよい。なお、例えば、粘着剤層に貼付された剥離ライナーに直線状の背割り線が設けられている場合において、背割り線が粘着剤層に貼付する前に予め形成されている場合は、1枚の剥離ライナーに直線状の背割り線を形成させてから、粘着剤層に貼付した構成を有していてもよく、2枚の剥離ライナーを粘着剤層に貼付した構成を有していてもよい。
背割り線の形成方法としては、特に制限されず、例えば、カッター刃や丸刃等の刃物を利用して背割り線を形成する方法などが挙げられる。なお、背割り線の位置としては、テープ幅方向の中央部であることが望ましいが、中央部から左右寄り(幅方向の端部寄り)にずれた位置であってもよい。また、背割り線の深さや幅等も特に制限されない。
(非自着・非離型性被膜層)
本発明では、展延性防水気密用粘着シートは、背面どうしが対向して内面側に位置し且つ粘着面が外面側に位置するような形態で、2つ折り状態となるように折り曲げて用いられるので、背面どうしが接触しても、自着しない特性(非自着性)を有していることが好ましい。特に、展延性防水気密用粘着シートにおける基材としてゴム製シートが用いられている場合、展延性防水気密用粘着シートの背面(すなわち、ゴム製シートの表面)は、非自着性を有していることが重要である。
また、展延性防水気密用粘着シートを、3面交差構造物における3面交差周辺部に貼着させた後、それよりも広い範囲の防水施工を施すために、3面交差周辺部に貼着された状態の展延性防水気密用粘着シート上に、同一の展延性防水気密用粘着シートや、他の防水気密用粘着シート(この防水気密用粘着シートは、展延性を有していてもよく、有していなくてもよい)を貼着させる場合がある。そのため、展延性防水気密用粘着シートとしては、各種防水気密用粘着シートにおける粘着剤層との接着性[粘着剤層接着性(非離型性)]を有していることが好ましい。
従って、展延性防水気密用粘着シートとしては、背面が、非自着性および粘着剤層接着性(非離型性)を有していることが好適である。このように、展延性防水気密用粘着シートの背面に、非自着性および粘着剤層接着性(非離型性)を付与するために、基材(特に、ゴム製シート)の表面に、非自着性および粘着剤層接着性(非離型性)を有している被膜層(「非自着・非離型性被膜層」と称する場合がある)を形成することができる。従って、展延性防水気密用粘着シートとしては、図8で示されるように、基材としてのゴム製シートの一方の面に粘着剤層が形成され、且つ、ゴム製シートの他方の面(粘着剤層に対して反対側の面、すなわち背面)に非自着性且つ粘着剤層接着性を有する被膜層(非自着・非離型性被膜層)が形成された構成を有していることが好ましい。
図8は、本発明の展延性防水気密用粘着シートの例を部分的に示す概略断面図である。図8において、12は展延性防水気密用粘着シート、22はゴム製シート、32は粘着剤層、42は剥離ライナー、7は非自着性且つ粘着剤層接着性を有する被膜層(非自着・非離型性被膜層)である。図8に示される展延性防水気密用粘着シート12は、ゴム製シート22の一方の面に粘着剤層32が形成され、他方の面に非自着・非離型性被膜層7が形成されており、また、粘着剤層32は剥離ライナー42により保護されている構成を有している。
非自着・非離型性被膜層は、非自着性および粘着剤層接着性(非離型性)を有している被膜層であり、非自着性および非離型性を発揮できる限り、その被膜形成組成物(素材又は材料)の種類は特に制限されない。非自着・非離型性被膜層としては、例えば、アクリル系重合体や長鎖アルキル系化合物を含有する被膜形成組成物や、アクリル系重合体や長鎖アルキル系化合物を調製する際の成分(モノマー成分など)を含有する被膜形成組成物などにより形成することができる。非自着・非離型性被膜層を形成する被膜形成組成物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
前記アクリル系重合体としては、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー成分として含有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体が好適である。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル等の(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステル等が挙げられる。モノマー成分としての(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
また、アクリル系重合体は、モノマー成分として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとともに、該(メタ)アクリル酸アルキルエステルに対して共重合性を有するモノマー成分(共重合性モノマー成分)が用いられていてもよい。このような共重合性モノマー成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸(アクリル酸、メタクリル酸)、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有単量体又はその無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸など);マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチル等のマレイン酸(モノ又はジ)エステル;フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル等のフマル酸(モノ又はジ)エステル;スチレン、置換スチレンなどの芳香族ビニル化合物;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルや、グリセリンジメタクリレートなどの水酸基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有単量体;アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどのアミノ基含有単量体;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有単量体;酢酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルアルコール等のビニルアルコール類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類;ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのジエン類;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体などが挙げられる。共重合性モノマー成分は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
具体的には、アクリル系重合体としては、ポリブチルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体が好適である。
一方、長鎖アルキル系化合物としては、特に制限されず、例えば、ポリビニルアルコールと、ステアリルイソシアネートなどの炭素数が10〜20の長鎖アルキルイソシアネートとの反応物などを使用することができる。
非自着・非離型性被膜層に使用される材料の中には、一般的には、剥離剤として使用されるような材料も含まれるが、本発明においては、粘着剤との組み合わせを適宜選択すること(例えば、ブチルゴム系粘着剤は、オクタデシルメタクリレート−アクリロニトリル共重合体からなる被膜層に対して接着性を示す)や、塗布量を薄くすることにより貼付時に、展延性防水気密用粘着シートを引き伸ばした際に被膜層に亀裂を生じさせて粘着剤層との接着性を発現させることなどにより、一般的な剥離剤による被膜層を、非自着・非離型性被膜層として利用することができる。
なお、前記被膜層が、粘着剤層との接着性を有するとは、例えば、同一の展延性防水気密用粘着シートから作製した2枚の試験片について、一方の試験片における粘着剤層を、他方の試験片における基材の背面(被膜層側の面)に2kgのローラー1往復にて貼着させた後、30分経過後の180°ピール粘着力(試験片の幅:25mm、引張速度:300mm/min、温度:23±2℃、湿度:50±5%RH)を測定した場合に、その180°ピール粘着力が3N/25mm以上(好ましくは5N/25mm以上)であることを意味している。
非自着・非離型性被膜層において、被膜形成組成物には、アクリル系重合体や長鎖アルキル系化合物、またはアクリル系重合体や長鎖アルキル系化合物を調製するための成分(モノマー成分など)の他、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の適宜な添加剤が、適量配合されていてもよい。
非自着・非離型性被膜層の形成方法としては、特に制限されない。非自着・非離型性被膜層は、例えば、被膜形成組成物を、基材の背面に塗布し、必要に応じて乾燥や硬化を行うことにより、形成することができる。なお、前記被膜形成組成物は、液状状態や溶融状態を有していてもよい。被膜形成組成物が、液状状態や溶融状態を有している場合や、アクリル系重合体を調製するためのモノマー成分を含有している場合などでは、塗布後に、加熱処理等により、乾燥や硬化を行うことにより、非自着・非離型性被膜層を形成することができる。
非自着・非離型性被膜層の厚みとしては、特に制限されないが、例えば、0.5〜10μmの範囲から選択することができ、好ましくは1〜5μmであり、平均的には3μm程度である。
従って、展延性防水気密用粘着シートとしては、ゴム製シートを基材とし、且つ該ゴム製シートの片面に粘着剤層を有しており、さらに、基材の粘着剤層に対して反対側の面(背面)に非自着・非離型性被膜層が形成され、さらにまた、破断時における伸び(標線間距離:40mm、引張速度:300mm/min)が、長手方向(MD方向)および幅方向(TD方向)ともに、200〜1200%であり、且つ100%伸長下における応力(標線間距離:40mm、引張速度:50mm/min)が、長手方向(MD方向)および幅方向(TD方向)ともに、10〜100N/cm2である特性を有していることが、特に好適である。
本発明における展延性防水気密用粘着シートの製造方法としては、特に制限されない。例えば、基材としてゴム製シートが用いられ、ゴム製シートの粘着剤層に対して反対側の面(背面)に非自着・非離型性被膜層を有している場合、展延性防水気密用粘着シートは、例えば、合成ゴム等のゴム成分に適量の軟化剤、充填剤等の添加剤を配合し、ミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサーなどの混合機で混合してゴム組成物を調製し、さらに、カレンダーロールや押出し機等を用いて、シート状に成型してゴム製シートを作製した後、金属製ロールや、流し込みによる方法で、ゴム製シートの所定の面(粘着剤層に対して背面側となる面)に、被膜形成組成物を塗布し、乾燥して、非自着・非離型性被膜層を形成し、さらに、ゴム製シートの他方の面(粘着面となる面)に、押出し機での押出し成型やカレンダーロールによる成型により得られたシート状の粘着剤層を付着させ、さらにまた、片面又は両面が離型処理面となっている剥離ライナーを粘着剤層表面に重ね合わせて巻き取ることにより、展延性防水気密用粘着シートを作製することができる。
なお、非自着・非離型性被膜層が、ポリブチルメタクリレートにより形成されている場合、例えば、キシレン等を溶媒としてポリブチルメタクリレートを溶解させて得られるポリブチルメタクリレートの溶液を、基材の背面に塗布した後、乾燥させることにより、非自着・非離型性被膜層を形成することができる。
また、粘着剤層が、ゴム系粘着剤による粘着剤層である場合、例えば、ブチルゴム等のゴム成分に、軟化剤、充填剤、粘着付与剤等の添加剤を適量加えて、混合機(ミキシングロール、ニーダー)で混合してゴム系粘着剤(特に、ブチルゴム系粘着剤)を調製した後、押出し機やカレンダーロールにより成型して、シート状の粘着剤層を形成することができる。もちろん、前述のように、溶液状態や溶融状態の粘着剤組成物を、ゴム製シートの所定の表面に塗布したり、剥離フィルム上に塗布した後、ゴム製シートの所定の面に転写したりすることにより、粘着剤層を形成することができる。
さらにまた、ゴム製シートとして、展延性防水気密用粘着シートの破断時伸びや100%引張り変形応力を前記範囲とすることが可能な物性(破断時伸びや100%引張り変形応力)を有しているゴム製シートを用いることが重要である。
本発明における3面交差構造物の防水施工方法では、展延性防水気密用粘着シートを、所定の方法により、3面交差構造物における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部に貼着させているので、3面交差周辺部であっても、密接に防水気密用粘着シートを、効率よく且つ容易に貼着させることができ、優れた防水性及び気密性で防水施工を施すことができる。
特に、展延性防水気密用粘着シートが、破断時伸び(標線間距離:40mm、引張速度:300mm/min)が、長手方向および幅方向ともに、200〜1200%であり、100%引張り変形応力(標線間距離:40mm、引張速度:50mm/min)が、長手方向および幅方向ともに、10〜100N/cm2である特性を有していると、適度に引っ張って貼着させることができるとともに、伸長された状態で貼着させても、変形応力によるシワ、切れや剥がれ等が防止されており、その状態を長期間に亘り効果的に保持させることができる。
また、展延性防水気密用粘着シートが、ゴム製シートを基材として形成されている場合、基材としてのゴム製シートの表面(背面)に、非自着性および粘着剤層接着性(非離型性)を有している非自着・非離型性被膜層を形成することにより、2つ折り状態となるに折り曲げられて、基材の背面どうしが接触しても、背面同士の接着又は自着を防止することができるとともに、各種粘着シート(例えば、同一又は異なる展延性防水気密用粘着シートや、展延性を有していない防水気密用粘着シートなど)の粘着剤層を背面に良好に接着させることができる。そのため、展延性防水気密用粘着シートに、各種粘着シートを重ねて貼着させても、重ね部分などにおいて、各種粘着シート(例えば、同一又は異なる展延性防水気密用粘着シートや、展延性を有していない防水気密用粘着シートなど)の接着性を効果的に確保することができ、3面交差構造物全体にわたって、優れた防水性及び気密性で防水施工を施すことが可能となる。
本発明における3面交差構造物の防水施工方法を適用することができる3面交差構造物としては、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する3面交差構造物であれば、特に制限されないが、外装が下地状態の住宅外装下地構造物などが挙げられる。3面交差構造物における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部としては、例えば、住宅外装下地構造物の換気扇枠、サッシ枠、手摺壁部と壁部との接合部、階段状の手摺壁部の段差部、天窓取付部などの住宅外装下地構造物における各種の入隅部(3面交差周辺部を有する入隅部)、出隅部(3面交差周辺部を有する出隅部)などが挙げられる。従って、本発明の3面交差構造物の防水施工方法は、住宅外装下地構造物に対して防水施工を施す際に、好適に適用することができる。そのため、住宅の防水性および気密性を高め、雨水の住宅内部への浸入を防ぎ、住宅内部での結露、腐食などを防止することができる。
なお、図9〜図11に、本発明の3面交差構造物の防水施工方法を利用して、3面交差構造物における3面交差周辺部に防水施工を施した具体例を示す。図9〜11は、それぞれ、3面交差構造物のおける3面交差周辺部に防水施工に施した例を示す概略図である。図9において、81は住宅外装下地構造物におけるサッシ枠、81aはサッシ枠81における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部、81bは外壁部、81cはサッシ挿入部、91は3面交差周辺部81aに貼着された展延性防水気密用粘着シートである。
また、図10において、82は住宅外装下地構造物における換気扇枠、82aは換気扇枠82における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部、82bは外壁部、82cは換気扇挿入部、92は3面交差周辺部82aに貼着された展延性防水気密用粘着シートである。
さらに、図11において、83は住宅外装下地構造物における手摺壁部と壁部との接合部、83aは手摺壁部と壁部との接合部83における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部、83bは手摺壁部、83cは壁部、84は住宅外装下地構造物における階段状の手摺壁部の段差部、84aは階段状の手摺壁部の段差部84における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部、93は3面交差周辺部83aに貼着された展延性防水気密用粘着シート、94は3面交差周辺部84aに貼着された展延性防水気密用粘着シートである。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(展延性防水気密用粘着シートの作製例1)
下記の(基材の作製例1)により得られた厚みが0.45mmのゴム製シートの一方の面に、下記の(被膜形成組成物の調製例1)により得られた被膜形成組成物を、所定量塗布して、100℃で0.5分間乾燥して、厚さが約3μmの被膜層を形成した。その後、ゴム製シートの他方の面(被膜層に対して反対側の面)に、下記の(粘着剤層の作製例1)により得られたシート状の粘着剤層(厚み:1.0mm)貼り合わせ、さらに、該粘着剤層上に、片面にシリコーン離型処理が施されている剥離ライナーを貼り合わせて、展延性防水気密用粘着シートを得た。
(基材の作製例1)
ブチルゴム:50重量部、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM):50重量部、重質炭酸カルシウム:120重量部、プロセスオイル:15重量部、およびカーボンブラック:10重量部を、混合機(バンバリーミキサー)に投入して、8分間混練りした後、カレンダーロールで、ロール温度:110℃の条件で、シート状に成型して、各厚みのゴム製シート(厚みが0.45mmのゴム製シート、厚みが0.55mmのゴム製シート、厚みが2.0mmのゴム製シート)を、それぞれ、作製した。
(被膜形成組成物の調製例1)
アクリロニトリルと、オクタデシルメタクリレートとをトルエン溶液中で重合して、共重合体[アクリロニトリル/オクタデシルメタクリレート(重量モル比)=30/70;重量平均分子量:4万]を得た。この共重合体をトルエンで濃度調整を行って、固形分が1重量%の溶液を調製し、該溶液を被膜形成組成物とした。
(粘着剤層の作製例1)
押出機に、ブチルゴム:100重量部、粘着付与剤:50重量部、重質炭酸カルシウム:100重量部、カーボンブラック:30重量部、および軟化剤:100重量部の混合物を導入し、押出成型を行って、厚みが1.0mmのシート状の粘着剤層を作製した。
なお、この展延性防水気密用粘着シートの作製例1により作製された展延性防水気密用粘着シートにおける破断時における伸び(標線間距離:40mm、引張速度:300mm/min)は、長手方向が690%であり、幅方向が970%であった。また、前記展延性防水気密用粘着シートにおける100%伸長下における応力(標線間距離:40mm、引張速度:50mm/min)は、長手方向が50N/cm2であり、幅方向20N/cm2であった。なお、展延性防水気密用粘着シートにおける破断時における伸びや、100%伸長下における応力は、下記の(破断時における伸びの測定方法)、(100%伸長下における応力の測定方法)により測定した。
(破断時における伸びの測定方法)
展延性防水気密用粘着シートを、長手方向(MD方向)および幅方向(TD方向)のそれぞれの方向で、JIS K 6251に規定するダンベル形状1号の試験片に打ち抜いて試験片(試験幅:10mm、標線間距離:40mm)を作製し、引張り試験機を使用し、試験片の標線間距離:40mm、試験片の幅:10mmとして、300mm/minの速度で、クロスヘッド側を引張り、試験片が切断した時点の伸び(%)を測定する。
(100%伸長下における応力の測定方法)
展延性防水気密用粘着シートを、長手方向(MD方向)および幅方向(TD方向)のそれぞれの方向で、JIS K 6251に規定するダンベル形状1号の試験片に打ち抜いて試験片(試験幅:10mm、標線間距離:40mm)を作製し、JIS K 6254に準じて、引張り試験機を使用し、試験片の標線間距離:40mm、試験片の幅:10mmとして、50mm/minの速度で、クロスヘッド側を引張り、試験片が100%伸びた時点で引張りを停止し、このときの荷重(N)を測定し、この荷重の値を引張り前の試験片の断面積(試験片の厚さ×試験片の幅)で割ることにより、単位断面積当たりの荷重(N/cm2)を算出し、この算出された値を100%伸長下における応力とする。
(背面接着性の評価)
また、前記の展延性防水気密用粘着シートの作製例1により作製された展延性防水気密用粘着シートを幅25mmに切断した後、基材の背面(被膜形成組成物の調製例1により得られた被膜形成組成物による被膜層側の面)を、指触して、粘着性を確認し、また、背面(被膜層側の面)どうしを貼り合わせて、2kgのローラー1往復にて貼着させて、30分間放置した後、剥がして、背面どうしの接着性を官能的に確認し、さらにまた、この剥離の際の180°ピール粘着力(接着力)を測定したところ(幅:25mm、引張速度:300mm/min、温度:23±2℃、湿度:50±5%RH)、指触では粘着感が感じられず、また、背面どうしを貼り合わせた後に剥離する際の180°ピール粘着力は0N/25mmであり、背面どうしは互いに接着することがなく、貼り合わせ施工作業を阻害することがないことが確認された。
(粘着剤層の背面への接着性の評価)
さらに、展延性防水気密用粘着シートの作製例1により作製された展延性防水気密用粘着シートを幅25mmに切断し、2つの試験片を作製した後、一方の試験片における粘着剤層を、他方の試験片における基材の表面(被膜形成組成物の調製例1により得られた被膜形成組成物による被膜層側の面)に、2kgのローラー1往復にて貼着させた後、所定時間(30分間、24時間)放置した後、引張試験機(装置製品名「オートグラフ」島津製作所社製)を用いて、180°ピール粘着力(幅:25mm、引張速度:300mm/min、温度:23±2℃、湿度:50±5%RH、基材の背面側が粘着剤層に貼着されている側の試験片を剥離する)を測定したところ、30分放置後の180°ピール粘着力(引張速度:300mm/min)は9N/25mmであり、24時間放置後の180°ピール粘着力(引張速度:300mm/min)は13N/25mmであった。
(防水性の評価)
さらにまた、展延性防水気密用粘着シートの作製例1により作製された展延性防水気密用粘着シートを幅100mmに切断し、2つの試験片を作製した後、一方の試験片における粘着剤層を、他方の試験片における基材の表面(被膜形成組成物の調製例1により得られた被膜形成組成物による被膜層側の面)に、図12で示されるように、長さ25mm重ね合わせて、2kgのローラー1往復にて貼着させた後、70mm径の筒を重ね合わせ部分上に立て、粘着テープとの境界部をシーリング材で漏水防止の処理をする。その後、筒の中に水を50mmの高さになるように注入し、24時間後に重ね合わせ部での漏水の有無を目視により観察したところ、漏水は確認されず、防水性・気密性が良好であることが確認された。
図12は、実施例における防水性の評価で、防水性を評価する際の方法を示す概略図である。図12において、10aは一方の試験片(幅100mm)、10bは他方の試験片(幅100mm)、10cは筒(外径70mm、プラスチック製)、10dは水である。図12では、一方の試験片10aにおける粘着剤層を、他方の試験片10bにおける基材の表面に、重ね合わせ部分の長さが25mmとなるように重ね合わせて接着させた後、前記重ね合わせ部分上に、筒10cをたてて、筒10cと試験片(10a,10b)との境界部を、シーリング材により漏水防止の処理を行い、その後、筒10cの中に、50mmの高さまで水10dを注入している。
(実施例1)
展延性防水気密用粘着シートの作製例1により作製された展延性防水気密用粘着シートを、幅:100mm、長さ:100mmに切断して、展延性防水気密用粘着シートの貼付試験片を作製した。この貼付試験片を、温度:23±2℃、湿度:50±5%RHの条件下で、図1〜5で示されるようにして、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度がすべて約90°となっている3面を有する3面交差構造物における3面交差周辺部(3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む部位)に貼着させた。
具体的には、前記貼付試験片を、図1で示されるようにして、背面(すなわち、被膜層側の面)どうしが対向して内面側に位置し且つ粘着面(粘着剤層の表面)が外面側に位置するような形態で、2つ折り状態となるように折り曲げた後、さらに、一方の外面側の粘着面が剥離ライナーにより保護された状態で対向して内面側に位置し且つ他方の外面側の粘着面が外面側に位置するような形態で、4つ折り状態となるように折り曲げた。その後、図2で示されるように、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置している粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させて、粘着面を露出させた。
次に、4つ折り状態に折り曲げ且つ外面側に位置している粘着面を露出させた展延性防水気密用粘着シートを、図3で示されるようにして、所定の形態で、3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する3面交差構造物におけるいずれかの2面に密接に貼り合わせた。具体的には、展延性防水気密用粘着シートを、2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部と、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部とが交差している点状の2回折り曲げ角部が、3面交差構造物の3面が接触している点状隅部に一致又はほぼ一致するとともに、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が、3面交差構造物におけるいずれかの2面どうしが接触している線状隅部に一致又はほぼ一致し、且つ2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が、3面交差構造物における他の2つの線状隅部に一致又はほぼ一致するような形態で、3面交差構造物において、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が一致又はほぼ一致している線状隅部を形成している2面に、密接に貼り合わせた。
つづいて、3面交差構造物における所定の2面に所定の形態で貼り合わせられた展延性防水気密用粘着シートから、図4で示されるように、未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させて、剥離ライナーにより保護された状態の残部の粘着面を露出させた後、該粘着面を、図5で示されるように、2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が一致又はほぼ一致している3面交差構造物における2つの線状隅部から、まだ貼着していない3面交差構造物における1面の方向に展延させながら、3面交差構造物における他の1面に、密接に貼り合わせて、3面交差構造物における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部に、展延性防水気密用粘着シートを密接に貼着させた。
展延性防水気密用粘着シートを3面交差構造物における3面交差周辺部に貼着させた後、温度:23±2℃、湿度:50±5%RHの条件下で、24時間放置した後に、展延性防水気密用粘着シートの外観を目視で観察し、防水性・気密性を阻害する展延性防水気密用粘着シートの剥がれや浮きの有無を確認し、貼り合わせ施工性を評価したところ、剥がれや浮きは全く見られなかった。
従って、実施例1による3面交差構造物の防水施工方法によれば、3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部であっても、効率よく且つ容易に、防水気密用粘着シートを貼着させることができ、優れた防水性及び気密性で防水施工を施すことができる。
本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(A)において、展延性防水気密用粘着シートを折り曲げる状態を示す概略図である。 本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(B)において、展延性防水気密用粘着シートを4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーが剥離された状態を示す概略図である。 本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(C)において、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性防水気密用粘着シートを、3面交差構造物におけるいずれかの2面に貼り合わせた状態を示す概略図である。 本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(D)において、3面交差構造物の3面交差周辺部における所定の2面に貼り合わせた展延性防水気密用粘着シートにおいて、未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーが剥離された状態を示す概略図である。 本発明の3面交差構造物の防水施工方法における工程(E)において、3面交差構造物の3面交差周辺部における所定の2面に貼り合わせた展延性防水気密用粘着シートを、他の1面に貼り合わせた状態を示す概略図である。 本発明における3面交差構造物の例を部分的に示す概略図である。 本発明における展延性防水気密用粘着シートの例を示す概略図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は断面図である。 本発明の展延性防水気密用粘着シートの例を部分的に示す概略断面図である。 3面交差構造物のおける3面交差周辺部に防水施工に施した例を示す概略図である。 3面交差構造物のおける3面交差周辺部に防水施工に施した例を示す概略図である。 3面交差構造物のおける3面交差周辺部に防水施工に施した例を示す概略図である。 実施例における防水性の評価で、防水性を評価する際の方法を示す概略図である。
符号の説明
1 展延性防水気密用粘着シート
1a 展延性防水気密用粘着シート1の背面側
1b 展延性防水気密用粘着シート1の粘着面側
2 基材
3 粘着剤層
4 剥離ライナー
5a 展延性防水気密用粘着シート1を2つ折り状態となるように折り曲げた際の内面側(2つ折り内面側)
5b 展延性防水気密用粘着シート1を2つ折り状態となるように折り曲げた際の外面側(2つ折り外面側)
5b1 2つ折り外面側5bのうちの一方の2つ折り外面側
5b2 2つ折り外面側5bのうちの他方の2つ折り外面側
5c 展延性防水気密用粘着シート1を4つ折り状態となるように折り曲げた際の内面側(4つ折り内面側)
5d 展延性防水気密用粘着シート1を4つ折り状態となるように折り曲げた際の外面側(4つ折り外面側)
5d1 4つ折り外面側5dのうちの一方の4つ折り外面側
5d2 4つ折り外面側5dのうちの他方の4つ折り外面側
6a 展延性防水気密用粘着シート1を2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部(2つ折り折曲部)
6a1 2つ折り折曲部6aのうちの一方の端部側の2つ折り折曲部
6a2 2つ折り折曲部6aのうちの他方の端部側の2つ折り折曲部
6b 展延性防水気密用粘着シート1を4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部(4つ折り折曲部)
6c 2つ折り折曲部6aと4つ折り折曲部6bとが交差している点状の2回折り曲げ角部(折曲角部)
A 面Xと面Yとの2面が接触している線状隅部
A1〜A4 各面(X1〜X4)と各面(Y1〜Y4)との2面が接触している線状隅部
B 面Xと面Zとの2面が接触している線状隅部
B1〜B4 各面(X1〜X4)と各面(Z1〜Z4)との2面が接触している線状隅部
C 面Yと面Zとの2面が接触している線状隅部
C1〜C4 各面(Y1〜Y4)と各面(Z1〜Z4)との2面が接触している線状隅部
D 面Xと面Yと面Zとの3面が接触している点状隅部
D1〜D4 各面(X1〜X4)と各面(Y1〜Y4)と各面(Z1〜Z4)との3面が接触している点状隅部
W 3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する構造物(3面交差構造物)
W1〜W4 それぞれ、3面交差構造物
Wa 点状隅部D及びその周辺部を含む部分(3面交差周辺部)
X 3面交差構造物Wにおける各面
X1〜X4 各3面交差構造物(W1〜W4)における各面
Y 3面交差構造物Wにおける各面
Y1〜Y4 各3面交差構造物(W1〜W4)における各面
Z 3面交差構造物Wにおける各面
Z1〜Z4 各3面交差構造物(W1〜W4)における各面
11 展延性防水気密用粘着シート
21 基材
31 粘着剤層
41 剥離ライナー
41a 剥離ライナー41における一方の端部側の剥離ライナー部
41b 剥離ライナー41における他方の端部側の剥離ライナー部
41c 剥離ライナー41に設けられた背割り線
12 展延性防水気密用粘着シート
22 ゴム製シート
32 粘着剤層
42 剥離ライナー
7 非自着性且つ粘着剤層接着性を有する被膜層(非自着・非離型性被膜層)
81 住宅外装下地構造物におけるサッシ枠
81a サッシ枠81における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部
81b 外壁部
81c サッシ挿入部、
91 3面交差周辺部81aに貼着された展延性防水気密用粘着シート
82 住宅外装下地構造物における換気扇枠
82a 換気扇枠82における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部
82b 外壁部
82c 換気扇挿入部、
92 3面交差周辺部82aに貼着された展延性防水気密用粘着シート
83 住宅外装下地構造物における手摺壁部と壁部との接合部
83a 手摺壁部と壁部との接合部83における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部
83b 手摺壁部
83c 壁部
84 住宅外装下地構造物における階段状の手摺壁部の段差部
84a 階段状の手摺壁部の段差部84における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部
93 3面交差周辺部83aに貼着された展延性防水気密用粘着シート
94 3面交差周辺部84aに貼着された展延性防水気密用粘着シート
10a 一方の試験片(幅100mm)
10b 他方の試験片(幅100mm)
10c 筒(外径70mm、プラスチック製)
10d 水

Claims (8)

  1. 3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触している3面を有する3面交差構造物における3面が接触している点状隅部及びその周辺部を含む3面交差周辺部に、展延性を有する防水気密用粘着シートを貼着させて、前記3面交差構造物に防水施工を施す方法であって、下記の工程(A)〜(E)を具備することを特徴とする展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法。
    (A):基材の片面に、剥離ライナーにより保護されている粘着剤層が形成された形態の展延性を有する防水気密用粘着シートを、背面どうしが対向して内面側に位置し且つ粘着面が外面側に位置するような形態で、2つ折り状態となるように折り曲げた後、さらに、一方の外面側の粘着面が剥離ライナーにより保護された状態で対向して内面側に位置し且つ他方の外面側の粘着面が外面側に位置するような形態で、4つ折り状態となるように折り曲げる工程
    (B):工程(A)において、2つ折り状態となるように折り曲げる前、2つ折り状態となるように折り曲げてから、4つ折り状態となるように折り曲げるまでの間、または4つ折り状態となるように折り曲げた後のいずれかの段階で、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させる工程
    (C):工程(A)および(B)の後、4つ折り状態となるように折り曲げられた展延性を有する防水気密用粘着シートにおける外面側で露出している粘着面を、2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部と、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部とが交差している点状の2回折り曲げ角部が、3面交差構造物の3面が接触している点状隅部に一致又はほぼ一致するとともに、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が、3面交差構造物におけるいずれかの2面どうしが接触している線状隅部に一致又はほぼ一致し、且つ2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が、3面交差構造物における他の2つの線状隅部に一致又はほぼ一致するような形態で、3面交差構造物の3面交差周辺部において、4つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部が一致又はほぼ一致している線状隅部を形成している2面に、密接に貼り合わせる工程
    (D):工程(C)の後、展延性を有する防水気密用粘着シートにおける未貼着状態の粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させる工程
    (E):工程(D)の後、展延性を有する防水気密用粘着シートにおける未貼着状態で露出している粘着面を、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の2つの線状隅部から他の1面の方向に展延させながら、3面交差構造物の3面交差周辺部における他の1面に、密接に貼り合わせる工程
  2. 3面交差構造物が、(1)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度がすべて180°未満となっている3面を有する3面交差構造物、(2)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度が180°未満であるものが2つとなり且つ180°を超えているものが1つとなっている3面を有する3面交差構造物、(3)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度が180°未満であるものが1つとなり且つ180°を超えているものが2つとなっている3面を有する3面交差構造物、または(4)3面が接触し且つ3面の各面どうしも互いに接触しているとともに、各面間の角度がすべて180°を超えている3面を有する3面交差構造物のいずれかである請求項1記載の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法。
  3. 展延性を有する防水気密用粘着シートが、4つ折り状態となるように折り曲げた際に外面側に位置する粘着面を保護している剥離ライナーを剥離させることができるように、2つ折り状態となるように折り曲げた際の線状の折り曲げ部に対応する剥離ライナーの部位に、背割りが設けられている請求項1又は2記載の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法。
  4. 展延性を有する防水気密用粘着シートが、破断時における伸び(標線間距離:40mm、引張速度:300mm/min)が、長手方向および幅方向ともに、200〜1200%であり、且つ100%伸長下における応力(標線間距離:40mm、引張速度:50mm/min)が、長手方向および幅方向ともに、10〜100N/cm2である特性を有している請求項1〜3の何れかの項に記載の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法。
  5. 展延性を有する防水気密用粘着シートが、ゴム製シートを基材としており、且つ基材の粘着剤層に対して反対側の面に非自着性且つ粘着剤層接着性を有する被膜層が形成されている請求項4記載の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法。
  6. ゴム製シートが、合成ゴムを主成分とするゴム組成物により構成されている請求項5記載の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法。
  7. ゴム製シートの合成ゴムが、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、およびエチレン−プロピレン−ジエンゴムから選択された少なくとも1種の合成ゴムである請求項6記載の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法。
  8. 非自着性且つ粘着剤層接着性を有する被膜層が、アクリル系重合体または長鎖アルキル系化合物を含有する被膜形成組成物により形成されている請求項5記載の展延性を有する防水気密用粘着シートによる3面交差構造物の防水施工方法。
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