JP4137934B2 - トレイ搬送システム - Google Patents

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本発明は、採血室の入退室をRF−ID等の非接触式媒体を用いて自動的に管理し、患者が採血室へ在室しているときにのみ、採血管準備装置で準備された採血管入りトレイを採血現場へ供給すると共に、該当する患者を呼び出し表示するようにしたトレイ搬送システムに関するものである。
採血作業にあっては、医師が自らのパソコン端末へ当該患者の検査採血情報を入力すると、自動的に医事システムコンピュータのデータベースに登録される。一方、採血室では、患者の採血受付を行い、これを検査システムの採血管準備装置に反映させている。採血管準備装置では、前記データベースから当該受付患者の患者情報を取得し、患者の検査に必要な採血管を検査項目別に選択して取り出している。そして、患者ID等の情報を印字した識別ラベルを各採血管へ貼付して、患者別にトレイへ収納し、採血室の採血作業現場へ順次搬出している。
採血作業現場では、搬送されて来たトレイの患者に関する情報を、トレイに貼付された識別ラベルやトレイに入れられた採血指示書、または採血管に貼付された識別ラベルから読み取り、これを表示装置に表示して患者を呼び出し、採血するようにしている。しかしながら、採血室に患者が不在のときは、トレイが採血現場へ溜まり、円滑な採血作業が行われなくなる。またトレイ間違いによる採血管の選択ミスが発生する虞れもある。
このように、採血作業現場では、搬送されて来るトレイと患者呼出とのタイミングを図ることは、採血作業ミス及び効率の観点から非常に重要である。このようなトレイと患者呼出とのタイミングに関する従来技術として、特許文献1に記載されたものがある。
特許文献1の技術にあっては、採血管準備装置と採血現場との間に採血管移送システムを設置している。そして、採血管準備装置で準備されたラベル貼付済の採血管収納トレイを、前記移送システムの移送経路から採血現場へ取り出すタイミングとして、採血現場の採血作業者のスイッチ操作で行うようにしている。これにより、採血作業者が次の患者のトレイを要求しているときにのみ、トレイが採血現場へ供給されるようになり、トレイが採血現場で不用意に溜まらないようにしている。
一方、採血作業においては、準備された採血管と採血患者とが一致していることも重要である。これを確認する従来技術として、特許文献2に記載されたものがある。
この特許文献2の技術にあっては、非接触式のRF−IDを埋め込んだリストバンドを患者に装着し、採血室に設置された台に患者が手を置くことで台に装着されたアンテナが前記RF−IDの情報を非接触で読み取り、検査情報等をディスプレイで表示して準備された採血管と採血患者との一致を確認するようにしている。
特開平10−328169号公報 特開2002−132962号公報
ところが、患者は採血室で一旦、受付をした後、検尿のためにトイレへ行ったり、売店へ行ったり、電話をかけにいったり、採血室を不在にすることがある。このような場合に、前記特許文献1の技術では、トレイの供給を採血作業者のスイッチ操作で開始するようにすることで不用意なトレイの滞留を防止するようにしているものの、それであっても供給されてきた一つのトレイの患者が不在であるときには、このトレイをストックヤードに一時的に預けておかねばならない。そのため、トレイが供給されてきたときから、患者不在であることの確認をし、トレイをストックヤードへ預けるまでの間の患者呼出、一定の応答時間の経過、不在であることの判断、不在であると判断した後のトレイの移動に要する時間の分だけ、採血作業が無駄に停止するということがあった。
また一定時間が経過した後は、前記不在であった患者の再呼出をし、採血作業を開始する必要があるが、依然として不在である場合は、再呼出のための時間が無駄となり、また採血作業者にとっては再呼出の手続を行うこと自体が煩雑でもあった。
更に、不在患者が戻って来たことを患者自らが採血作業者に告知したときは、優先的に現在の呼出を行っている患者の前に割り込んで採血作業を行うこともあり、呼出を受けている患者に迷惑を掛けるという問題もあった。
また特許文献2の技術にあっては、患者が呼び出されて採血作業を開始するときに、準備された採血管や採血情報と患者との一致を確認するのみであり、患者が不在であるときの呼出に関する問題を解決するものではなく、採血作業の効率に関しては前記特許文献1の場合と同じ欠点を有していた。
本発明は従来の前記問題点に鑑みてこれを改良除去したものであって、採血室の入退室をRF−ID等の非接触式媒体を用いて自動的に管理し、患者が採血室へ在室しているときにのみ、採血管準備装置で準備された採血管入りトレイを採血現場へ供給すると共に、該当する患者を呼び出し表示するようにしたトレイ搬送システムを提供せんとするものである。
前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、RF−IDの非接触式媒体を用いた検査受付票を所持した患者が採血室の入口ゲートを通過すると、リーダが前記検査受付票のデータを受信して当該患者の入退室を自動的に管理する装置と、採血受付された患者の検査項目に応じて採血管の種類を選択して患者ごとのトレイへ収納準備する採血管準備装置と、前記準備されたトレイを採血現場へ搬送する装置と、前記入退室管理装置に接続された患者の呼出を行うための表示装置とから成り、前記トレイ搬送装置は、前記入退室管理装置の信号を受け、該当する患者が採血室に不在の場合は当該患者のトレイを搬送経路上に設けたストックヤードへ搬送し、該当する患者が採血室に在室の場合は当該患者のトレイを採血現場へ供給し、前記患者の呼出表示装置は、該当する患者が在室のときはこれを表示すると共に、採血順番ごとに呼出表示を行い、該当する患者が不在のときはこれを非表示又は不在患者表示とし、次の患者を呼び出し表示させ、採血受付後に、不在であった患者が戻ってきたときは入退室管理装置のリーダがこれを感知してストックヤードから当該患者のトレイを採血現場へ供給させると共に、呼出表示装置の表示を不在から在室に切り替えて呼出表示させることを特徴とするトレイ搬送システムである。
請求項1の発明にあっては、検査受付票にRF−IDの非接触式媒体を用いている。そのため、採血室の入り口ゲートに、前記非接触式媒体のリーダを設置するだけで、患者が採血室に在室しているか又は不在であるかの管理を行うことができる。すなわち、患者が検査受付票としての非接触式媒体を所持して採血室入り口ゲートを通過すると、ゲートに設置したリーダが非接触でこれを感知し、当該患者の入退室をチェックすることができる。そのため、前記リーダの検知信号を採血室等に設置されたパソコン制御端末へ出力し、処理することにより、採血室における患者の入退室、つまり、患者の在室、不在を自動的に管理することが可能となる。
一方、採血室に入る手前で採血受付を行うと、当該患者のIDが採血管準備装置に送られる。採血管準備装置では、医事コンピュータなどの上位コンピュータのデータベースから当該受付患者の採血検査に関する情報を取得し、検査項目に応じた種類の採血管を選択して患者ごとのトレイへ収納して排出する。またトレイ搬送装置は、前記採血管準備装置で準備された患者ごとのトレイを順次、採血現場へ供給している。
この発明では、トレイ搬送装置を入退室管理装置と連携させ、該当する患者が採血室に不在の場合は、当該患者のトレイを搬送経路上に設けたストックヤードへ搬送し、採血現場(採血台)へ供給しないようにしている。該当する患者が採血室に在室の場合は、当該患者のトレイを採血現場へ供給し、順次採血作業を行うようにしている。
このように、採血室に在室している患者のみのトレイを採血現場へ供給することにより、採血現場において、不用意なトレイの滞留を防止することができる。そのため、他の患者のトレイから間違って採血管を取り出すなどのミスの発生がなく、また不在患者を呼出表示して待つなどの無駄なこともない。
また請求項1の発明にあっては、入退室管理装置を、患者の呼出表示を行う表示装置に接続し、患者が採血室に不在であることが確認されているときには、採血管準備装置から当該不在患者の採血管を収納したトレイが採血室へ搬送されてきても、採血現場へは供給しないようにすると共に、表示装置には当該不在患者の呼出表示をしないようにしている。
一方、患者が採血室に在室しているときは、採血管準備装置から当該在室患者の採血管を収納したトレイが採血室へ搬送されてくると、採血現場へ供給し、同時に表示装置に当該在室患者の呼出表示を行うようにしている。そして、患者が採血台の椅子へ座るのを待って採血作業を開始するようにしている。
このように患者の不在、在室を自動的に管理してトレイの供給、呼出表示を行うことにより、全く無駄のない採血作業を行うことができる。また採血作業現場へは、順番を待っている在室患者のトレイのみを供給できるので、他の患者の採血管と取り間違いをするなどのことは皆無となる。
更に請求項1の発明にあっては、採血受付後に、不在であった患者が戻ってきたときは、入退室管理装置のリーダがこれを感知してストックヤードから当該患者のトレイを採血現場へ供給すると共に、呼出表示装置の表示を不在から在室に切り替えて呼出表示させるようにしている。そのため、不在であった患者が戻って来たときであっても、採血現場への当該患者のトレイの供給と、呼出表示とを混乱させることなく行なうことができ、円滑な採血作業と待合表示が可能である。
以下に、本発明に係るトレイ搬送システムの構成を、図面に示す実施の形態に基づいて説明すると、次の通りである。図1は、採血室Aの全体レイアウトを示す平面図である。図2は、採血管準備装置1と、トレイ搬送装置2と、採血台3A,3B及び呼出表示装置4A,4Bと、不在者トレイのストック装置5との配置関係を示す平面図である。図3は同配置関係を示す正面図である。同図に示す如く、採血室Aの室内には、採血管準備装置1と、2つの採血台3A,3Bと、これに付随する採血椅子6A,6B及び呼出表示装置4A,4Bと、待合用の長椅子7A,7Bと、制御用のパソコン端末8とが設置されている。また採血室Aの入口に設置されたゲートには、RF−ID読み取り専用のリーダ9が組み込まれている。前記制御用のパソコン端末8は、前記リーダ9からの出力信号を受け、これを採血管準備装置1及び呼出表示装置4A,4Bへ出力するように設定されている。更に、採血室Aの採血作業者から見えやすい壁面には、患者の在室、不在を一括して表示する表示装置10(例えば、プラズマディスプレイ等)が設置されている。なお、表示装置10は、画面をニ分割する等して、一方の分割画面に患者の在室、不在を一括して表示
し、他方の分割画面に患者の呼出表示をするようにしてもよい。
更に、採血室Aの入口の外には、採血受付11が設置されている。この採血受付11は、診察券などから患者IDを取得して検査受付を行い、受付をした患者に対しては検査受付票としての非接触式のRF−ID媒体12を発行する。そして、RF−ID媒体12の患者情報を採血管準備装置1へ出力するように設定されている。なお、RF−ID媒体12としては、カード型式であってもよく、リストバンドであってもよく、帳票型式であってもよく、その形態は問わないが、非接触式でリードライトできるものであればよい。
採血管準備装置1は、採血受付11の情報を取得し、受付が済んだ患者のIDを基に医事コンピュータなどの上位コンピュータのデータベースへアクセスし、当該患者の採血検査情報を取得する。そして、この患者情報に基づいて検査項目ごとにこれに対応する採血管の種類を選択し、選択した採血管に患者IDや検査項目及び採血量、日付などの必要事項をバーコード形式でプリントしたラベルを貼付し、患者別に準備されたトレイ13に投入している。なお、トレイ13にも患者IDなどを表示したラベルが貼付されるか、これらの情報をリードライトできるICチップが装着されている。
トレイ搬送装置2は、採血管準備装置1から排出される採血管入りトレイ13を受け取り、2つの連続する採血台3A,3Bの天板作業板の下方を通り、右端に配置された不在者トレイストック装置5まで搬送コンベアが敷設されている。この搬送コンベアは、採血管を収納したトレイ13を各採血台3A,3Bへ供給するコンベア2Aと、採血後の空トレイ13を採血管準備装置1側へ返送するコンベア2Bとが並行して同一レベルで設置されている。またこの搬送コンベアは、所要寸法、例えば、各採血台3A,3Bの長さと同寸法に分断されて連接できるようになされている。これは、設置場所の条件などに適宜対応できるように増設を可能とし、各連接部分でトレイ13の受け渡しをすることにより、全体としては連続した一つのコンベアの機能を果たすようにしたものである。
採血台3A,3Bは、天板作業板の一部に切り欠きが設けられており、下方を通過する供給コンベア2A及び返送コンベア2Bに対してトレイ13の取り出し又は載置ができるようになされている。また天板作業板の切欠きに臨んでバーコードスキャナ14A,14Bが設置されている。
呼出表示装置4A,4Bは、患者の採血受付番号などを表示するディスプレイ15A,15Bと、タッチパネル16A,16Bとが、それぞれ採血台3A,3Bの天板作業板上に立設された一本のステーの上下に支持されている。タッチパネル16A,16Bは、採血作業者が利用するものであり、トレイ13の供給を要請するタッチセンサ(図示せず)と、患者ID並びに検査項目、採血量などの採血検査情報を表示するディスプレイとを備えている。
不在者トレイのストック装置5は、トレイ搬送装置2の搬送経路上に設けられている。この場合、搬送経路の終端側である。ストック装置5は、供給コンベア2A側に面する領域と、返送コンベア2B側に面する領域とに分割されており、前者にはトレイ13の受け渡しをするエレベータ機構17が設けられており、後者にはトレイ13を上下多数段に収納するための収納庫18が設けられている。
次に、このように構成されたトレイ搬送システムの動作態様を説明する。医師の診察を受けた患者で、血液検査が必要な場合、検査指示内容が医師のパソコンを通じて医事コンピュータのデータベース及びオーダリングシステムコンピュータなどに登録される。患者は、採血室へ行き、入口前の受付11で受付を行う。受付11では、カード型式などのRF−ID媒体12を患者に手渡すと共に、受付用のパソコン端末などから当該患者のIDを採血管準備装置1及び制御用パソコン端末8へ連絡する。採血管準備装置1では、前記医事コンピュータなどのデータベースから当該受付患者の患者情報を取得し、患者の検査に必要な採血管を検査項目別に選択して取り出している。そして、患者ID等の情報を印字した識別ラベルを各採血管へ貼付して、患者別にトレイへ収納し、供給コンベア2A上へ排出している。
採血作業現場では、RF−ID媒体12を所持している患者が採血室入口ゲートを通過すると、ゲートに装着したリーダ9が非接触で前記RF−ID媒体12の情報を読み取り、制御用のパソコン端末8へ信号を出力する。そのため、制御用パソコン端末8では、どの患者が採血室Aに在室しているか及びどの患者が不在であるか(出て行った場合と、入室していない場合の両方を含む)の管理を自動的に行うことができる。この管理状況は、例えば、採血室Aの採血作業者から見えやすい壁面に設置したプラズマディスプレイ10等により、一括して表示され、採血作業者が容易に確認できるようにしている。
各採血作業者は、採血作業を開始するに際し又は自己の担当する一人の患者の採血作業が完了すると、タッチパネル16A又は16Bのタッチセンサを操作し、次の患者のトレイ13の供給をトレイ搬送装置2へ要請する。トレイ搬送装置2は、供給コンベア2Aを駆動させて採血管準備装置1で準備されて最初の供給コンベア2A上にストックされているトレイ13を一個分だけ切り出し、以降の供給コンベア2Aを連続して駆動させて搬送する。そして、トレイ13が供給を要請した採血台の切欠き位置へ達すると、一旦、供給コンベア2Aの駆動を停止させ、スキャナ14A又は14Bにトレイ13のラベルなどに記載された患者情報(採血受付番号など)を読み込ませる。
読み込んだトレイ13の患者が採血室Aに不在であるときは、制御用パソコン端末8は、供給コンベア2Aを駆動させて当該トレイ13を不在者トレイストック装置5へ搬送する。なお、この場合の供給コンベア2Aの駆動は、作業者がプラズマディスプレイ10で不在であることを確認しながら手動操作で行ってもよい。不在者トレイのストック装置5は、エレベータ機構17が前記不在者トレイ13を受け取り、昇降して空いている収納庫18へ一時的に収納保管する。しかる後、採血作業者は、次の患者のトレイ13の供給を要請する。
このように、患者が不在である場合は、プラズマディスプレイ10に表示されないか若しくは同ディスプレイ10の不在患者欄に不在表示されており、採血作業者はこれを確認しながら作業を進めるので、不在患者のトレイが採血台へ供給されることはなく、不在患者の呼出が行われることもない。そのため、在室患者のみの採血作業を実施でき、効率が良い。また不在患者のトレイが採血台へストックされることもなく、他の患者の採血管と取り間違いが起こることもない。
一方、採血台へ供給されてきたトレイ13が採血室Aに在室していて採血順番を待っている患者のものである場合は、スキャナ14A又は14Bで読み込んだ患者の採血受付番号を、対応する呼出表示装置4A,4Bのディスプレイ15A又は15Bへ表示する。またスキャナで読み込んだトレイ側からの情報により、タッチパネル16A又は16Bのディスプレイには、当該患者のID、検査項目及び採血量などがデータベースからダウンロードされて表示されている。
在室している患者は、表示装置4A,4Bのいずれかのディスプレイ15A又は15Bに自分の採血受付番号が表示されると、表示された採血台の方へ行き、採血椅子6A又は6Bへ座る。採血作業者は、トレイ側(採血管ラベル)から読み込んだ患者IDと、患者自身とが一致しているかの確認を行う。確認は、タッチパネル16A又は16Bのディスプレイに表示されているトレイ側から読み込んだ患者情報と、データベースからダウンロードした情報と、RF−ID媒体12から読み込んだ情報又は口頭で聞き取った情報とを比較して行えばよい。採血作業者は、表示された検査項目と採血管とが一致しているかの確認を行いながら採血作業を実施する。
検体を採取した採血管は、患者ごとに準備されたラックに立てた状態で並べられる。そして、トレイ13に準備された全ての採血管に検体が採取されると、採血作業者は、ラックを検査工程へ搬送する移送装置(図示せず)へ移載して搬出する。空のトレイ13は、返送コンベア2Bへ載置し、採血管準備装置1側へ返送すればよい。しかる後は、採血作業者は、次の患者のトレイ13の供給を要請し、以下、上述の動作を繰り返して行う。
一方、不在であった患者が採血室Aへ入室した場合は、これを入口ゲートのリーダ9が自動的に読み取り、制御用のパソコン端末8がプラズマディスプレイ10に患者が在室に変更になったことを点滅などの表示で知らせる。これと同時に制御用のパソコン端末8は、不在者トレイストック装置5に該当する患者のトレイ13を採血作業台側へ供給するよう指示する。ストック装置5は、次に採血作業者からトレイ供給の要請があると、この戻ってきた患者のトレイを優先的に供給コンベア2Aへ切り出す。切り出されたトレイが載置されたコンベア2Aは、逆方向へ駆動し、採血台の所定位置へトレイを搬送する。そして、以後は前述した在室患者の場合と同様に、トレイに貼付された識別ラベルから患者情報を読み取り、これを呼出表示装置4A,4Bのディスプレイ15A又は15Bのいずれかに表示して患者を呼び出し、採血するようにしている。
従って、採血作業者は不在患者を一定時間経過ごとに再呼出を行う必要がなく、また不在であった患者は採血室Aへ入室したことを採血作業者へ告知する必要がない。
ところで、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、採血台では、トレイに貼付された識別ラベルの患者情報をスキャナで読み取る場合を説明したが、採血管の識別ラベルの患者情報、検査指示書の患者情報を読み取るようにしてもよく、またICチップを埋め込むか貼り付けるなどして非接触式でリードライトするものであってもよい。非接触式の場合は、自動読み取り、自動での患者呼出し表示、自動での不在者トレイのストック作業が可能である。
本発明の一実施の形態に係るものであり、採血室の全体のレイアウトを示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係るものであり、採血管準備装置と、トレイ搬送装置と、採血台及び呼出表示装置と、不在者トレイストック装置の配置関係を示す平面図である。 本発明の一実施の形態に係るものであり、図2の場合と同配置関係を示す正面図である。
符号の説明
1…採血管準備装置、2…トレイ搬送装置、2A…供給コンベア、2B…返送コンベア、3A,3B…採血台、4A,4B…呼出表示装置、5…不在者トレイストック装置、6A,6B…採血用椅子、7A,7B…待合用長椅子、8…制御用パソコン端末、9…リーダ、10…表示装置(プラズマディスプレイ)、11…採血受付、12…RF−ID媒体(検査受付票)、13…トレイ、14A,14B…スキャナ、15A,15B…呼出ディスプレイ、16A,16B…タッチパネル、17…エレベータ機構、18…収納庫

Claims (1)

  1. RF−IDの非接触式媒体を用いた検査受付票を所持した患者が採血室の入口ゲートを通過すると、リーダが前記検査受付票のデータを受信して当該患者の入退室を自動的に管理する装置と、採血受付された患者の検査項目に応じて採血管の種類を選択して患者ごとのトレイへ収納準備する採血管準備装置と、前記準備されたトレイを採血現場へ搬送する装置と、前記入退室管理装置に接続された患者の呼出を行うための表示装置とから成り、前記トレイ搬送装置は、前記入退室管理装置の信号を受け、該当する患者が採血室に不在の場合は当該患者のトレイを搬送経路上に設けたストックヤードへ搬送し、該当する患者が採血室に在室の場合は当該患者のトレイを採血現場へ供給し、前記患者の呼出表示装置は、該当する患者が在室のときはこれを表示すると共に、採血順番ごとに呼出表示を行い、該当する患者が不在のときはこれを非表示又は不在患者表示とし、次の患者を呼び出し表示させ、採血受付後に、不在であった患者が戻ってきたときは入退室管理装置のリーダがこれを感知してストックヤードから当該患者のトレイを採血現場へ供給させると共に、呼出表示装置の表示を不在から在室に切り替えて呼出表示させることを特徴とするトレイ搬送システム。
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