JP4136338B2 - 芳香族カルボン酸の製造方法 - Google Patents

芳香族カルボン酸の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
芳香族カルボン酸化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族カルボン酸は、メチル置換芳香族化合物(芳香環にメチル基が置換した芳香族化合物)を過マンガン酸カリウムで酸化することによって製造することができ、該製造方法は古くから簡便で有用な方法として知られている(H.T.Clarke, E.R.Taylor, Org. Synth., II, 135 (1943))。該製造方法を利用して芳香族カルボン酸を製造する場合、過マンガン酸カリウム溶液を予め反応系中に仕込んだ後、これに被酸化物質(ここでは、メチル置換芳香族化合物)を滴下することによって行うと、過剰酸化となって副反応が起こるため、目的とする芳香族化合物の収率が低下してしまう。
【0003】
また、この過剰酸化を防ぐため、逆に、被酸化物質を予め反応系中に仕込んだ後、これに過マンガン酸カリウムを分割して添加するか、水溶液として滴下した場合、反応によって生成した二酸化マンガンを反応液から極めて濾去し難く、さらに二酸化マンガンを濾去すると濾過物中に二酸化マンガン以外に目的物が多量に存在することになり、収率を低下させてしまう。さらに、上記以外にも、過マンガン酸カリウムと被酸化物質とを予め反応系中に仕込み、反応させる方法などもあるが、従来の方法はいずれも、過剰酸化による副生成物の生成、生成した二酸化マンガンの濾過性の不良、反応率の低下(未反応物の残存量の増加)、収率の低下などの問題があり、工業的に用いるには不適である。
このため、上記従来の問題を改善した、工業的に有用な芳香族カルボン酸化合物の製造方法の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、過剰酸化による副生成物の生成、反応によって生成する二酸化マンガンの濾過性の不良、反応率の低下(未反応物の残存量の増加)および収率の低下といった従来の問題を改善した、工業的に有用な芳香族カルボン酸化合物の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、少なくとも一つのメチル基を芳香環上に有する芳香族化合物と過マンガン酸カリウム水溶液とを特定の方法で添加することにより、温度コントロールが容易になるため、過剰酸化を抑制し、反応率を向上させ、収率を向上させることができるようになり、その上、反応によって生成する二酸化マンガンを反応液から濾去し易くなり、工業的にも有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は以下の通りである。
(1)少なくとも一つのメチル基を芳香環上に有する芳香族化合物と過マンガン酸カリウム水溶液とを、別々に、かつ連続的または断続的に添加し、芳香族化合物のメチル基をカルボキシル基に酸化することを特徴とする芳香族カルボン酸の製造方法。
(2)芳香族化合物と過マンガン酸カリウムとを、毎分、反応に使用する全量の0.05〜5重量%量ずつ、連続的または断続的に添加することを特徴とする、上記(1)に記載の製造方法。
(3)反応系中に、芳香族化合物または過マンガン酸カリウム水溶液のいずれか一方の一部をあらかじめ仕込んでおくことを特徴とする、上記(1)に記載の製造方法。
(4)芳香族化合物または過マンガン酸カリウム水溶液の、いずれか一方の一部をあらかじめ仕込んだ後、仕込んだ方を、毎分、(反応に使用する全量−仕込量)の0.05〜5重量%量ずつ、連続的または断続的に添加し、かつ仕込んでいない方を、毎分、反応に使用する全量の0.05〜5重量%量ずつ、連続的または断続的に添加する、上記(3)に記載の製造方法。
(5)芳香族化合物または過マンガン酸カリウム水溶液のいずれか一方の仕込量が、反応に使用する全量の5〜15重量%量であることを特徴とする、上記(3)または(4)に記載の製造方法。
(6)過マンガン酸カリウム水溶液の濃度が15〜30重量%であることを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法。
(7)t−ブタノールと水との混合溶媒中で芳香族化合物のメチル基をカルボキシル基に酸化することを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)酸化終了後、反応混合物を50〜90℃で濾過することを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
(9)芳香族化合物が下記一般式(I)
【0007】
【化3】
Figure 0004136338
【0008】
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基を表す。)で示される化合物であり、かつ芳香族カルボン酸が下記一般式(II)
【0009】
【化4】
Figure 0004136338
【0010】
(式中、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基を表す。)で示される化合物である、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の製造方法。
(10)R1、R2、R3、R4及びR5が、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基であり、かつR6、R7、R8、R9及びR10が、それぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基である、上記(9)に記載の製造方法。
(11)芳香族化合物が(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノールであり、かつ芳香族カルボン酸が4−(4−フルオロベンゾイル)−1,3−ベンゼンジカルボン酸である、上記(1)〜(10)のいずれかに記載の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、特に断りのない限り、「芳香族化合物」とは、「少なくとも1つのメチル基を芳香環上に有する芳香族化合物」のことを意味する。
本発明で使用する芳香族化合物としては、芳香環上に少なくとも一つのメチル基を有する限り特に限定されず、芳香族炭化水素であっても、窒素、酸素、硫黄等のヘテロ原子を含む芳香族複素環であってもよく、また単環式であっても多環式であってもよい。好ましくは、下記一般式(I)
【0012】
【化5】
Figure 0004136338
【0013】
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基を表す。)で示される化合物が挙げられ、式中、R1、R2、R3、R4及びR5が、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基である化合物がより好ましい。本発明で使用する芳香族カルボン酸は、芳香環に少なくとも1つのカルボキシル基を有しており、ここでいう芳香環とは芳香族炭化水素であっても、窒素、酸素、硫黄等のヘテロ原子を含む芳香族複素環であってもよく、また単環式であっても多環式であってもよい。好ましくは、下記一般式(II)
【0014】
【化6】
Figure 0004136338
【0015】
(式中、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基を表す。)で示される化合物が挙げられ、式中、R6、R7、R8、R9及びR10が、それぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基である化合物がより好ましい。
【0016】
アルキル基は、直鎖状または分岐鎖状であり、好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは1〜3のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ノニル基、ウンデシル基、ドデシル基が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基である。
【0017】
アルコキシ基は、直鎖状または分岐鎖状であり、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは1〜3のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
【0018】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、好ましくはフッ素原子、塩素原子である。
【0019】
置換基を有していてもよいアリール基における「アリール基」としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられ、好ましくはフェニル基である。ここでいう置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基などが挙げられ、好ましくはハロゲン原子である。アリール基は、これらの置換基で1または2以上置換されていてもよく、置換位置は特に限定はない。置換基を有していてもよいアリール基の好適な具体例としては、例えばフェニル基、4−フルオロフェニル基などが挙げられる。
【0020】
置換基を有していてもよいアシル基における「アシル基」としては、例えば、ベンゾイル基、アセチル基などが挙げられ、好ましくはベンゾイル基、アセチル基である。ここでいう置換基としては、例えば、ハロゲン原子(前記と同義)などが挙げられ、好ましくはフッ素原子である。アシル基は、これらの置換基で1または2以上置換されていてもよく、置換位置は特に限定はない。置換基を有していてもよいアシル基の好適な具体例としては、例えば、ベンゾイル基、アセチル基、4−フルオロベンゾイル基などが挙げられる。
【0021】
置換基を有していもよいアリールアルキル基における「アリール」部は、上記「アリール基」と同義であり、「アルキル部」は直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜8、好ましくは1〜4のアルキル基である。ここでいう置換基としては、例えば、ハロゲン原子(前記と同義)、ヒドロキシル基などが挙げられ、好ましくはフッ素原子、ヒドロキシル基である。アリールアルキル基は、これらの置換基で1または2以上置換されていてもよい。置換位置は特に限定はなく、置換基はアリール部、アルキル部のいずれに有していてもよく、両方同時に有していてもよい。置換基を有していもよいアリールアルキル基の好適な具体例としては、例えばベンジル基、(4−フルオロフェニル)−(ヒドロキシ)−メチル基などが挙げられる。
【0022】
上記一般式(I)で表される化合物の特に好適な具体例としては、(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノールが挙げられ、これを本発明の製造方法の原料として使用すると、抗うつ剤シタロプラムの有用な中間体である4−(4−フルオロベンゾイル)−1,3−ベンゼンジカルボン酸を得ることができる。
【0023】
本発明においては、芳香族化合物と過マンガン酸カリウム水溶液とを特定の方法で添加して反応させることにより、芳香族化合物のメチル基がカルボキシル基に酸化され、芳香族カルボン酸を製造することができる。
【0024】
本発明においては、芳香族化合物と過マンガン酸カリウムとを、反応系中の過マンガン酸カリウムのモル数が(反応系中の芳香族化合物のモル数)×(該化合物の有する過マンガン酸カリウムで酸化されうる官能基数)の値の0.25〜4倍となるように添加するのが好ましい。
【0025】
本発明においては、芳香族化合物と過マンガン酸カリウム水溶液とを、別々に、かつ連続的または断続的に反応系内に添加することが必須である。なお、本発明において、「別々に添加する」とは芳香族化合物と過マンガン酸カリウムをそれぞれ独立した注ぎ口から添加することをいう。また、添加方法は連続的であっても断続的であってもよいが、添加中の反応系内に存在する芳香族化合物と過マンガン酸カリウムの割合が、反応に使用する芳香族化合物と過マンガン酸カリウムの割合とほぼ同じにできる点から、毎分、反応に使用する全量の、好ましくは0.05〜5重量%量ずつ、より好ましくは0.1〜1重量%量ずつ添加する。連続的に添加する場合は、反応に使用する全量の芳香族化合物と過マンガン酸カリウム水溶液をそれぞれ連続的に添加する。断続的に添加する場合は、反応に使用する全量の芳香族化合物と過マンガン酸カリウム水溶液をそれぞれ複数に分割して断続的に添加する。後者の場合、添加中の反応系内に存在する芳香族化合物と過マンガン酸カリウムの割合が、反応に使用する芳香族化合物と過マンガン酸カリウムの割合とほぼ同じにできる点から、芳香族化合物の分割数と過マンガン酸カリウムの分割数が同じであることが好ましい。当該分割数は、反応スケールにもよるが、反応熱が除熱され、後述の反応温度範囲内に保つことができる限り特に制限はなく、反応スケールが100モルスケールの場合、通常は20分割以上、好ましくは20分割〜100分割、より好ましくは30分割〜80分割である。
【0026】
本発明においては、滴下、注入のどちらの添加方法でもかまわない。また、添加に要する時間は、反応スケールにもよるが、反応熱が除熱され、後述の温度範囲内に保つことができる限り特に制限はない。
【0027】
本発明においては、過マンガン酸カリウムの使用量は芳香族化合物の種類によって異なるが、通常、過マンガン酸カリウムのモル数が、(反応に使用する芳香族化合物のモル数)×(該化合物の有する過マンガン酸カリウムで酸化されうる官能基数)の0.25〜4倍、好ましくは1〜3倍となる量である。過マンガン酸カリウムの使用量が0.25倍未満となる量であると、芳香族化合物の芳香環上のメチル置換基のカルボキシル基への酸化が不十分となり、目的とする芳香族カルボン酸の収率が低下する。逆に4倍となる量を超えると、過剰酸化が起こり、芳香族カルボン酸が分解してしまって収率が低下する恐れがあるので好ましくない。なお、過マンガン酸カリウムで酸化されうる基としては、例えば、芳香環に置換したアルキル基(メチル基を含む)、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、ハロゲノメチル基、ホルミル基などが挙げられる。
【0028】
本発明においては、過マンガン酸カリウムは水溶液として添加する。水溶液とすることによって、上述の方法での添加が容易となる。水溶液の濃度としては、反応性及び経済性の観点から、15〜30重量%が好ましく、さらに好ましくは20〜25重量%である。また、過マンガン酸カリウムが析出するのを防ぐため、過マンガン酸カリウム水溶液は、添加時まで保温しておくことが好ましい。保温温度は40〜90℃が好ましく、さらに好ましくは70〜85℃である。
【0029】
また、本発明においては、反応系中に芳香族化合物または過マンガン酸カリウム水溶液のいずれか一方の一部をあらかじめ仕込んでおいてもよい。仕込量は、芳香族化合物であっても過マンガン酸カリウムであっても同じであり、反応に使用する全量の、好ましくは5〜15重量%量、より好ましくは7〜12重量%量である。
【0030】
反応系中に芳香族化合物または過マンガン酸カリウム水溶液のいずれか一方の一部をあらかじめ仕込んでおく場合、仕込んだ後、仕込んだ方を、毎分、(反応に使用する全量−仕込量)の0.05〜5重量%量ずつ、連続的または断続的に添加し、かつ仕込んでいない方を、毎分、反応に使用する全量の0.05〜5重量%量ずつ、連続的または断続的に添加するのが好ましい。また、過マンガン酸カリウムをあらかじめ仕込んだ場合、芳香族化合物の最初の添加量は、(反応系中の芳香族化合物のモル数):(反応系中の過マンガン酸カリウムのモル数)=10:3〜3:10となる量であるのが好ましく、10:5〜5:10がより好ましい。芳香族化合物をあらかじめ仕込んだ場合、過マンガン酸カリウム水溶液の最初の添加量は、(反応系中の芳香族化合物のモル数):(反応系中の過マンガン酸カリウムのモル数)=10:3〜3:10となる量であるのが好ましく、5:10〜10:10がより好ましい。
【0031】
本発明で使用できる溶媒としては、例えば水、t−ブタノール、t−アミルアルコール、アセトン、ピリジン等の有機溶媒及びそれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくはt−ブタノールと水との混合溶媒であり、この時の好ましいt−ブタノールと水との割合(重量比)は、2:1〜1:3、より好ましくは1:1〜1:2である。なお、溶媒の使用量は、撹拌が可能である限り特に制限はないが、通常は芳香族化合物に対して1〜60重量倍量使用され、好ましくは10〜40重量倍量である。本発明においては、芳香族化合物はこれらの溶媒の溶液として添加することができる。
【0032】
本発明は、通常50〜100℃、好ましくは70〜85℃で芳香族化合物と過マンガン酸カリウムとを添加しながら撹拌する。滴下終了後、反応が完結しているかどうかは、HPLCやヨウ化カリウムデンプン紙で確認することができ、反応が完結していない場合には、通常50〜100℃、好ましくは75〜85℃で、反応が完結するまでさらに撹拌する。撹拌は、芳香族化合物及びその使用量にもよるが、通常添加終了後3〜20時間、好ましくは5〜10時間行う。
【0033】
本発明においては、濾過時における容積効率を向上させるために、反応終了後に反応液を濃縮してもよい。なお、濃縮は、溶媒の量が通常濃縮前の30〜90重量%量、好ましくは50〜80重量%量となるように行う。
【0034】
本発明においては、酸化終了後、反応混合物を通常50〜90℃、好ましくは50〜80℃、より好ましくは60〜70℃で濾過するのが好ましい。50℃よりも低い温度では目的物の二酸化マンガンへの吸着が生じやすくなって収率が低下し、90℃よりも高い温度では用いる溶媒によっては蒸発しやすくなり好ましくない。
【0035】
反応液を濾過すると、濾過開始後、まず濾液が連続的に落ち始めてから、次に断続的に落ちるようになり、最終的に落ちなくなるが、本発明においては、(濾過の開始)〜(濾液が連続的に落ちる状態から断続的に落ちる状態に変わる直前)の時間を濾過時間とする。
【0036】
濾過速度とは、(濾過量)÷(濾過面積)÷(濾過時間)で算出される値である。濾過速度値を比較する際には、濾過条件(濾過温度、濾過圧)を同じにして濾過時間を測定することが重要である。さらに正確に比較するため、反応液のケーキ厚および濾過面の面積を同じにして濾過時間を測定するのが好ましい。
【0037】
本発明において、反応液を濾過後、得られた濾液から目的物である芳香族カルボン酸を取り出す方法としては種々の方法を用いることができる。例えば、濾液に酸を加えることにより芳香族カルボン酸を結晶として析出させ、濾取することができる。しかしながら、この方法で析出する結晶は細かく、濾過に時間がかかるうえに、析出した結晶に不純物を含みやすい。このため、この方法で取り出した場合、さらなる精製を必要とする。そこで、本発明者らは、上記問題を解決するため研究を行った結果、酸の溶液に芳香族カルボン酸を含む溶液を滴下すると得られる結晶が大きくなり、濾過時間を短縮でき、さらに結晶に不純物を含みにくくなることを見出した。具体的には、反応混合液を濾過した濾液を、酸性の溶液中に、通常20〜80℃、好ましくは60〜65℃で加えることにより結晶性に優れ、かつ不純物の少ない芳香族カルボン酸を得ることができる。ここでいう酸性の溶液とはpHが0〜7の範囲内にある限り、いかなる酸を含む溶液であってもよく、例えば、通常は塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、好ましくは塩酸、硫酸を含む溶液が挙げられる。なお、結晶化した芳香族カルボン酸を含む混合液は、通常10〜80℃、好ましくは25〜55℃で濾過する。
【0038】
本発明の芳香族カルボン酸の製造方法の好適な態様の具体例としては、例えば以下のような方法が挙げられる。反応に使用する過マンガン酸カリウムの一部と水とを予め反応系に仕込み、これを加熱溶解して水溶液とした後、芳香族化合物の反応溶媒の溶液と残りの加熱溶解させた過マンガン酸カリウム水溶液とを別々の注ぎ口から、本発明の条件1および2を満足するように滴下・撹拌する。
【0039】
本発明で用いる芳香族化合物は、例えば米国特許第3835167号に記載の方法によって製造することができる。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0041】
実施例1
過マンガン酸カリウム27.1gを含む水溶液112.1gを反応容器に加えて、75〜85℃に加熱し、後記製造例の方法で得られた(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノール60gを含む87%t−ブタノール水溶液600gと過マンガン酸カリウム244gを含む水溶液1009gとを、別々の注ぎ口から、80〜85℃で、毎分、(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノールは反応に使用する全量の0.2〜0.4重量%量ずつ、過マンガン酸カリウムは(反応に使用する全量−仕込量)の0.2〜0.5重量%量ずつとなるように調節しながら、それぞれ5時間かけて連続的に添加した。さらに、80〜85℃で2時間撹拌し、ヨウ化カリウムデンプン紙が陰性になったことを確認した。80〜100℃に加熱し、溶媒(t−ブタノール水溶液)517gを留去した。60〜70℃まで1.1時間かけて冷却し、85m/m径の濾紙を使用し、同温度で、濾過圧を10kPaとして吸引濾過した。濾過時間は80秒であった。濾過速度は2390L/h/m2(ケーキ厚100m/m換算)であった。濾過終了後、濾過物を50〜70℃の温水180gで洗浄した。35%塩酸110gと水110gを混合して(pH1以下)60〜65℃に保温し、先の濾液922.4gを同温度で滴下した。30℃まで冷却し、生じた結晶を濾取し、減圧下乾燥して、4−(4−フルオロベンゾイル)−1,3−ベンゼンジカルボン酸56.8gを得た。収率は75.6%で、そのHPLC純度は94.7%であった。そのNMRデータは以下の通りであった。
【0042】
1H−NMR(DMSO−d6、400MHz)δ=7.31(2H,t,J=9Hz),7.55(1H,d,J=8Hz),7.70(2H,dd,J=9Hz,J=5Hz),8.23(1H,dd,J=8Hz,J=2Hz),8.51(1H,d,J=2Hz),13.52(2H,br)ppm
【0043】
実施例2
87%t−ブタノール水溶液17.5kgと水34.9kgおよび製造例で得られた(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノール1.15kgを含む87%t−ブタノール水溶液11.0kgを反応容器に仕込み、75〜82℃に加熱した後、(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノール10.42kgを含む87%t−ブタノール水溶液99.4kgと過マンガン酸カリウム52.7kgを含む水溶液228.5kgとを、別々の注ぎ口から、80〜82℃で、毎分、(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノールは、(反応に使用する全量−仕込量)の0.2〜0.3重量%量ずつ、過マンガン酸カリウムは、反応に使用する全量の0.2〜0.3重量%量ずつとなるように調節しながら、それぞれ6.5時間かけて連続的に添加した。さらに、80〜85℃で6時間撹拌し、ヨウ化カリウムデンプン紙が陰性になったことを確認した。80〜90℃で、溶媒(t−ブタノール水溶液)111kgを留去した。約65℃まで2時間40分かけて冷却し、950m/m径の濾布を使用し、同温度で、濾過圧を10kPaとして吸引濾過した。濾過時間は6分23秒であった。ケーキ厚は50m/mで、濾過速度は860kg/h/m2(ケーキ厚100m/m換算)であった。濾過物を50〜70℃の温水34.9kgで洗浄した。洗浄時間は10分であった。35%塩酸21.6kgと温水38kgを混合して(pH1以下)60〜65℃に保温し、先の濾液244.8kgを同温度で3時間かけて滴下した。50℃まで65分かけて冷却し、600m/m径の濾布を使用し濾過した。濾過時間は17秒であった。ケーキ厚は50m/m、濾過速度は40000kg/h/m2(100m/m換算)であった。温水31kgで洗浄(洗浄時間46秒)し、ついで温水38kgでさらに洗浄した(洗浄時間67秒)。減圧下、80℃で乾燥し、4−(4−フルオロベンゾイル)−1,3−ベンゼンジカルボン酸11.13kgを得た。収率は76.9%で、そのHPLC純度は94.3%であり、実施例1と同様のNMRデータを示した。
【0044】
比較例
水379gおよび製造例の方法で得られた(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノール78.7gを含む87%t−ブタノール水溶液501.4gを反応容器に加えて、60〜65℃になるまで加熱し、過マンガン酸カリウム357.7gを、反応系内を80〜83℃の温度に保ちながら5時間かけて添加した。さらに、80〜83℃で2時間撹拌し、ヨウ化カリウムデンプン紙が陰性になったことを確認した。ついで、80〜100℃になるまで加熱し、溶媒(t−ブタノール水溶液)300gを留去した。60〜70℃になるまで5時間かけて冷却し、85m/m径の濾紙を使用し、同温度で、濾過圧を10kPaとして吸引濾過した。濾過時間は13分30秒であった。濾過速度は360L/h/m2(ケーキ厚100m/m換算)であった。濾過物を50〜70℃の温水237gで洗浄した。35%塩酸147gと水143gを混合して(pH1以下)60〜65℃に保温し、先の濾液881gを同温度で滴下した。30℃まで冷却し、生じた結晶を濾取した。減圧下乾燥して、4−(4−フルオロベンゾイル)−1,3−ベンゼンジカルボン酸72.0gを得た。収率は73.1%で、そのHPLC純度は91.9%であった。
【0045】
製造例
窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン9.05kgにマグネシウム2.73kgおよびヨウ素23gを加えた。室温で4-ブロモフルオロベンゼン350gを加えて反応の開始を確認した後、テトラヒドロフラン35.6kgを加えた。4-ブロモフルオロベンゼン19.65kgを20〜50℃で滴下した。反応液を0〜5℃に冷却し、2,4-ジメチルベンズアルデヒド13.75kgを0〜30℃で滴下した。反応終了を確認した後、塩化アンモニウム21.6kgを水74.6kgに溶解した溶液に反応液を滴下した。有機層を減圧下で濃縮し、87%t−ブタノール水溶液13.6kgを加えてさらに減圧濃縮した。濃縮残渣をNMRにて分析し、(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノールであることを確認した。
【0046】
1H−NMR(CDCl3、400MHz)δ=2.05(1H,d,J=4Hz),2.21(3H,s),2.31(3H,s),5.96(1H,d,J=4Hz),6.98(1H,s),7.00(2H,t,J=9Hz),7.05(1H,d,J=8Hz),7.29(2H,dd,J=9Hz,J=5Hz),7.33(1H,d,J=8Hz)ppm
87%t−ブタノール水溶液198kgを加えて溶解し、全重量を秤量すると221.4kgであり、溶液に含まれる(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノールはHPLC分析により23.21kgであった。その収率は99.66%であった。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の製造方法により、過剰酸化による副生成物の生成、反応によって生成する二酸化マンガンの濾過性の不良、反応率の低下(未反応物の残存量の増加)、収率の低下といった従来の問題を改善でき、工場での大スケールの反応に過マンガン酸カリウム酸化を使用でき、本発明の方法は産業上、非常に有用な方法である。

Claims (11)

  1. 少なくとも一つのメチル基を芳香環上に有する芳香族化合物と過マンガン酸カリウム水溶液とを、別々に、かつ連続的または断続的に添加し、芳香族化合物のメチル基をカルボキシル基に酸化することを特徴とする芳香族カルボン酸の製造方法。
  2. 芳香族化合物と過マンガン酸カリウムとを、毎分、反応に使用する全量の0.05〜5重量%量ずつ、連続的または断続的に添加することを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  3. 反応系中に、芳香族化合物または過マンガン酸カリウム水溶液のいずれか一方の一部をあらかじめ仕込んでおくことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  4. 芳香族化合物または過マンガン酸カリウム水溶液の、いずれか一方の一部をあらかじめ仕込んだ後、仕込んだ方を、毎分、(反応に使用する全量−仕込量)の0.05〜5重量%量ずつ、連続的または断続的に添加し、かつ仕込んでいない方を、毎分、反応に使用する全量の0.05〜5重量%量ずつ、連続的または断続的に添加する、請求項3に記載の製造方法。
  5. 芳香族化合物または過マンガン酸カリウム水溶液のいずれか一方の仕込量が、反応に使用する全量の5〜15重量%量であることを特徴とする、請求項3または4に記載の製造方法。
  6. 過マンガン酸カリウム水溶液の濃度が15〜30重量%であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. t−ブタノールと水との混合溶媒中で芳香族化合物のメチル基をカルボキシル基に酸化することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 酸化終了後、反応混合物を50〜90℃で濾過することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 芳香族化合物が下記一般式(I)
    Figure 0004136338
    (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基を表す。)で示される化合物であり、かつ芳香族カルボン酸が下記一般式(II)
    Figure 0004136338
    (式中、R6、R7、R8、R9及びR10はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基を表す。)で示される化合物である、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 1、R2、R3、R4及びR5が、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基であり、かつR6、R7、R8、R9及びR10が、それぞれ独立して水素原子、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいアリールアルキル基である、請求項9に記載の製造方法。
  11. 芳香族化合物が(2,4−ジメチルフェニル)−(4−フルオロフェニル)メタノールであり、かつ芳香族カルボン酸が4−(4−フルオロベンゾイル)−1,3−ベンゼンジカルボン酸である、請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
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