JP3495417B2 - 2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法 - Google Patents
2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C201/00—Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
- C07C201/06—Preparation of nitro compounds
- C07C201/08—Preparation of nitro compounds by substitution of hydrogen atoms by nitro groups
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は中間体の製造法に関す
る。更に詳しくは2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ
−6−ニトロ安息香酸類の製造方法に関する。
る。更に詳しくは2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ
−6−ニトロ安息香酸類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−
6−ニトロ安息香酸類は、医薬の原料として、重要な中
間体である。2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6
−ニトロ安息香酸類はこれを、還元することにより、医
薬の原料として重要な中間体である2−アルコキシ−6
−アミノ安息香酸類を得る事ができる。
6−ニトロ安息香酸類は、医薬の原料として、重要な中
間体である。2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6
−ニトロ安息香酸類はこれを、還元することにより、医
薬の原料として重要な中間体である2−アルコキシ−6
−アミノ安息香酸類を得る事ができる。
【0003】ところで2−アルコキシ−6−アミノ安息
香酸類の合成法としては、例えば次のような方法が文献
に見られる。 1)J.Am.Chem.Soc.99 3734
(1977)によると、m−ジニトロベンゼンをメタノ
ール中、KCNで処理し2−メトキシ−6−ニトロベン
ゾニトリルとし、還元して2−アミノ−6−メトキシベ
ンゾニトリルとし、さらに、加水分解し、2−アミノ−
6−メトキシ安息香酸を得ている(m−ジニトロベンゼ
ンからの収率17%)。 2)Aust.J.Chem.33 2777 (19
80)によると、2,6−ジニトロ安息香酸から収率4
5%で、2−アミノ−6−メトキシ安息香酸を得てい
る。しかし、1)の方法は、工程が複雑、長い、収率が
低い、等の問題があり、また、2)の方法は、原料が高
価、収率が低い、等の問題があり、いずれの方法も2−
アルコキシ−6−アミノ安息香酸類の工業的に有利な製
造方法とはいい難い。
香酸類の合成法としては、例えば次のような方法が文献
に見られる。 1)J.Am.Chem.Soc.99 3734
(1977)によると、m−ジニトロベンゼンをメタノ
ール中、KCNで処理し2−メトキシ−6−ニトロベン
ゾニトリルとし、還元して2−アミノ−6−メトキシベ
ンゾニトリルとし、さらに、加水分解し、2−アミノ−
6−メトキシ安息香酸を得ている(m−ジニトロベンゼ
ンからの収率17%)。 2)Aust.J.Chem.33 2777 (19
80)によると、2,6−ジニトロ安息香酸から収率4
5%で、2−アミノ−6−メトキシ安息香酸を得てい
る。しかし、1)の方法は、工程が複雑、長い、収率が
低い、等の問題があり、また、2)の方法は、原料が高
価、収率が低い、等の問題があり、いずれの方法も2−
アルコキシ−6−アミノ安息香酸類の工業的に有利な製
造方法とはいい難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の2−アルコキシ
−6−アミノ安息香酸類の製造方法では、煩雑な操作ま
たは高価な原料を必要とし、目的化合物を工業的に安価
に製造できる方法とはいいがたい。従って、2−アルコ
キシ−6−アミノ安息香酸類に容易に誘導する事のでき
る中間体並びにその製造方法の確立が望まれている。
−6−アミノ安息香酸類の製造方法では、煩雑な操作ま
たは高価な原料を必要とし、目的化合物を工業的に安価
に製造できる方法とはいいがたい。従って、2−アルコ
キシ−6−アミノ安息香酸類に容易に誘導する事のでき
る中間体並びにその製造方法の確立が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく鋭意検討の結果、2−アルコキシ−6−アミノ
安息香酸類に容易に誘導することのできる化合物(中間
体)の製造法を見いだし本発明を完成させたものであ
る。
決すべく鋭意検討の結果、2−アルコキシ−6−アミノ
安息香酸類に容易に誘導することのできる化合物(中間
体)の製造法を見いだし本発明を完成させたものであ
る。
【0006】即ち、本発明は
(1)式(1)
【0007】
【化3】
【0008】(式(1)中、Rはハロゲンで置換してい
てもよいアルキル基を表し、X1 およびX2 はハロゲン
原子を表し、X1 およびX2 は同種であっても、異なっ
ていてもよい。)で示される2−アルコキシ−3,5−
ジハロゲノ安息香酸類をニトロ化する事を特徴とする式
(2)
てもよいアルキル基を表し、X1 およびX2 はハロゲン
原子を表し、X1 およびX2 は同種であっても、異なっ
ていてもよい。)で示される2−アルコキシ−3,5−
ジハロゲノ安息香酸類をニトロ化する事を特徴とする式
(2)
【0009】
【化4】
【0010】(式(2)においてR、X1 およびX2 は
式(1)におけるのと同様な意味を表す)で示される2
−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香
酸類の製造方法 (2)ニトロ化剤が硝酸である前項(1)に記載の2−
アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸
類の製造方法 (3)硫酸または燐酸の存在下、硝酸または硝酸塩を用
いてニトロ化する前(2)の2−アルコキシ−3,5−
ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法 (4)反応温度が、−20〜100℃である前項
(1)、(2)または(3)に記載の2−アルコキシ−
3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法 (5)硫酸または燐酸の含水率が0〜50重量%の反応
条件下でニトロ化する前項(4)に記載の2−アルコキ
シ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造
方法に関する。
式(1)におけるのと同様な意味を表す)で示される2
−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香
酸類の製造方法 (2)ニトロ化剤が硝酸である前項(1)に記載の2−
アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸
類の製造方法 (3)硫酸または燐酸の存在下、硝酸または硝酸塩を用
いてニトロ化する前(2)の2−アルコキシ−3,5−
ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法 (4)反応温度が、−20〜100℃である前項
(1)、(2)または(3)に記載の2−アルコキシ−
3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法 (5)硫酸または燐酸の含水率が0〜50重量%の反応
条件下でニトロ化する前項(4)に記載の2−アルコキ
シ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造
方法に関する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。前記式
(1)においてRで示されるハロゲンで置換していても
よいアルキル基とは、炭素数1〜10の直鎖または分岐
鎖のアルキル基叉はそれらのハロゲン置換物をいう。置
換ハロゲン原子の好ましい例は塩素叉はフッ素である。
これらの基の具体例としては例えばメチル、エチル、n
−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等
のアルキル基、トリフルオロメチル、ジクロロエチル等
のハロゲン置換アルキル基が挙げられる。また、前記式
(1)においてX1 叉はX2 で示されるハロゲン原子と
は、塩素、臭素、ヨウ素叉はフッ素を意味する。好まし
いものは塩素、臭素である。
(1)においてRで示されるハロゲンで置換していても
よいアルキル基とは、炭素数1〜10の直鎖または分岐
鎖のアルキル基叉はそれらのハロゲン置換物をいう。置
換ハロゲン原子の好ましい例は塩素叉はフッ素である。
これらの基の具体例としては例えばメチル、エチル、n
−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等
のアルキル基、トリフルオロメチル、ジクロロエチル等
のハロゲン置換アルキル基が挙げられる。また、前記式
(1)においてX1 叉はX2 で示されるハロゲン原子と
は、塩素、臭素、ヨウ素叉はフッ素を意味する。好まし
いものは塩素、臭素である。
【0012】式(2)で示される2−アルコキシ−3,
5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の具体的化合物
としては、例えば、3,5−ジクロロ−2−メトキシ−
6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ−2−エトキシ
−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ−2−n−プ
ロポキシ−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ−2
−iso−プロポキシ−6−ニトロ安息香酸、2−n−
ブトキシ−3,5−ジクロロ−6−ニトロ安息香酸、2
−iso−ブトキシ−3,5−ジクロロ−6−ニトロ安
息香酸、2−sec−ブトキシ−3,5−ジクロロ−6
−ニトロ安息香酸、2−tert−ブトキシ−3,5−
ジクロロ−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ−2
−ペントキシ−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ
−2−ヘキソキシ−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジク
ロロ−2−トリフルオロメトキシ−6−ニトロ安息香
酸、3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−6−ニト
ロ安息香酸、5−ブロモ−3−クロロ−2−メトキシ−
6−ニトロ安息香酸、3−ブロモ−5−クロロ−2−エ
トキシ−6−ニトロ安息香酸、5−ブロモ−3−クロロ
−2−エトキシ−6−ニトロ安息香酸、3−ブロモ−5
−クロロ−6−ニトロ−2−トリフルオロメトキシ安息
香酸等を挙げることが出来る。
5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の具体的化合物
としては、例えば、3,5−ジクロロ−2−メトキシ−
6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ−2−エトキシ
−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ−2−n−プ
ロポキシ−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ−2
−iso−プロポキシ−6−ニトロ安息香酸、2−n−
ブトキシ−3,5−ジクロロ−6−ニトロ安息香酸、2
−iso−ブトキシ−3,5−ジクロロ−6−ニトロ安
息香酸、2−sec−ブトキシ−3,5−ジクロロ−6
−ニトロ安息香酸、2−tert−ブトキシ−3,5−
ジクロロ−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ−2
−ペントキシ−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジクロロ
−2−ヘキソキシ−6−ニトロ安息香酸、3,5−ジク
ロロ−2−トリフルオロメトキシ−6−ニトロ安息香
酸、3−ブロモ−5−クロロ−2−メトキシ−6−ニト
ロ安息香酸、5−ブロモ−3−クロロ−2−メトキシ−
6−ニトロ安息香酸、3−ブロモ−5−クロロ−2−エ
トキシ−6−ニトロ安息香酸、5−ブロモ−3−クロロ
−2−エトキシ−6−ニトロ安息香酸、3−ブロモ−5
−クロロ−6−ニトロ−2−トリフルオロメトキシ安息
香酸等を挙げることが出来る。
【0013】本発明において原料として用いられる式
(1)の2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ安息香酸
類は、例えば、A.8(1938) 208,211
に記載の方法に従い、例えば、2−メトキシ安息香酸を
酢酸中、塩素で処理する事により、3,5−ジクロロ−
2−メトキシ安息香酸を得ることが出来る。同様にし
て、2−アルコキシ安息香酸類より、対応する2−アル
コキシ−3,5−ジハロゲノ安息香酸類を容易に得るこ
とが出来る。
(1)の2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ安息香酸
類は、例えば、A.8(1938) 208,211
に記載の方法に従い、例えば、2−メトキシ安息香酸を
酢酸中、塩素で処理する事により、3,5−ジクロロ−
2−メトキシ安息香酸を得ることが出来る。同様にし
て、2−アルコキシ安息香酸類より、対応する2−アル
コキシ−3,5−ジハロゲノ安息香酸類を容易に得るこ
とが出来る。
【0014】本発明の製造法において用いられる硝酸ま
たは硝酸塩は、2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ安
息香酸類に対して、大過剰の硝酸を用いても良いが、好
ましくは、0.8〜1.3当量、さらに好ましくは、
1.0〜1.2当量である。ニトロ化反応は、大過剰の
硝酸中へ少量づつ2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ
安息香酸類を添加しても良いが、2−アルコキシ−3,
5−ジハロゲノ安息香酸類を硫酸または燐酸に、溶解ま
たは懸濁させ、硝酸または硝酸塩を少量づつ添加するの
が、安全上好ましい。さらに好ましくは、硝酸を硫酸ま
たは燐酸に混合した混酸を用いる。混酸は、通常、硫酸
または燐酸を冷却、攪拌しながら、硝酸を滴下する等し
て作られる。又、硝酸と、硫酸または燐酸の混合比率
(重量比)は特に限定されないが、発熱制御面および装
置材質面および反応時の含水率の調整面を考え1〜10
程である。硫酸または燐酸の含水率は下記で計算され、 硫酸または燐酸の含水率=水分×100/(水分+硫酸
または燐酸) 0〜50重量%が良く、さらに好ましくは、0〜30重
量%である。
たは硝酸塩は、2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ安
息香酸類に対して、大過剰の硝酸を用いても良いが、好
ましくは、0.8〜1.3当量、さらに好ましくは、
1.0〜1.2当量である。ニトロ化反応は、大過剰の
硝酸中へ少量づつ2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ
安息香酸類を添加しても良いが、2−アルコキシ−3,
5−ジハロゲノ安息香酸類を硫酸または燐酸に、溶解ま
たは懸濁させ、硝酸または硝酸塩を少量づつ添加するの
が、安全上好ましい。さらに好ましくは、硝酸を硫酸ま
たは燐酸に混合した混酸を用いる。混酸は、通常、硫酸
または燐酸を冷却、攪拌しながら、硝酸を滴下する等し
て作られる。又、硝酸と、硫酸または燐酸の混合比率
(重量比)は特に限定されないが、発熱制御面および装
置材質面および反応時の含水率の調整面を考え1〜10
程である。硫酸または燐酸の含水率は下記で計算され、 硫酸または燐酸の含水率=水分×100/(水分+硫酸
または燐酸) 0〜50重量%が良く、さらに好ましくは、0〜30重
量%である。
【0015】ニトロ化の反応温度は−20〜100℃で
行われるが、好ましくは−10〜30℃であり、叉反応
時間は添加に要する時間も含め、通常、0.5〜10時
間で充分である。反応が終了したならば、反応液を、例
えば、氷水あけして結晶を取り出す。
行われるが、好ましくは−10〜30℃であり、叉反応
時間は添加に要する時間も含め、通常、0.5〜10時
間で充分である。反応が終了したならば、反応液を、例
えば、氷水あけして結晶を取り出す。
【0016】本発明で目的とする式(2)の化合物は必
要により精製する事も出来る。精製は例えば、2−アル
コキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類を
そのナトリウム塩またはカリウム塩の水溶液として、活
性炭または活性白土で処理し、酸析して精製された2−
アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸
類を得る事が出来る。また有機溶媒等を用いて再結晶さ
せ精製する方法も採用できる。目的物の純度はLC(高
速液体クロマトグラフィー)で容易に測定される。
要により精製する事も出来る。精製は例えば、2−アル
コキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類を
そのナトリウム塩またはカリウム塩の水溶液として、活
性炭または活性白土で処理し、酸析して精製された2−
アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸
類を得る事が出来る。また有機溶媒等を用いて再結晶さ
せ精製する方法も採用できる。目的物の純度はLC(高
速液体クロマトグラフィー)で容易に測定される。
【0017】2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6
−ニトロ安息香酸類はこれを還元することによって医薬
中間体として有用な2−アルコキシ−6−アミノ安息香
酸類に誘導される。
−ニトロ安息香酸類はこれを還元することによって医薬
中間体として有用な2−アルコキシ−6−アミノ安息香
酸類に誘導される。
【0018】
【実施例】実施例によって本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるもので
ない。
るが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるもので
ない。
【0019】実施例1
98%硫酸460gに3,5−ジクロロ−2−メトキシ
安息香酸110.5gを加え、98%硫酸90gに95
%硝酸34.5gを添加して得た混酸を、撹はん下−5
〜0℃で、1時間で滴下した。さらに1時間撹はん後、
氷水あけし、濾過、水洗し、得られたケーキを、水40
0gおよび85%水酸化カリウム26gからなる溶液に
加え、活性白土5gを加え、30分間撹はんし、濾過し
た。濾液に35%塩酸を0〜5℃で滴下し、pH1とし
た。濾過、水洗、乾燥し、3,5−ジクロロ−2−メト
キシ−6−ニトロ安息香酸107gを得た。(LC純度
98.7%、 収率80%、 融点122℃) 本反応において、硫酸の含水率は反応開始時2%、反応
終了時3.9%であった。反応終了時の含水率は次の式
に依った。 (硫酸中の水分+硝酸中の水分+反応生成水)÷(硫酸
+硝酸中の水分+反応生成水)
安息香酸110.5gを加え、98%硫酸90gに95
%硝酸34.5gを添加して得た混酸を、撹はん下−5
〜0℃で、1時間で滴下した。さらに1時間撹はん後、
氷水あけし、濾過、水洗し、得られたケーキを、水40
0gおよび85%水酸化カリウム26gからなる溶液に
加え、活性白土5gを加え、30分間撹はんし、濾過し
た。濾液に35%塩酸を0〜5℃で滴下し、pH1とし
た。濾過、水洗、乾燥し、3,5−ジクロロ−2−メト
キシ−6−ニトロ安息香酸107gを得た。(LC純度
98.7%、 収率80%、 融点122℃) 本反応において、硫酸の含水率は反応開始時2%、反応
終了時3.9%であった。反応終了時の含水率は次の式
に依った。 (硫酸中の水分+硝酸中の水分+反応生成水)÷(硫酸
+硝酸中の水分+反応生成水)
【0020】実施例2
98%硫酸460gに3,5−ジクロロ−2−メトキシ
安息香酸110.5gを加え、98%硫酸90gに95
%硝酸34.5gを添加して得た混酸を、撹はん下20
〜25℃で、1時間で滴下した。さらに1時間撹はん
後、氷水あけし、濾過、水洗し、得られたケーキを、水
400gおよび85%水酸化カリウム26gからなる溶
液に加え、活性白土5gを加え、30分間撹はんし、濾
過した。濾液に35%塩酸を0〜5℃で滴下し、pH1
とした。濾過、水洗、乾燥し、3,5−ジクロロ−2−
メトキシ−6−ニトロ安息香酸92gを得た。(LC純
度98.5%、 収率69%、)
安息香酸110.5gを加え、98%硫酸90gに95
%硝酸34.5gを添加して得た混酸を、撹はん下20
〜25℃で、1時間で滴下した。さらに1時間撹はん
後、氷水あけし、濾過、水洗し、得られたケーキを、水
400gおよび85%水酸化カリウム26gからなる溶
液に加え、活性白土5gを加え、30分間撹はんし、濾
過した。濾液に35%塩酸を0〜5℃で滴下し、pH1
とした。濾過、水洗、乾燥し、3,5−ジクロロ−2−
メトキシ−6−ニトロ安息香酸92gを得た。(LC純
度98.5%、 収率69%、)
【0021】実施例3
98%硫酸460gに3,5−ジクロロ−2−エトキシ
安息香酸117.5gを加え、98%硫酸90gに95
%硝酸34.0gを添加して得た混酸を、撹はん下−5
〜0℃で、1時間で滴下した。さらに1時間撹はん後、
氷水あけし、濾過、水洗し、得られたケーキを、水40
0gおよび85%水酸化カリウム26gからなる溶液に
加え、活性炭5gを加え、30分間撹はんし、濾過し
た。濾液に35%塩酸を0〜5℃で滴下し、pH1とし
た。濾過、水洗、乾燥し、3,5−ジクロロ−2−エト
キシ−6−ニトロ安息香酸105gを得た。(LC純度
98.2%、 収率75%、 融点117℃)
安息香酸117.5gを加え、98%硫酸90gに95
%硝酸34.0gを添加して得た混酸を、撹はん下−5
〜0℃で、1時間で滴下した。さらに1時間撹はん後、
氷水あけし、濾過、水洗し、得られたケーキを、水40
0gおよび85%水酸化カリウム26gからなる溶液に
加え、活性炭5gを加え、30分間撹はんし、濾過し
た。濾液に35%塩酸を0〜5℃で滴下し、pH1とし
た。濾過、水洗、乾燥し、3,5−ジクロロ−2−エト
キシ−6−ニトロ安息香酸105gを得た。(LC純度
98.2%、 収率75%、 融点117℃)
【0022】実施例4
98%硫酸460gに2−n−ブトキシ−3,5−ジク
ロロ安息香酸131.5gを加え、98%硫酸90gに
95%硝酸34.5gを添加して得た混酸を、撹はん下
−5〜0℃で、1時間で滴下した。さらに1時間撹はん
後、氷水あけし、濾過、水洗し、得られたケーキを、水
400gおよび85%水酸化カリウム26gからなる溶
液に加え、活性炭5gを加え、30分間撹はんし、濾過
した。濾液に35%塩酸を0〜5℃で滴下し、pH1と
した。濾過、水洗、乾燥し、2−n−ブトキシ−3,5
−ジクロロ−6−ニトロ安息香酸118gを得た。(L
C純度98.4%、収率73%、)
ロロ安息香酸131.5gを加え、98%硫酸90gに
95%硝酸34.5gを添加して得た混酸を、撹はん下
−5〜0℃で、1時間で滴下した。さらに1時間撹はん
後、氷水あけし、濾過、水洗し、得られたケーキを、水
400gおよび85%水酸化カリウム26gからなる溶
液に加え、活性炭5gを加え、30分間撹はんし、濾過
した。濾液に35%塩酸を0〜5℃で滴下し、pH1と
した。濾過、水洗、乾燥し、2−n−ブトキシ−3,5
−ジクロロ−6−ニトロ安息香酸118gを得た。(L
C純度98.4%、収率73%、)
【0023】参考例1
3,5−ジクロロ−2−メトキシ−6−ニトロ安息香酸
85gに水550gを加え、炭酸カリウム138gを添
加し、さらに5%Pd−C(水素還元触媒)5gを加
え、40〜50℃で、水素圧8〜10kg/cm2 に8
時間で水素還元した。反応液を濾過し、35%塩酸を滴
下しpH3とし、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥し、
2−アミノ−6−メトキシ安息香酸48、4gを得た。
(LC純度99.0%、 収率91%、 融点83℃)
85gに水550gを加え、炭酸カリウム138gを添
加し、さらに5%Pd−C(水素還元触媒)5gを加
え、40〜50℃で、水素圧8〜10kg/cm2 に8
時間で水素還元した。反応液を濾過し、35%塩酸を滴
下しpH3とし、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥し、
2−アミノ−6−メトキシ安息香酸48、4gを得た。
(LC純度99.0%、 収率91%、 融点83℃)
【0024】
【発明の効果】中間体として有用な2−アルコキシ−
3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の簡便な製
造方法が見いだされた。このものは容易に医薬の中間体
として有用な2−アルコキシ−6−アミノ安息香酸類に
導かれる。
3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の簡便な製
造方法が見いだされた。このものは容易に医薬の中間体
として有用な2−アルコキシ−6−アミノ安息香酸類に
導かれる。
Claims (5)
- 【請求項1】式(1) 【化1】 (式(1)中、Rはハロゲンで置換していてもよいアル
キル基を表し、X1 およびX2 はハロゲン原子を表し、
X1 およびX2 は同種であっても、異なっていてもよ
い。)で示される2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ
安息香酸類をニトロ化する事を特徴とする式(2) 【化2】 (式(2)においてR、X1 およびX2 は式(1)にお
けるのと同様な意味を表す)で示される2−アルコキシ
−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方
法。 - 【請求項2】ニトロ化剤が硝酸である請求項1に記載の
2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息
香酸類の製造方法。 - 【請求項3】硫酸または燐酸の存在下、硝酸または硝酸
塩を用いてニトロ化する請求項1の2−アルコキシ−
3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方
法。 - 【請求項4】反応温度が、−20〜100℃である請求
項1、2または3に記載の2−アルコキシ−3,5−ジ
ハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法。 - 【請求項5】硫酸または燐酸の含水率が0〜50重量%
の反応条件下でニトロ化する請求項4に記載の2−アル
コキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12325194A JP3495417B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12325194A JP3495417B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07304714A JPH07304714A (ja) | 1995-11-21 |
JP3495417B2 true JP3495417B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=14855952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12325194A Expired - Fee Related JP3495417B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3495417B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3013053A (en) | 1958-11-19 | 1961-12-12 | Velsicol Chemical Corp | 2-methoxy-3, 5-dichloro-6-nitro-benzoates |
GB901553A (en) | 1958-08-04 | 1962-07-18 | Velsicol Chemical Corp | New compounds having herbicidal activities and process of making same |
-
1994
- 1994-05-13 JP JP12325194A patent/JP3495417B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB901553A (en) | 1958-08-04 | 1962-07-18 | Velsicol Chemical Corp | New compounds having herbicidal activities and process of making same |
US3013053A (en) | 1958-11-19 | 1961-12-12 | Velsicol Chemical Corp | 2-methoxy-3, 5-dichloro-6-nitro-benzoates |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07304714A (ja) | 1995-11-21 |
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