JP4135380B2 - 排気ガスセンサのヒータ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、排気ガスセンサのヒータ制御装置に関し、詳細には、この種のセンサが被水状態で加熱されることによるセンサ素子の割れを防止するためのヒータ制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関では、混合気空燃比を検出するための排気ガスセンサの早期活性化のため、このセンサにヒータを内蔵させている。ところが、排気ガスセンサに水滴が付着している被水状態でヒータを作動させると、ヒートショックによりセンサ素子に割れが生じるという問題がある。そこで、従来より、ヒータ制御に際して、排気ガスセンサが被水している(被水する可能性がある場合を含む。)か否かを判定し、そのような可能性があると判定した場合には、ヒータによる加熱を制限することが知られている。特開2001−041923号公報には、排気管温度に基づいて判定する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、ヒータによる加熱を制限する際に、排気ガスセンサが被水しているか否か(換言すれば、被水状態が解除されたか否か)を排気管温度に基づいて判定するだけでは、次のような問題が残る。すなわち、排気ガスセンサや排気管に付着している水滴は、排気管温度の上昇とともに蒸発して消散するばかりでなく、排気ガスにより吹き飛ばされて排気管から排除されることも考えられる。従って、水滴が蒸発するよりも先に吹き飛ばされてなくなった場合には、そのときの排気管温度が低かったとしても被水状態は解除されており、ヒータの作動制限を解除することができる。このように、従来の方法では、被水状態の解除が常に的確に判定されるとは限らず、ヒータによる加熱が遅れることがあった。
【0004】
従って、本発明は、排気ガスセンサのヒータ制御装置に排気ガスの流速若しくはその均等パラメータに基づく加熱制限機能を持たせ、 被水状態の解除をより的確に判定し、素子割れを防止するとともに排気ガスセンサの早期活性化を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の発明では、排気ガスセンサのヒータ制御装置を、排気流速を検出する排気流速検出手段と、ヒータの作動制限に係る判定値を求める判定値演算手段と、求められた判定値が被水状態の解除を示す所定のしきい値を超えたことを判定する被水状態解除判定手段と、機関始動開始後前記判定が下りるまでヒータへの通電量を制限するヒータ通電制限手段と、を含んで構成し、判定値の演算において、検出された排気流速に、排気流速が高いときほど大きな値に設定される所定の係数を乗じた値に基づいて、前記判定値を、検出された判定値が高いときほど大きな値を持たせて求めることとした。
【0006】
請求項2に記載の発明では、前記判定が下りるまでヒータへの通電を禁止することとした。
請求項3に記載の発明では、前記判定値を、機関始動開始から現時点までに単位時間毎に検出される排気流速に前記所定の係数を乗じた値を積算して求めることとした。
【0007】
請求項4に記載の発明では、機関温度を検出する機関温度検出手段を設け、機関始動時における機関温度に応じて前記しきい値を変更することとした。
請求項5に記載の発明では、単位時間当たりの吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段を設け、排気流速を、検出された吸入空気量と、排気ガスセンサの取付位置における排気管断面積とに基づいて算出することとした。
【0008】
請求項6に記載の発明では、排気管温度を検出する排気管温度検出手段を設け、検出された排気管温度が所定温度以上となった場合に、ヒータへの通電制限を中止することとした。
請求項7に記載の発明では、排気管温度を、排気温度センサを用いて検出することとした。
【0009】
請求項8に記載の発明では、排気管温度を、機関始動時における排気管温度と、機関運転条件に応じて定まる排気管温度上昇値とに基づいて算出することとした。
【0010】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、排気ガスセンサの被水状態が解除されたことを排気流速に基づいて判定するとともに、この判定が下りるまでヒータへの通電量を制限するようにしたので、ヒートショックによる素子割れを防止するとともに、排気管内の水滴が排気ガスにより吹き飛ばされて排除される場合に、排気ガスセンサを早期に活性化させることができる。特に、排気流速に応じた係数を乗じた値に基づいて判定値を求めるようにしたので、水滴が吹き飛ばされる強さを反映させて、被水状態が解除されたことを的確に判定することができる。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、排気ガスセンサの被水状態が解除されてからヒータへの通電が開始されるようにしたので、素子割れを確実に防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、排気流速に応じた係数を乗じた値を積算して得た判定値により被水状態が解除されたことを判定するようにしたので、排気流速が大きく変動する場合でも判定することができる。
【0012】
請求項4に係る発明によれば、機関始動時における機関温度に応じてしきい値を変更するようにしたので、実際に存在する水滴の量に応じたしきい値を設定することができる。
【0013】
請求項5に係る発明によれば、特別なセンサを設けることなく排気流速を正確に検出することができる。
請求項6に係る発明によれば、排気ガスにより吹き飛ばされるより先に蒸発して水滴がなくなる場合に、排気流速に基づくヒータの作動制限が中止されるので、ヒータへの通電が不要に抑制されることを回避し、排気ガスセンサを早期に活性化させることができる。
【0014】
請求項7に係る発明によれば、排気温度センサを用いて排気管温度を簡単に検出することができる。
請求項8に係る発明によれば、少ない部品点数で排気管温度を検出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用エンジン1の構成を示している。エンジン1の排気ガスは、燃焼室から排気マニホールド2、マニホールド触媒3、排気管4、床下触媒5、排気管6及びマフラー7を通して排出される。本実施形態に係る排気ガスセンサ8は、ジルコニア式酸素センサであり、マニホールド触媒上流に設置されている。同様の排気ガスセンサが床下触媒下流にも設置されたエンジンが知られているが、そのようなエンジンに下記のヒータ制御を適用することも可能である。排気ガスセンサ8からの酸素濃度検出信号は、エンジンコントローラ(以下「ECU」という。)21に入力されて、空燃比フィードバック制御に用いられる。また、ECU21へは、水温センサ9からのエンジン冷却水温度検出信号、エアフローメータからの吸入空気量検出信号、クランク角センサからのクランク角位置検出信号(これに基づいてエンジン回転数Neを検出する。)が入力される。
【0016】
排気ガスセンサ8は、酸素濃淡電池作用により排気ガス中の酸素濃度に応じた電気信号を発生するものであるが、混合気空燃比を正確に検出するには、センサ素子が充分に温められ、活性化していることが必要である。そこで、排気ガスセンサ8にヒータ(図示せず)を内蔵し、ヒータからの加熱によりセンサ8を早期に活性化させ、空燃比フィードバック制御を始動後早い時期から開始することで、エミッションの低減を図っている。
【0017】
ところが、排気ガスセンサ8に水滴(主に、排気ガスに含まれる水蒸気が排気管壁面で凝縮したもの)が付着している被水状態でヒータを作動させると、素子割れを起こすおそれがある。そこで、本実施形態では、排気管内から水滴がなくなり、被水状態が解除されたことを確認してからヒータを作動させることとするが、センサ8の早期活性化のためには、被水状態の解除を的確に把握することが重要となる。
【0018】
次に、排気ガスセンサ8に備わるヒータの制御について、フローチャートを参照して説明する。
図2は、本制御の一例を示している。本制御では、排気ガスの流速である排気流速に基づいて被水状態が解除されたことを判定し、この判定が下りたことをもってヒータへの通電を開始する。
【0019】
ステップ(以下「S」と略す。)1では、キースイッチがオンされたか否かを判定する。オンされたと判定した場合にのみS2へ進み、それ以外の場合は本ルーチンをそのままリターンする。
S2では、水温センサ9からの信号に基づいて始動時におけるエンジン冷却水温度Twを検出する。
【0020】
S3では、ヒータの作動制限に係るしきい値として通電許可判定しきい値O2HREXHを設定する。O2HREXHは、図3に示すように、始動時水温Twに応じて20℃毎に値X8〜X1に設定する。ここで、各値は、X8<X7<・・・<X1の関係とし、始動時水温Twが高いときほどO2HREXHを小さな値に設定する。
【0021】
S4では、排気流速Rexhを検出する。Rexhは、エアフローメータからの信号に基づいて検出される単位時間当たりの吸入空気量と、排気ガスセンサ8の取付位置(以下「排気ガスセンサ取付位置」という。)における排気管断面積とに基づいて、排気ガスセンサ取付位置における平均流速として算出する。
S5では、排気流速Rexhに応じた係数HOSREXHを設定する。HOSREXHは、図4に示すように、Rexhに応じて値Y1〜Y7に設定する(図は、流速とほぼ比例関係にある流量と対応させて示している。)。ここで、各値は、Y1<Y2<・・・<Y7の関係とし、Rexhが高いときほどHOSREXHを大きな値に設定する。
【0022】
S6では、下式(1)により、排気流速Rexhに係数HOSREXHを乗じた値(=Rexh×HOSREXH)を逐次に積算して、ヒータの作動制限に係る判定値sigmaRを算出する。そして、求めたsigmaRをメモリーに記憶する。
sigmaR=sigmaR+Rexh×HOSREXH ・・・(1)
S7では、判定値sigmaRが通電許可判定しきい値O2HREXHよりも大きいか否かを判定する。sigmaRがO2HREXHを上回った場合は、充分な量の排気ガスが排気管を通過しており、排気管内の水滴が吹き飛ばされて排除されたと判断して、S10へ進む。それ以外の場合は、S8へ進む。
【0023】
S8では、排気管温度Texhを検出する。Texhは、排気温度センサからの信号に基づいて検出することとしてもよいが、次のような計算により推定して求めると、部品点数を抑えることができるので好適である。
本実施形態に係る排気管温度推定方法は、本出願人による特願2001−235102号出願において開示された通りであるので、ここでは概略を説明することとする。
【0024】
本推定方法では、まず、エンジン始動時における排気管温度Texh0を、始動時におけるエンジン冷却水温度Tw及び外気温度Toutに基づいて下式(2)により算出する。
Texh0=Tout×HOSKW ・・・(2)
ここで、HOSKWは、係数であり、始動時水温Twと外気温度Toutとの差の絶対値|Tw−Tout|が大きいときほど大きな値に設定する。従って、Texh0は、この絶対値が大きいときほど外気温度Toutに対して相対的に高い値として検出される。そして、検出されたTexh0に、始動時から現時点までの排気管温度の上昇値Tupを加えて、現時点における排気管温度Texhを推定する。Tupは、エンジン1の運転条件(回転数及び負荷)により定まる単位時間当たりの上昇代dltTを積分して算出する。dltTは、エンジン1の運転条件に対応させて各値を割り付けたマップから読み出す。以上から、下式(3)の算出値をTexhと推定する。
【0025】
Texh=Texh0+ΣdltT ・・・(3)
なお、排気温度センサを用いる場合は、次のようにするとよい。すなわち、排気温度センサは、排気ガスセンサ8近傍の排気管に設置する。そして、下式(4)により、排気ガスセンサ取付位置における排気温度TEに排気ガスから排気管への熱伝達に係る補正係数αを乗じて、Texhを算出する。αは、ECU21に、エンジン1の運転条件(回転数及び負荷)に応じて最適とされる値を記憶させておき、その都度マップから読み出すようにする。Texholdは、前回に算出したTexhを示し、Texhの初期値は、始動時における排気温度に等しいと近似する。
【0026】
Texh=Texhold+TE×α ・・・(4)
S9では、排気管温度Texhが所定温度O2HTEXH以上であるか否かを判定する。O2HTEXH以上であると判定した場合は、排気管が温められ、排気管に付着していた水滴が蒸発してなくなったと判断して、S10へ進む。それ以外の場合は、水滴が残っていると判断して、S11ヘ進む。そして、S11においてヒータを停止させたままとし、S4に戻る。なお、S9からS10へ移行する際に、TexhがO2HTEXH以上となってから一定の時間が経過した後にS10へ進むようにしてもよい。
【0027】
S10では、排気管内の水滴が吹き飛ばされてなくなるか(S7)、あるいは排気管が温められて蒸発してなくなる(S9)ことにより、被水状態が解除されているので、ヒータへの通電を開始する。
ここで、S2が機関温度検出手段を、S4が排気流速検出手段を、エアフローメータが吸入空気量検出手段を、S5及び6が判定値演算手段を、S7が被水状態解除判定手段を、S8が排気管温度検出手段を、S9及び11がヒータ通電制限手段を、それぞれ構成する。
【0028】
次に、以上の制御を、図5に示すタイムチャートを参照して説明する。同図は、排気流速Rexh,Rexh×HOSREXH(HOSREXH≧1)と、排気総流量(ΣRexh,sigmaRに相当する。)とを、時間の経過に対して示したものである。通電許可判定しきい値O2HREXHは、流量に換算した値として示している。
【0029】
時刻T1においてエンジン1の始動が開始されると、排気流速Rexhが変化する。
排気流速線図において、一点鎖線で示す排気流速Rexhは、増減を伴って変化する。ここで、Rexhにその大きさに応じた係数HOSREXHを乗じた値Rexh×HOSREXHを実線で示している。図に斜線で示した部分がHOSREXHによる補正量に相当するが、これは、Rexhが高いときほど大きくなる。
【0030】
排気総流量線図において、一点鎖線で示す排気流速Rexhの積算値ΣRexhは、エンジン1の始動開始とともに徐々に増大していき、時刻T3において通電許可判定しきい値O2HREXHを過ぎっている。従って、ΣRexhによると、この時点でヒータへの通電が開始される。一方、排気流速Rexhに係数HOSREXHを乗じたものの積算値sigmaRを実線で示している。sigmaRによると、斜線で示した補正量が上乗せされているため、Rexhを単純に積算したもの(ΣRexh)による場合よりも早い時刻T2にしきい値を過ぎる。従って、ヒータへの通電は、sigmaRによる場合の方が、ΣRexhによる場合よりも早い時期に開始される。
【0031】
なお、判定値sigmaRが通電許可判定しきい値O2HREXHを過ぎる前に、排気管温度Texhが所定温度O2HTEXHを上回った場合は、その時点でヒータへの通電が開始される。
最後に、本実施形態に係るヒータ制御装置により得られる効果について説明する。
【0032】
第1に、本装置によれば、ヒータへの通電開始時期(図5のT2)が排気流速Rexhに基づいて定められるので、排気管内の水滴が吹き飛ばされてなくなったことにより被水状態が解除されたと判断される時期からヒータを作動させることができる。このため、素子割れを防止しつつ、排気ガスセンサ8を早期に活性化させることができる。
【0033】
図6は、排気流速Rexhと、排気管内の水滴を吹き飛ばして排除するのに要する時間との関係を示している。水滴が排除されて被水状態が解除されている領域をAで、水滴が残っている領域をBで示している。このように、水滴は、排気流速が高いときほど短い時間で排除される。従って、排気流速が高いときは、低いときよりも早い時期に被水状態が解除され、ヒータを早い時期から作動させることができる。
【0034】
ここで、水滴が完全に排除されるまでには、いかなる流速の場合であってもある程度の時間が必要である。本装置では、判定値sigmaRをRexhと係数HOSREXHとの積の積算値とし、sigmaRがしきい値O2HREXHを過ぎった時に被水状態が解除されたと判断する。従って、排気流速が刻々と変化しても、水滴を排除するのに必要な排気ガスが通過したことをsigmaRにより判定することができる。
【0035】
RexhにHOSREXHを乗じるのは、水滴が吹き飛ばされる強さがRexhに応じて異なるからである。すなわち、低流速時には、大部分の水滴が排気ガスにより排気管伝いに押し流されて排除される。これに対して、Rexhが増大すると、排気管に付着している水滴が排気ガスとの衝突により飛び散り、排気ガスの流れに乗って排除される傾向が顕著になる。水滴を飛び散らせて排除する場合の方が、排気管伝いに押し流して排除する場合よりも効率的である。RexhにHOSREXHを乗じるとともに、図4に示したように、HOSREXHをRexhの増大に応じて大きな値とすることとしたので、判定値sigmaRにこの強さの違いを反映させて、被水状態の解除をより正確に判定することが可能である。
【0036】
第2に、通電許可判定しきい値O2HREXHを、始動時水温Twに応じて変更するようにしたので、実際に存在する水滴の量に応じてこのしきい値を設定することができる。始動時水温Twに代えて、始動時における潤滑油温度に基づいてO2HREXHを設定することもできる。O2HREXHは、エンジン冷却水温度や潤滑油温度で代表される機関温度に限らず、始動時における外気温度に応じて、これが高いときほど小さな値に変更するようにしてもよい。外気温度を検出するためにエンジン外に温度センサを設置してもよいが、吸気温度センサで代用することも可能である。このようにすれば、温暖な環境下での始動や、暖機状態での再始動に際して、O2HREXHが小さな値とされるので、始動時の条件によらず排気管内から水滴がなくなったことを的確に判定することができる。
【0037】
第3に、被水状態の解除を、排気流速Rexhばかりでなく排気管温度Texhによっても判定するようにした(図2のS9)。これにより、排気管が温められて水滴が蒸発することにより被水状態が解除されたと判断される場合(例えば、低回転時)には、排気流速によらずヒータを作動させることが可能となる。従って、排気ガスセンサ8を多様な運転条件のもとで早期に活性化させることができる。
【0038】
以上では、排気ガスセンサ8の被水状態が解除されないうちはヒータを停止させておく場合を例に説明した。しかしながら、被水状態が解除されるまでの間もヒータを作動させ、このときのヒータへの通電量を、水滴が付着したとしても素子割れを防ぐことができる程度に抑えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用エンジンの構成
【図2】同上実施形態に係るヒータ制御のフローチャート
【図3】通電許可判定しきい値O2HREXHの設定例
【図4】係数HOSREXHの設定例
【図5】上記ヒータ制御の動作を示すタイムチャート
【図6】排気流速と、水滴を吹き飛ばすのに要する時間との関係
【符号の説明】
1…エンジン
2…排気マニホールド
3…触媒
8…排気ガスセンサ
9…水温センサ
21…エンジンコントローラ
Claims (8)
- 混合気空燃比を検出するための排気ガスセンサに備わるヒータを制御するヒータ制御装置であって、
排気流速を検出する排気流速検出手段と、
前記ヒータの作動制限に係る判定値を求める判定値演算手段と、
前記判定値演算手段により求められた判定値が被水状態の解除を示す所定のしきい値を超えたことを判定する被水状態解除判定手段と、
機関始動開始後前記判定が下りるまで前記ヒータへの通電量を制限するヒータ通電制限手段と、を含んで構成され、
前記判定値演算手段は、前記排気流速検出手段により検出された排気流速に、排気流速が高いときほど大きな値に設定される所定の係数を乗じた値に基づいて、前記判定値を、前記検出された排気流速が高いときほど大きな値を持たせて求めるヒータ制御装置。 - 前記ヒータ通電制限手段が、前記判定が下りるまでヒータへの通電を禁止することを特徴とする請求項1に記載のヒータ制御装置。
- 前記判定値演算手段が、機関始動開始から現時点までに単位時間毎に検出される排気流速に前記所定の係数を乗じた値を積算して前記判定値を求めることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒータ制御装置。
- 機関温度を検出する機関温度検出手段を更に含んで構成され、
前記被水状態解除判定手段が、機関始動時における機関温度に応じて前記しきい値を変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のヒータ制御装置。 - 単位時間当たりの吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段を更に含んで構成され、
前記排気流速検出手段が、排気流速を、前記吸入空気量検出手段により検出された吸入空気量と、前記排気ガスセンサの取付位置における排気管断面積とに基づいて算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のヒータ制御装置。 - 排気管温度を検出する排気管温度検出手段を更に含んで構成され、
前記ヒータ通電制限手段が、前記排気管温度検出手段により検出された排気管温度が所定温度以上となった場合に、前記ヒータへの通電制限を中止することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のヒータ制御装置。 - 前記排気管温度検出手段が、排気温度センサを含んで構成される請求項6に記載のヒータ制御装置。
- 前記排気管温度検出手段が、機関始動時における排気管温度と、機関運転条件に応じて定まる排気管温度上昇値とに基づいて現時点での排気管温度を算出する請求項6に記載のヒータ制御装置。
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