JP4135136B2 - ミシンの油タンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はミシンの油タンクに関し、特に、ミシン本体に油受け部を固定的に設け、ミシン本体を傾動位置に切換えた場合、油受け部に貯留された全ての油を収容可能な油溜め部を設けた油タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のミシンにおいて、ミシン本体に設けられた送り調節機構等の所定の機構部に潤滑用の油を供給する場合、特に灯芯給油を行う場合には、所定の機構部の下側に油受けを設け、この油受けで所定の機構部から落下する油を受け止めるようにしている。工業用ミシンにおいては、ミシン本体を起立位置と起立位置から水平軸心回りに傾動させた傾動位置とに亙って切換え可能なものが実用に供されている。
【0003】
ミシン本体はミシンテーブルに傾動可能に連結され、前記油受けは通常ミシン本体ではなくミシンテーブルに固定的に装備されている。前記油受けとして、上端が開口する単なる箱状の部材で構成したものがあり、この油受けでは所定の機構部から落下した油を受け止めることができ、この油受けに貯留された油を所定の機構部に供給することも可能である。
【0004】
一方、前記油受けとして、上端が開口する箱状の部材と、この箱状の部材の底部から掘り下げるように設けられた油溜りとを有するものがあり、この油受けでは、所定の機構部から落下した油を受け止め集合させて油溜り回収することができる。油溜りに回収された油は廃油として処分され、所定の機構部には、ミシン本体に設けられた油タンクから油が供給される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ミシン本体を起立位置と傾動位置とに亙って切換え可能なミシンにおいて、ミシンテーブルに油受けが固定的に装備されているものでは、ミシン本体を傾動位置に切換えた場合、ミシン本体と油受けとが分離するため、周囲に油が飛散したり、油受けに埃が入る虞がある。
前記油溜りを有する油受けでは、上記の問題の他に、その油溜りに回収された油は廃油として処分され、再利用することが難しくランニングコスト的に不利であり、別途油タンクを設けなければならないので製作コスト的にも不利である。
【0006】
そこで、油受けをミシン本体に固定的に設けることが考えられる。しかし、上端が開口する単なる箱状の部材からなる油受けをミシン本体に固定的に設けたとしても、ミシン本体を起立位置から傾動位置に切換えた場合、油受けから油漏れが起こる虞があり、それを防止するためには、ミシン本体と油受けとの間を油密にシールする必要があるが、シール構造が複雑化し製作コスト的に不利になる。
【0007】
本発明の目的は、ミシン本体を起立位置と傾動位置とに亙って切換え可能なミシンに装備される油タンクにおいて、ミシン本体を起立位置から傾動位置に切換えた場合に、油の飛散を防止すること、油タンクに埃が入るのを防止すること、油タンクからの油漏れを防止すること、また、所定の機構部から落下する油を再利用可能にすること、製作コストを安価にすること等である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1のミシンの油タンクは、ミシン本体を起立位置と起立位置から水平軸心回りに後方へ傾動させた傾動位置とに亙って切換え可能なミシンに装備される油タンクにおいて、前記ミシン本体に固定的に設けられて潤滑用の油を貯留可能な油受け部と、前記ミシン本体が傾動位置のときの前記油受け部の下端部分に設けられ且つミシン本体を起立位置から傾動位置に切換えた場合に油受け部に貯留された全ての油を収容可能な油溜め部とを備え、前記油受け部はミシン本体の潤滑が必要な箇所の機構部の下側に配設され、その所定の機構部に供給する油を貯留すると共に、所定の機構部から落下した油を受け止め可能に構成され、前記油溜め部は、前記ミシン本体が起立位置にあるときは横長となり且つ前記ミシン本体が傾動位置にあるときは縦長となる箱状に構成され、前記油溜め部を含む油受け部は合成樹脂材料で一体的に形成されたことを特徴としている。
【0009】
この油タンクにおいては、ミシン本体に油受け部が固定的に設けられ、この油受け部に油溜め部が設けられているので、ミシン本体が起立位置から傾動位置へ、又は、傾動位置から起立位置へ切換えられると、そのミシン本体と一体的に油溜め部を含む油受け部の位置(姿勢)も切換えられる。ミシン本体を起立位置から傾動位置へ切換えた場合でも、ミシン本体と油タンクは分離しないため、油の飛散を防止でき、油タンク内に埃が入るのも防止できる。また、ミシン本体を起立位置から傾動位置へ切換えた場合、油受け部に貯留された全ての油が油溜め部に収容されるため、油タンクからの油漏れを防止することができる。
【0010】
【0011】
また、この油タンクにおいては、油受け部がミシン本体の潤滑が必要な所定の機構部の下側に配設されているため、この油受け部に貯留された油を所定の機構部に供給する場合、特に灯芯給油する場合に適したものになる。そして、所定の機構部から落下した油を油受け部で受け止めて、その油を油受け部に貯留し所定の機構部に供給する油として再利用することができる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
請求項2のミシンの油タンクは、請求項1の発明において、前記ミシン本体が傾動位置のときの油受け部の上端部に油を供給する為の油供給ポートを設け、この油供給ポートから油溜め部に延びる油ホースを設けたことを特徴とするものである。ミシン本体を傾動位置に切換えた状態で、油供給ポートから油を供給する油供給作業を簡単に行うことができ、その際、油供給ポートから供給された油を油ホースにより油溜め部に直接導くことができるので、油漏れを防止して確実に油を供給することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態は、ミシン本体を起立位置と起立位置から水平軸心回りに傾動させた傾動位置とに亙って切換え可能な工業用ミシンに、本発明を適用した場合の一例である。
【0017】
図1〜図4に示すように、このミシンMにおいては、ミシンテーブル1に形成された矩形穴1aにミシン本体2が嵌め込まれるように設けられている。ミシン本体2は、左右方向に長いベッド部10と、このベッド部10の右部から上方へ延びる脚柱部11と、脚注部11からベッド部10と対向するように左方へ延びるアーム部12とを備えている。
【0018】
アーム部12の左端部分の頭部13に針棒14が可動に支持されて、針棒14の下部が頭部13の下側へ突出し、針棒14の下端部に縫針15が装着されている。アーム部12には、左右方向向きの主軸16と、主軸16の左端部分に連動連結された針棒駆動機構(図示略)が設けられ、ミシンモータ(図示略)により主軸16が回転駆動されると、針棒駆動機構が作動して針棒14を少なくとも上下に往復駆動する。
【0019】
ベッド部10には、左右方向向きの大軸17(釜駆動軸)と、大軸17の左端部分に連動連結された釜機構(図示略)と、左右方向向きの送り軸18と、送り軸18の左端部分に連動連結された布送り機構(図示略)と、送り軸18の長さ方向途中部分に連動連結された送り調節機構19が設けられている。
【0020】
大軸17は例えば主軸16から駆動力を受けて主軸16と同期して回転駆動され、これによって釜機構が作動し、この釜機構付近において縫針15から延びる上糸を引っ掛けて、その上糸と釜機構に装着されたボビン(図示略)から延びる下糸とを交絡させて縫目を形成する。送り軸18は、大軸17から送り調節機構19を介して駆動力を受けて主軸16と同期して往復回動駆動され、これによって布送り機構が作動し、ベッド部10の上面(ベッド面)に載置された布を少なく前後方向へ布送りする。
【0021】
送り調節機構19は、大軸17の回転運動を送り軸18の往復回動運動に変換する機能と、送り軸18の往復回動角度、つまり、布送り機構による布送り量を調節する機能とを有するものであり、図示省略するが、大軸17に設けられたカム、このカムにより往復回動されるリンク、このリンクの先端部に装着された角駒、角駒を直線的に往復移動自在にガイドするガイド部材、一端が角駒に連結され他端が送り軸18に連結されたリンクとを有する一般的な機構である。尚、ガイド部材が回動可能であり、その回動角度を調節して送り量を調節できる。
【0022】
この送り調節機構19は、潤滑が必要な機構(所定の機構部に相当する)であり、送り調節機構19の下側(ミシン本体2が図1、図2に示す起立位置のときの下側)に油タンク30が設けられ、この油タンク30に貯留されている潤滑用の油が灯芯給油により送り調節機構19に供給される。
【0023】
ところで、このミシンMは、ミシン本体2を、図1、図2に示す起立位置と、この起立位置から左右方向向きの水平軸心回りに回動させ後側へ傾動させた図3に示す傾動位置とに亙って切換え可能に構成されている。ミシン本体2が起立位置のときには、ベッド部10の上面(ベッド面)とミシンテーブル1の上面とが同一高さ位置になる。図3に示すように、ミシン本体2を傾動位置に切換えると、アーム部12がミシンテーブル1に固定された枕1cに支持され状態で保持され、この状態で、ベッド部10等のメンテナンスを行うことができる。
【0024】
ミシン本体2を起立位置と傾動位置とに亙って切換え可能にするために、ミシン本体2のベッド部10が、ミシンテーブル1の矩形穴1aの後側部に少なくとも左右2組のヒンジ機構20を介して連結されている。各ヒンジ機構20は、ミシンテーブル1の矩形穴1aに臨むように形成された穴1b内に設けられた左右方向向きの枢支軸21と、枢支軸21に一端が枢支された枢支部材22と、枢支部材22の他端部をベッド部10に締結する締結ネジ部材23とを有する。
【0025】
尚、ミシンテーブル1の矩形穴1aの下側には、オイルパン25(本発明の油タンクに相当するものでない)が設けられてミシンテーブル1に固定され、このオイルパン25により、ミシン本体2から落下する油を全体的に受け止めて回収できるようにしている。
【0026】
次に、油タンク30について詳細に説明する。
図1〜図5に示すように、油タンク30は、ミシン本体2に固定的に設けられて潤滑用の油を貯留可能な油受け部31と、油受け部31に設けられ且つミシン本体2を起立位置(図2参照)から傾動位置(図3参照)に切換えた場合に油受け部31に貯留された全ての油を収容可能な油溜め部32を有する。
【0027】
油受け部31は、ミシン本体2に設けられた送り調節機構19の下側に配設され、送り調節機構19に供給する油を貯留すると共に、送り調節機構19から落下した油を受け止め可能に構成してある。尚、油受け部31に貯留されている油は、前述のように灯芯給油にて、その上側の送り調節機構19に供給される。
【0028】
油タンク30は、底壁40、底壁40から立ち上がる側壁41〜46、側壁42,44に連なる側壁47、側壁42,45,46,47に連なる上壁48、側壁41,43,46の上端部分に設けられた取付部50〜52を有する。底壁40と、側壁41〜47と、上壁48とで油受け部31が構成され、底壁40のうちの上壁48に対応する部分と、上壁48と、側壁45,46と、側壁42の内の上壁48に対応する部分とで油溜め部32が構成されている。油溜め部32を含む油受け部31(壁40〜48)と取付部50〜52は、合成樹脂材料で一体成形され透明又は半透明に形成されている。
【0029】
ミシン本体2が起立位置のとき、油タンク30の側壁41が前端に位置し、且つ、側壁41〜44,47で囲まれた開口が送り調節機構19の真下に位置するように、取付部50〜52がベッド部10に夫々にビス等で締結されている。こうして、油タンク30はミシン本体2に固定され、ミシン本体2が起立位置から傾動位置へ、又は、傾動位置から起立位置へ切換えられると、そのミシン本体2と一体的に油タンク30の位置(姿勢)も切換えられる。
【0030】
油溜め部32は、ミシン本体2が傾動位置のとき(図3参照)の油受け部31の下端部分に設けられ、ミシン本体2が起立位置のときに横向き姿勢となりまた傾動位置のときに略縦向き姿勢となる箱状に形成されている。例えば、油溜め部32の底面積は油受け部31の底面積の約1/3であり、油受け部31に貯留される油の量は、最大で油溜め部32の上下長さの約1/3レベル未満とし、これにより、油受け部31に貯留された全ての油を油溜め部32に収容可能となる。
【0031】
図4、図6に示すように、ミシン本体2には脚2a〜2cが設けられ、その内のロッド状の脚2a,2bは油タンク30の底壁40を貫通して延びている。その底壁40には1対の筒状部49がタンク内側へ突出するように形成され、各筒状部49に脚2a,2bが挿通され、筒状部49と脚2a,2bの間にシール部材49aが装着されて、筒状部49の穴から油が漏れ出ないようになっている。
【0032】
図1〜図4に示すように、ミシン本体2が傾動位置のときの油受け部31の上端部(側壁41)には、油受け部31に油を供給する為の油供給ポート60が油供給プラグを嵌め込んで設けられ、この油供給ポート60から油溜め部32に延びる油ホース61(チューブ)が設けられている。
【0033】
この油タンク30の作用・効果について説明する。
前述のように、本実施形態の場合、油受け部31に貯留される油の量は、最大で油溜め部32の上下長さの約1/3レベル未満としている。この油タンク30においては、ミシン本体2に油受け部31が固定的に設けられ、この油受け部31に油溜め部32が設けられているので、ミシン本体2が起立位置から傾動位置へ、又は、傾動位置から起立位置へ切換えられると、そのミシン本体2と一体的に油溜め部32を含む油受け部31の位置(姿勢)も切換えられる。
【0034】
油受け部31に貯留された油は、その上側の送り調節機構19に灯芯給油にて供給され、送り調節機構19から落下する油は、側壁41〜44,47で囲まれた開口から油受け部31で受け止められて、再度、油受け部31に貯留されて、送り調節機構19に供給する油として再利用される。
【0035】
さて、ミシン本体2を起立位置から傾動位置へ切り換えていくと、油溜め部32は横向き姿勢から縦向き姿勢に変わっていき、油受け部31に貯留された油のうち油溜め部32に収容されていない油は油溜め部32へ流動し、その際、油溜め部32側下がりの傾斜状の側壁44により油は油溜め部32の入り口に確実に誘導され、ミシン本体2が傾動位置へ切り換えられたときには、油受け部31に貯留された全ての油が油溜め部32に収容される。
【0036】
この状態で、ミシン本体2にメンテナンスを行うことができ、その後、ミシン本体2を傾動位置から起立位置へ切り換えると、油溜め部32に収容されていた油は、油受け部31全体に分散して元の状態になる。
【0037】
このように、ミシン本体2を起立位置から傾動位置へ切換えた場合でも、ミシン本体2と油タンク30は分離しないため、油の飛散を防止でき、油タンク30内に埃が入るのも防止できる。また、ミシン本体2を起立位置から傾動位置へ切換えた場合、油受け部31に貯留された全ての油を油溜め部32に収容することができるため、油タンク30からの油漏れを防止することができる。そして、これらの効果については、ミシン本体2と油受け部31との間をシールすることなく達成でき、油タンク30の取り付けを簡単化して製作コスト的に有利になる。
【0038】
油受け部31をミシン本体2の潤滑が必要な送り調節機構19の下側に配設したので、この油受け部31に貯留された油を送り調節機構19に供給する場合、特に灯芯給油する場合に適したものになり、この送り調節機構19から落下した油を油受け部31で受け止めて、その油を油受け部31に貯留し送り調節機構19に供給する油として再利用でき、ランニングコストの低減が可能になる。
【0039】
油溜め部32を、ミシン本体2が傾動位置のときの油受け部31の下端部分に設けたので、ミシン本体2を起立位置から傾動位置に切換えると、油受け部31に貯留された油のうち油溜め部32に収容されていない油を油溜め部32へ流動させ、油受け部31に貯留された全ての油を油溜め部32に収容できる。
【0040】
ミシン本体2が起立位置のときに横向き姿勢となりまた傾動位置のときに略縦向き姿勢となる箱状に形成したので、ミシン本体2が起立位置のときに、油受け部31に貯留される油の一部を油溜め部32で貯留することができ、ミシン本体2が傾動位置のときに、油受け部31に貯留された全ての油を油溜め部32に確実に収容することができる。
【0041】
油溜め部32を含む油受け部31を合成樹脂材料で一体成形したので、油タンク30を簡単に製作し、製作コストを安価にすることができる。更に、油タンク30を透明又は半透明に形成したので、油タンク30内の油を外部から見て油の量を確認することができる。ミシン本体2を傾動位置に切換えたときには、油受け部31に貯留された全ての油が油溜め部32に収容されるが、油溜め部32に収容された油のレベルを見て、油の量が適切な量か否か確認することもできる。
【0042】
油タンク30に油を供給(補充)する場合には、ミシン本体2を傾動位置に切換えてから、油供給ポート60に油供給器具(図示略)を接続し、その油供給器具から油供給ポート60と油ホース61を介して油タンク30の油溜め部32に油を供給する。このように、ミシン本体2を傾動位置に切換えた状態で、油供給ポート60から油を供給する油供給作業を簡単に行うことができ、その際、油供給ポート60から供給された油を油ホース61により油溜め部32に直接導くことができるので、油漏れを防止して確実に油を供給することができる。また、油溜め部32の油のレベルを見て、適切な量の油を容易に供給可能になる。
【0043】
尚、この油タンクにおいては、送り調節機構に油を供給するものであるが、送り調節機構以外の所定の機構部に油を供給し、更には所定の機構部から落下する油を受け止め可能に構成してもよい。また、油受け部と別体に油溜め部を設けることも可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施可能であり、ミシン本体が起立位置と傾動位置とに亙って切換え可能であれば、前記実施形態のミシンに限らず種々のミシンに本発明を適用可能である。
【0044】
【発明の効果】
請求項1のミシンの油タンクによれば、ミシン本体に油受け部を固定的に設け、この油受け部に油溜め部を設け、前記油溜め部は、前記ミシン本体が起立位置にあるときは横長となり且つ前記ミシン本体が傾動位置にあるときは縦長となる箱状に構成され、ミシン本体を起立位置から傾動位置に切換えた場合に油受け部に貯留された全ての油を油溜め部に収容可能に構成した。ミシン本体を起立位置から傾動位置に切換えた場合でも、ミシン本体と油タンクは分離しないため、油の飛散を防止でき、油タンク内に埃が入るのも防止できる。また、ミシン本体を起立位置から傾動位置へ切換えた場合、油受け部に貯留された全ての油を油溜め部に収容できるため、油タンクからの油漏れを防止することができる。これらの効果については、ミシン本体と油受け部との間をシールすることなく達成できるため、油タンクの取り付けを簡単化して製作コスト的に有利になる。 しかも、油溜め部を、ミシン本体が傾動位置のときの油受け部の下端部分に設けたので、ミシン本体を起立位置から傾動位置に切換えると、油受け部に貯留された油のうち油溜め部に収容されていない油を油溜め部へ流動させ、油受け部に貯留された全ての油を油溜め部に収容できる。また、油溜め部を含む油受け部を合成樹脂材料で一体的に形成したので、油タンクを簡単に製作し、製作コストを安価にできる。
【0045】
また、油受け部をミシン本体の潤滑が必要な所定の機構部の下側に配設したので、この油受け部に貯留された油を所定の機構部に供給する場合、特に灯芯給油する場合に適したものになり、所定の機構部から落下した油を油受け部で受け止めて、その油を油受け部に貯留し所定の機構部に供給する油として再利用でき、ランニングコストの低減が可能になる。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
請求項2のミシンの油タンクによれば、ミシン本体が傾動位置のときの油受け部の上端部に油を供給する為の油供給ポートを設け、この油供給ポートから油溜め部に延びる油ホースを設けたので、ミシン本体を傾動位置に切換えた状態で、油供給ポートから油を供給する油供給作業を簡単に行うことができ、その際、油供給ポートから供給された油を油ホースにより油溜め部に直接導くことができるので、油漏れを防止して確実に油を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るミシンの部分断面を含む正面図である。
【図2】ミシン(ミシン本体が起立位置)の部分断面を含む右側面図である。
【図3】ミシン(ミシン本体が傾動位置)の部分断面を含む右側面図である。
【図4】ミシン本体の底面図である。
【図5】油タンクの斜視図である。
【図6】油タンクの要部の縦断面図である。
M ミシン
2 ミシン本体
19 送り調節機構
30 油タンク
31 油受け部
32 油溜め部
60 油供給ポート
61 油ホース
Claims (2)
- ミシン本体を起立位置と起立位置から水平軸心回りに後方へ傾動させた傾動位置とに亙って切換え可能なミシンに装備される油タンクにおいて、
前記ミシン本体に固定的に設けられて潤滑用の油を貯留可能な油受け部と、
前記ミシン本体が傾動位置のときの前記油受け部の下端部分に設けられ且つミシン本体を起立位置から傾動位置に切換えた場合に油受け部に貯留された全ての油を収容可能な油溜め部とを備え、
前記油受け部はミシン本体の潤滑が必要な箇所の機構部の下側に配設され、その所定の機構部に供給する油を貯留すると共に、所定の機構部から落下した油を受け止め可能に構成され、
前記油溜め部は、前記ミシン本体が起立位置にあるときは横長となり且つ前記ミシン本体が傾動位置にあるときは縦長となる箱状に構成され、
前記油溜め部を含む油受け部は合成樹脂材料で一体的に形成された、
ことを特徴とするミシンの油タンク。 - 前記ミシン本体が傾動位置のときの油受け部の上端部に油を供給する為の油供給ポートを設け、この油供給ポートから油溜め部に延びる油ホースを設けたことを特徴とする請求項1に記載のミシンの油タンク。
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