JP4133894B2 - 熱電変換素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電変換素子およびその製造方法に関する。
熱電変換素子は、ゼーベック効果による熱電発電やペルチェ効果による熱電冷却(電子冷却)を行うために利用される素子であり、一般に、複数のp型熱電材料と複数のn型熱電材料とを交互に直列に接続した構造になっている。
この種の熱電変換素子を製造する際には、従来、p型熱電材料やn型熱電材料と同一組成の原料組成物を加熱して熔解または焼結したものから、機械的加工(切削加工)によってブロック状の成形体を切り出し、それらを基板上に配列して直列に接続していた。
しかし、熱電材料には機械的強度の低いものが多いため、微細な精密加工は難しく、小型化薄型化を図ることは困難であった。また、成形体の切り出し加工では、歩留まりが低くなるという問題もあった。
こうした問題に対し、本件発明者らは、スパッタリング等の物理的蒸着技術によって熱電材料の薄膜を形成することにより、熱電変換部材を製造する技術を既に提案している(下記特許文献1参照。)。
このような製法によれば、薄膜状の熱電材料を形成することができるので、微細で複雑なパターンを持った熱電材料の薄膜も形成可能となり、極めて小さくて薄い熱電変換素子を得ることができるので、ブロック状の成形体から製造した熱電変換素子では実装が困難だったような狭いスペースにも、熱電変換素子を配置することができた。
特開2003−133660号公報
ところで、近年、熱電材料の一つとして、Fe2VAl系熱電材料が注目されているが、このFe2VAl系熱電材料も、強度が低く加工性が悪いため、微細加工が難しい材料である。
そこで、本件発明者らは、上記特許文献1に記載の技術によってFe2VAl系熱電材料を薄膜状に形成することで、Fe2VAl系熱電材料を利用した熱電変換素子の小型化・薄型化が達成できるのではないかと考えた。
しかしながら、実際にFe2VAl系熱電材料をスパッタリングして基板上に薄膜を形成し、熱電変換素子を構成して、その熱電変換素子に温度差を与えてみたところ、僅かな電圧しか発生せず、熱電発電素子として実用化できるようなものを得ることはできなかった。
こうした問題に対し、本件発明者らは、さらに検討を重ね、その結果、特定の条件下で薄膜化されたFe2VAl系熱電材料であれば、熱電発電素子としての利用ができる程度まで熱電性能が高くなることを見いだした。
本発明は、上記知見に基づいて完成されたものであり、その目的は、薄膜状に形成されたFe2VAl系熱電材料を利用して構成された熱電変換素子であって、その熱電性能が十分に高い熱電変換素子と、その製造方法を提供することにある。
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
本発明の熱電変換素子は、
p型熱電材料とn型熱電材料とを直列に接続した構造を有する熱電変換素子であって、
前記p型熱電材料および前記n型熱電材料のうち、少なくとも一方がFe2VAl系熱電材料であり、該Fe2VAl系熱電材料が、500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されている
ことを特徴とする。
この熱電変換素子において、Fe2VAl系熱電材料は、物理的蒸着技術により薄膜状に形成されたものであり、十分な熱電性能が得られるのであれば、その厚さが限定されるものではないが、厚さ0.1〜100μmの薄膜状に形成されていると、十分に満足な熱電性能が得られるとともに、十分に省スペースな素子を構成できるので望ましい。厚さが0.1μmを下回ると十分に満足な熱電性能を発現させることが難しくなる一方、厚さが100μm以上あっても大幅な熱電性能の改善は期待できないので無駄である。
また、Fe2VAl系熱電材料は、その構成元素の組成比を制御するか少量の第4元素を添加することにより、p型熱電材料とすることもn型熱電材料とすることもできる。より具体的には、例えば、Fe2VAl系熱電材料をp型熱電材料としたい場合は、その組成比を制御して一部のFeサイトやVサイトをAlで置換したり、第4元素として少量のTi、Ni、Mo等を加えることにより、これら第4元素で一部のVサイトを置換するとよい。また、Fe2VAl系熱電材料をn型熱電材料としたい場合は、第4元素として少量のSi、Ni、Ge、希土類(例えばY)等を加えることにより、これら第4元素で一部のAlサイトを置換するとよい。
また、基材は、500℃以上且つ1000℃以下に加熱されても形状が維持でき、変質等も招かないのであれば、その材料については特に限定されないが、例えば、セラミック材料等を利用すると好適である。セラミック材料としては、例えば、ジルコニア系、アルミナ系、シリカ系、炭化ケイ素系、窒化ケイ素系、窒化アルミ系、ムライト系、ステアタイト系、コージライト系、サファイア系、チタニア系、またはフォルステライト系などのセラミック材料を用いることができる。
さらに、本発明において利用可能な物理的蒸着技術としては、スパッタリング、イオンビームスパッタ、イオンプレーティング、真空蒸着、レーザー蒸着、電子線エピタキシャル成長法(MBE)などを挙げることができる。
そして、本発明においては、上記のようなFe2VAl系熱電材料が、500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されていることが重要である。すなわち、Fe2VAl系熱電材料が、基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されたものであっても、その薄膜形成時に基材が500℃未満までしか加熱されていない場合、あるいは、1000℃超過まで加熱されている場合、本発明で採用したFe2VAl系熱電材料の薄膜とは異なる薄膜となり、実用上十分に満足な熱電性能を得ることは困難になる傾向がある。この事実は、本件発明者らが熱電変換素子の試作を繰り返す中で見いだしたものである。
500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されたFe2VAl系熱電材料の熱電性能が高い理由は、種々の要因が重なっている可能性があり、それらの要因すべてを特定することは困難であるが、例えば、500℃以上とすることで、Fe2VAl系熱電材料に含まれる構成元素の規則性、結晶性、あるいは緻密性が上記温度条件下では最適化される、1000℃以下とすることで基材側から受ける悪影響を抑制できる、といった要因があるのではないかと推察される。
そして、その結果、物理的蒸着技術により形成されたFe2VAl系熱電材料の薄膜であっても、500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に形成された薄膜と、500℃未満までしか加熱されていない基材の表面に形成された薄膜や1000℃超過まで加熱された基材の表面に形成された薄膜とでは、薄膜内における構成元素の規則性、結晶性、緻密性などの微視的構造が異なった薄膜となり、熱電性能に差が現れるのではないかと推察される。
さらに、上記以外の要因も存在するかもしれないが、いずれにしても、500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されたFe2VAl系熱電材料であれば、実用上十分に満足な熱電性能を得ることができる。
したがって、本発明によれば、p型熱電材料およびn型熱電材料のうち、少なくとも一方がFe2VAl系熱電材料で、このFe2VAl系熱電材料が基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されている構造になっている熱電変換素子の熱電性能を十分に高くすることができ、Fe2VAl系熱電材料を利用した小型・薄型構造の熱電変換素子の実用化を図ることができる。また、従来品と同等の大きさを持つ熱電変換素子を構成すればよい場合であれば、より多くのFe2VAl系熱電材料薄膜を集積できることになるので、その分、高出力化を図ることもできる。
ちなみに、代表的な熱電材料の一つであるBi−Te系熱電材料を、上記特許文献1に記載の技術で薄膜化した場合、30μm程度の薄膜を用いると良好な熱電性能を得ることができるが、500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されたFe2VAl系熱電材料の場合、Bi−Te系熱電材料の1/2以下(例えば5μm程度)の膜厚でも良好な熱電性能を得ることができるので、Bi−Te系熱電材料を薄膜化したもの以上に、小型・薄型構造の熱電変換素子を構成することができる。
なお、本発明の熱電変換素子は、さらに次のように構成されていてもよい。
まず、本発明の熱電変換素子は、p型熱電材料およびn型熱電材料の双方がFe2VAl系熱電材料であってもよいし、p型熱電材料およびn型熱電材料のうち、一方がFe2VAl系熱電材料、他方がFe2VAl系熱電材料とは構成元素の異なる異種熱電材料であってもよい。
p型熱電材料およびn型熱電材料の双方がFe2VAl系熱電材料である場合は、代表的な熱電材料の一つであるBi−Te系熱電材料とは異なり、有害な成分を含まないものとすることができるので、熱電変換素子を利用可能な用途が拡大し、また、廃棄処分時に環境を汚染する問題等もなくなる。
また、一方がFe2VAl系熱電材料、他方が異種熱電材料となる場合は、Fe2VAl系熱電材料よりも熱電性能の高い異種熱電材料を利用することで、熱電変換素子の性能を改善したり、Fe2VAl系熱電材料よりも加工性の高い異種熱電材料を利用することで、熱電変換素子の生産性を改善したりすることが可能となる。このような構成とする場合、この異種熱電材料についても、基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されていると、熱電変換素子の小型化・薄型化を図る上では望ましい。
異種熱電材料としては、Bi−Te系熱電材料、Mg−Si系熱電材料、Mn−Si系熱電材料、Fe−Si系熱電材料、Si−Ge系熱電材料、Pb−Te系熱電材料、カルコゲナイト系熱電材料、スクッテルダイト系熱電材料、フィルドスクッテルダイト系熱電材料、または炭化ホウ素系熱電材料のいずれかを用いることができる。
また、本発明の熱電変換素子は、p型熱電材料およびn型熱電材料のうち、一方がFe2VAl系熱電材料、他方が異種熱電材料となる場合、Fe2VAl系熱電材料および異種熱電材料のうち、熔融温度の高い方が基材の表面に先に物理的蒸着技術により薄膜状に形成され、熔融温度の低い方が基材の表面に後から物理的蒸着技術により薄膜状に形成された構造になっているとよい。このようにすると、熔融温度の低い方を基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成する際に、熔融温度の高い方を熔融させない温度条件下で物理的蒸着技術による薄膜形成を行うことにより、先に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されている熔融温度の高い薄膜に悪影響を与えることなく、熔融温度の低い薄膜を形成することができる。
なお、本発明においては、Fe2VAl系熱電材料の薄膜を形成する際に、500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に物理的蒸着技術による薄膜形成を行うことが必須なので、熔融温度が1000℃を上回る異種熱電材料であれば、Fe2VAl系熱電材料よりも先に成膜すればよく、熔融温度が500℃を下回る異種熱電材料であれば、Fe2VAl系熱電材料よりも後から成膜すればよい。熔融温度が500℃〜1000℃の異種熱電材料であれば、どちらを先に成膜しても構わないが、より良好な順序については適宜試作等を行って決定すればよい。
また、本発明の熱電変換素子は、p型熱電材料とn型熱電材料が、導電材料を介して直列に接続された構造になっていてもよく、この場合、導電材料が、基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されているとよい。
導電材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム等の金属を用いることができる。導電材料の条件としては、電気抵抗率が低い材質のものであればどのようなものでもよい。このような導電材料を用いれば、p型熱電材料とn型熱電材料との接合性が低い場合でも、p型熱電材料およびn型熱電材料それぞれとの接合性が高い導電材料を介在させることで、p型熱電材料とn型熱電材料とをより確実に電気的に接続することができる。
なお、熱電材料および導電材料を設ける順序については特に限定されず、p型熱電材料→導電材料→n型熱電材料、またはn型熱電材料→導電材料→p型熱電材料の順序で形成することにより、重ねて物理的蒸着技術により成膜されるp型熱電材料とn型熱電材料との間に導電材料を挟み込んでもよいし、p型熱電材料とn型熱電材料とを重ねず、p型熱電材料とn型熱電材料との間に架け渡すように導電材料を物理的蒸着技術により成膜してもよい。p型熱電材料とn型熱電材料との間に架け渡すように導電材料を物理的蒸着技術により成膜する場合は、p型熱電材料、n型熱電材料、導電材料をどの順序で物理的蒸着技術により成膜しても、導電材料をp型熱電材料とn型熱電材料との間に架け渡すように設けることができる。
以上説明した通り、本発明によれば、薄膜状に形成されたFe2VAl系熱電材料を利用して構成され、その熱電性能が十分に高い熱電変換素子を提供することができる。また、そのような熱電変換素子の製造方法を提供することができる。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
[実施例1]
まず、実施例1について説明する。
図1(a)に示すように、実施例1の熱電変換素子1は、基板10の表面上にn型熱電材料部11とp型熱電材料部12とを形成した構造になっている。
基板10は、セラミックス(ジルコニア)製の単層基板で、長さ30mm×幅5mm×厚さ200μmのものである。
n型熱電材料部11は、n型熱電材料によって形成された厚さ約5μmの薄膜層であり、本実施形態においては、n型熱電材料として、Fe−V−Alに少量のSiを添加してn型熱電材料としたもの(組成比Fe5025Al23.5Si1.5)が使用されている。
p型熱電材料部12は、p型熱電材料によって形成された厚さ約5μmの薄膜層であり、本実施形態においては、p型熱電材料として、Fe−V−AlのAl配合比を増大させてp型熱電材料としたもの(組成比Fe49.324.7Al26)が使用されている。
これらn型熱電材料部11およびp型熱電材料部12は、いずれも物理的蒸着技術の一つであるスパッタリングによって形成されており、具体的には、次のような手順で製造されたものである。
まず、n型熱電材料部11のパターンと同形状の開口部が開けられた第1のマスキング治具を、基板10上に載置して1回めのマスキングを行い、それを周知のスパッタ装置に入れて、1回めのスパッタリングを実施する。
より詳しくは、本実施形態においては、RFスパッタ装置を使用し、ターゲットには上述したFe5025Al23.5Si1.5を用いる。そして、チャンバー内を真空で3.0×10-3Pa以下まで減圧した後、基板温度を600℃まで上昇させるため、基板10の下にあるランプヒーターを入れる。ヒーターを入れた後、真空度が3.0×10-3Pa以下まで減圧されるのを待ち、減圧後、スパッタガスとしてArガスを導入する。そして、出力:300W、Arガス圧:1.0×10-1Paのスパッタ条件で、1回目のスパッタリングを実施する。1回目のスパッタリングを終えたら、第1のマスキング治具を基板10から取り除く。このような加工を行うことにより、基板10の表面上には、図1(b)に示すように、n型熱電材料部11が形成されることになる。
次に、p型熱電材料部12のパターンと同形状の開口部が開けられた第2のマスキング治具を、基板10上(上記n型熱電材料部11が形成された面上)に載置して2回めのマスキングを行い、それを再びスパッタ装置に入れて、2回めのスパッタリングを実施する。
より詳しくは、本実施形態においては、RFスパッタ装置を使用し、ターゲットには上述したFe49.324.7Al26を用いる。そして、チャンバー内を真空で3.0×10-3Pa以下まで減圧した後、基板温度を600℃まで上昇させるため、基板10の下にあるランプヒーターを入れる。ヒーターを入れた後、真空度が3.0×10-3Pa以下まで減圧されるのを待ち、減圧後、スパッタガスとしてArガスを導入する。そして、出力:300W、Arガス圧:1.0×10-1Paのスパッタ条件で、2回目のスパッタリングを実施する。2回目のスパッタリングを終えたら、第2のマスキング治具を基板10から取り除く。このような加工を行うことにより、基板10の表面上には、図1(a)に示したように、先に形成されていたn型熱電材料部11に加えて、p型熱電材料部12が形成されることになる。
第2のマスキング治具の開口部は、上記n型熱電材料部11の端部が露出するような形状に開けられており、当該n型熱電材料部11の露出部分には、2回目のスパッタリングを実施した際、図1(c)に示すように、p型熱電材料部12が重ねて形成される。この重なり部分において、n型熱電材料部11およびp型熱電材料部12は電気的に接続され、8本の略帯状のn型熱電材料部11と8本の略帯状のp型熱電材料部12が、交互に直列に接続された構造になる。
なお、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12との接続部は、上記の通り、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12とが重なって形成されるようにスパッタリングを行うことで、電気的に接続された構造を形成してもよいが、別の導電性物質を介在させてあってもよい。
具体例を挙げれば、例えば、図2(a)に示すように、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12を、スパッタリングにより、両者が重ならないように基板10の表面上に形成した後、さらに導電性の高い金属(例えば、金、銀、銅、アルミニウム等)をスパッタリングすることにより、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12の双方に接触する導電部13を形成する。このような構造にすれば、導電部13を介してn型熱電材料部11とp型熱電材料部12を電気的に接続することができる。この場合、導電部13をスパッタリングによって形成する工程は増えるが、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12とを直接接合したときの密着性が低い場合であっても、n型熱電材料部11およびp型熱電材料部12の双方との密着性が高い導電性物質で導電部13を形成することで、各接合部間の密着性を高くすることができる。
n型熱電材料部11、p型熱電材料部12、および導電部13を設ける場合の順序については特に限定されず、上述のごとく最後に導電部13を形成する他にも、例えば、図2(b)に示すように、一方の熱電材料部(例えばp型熱電材料部12)を形成した後に、導電部13を形成し、その後で他方の熱電材料部(例えばn型熱電材料部11)を形成してもよい。あるいは、図2(c)に示すように、最初に導電部13を形成しておいて、その後にn型熱電材料部11およびp型熱電材料部12を形成してもよい。
ただし、n型熱電材料部11、p型熱電材料部12、および導電部13それぞれの形成材料の熔融温度に差異がある場合は、熔融温度の高いものから順にスパッタリングを行い、各スパッタリング工程において熔融温度程度まで基板10を加熱しておくとよい。こうすれば、各スパッタリング工程において結晶化度の高い薄膜を得ることができ、しかも、後のスパッタリング工程における加熱で、前のスパッタリング工程による薄膜を熔融させてしまうのを防止することができる。
さらに、図1(c)に示した如く、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12とが重なって形成されるようにスパッタリングを行う場合であっても、図2(d)に示すように、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12との間に導電部13を介在させることは可能である。この場合も、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12とを直接接合したときの密着性が低い場合であっても、n型熱電材料部11およびp型熱電材料部12の双方との密着性が高い導電性物質で導電部13を形成することで、各接合部間の密着性を高くすることができる。
以上のような工程によって、所期の熱電変換素子1を得ることができる。なお、交互に直列に接続されたn型熱電材料部11およびp型熱電材料部12の両端には、他の部分よりも少し面積の広い円形のはんだ付け用ランドが形成され、このランドを利用してリード線をはんだ付けすることができるようになっている。熱電変換素子1の利用目的によっては、このはんだ付け用ランドにリード線をはんだ付けした状態にまで加工したものを、製品として出荷するようにしてもよい。
[実施例2]
次に、実施例2について説明する。なお、実施例2の熱電変換素子は、p型熱電材料部を形成するために使用するp型熱電材料と、その加工条件が、上記実施例1と異なるのみで、熱電変換素子の具体的な形状等は、上記実施例1の熱電変換素子と同じなので、図面については実施例1の説明で用いたものをそのまま流用する。
実施例2の熱電変換素子も、図1(a)に示すように、基板10の表面上にn型熱電材料部11とp型熱電材料部12とを形成した構造になっている。
これらのうち、基板10およびn型熱電材料部11は、実施例1と全く同様に構成されている。
p型熱電材料部12は、p型熱電材料によって形成された厚さ約30μmの薄膜層であり、本実施形態においては、p型熱電材料として、Bi−TeにSbを添加してp型熱電材料としたもの(組成比(Bi2Te30.25(Sb2Te30.75)が使用されている。
これらn型熱電材料部11およびp型熱電材料部12は、いずれも物理的蒸着技術の一つであるスパッタリングによって形成されており、具体的には、次のような手順で製造されたものである。
まず、n型熱電材料部11のパターンと同形状の開口部が開けられた第1のマスキング治具を、基板10上に載置して1回めのマスキングを行い、それを周知のスパッタ装置に入れて、1回めのスパッタリングを実施する。この工程は、上記実施例1と全く同様なので、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、p型熱電材料部12のパターンと同形状の開口部が開けられた第2のマスキング治具を、基板10上(上記n型熱電材料部11が形成された面上)に載置して2回めのマスキングを行い、それを再びスパッタ装置に入れて、2回めのスパッタリングを実施する。
より詳しくは、本実施形態においては、RFスパッタ装置を使用し、ターゲットには上述した(Bi2Te30.25(Sb2Te30.75を用いる。そして、チャンバー内を真空で3.0×10-3Pa以下まで減圧した後、基板温度を340℃まで上昇させるため、基板10の下にあるランプヒーターを入れる。ヒーターを入れた後、真空度が3.0×10-3Pa以下まで減圧されるのを待ち、減圧後、スパッタガスとしてArガスを導入する。そして、出力:40W、Arガス圧:1.0×10-1Pa、スパッタ時間90分のスパッタ条件で、2回目のスパッタリングを実施する。2回目のスパッタリングを終えたら、第2のマスキング治具を基板10から取り除く。このような加工を行うことにより、基板10の表面上には、図1(a)に示したように、先に形成されていたn型熱電材料部11に加えて、p型熱電材料部12が形成されることになる。
n型熱電材料部11を形成する際には、基板温度を600℃まで上昇させるが、p型熱電材料部12を形成する際には、基板温度を340℃までしか上昇させない。そのため、p型熱電材料部12を形成する工程で、n型熱電材料部11の薄膜を熔融させてしまうことはなく、n型熱電材料部11の形態や物性に悪影響を及ぼすことがない。
なお、第1,第2のマスキング治具の開口部の形状により、n型熱電材料部11とp型熱電材料部12との一部が重なるように形成され、その結果、8本の略帯状のn型熱電材料部11と8本の略帯状のp型熱電材料部12が、交互に直列に接続された構造になる点、交互に直列に接続されたn型熱電材料部11およびp型熱電材料部12の両端に、はんだ付け用ランドが形成される点も、上記実施例1と同様である。
[比較例]
上記実施例1においては、1,2回めのスパッタリングを実施する際に、基板温度を600℃まで上昇させるため、基板10の下にあるランプヒーターを入れていたが、このヒーターを入れずに室温でスパッタリングを実施し、これ以外の点は、上記実施例1と全く同様の条件で、図1(a)に示したような、基板10の表面上にn型熱電材料部11とp型熱電材料部12とを形成した構造になっている熱電変換素子を作製した。
[性能試験]
上記実施例1、実施例2、および比較例の各熱電変換素子の熱電性能を試験するため、図3に示すように、上記各熱電変換素子に電圧計を接続した。各熱電変換素子のn型熱電材料部11およびp型熱電材料部12のパターンは、両者の接合部分が交互に図3中に示した高温部と低温部とに含まれるようなパターンになっており、高温部を加熱するとともに、低温部を冷却すると、高温部と低温部との温度差ΔTに応じて電圧が発生するので、この電圧を上記電圧計で測定する。本試験においては、高温部側には100℃に加熱したステンレス製のブロックを当て、低温部側にはアルミニウム製の板を当てることにより、30℃以上の温度差ΔTを与えた状態で電圧の測定を行った。なお、温度の測定には、サーモビジョンを使用した。結果を下記表1に示す。
Figure 0004133894
上記実施例1と比較例との比較から、基板温度を600℃まで上昇させた場合と基板温度を上昇させない場合とでは、同程度の温度差を与えた場合に得られる電圧が格段に上昇することがわかる。なお、この基板温度が500℃を下回る場合は、上記電圧が低下する傾向にあるため、スパッタリング時の基板温度は500℃以上とすることが望ましいと考えられる。また、スパッタリング時の基板温度が1000℃を超過した場合にも、上記電圧が低下する傾向が見受けられた。
また、上記実施例2から、Fe2VAl系熱電材料とFe2VAl系熱電材料とは異なる異種熱電材料(本実施形態ではBi−Te系熱電材料)とを組み合わせて使用しても、熱電変換素子を構成できることがわかる。上記実施例1と実施例2とを比較すると、実施例2の方が、より小さな温度差で大きな電圧を発生させている。これは、p型熱電材料部12において、より性能の高い異種熱電材料を組み合わせたことによる効果であり、種々の熱電材料の中からp型熱電材料としての性能が高いものとn型熱電材料としての性能が高いものを選んで組み合わせることにより、一方がFe2VAl系熱電材料となっている熱電変換素子の熱電性能を改善できるものと期待できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、Fe2VAl系熱電材料について特定の組成比を示したが、この組成比は一例であり、p型またはn型熱電材料としての性能を維持できる範囲内で、適宜組成比を変更しても構わない。また、上記実施形態では、Fe2VAl系熱電材料に第4元素としてSiを添加する例を示したが、これもp型またはn型熱電材料としての性能を維持できる範囲内で、任意の第4元素を添加することができる。
また、上記実施形態では、Fe2VAl系熱電材料と組み合わせる異種熱電材料として、Bi−Te系熱電材料を例示したが、これもFe2VAl系熱電材料と組み合わせることで性能を改善できるような熱電材料であれば、Bi−Te系以外の熱電材料であっても構わない。そのような熱電材料としては、例えば、Mg−Si系熱電材料、Mn−Si系熱電材料、Fe−Si系熱電材料、Si−Ge系熱電材料、Pb−Te系熱電材料、カルコゲナイト系熱電材料、スクッテルダイト系熱電材料、フィルドスクッテルダイト系熱電材料、炭化ホウ素系熱電材料などを挙げることができ、これらのいずれかを用いればよい。
さらに、上記実施形態では、薄膜状のn型熱電材料部11およびp型熱電材料部12を形成するために、物理的蒸着技術の一つであるスパッタリングを利用していたが、本発明においては、他の物理的蒸着技術を利用することもできる。他の物理的蒸着技術としては、例えば、イオンビームスパッタ、イオンプレーティング、真空蒸着、レーザー蒸着、電子線エピタキシャル成長法(MBE)などを挙げることができる。これらの中でも、特にイオンプレーティングおよび電子線エピタキシャル成長法(MBE)は、結晶性の高い薄膜を形成可能な物理的蒸着技術なので、熱電性能の高い熱電変換素子を製造するためには好適である。
本発明の実施形態として例示した熱電変換素子の構造図。 n型熱電材料部とp型熱電材料部とを導電部を介して電気的に接続した構造を示す断面図。 性能試験の方法を説明するための説明図。
符号の説明
10・・・基板、11・・・n型熱電材料部、12・・・p型熱電材料部、13・・・導電部。

Claims (8)

  1. p型熱電材料とn型熱電材料とを直列に接続した構造を有する熱電変換素子であって、
    前記p型熱電材料および前記n型熱電材料のうち、少なくとも一方がFe2VAl系熱電材料であり、該Fe2VAl系熱電材料が、500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されている
    ことを特徴とする熱電変換素子。
  2. 前記Fe2VAl系熱電材料が、厚さ0.1〜100μmの薄膜状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記p型熱電材料および前記n型熱電材料の双方がFe2VAl系熱電材料である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の熱電変換素子。
  4. 前記p型熱電材料および前記n型熱電材料のうち、一方が前記Fe2VAl系熱電材料、他方がFe2VAl系熱電材料とは構成元素の異なる異種熱電材料であり、該異種熱電材料が、前記基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電変換素子。
  5. 前記異種熱電材料が、Bi−Te系熱電材料、Mg−Si系熱電材料、Mn−Si系熱電材料、Fe−Si系熱電材料、Si−Ge系熱電材料、Pb−Te系熱電材料、カルコゲナイト系熱電材料、スクッテルダイト系熱電材料、フィルドスクッテルダイト系熱電材料、または炭化ホウ素系熱電材料のいずれかである
    ことを特徴とする請求項4に記載の熱電変換素子。
  6. 前記Fe2VAl系熱電材料および前記異種熱電材料のうち、熔融温度の高い方が前記基材の表面に先に物理的蒸着技術により薄膜状に形成され、熔融温度の低い方が前記基材の表面に後から物理的蒸着技術により薄膜状に形成された構造になっている
    ことを特徴とする請求項5に記載の熱電変換素子。
  7. 前記p型熱電材料と前記n型熱電材料が、導電材料を介して直列に接続された構造になっており、該導電材料が、前記基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の熱電変換素子。
  8. p型熱電材料とn型熱電材料とを直列に接続した構造を有する熱電変換素子の製造方法であって、
    前記p型熱電材料および前記n型熱電材料のうち、少なくとも一方がFe2VAl系熱電材料であり、該Fe2VAl系熱電材料を、500℃以上且つ1000℃以下に加熱された基材の表面に物理的蒸着技術により薄膜状に形成する
    ことを特徴とする熱電変換素子の製造方法。
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