JP4132926B2 - ポンプユニット及び作業車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動源から動力を受け、油圧回路を介して流体的に接続されるアクチュエータから変速出力し得るように構成されたポンプユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧ポンプユニットは、種々の用途に応じて使用される。該用途の中には、油圧ポンプユニットとは離間配置されたアクチュエータとの共働がある。斯かる場合、油圧ポンプユニット及びアクチュエータは、油圧回路によって接続されており、該油圧ポンプユニットはアクチュエータと共に、駆動源からの駆動力を変速出力する主伝動経路を構成する。
【0003】
ところで、用途によっては、油圧ポンプユニットを備えた伝動構造において、前記主動力伝達経路とは別に、副動力伝達経路を要する場合がある。例えば、芝刈り機におけるように、共通の駆動源からの動力を、駆動輪を駆動する走行系伝動経路とモアを駆動するPTO系伝動経路とに分岐出力する場合である。
【0004】
以下、前記アクチュエータとして油圧モータユニットを用いた場合を例に説明する。
米国特許第4,395,865号明細書(以下、公知文献1という)や米国特許第5,809,756号明細書(以下、公知文献2という)には、エンジンに作動的に連結された油圧ポンプユニットと、該油圧ポンプユニットからは離間配置され、駆動輪を駆動するように構成された油圧モータユニットとにより構成される走行系伝動経路とは別に、前記エンジンからの動力をモアへ伝達するPTO系伝動経路を備えた芝刈り機が開示されている。
【0005】
詳しく説明すると、前記公知文献1に記載の芝刈り機は、共通駆動源となるエンジンに第1及び第2出力軸を設け、該第1及び第2出力軸を、それぞれ、油圧ポンプユニット及びモアに作動的に連結している。即ち、該公知文献1に記載の芝刈り機においては、走行系伝動経路とPTO系伝動経路とを完全に分けている。
しかしながら、斯かる構成においては、走行系伝動経路及びPTO系伝動経路が完全に分離されている為、伝動経路を構成する部品点数が増大すると共に、両伝動経路を収容する大きなスペースが必要となる。
又、このような伝動経路を2系統備えた伝動構造においては、各伝動経路の動力伝達/遮断を独立してコントロールする必要がある。
この点に関し、該公知文献1に記載の芝刈り機においては、各伝動経路にそれぞれ動力伝達/遮断用の電磁クラッチを介挿しているが、電磁クラッチは耐久性が悪く、結果として、伝動経路の信頼性が損なわれるという問題もある。
【0006】
一方、前記公知文献2に記載の芝刈り機は、エンジンに共通出力軸を設け、該共通出力軸に駆動輪用プーリ及びモア用プーリを支持させることで、共通出力軸から走行系伝動経路及びPTO系伝動経路へ動力を分岐し得るように構成されている。
しかしながら、斯かる構成においては、前記共通出力軸を長くせざるを得ず、該共通出力軸に大きな負荷が掛かるという問題がある。
又、前記公知文献1には、各伝動経路の動力伝達/遮断をどのように行うかについては何ら記載されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、互いに独立制御可能な主伝動経路及び副伝動経路を容易に形成し得るポンプユニットを提供することを、一の目的とする。
又、本発明は、対地作業機を備えた作業車において、走行系伝動経路に加えて、駆動源から対地作業機へ至るPTO系伝動経路を容易に形成し得る作業車を提供することを、他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、駆動源に作動的に連結される第1ポンプ軸と、前記第1ポンプ軸によって駆動される第1油圧ポンプ本体であって、出力調整部材の操作に応じて吸入/吐出量が変化する可変容積型の第1油圧ポンプ本体と、前記第1油圧ポンプ本体を収納すると共に、該第1油圧ポンプ本体が挿通可能な開口を有するポンプケースと、前記第1油圧ポンプ本体を支持しつつ、前記開口を閉塞するようにポンプケースに連結されるセンターセクションと、前記ポンプケースに収容されるPTOユニットとを備えたポンプユニットを提供する。
前記PTOユニットは、一端部が外方へ延在するように、前記ポンプケースに支持されたPTO軸と、前記第1ポンプ軸から前記PTO軸への動力伝達を選択的に係合/遮断する油圧クラッチ機構とを有する。
前記センターセクションには、前記第1油圧ポンプ本体及び当該ポンプユニットとは離間配置される油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路が設けられており、該ポンプユニットの設置状態を基準にして、前記出力調整部材の操作軸は上方へ延び且つ前記流体接続口は下方に開口している。
【0009】
一態様おいては、前記第1ポンプ軸に作動的に連結される第2ポンプ軸と、前記第2ポンプ軸によって駆動される第2油圧ポンプ本体であって、出力調整部材の操作に応じて吸入/吐出量が変化する可変容積型の第2油圧ポンプ本体と、をさらに備えることができる。斯かる態様においては、前記ポンプケースの開口は、前記第1及び第2油圧ポンプ本体が挿通可能とされる。又、前記センターセクションは、前記第1及び第2油圧ポンプ本体を支持した状態で、前記開口を閉塞するようにポンプケースに連結される。前記センターセクションには、前記第1油圧ポンプ本体及び当該ポンプユニットとは離間配置される第1油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第1油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路と、前記第2油圧ポンプ本体及び当該ポンプユニットとは離間配置される第2油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第2油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路とが設けられており、該ポンプユニットの設置状態を基準にして、前記第1油圧ポンプ本体の吸引/吐出量を変化させる前記出力調整部材の操作軸及び前記第2油圧ポンプ本体の吸引/吐出量を変化させる前記出力調整部材の操作軸は上方へ延び且つ前記第1油圧モータユニットに対する前記流体接続口及び前記第2油圧モータユニットに対する前記流体接続口は下方に開口している。
【0010】
好ましくは、前記ポンプケースは、車輌前後方向一方側に位置する第1端壁であって、前記第1及び第2油圧ポンプ本体が挿通可能な前記開口としての第1開口が設けられた第1端壁と、車輌前後方向他方側に位置する第2端壁であって、前記油圧クラッチ機構が挿通可能な第2開口が設けられた第2端壁と、前記第1及び第2端壁の周縁部間に延びる周壁とを有するケース本体を備える。前記第1開口は前記センターセクションによって閉塞され、且つ、前記第2開口は蓋部材によって閉塞される。前記ケース本体は、前記第1開口に連通された油圧ポンプ本体収容空間と前記第2開口に連通された油圧クラッチ機構収容空間とを分離する仕切壁を有し得る
より好ましくは、前記蓋部材は前記第2端壁との間に収容空間を存しつつ該第2端壁に連結され、前記蓋部材及び前記第2端壁の間の前記収容空間には前記第1ポンプ軸を前記第2ポンプ軸及び前記油圧クラッチ機構の駆動側部材に作動連結する伝動機構が収容される。
【0011】
好ましくは、前記第1ポンプ軸は伝動方向上流側の端部が前記蓋部材から外方へ延在して前記駆動源に作動連結され、前記第2ポンプ軸は前記第1ポンプ軸と略平行に配置され 、前記PTO軸は前記一端部が前記第1端壁を貫通して外方へ延在される。前記第1ポンプ軸又は前記第2ポンプ軸の伝動方向下流側の端部は前記センターセクションを貫通して外方へ延在されて、前記第1及び第2油圧ポンプ本体と前記第1及び第2油圧モータユニットとの間の前記油圧回路へのチャージ用油圧源並びに前記油圧クラッチ機構の作動油供給源として作用するチャージポンプを駆動するように構成される。前記第1端壁には、該第1端壁に形成されたPTO軸用軸受孔を液密にシールするシールプレートが連結され、前記チャージポンプからの圧油が前記シールプレートに形成された油路及び前記PTO軸に形成された油路を介して前記油圧クラッチ機構へ供給される。
好ましくは、前記PTOユニットは、前記油圧クラッチ機構による前記第1ポンプ軸から前記PTO軸への動力伝達/遮断動作に連動して、該PTO軸に対して制動力を解除/付加する油圧ブレーキ機構を、さらに備え得る。
【0012】
さらに、本発明は、前記目的を達成する為に、機体フレームと、該機体フレームに支持された左右一対の駆動輪と、前記駆動輪の車輌前後方向一方側に配設されるように、前記機体フレームに支持された左右一対のキャスタと、前記駆動輪と前記キャスタとの間に位置するように、前記機体フレームに支持された対地作業機と、前記駆動輪を挟んで前記対地作業機とは車輌前後方向反対側に位置するように、前記機体フレームに支持された駆動源と、モータ軸が前記左右一対の駆動輪にそれぞれ作動的に連結された第1及び第2油圧モータユニットと、前記第1及び第2油圧モータユニットとは離間された位置で、前記駆動源に作動的に連結されるように前記機体フレームに支持されたポンプユニットであって、前記第1及び第2油圧モータユニットのそれぞれに油圧回路を介して圧油供給すると共に、前記駆動源からの動力を前記対地作業機用駆動力として分岐出力し得るように構成されたポンプユニットとを備えた作業車を提供する。
前記ポンプユニットは、前記駆動源に作動的に連結される第1ポンプ軸と、前記第1ポンプ軸によって駆動される第1油圧ポンプ本体であって、出力調整部材の操作に応じて吸入/吐出量が変化する可変容積型の第1油圧ポンプ本体と、前記第1油圧ポンプ本体を収納すると共に、該第1油圧ポンプ本体が挿通可能な開口を有するポンプケースと、前記第1油圧ポンプ本体を支持しつつ、前記開口を閉塞するようにポンプケースに連結されるセンターセクションと、前記ポンプケースに収容されるPTOユニットとを含む。
前記センターセクションには、前記第1油圧ポンプ本体と前記第1及び第2油圧モータユニットとの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第1及び第2油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路が設けられている。前記出力調整部材の操作軸は上方へ延び且つ前記流体接続口は下方に開口している
前記PTOユニットは、一端部が外方へ延在するように、前記ポンプケースに支持されたPTO軸と、前記第1ポンプ軸から前記PTO軸への動力伝達を選択的に係合/遮断する油圧クラッチ機構とを有する。
【0013】
好ましくは、前記ポンプユニットは、前記第1ポンプ軸に作動的に連結される第2ポンプ軸と、前記第2ポンプ軸によって駆動される第2油圧ポンプ本体であって、出力調整部材の操作に応じて吸入/吐出量が変化する可変容積型の第2油圧ポンプ本体と、をさらに備えることができる。
斯かる態様においては、前記ポンプケースの開口は、前記第1及び第2油圧ポンプ本体が挿通可能とされる。又、前記センターセクションは、前記第1及び第2油圧ポンプ本体を支持した状態で、前記開口を閉塞するようにポンプケースに連結される。前記センターセクションには、前記第1油圧ポンプ本体及び前記第1油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第1油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路と、前記第2油圧ポンプ本体及び前記第2油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第2油圧モータユニットに対する流体接続口を形成 する油路とが設けられている。前記第1油圧ポンプ本体の吸引/吐出量を変化させる前記出力調整部材の操作軸及び前記第2油圧ポンプ本体の吸引/吐出量を変化させる前記出力調整部材の操作軸は上方へ延び且つ前記第1油圧モータユニットに対する前記流体接続口及び前記第2油圧モータユニットに対する前記流体接続口は下方に開口している。
【0014】
例えば、前記第1ポンプ軸及び前記PTO軸は略平行に配設され得る。
これに代えて、前記第1ポンプ軸及び前記PTO軸を略直交するように配設することも可能である。
【0015】
一態様においては、前記駆動源は前記機体フレームに防振支持され、他方、前記ポンプユニットは機体フレームに固定支持される。斯かる態様においては、前記駆動源と前記第1ポンプ軸とは振動吸収型伝動手段によって作動的に連結される。
他態様においては、前記駆動源は前記機体フレームに防振支持され、且つ、前記ポンプユニットは、前記機体フレームに対してフリーな状態で前記駆動源に一体的に連結される。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、本発明に係るポンプユニットの好ましい実施の形態1につき、添付図面を参照しつつ説明する。
本発明に係るポンプユニットは、油圧回路を介して流体的に接続され、該油圧回路における圧油の作用によって駆動されるアクチュエータと共働するものである。本実施の形態においては、前記アクチュエータとして、油圧モータユニットを用いる場合を例に説明する。
【0017】
図1(a)及び(b)に本実施の形態に係るポンプユニット1が適用された芝刈り機100の側面図及び平面図を示す。又、図2にポンプユニット1の油圧回路図を示す。さらに、図3に及び図4に本実施の形態に係るポンプユニット1の横断平面図及び縦断側面図を示す。
【0018】
まず、前記芝刈り機100について説明する。
図1に示すように、該芝刈り機100は、機体フレーム110と、該機体フレーム110に支持された左右一対の駆動輪(本実施の形態においては、後輪)120と、前記駆動輪120の車輌前後方向一方側(本実施の形態においては、前方側)に配設されるように、前記機体フレーム110に支持された左右一対のキャスタ130と、前記駆動輪120と前記キャスタ130との間に位置するように、前記機体フレーム110に支持された対地作業機(本実施の形態においては、モア)140と、前記駆動輪120を挟んで前記対地作業機140とは車輌前後方向に沿って反対側(本実施の形態においては、後方側)に位置するように、前記機体フレーム110に支持された駆動源150と、モータ軸が前記左右一対の駆動輪120にそれぞれ作動的に連結された第1及び第2油圧モータユニット160a,160bと、本実施の形態に係るポンプユニット1とを備えている。
【0019】
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係るポンプユニット1は、該ポンプユニット1とは離間配置された前記油圧モータユニット160a,160bと油圧回路を介して流体的に接続されており、駆動源150から入力される動力を油圧の作用を利用して前記油圧モータユニット160a,160bから出力して駆動輪120を駆動し得るように構成されている。即ち、該ポンプユニット1は、前記油圧モータユニット160a,160bと共に、主伝動経路となる走行系伝動経路を形成している。
【0020】
さらに、該ポンプユニット1は、前記駆動源150からの動力を分岐して、対地作業機140の駆動用動力を取り出し得るように構成されている。即ち、該ポンプユニット1は、PTO系伝動経路の一部をも形成している。
【0021】
より詳しくは、図3及び図4に示すように、該ポンプユニット1は、前記駆動源150に作動的に連結される第1ポンプ軸10aと、前記第1ポンプ軸10aによって駆動される第1油圧ポンプ本体20aと、前記第1ポンプ軸10aに作動的に連結された第2ポンプ軸10bと、前記第2ポンプ軸10bによって駆動される第2油圧ポンプ本体20bと、前記第1油圧ポンプ本体20a及び第2油圧ポンプ本体20bが挿通可能な第1開口30aを有し、該第1及び第2油圧ポンプ本体20a,20bを収容するポンプケース30と、前記第1及び第2油圧ポンプ本体20a,20bを支持しつつ、前記第1開口30aを閉塞するようにポンプケース30に連結されるセンターセクション40と、前記ポンプケース40に収容されるPTOユニット50とを備えている。
【0022】
図2に示すように、前記第1油圧ポンプ本体20a及び第2油圧ポンプ本体20bは、それぞれ、油圧回路(本実施の形態においては、一対の油圧ライン200a及び一対の油圧ライン200b)を介して、第1油圧モータユニット160a及び第2油圧モータユニット160bに流体的に接続されている。
【0023】
なお、本実施の形態に係るポンプユニット1は、芝刈り機100の一対の駆動輪120を、それぞれ独立した回転速度で駆動し得るように、前記左右一対の油圧モータユニット160a,160bのそれぞれに、対応する油圧ポンプ本体20a,20bを備えるように構成している。即ち、本実施の形態に係るポンプユニット1は、第1油圧モータユニット160aに対応する第1油圧ポンプ本体20aと、第2油圧モータユニット160bに対応する第2油圧ポンプ本体20bとを備えるように構成しているが、本発明は斯かる形態に限られるものではなく、ポンプケース30に、1つの油圧ポンプ本体のみを有する態様や、3以上の油圧ポンプ本体を有する態様も包含する。
例えば、ポンプユニットが単一の油圧ポンプ本体のみを備える場合には、該単一の油圧ポンプ本体は、分流弁等の流体分配手段を有する油圧回路を介して、左右一対の油圧モータユニット160a,160bと流体的に接続される。
【0024】
流体的に接続された前記油圧ポンプ本体20a,20b及び油圧モータユニット160a,160bの少なくとも一方は出力調整部材の操作により吸引/吐出量が変化する可変容積型とされており、該出力調整部材の傾転位置を制御することによって、油圧モータユニットのモータ軸から無段変速出力を得るようになっている。なお、本実施の形態においては、油圧ポンプ本体20a,20bを可変容積型とし、油圧モータユニット160a,160bを固定容積型としている。
【0025】
図3に良く示されるように、前記第1ポンプ軸10aは、伝動方向上流端部(本実施の形態においては、後端部)が前記ポンプケース30から外方へ延在するように該ポンプケース30に支持されており、フライホイール155を介して、前記駆動源150に作動的に連結される。なお、該フライホイール155には、ダンパー156を備えることができ(図1参照)、これにより、前記駆動源150の出力軸の角速度変動を抑えた状態で、該駆動源150から前記第1ポンプ軸10aへの動力伝達を行うことができる。従って、油圧ポンプ本体20a,20bの耐久性を向上させることができると共に、油圧ポンプ本体20a,20bから吐出する油の脈動が抑制されるため、この圧油を受ける油圧モータユニット160a,160bの耐久性も向上させ得る。
【0026】
又、本実施の形態においては、図1に示すように、前記駆動源150は、前記機体フレーム110に防振支持されており、他方、前記ポンプケース30は該機体フレーム110に固定支持されている。
従って、本実施の形態においては、斯かる駆動源150とポンプケース30との振動差を吸収する為に、前記駆動源150と前記第1ポンプ軸10aとは、振動吸収型伝動手段によって作動的に連結されている。
なお、本実施の形態においては、図1に示すように、前記振動吸収型伝動手段として、両端部に自在継手を備えた伝動軸170を用いているが、これに代えて、ベルト伝動機構を用いることも可能である。
【0027】
図3に示すように、前記第1油圧ポンプ本体20aは、前記第1ポンプ軸10aの回転に伴って該第1ポンプ軸10aの軸線回りに回転運動を行うと共に、該回転運動に連動して往復運動を行うピストンユニット21aと、該ピストンユニット21aを往復動自在に支持すると共に、前記一対の油圧ライン200aに連通されるようにセンターセクション40に回転摺動自在に支持されたシリンダブロック22aと、傾転位置によって前記ピストンユニット21aのストローク長を規制し、該ピストンユニット21aによる吸入/吐出油量を変化させる出力調整部材(可動斜板と操作軸との組み合わせ)23aとを備えている。なお、本実施の形態においては、油圧ポンプ本体20a,20bはアキシャルピストン式としたが、ラジアルピストン式でも構わない。
【0028】
前記第2ポンプ軸10bは、前記第1ポンプ軸10aと略平行となるように、前記ポンプケース30に支持されている。
該第2ポンプ軸10bは、前記ポンプケース30内に収容される伝動機構60を介して、前記第1ポンプ軸10aに作動的に連結されており、該第1ポンプ軸10aと同期回転するようになっている。
本実施の形態においては、前記伝動機構60として、第1ポンプ軸10aに相対回転不能に支持された第1ギヤ61と、該第1ギヤ61と同一ピッチであって、該第1ギヤ61と噛合するように前記第2ポンプ軸10bに相対回転不能に支持された第2ギヤ62とを備えている。
【0029】
前記第2油圧ポンプ本体20bは、前記第2ポンプ軸10bによって駆動される点を除き、前記第1油圧ポンプ本体20aと実質的に同一構成を有している。従って、該第2油圧油圧ポンプ本体20bの詳細な説明は省略する。
【0030】
図3に良く示されるように、前記PTOユニット50は、PTO軸51と、油圧クラッチ機構55とを備えている。
本実施の形態においては、前記PTO軸51は、前記第1ポンプ軸10aと略平行に配置され、且つ、一端部が外方へ延在するように、前記ポンプケース30に支持されている。本実施の形態においては、前記PTO軸51の前記一端部は車輌前後方向前方へ延在されている。
該PTO軸51の外方延在端部は、振動吸収型伝動手段を介して、対地作業機140の入力部に作動的に連結される。本実施の形態においては、図1に示すように、該振動吸収型伝動手段として、両端部に自在継手が備えられた伝動軸175を用いている。
【0031】
前記油圧クラッチ機構55は、油圧の作用によって、前記第1ポンプ軸10aから前記PTO軸51への動力伝達を選択的に係合/遮断するように構成されている。
本実施の形態においては、図3に良く示されるように、該油圧クラッチ機構55は、前記PTO軸51に相対回転自在且つ軸方向摺動不能に支持された駆動側部材55aであって、前記第1ポンプ軸10aに作動的に連結された駆動側部材55aと、該駆動側部材55aに相対回転不能且つ軸方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板55bと、前記PTO軸51に相対回転不能に支持された従動側部材55cと、該従動側部材55cに相対回転不能且つ軸方向一定範囲摺動自在に支持された従動側摩擦板55dと、油圧の作用を受けて、前記従動側摩擦板55dと前記駆動側摩擦板55bとを摩擦係合させるクラッチ押動部材55eと、該クラッチ押動部材55eを前記駆動側摩擦板55b及び従動側摩擦板55dから離間させるクラッチ付勢部材55fとを備えている。
【0032】
斯かる構成の油圧クラッチ機構55は、油圧の作用によって前記クラッチ押動部材55eが前記両摩擦板55b,55dを摩擦係合させた場合には前記第1ポンプ軸10aから駆動側部材55a及び従動側部材55cを介してPTO軸51に動力を伝達し、且つ、油圧の作用を受けない場合には前記第1ポンプ軸10aから前記PTO軸51への動力伝達を遮断する。
【0033】
前記ポンプケース30は、前記第1及び第2油圧ポンプ本体20a,20bと、前記PTOユニット50の油圧クラッチ機構55とを収容し得るように構成されている。
より詳しくは、該ポンプケース30は、車輌前後方向一方側及び他方側(本実施の形態においては前方及び後方)に位置する第1及び第2端壁31a,31bと、該第1及び第2端壁31a,31bの周縁部間に延びる周壁31cとを有する中空箱状のケース本体31を備えている。
【0034】
該ケース本体31は、前記第1端壁31aの車輌幅方向一方側に、前記第1及び第2油圧ポンプ本体20a,20bが挿通可能な前記第1開口30aを有し、且つ、前記第2端壁31bの車輌前後方向他方側に、前記PTOユニット50の油圧クラッチ機構55が挿通可能な第2開口30bを有している。
【0035】
斯かる構成により、該ケース本体31は、車輌幅方向一方側に、前記第1開口30aに連通された油圧ポンプ本体収容空間30Aと、車輌幅方向他方側に、第2開口30bに連通された油圧クラッチ機構収容空間30Bとを有するようになっている。
【0036】
好ましくは、前記ケース本体31は、前記油圧ポンプ本体収容空間30Aと油圧クラッチ機構収容空間30Bとを分離する仕切壁31dを有することができ、これにより、前記油圧クラッチ機構55における摩擦板等から生じる鉄粉等が油圧ポンプ本体収容空間30Aに直接流入することを有効に抑制できる。
【0037】
前記ポンプケース30は、さらに、車輌前後方向他方側に位置する第2端壁31bの略全面を覆って前記第2開口30bを閉塞するように、前記ケース本体31に連結される蓋部材32を備えている。
該蓋部材32は、前記ケース本体31の第2端壁31bとの間に収容空間を存しつつ、該第2端壁31bに連結される。該収容空間には、前記第1ポンプ軸10aと第2ポンプ軸10bとを連動連結する伝動機構60(本実施の形態においては、第1及び第2ギヤ61,62)が収容される。
なお、好ましくは、前記第2端壁31bに穿孔される第1及び第2ポンプ軸挿通孔の内周面とポンプ軸10a,10bの外周面との間にある隙間にはフィルタやオイルシール(図示せず)を設けることができ、これにより、前記鉄粉等の油圧ポンプ本体収容空間30A内への流入をより有効に防止できる。
【0038】
前記第1開口30aは、前記センターセクション40によって閉塞される。即ち、該センターセクション40は、前記ケース本体31との対向面40aに前記第1及び第2油圧ポンプ本体20a,20bを支持した状態で、前記第1開口30aを閉塞するように前記第1端壁31aに連結されるようになっている。
【0039】
好ましくは、前記第1ポンプ軸10aの伝動方向下流端部が前記センターセクション40を貫通して外方へ延在するように構成すると共に、前記センターセクション40の油圧ポンプ支持面40aとは反対側の面40bにチャージポンプユニット70を設け、前記第1ポンプ軸10aの伝動方向下流端部によって該チャージポンプ71を駆動するように構成できる。
なお、該チャージポンプユニット70は、前記第2ポンプ軸10bの伝動方向下流端部を前記センターセクション40を貫通して外方へ延在させて駆動しても良いし、或いは両軸10a,10bを前記センターセクション40より外方へ延在させて、そのひとつにチャージポンプユニット70を、他方に冷却ファン(図示せず)を駆動させても良い。
該チャージポンプユニット70は、前記油圧ポンプ本体20a,20bと前記油圧モータユニット160a,160bとの間の前記油圧回路へのチャージ用圧油源、並びに、前記PTOユニット50における油圧クラッチ機構55の作動油供給源として使用される。
【0040】
好ましくは、前記ポンプケース30は、前記ケース本体31の第1端壁31aに連結されるシールプレート33を備えることができる。
該シールプレート33は、前記第1端壁31aに形成されたPTO軸用軸受孔を液密にシールする手段として機能すると共に、前記チャージポンプユニット70と前記油圧クラッチ機構55とを流体的に接続する油圧回路の一部を形成する。
斯かる構成のポンプケース30は前記各部材によって液密にシールされており、内部に油を貯留し得るようになっている。
【0041】
さらに、好ましくは、前記PTOユニット50は、前記油圧クラッチ機構55のクラッチ動作に連動する油圧ブレーキ機構58を備えることができ、これにより、前記油圧クラッチ機構55が動力遮断した際に、連結された対地作業機140の慣性力によってPTO軸51が回転し続けることを有効に防止することができる。
【0042】
前記油圧ブレーキ機構58は、前記PTO軸51に対して相対回転不能とされたブレーキディスク58a(本実施の形態においては、油圧クラッチ機構55における従動側部材55cの外周面)と、該ブレーキディスク58aに対して摩擦係合可能に配設されたブレーキシュー58bと、先端部が該ブレーキシュー58bを支持し、且つ、基端部が前記ポンプケース30に設けられたシリンダ室58Aに軸線方向摺動自在に支持されたブレーキ押動部材58cと、前記ブレーキシュー58bが前記ブレーキディスク58aと摩擦係合し得るように、該ブレーキ押動部材58cを付勢するブレーキ付勢部材58dとを備えており、前記ブレーキ押動部材58cが油圧の作用を受けない場合には前記ブレーキ付勢部材58dの付勢力によって前記ブレーキシュー58bがブレーキディスク58aと摩擦係合して前記PTO軸51に対して制動力を掛け、他方、前記ブレーキ押動部材58cが油圧の作用を受ける場合には該押動部材58cが前記ブレーキ付勢部材58dの付勢力に抗してブレーキシュー58bから離間する方向に移動して、前記PTO軸51に対して制動力を付加しないネガティブブレーキ式になっている。
【0043】
より好ましくは、前記シリンダ室58Aは、前記ケース本体31の周壁31cと該周壁31cに連結されるカバー59とにより形成される。即ち、液密性が要求されるシリンダ室58Aを前記ケース本体31ではなく、カバー59に形成することにより、前記ケース本体31の加工精度を高める必要がなくなり、該ケース本体31を比較的容易に鋳造することができる。
【0044】
なお、前記ブレーキ押動部材58cに対する油圧作用は、前記油圧クラッチ機構55における前記クラッチ押動部材55eに対する油圧作用と連動するようになっている。即ち、クラッチ押動部材55eに対して油圧が作用して前記油圧クラッチ機構55が「係合」状態になる場合には、前記ブレーキ押動部材58cに対しても油圧が作用して前記油圧ブレーキ機構が「制動力解除」状態となり、他方、前記クラッチ押動部材55eに対して油圧が作用せずに前記油圧クラッチ機構が「遮断」状態となる場合には、前記ブレーキ押動部材58cに対しても油圧が作用せずに前記油圧ブレーキ機構58が「制動力付加」状態となるようになっている。
【0045】
具体的には、図2に示すように、前記油圧ブレーキ機構58及び前記油圧クラッチ機構55は、共通の油圧源(本実施の形態においては前記チャージポンプユニット70)によって連動制御されるようになっている。
【0046】
ここで、図2、図3、図5及び図6を参照しつつ、該ポンプユニット1における油圧回路について説明する。
図5及び図6は、それぞれ、図3におけるV−V線及びVI−VI線断面図である。
【0047】
前記チャージポンプユニット70は、吸入口70aが、フィルタ310(図2参照)を介して、任意に付設される外部タンク300(図2参照)又は前記ポンプケース30に接続され、且つ、吐出口70bが、主圧油ライン320に接続されている。該主圧油ライン320は、チャージ圧設定用の減圧弁350を介して、チャージライン321及び作動油ライン322に分岐されている。より詳しくは、前記減圧弁350の一時側及び二次側にそれぞれ前記主圧油ライン320及が前記チャージライン321が接続され、且つ、該減圧弁350の減圧作動に伴なう余剰油が前記作動油ライン322に流入するようになっている。
【0048】
さらに、前記主圧油ライン320には、第1リリーフ弁351が介挿された圧力設定ライン323と、チェック弁352が介挿されたサクションライン324とが連通されている。なお、該サクションライン324は、非常時等において、前記油圧ポンプ本体20と油圧モータユニット160との間の油圧回路(本実施の形態においては一対の油圧ライン200a,200b)に負圧が生じることを防止する為に備えられる。
【0049】
前記チャージライン321は、前記一対の油圧ライン200a及び一対の油圧ライン200bのそれぞれにチェック弁353を介して連通されている。
より詳しくは、前記センターセクション40には、前記一対の油圧ライン200aの一部を構成する一対の油孔201aと、前記一対の油圧ライン200bの一部を構成する一対の油路201bとが形成されており、前記チャージライン321は、前記チェック弁353を介して該一対の油路201a及び一対の油路201bに連通されている(図2,図5及び図6参照)。
【0050】
図5に示すように、前記一対の油路201a及び一対の油路201bの各一端部は、センターセクション40の外周壁の同一面側に開口しており、それぞれ、第1及び第2油圧モータユニット160a,160bとの流体接続口を形成している。
【0051】
さらに、前記センターセクション40には、前記一対の油路201a間(即ち、前記一対の油圧ライン200a間)及び前記一対の油路201b間(即ち、前記一対の油圧ライン200b間)を連通するバイパスライン325が形成されている。
該バイパスライン325には、前記一対の油路201a間及び一対の油路201b間を連通/遮断する外部操作可能な切換部材354が介挿されている。
斯かる切換部材354は、ポンプユニット故障時等において車輌を強制的に移動させる必要がある場合に、前記一対の油圧ライン200a間及び一対の油圧ライン200b間を強制的に連通させ、油圧モータユニット160a,160bのモータ軸を自由に回転させる為に使用される。
【0052】
前記作動油ライン322は、切換弁360を介して、クラッチライン326に連通されている。さらに、該クラッチライン326には、ブレーキライン327が連通されている。従って、前記切換弁360を制御することによって、前記作動油ライン322からクラッチライン326及びブレーキライン327への圧油供給/遮断、即ち、前記油圧クラッチ機構55及び油圧ブレーキ機構58への圧油供給/遮断が連動して行える。
【0053】
なお、前記クラッチライン326には、圧力設定用の第2リリーフ弁361が介挿されており、該第2リリーフ弁361によって該クラッチライン326及びブレーキライン327の最大油圧が設定されるようになっている。該第2リリーフ弁361の二次側はポンプケース30に連通されている。
【0054】
前記減圧弁350、チェック弁352、第1リリーフ弁351、切換弁360及び第2リリーフ弁361は、例えば、前記チャージポンプユニット70におけるチャージポンプケース72に内装される。
【0055】
より好ましくは、前記油圧ブレーキ機構58に、前記油圧クラッチ機構55が動力遮断状態から動力伝達状態に切り替わる際におけるショックを緩和するアキュムレータ手段57を備えることができる(図2参照)。
具体的には、前記ブレーキ押動部材58cに、基端部が前記シリンダ室58A内に位置し且つ先端部に前記ブレーキシュー58bが配設されたロッド57aと、該ロッド57aに軸方向摺動自在に支持され、且つ、前記シリンダ室58Aを圧油作動室と付勢部材収納室とに画する受圧板57bと、前記付勢部材収納室内に位置するように、前記ロッド57aに軸線方向移動不能に支持された従動板57cとを備える。
そして、前記受圧板57bには、前記圧油作動室と付勢部材収納室とを連通するオリフィス57b’を形成する。該オリフィス57b’は、前記受圧板57bが圧油の作用によって前記付勢部材収納室の方へ所定ストローク押動されると、前記従動板57cによって閉塞される。
【0056】
前記アキュムレータ手段7を備えることによって、以下の効果を得ることができる。
即ち、前記油圧クラッチ機構55を「係合」状態、油圧ブレーキ機構58を「制動力解除」状態にすべく、前記切換弁360を圧油供給位置に位置させると、前記クラッチライン326及びブレーキライン327に圧油が供給される。該ブレーキライン327を介して前記圧油作動室に圧油が供給され始めた当初は、前記オリフィス57b’から圧油が漏れ出るので、該クラッチライン326及びブレーキライン327の油圧は、当初、比較的緩やかに上昇する。従って、油圧クラッチ機構55は、緩やかに係合状態となる。
その後、前記受圧板57bが圧油によって押動されて前記オリフィス57b’が閉塞されると、前記クラッチライン326及びブレーキライン327の油圧は、前記第2リリーフ弁361の設定値まで上昇する。
【0057】
このように、本実施の形態においては、前記受圧板57bが所定ストローク押動されてオリフィス57b’が閉塞されるまでの間、クラッチライン326の油圧を漸増させることができる。従って、油圧クラッ機構55の急激な係合を防止して、各部材の磨耗/損傷を有効に防止できる。
【0058】
斯かる構成のポンプユニット1においては、前記種々の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
即ち、駆動源150からの駆動力によって油圧モータユニット160a,160bに圧油を供給し得ると共に、前記駆動源150からの駆動力をPTO軸51から分岐出力し得るように構成したので、互いに独立制御可能な主伝動経路及び副伝動経路を容易に形成することができる。
【0059】
又、副伝動経路の動力伝達/遮断を、ポンプケース30内に収容された油圧クラッチ機構55により行うように構成したので、電磁クラッチによって行っていた従来に比して耐久性を向上させることができる。
【0060】
さらに、前記油圧クラッチ機構55への圧油供給を、第1ポンプ軸10aによって駆動され且つポンプケース30に連結されるチャージポンプユニット70により行っているので、前記油圧クラッチ機構55の圧油供給回路の短縮化・簡略化を図ることができる。
【0061】
なお、当然ながら、前記ポンプユニット1の各構成部材は、前記態様に限定されるものではなく、種々の変形又は置換が可能である。
例えば、前記油圧ブレーキ機構58に代えて、図7に示す油圧ブレーキ機構58’を採用することもできる。
該油圧ブレーキ機構58’は、PTO軸51に相対回転不能且つ軸線方向摺動自在に支持されたブレーキ用摩擦板58a’と、ケース本体31に固定された固定摩擦板58b’と、該両摩擦板58a’,58b’を圧接させるブレーキ押動部材58c’とを有し、該ブレーキ押動部材58c’は連結部材58d’を介して前記クラッチ押動部材55eと連動するように構成されている。
【0062】
即ち、前記クラッチ押動部材55eが油圧の作用によって押動され前記駆動側摩擦板55bと前記従動側摩擦板55dとを摩擦係合させる際には、該クラッチ押動部材55eの動作に連動して前記ブレーキ押動部材58c’が前記ブレーキ用摩擦板58a’及び固定摩擦板58b’から離間し、且つ、前記クラッチ押動部材55eが前記クラッチ付勢部材55fの作用によって前記駆動側摩擦板55b及び従動側摩擦板55dから離間される際には、該クラッチ押動部材55eの動作に連動して前記ブレーキ押動部材58c’が前記ブレーキ用摩擦板58a’及び固定摩擦板58b’を摩擦係合させるようになっている。
斯かる構成の油圧ブレーキ機構58’を用いても、PTO軸51への動力遮断時に、該PTO軸51が慣性力によって回転し続けることを有効に防止できる。
【0063】
又、本実施の形態においては、図1(b)に良く示されるように、ポンプユニット1の第1ポンプ軸10aと駆動源150の出力軸とを車輌幅方向略中央に配置させており、その結果、該第1ポンプ軸10aから車輌幅方向一方側に変位された前記PTO軸51と車輌幅方向略中央に配置された対地作業機140の入力軸とが車輌幅方向に関して変位された配置となっているが、斯かる配置に代えて、図1(c)に示すように、前記PTO軸51を車輌幅方向略中央に配置させることも当然ながら可能である。
前記PTO軸51を車輌幅方向略中央に配置させる場合には、前記第1ポンプ軸10aが駆動源150の出力軸に対して車輌幅方向に変位されることになるから、好ましくは、該第1ポンプ軸10aと駆動源150の出力軸とはベルト伝動機構によって作動的に連結される。
【0064】
実施の形態2.
以下、本発明に係るポンプユニットの好ましい実施の形態2について、添付図面を参照しつつ説明する。
図8(a)及び(b)に、本実施の形態2に係るポンプユニット2が適用された芝刈り機100’の側面図及び平面図を示す。又、図9に、本実施の形態に係るポンプユニット2の横断平面図を示す。さらに、図10及び11に、図9におけるX−X線及びXI−XI線断面図を示す。
なお、前記実施の形態1におけると同一又は相当部材には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0065】
本実施の形態に係るポンプユニット2は、前記実施の形態1に係るポンプユニット1において、PTO軸が垂直方向に沿うように変更されている。
より詳しくは、本実施の形態に係るポンプユニット2は、前記PTOユニット50に代わるPTOユニット450と、前記ポンプケース30に代わるポンプケース430とを備えている。
【0066】
該PTOユニット450は、車輌前後方向に沿って配設された前記第1ポンプ軸10aに対して略直交するように、垂直方向に延びるPTO軸451と、前記第1ポンプ軸10aから該PTO軸451への動力伝達/遮断を行う油圧クラッチ機構455とを備えている。
【0067】
前記PTO軸451は、伝動方向後流端部が前記ポンプケース430から垂直方向外方へ延在するように該ポンプケース430に支持されている。本実施の形態においては、図10に良く示されるように、伝動方向後流端部が前記ポンプケース430から下方へ延在している。
該PTO軸451の伝動方向後流端部は、前記実施の形態1におけると同様、振動吸収型伝動手段を介して、対地作業機の入力部に作動的に連結される。なお、本実施の形態においては、前記振動吸収型伝動手段として、ベルト伝動機構176を採用している(図8及び9参照)。
【0068】
前記油圧クラッチ機構455は、前記実施の形態1におけると同様に、前記前記PTO軸451に相対回転自在且つ軸方向摺動不能に支持された駆動側部材455aであって、前記第1ポンプ軸10aに作動的に連結された駆動側部材455aを備えている。
なお、本実施の形態においては、前述の通り、前記PTO軸451と第1ポンプ軸10aとが直交配置されており、従って、前記駆動側部材455aは、方向転換伝動機構460を介して、前記第1ポンプ軸10aに作動的に連結されている。
【0069】
本実施の形態においては、前記方向転換伝動機構460は、前記第1ポンプ軸10aと略平行となるようにポンプケース430と蓋部材32との間に支持された中間軸461と、前記第1ポンプ軸10aに支持された前記第1ギヤ61と噛合するように、該中間軸461に相対回転不能に支持された第1中間ギヤ462と、前記中間軸461に相対回転不能に支持された第2中間ベベルギヤ463とを備え、該第2中間ベベルギヤ463が、前記駆動側部材455aに設けられたベベルギヤと噛合するようになっている。
【0070】
前記ポンプケース430は、前記PTOユニット450を収容し得るように、前記ポンプケース30に対して一部変更されている。
即ち、図9及び図11に良く示されるように、該ポンプケース430におけるケース本体431は、前記周壁31cから前記油圧ポンプ本体収容空間30Aとは反対側に延びた中間壁431dを有している。該中間壁431dは、前記蓋部材32と共に、前記中間軸461の軸受として作用する。
なお、本実施の形態においては、油圧クラッチ機構455が挿通可能な前記第2開口30bは、前記中間壁431dの上方に位置している(図11参照)。
【0071】
又、本実施の形態におけるポンプケース430は、前記シールプレート33に代えて、ケース本体431の下面に連結されるシールキャップ433を備えている。
なお、本実施の形態においては、前記油圧クラッチ機構455及び油圧ブレーキ機構58への圧油供給ライン(クラッチライン326及びブレーキライン327)は、ケース本体431に形成されている(図10参照)。前記チャージポンプユニット70内にある前記切換弁360を経た作動油ライン322は、図示しない配管を介して前記圧油供給ラインに接続される。
【0072】
斯かる実施の形態2においても、前記実施の形態1におけると同様の効果を得ることができる。
当然ながら、本実施の形態においても、前記第1ポンプ軸10aが車輌幅方向略中央に位置するようにポンプユニット2を機体フレーム110に支持させる代わりに、前記PTO軸451が車輌幅方向略中央に位置するようにポンプユニット2を機体フレーム110に支持させることができる(図8(c)参照)。
【0073】
実施の形態3.
以下に、本発明に係るポンプユニットの好ましい実施の形態3について、添付図面を参照しつつ説明する。
図12(a)及び(b)は、本実施の形態3に係るポンプユニット3が適用された芝刈り機100''の側面図及び平面図である。又、図13は、本実施の形態に係るポンプユニット3の縦断側面図である。
なお、前記実施の形態1及び2におけると同一又は相当部材には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0074】
前記実施の形態1及び2に係るポンプユニット1,2は、出力軸が水平方向に配設されたホリゾンタルタイプの駆動源150と共働するように構成されていたが、本実施の形態3に係るポンプユニット3は、出力軸が垂直方向に配設されたバーティカルタイプの駆動源150’と共働するように構成されている。
【0075】
詳しくは、図13に示すように、前記第1ポンプ軸10aは、垂直方向に沿って配設されている。本実施の形態においては、第1ポンプ軸10aの下端部がポンプケース530から下方へ延在しており、前記駆動源150’とベルト伝動機構171を介して作動的に連結されている。
【0076】
前記ポンプケース530は、向きが変更されている点を除き、前記実施の形態1におけるポンプケース30と実質的に同一構成を有している。即ち、該ポンプケース530は、前記第1及び第2端壁31a,31bが、それぞれ、垂直方向上方及び下方を向くように機体フレーム110に固定されている。
【0077】
前記PTO軸51は、前記第1ポンプ軸10aと略平行となるように前記ポンプケース530に支持されており、下端部が該ポンプケース430から下方へ延在されている。本実施の形態においては、該PTO軸51の下方延在部は、ベルト伝動機構176を介して、対地作業機140に作動的に連結されている。
【0078】
斯かる構成の実施の形態3においても、前記実施の形態1及び2と同様の効果を得ることできる。
なお、本実施の形態においては、前記PTO軸51を垂直方向に沿うように構成したが、当然ながら、該PTO軸51を車輌前後方向に沿うように配設することも可能である。斯かる場合には、前記実施の形態2において説明した方向転換伝動機構460が備えられる。
又、本実施の形態においては、第1ポンプ軸10aと駆動源150’の出力軸とを車輌幅方向略中央に配置したが(図12(b)参照)、これに代えて、PTO軸51を車輌幅方向略中央に配置させることも可能である。
【0079】
実施の形態4.
以下、本発明に係るポンプユニットの好ましい実施の形態4について、添付図面を参照しつつ説明する。
図14は本実施の形態に係るポンプユニット4が適用された芝刈り機100'''の平面図であり、図15は本実施の形態に係るポンプユニット4の横断平面図である。
なお、前記実施の形態1〜3におけると同一又は相当部材には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0080】
前記実施の形態1〜3に係るポンプユニット1〜3は機体フレーム110に固定的に支持されていたが、本実施の形態に係るポンプユニット4は、図14及び15に示すように、前記駆動源150に一体的に連結されている。
【0081】
図15に示すように、前記駆動源150の装着フランジ151には、フライホイールハウジング157が連結されている。
該フライホイールハウジング157は、前記装着フランジ151に連結され、伝動方向(本実施の形態においては車輌前後方向)に沿って延びる周壁157aと、該周壁157aの伝動方向後流端部(本実施の形態においては前端部)の間に延びる端壁157bとを有している。
【0082】
前記ケース本体31は、機体フレーム110に対してフリーな状態で、前記第2端壁31bを介して前記フライホイールハウジング157に連結されている。
好ましくは、前記ケース本体31の第2端壁31bと前記フライホイールハウジング157の端壁157bとは、両者の間に、空間が形成されるように連結される。該空間は、前記第1及び第2ギヤ61,62の収容空間として作用する。
本実施の形態においては、前記フライホイールハウジング157の端壁157bに凹所を設け、該凹所によって前記空間を形成している。
【0083】
なお、前記第1ポンプ軸10aは、前記センターセクション40と前記フライホイールハウジング157の端壁157bとによって軸受支持された状態で、伝動方向上流端部が前記フライホイール155におけるダンパー156の出力部に直結されている。図15中の符号152は駆動源150の出力軸である。
【0084】
斯かるポンプユニット4においては、前記実施の形態1〜3における効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
即ち、機体フレーム110に防振支持された駆動源150に一体的に連結されるように構成したので、駆動源150とポンプユニット4との間に振動差が生じることがない。
従って、実施の形態1〜3において用いていた,駆動源150とポンプユニット1〜3との間の振動吸収型伝動手段を不要とすることができ、これにより、製造コストの削減を図ることができる。また、駆動源150からポンプユニット1,2までの全長を短縮化させることができる。さらには、油圧ポンプ本体20a,20bの作動により生じる油の脈動に伴なう振動が、駆動源150と機体フレーム110との間に介在させた防振材を利用して吸収されるため車体には伝わらず運転環境を改善することができる。
【0085】
なお、本実施の形態においては、PTO軸51が第1ポンプ軸10aに対して略平行となるように構成された場合を例に説明したが、図16及び17に示すように、第1ポンプ軸10aに対して略直交するPTO軸451を備えることも可能である。
【0086】
さらに、本実施の形態においては、ホリゾンタルタイプの駆動源150に一体的に連結される場合を例に説明したが、当然ながら、バーティカルタイプの駆動源150’に一体的に連結することも可能である。
【0087】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るポンプユニットによれば、離間配置される油圧モータユニットを油圧の作用を利用して駆動すると共に、PTO軸から作業機へ向けて回転動力を出力することができる。従って、互いに独立制御可能な主伝動系路及び副伝動経路を容易に形成することができる。
又、前記副伝動経路の動力伝達/遮断を油圧クラッチ機構により行うように構成したので、該副伝動経路の耐久性を向上させることができる。
【0088】
又、油圧ポンプ本体を支持するセンターセクションに、第1ポンプ軸によって回転駆動されるチャージポンプを連結するように構成すれば、該チャージポンプユニットを前記油圧クラッチ機構の圧油供給源として使用することができ、該油圧クラッチ機構の油圧回路を簡略化することができる。
【0089】
さらに、前記油圧クラッチ機構による前記第1ポンプ軸からPTO軸への動力伝達/遮断に連動して、該PTO軸に対して制動力を付加/解除する油圧ブレーキ機構を備えれば、PTO軸への動力遮断時に、該PTO軸が慣性力によって回転し続けることを有効に防止できる。
【0090】
又、本発明に係る作業車によれば、第1油圧ポンプ本体がポンプユニットから離間配置される第1及び第2油圧モータユニットを油圧の作用を利用して駆動すると共に、PTO軸から作業機へ向けて回転動力を出力することができる。従って、走行系伝動経路及びPTO系伝動経路を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)及び(b)は、本発明の実施の形態1に係るポンプユニットが適用された芝刈り機の側面図及び平面図である。
図1(c)は、実施の形態1に係るポンプユニットが変形適用された芝刈り機の平面図である。
【図2】 図2は、前記実施の形態1に係るポンプユニットの油圧回路図である。
【図3】 図3は、前記実施の形態1に係るポンプユニットの横断平面図である。
【図4】 図4は、図3に示すポンプユニットの縦断側面図である。
【図5】 図5は、図3におけるV−V線断面図である。
【図6】 図6は、図3におけるVI−VI線断面図である。
【図7】 図7は、他形態に係る油圧ブレーキ機構を備えたポンプユニットの部分横断平面図である。
【図8】 図8(a)及び(b)は、本発明の実施の形態2に係るポンプユニットが適用された芝刈り機の側面図及び平面図である。
図8(c)は、実施の形態2に係るポンプユニットが変形適用された芝刈り機の平面図である。
【図9】 図9は、前記実施の形態2に係るポンプユニットの横断平面図である。
【図10】 図10は、図9におけるX−X線断面図である。
【図11】 図11は、図9におけるXI−XI線断面図である。
【図12】 図12(a)及び(b)は、本発明の実施の形態3に係るポンプユニットが適用された芝刈り機の側面図及び平面図である。
【図13】 図13は、前記実施の形態3に係るポンプユニットの縦断側面図である。
【図14】 図14は、本発明の実施の形態4に係るポンプユニットが適用された芝刈り機の平面図である。
【図15】 図15は、前記実施の形態4に係るポンプユニットの横断平面図である。
【図16】 図16は、実施の形態4に係るポンプユニットの変形態様が適用された芝刈り機の平面図である。
【図17】 図17は、前記実施の形態4に係るポンプユニットの変形態様の横断平面図である。
【符号の説明】
1〜4 ポンプユニット
10a 第1ポンプ軸
10b 第2ポンプ軸
20a 第1油圧ポンプ本体
20b 第2油圧ポンプ本体
30 ポンプケース
30a ポンプケースの第1開口
40 センターセクション
50 PTOユニット
51 PTO軸
55 油圧クラッチ機構
58 油圧ブレーキ機構
70 チャージポンプユニット
100 芝刈り機
110 機体フレーム
120 操向輪
130 キャスタ
140 モア装置(対地作業機)
150,150’ 駆動源
200a,200b 一対の油圧ライン(油圧回路)
160a 第1油圧モータユニット(アクチュエータ)
160b 第2油圧モータユニット(アクチュエータ)

Claims (12)

  1. 駆動源に作動的に連結される第1ポンプ軸と、
    前記第1ポンプ軸によって駆動される第1油圧ポンプ本体であって、出力調整部材の操作に応じて吸入/吐出量が変化する可変容積型の第1油圧ポンプ本体と、
    前記第1油圧ポンプ本体を収納すると共に、該第1油圧ポンプ本体が挿通可能な開口を有するポンプケースと、
    前記第1油圧ポンプ本体を支持しつつ、前記開口を閉塞するようにポンプケースに連結されるセンターセクションと、
    前記ポンプケースに収容されるPTOユニットとを備え、
    前記PTOユニットは、
    一端部が外方へ延在するように、前記ポンプケースに支持されたPTO軸と、
    前記第1ポンプ軸から前記PTO軸への動力伝達を選択的に係合/遮断する油圧クラッチ機構とを有し
    前記センターセクションには、前記第1油圧ポンプ本体及び当該ポンプユニットとは離間配置される油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路が設けられており、
    該ポンプユニットの設置状態を基準にして、前記出力調整部材の操作軸は上方へ延び且つ前記流体接続口は下方に開口していることを特徴とするポンプユニット。
  2. 前記第1ポンプ軸に作動的に連結される第2ポンプ軸と、
    前記第2ポンプ軸によって駆動される第2油圧ポンプ本体であって、出力調整部材の操作に応じて吸入/吐出量が変化する可変容積型の第2油圧ポンプ本体と、をさらに備え、
    前記ポンプケースの開口は、前記第1及び第2油圧ポンプ本体が挿通可能とされており、
    前記センターセクションは、前記第1及び第2油圧ポンプ本体を支持した状態で、前記開口を閉塞するようにポンプケースに連結され
    前記センターセクションには、
    前記第1油圧ポンプ本体及び当該ポンプユニットとは離間配置される第1油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第1油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路と、
    前記第2油圧ポンプ本体及び当該ポンプユニットとは離間配置される第2油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第2油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路とが設けられており、
    該ポンプユニットの設置状態を基準にして、前記第1油圧ポンプ本体の吸引/吐出量を変化させる前記出力調整部材の操作軸及び前記第2油圧ポンプ本体の吸引/吐出量を変化させる前記出力調整部材の操作軸は上方へ延び且つ前記第1油圧モータユニットに対する前記流体接続口及び前記第2油圧モータユニットに対する前記流体接続口は下方に開口していることを特徴とする請求項1に記載のポンプユニット。
  3. 前記ポンプケースは、車輌前後方向一方側に位置する第1端壁であって、前記第1及び第2油圧ポンプ本体が挿通可能な前記開口としての第1開口が設けられた第1端壁と、車輌前後方向他方側に位置する第2端壁であって、前記油圧クラッチ機構が挿通可能な第2開口が設けられた第2端壁と、前記第1及び第2端壁の周縁部間に延びる周壁とを有するケース本体を備え、
    前記第1開口は前記センターセクションによって閉塞され、且つ、前記第2開口は蓋部 材によって閉塞されており、
    前記ケース本体は、前記第1開口に連通された油圧ポンプ本体収容空間と前記第2開口に連通された油圧クラッチ機構収容空間とを分離する仕切壁を有していることを特徴とする請求項2に記載のポンプユニット。
  4. 前記蓋部材は前記第2端壁との間に収容空間を存しつつ該第2端壁に連結され、
    前記蓋部材及び前記第2端壁の間の前記収容空間には前記第1ポンプ軸を前記第2ポンプ軸及び前記油圧クラッチ機構の駆動側部材に作動連結する伝動機構が収容されていることを特徴とする請求項3に記載のポンプユニット。
  5. 前記第1ポンプ軸は伝動方向上流側の端部が前記蓋部材から外方へ延在して前記駆動源に作動連結され、
    前記第2ポンプ軸は前記第1ポンプ軸と略平行に配置され、
    前記PTO軸は前記一端部が前記第1端壁を貫通して外方へ延在され、
    前記第1ポンプ軸又は前記第2ポンプ軸の伝動方向下流側の端部は前記センターセクションを貫通して外方へ延在されて、前記第1及び第2油圧ポンプ本体と前記第1及び第2油圧モータユニットとの間の前記油圧回路へのチャージ用油圧源並びに前記油圧クラッチ機構の作動油供給源として作用するチャージポンプを駆動するように構成され、
    前記第1端壁には、該第1端壁に形成されたPTO軸用軸受孔を液密にシールするシールプレートが連結されており、
    前記チャージポンプからの圧油が前記シールプレートに形成された油路及び前記PTO軸に形成された油路を介して前記油圧クラッチ機構へ供給されるように構成されていることを特徴とする請求項2から4の何れかに記載のポンプユニット。
  6. 前記PTOユニットは、前記油圧クラッチ機構による前記第1ポンプ軸から前記PTO軸への動力伝達/遮断動作に連動して、該PTO軸に対して制動力を解除/付加する油圧ブレーキ機構を、さらに備えていることを特徴とする請求項1からの何れかに記載のポンプユニット。
  7. 機体フレームと、
    該機体フレームに支持された左右一対の駆動輪と、
    前記駆動輪の車輌前後方向一方側に配設されるように、前記機体フレームに支持された左右一対のキャスタと、
    前記駆動輪と前記キャスタとの間に位置するように、前記機体フレームに支持された対地作業機と、
    前記駆動輪を挟んで前記対地作業機とは車輌前後方向反対側に位置するように、前記機体フレームに支持された駆動源と、
    モータ軸が前記左右一対の駆動輪にそれぞれ作動的に連結された第1及び第2油圧モータユニットと、
    前記第1及び第2油圧モータユニットとは離間された位置で、前記駆動源に作動的に連結されるように前記機体フレームに支持されたポンプユニットであって、前記第1及び第2油圧モータユニットのそれぞれに油圧回路を介して圧油供給すると共に、前記駆動源からの動力を前記対地作業機用駆動力として分岐出力し得るように構成されたポンプユニットとを備え、
    前記ポンプユニットは、
    前記駆動源に作動的に連結される第1ポンプ軸と、
    前記第1ポンプ軸によって駆動される第1油圧ポンプ本体であって、出力調整部材の操作に応じて吸入/吐出量が変化する可変容積型の第1油圧ポンプ本体と、
    前記第1油圧ポンプ本体を収納すると共に、該第1油圧ポンプ本体が挿通可能な開口を有するポンプケースと、
    前記第1油圧ポンプ本体を支持しつつ、前記開口を閉塞するようにポンプケースに連結されるセンターセクションと、
    前記ポンプケースに収容されるPTOユニットとを含み、
    前記センターセクションには、前記第1油圧ポンプ本体と前記第1及び第2油圧モータユニットとの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第1及び第2油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路が設けられており、
    前記PTOユニットは、
    一端部が外方へ延在するように、前記ポンプケースに支持されたPTO軸と、
    前記第1ポンプ軸から前記PTO軸への動力伝達を選択的に係合/遮断する油圧クラッチ機構とを有し
    前記出力調整部材の操作軸は上方へ延び且つ前記流体接続口は下方に開口していることを特徴とする作業車。
  8. 前記ポンプユニットは、前記第1ポンプ軸に作動的に連結される第2ポンプ軸と、
    前記第2ポンプ軸によって駆動される第2油圧ポンプ本体であって、出力調整部材の操作に応じて吸入/吐出量が変化する可変容積型の第2油圧ポンプ本体と、をさらに備え、
    前記ポンプケースの開口は、前記第1及び第2油圧ポンプ本体が挿通可能とされており、
    前記センターセクションは、前記第1及び第2油圧ポンプ本体を支持した状態で、前記開口を閉塞するようにポンプケースに連結され
    前記センターセクションには、
    前記第1油圧ポンプ本体及び前記第1油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第1油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路と、
    前記第2油圧ポンプ本体及び前記第2油圧モータユニットの間を流体的に接続する油圧回路の一部を形成する油路であって、一端部が外表面に開口して前記第2油圧モータユニットに対する流体接続口を形成する油路とが設けられており、
    前記第1油圧ポンプ本体の吸引/吐出量を変化させる前記出力調整部材の操作軸及び前記第2油圧ポンプ本体の吸引/吐出量を変化させる前記出力調整部材の操作軸は上方へ延び且つ前記第1油圧モータユニットに対する前記流体接続口及び前記第2油圧モータユニットに対する前記流体接続口は下方に開口していることを特徴とする請求項7に記載の作業車。
  9. 前記第1ポンプ軸及び前記PTO軸は略平行に配設されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の作業車。
  10. 前記第1ポンプ軸及び前記PTO軸は略直交するように配設されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の作業車。
  11. 前記駆動源は前記機体フレームに防振支持され、
    前記ポンプユニットは機体フレームに固定支持されており、
    前記駆動源と前記第1ポンプ軸とは振動吸収型伝動手段によって作動的に連結されていることを特徴とする請求項7から10の何れかに記載の作業車。
  12. 前記駆動源は前記機体フレームに防振支持され、
    前記ポンプユニットは、前記機体フレームに対してフリーな状態で前記駆動源に一体的に連結されていることを特徴とする請求項7から10の何れかに記載の作業車。
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