JP2007302146A - トランスミッション - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動源に対して離間するように一対のメインフレームに連結されたミッションケースにHSTを支持させ、HST油路のうちポンプ軸に対応した部分を垂直部分とし、容積調整機構を操作する油圧サーボ機構を前記ポンプ軸を基準にしてモータ軸とは車輌幅方向反対側に設け、前記油圧サーボ機構へ作動油を供給する為のサーボ油路から前記HST油路へのチャージ油を取り出すように構成する。
【選択図】図14
Description
詳しくは、前記特許文献1には、駆動源に連結されたフライホイールハウジング内に、HSTを形成する油圧ポンプ本体及び油圧モータ本体を収容し、前記ミッションケースを前記フライホイールハウジングから車輌後方側へ離間配置させると共に、該ミッションケース内に他の伝動機構を収容させた構成が開示されている。
又、本発明は、前記目的を達成しつつ、ミッションケース内に収容される走行系油圧伝動機構への作動油供給構造の簡素化を図ることを、他の目的とする。
前記HSTは、前記駆動源に作動連結されるように車輌前後方向に延びるポンプ軸と、前記ポンプ軸に相対回転不能に支持される油圧ポンプ本体と、前記ポンプ軸に対して略平行とされたモータ軸と、前記モータ軸に相対回転不能に支持された油圧モータ本体と、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を収容し且つ前記ポンプ軸及びモータ軸を軸線回り相対回転自在に支持するHSTケースであって、該ポンプ軸及びモータ軸が車輌幅方向に並設されるように前記ミッションケースの第1端壁に連結されるHSTケースと、前記油圧ポンプ本体の給排油量を変更させる容積調整機構と、前記容積調整機構を操作する油圧サーボ機構であって、前記油圧ポンプ本体を基準にして前記油圧モータ本体とは車輌幅方向反対側に配設された油圧サーボ機構とを有する。
前記HSTケースには、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を流体接続させる一対のHST油路であって、前記ポンプ軸を挟んで略上下方向に延びる一対の垂直部分と前記モータ軸を挟んで略水平方向に延びる一対の水平部分とを含む一対のHST油路と、一端部が入力ポートを形成するように外表面に開口され且つ他端部が前記油圧サーボ機構に流体接続されたサーボ油路と、前記一対のHST油路に作動油を補給する為のチャージ油路とが形成されており、前記チャージ油路は、一端部が直接又は間接的に前記サーボ油路に流体接続され且つ他端部が前記HST油路に流体接続されている。
好ましくは、前記HSTケースには、一端部が前記チャージ油路に流体接続されたチャージ圧設定油路が形成されており、該チャージ圧設定油路には前記チャージ油路の油圧を設定するチャージ用リリーフ弁が介挿される。
より好ましくは、前記サーボ油路には前記供給油路の油圧を設定し得るようにメインリリーフ弁が介挿され、前記メインリリーフ弁からの余剰油が前記油圧サーボ機構の作動油として利用されるように構成され得る。
前記HSTは、前記駆動源に作動連結されるように車輌前後方向に延びるポンプ軸と、前記ポンプ軸に相対回転不能に支持される油圧ポンプ本体と、前記ポンプ軸に対して略平行とされたモータ軸と、前記モータ軸に相対回転不能に支持された油圧モータ本体と、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を収容し且つ前記ポンプ軸及びモータ軸を軸線回り相対回転自在に支持するHSTケースであって、該ポンプ軸及びモータ軸が車輌幅方向に並設されるように前記ミッションケースの第1端壁に連結されるHSTケースと、前記油圧ポンプ本体の給排油量を変更させる容積調整機構と、前記容積調整機構を操作する油圧サーボ機構であって、前記油圧ポンプ本体を基準にして前記油圧モータ本体とは車輌幅方向反対側に配設された油圧サーボ機構とを有する。
前記HSTケースには、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を流体接続させる一対のHST油路であって、前記ポンプ軸を挟んで略上下方向に延びる一対の垂直部分と前記モータ軸を挟んで略水平方向に延びる一対の水平部分とを含む一対のHST油路と、チャージポートを形成する一端部が外表面に開口し且つ他端部が前記HST油路に流体接続されたチャージ油路と、入力ポートを形成する一端部が外表面に開口し且つ他端部が前記油圧サーボ機構に流体接続されたサーボ油路とが形成されており、前記入力ポートは、前記ポンプ軸を基準にして前記モータ軸とは車輌幅方向に関し反対側に配置され、且つ、前記チャージポートは、前記モータ軸を基準にしてポンプ軸とは車輌幅方向に関し反対側に配置されている。
好ましくは、前記HSTケースには、一次側が前記サーボ油路又は前記チャージ油路に流体接続されたリリーフ弁が備えられる。
斯かる構成において、前記第1端壁のうち前記副駆動輪用出力軸の車輌幅方向一方側又は他方側の少なくとも何れか一方が、前記走行系油圧伝動機構への作動油の給排を制御する為の切換弁を含むバルブの設置領域とされ得る。
前記サーボ用リリーフ弁の二次側において前記チャージ油路に流体接続されたチャージ圧設定油路を設け、該チャージ圧設定油路にチャージ用リリーフ弁を介挿すれば、前記HST油路へのチャージ圧を前記油圧サーボ機構の作動圧とは独立して設定することができる。
前記サーボ油路に前記供給油路の油圧を設定するメインリリーフ弁を介挿し、前記メインリリーフ弁からの余剰油が前記油圧サーボ機構の作動油として利用されるように構成すれば、前記走行系油圧伝動機構の作動油圧を独立して設定しつつ、前記サーボ油路に供給される圧油を有効利用することができる。
以下に、本発明に係るトランスミッションの一実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に、それぞれ、本実施の形態に係るトランスミッション100が適用された作業車輌1の模式側面図及び油圧回路図を示す。
又、図3に、前記トランスミッション100の展開断面図を示す。
前記フライホイールハウジング52は、前記メインフレーム10に対してフリーな状態で前記駆動源40に連結されており、これにより、前記駆動源40及び前記フライホイールユニット50が一体的に前記メインフレーム10に対して振動し得るようになっている。
なお、該ミッションケース110の詳細構成については後述する。
又、図5に、図4におけるV-V線に沿った前記HST200の縦断正面図を示す。
さらに、図6に、図4におけるVI-VI線に沿った断面図を示す。
詳しくは、該HST200は、前記ミッションケース110の第1端壁120に連結されるHSTケース210と、前記駆動源40に作動連結されるように車輌前後方向に延びるポンプ軸240と、前記ポンプ軸240に相対回転不能に支持される油圧ポンプ本体250と、前記ポンプ軸240に対して略平行とされたモータ軸260と、前記モータ軸260に相対回転不能に支持された油圧モータ本体270と、前記油圧ポンプ本体250の給排油量を変更させる容積調整機構280と、前記容積調整機構280を操作する油圧サーボ機構300とを備えている。
詳しくは、該HSTケース210は、図3及び図4に示すように、前記油圧ポンプ本体250及び前記油圧モータ本体270を囲繞するケース本体220であって、該油圧ポンプ本体250及び油圧モータ本体270が挿通し得る開口が設けられたケース本体220と、前記開口を液密に閉塞するように前記ケース本体220に連結されるポートブロック230とを備えている。
即ち、前記油圧ポンプ本体250及び前記油圧モータ本体270は、前記ケース本体220と前記ポートブロック230とによって画される収容空間内に収容されている。
好ましくは、図3及び図4に示すように、前記第1端壁120のうち前記ポンプ軸240及び前記モータ軸260に対応した部分に、軸線方向一方側へ膨出した中空のボス部124を一体形成し、前記ポートブロック230を前記ボス部124に当接させた状態で、前記HSTケース210を前記ミッションケース110に連結させることができる。
斯かる構成を備えることにより、前記HSTケース210と前記ミッションケース110との間に通風スペースCを設けることができ、前記HSTケース210及び前記ミッションケース110内の作動油の冷却効率を向上させることができる。
なお、斯かる構成に代えて、前記ボス部124を前記第1端壁120に形成することも可能である。
そして、前記一対の垂直部分401がキドニーポートを介して前記油圧ポンプ本体250に流体接続され、且つ、前記一対の水平部分402がキドニーポートを介して前記油圧モータ本体270に流体接続されるようになっている。
なお、該ポートブロック230には前記HST油路400に加えて種々の油路が形成されているが、これらの油路については後述する。
本実施の形態においては、図3及び図4に示すように、該ポンプ軸240は、入力端部を形成する一端部が車輌前後方向一方側へ延在された状態で、前記HSTケース210に支持されている。
該ポンプ軸240は、前記伝動軸60(図1参照)を介して前記フライホイールユニット50の出力部に作動連結されている。
なお、本実施の形態においては、該ポンプ軸240は、図3及び図4に示すように、前記一端部とは反対側の他端部が前記HSTケース210から車輌前後方向他方側へ延在されており、該他端部は、前記ミッションケース110内に突入されており、後述する定速伝動軸601に軸線回り回転不能に連結されている。
該モータ軸260の他端部は、前記ミッションケース110内に突入されており、後述する変速伝動軸602に軸線回り回転不能に連結されている。
前記油圧モータ本体270は、図4に示すように、前記モータ軸260に相対回転不能に支持されたシリンダブロック271と、該シリンダブロック271に相対回転不能且つ軸線方向往復動可能に収容されたピストンユニット272とを備えている。
従って、前記出力調整部材281は、傾転中心軸線が車輌幅方向に沿った水平となるように構成されている。
即ち、前記ケース本体220の前記端壁221の内面(前記油圧ポンプ本体250と対向する面)には、水平な傾転中心軸線を中心とした凹状の弓状斜板受け面285(図4参照)が設けられている。そして、前記クレイドル型可動斜板281は、一端面が前記ピストンユニット252の自由端部とシューを介して係合し且つ他端面が前記弓状斜板受け面285に同形状のスラストメタルを介して係合しており、前記制御軸282を操作することで水平な傾転中心軸線回りに傾転し得るように構成されている。
本実施の形態においては、前述の通り、前記傾転中心軸線が車輌幅方向に沿った水平とされている。従って、前記制御軸282も、図4〜図6に示すように、車輌幅方向に沿った水平に配置される。
即ち、本実施の形態においては、図4〜図6に示すように、前記モータ軸260は前記ポンプ軸240より車輌幅方向一方側(W1方向)に位置し、且つ、前記制御軸282は前記ポンプ軸240より車輌幅方向他方側(W2方向)に位置している。
本実施の形態においては、前記制御軸282は、前記先端部に上下方向に沿った操作力が付加されることで前記可動斜板281を水平な前記傾転中心軸線回りに傾転させる。
該油圧サーボ機構300は、前記油圧ポンプ本体250を基準にして前記油圧モータ本体270とは車輌幅方向反対側に配設されている。
従って、前記制御軸282を操作する前記油圧サーボ機構300を、前記油圧ポンプ本体250を基準にして前記油圧モータ本体270とは車輌幅方向反対側に無理なく配設させることができ、これにより、前記HST200の上下幅を可及的に狭小化させている。
本実施の形態においては、図5及び図7に示すように、前記HSTケース210の前記ケース本体220のうち,前記油圧ポンプ本体250より車輌幅方向他方側に位置する部分に、上下方向に延びる設置孔225が形成されており、該設置孔225に前記サーボピストン310が往復動自在に収容されている。
詳しくは、前記設置孔225は上端部又は下端部の一方が開口とされており、該開口を介して前記サーボピストン310が収容されるようになっている。
本実施の形態においては、前記設置孔225は上端部が開口とされており、該開口は蓋部材226(図5及び図7参照)によって液密に閉塞されている。
即ち、前記設置孔225に挿入される前記中空ライナー229の内部空間を、前記サーボピストン310の収容空間とすることができ、これにより、前記ケース本体220の鋳造時に厳格な精度を要することなく、前記サーボピストン収容室を形成することができる。
即ち、前記サーボピストン収容室は、前記サーボピストン310を挟んで軸線方向一方側及び他方側がそれぞれ前記第1油室301a及び第2油室301bとされている。
詳しくは、前記サーボピストン310の外周面には径方向外方へ開く係合溝が設けられており、該係合溝に前記制御軸282の先端部が係入されている。
斯かる構成により、前記サーボピストン310が軸線方向一方側へ押動されると、前記係合溝に係入された前記制御軸282が上下方向一方側へ移動し、これにより、前記可動斜板281が傾転方向一方側へ傾転するようになっている。
これに対し、前記サーボピストン310が軸線方向他方側へ押動されると、前記制御軸282が上下方向他方側へ移動し、これにより、前記可動斜板281が傾転方向他方側へ傾転するようになっている。
つまり、本実施の形態においては、前記サーボピストン310が軸線方向一方側の移動端に位置する際には前記可動斜板281が中立位置に位置し、該サーボピストン310が軸線方向一方側の移動端から軸線方向他方側へ移動するに従って前記可動斜板281が増速方向へ傾転し、且つ、該サーボピストン310が軸線方向他方側の移動端に位置する際に前記可動斜板281が最大出力位置に位置するようになっている。
斯かる場合には、前記サーボピストン310が軸線方向一方側の移動端まで移動すると前記可動斜板281が逆転方向最大出力位置に位置し、且つ、前記サーボピストン310が軸線方向他方側の移動端まで移動すると前記可動斜板281が正転方向最大出力位置に位置するように構成される。
これに対し、前記方向切替弁320が前記中立位置から増速側へ移動すると、前記第1油室側ポート351aが前記サーボ油路410に流体接続され、且つ、前記第2油室側ポート352aが前記サーボドレン油路355に流体接続され、これにより、前記サーボピストン310が前記第1油室301aの油圧によって増速方向(前記可動斜板281を最大出力位置へ向けて傾転させる方向)へ移動するようになっている。
なお、図中の符号305は、前記方向切換弁320を減速側へ付勢する為のバネであり、前記可動斜板281を中立位置へ向けて付勢する戻しバネとして作用している。
本実施の形態においては、該方向切替弁320は、油圧によって位置制御されるようになっている。
図8に、図5におけるVIII-VIII線に沿った該油圧操作機構500の縦断側面図を示す。
該油圧操作機構500は、図5及び図8に示すように、前記方向切替弁320に連動連結された状態で操作ピストン収容室に軸線方向移動可能に収容された操作ピストン510と、前記操作ピストン510に対する作動油の給排制御を司る油圧切替手段520とを備えている。
本実施の形態においては、該操作ピストン収容室は、前記ケース本体220に着脱可能に連結されるピストンケース530によって形成されている。
本実施の形態においては、前記操作ピストン510を軸線方向一方側へ付勢するように前記第2室501bにバネ540が配設されており、前記第1室501aに前記油圧切替手段520を介して作動油が供給されると前記バネ540の付勢力に抗して前記操作ピストン510が軸線方向他方側へ移動するようになっている。
なお、前記バネ540は、前記方向切換弁520を軸線方向一方側へ付勢する前記バネ305と共に、前記可動斜板281を中立位置へ向けて付勢する戻しバネとして作用する。
従って、前記操作ピストン510が軸線方向に沿って減速側へ押動されると、前記連結ピン515を介して前記方向切替弁320も軸線方向に沿って減速側へ移動し、且つ、前記操作ピン510が軸線方向に沿って増速側へ押動されると、前記連結ピン515を介して前記方向切替弁320も軸線方向に沿って増速側へ移動するようになっている。
本実施の形態においては、図2に示すように、前記油圧切替手段520として電磁弁が採用されている。
さらに、前記HST200には、前記サーボ油路410又は前記サーボ操作油路420の何れか一方(図示の形態においては前記サーボ油路410)に一次側が流体接続された単一のサーボ用リリーフ弁430が備えられており、該サーボ用リリーフ弁430によって前記サーボ油路410及び前記サーボ操作油路420の双方の油圧が設定され得るようになっている。
なお、本実施の形態においては、図2に示すように、前記サーボ用リリーフ弁430は前記HSTケース210に装着されている。該サーボ用リリーフ弁430の詳細については後述する。
詳しくは、前記作業車輌1には、図2に示すように、前記駆動源40によって駆動される第1補助ポンプ71と、一端部が前記第1補助ポンプ71の吐出側に直接的又は間接的に流体接続されたメイン作動油供給ライン75と、前記メイン作動油供給ライン75の油圧を設定し得るように一次側が該メイン作動油供給ラインに流体接続されたメインリリーフ弁80と、一端部が前記メインリリーフ弁80の二次側に流体接続されたHST側作動油供給ライン85とが備えられており、前記HST側作動油供給ライン85を介して前記メインリリーフ弁80から排出される前記メイン作動油供給ライン75の余剰油が前記サーボ油路410に供給されるようになっている。
斯かるアキシャルピストン装置としては、少なくとも一方が可変容積型とされた油圧ポンプ本体及び油圧モータ本体を有するHSTや、一又は複数の可変容積型油圧ポンプ本体を備えた油圧ポンプ装置、又は一又は複数の可変容積型油圧モータ本体を備えた油圧モータ装置が例示される。
即ち、前記HST100は、前記構成に加えて、人為操作に基づき前記方向切替弁320を軸線方向に沿って移動させる人為操作機構550を備えている。
前記連結アーム570は、一端部が前記人為操作軸560に相対回転不能に連結され且つ他端部が前記連結ピン515に相対回転不能に連結されている。
斯かる人為操作機構550を備えることにより、前記油圧操作機構500を介することなく、前記方向切替弁320を軸線方向に移動させることができる。
前述の通り、前記HSTケース210には、前記一対のHST油路400と、前記サーボ油路410と、前記サーボ操作油路420とが設けられている。
本実施の形態においては、図6に示すように、該一対のHST油路400は前記ポートブロック230に形成されている。
本実施の形態においては、前記入力ポート410aは、図4及び図6に示すように、前記ポンプ軸240よりも車輌幅方向他方側、即ち、前記ポンプ軸240を基準にして前記油圧サーボ機構300と車輌幅方向同一側に配置されており、これにより、前記入力ポート410aから前記油圧サーボ機構300への油路長さを可及的に短縮化させている。
本実施の形態においては、前記サーボ操作油路420は、前記サーボピストン側サーボ油路351から作動油を取り出すようになっている。
詳しくは、図4,図7及び図8に示すように、該サーボ操作油路420は、前記ケース本体220に形成されたケース本体側サーボ操作油路421と、前記ピストンケース530に形成されたピストンケース側サーボ操作油路425とを有している。
本実施の形態においては、前記サーボピストン側サーボ油路351は、図7に示すように、前記サーボピストン側入力ポート350aを形成する前記一端部が前記サーボピストン310の全周に亘って径方向外方へ開いている。
斯かる構成において、前記ケース本体側サーボ操作油路421は、前記サーボピストン310を挟んで前記ケース本体側サーボ油路415とは反対側において、前記サーボピストン側サーボ油路351に流体接続されている。
なお、図4及び図7等における符号228は、前記中空ライナー229及び前記サーボピストン310が軸線回りに回転することを防止する為の規制ピンであり、前記ケース本体側サーボ操作油路421は、該規制ピン228に形成された軸線孔を介して、前記サーボピストン側サーボ油路351に流体接続されている。
前記チャージ油路450は、一端部が外表面に開口してチャージポート450aを形成し且つ他端部がチェック弁459を介して前記一対のHST油路400に流体接続されている。
前記チャージポート450aには、図2に示すように、前記HST側作動油供給ライン85の前記チャージ用出力端部87が流体接続されている。
このように、前記入力ポート410a及び前記チャージポート450aを車輌幅方向に振り分け配置させることにより、前記HSTケース210の大型化を招くことなく、前記油圧サーボ機構300への作動油供給及び前記HST油路400へのチャージ油供給を行うことができる。
斯かる構成を備えることにより、前記チャージ油路450の短縮化を図ることができる。
即ち、前述の通り、前記チャージ油路450及び前記サーボ油路410は共に前記HST側作動油供給ライン85から作動油が供給されるようになっている(図2参照)。
従って、前記サーボ油路410の油圧を設定する前記サーボ用リリーフ弁430は、前記チャージ油路450の油圧を設定するチャージ用リリーフ弁としても作用するようになっている。
なお、本実施の形態においては、図4に示すように、前記サーボ用リリーフ弁430は一次側が前記油圧設定用油路460の他端部に流体接続された状態で、前記HSTケース210の内部空間内に配置されている。
前記潤滑油供給油路470は、後述する走行系油圧伝動機構630へ向けて潤滑油を供給する為に備えられ、好ましくは、前記ミッションケース110の第1端壁120との対向面に開口される。
このように、前記HSTケース210内の貯留油を前記走行系油圧伝動機構630の潤滑油として利用することで、前記HSTケース210内の貯留油の循環が促進され、これにより、該HSTケース210内の貯留油の温度上昇を有効に防止することができる。
図9に、前記ミッションケースの正面図を示す。又、図10に、図3におけるX-X線に沿った断面図を示す。
即ち、該ミッションケース110は、前記第1端壁120及び前記仕切壁150によって前記第1室110aが区画され、且つ、前記仕切壁150及び前記第2端壁130によって前記第2室110bが区画されるようになっている。
前記第1ミッションケース本体111は、前記第1端壁120と対向する端面が開口とされている。前記第2ミッションケース本体112は、前記第2端壁130と対向する端面が開口とされている。そして、前記第1及び第2ミッションケース本体111,112は、互いの開口端面によって前記プレート部材113を挟持するように連結されている。
本実施の形態においては、前記定速伝動軸601は、前記第1端壁120及び前記仕切壁150によって軸線回り回転自在に支持されている。
本実施の形態においては、該変速伝動軸602は、前記第1端壁120及び前記仕切壁150によって軸線回り回転自在に支持されている。
前記インターナルギヤ613は、ギヤトレーンを介して前記定速伝動軸601に作動連結されており、前記第2要素として作用している。本実施の形態においては、該インターナルギヤ613は、前記変速伝動軸602に相対回転自在に支持されている。
前記キャリア612は、前記第3要素として作用している。本実施の形態においては、該キャリア612の前記サンギヤ611回りの回転を取り出すように、該キャリア612に連結された駆動側ギヤ612aが前記変速伝動軸602に相対回転自在に支持されている。
本実施の形態においては、前記遊星ギヤ機構610は、前記第1室に収容されている。
なお、本実施の形態においては、図3に示すように、前記ミッションケース110には、前記仕切壁150より車輌前後方向他方側(図示の形態においては後方側)において略垂直に延びる軸受壁160が設けられており、前記走行系変速軸620は、前記第1端壁120及び前記仕切壁150に加えて、前記軸受壁160によっても支持されている。
本実施の形態においては、該走行系変速軸620には前記駆動側ギヤ612aと噛合する従動側ギヤ612bが相対回転不能に支持されており、これにより、該走行系変速軸620に前記遊星ギヤ機構610の出力が入力されるようになっている。
詳しくは、前記油圧リバーサ機構630は、前記仕切壁150及び前記軸受壁160の間に位置するように、前記走行系変速軸620に支持されている。
本実施の形態においては、前記走行系軸線孔623は、一端部が前記第1端壁120における軸受部において前記走行系変速軸620の外表面に開口し且つ他端部が前記第1油圧クラッチ633aの作動油室に流体接続された第1走行系軸線孔623aと、一端部が前記第1端壁120における軸受部において前記走行系変速軸620の外表面に開口し且つ他端部が前記第2油圧クラッチ633bの作動油室に流体接続された第2走行系軸線孔623bとを含んでいる。
なお、図9及び図10中の符号624は、前記第1及び第2油圧クラッチ633a,633bに対して潤滑油を供給する為の潤滑用走行系軸線孔である。
該潤滑用走行系軸線孔624は、一端部が前記第1端壁120における軸受部において前記走行系変速軸620の外表面に開口し且つ他端部が前記第1及び第2油圧クラッチ633a,633bに向けて開口されている。
本実施の形態においては、前記走行系出力軸640は、正転用ギヤトレーンを介して前記第1従動側部材632aに作動連結され、且つ、逆転用ギヤトレーンを介して前記第2従動側部材632bに作動連結されている。
本実施の形態においては、該ディファレンシャルギヤ機構650は、前記走行系出力軸640より車輌前後方向後方側に配置されている。
前記副駆動輪用出力軸670は、図3に示すように、一端部が前記第1端壁120から外方へ延在された状態で、該第1端壁120及び前記仕切壁150によって軸線回り回転自在に支持されている。
詳しくは、該副駆動輪用油圧伝動機構680は、前記副駆動輪用伝動軸660に作動連結された状態で前記副駆動輪用出力軸670に相対回転自在に支持された駆動側部材681と、前記副駆動輪用出力軸670に相対回転不能に支持された従動側部材682と、前記駆動側部材681の回転を前記従動側部材682に選択的に伝達又は遮断する油圧クラッチ683とを有しており、前記油圧クラッチ683は前記副駆動輪用出力軸670に形成された副駆動輪用軸線孔673を介して給排される作動油によって作動制御されるようになっている。
該PTO系伝動機構は、図2及び図3に示すように、車輌前後方向に沿うように前記仕切壁150及び前記軸受壁160とによって軸線回り回転自在に支持されたPTO系伝動軸710と、前記定速伝動軸601の回転を前記PTO伝動軸710に選択的に伝達又は遮断させるPTO系油圧伝動機構720と、前記PTO系油圧伝動軸710に作動連結されたPTO軸730とを備えている。
なお、本実施の形態においては、前記PTO系伝動機構は、さらに、前記PTO伝動軸710の回転を前記PTO軸730に変速伝達する為のPTO系変速機構740を備えている。
前記PTO系油圧伝動機構720は、図3に示すように、前記PTO伝動軸710に支持されており、該PTO系伝動軸710に形成されたPTO系軸線孔713(図11参照)を介して給排される作動油によって前記定速伝動軸601の回転を前記PTO伝動軸710に選択的に伝達又は遮断させるように構成されている。
なお、図11中の符号724は、前記PTO系油圧クラッチ723に対して潤滑油を供給する為の潤滑用PTO系軸線孔である。
該潤滑用PTO系軸線孔724は、一端部が前記軸受壁160における軸受部において前記PTO系伝動軸710の外表面に開口し且つ他端部が前記PTO系油圧クラッチ723に向けて開口されている。
本実施の形態においては、前記PTO系油圧伝動機構720には、前記定速伝動軸601から前記PTO系伝動軸710への動力遮断時に、該PTO系伝動軸710に作動的に制動力を付加するブレーキ装置750が付設されている。
前記定速伝動軸601及び前記変速伝動軸602は、図3,図9及び図10に示すように、それぞれ、前記ポンプ軸240及び前記モータ軸260と同軸上に配置されている。
即ち、前記定速伝動軸601は前記ミッションケース110の車輌幅方向略中央に配置されており、前記変速伝動軸602は前記定速伝動軸601と上下方向に関し略同一位置で且つ車輌幅方向に関し一方側(前記ポンプ軸240を基準にして前記油圧サーボ機構300とは反対側)に配置されている。
詳しくは、本実施の形態においては、前記HSTケース210は、図5に示すように、前記ミッションケース110の第1端壁120のうち前記副駆動輪用出力軸670より上方に位置する部分に連結されており、該第1端壁120のうち前記HSTケース210が連結される部分より下方の領域において前記副駆動輪用出力軸670の出力端部が前記ミッションケース110から外方へ延在されている。
前記副駆動輪用伝動軸660は、図10に示すように、上下方向に関し前記ポンプ軸240及び前記副駆動輪用出力軸670の間で、且つ、車輌幅方向に関し前記副駆動輪用出力軸670及び前記走行系変速軸620の間に配置されている。
そして、前記PTO系伝動軸710は、図10に示すように、上下方向に関し前記ポンプ軸240及び前記副駆動輪用出力軸670の間で、且つ、車輌幅方向に関し前記ポンプ軸240及び前記副駆動輪用出力軸670よりも車輌幅方向他方側(前記ポンプ軸240を基準にして前記モータ軸260とは車輌幅方向反対側)に配置されている。
即ち、走行系伝動経路を形成する軸を、前記ポンプ軸240を基準にして前記モータ軸260と車輌幅方向に関し同一側に集約させ、且つ、PTO系伝動経路を形成する軸を、前記ポンプ軸240を基準にして前記モータ軸260とは車輌幅方向に関し反対側に配置させており、これにより、前記ミッションケース110の大型化を招くことなく、走行系伝動経路及びPTO系伝動経路を効率的に形成し得るようになっている。
即ち、図5及び図9に示すように、前記第1端壁120のうち前記HSTケース210より下方に位置する部分は、前記副駆動輪用出力軸670を挟んで車輌幅方向両側がバルブ設置領域とされている。
さらに、本実施の形態においては、前記切換弁を前記バルブ接地領域に車輌前後方向一方側(前方側)から脱着可能としており、これにより、デッドスペースの有効利用に加えて、前記切換弁の組み付け作業及びメンテナンス作業の容易化を図っている。
図2及び図7に示すように、本実施の形態においては、前記入力ポート811には、前記メイン作動油供給ライン75の他端部が流体接続されており、前記入力油路810には、前記メインリリーフ弁80によって設定される圧油が供給されるようになっている。
前記走行系切換弁840は、前記第1走行系作動油路830aを選択的に前記入力油路810又は前記ドレン油路820に流体接続させる第1走行系切換弁840aと、前記第2走行系作動油路830bを選択的に前記入力油路810又は前記ドレン油路820に流体接続させる第2走行系切換弁840bとを含んでいる。
前記副駆動輪用切換弁860は、前記等速側作動油路850aを選択的に前記入力油路810又は前記ドレン油路820に流体接続させる等速側切換弁860aと、前記増速側作動油路850bを選択的に前記入力油路810又は前記ドレン油路820に流体接続させる増速側切換弁860bとを含んでいる。
図12に、図9におけるXII-XII線に沿った展開断面図を示す。
本実施の形態においては、図9及び図12に示すように、前記バルブ設置領域には、車輌前後方向一方側へ開く凹部121が形成されており、前記第1走行系切換弁840a,前記第2走行系切換弁840b,前記等速側切換弁860a及び前記増速側切換弁860bは、前記凹部内121において油路の切り換えを行うようになっている。
前記第1凹部121aには前記第1走行系切換弁840a,前記第2走行系切換弁840b及び前記増速側切換弁860bが装着され、且つ、前記第2凹部121bには前記等速側切換弁860aが装着されている。
前記第1凹部121aには、図9,図10及び図12に示すように、前記入力油路810の他端部のうちの前記第1走行系出力端部810a,前記第2走行系出力端部810b及び前記増速用出力端部810dが互いに離間された状態で開口され、且つ、前記第1走行系作動油路830aの他端部831a,前記第2走行系作動油路830bの他端部831b及び前記増速側作動油路850bの他端部851bが、それぞれの対応する前記出力端部の近傍において開口されている。
さらに、前記第1凹部121aには、図9,図10及び図12に示すように、前記第1走行系切換弁840a,前記第2走行系切換弁840b及び前記増速側切換弁860bに対応したドレン油路820が開口されている。
前記第2走行系切換弁840bは、前記第2走行系作動油路830bの他端部831bを前記第2走行系出力端部810bに流体接続させる供給位置と前記第2走行系作動油路830bの他端部831bを前記ドレン油路820に流体接続させる排出位置とをとり得るように、前記第1凹部121a内に装着されている。
前記増速側切換弁860bは、前記増速側作動油路850bの他端部851bを前記増速用出力端部810dに流体接続させる供給位置と前記増速側作動油路850bの他端部851bを前記ドレン油路820に流体接続させる排出位置とをとり得るように、前記第1凹部121a内に装着されている。
そして、前記等速側切換弁860aは、前記等速側作動油路850aの他端部851aを前記等速用出力端部810cに流体接続させる供給位置と前記等速側作動油路850aの他端部851aを前記ドレン油路820に流体接続させる排出位置とをとり得るように、前記第2凹部121b内に装着されている。
なお、前記第1及び第2凹部121a,121bは、対応する前記切換弁が装着された状態で蓋部材122によって閉塞されている(図5及び図12参照)。
本実施の形態においては、図4,図9及び図10に示すように、前記走行系潤滑ポート871は、前記第1端壁120における前記HSTケース210との対向面に設けられており、適宜の配管475を介して前記潤滑油供給油路470に流体接続されている。
なお、図2及び図4における符号875は、前記走行系潤滑油路870の油圧を設定する為のリリーフ弁である。
前記PTO系入力油路880は、前記第2補助ポンプ72からの圧油を受け入れるようになっている。
なお、本実施の形態においては、図2に示すように、前記第2補助ポンプ72の吐出油は、分流器95を介してフロントローダ等の第1作業機96と油圧リフト装置等の第2作業機97とに分岐されており、前記第2作業機94からの戻り油が前記PTO系入力ポート881に供給されるようになっている。
斯かる構成を備えることにより、前記PTO系入力油路880及び前記PTO系作動油路890を含むPTO油圧ラインの長さを短縮化させることができる。
本実施の形態においては、該PTO切換弁900は、図9に示すように、前記第2凹部121b内に装着されている。
即ち、図9〜図11に示すように、前記PTO系入力油路880の他端部882及び前記PTO系作動油路890の他端部892は前記第2凹部121b内に開口しており、前記PTO系切換弁900は、前記PTO系作動油路890を前記PTO系入力油路880に流体接続させる伝動位置と前記PTO系作動油路890を前記ドレン油路820に流体接続させる遮断位置とをとり得るように、前記第2凹部121b内に装着されている。
なお、前記PTO用リリーフ弁911は、前記PTO系作動油路890に流体接続された油路893(図2及び図10参照)の油圧をパイロット圧として作動する可変リリーフ弁とされている。
従って、前記ミッションケース110には、前記第1走行系油圧ブレーキ機構25aへ作動油を供給する為の第1ブレーキ用作動油路930aと、前記第1ブレーキ用作動油路930aの給排制御を行う第1ブレーキ用切換弁920aと、前記第2走行系油圧ブレーキ機構25bへ作動油の供給する為の第2ブレーキ用作動油路930bと、前記第2ブレーキ用作動油路930bの給排制御を行う第2ブレーキ用切換弁920bとが設けられている。
詳しくは、前記第1及び第2ブレーキ用切換弁920a,920bは、前記第2凹部121b内に装着されている。
具体的には、前記入力油路810は、図2,図9及び図10に示すように、前記種々の出力端部810a〜810dに加えて、前記第2凹部121b内において開口する第1ブレーキ用出力端部810e及び第2ブレーキ用出力端部810fを有している。
同様に、前記第2ブレーキ作動油路930bは、一端部931bが前記第2凹部121b内において開口し且つ他端部932bが前記ミッションケース110の外表面に開口して第2ブレーキ用出力ポートを形成している。
同様に、前記第2ブレーキ用切換920bは、前記第2ブレーキ用作動油路930bの一端部931bを前記第2ブレーキ用出力端部810fに流体接続させる第2ブレーキ作動位置と前記第2ブレーキ用作動油路930bの一端部931bを前記ドレン油路820に流体接続させる第2ブレーキ解除位置とをとり得るように、前記第2凹部121b内に装着されている。
斯かる場合には、好ましくは、前記電磁弁は電気的に接地される。
例えば、前記蓋部材122を導電性部材によって形成すると共に、該蓋部材122の内面にアース線35を電気的に接続させることができる。
前記アース線35は、前記電磁弁の制御線36と共に貫通孔を介して前記ミッションケース110の外方へ延在される。前記貫通孔は、適宜のシール部材によって液密にシールされる。
このように、前記ケース本体220を前記第1端壁120に対向させる態様(即ち、前記油圧ポンプ本体250及び前記油圧モータ本体270を挟んで前記ポートブロック230が前記ミッションケース110とは反対側に配置する態様)においては、好ましくは、前記ケース本体220と前記第1端壁120とを一体形成することができる(図13参照)。
以下、本発明に係るトランスミッションの他の実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図14に、本実施の形態に係るトランスミッション100Bが適用された作業車輌1Bの油圧回路図を示す。
又、図15に、前記トランスミッション100BにおけるHST200Bの横断平面図を示す。
さらに、図16に、図15におけるXVI-XVI線に沿った前記HST200Bの縦断側面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
即ち、前記実施の形態1においては、前記HSTケース210に、前記入力ポート410a及び前記チャージポート450aが設けられていたが、本実施の形態に係るトランスミッション100Bにおいては、HSTケース210Bに前記入力ポート410aのみが設けられている。
前記HST200Bは、前記実施の形態1におけるHST200において、前記HSTケース210の代わりにHSTケース210Bを有している。
本実施の形態においては、図14に示すように、前記サーボ油路410に前記メインリリーフ弁80が介挿されており、前記作動油供給油路1480の前記一端部は前記メインリリーフ弁80の一次側において前記サーボ油路410に流体接続されている。
斯かる構成により、前記走行系油圧伝動機構630の作動油圧は前記メインリリーフ弁80によって設定され、且つ、該メインリリーフ弁80からの余剰油が前記油圧サーボ機構300及び前記油圧操作機構500へ供給される。
斯かる構成を備えることにより、前記HSTケース210Bに単一のポート(前記入力ポート410a)を備えるだけで、前記油圧サーボ機構300及び前記油圧操作機構500へ作動油を供給でき且つ前記HST油路400にチャージ油を供給することができる。
斯かる構成を備えることにより、前記単一のポート(前記入力ポート410a)に導入される圧油を有効利用しつつ、前記油圧サーボ機構300及び前記油圧操作機構500の作動圧を前記サーボ用リリーフ弁430によって設定し且つ前記HST油路400へのチャージ圧を前記チャージ用リリーフ弁1460によって独立して設定することができる。
前記HSTケース210Bは、図15及び図16に示すように、前記ケース本体220と、前記開口を閉塞するように前記ケース本体220に連結される第1ポートブロック230Bと、前記第1ポートブロック230Bにおける前記ケース本体220とは反対側の端面に連結される第2ポートブロック235Bとを含んでいる。
図17及び図18に、それぞれ、図15におけるXVII-XVII線及びXVIII-XVIII線に沿った前記第1及び第2ポートブロックの縦断面図を示す。
図18に示すように、本実施の形態においては、前記メインリリーフ弁80は該第2ポートブロック側サーボ油路235Bに介挿されている。
前記第1ポートブロック側サーボ油路413は、図16に示すように、一端部が前記第2ポートブロック側サーボ油路412の他端部に流体接続されるように前記第2ポートブロック235Bとの当接面に開口し且つ他端部が前記ケース本体220との当接面に開口している。
本実施の形態においては、前記作動油供給油路1480は、配管1485を介して前記ミッションケース110の前記入力油路810に流体接続されている(図16参照)。
前記第2ポートブロック側チャージ油路1452は、図18に示すように、一端部が前記メインリリーフ弁80の二次側において前記第2ポートブロック側サーボ油路412に流体接続され且つ他端部が前記第1ポートブロック230Bとの当接面に開口している。
前記第1ポートブロック側チャージ油路1453は、図15及び図17に示すように、一端部が前記第2ポートブロック側チャージ油路1452に流体接続されるように前記第2ポートブロック235Bとの当接面に開口し且つ他端部が前記チェック弁459を介して前記一対のHST油路410のそれぞれに流体接続されている。
なお、図18に示すように、本実施の形態においては、前記サーボ用リリーフ弁430は前記第2ポートブロック側チャージ油路1452に介挿されており、該サーボ用リリーフ弁430からの余剰油が前記HST油路410へのチャージ油として利用されるようになっている。
前記チャージ用リリーフ弁1465は、図15に示すように、一次側が前記チャージ圧設定油路1460の他端部に流体接続された状態で、前記HSTケース210Bの内部空間に配置されている。
即ち、前記HST200Bに単一のポート410aを備えるだけで、前記油圧サーボ機構300及び前記油圧操作機構500への作動油供給に加えて、前記HST油路400へのチャージ油供給を行うことができる。従って、油圧源71と前記HST200Bとの間の配管構造をより簡略化することができる。
10 メインフレーム
40 駆動源
80 メインリリーフ弁
100 トランスミッション
110 ミッションケース
200,200B HST
210 HSTケース
240 ポンプ軸
250 油圧ポンプ本体
260 モータ軸
270 油圧モータ本体
280 容積調整機構
300 油圧サーボ機構
400 HST油路
401 垂直部分
402 水平部分
410 サーボ油路
410a 入力ポート
430 サーボ用リリーフ弁
450 チャージ油路
450a チャージポート
601 定速伝動軸
602 変速伝動軸
610 遊星ギヤ機構
620 走行系変速軸
630 走行系油圧伝動機構
640 走行系出力軸
650 ディファレンシャル機構
660 副駆動輪用伝動軸
670 副駆動輪用出力軸
680 副駆動輪用油圧伝動機構
710 PTO系伝動軸
720 PTO系油圧伝動機構
730 PTO軸
1460 チャージ圧設定油路
1465 チャージ用リリーフ弁
1480 作動油供給油路
Claims (9)
- 車輌前後方向に延びる一対のメインフレームが車輌幅方向に並列され、該一対のメインフレームの前後方向一方側に駆動源が支持されている作業車輌に適用されるトランスミッションであって、
前記駆動源とは前後方向他方側へ離間されるように前記一対のメインフレームに連結されるミッションケースと、前記駆動源から主駆動輪へ至る走行系伝動経路に介挿されるHSTであって、前記ミッションケースの前後方向一方側の第1端壁に連結されるHSTとを備え、
前記HSTは、前記駆動源に作動連結されるように車輌前後方向に延びるポンプ軸と、前記ポンプ軸に相対回転不能に支持される油圧ポンプ本体と、前記ポンプ軸に対して略平行とされたモータ軸と、前記モータ軸に相対回転不能に支持された油圧モータ本体と、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を収容し且つ前記ポンプ軸及びモータ軸を軸線回り相対回転自在に支持するHSTケースであって、該ポンプ軸及びモータ軸が車輌幅方向に並設されるように前記ミッションケースの第1端壁に連結されるHSTケースと、前記油圧ポンプ本体の給排油量を変更させる容積調整機構と、前記容積調整機構を操作する油圧サーボ機構であって、前記油圧ポンプ本体を基準にして前記油圧モータ本体とは車輌幅方向反対側に配設された油圧サーボ機構とを有しており、
前記HSTケースには、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を流体接続させる一対のHST油路であって、前記ポンプ軸を挟んで略上下方向に延びる一対の垂直部分と前記モータ軸を挟んで略水平方向に延びる一対の水平部分とを含む一対のHST油路と、一端部が入力ポートを形成するように外表面に開口され且つ他端部が前記油圧サーボ機構に流体接続されたサーボ油路と、前記一対のHST油路に作動油を補給する為のチャージ油路とが形成されており、
前記チャージ油路は、一端部が直接又は間接的に前記サーボ油路に流体接続され且つ他端部が前記HST油路に流体接続されていることを特徴とするトランスミッション。 - 前記チャージ油路には前記サーボ油路の油圧を設定するサーボ用リリーフ弁が介挿されており、
前記サーボ用リリーフ弁からの余剰油が前記HST油路への補給油として利用されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のトランスミッション。 - 前記HSTケースには、一端部が前記チャージ油路に流体接続されたチャージ圧設定油路が形成されており、該チャージ圧設定油路には前記チャージ油路の油圧を設定するチャージ用リリーフ弁が介挿されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトランスミッション。
- 前記ミッションケースには、前記モータ軸に作動連結される走行系油圧伝動機構が収容されており、
前記HSTケースには、一端部が前記サーボ油路に流体接続され且つ他端部が前記走行系油圧伝動機構へ向けて作動油を供給し得るように外表面に開口された供給油路が形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のトランスミッション。 - 前記サーボ油路には、前記供給油路の油圧を設定し得るようにメインリリーフ弁が介挿されており、
前記メインリリーフ弁からの余剰油が前記油圧サーボ機構の作動油として利用されるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のトランスミッション。 - 車輌前後方向に延びる一対のメインフレームが車輌幅方向に並列され、該一対のメインフレームの前後方向一方側に駆動源が支持されている作業車輌に適用されるトランスミッションであって、
前記駆動源とは前後方向他方側へ離間されるように前記一対のメインフレームに連結されるミッションケースと、前記駆動源から主駆動輪へ至る走行系伝動経路に介挿されるHSTであって、前記ミッションケースの前後方向一方側の第1端壁に連結されるHSTとを備え、
前記HSTは、前記駆動源に作動連結されるように車輌前後方向に延びるポンプ軸と、前記ポンプ軸に相対回転不能に支持される油圧ポンプ本体と、前記ポンプ軸に対して略平行とされたモータ軸と、前記モータ軸に相対回転不能に支持された油圧モータ本体と、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を収容し且つ前記ポンプ軸及びモータ軸を軸線回り相対回転自在に支持するHSTケースであって、該ポンプ軸及びモータ軸が車輌幅方向に並設されるように前記ミッションケースの第1端壁に連結されるHSTケースと、前記油圧ポンプ本体の給排油量を変更させる容積調整機構と、前記容積調整機構を操作する油圧サーボ機構であって、前記油圧ポンプ本体を基準にして前記油圧モータ本体とは車輌幅方向反対側に配設された油圧サーボ機構とを有しており、
前記HSTケースには、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を流体接続させる一対のHST油路であって、前記ポンプ軸を挟んで略上下方向に延びる一対の垂直部分と前記モータ軸を挟んで略水平方向に延びる一対の水平部分とを含む一対のHST油路と、チャージポートを形成する一端部が外表面に開口し且つ他端部が前記HST油路に流体接続されたチャージ油路と、入力ポートを形成する一端部が外表面に開口し且つ他端部が前記油圧サーボ機構に流体接続されたサーボ油路とが形成されており、
前記入力ポートは、前記ポンプ軸を基準にして前記モータ軸とは車輌幅方向に関し反対側に配置され、
前記チャージポートは、前記モータ軸を基準にしてポンプ軸とは車輌幅方向に関し反対側に配置されていることを特徴とするトランスミッション。 - 前記HSTケースには、一次側が前記サーボ油路又は前記チャージ油路に流体接続されたリリーフ弁が備えられていることを特徴とする請求項6に記載のトランスミッション。
- 前記ミッションケースには、前記ポンプ軸に対して車輌幅方向に関し略同一位置で且つ該ポンプ軸より下方において、前後方向一方側の端部が前記第1端壁から外方へ延在されるように副駆動輪用出力軸が支持されており、
前記HSTケースは、前記第1端壁のうち前記副駆動輪用出力軸より上方に位置する部分に連結されており、
前記第1端壁のうち前記副駆動輪用出力軸の車輌幅方向一方側又は他方側の少なくとも何れか一方が、前記走行系油圧伝動機構への作動油の給排を制御する為の切換弁を含むバルブの設置領域とされていることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のトランスミッション。 - 前記ミッションケースには、前記モータ軸に対して同軸上で軸線回り相対回転不能とされた変速伝動軸と、前記ポンプ軸に対して同軸上で軸線回り相対回転不能とされた定速伝動軸と、第1要素が前記変速伝動軸に作動連結され且つ第2要素が前記定速伝動軸に作動連結された遊星ギヤ機構の第3要素に作動連結された走行系変速軸と、前記走行系油圧伝動機構を介して前記走行系変速軸に作動連結された走行系出力軸と、前記走行系出力軸に作動連結されたディファレンシャル機構と、前記走行系出力軸に作動連結された副駆動輪用伝動軸と、副駆動輪用油圧伝動機構を介して前記副駆動輪用伝動軸に作動連結された前記副駆動輪用出力軸と、前記定速伝動軸に作動連結されたPTO系伝動軸と、PTO系油圧伝動機構を介して前記PTO系伝動軸に作動連結されたPTO軸とが支持されており、
前記走行系変速軸は、前記ポンプ軸及び前記モータ軸より下方で且つ前記ポンプ軸を基準にして車輌幅方向に関し前記モータ軸と同一側に配置され、
前記副駆動輪用伝動軸は、前記ポンプ軸より下方で且つ車輌幅方向に関し前記副駆動輪用出力軸と前記モータ軸及び前記走行系変速軸との間に配置され、
前記PTO系伝動軸は、前記ポンプ軸及び前記モータ軸より下方で且つ前記ポンプ軸を基準にして車輌幅方向に関し前記モータ軸とは反対側に配置されていることを特徴とする請求項8に記載のトランスミッション。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009243649A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Kayaba Ind Co Ltd | 静油圧伝達装置 |
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-
2006
- 2006-05-12 JP JP2006133740A patent/JP2007302146A/ja active Pending
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