JP4132881B2 - 遊技機ならびにプログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾球遊技機等の遊技機に関し、詳しくは、遊技領域に設けられている所定入賞口と、所定入賞口へ遊技媒体が入賞することによって所定変動時間図柄を変動表示する図柄変動表示手段と、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技媒体が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する入賞数記憶手段とを備える遊技機とを備える遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技領域に設けられている所定入賞口(例えば、始動入賞口)と、所定入賞口へ遊技媒体(例えば、遊技球)が入賞することによって所定変動時間図柄を変動表示する図柄変動表示手段(例えば、特別図柄表示装置)と、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技媒体が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する入賞数記憶手段とを備える遊技機(例えば、弾球遊技機)では、入賞記憶手段で記憶する入賞記憶数(所謂、保留球)の上限は4個であって、入賞記憶数は遊技領域に設けられた表示装置(所謂、保留球ランプ)によって表示していた。しかし、近年、入賞記憶数の上限がない遊技機および入賞記憶数を表示しない遊技機が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、入賞記憶数の上限がない遊技機では、ホール(遊技機設置店)の閉店時刻間際に大量の遊技媒体の所定入賞口への入賞があって入賞記憶数が増大した場合には、閉店時刻までに入賞記憶数の消化ができないという問題点がある。
【0004】
また、入賞記憶数を表示しない遊技機では、遊技者が遊技台を離れるときには、遊技者は入賞記憶数が消化するまで待つのが通常であるが、入賞記憶数が不明であるため、どのくらいの時間待たなければならないかが不明確であるという問題点がある。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたもので、ホールの閉店時刻までに入賞記憶数の全てを消化することができるようにするとともに遊技者が遊技台を離れる時刻までの入賞記憶数全消化時間を遊技者が把握することができる遊技機を提供することを課題する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、次のような手段を採用する。
【0007】
本発明の第1の要旨は、遊技領域に設けられている所定入賞口と、所定入賞口へ遊技媒体が入賞することによって所定変動時間図柄を変動表示する図柄変動表示手段と、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技媒体が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する入賞数記憶手段とを備える遊技機において、図柄変動表示手段の所定変動時間と入賞数記憶手段で記憶する入賞記憶数とから入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間を算出する入賞記憶数全消化時間算出手段と、時刻を設定することができる時刻設定手段と、時刻設定手段で設定した設定時刻と計時手段による現在時刻との時刻差を算出する時刻差算出手段とを有し、入賞記憶数全消化時間算出手段で算出した入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上であることに基づいて、遊技状態に変化を及ぼす情報を報知するか或いは遊技状態に変化を及ぼすことを特徴とする遊技機である。
【0008】
本発明の第1の要旨によれば、入賞記憶数全消化時間算出手段によって図柄変動表示手段の所定変動時間と入賞数記憶手段で記憶する入賞記憶数とから入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間が算出され、時刻設定手段によって時刻が設定され、時刻差算出手段によって時刻設定手段で設定された設定時刻と計時手段による現在時刻との時刻差が算出され、入賞記憶数全消化時間算出手段で算出された入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出された時刻差以上であることに基づいて、遊技状態に変化を及ぼす情報が報知されるか或いは遊技状態に変化が及ぼされる。
これによって、ホールの閉店時刻または遊技者が遊技台を離れる時刻の入賞記憶数全消化時間前に遊技状態に変化を及ぼすことができるか或いは遊技状態に変化が及ぶため(遊技状態の変化とは、例えば、遊技を停止すること)、ホールの閉店時刻までに入賞記憶数の全てを消化することができるようになるとともに遊技者が遊技台を離れる時刻までの入賞記憶数全消化時間を遊技者が把握することができる。
【0009】
本発明の第2の要旨は、入賞記憶数全消化時間算出手段で算出した入賞記憶数全消化時間を報知する入賞記憶数全消化時間報知手段を有することを特徴とする第1の要旨の遊技機である。
【0010】
本発明の第2の要旨によれば、入賞記憶数全消化時間報知手段によって入賞記憶数全消化時間算出手段で算出した入賞記憶数全消化時間が報知される。これによって、遊技者は入賞記憶数全消化時間を知ることができるため、ホールの閉店時刻または遊技台を離れる時刻の入賞記憶数全消化時間前に遊技を止めることができホールの閉店時刻までに入賞記憶数の全てを消化することができるようになるとともに遊技台を離れる時刻までの入賞記憶数全消化時間を把握することができる。
【0011】
本発明の第3の要旨は、遊技媒体を遊技領域へ発射する発射手段と、遊技者の操作によって発射手段からの遊技媒体の発射を停止することができる手動発射停止手段と、計時手段とを備え、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上となったときに遊技者に対して発射手段からの遊技媒体の発射を停止するように報知する発射停止報知手段を有することを特徴とする第1または2の要旨の遊技機である。
【0012】
本発明の第3の要旨によれば、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出された時刻差以上となったときに、発射停止報知手段によって遊技者に対して発射手段からの遊技媒体の発射を停止するように報知される。
これによって、遊技者は設定時刻までの発射手段からの遊技媒体の発射を停止するタイミングを知ることができるため、ホール閉店時刻(設定時刻)または遊技台を離れる時刻(設定時刻)の入賞記憶数全消化時間前に手動発射停止手段によって発射手段からの遊技媒体の発射を停止することができホールの閉店時刻までに入賞記憶数の全てを消化することができるようになるとともに遊技台を離れる時刻までの入賞記憶数全消化時間を把握することができる。
【0013】
本発明の第4の要旨は、遊技媒体を遊技領域へ発射する発射手段と、計時手段とを備え、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上となったときに発射手段からの遊技媒体の発射を停止する自動発射停止手段を有することを特徴とする第1または2の要旨の遊技機である。
【0014】
本発明の第4の要旨によれば、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出された時刻差以上となったときに、自動発射停止手段によって発射手段からの遊技媒体の発射が停止される。
これによって、ホールの閉店時刻(設定時刻)または遊技台を離れる時刻(設定時刻)の入賞記憶数全消化時間前に発射手段からの遊技媒体の発射が停止されるためホールの閉店時刻までに入賞記憶数の全てを消化することができるようになるとともに遊技台を離れる時刻までの入賞記憶数全消化時間を遊技者が把握することができる。
【0015】
本発明の第5の要旨は、遊技者の操作によって図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮することができる手動図柄変動時間短縮手段と、計時手段とを備え、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上となったときに遊技者に対して図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮するように報知する図柄変動時間短縮報知手段を有することを特徴とする第1または2の要旨の遊技機である。
【0016】
本発明の第5の要旨によれば、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出された時刻差以上となったときに、図柄変動時間短縮報知手段によって遊技者に対して図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮するように報知される。
これによって、遊技者は設定時刻までの図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮するタイミングを知ることができるため、ホールの閉店時刻(設定時刻)または遊技台を離れる時刻(設定時刻)の入賞記憶数全消化時間前に手動図柄変動時間短縮手段によって図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮することができホールの閉店時刻までに入賞記憶数の全てを消化することができるようになるとともに遊技台を離れる時刻までの入賞記憶数全消化時間を把握することができる。
【0017】
本発明の第6の要旨は、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上となったときに図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮する自動図柄変動時間短縮手段を有することを特徴とする第1または2の要旨の遊技機である。
【0018】
本発明の第6の要旨によれば、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出された時刻差以上となったときに、自動図柄変動時間短縮手段によって図柄変動表示手段の所定変動時間が短縮される。
これによって、ホールの閉店時刻(設定時刻)または遊技台を離れる時刻(設定時刻)の入賞記憶数全消化時間前に図柄変動表示手段の所定変動時間が短縮されるためホールの閉店時刻までに入賞記憶数の全てを消化することができるようになるとともに遊技台を離れる時刻までの入賞記憶数全消化時間を把握することができる。
【0019】
本発明の第7の要旨は、計時手段は遊技機外に設けられ現在時刻は遊技機外に設けられた計時手段から送信されることを特徴とする第1〜6のいずれかの要旨の遊技機である。
【0020】
本発明の第7の要旨によれば、計時手段を遊技機に設ける必要がなくなる。
【0021】
本発明の第8の要旨は、コンピュータによって実行される遊技機のプログラムであって、遊技機が、遊技領域に設けられている所定入賞口と、所定入賞口へ遊技媒体が入賞することによって所定変動時間図柄を変動表示する図柄変動表示手段と、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技媒体が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する入賞数記憶手段とを備え、図柄変動表示手段の所定変動時間と入賞数記憶手段で記憶する入賞記憶数とから入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間を算出する入賞記憶数全消化時間算出手段と、時刻を設定することができる時刻設定手段と、時刻設定手段で設定した設定時刻と計時手段による現在時刻との時刻差を算出する時刻差算出手段とを有し、入賞記憶数全消化時間算出手段で算出した入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上であることに基づいて、遊技状態に変化を及ぼす情報を報知するか或いは遊技状態に変化を及ぼすように機能することを特徴とするプログラムである。
【0022】
なお、プログラムは、遊技機を制御するためのプログラムと、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等に読み込まれることによって、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等を遊技機として機能させるためのプログラムとを含む。
【0023】
本発明の第9の要旨は、第8の要旨のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0024】
なお、記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)、MO(Magnet Optical)、CD(Compact Disk)、FD(Floppy(登録商標) Disk)等が挙げられる。
更に、本発明の各要旨に係る遊技機における全ての構成要件を、プログラムおよびプログラムを記録した記録媒体の構成要件としてそれぞれの発明とすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本発明に係る遊技機の実施の形態(1)を示すものである。
【0026】
図1は、本発明に係る遊技機が適用される弾球遊技機1の外観を示す斜視図である。弾球遊技機1は、外枠2と、外枠2に回動自在に設けられている本体枠3と、本体枠3に着脱可能に固定されている遊技盤4と、本体枠3に回動自在に設けられ遊技盤4の前面を覆うガラス扉5と、本体枠3に回動自在に設けられガラス扉5の下方に配置されている下扉6と、遊技盤4の下方に配置され遊技球(遊技媒体)を一個ずつ遊技盤4に向けて発射する発射装置(発射手段)(図示しない)と、ガラス扉5の上部に配置されている枠ランプ7と、ガラス扉5の左右上部に配置されているスピーカ8と、下扉6に配置され払出された貸球および賞球を貯留する受け皿9と、下扉6に配置され発射装置を操作する操作ハンドル10と、操作ハンドル10と片手で同時操作可能に操作ハンドル10の近傍に設けられ発射装置からの遊技球の発射を停止することができる発射停止スイッチ(手動発射停止手段)11と、時刻を設定することができる時刻設定スイッチ12および設定時刻を表示する時刻表示装置13(時刻設定手段)と、図柄変動表示手段(後述する)の所定変動時間を短縮することができる図柄変動時間短縮スイッチ(手動図柄変動時間短縮手段)14等を備えている。
【0027】
図2は、図1の弾球遊技機1の遊技盤4を示す正面図である。遊技盤4は、遊技球を不規則に落下させる障害の役目を持つ複数の釘(図示しない)や特別図柄表示装置(図柄変動表示手段)4a、普通図柄表示装置(図柄変動表示手段)4b、始動入賞口(所定入賞口)4c、スルーチャッカ(所定入賞口)4d、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、大入賞口4g、および普通図柄電動役物4h、その他、一般入賞口4i、アウト口4j、盤面ランプ4kおよび風車4m等を備えている。
【0028】
特別図柄表示装置4aは、特別図柄(遊技状態を通常遊技状態から大当り状態に移行させるような性質を持つ図柄)を変動表示する装置であって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)が用いられる。
【0029】
普通図柄表示装置4bは、普通図柄(遊技状態を普通図柄当り状態にさせるような性質を持つ図柄)を変動表示する装置であって、例えば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。
【0030】
始動入賞口4cは、発射装置から発射され誘導レール4nに沿って遊技領域4pに打出された遊技球が入賞することによって特別図柄表示装置4aを所定変動時間図柄変動させるとともに賞球払出をさせるものである。
【0031】
スルーチャッカ4dは、遊技球が入賞(通過)することによって普通図柄表示装置4bを所定変動時間図柄変動させるものである。
【0032】
特別図柄保留球ランプ4eは、特別図柄表示装置4aが変動表示中に始動入賞口4cへ遊技球が入賞する度に入賞数を加算するとともに特別図柄表示装置4aの図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算した値(入賞記憶数)を所定数(例えば、4個)まで表示させるものである。
【0033】
普通図柄保留球ランプ4fは、普通図柄表示装置4bが変動表示中にスルーチャッカへ遊技球が入賞(通過)する度に入賞数を加算するとともに普通図柄表示装置4bの図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算した値(入賞記憶数)を所定数(例えば、4個)まで表示させるものである。
【0034】
大入賞口4gは、開状態で遊技球が入賞可能となるように開閉するものであって、大当り状態時に開状態となる入賞口である。
【0035】
普通図柄電動役物4hは、始動入賞口4cに設けられ開状態で始動入賞口4cへの遊技球の入賞率が高められるように開閉するものであって、普通図柄当り状態時に開状態となる装置である。
【0036】
図3は、図1の弾球遊技機1の制御装置を示すブロック図である。制御装置20は、主制御装置21ならびに図柄制御装置22、ランプ制御装置23、発射制御装置26、音声制御装置24および払出制御装置25等の副制御装置、入賞球装置27、電源回路30等を備えている。
【0037】
主制御装置21は、遊技制御プログラムに従って弾球遊技機1を制御する。主制御装置21には、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)211が設けられている。CPU211には、遊技制御プログラム(乱数生成処理および乱数テーブル等を含む)を記憶しているROM(Read Only Memory)212、CPU211のワーク用メモリ(状態データテーブルおよび乱数メモリ等を含む)として機能するRAM(Random Access Memory)213が接続されている。また、主制御装置21には、入力インターフェース21aが設けられている。
なお、主制御装置21は、外部の集中管理装置21cと接続されている。
【0038】
入力インターフェース21aには、始動入賞口4cに入賞した遊技球を検知する始動入賞球検知センサ214、大入賞口4gに入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ215、継続球検知センサ216、その他入賞球検知センサ217、スルーチャッカ4dに入賞(通過)した遊技球を検知する通過入賞球検知センサ218、遊技球払出検知センサ219およびエラー検知センサ220等の各種検知センサに接続され、各センサ215〜220から出力される信号を主制御装置21へ送信する。
また、時刻を設定することができる時刻設定スイッチ12および図柄変動表示装置の所定変動時間を短縮することができる図柄変動時間短縮スイッチ14が接続され、遊技者の操作によって各スイッチ12、14から出力される信号を主制御装置21へ送信する。
【0039】
図柄制御装置22は、特別図柄を変動表示させる特別図柄表示装置4aを、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、VDP(Video Display Processor;画像表示用プロセッサ)224を介して制御する。また、普通図柄を変動表示させる普通図柄表示装置4bを制御する。図柄制御装置22は、主制御装置21と同様にCPU221と、CPU221に接続されるROM222およびRAM223を備えている。
【0040】
ランプ制御装置23は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、盤面ランプ4kおよび枠ランプ7等を制御する。ランプ制御装置24は、主制御装置21と同様にCPU231と、CPU231に接続されるROM232およびRAM233を備えている。
【0041】
発射制御装置26は、発射装置261からの遊技球の発射タイミングを制御するとともに遊技者の操作による操作ハンドル10からの操作出力信号によって発射装置261からの遊技球の発射開始および発射停止ならびに発射強度を制御する。また、遊技者の操作による発射停止スイッチ11からの出力信号によって発射装置261からの遊技球の発射停止を制御することができる。
更に、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、払出制御装置25を介した制御信号によって発射装置261からの遊技球の発射停止を制御することもできる。
【0042】
その他、音声制御装置24は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、サウンドプロセッサおよびスピーカ8等の音声発生装置244を制御し、払出制御装置25は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、払出装置254よびCR(Card Reader)ユニット255を制御する。これらは、主制御装置21と同様にそれぞれCPU241、251と、CPU241、251に接続されるROM242、252およびRAM243、253を備えている。
なお、払出制御装置25には、球貸信号制御装置25aが接続されている。
【0043】
入賞球装置(例えば、普通図柄電動役物4h、大入賞口4gおよび大入賞継続領域(所謂、Vゾーン))27は、主制御装置21から送信される制御信号によって、ソレノイド等で駆動される。
【0044】
電源回路30は、外部から電源プラグによって供給される交流電圧(AC24V)を、複数種類の直流電圧に変換して主制御装置21および副制御装置等に供給する。
【0045】
次に、このように構成された弾球遊技機1の動作について説明する。
図4は、弾球遊技機1の主制御(主制御装置21がROM212に格納されている遊技制御プログラムに従って実行する処理)の概要を示すフローチャートである。
なお、メインルーチンは、主制御装置21のCPU211に定期的(例えば、2msec毎)に送信されるリセットパルスによって繰り返し実行される処理である。
【0046】
まず、電源投入されて、初期設定処理をする(S101)。なお、S101の初期設定処理おいては、所定データの初期設定および副制御装置への通常起動時コマンドの送信(エラー状態時においては、電源断前の状態に復帰させてエラー解除)等をした後、メインルーチンへの移行を許可する。
【0047】
次いで、乱数更新処理をする(S102)。なお、S102の乱数更新処理においては、遊技目的(大当り判定、普通図柄当り判定および図柄変動表示手段の演出パターンおよび停止図柄の選択等)に対応して乱数値範囲を設定し、当該乱数値範囲内における乱数を定期的に更新する。
【0048】
そして、入力管理処理をする(S103)。なお、S103の入力管理処理においては、遊技領域4pの所定入賞口(始動入賞口4c、スルーチャッカ4d、大入賞口4gおよび一般入賞口4i等)への遊技球の入賞(通過を含む)の検知情報を管理処理する。例えば、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技球が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する(入賞数記憶手段)。
【0049】
次いで、異常監視処理をする(S104)。なお、S104の異常監視処理においては、補給球切れエラー、受け皿9の満タンエラーおよび球詰まり等の異常情報を管理処理する。
【0050】
そして、普通図柄制御処理をする(S105)。なお、S105の普通図柄制御処理においては、スルーチャッカ4dの入力管理処理による検知情報によって普通図柄当り判定用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して当否判定し、次いで、普通図柄当り判定の判定結果によって、普通図柄表示装置4bの演出パターン(所定変動時間情報を含む)および停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して普通図柄表示装置4bの演出パターンおよび停止図柄を決定するとともに普通図柄電動役物4hの動作態様(開閉動作および開時間)決定し、そして、決定した演出パターンおよび停止図柄の情報や普通図柄電動役物4hの動作態様の情報を副制御装置へ送信する。
【0051】
次いで、特別図柄制御処理をする(S106)。なお、S106の特別図柄制御処理においては、始動入賞口4cの入力管理処理による検知情報によって大当り判定用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して当否判定し、次いで、大当り判定の判定結果によって、特別図柄表示装置4aの演出パターン(所定変動時間情報を含む)および停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して特別図柄表示装置4aの演出パターンおよび停止図柄を決定し、そして、決定した演出パターンおよび停止図柄の情報を副制御装置へ送信する。
【0052】
そして、出力管理処理をする(S107)。なお、S107の出力管理処理においては、副制御装置へ送信するコマンド、およびホールや試験機関などの外部の集中管理装置21cへ送信する情報を管理処理する。
【0053】
次いで、図柄変動表示制御処理をする(S108)。なお、S108の図柄表示制御処理においては、普通図柄制御処理および特別図柄制御処理によって得られた情報に基づいて、図柄変動表示手段(普通図柄表示装置4bおよび特別図柄表示装置4a)を制御する。
なお、図柄変動表示装置は、所定入賞口へ遊技球が入賞することによって図柄を所定変動時間変動表示し所定図柄態様で停止することによって遊技状態を遊技者にとって有利な状態にするか否かを確定する。
【0054】
そして、普通図柄電動役物制御処理をする(S109)。なお、S109の普通図柄電動役物制御処理においては、普通図柄制御処理によって得られた情報に基づいて、普通図柄電動役物4hの動作態様(開閉動作および開時間)を制御する。
【0055】
次いで、大入賞口制御処理をする(S110)。なお、S110の大入賞口制御処理においては、特別図柄制御処理で得られた情報に基づいて、大入賞口4gの動作態様を制御する。
【0056】
そして、払出制御処理をする(S111)。なお、S111の払出制御処理においては、遊技利益の払出を行うための払出制御情報を管理処理する。
【0057】
次いで、ランプ制御処理をする(S112)。なお、S112のランプ制御処理においては、遊技状態に応じた光の演出を行うためのランプ制御情報を管理処理する。
【0058】
そして、音声制御処理をする(S113)。なお、S113の音声制御処理においては、遊技状態に応じた音の演出を行うための音声制御情報を管理処理する。
【0059】
次いで、電源断か否かを判断して(S114)、電源断でない場合には、S102の乱数更新処理に戻る。
【0060】
図5は、弾球遊技機1の主制御の入賞記憶数全消化時間報知処理を示すフローチャートである。
【0061】
まず、普通図柄制御処理(S105)または特別図柄制御処理(S106)で抽選される演出パターンに情報として含まれている所定変動時間と、入力管理処理における入賞数記憶手段で記憶されている入賞記憶数とを乗算することによって、入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間を算出する(S201)(入賞記憶数全消化時間算出手段)。
【0062】
次いで、入賞記憶数全消化時間算出手段で算出した入賞記憶数全消化時間を報知する(S202)。なお、報知する手段としては、例えば、特別図柄表示装置4aに入賞記憶数全消化時間を表示する、或いは音声発生装置244で入賞記憶数全消化時間を告知する等が挙げられる(入賞記憶数全消化時間報知手段)。
【0063】
次に、本発明に係る遊技機の実施の形態(2)について説明する。
実施の形態(2)は、実施の形態(1)における弾球遊技機1の主制御の入賞記憶数全消化時間報知処理を、後述する発射停止報知処理としたものである。
図6は、弾球遊技機1の主制御の発射停止報知処理を示すフローチャートである。
【0064】
まず、時刻設定手段12、13で時刻設定する(S301)。設定する時刻(設定時刻)は、例えば、ホールの閉店時刻或いは遊技者が遊技台を離れる時刻である。
【0065】
次いで、普通図柄制御処理(S105)または特別図柄制御処理(S106)で抽選される演出パターンに情報として含まれている所定変動時間と、入力管理処理における入賞数記憶手段で記憶されている入賞記憶数とを乗算することによって、入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間を算出する(S302)(入賞記憶数全消化時間算出手段)。
【0066】
そして、時刻設定手段12、13で設定した設定時刻と計時手段(例えば、主制御装置21に設けられているタイマ)による現在時刻との時刻差を算出する(S303)(時刻差算出手段)。
なお、計時手段を弾球遊技機1外である集中管理装置21cに設けて現在時刻を集中管理装置21cから送信するようにしてもよい。
【0067】
次いで、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上であるか否かを判断する(S304)。なお、S304でNOの場合には、S302に戻る。
【0068】
そして、S304でYESの場合には、遊技者に対して発射装置261からの遊技球の発射を停止するように報知する(S305)。なお、報知する手段としては、例えば、特別図柄表示装置4aに発射停止を示唆する図柄(例えば、「止め」)を表示する、或いは音声発生装置244で発射停止を示唆する言葉(例えば、「止め」)を告知する等が挙げられる(発射停止報知手段)。
【0069】
なお、S305では、主制御装置21から発射制御装置26を介して発射装置261へ制御信号を送信することによって自動的に発射装置261からの遊技球の発射を停止する(自動発射停止手段)ようにしてもよい。
【0070】
また、実施の形態(2)の発射停止報知処理は、実施の形態(1)の入賞記憶数全消化時間報知処理と組み合わせて実施してもよい。
【0071】
次に、本発明に係る遊技機の実施の形態(3)について説明する。
実施の形態(3)は、実施の形態(1)における弾球遊技機1の主制御の入賞記憶数全消化時間報知処理を、後述する図柄変動時間短縮報知処理としたものである。
図7は、弾球遊技機1の主制御の図柄変動時間短縮報知処理を示すフローチャートである。
【0072】
まず、時刻設定手段12、13で時刻設定する(S401)。設定する時刻(設定時刻)は、例えば、ホールの閉店時刻或いは遊技者が遊技台を離れる時刻である。
【0073】
次いで、普通図柄制御処理(S105)または特別図柄制御処理(S106)で抽選される演出パターンに情報として含まれている所定変動時間と、入力管理処理における入賞数記憶手段で記憶されている入賞記憶数とを乗算することによって、入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間を算出する(S402)(入賞記憶数全消化時間算出手段)。
【0074】
そして、時刻設定手段12、13で設定した設定時刻と計時手段(例えば、主制御装置21に設けられているタイマ)による現在時刻との時刻差を算出する(S403)(時刻差算出手段)。
なお、計時手段を弾球遊技機1外である集中管理装置21cに設けて現在時刻を集中管理装置21cから送信するようにしてもよい。
【0075】
次いで、入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上であるか否かを判断する(S404)。なお、S404でNOの場合には、S402に戻る。
【0076】
そして、S404でYESの場合には、遊技者に対して図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮するように報知する(S405)。なお、報知する手段としては、例えば、特別図柄表示装置4aに図柄変動時間短縮を示唆する図柄(例えば、「短縮」)を表示する、或いは音声発生装置244で図柄変動時間短縮を示唆する言葉(例えば、「短縮」)を告知する等が挙げられる(図柄変動時間短縮報知手段)。
【0077】
なお、S405では、主制御装置21から図柄制御装置22を介して図柄変動表示手段へ制御信号を送信することによって自動的に図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮する(自動図柄変動時間短縮手段)ようにしてもよい。
【0078】
また、実施の形態(3)の図柄変動時間短縮報知処理は、実施の形態(1)の入賞記憶数全消化時間報知処理と組み合わせて実施してもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、入賞記憶数全消化時間算出手段によって図柄変動表示手段の所定変動時間と入賞数記憶手段で記憶する入賞記憶数とから入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間が算出され、時刻設定手段によって時刻が設定され、時刻差算出手段によって時刻設定手段で設定された設定時刻と計時手段による現在時刻との時刻差が算出され、入賞記憶数全消化時間算出手段で算出された入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出された時刻差以上であることに基づいて、遊技状態に変化を及ぼす情報が報知されるか或いは遊技状態に変化が及ぼされる。
これによって、ホールの閉店時刻または遊技者が遊技台を離れる時刻の入賞記憶数全消化時間前に遊技状態に変化を及ぼすことができるか或いは遊技状態に変化が及ぶため(遊技状態の変化とは、例えば、遊技を停止すること)、ホールの閉店時刻までに入賞記憶数の全てを消化することができるようになるとともに遊技者が遊技台を離れる時刻までの入賞記憶数全消化時間を遊技者が把握することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機が適用される弾球遊技機の外観を示す斜視図である(実施の形態(1))。
【図2】図1の弾球遊技機の遊技盤を示す平面図である。
【図3】図1の弾球遊技機の制御回路を示すブロック図である。
【図4】図1の弾球遊技機の主制御の概要を示すフローチャートである。
【図5】図1の弾球遊技機の主制御の入賞記憶数全消化時間報知処理を示すフローチャートである。
【図6】図1の弾球遊技機の主制御の発射停止報知処理を示すフローチャートである(実施の形態(2))。
【図7】図1の弾球遊技機の主制御の図柄変動時間短縮報知処理を示すフローチャートである(実施の形態(3))。
【符号の説明】
1 弾球遊技機
2 外枠
3 本体枠
4 遊技盤
4a 特別図柄表示装置
4b 普通図柄表示装置
4c 始動入賞口
4d スルーチャッカ
4e 特別図柄保留球ランプ
4f 普通図柄保留球ランプ
4g 大入賞口
4h 普通図柄電動役物
5 ガラス扉
6 下扉
7 枠ランプ
8 スピーカ
9 受け皿
10 操作ハンドル
11 発射停止スイッチ
12 時刻設定スイッチ
13 時刻表示装置
14 図柄変動時間短縮スイッチ
20 制御回路
21 主制御装置
22 図柄制御装置
23 ランプ制御装置
24 音声制御装置
25 払出制御装置
26 発射制御装置
Claims (9)
- 遊技領域に設けられている所定入賞口と、所定入賞口へ遊技媒体が入賞することによって所定変動時間図柄を変動表示する図柄変動表示手段と、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技媒体が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する入賞数記憶手段とを備える遊技機において、
図柄変動表示手段の所定変動時間と入賞数記憶手段で記憶する入賞記憶数とから入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間を算出する入賞記憶数全消化時間算出手段と、
時刻を設定することができる時刻設定手段と、
時刻設定手段で設定した設定時刻と計時手段による現在時刻との時刻差を算出する時刻差算出手段とを有し、
入賞記憶数全消化時間算出手段で算出した入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上であることに基づいて、遊技状態に変化を及ぼす情報を報知するか或いは遊技状態に変化を及ぼすことを特徴とする遊技機。 - 入賞記憶数全消化時間算出手段で算出した入賞記憶数全消化時間を報知する入賞記憶数全消化時間報知手段を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 遊技媒体を遊技領域へ発射する発射手段と、遊技者の操作によって発射手段からの遊技媒体の発射を停止することができる手動発射停止手段と、計時手段とを備え、
入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上となったときに遊技者に対して発射手段からの遊技媒体の発射を停止するように報知する発射停止報知手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 遊技媒体を遊技領域へ発射する発射手段と、計時手段とを備え、
入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上となったときに発射手段からの遊技媒体の発射を停止する自動発射停止手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 遊技者の操作によって図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮することができる手動図柄変動時間短縮手段と、計時手段とを備え、
入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上となったときに遊技者に対して図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮するように報知する図柄変動時間短縮報知手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。 - 入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上となったときに図柄変動表示手段の所定変動時間を短縮する自動図柄変動時間短縮手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
- 計時手段は遊技機外に設けられ現在時刻は遊技機外に設けられた計時手段から送信されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の遊技機。
- コンピュータによって実行される遊技機のプログラムであって、
遊技機が、遊技領域に設けられている所定入賞口と、所定入賞口へ遊技媒体が入賞することによって所定変動時間図柄を変動表示する図柄変動表示手段と、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技媒体が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する入賞数記憶手段とを備え、
図柄変動表示手段の所定変動時間と入賞数記憶手段で記憶する入賞記憶数とから入賞記憶数を全て消化するために要する入賞記憶数全消化時間を算出する入賞記憶数全消化時間算出手段と、
時刻を設定することができる時刻設定手段と、
時刻設定手段で設定した設定時刻と計時手段による現在時刻との時刻差を算出する時刻差算出手段とを有し、
入賞記憶数全消化時間算出手段で算出した入賞記憶数全消化時間が時刻差算出手段で算出した時刻差以上であることに基づいて、遊技状態に変化を及ぼす情報を報知するか或いは遊技状態に変化を及ぼすように機能することを特徴とするプログラム。 - 請求項8に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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