JP4132748B2 - 枚葉印刷機の排紙装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枚葉印刷機の排紙装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
枚葉印刷機は印刷済みの枚葉紙を積層する排紙装置を備えており、印刷済みの枚葉紙は、搬送チェーンに設けられたチェーングリッパによって昇降テーブル上に積載される。昇降テーブルには様々な方法で枚葉紙が積層されるが、昇降テーブル上にパレットと板取り板を順に載せ、その板取り板に枚葉紙を積層することが多い。この場合、積層される枚葉紙の枚数が多くなると裏移りが発生するおそれがあるため、裏移りを防止するために板取り板を適当な間隔で順次挿入する板取り作業が行われる。この板取り作業においては、所定高さまで枚葉紙を積載した昇降テーブルを所定量下降させ、チェーングリッパからの排紙のタイミングを見計らって板取り板ガイドに板取り板を挿入する。ところが、板取り板の挿入による風圧で、積層されている枚葉紙の上層部が位置ずれすること(紙流れ)がある。
【0003】
このような紙流れを防止するために紙流れ防止装置を備えた印刷機もある。該紙流れ防止装置は、板取り作業時のみ使用する板取り作業時用の紙押さえ部材を備える。該紙押さえ部材は、通常の排紙状態では枚葉紙の端面から離反した退避位置に退避し、板取り作業に際して、退避位置から枚葉紙の端面に向けて接近した支持位置において枚葉紙の端面を支持し規制する。
【0004】
即ち、板取り作業を行う場合、まず紙押さえ部材を支持位置に移動させ、昇降テーブルを所定量下降させて板取り板を板取り板ガイドに挿入する。その際、紙押さえ部材が支持位置に位置して、昇降テーブル上に積層された枚葉紙の端面を支持するため紙流れが防止される。
【0005】
続いて、所定量の枚葉紙を積載した板取り板に四本の支柱を立て、この段階で紙押さえ部材を元の退避位置に戻す。紙押さえ部材は、昇降テーブル上に積層された枚葉紙の端面を支持するものであるため、支持位置は昇降テーブルの上方にある。従って、昇降テーブル上に載置されたパレットや板取り板等の載置物が紙押さえ部材を下方から突き上げることがないように、紙押さえ部材を退避位置に戻した後に昇降テーブルを所定量上昇させる。
【0006】
昇降テーブルを所定量上昇させることにより、板取り板ガイドに配置されている上方側の板取り板を支柱で押し上げて板取り板ガイドから僅かに浮上させ、その状態で板取り板ガイドを左右に離反させる。これによって一連の作業が終了し、配備した新しい板取り板に印刷紙を順次積層していく。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、板取り板は通常は板取り板ガイドに挿入されて配置される。しかるに、オペレータが板取り板ガイドを使用せずに例えばパレットの上に直接板取り板を載せる場合がある。この場合、パレット上の自由な位置に板取り板を載せることができるため、通常配置されるべき位置から外れた位置にオペレータが板取り板を誤って載せる場合がある。かかる状態で昇降テーブルを上昇させると、退避位置に退避している紙押さえ部材を板取り板が過度に突き上げて紙押さえ部材を変形、破損させるおそれがある。パレットを誤って通常位置よりも外れた位置に載せた場合や、キャスター付きの排紙台を過度に位置ずれさせて載せた場合にも、同様にパレットや排紙台が紙押さえ部材を過度に突き上げて破損させるおそれがある。
【0008】
このように、通常使用されている場合には問題がないものの、通常の使用とは異なる使用方法がなされた結果、万一、通常の載置位置から紙押さえ部材の退避位置側に外れて板取り板やパレット、種々の排紙台等の載置物が昇降テーブル上の載置された場合、その状態で昇降テーブルを上昇させると、紙押さえ部材が退避位置に位置していても昇降テーブルに載置された板取り板等の載置物によって紙押さえ部材が破損するおそれがある。
【0009】
そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされ、通常とは異なる使用状態がなされた場合において紙押さえ部材の変形や破損を防止することができる枚葉印刷機の排紙装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る枚葉印刷機の排紙装置は、昇降テーブル上に積層された枚葉紙の端面を板取り作業時に支持する板取り作業時用の紙押さえ部材を備え、該紙押さえ部材は枚葉紙の端面を支持する支持位置と、枚葉紙の端面から離反した退避位置との間を移動可能に構成されている枚葉印刷機の排紙装置において、紙押さえ部材が退避位置に位置するか否かを検出する検出手段を備え、紙押さえ部材が退避位置に位置していないことを検出手段が検出すると昇降テーブルの上昇が不可となるよう構成されており、退避位置における紙押さえ部材が昇降テーブルの上昇により突き上げられたときに、紙押さえ部材が退避位置には位置しないと検出手段が判断するように、紙押さえ部材が突き上げに応じて動作することを特徴とする。
【0013】
かかる構成においては、紙押さえ部材が退避位置に位置していないことを検出手段が検出すると昇降テーブルの上昇が不可となるため、板取り作業時における紙押さえ部材と昇降テーブル上の載置物との干渉が未然に防止される。
また、通常とは異なる使用がなされて、退避位置における紙押さえ部材が昇降テーブルの上昇により突き上げられると、紙押さえ部材が突き上げに応じて動作し、これにより紙押さえ部材が退避位置には位置しないと検出手段が判断する。そして、この判断の結果、昇降テーブルの上昇が不可となるため、紙押さえ部材のそれ以上の突き上げが防止され、紙押さえ部材が保護される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る印刷機の排紙装置の一実施形態について図1乃至図6を参酌しつつ、板取り作業時の紙流れを防止する紙流れ防止装置を備えた排紙装置について説明する。
図1において、排紙装置は、チェーングリッパ1を所定間隔毎に備えた無端状の搬送チェーン2を備え、該搬送チェーン2は、印刷された枚葉紙Pを昇降テーブル3の上方位置まで搬送し、その位置でグリッパ1が枚葉紙Pを放して昇降テーブル3上に順次積載する。更に、排紙装置は、枚葉紙Pの搬送方向(搬送チェーン2による搬送方向)前端面P1を位置決めする前当て(図示しない)と、搬送方向後端面P2を位置決めする後ろ当て4と、搬送チェーン2により搬送されてきた枚葉紙Pの後端側を吸引して減速させるブレーキ手段としての吸引車5とを備えている。尚、吸引車5と後ろ当て4の位置は、枚葉紙Pの搬送方向の紙サイズに応じて前後に移動調節可能となっている。尚、前とは搬送方向の前方側を、後ろとは搬送方向の後方側をそれぞれ意味するものとし、以下の説明においても同様とする。
【0015】
また、昇降テーブル3は、昇降チェーン6によって吊下されてモータ等の駆動装置による昇降チェーン6の巻き上げ、巻き戻しによって昇降し、枚葉紙Pが積載される毎に徐々に自動降下して枚葉紙Pを載置する高さが常に一定となるよう構成されている。尚、駆動装置の自動降下等の制御は、制御部が行い、該制御部は、各種センサ等の検出手段や入力パネルの釦等の入力手段から信号を受け、その信号に基づいて駆動装置を作動、停止、及び作動方向や速度等を制御する。
また、昇降テーブル3には、パレット7が載置され、更にその上に最初の板取り板8が載置され、その板取り板8上に枚葉紙Pが積載され、所定枚数積載されると、支柱を介して次の板取り板8が載せられる。
【0016】
図2は排紙装置を搬送方向の前方側から見た図であるが、後ろ当て4より下方の位置には、板取り板8を搬送方向の前方側から後方側に向けて挿入する際の案内となる断面視略コの字状の板取り板ガイド9が左右一対設けられている。該板取り板ガイド9は、図示しないリンク機構によりその高さを維持しつつ左右方向に開閉可能に設けられていて、通常は、左右に離反した開状態にあり、板取り作業の際に互いに接近した閉状態とされる。
【0017】
そして、図1に示すように、印刷機の左右のフレーム10に前後一対設けられたブラケット11を介して紙流れ防止装置が取り付けられている。本実施形態において、紙流れ防止装置は、昇降テーブル3上に積層された枚葉紙Pの後端面P2を支持するものであり、そのため、積層された枚葉紙Pの後方側の位置に、通常の排紙中は後方に退避して板取り作業時にのみ後端面P2を支持する紙押さえ部材12が、後端面P2に対して接離可能に配置されている。以下、詳細に説明する。
【0018】
図1及び図2に示すように、搬送方向前方側から見て右側のフレーム10には、前後に所定間隔離間して一対のブラケット11が吊下状態にて取り付けられ、その下方位置には、それぞれ支持板13,14が取り付けられている。この両支持板13,14に、支持棒15の前後両端部が取り付けられて、支持棒15は両支持板13,14間に略水平に架橋されている。
【0019】
また、図2に示すように、板取り板ガイド9より下方の位置には、枚葉紙Pの幅方向に沿って略水平に紙押さえ軸16が配されており、該紙押さえ軸16に紙押さえ部材12が複数設けられている。
【0020】
本実施形態において、紙押さえ軸は、互いに平行な二つの軸から構成されている。図4のように、一方は主軸16aで丸棒状に形成され、それ自体回転不能に構成されていて、その一端部には割り部材50を介して支持ベース17が、他端部には割り部材51を介してコロ19がそれぞれ取り付けられている。また、割り部材50,51の内側の位置には、それぞれ揺動体52,53が主軸16aに回動可能に支持されている。
【0021】
また、紙押さえ軸16を構成する他方の軸は、主軸16aの前方側に所定間隔離間して並設された副軸16bであり、主軸16aと同様に丸棒状に形成されていて、その両端部には前記揺動体52,53が各々固定されて副軸16bは左右一対の揺動体52,53を連結一体化している。即ち、副軸16bは主軸16aを回転中心として主軸16aのまわりを上下方向に回動する。そして、副軸16bの略中央位置と、該略中央位置から左右に各々所定距離離間した位置の合計三カ所に、紙押さえ部材12が設けられている。本実施形態において、紙押さえ部材12は、上方片12aと下方片12bとから構成されている。上方片12aと下方片12bは各箇所にそれぞれ設けられ、上方片12aは副軸16bに回動不能に固定され、下方片12bは副軸16bに回動可能に支持されている。尚、上方片12aはその下端部が副軸16bに固定されて副軸16bから上方に略垂直に伸びており、下方片12bはその上端部が副軸16bに支持されて副軸16bから下方に略垂直に伸びている。
【0022】
また、前記左右一対の揺動体52,53の下面には、揺動体52,53よりも左右方向に幅広な回転止め54,54が取り付けられている。揺動体52,53から側方に突出した回転止め54,54の後端部上面が、隣接する割り部材50,51の下面に当接することにより、揺動体52,53の前端部側が下方に傾斜するように揺動体52,53が回動することが防止される。尚、回転止め54,54は断面視略L字状に形成されている。
【0023】
揺動体52,53は、副軸16b及び紙押さえ部材12の重量によって前端部側が下方になるように回動しようとするが、それを左右の回転止め54,54が阻止して揺動体52,53を通常の略水平状態に維持する一方、仮に、紙押さえ部材12に下方から外力が上方に向けて作用した場合にはその外力に従って前端部側が上方を向くように主軸16aを支点として回動することができる。このように、揺動体52,53は一方向のみに回動可能である。
【0024】
一方、前記支持ベース17を支持棒15が前後に貫通して、支持ベース17は支持棒15をガイドとして前後に摺動可能となっている。また、搬送方向前方側から見て左側のフレーム10には、ブラケット11を介して断面視略L字状の支持プレート18が取り付けられ、該支持プレート18上を前記コロ19が転動する。
【0025】
更に、図1及び図2に示すように、支持ベース17はその下端部にフック20,21を前後一対備えている。前側のフック20は支持位置保持用で後ろ側のフック21は退避位置保持用であり、共に同一構成にて前後対称に配置されている。図1に示すように紙押さえ部材12が枚葉紙Pよりも後方の退避位置に位置する場合には後ろ側のフック21が後ろ側の支持板14に係合し、これにより、紙押さえ部材12が退避位置に保持される。また、後ろ当て4の略下方にはストッパー板40が設けられ、該ストッパー板40は、図示しない連結部材によって後ろ当て4と連結されていて紙サイズに合わせて後ろ当て4と一体的に前後に移動させることができる。そして、図3に示すように紙押さえ部材12が枚葉紙Pの後端面P2に当接して紙流れを防止する支持位置においては、図1に二点鎖線にて示すように前側のフック20がストッパー板40と係合し、これにより紙押さえ部材12は支持位置に保持される。
【0026】
一方、前記支持棒15の下方側には、操作軸30が支持棒15と略平行に配置されている。該操作軸30は、支持ベース17に軸線方向(前後方向)に相対移動不能に取り付けられ且つ支持ベース17に回転可能に支持されている。
かかる操作軸30は、ストッパー板40と前側の支持板13とを前後に貫通して、支持板13及びストッパー板40に摺動可能に且つ回転可能に支持されている。そして、その前端部は昇降テーブル3の前方位置まで到達していて、前端部には棒状のハンドル部材31が取り付けられている。オペレータは、ハンドル部材31を把持することにより、板取り板8を挿入する場所から操作軸30を操作可能であり、ハンドル部材31を前後に引っ張り、押し込み操作することで操作軸30を介して支持ベース17を前後に平行移動させることができ、これによって紙押さえ部材12を退避位置と支持位置との間を前後に平行移動させることができる。
【0027】
更に、排紙装置は、紙押さえ部材12が退避位置に位置するか否かを検出する検出手段としてのリミットスイッチ60を備えている。該リミットスイッチ60は、ブラケット11に取付板63を介して取り付けられたスイッチ本体61と、基端部がスイッチ本体61に回動可能に支持されて先端部にコロ64を有する振り子体62とを備えている。該リミットスイッチ60は、図5(イ)のように振り子体62がスイッチ本体61に対して所定角度を超えて傾くと信号を出力し、図5(ロ)のように振り子体62がスイッチ本体61に対してほとんど傾斜せずに振り子体62とスイッチ本体61とが略一直線状では信号を出力しない。尚、信号の出力の有無が逆に構成されていてもよい。
本実施形態において、リミットスイッチ60は、前方側から見て右側の揺動体52の上方に、振り子体62のコロ64が揺動体52の上面に当接可能なように配置されている。尚、振り子体62はスイッチ本体61の下側に位置すると共にスイッチ本体61の軸線は略垂直方向となる。
【0028】
そして、振り子体62は揺動体52の上面をカム面として前後に揺動する。具体的には、図5(イ)のように紙押さえ部材12が退避位置にある場合、揺動体52の上面後端部に形成された傾斜面52aが振り子体62を後方に押圧して、振り子体62を所定角度を超えて後方側に傾斜させる。該状態において、リミットスイッチ60は、制御部に対して信号を発し続けており、制御部はその信号を受け続けている間は、昇降チェーン6を巻き上げ、巻き戻しできるように、駆動装置を両方向に作動可能な状態とする。即ち、昇降テーブル3は上昇及び下降可能な状態にある。
【0029】
一方、図5(ロ)のように、紙押さえ部材12が退避位置から支持位置に向けて前進した場合、あるいは支持位置に位置する場合等、紙押さえ部材12が退避位置に位置しない場合には、揺動体52が振り子体62のコロ64から前方に離反するため振り子体62はスイッチ本体61と略一直線状となり、信号の出力を停止する。制御部はリミットスイッチ60からの信号が停止すると、昇降チェーン6を巻き上げる方向の駆動装置の動作を不可とする。即ち、昇降テーブル3は下降は可能であるが、上昇は不可となる。
そして、再び紙押さえ部材12が退避位置に戻ってくると、揺動体52の上面後端部の傾斜面52aによって振り子体62が後方に押されて所定角度を超えて傾斜し、スイッチ本体61は制御部に向けて信号を出力する。制御部はこの信号を受けると、駆動装置の両方向の動作を可能とし、昇降テーブル3の上昇が可能となる。
【0030】
このように、リミットスイッチ60によって紙押さえ部材12が退避位置にあるか否かを検出し、退避位置に位置する場合には昇降テーブル3の上昇を可能にする一方、紙押さえ部材12が退避位置に位置しない場合には昇降テーブル3の上昇を不可とする。従って、通常の排紙状態においては、図1のように紙押さえ部材12は退避位置にあるため昇降テーブル3の上昇が可能であり、板取り作業中は、図3のように紙押さえ部材12が支持位置にあるため昇降テーブル3を上昇させることはできない。
【0031】
例えば、板取り作業中にオペレータが不用意に操作パネルの釦等を操作して昇降テーブル3を上昇させようとしても、紙押さえ部材12を退避位置に戻すまでは昇降テーブル3の上昇が不可となっているため、パレット7や板取り板8等の載置物によって紙押さえ部材12が突き上げられて変形したり破損したりするというおそれがない。このように紙押さえ部材12を退避位置に戻すまでは昇降テーブル3を上昇させることができないため、オペレータは安心して板取り作業を行うことができる。
【0032】
また、リミットスイッチ60は、退避位置における紙押さえ部材12が昇降テーブル3の上昇により突き上げられたことを検出する検出手段としても機能する。
通常の使用状態においては、昇降テーブル3の所定位置にパレット7が載置され、且つ、板取り板8もパレット7の所定位置に載置される。一般に板取り板ガイド9には、板取り板8の挿入方向の位置を決めるためのストッパー面が設けられ、板取り板ガイド9を使用する通常の使用状態においては、ストッパー面に当接するまで板取り板8を板取り板ガイド9に挿入すれば、板取り板8をパレット7の所定位置に正確に載置することができる。従って、通常の使用状態では、図1に実線にて示すようにパレット7上に載置された板取り板8と退避位置にある紙押さえ部材12とは互いに干渉しない状態にあり、昇降テーブル3を上昇させても退避位置に位置する紙押さえ部材12をパレット7や板取り板8等の載置物が突き上げるということはない。
【0033】
しかしながら、板取り板ガイド9を使用せずにパレット7に直接板取り板8を置く等のように、通常とは異なる使用状態がなされる場合がある。その場合において、あるいは、図1に二点鎖線にて示すように、板取り板8の後端部が退避位置における紙押さえ部材12の下方まで達するように、板取り板8が後方にずれてパレット7上に載置されることがある。また、パレット7が昇降テーブル3の後方に外れた位置に載置されることもある。
【0034】
このような場合であっても、紙押さえ部材12は退避位置に位置しているため、リミットスイッチ60はその状態を検出していて昇降テーブル3は上昇可能である。そこで、昇降テーブル3を上昇させると、パレット7上の板取り板8が紙押さえ部材12を突き上げることとなり、紙押さえ部材12のうちの下方片12bに板取り板8が衝突することになる。上述したように、紙押さえ部材12及び副軸16bは、主軸16aよりも前方に位置すると共に、左右一対の揺動体52,53によって主軸16aに回動可能に支持されているため、略垂直に伸びた下方片12bの下端部に板取り板8が下方から衝突すると、図6に示すように、紙押さえ部材12、副軸16b及び揺動体52,53が一体となって主軸16aを支点として上方に回動する。揺動体52が上方に回動すると、振り子体62のコロ64は揺動体52の傾斜面52aから離れてその前側に隣接する平坦面52bに当接する。退避位置において、振り子体62の回動支点62aと主軸16aとの離間距離が一定で、且つ、主軸16aから平坦面52bまでの距離が主軸16aから傾斜面52aまでの距離よりも小さいため、コロ64が傾斜面52aから平坦面52bに相対的に移動することにより、振り子体62は略垂直に近い状態まで戻って制御部への信号の出力を停止する。従って、駆動装置は昇降テーブル3を上昇させる側の動作が不可の状態となり、昇降テーブル3は直ちに停止する。即ち、リミットスイッチ60の振り子体62は紙押さえ部材12が退避位置に位置しない場合と略同じ状態となり、リミットスイッチ60はこの振り子体62の動きによって、紙押さえ部材12が退避位置に位置しないと判断するのである。尚、傾斜面52aと平坦面52bとからカム面が構成され、揺動体52は板カムとして、また、振り子体62はカムフォロアとしてそれぞれ機能する。
【0035】
このように、仮に通常とは異なる使用状態がなされ、退避位置に位置する紙押さえ部材12を板取り板8等の載置物が突き上げても、その突き上げに応じて紙押さえ部材12が主軸16aを支点として上方に回動して突き上げの衝撃を緩和すると共に、紙押さえ部材12と共に揺動体52が回動して、紙押さえ部材12が退避位置には位置しないとリミットスイッチ60が判断して昇降テーブル3を停止させる。従って、紙押さえ部材12が載置物に突き上げられても変形したり破損したりすることがなく保護される。尚、停止した昇降テーブル3を一旦所定量下降させて突き上げ状態を解除すると、図5(イ)のように紙押さえ部材12と共に揺動体52も元の状態まで戻り、リミットスイッチ60の振り子体62も再び傾斜面52aに当接し、スイッチ本体61は制御部に信号を出力する。従って、オペレータは板取り板8等を正規の位置にセットし直して再び昇降テーブル3を上昇させることができる。
【0036】
このように、紙押さえ部材12を退避位置に位置させたにもかかわらず昇降テーブル3の上昇が停止することにより、オペレータは、昇降テーブル3上に載置された板取り板8等の載置物が通常位置とは異なる位置に載置されていることを認識することができるのである。
【0037】
また、紙押さえ部材12が退避位置に位置するか否かの検出と、退避位置にある紙押さえ部材12が突き上げられたことの検出とを、一つのリミットスイッチ60で行う構成としているため、別個独立に二つのリミットスイッチを設ける一般的な構成に比して構造を簡素化できるうえに、制御部による駆動装置の制御も容易となる。但し、別個独立に二つのリミットスイッチを設けてもよい。
【0038】
尚、検出手段としては、上述のリミットスイッチ60のような機械的に接触する接触式スイッチ以外にも、近接スイッチやフォトカプラ等の非接触スイッチを使用することができ、また、光学式センサ等も使用できる。
【0039】
更に、上記実施形態では、紙押さえ部材12が退避位置に位置するか否かを検出する検出手段を設けているがこれを省略し、退避位置に位置する紙押さえ部材12の突き上げを検出する検出手段のみを設けた構成としてもよい。
【0040】
尚、上記実施形態では、紙押さえ部材12が枚葉紙Pの後端面P2に対して前後に接離する構成であったが、紙押さえ部材12が後端面P2から側方や上方や下方に離反して退避位置となる構成としてもよく、また、支持位置と退避位置との間を直線移動する構成以外に回動運動等により移動する構成であってもよい。
【0041】
更に、紙押さえ部材12は枚葉紙Pの後端面P2を支持する以外に、左右の側面を支持する構成や、前端面P1を支持する構成としてもよい。但し、板取り板8を前方側から挿入する構成では、積層された枚葉紙Pが風圧によって後方側に位置ずれしやすいため、後端面P2を支持する構成とすることが好ましい。即ち、板取り板8の挿入方向への紙流れを防止するために、板取り板8の挿入終了側の枚葉紙Pの端面を支持するように紙押さえ部材12を配置することが好ましい。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る排紙装置にあっては、紙押さえ部材が退避位置に位置するか否かを検出する検出手段を備え、紙押さえ部材が退避位置に位置していないことを検出手段が検出すると昇降テーブルの上昇が不可となるため、例えば、紙押さえ部材を支持位置に位置させたまま昇降テーブルを上昇させて紙押さえ部材を変形、破損させるということが未然に防止される。更に、通常とは異なる使用状態がなされた場合に退避位置における紙押さえ部材が昇降テーブル上の載置物によって突き上げられると、紙押さえ部材が退避位置には位置しないと検出手段が判断するように紙押さえ部材が突き上げに応じて動作し、それ以上の昇降テーブルの上昇が不可となって昇降テーブルはその高さに停止し、紙押さえ部材を突き上げから保護することができる。しかも、紙押さえ部材が退避位置には位置しないと検出手段が判断して昇降テーブルが停止することにより、通常とは異なる使用がなされていて昇降テーブル上に載置物が通常位置とは異なる位置に載置されていることを確認できる。また、一つの検出手段で、紙押さえ部材が退避位置に位置するか否かの検出と、退避位置に位置する紙押さえ部材の突き上げの検出とを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における排紙装置を示す概略右側面図。
【図2】同装置の概略正面図。
【図3】同装置の使用状態を示した概略右側面図であって、紙押さえ部材が支持位置にある場合を示す。
【図4】同装置の要部拡大図。
【図5】同装置の使用状態を示す要部拡大図であって、(イ)は紙押さえ部材が退避位置に位置する状態を、(ロ)は紙押さえ部材が退避位置から前進した状態をそれぞれ示す。
【図6】同装置の使用状態を示した要部拡大図であって、紙押さえ部材が板取り板に突き上げられた状態を示す。
【符号の説明】
3…昇降テーブル、4…後ろ当て、5…吸引車、7…パレット、8…板取り板、9…板取り板ガイド、12…紙押さえ部材、12a…上方片、12b…下方片、13,14…支持板、16…紙押さえ軸、16a…主軸、16b…副軸、17…支持ベース、20,21…フック、30…操作軸、31…ハンドル部材、40…ストッパー板、50,51…割り部材、52,53…揺動体、52a…傾斜面、52b…平坦面、54…回り止め、60…リミットスイッチ(検出手段)、61…スイッチ本体、62…振り子体、64…コロ、P…枚葉紙、P2…後端面

Claims (1)

  1. 昇降テーブル(3)上に積層された枚葉紙の端面を板取り作業時に支持する板取り作業時用の紙押さえ部材(12)を備え、該紙押さえ部材(12)は枚葉紙の端面を支持する支持位置と、枚葉紙の端面から離反した退避位置との間を移動可能に構成されている枚葉印刷機の排紙装置において、紙押さえ部材(12)が退避位置に位置するか否かを検出する検出手段(60)を備え、紙押さえ部材(12)が退避位置に位置していないことを検出手段(60)が検出すると昇降テーブル(3)の上昇が不可となるよう構成されており、退避位置における紙押さえ部材(12)が昇降テーブル(3)の上昇により突き上げられたときに、紙押さえ部材(12)が退避位置には位置しないと検出手段(60)が判断するように、紙押さえ部材(12)が突き上げに応じて動作することを特徴とする枚葉印刷機の排紙装置。
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