JP4130829B2 - 金属蒸気放電ランプ、および当該金属蒸気放電ランプを有する照明装置 - Google Patents
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Description
メタルハライドランプ200は、内部に一対の電極(不図示)が配された発光管202を有する。発光管202からは、前記各電極に電気的に接続された導線204、206が導出され、導線206はさらに、導線208に接続されている。導線204,208の一端部は、それぞれ金属箔210,212に接続されている。また、メタルハライドランプ200は、発光管202をはじめとする上記した構成部材をすべて収納する外管214を有している。
図8(b)に、口金226の斜視図と外管214のピンチシール部216を示す。
口金226は、全体的に円柱状をした絶縁部228を有する。絶縁部228は、溝部230を有する。前記組立体224は、そのピンチシール部216を、前記溝部230に挿入して支持された状態で、溝部230に無機接着剤(不図示)が充填されて固着される。なお、絶縁部228底部には、金属材料からなる中空のピン232,234が植設されている。ピンチシール部216を溝部230に挿入する際に、前記各リード線220,222が対応するピン232,234の貫通孔(不図示)に挿通される。
すなわち、組立体224が、口金226に対して傾いて取り付けられる場合があり、この場合に、第2の外管に外管214が干渉してしまうからである。ピンチシール部216は、図8(b)のC−C断面図に示すように、その加工法上、全体的に厚みが一様ではなく、両端部分に膨出部236,238が発生する。膨出部236,238の厚みがばらつくので、溝部230の溝幅D4よりも膨出部の厚みD5が小さくなり過ぎた場合は、外管214(組立体224全体)が、ピンチシール部216の厚み方向に傾いてしまうのである。
また、溝部230の溝幅D4を狭くすることも考えられるが、膨出部の厚みD5がそれ以上に大きくばらついてしまった場合には、組立体224が口金226に取付られなくなるものが発生し、製品としての歩留まりが低下してしまう。
また、前記第1および第2の支持部は、前記保護容器を前記開口端部の内側から支持していることを特徴とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る照明装置は、ソケットを有し、光射出方向前方が開放されてなる照明器具と、前記ソケットに前記口金が装着された上記金属蒸気放電ランプとを有することを特徴とする。
図1は、高圧金属蒸気放電ランプの一例として示すメタルハライドランプ10の一部切欠正面図であり、図2は、同一部切欠右側面図である。メタルハライドランプ10の定格電力は70[W]である。
メタルハライドランプ10は、発光管12と当該発光管12を収納する気密容器である内管14と当該内管14に被せられた保護容器である外管16とを備える3重管構造を有し、前記内管14と前記外管16とが、E型の口金18に支持されてなるメタルハライドランプである。
細管部22,24の各々には、先端部に前記各電極が接合された給電体28,30が挿入されている。給電体28,30は、それぞれの細管部22,24における、本管部20とは反対側の端部部分に流し込まれたフリットからなるシール材32,34によって封着されている。なお、図1、図2に現れているシール材32,34部分は、細管部22,24端部からはみ出た部分である。
電力供給線36,38はそれぞれ、金属箔40,42を介して、外部リード線44,46に電気的に接続されている。なお、一方の電力供給線36において、少なくとも他方の電力供給線38やこれに接続された給電体30と対向する部分は、例えば石英ガラスからなるスリーブ48で被覆されている。
上記した発光管12等は、図1、図2に示すように、筒状、例えば円筒状をした内管14内に収納されている。内管14は、例えば石英ガラスからなり、前記金属箔40,42の存する側の一端部部分は、いわゆるピンチシール法によって圧潰され当該金属箔40,42相当部分において気密封止されている。したがって、内管14は、片封止型の気密容器であるといえる。ここで、内管14において前記圧潰封止されてなる部分をピンチシール部50と称することとする。なお、ピンチシール部50の詳細については後述する。
内管14には、図1、図2に示すように有底筒状をした(すなわち、一端が閉塞され他端が開口されてなる筒状をした)外管16が被せられている。外管16は、例えば硬質ガラスからなり、保護管として機能する。すなわち、発光管12が破損し、内管14が損傷した場合であってもそれ以上の破片等の拡散を防ぐ役割を果たす。また、この外管16は、ランプのコンパクト性を確保するために内管14と同じ筒状、例えば円筒状であり、組立工程において外管16を内管14に被せる際のクリアランスを確保するために、内管14との間の隙間が平均で1mm〜2mmある。外管16は、その開口端部56が口金18に支持され、両者は無機接着剤54によって固着されているのであるが、その支持構造等については後述する。
口金18は、全体的に絶縁材料であるステアタイトからなる絶縁部58で形成されており、当該絶縁部58に対し、図3に示すように、導電材料からなり、前記外部リード線44,46を接続するためのシェル部60、アイレット部62が設けられた構成を有している。
本実施の形態では、図4(b)に示すように、第1支持部66および第2支持部68で、安定した一様な厚みの板状部74を専ら支持することとした。すなわち、第1支持部66と第2支持部68の間に板状部74を嵌め込んで支持することとした。こうすることにより、板状部74が嵌め込まれた状態での、当該板状部74と第1、第2支持部66,68との間の間隙をできるだけ少なくすることができ、その結果、口金18に対し内管14をピンチシール部50の厚み方向に可能な限り傾かせることなく支持することができるのである。板状部74の厚みD1(図3)は、例えば、2.1±0.1mmの加工精度で仕上がるのに対し、膨出部76の厚みD2(図3)は、例えば、3.5±0.5mmといった具合にばらつく。この場合に、第1支持部66と第2支持部68の対向配置間隔D3(図3)は、D2よりも小さな、例えば、2.5mmとすることができる。
次に、口金の変形例について、図5(a)、(b)を参照しながら説明する。図5(a)、(b)は、変形例に係る口金の平面図である。図5において、外管16と内管14のピンチシール部50とは、一点鎖線で表している。
(変形例1)
変形例1に係る口金80では、第1支持部82と第2支持部84とをそれぞれ、複数(本例では2個)の支持部材で構成することとした。すなわち、第1支持部82は、第1ピンチシール部支持部材86と第1外管支持部材88とで構成し、第2支持部84は、第2ピンチシール部支持部材90と第2外管支持部材92とで構成することとした。
(変形例2)
変形例2に係る口金では、各支持部をさらに多くの支持部材で構成することとした。具体的には、第1支持部98を、円柱状をした5個の支持部材100で構成することとし、その内、2個の支持部材100をピンチシール部50の支持に割り当て、残り3個の支持部材を外管16の支持に割り当てることとした。第2支持部98も、5個の支持部材102で構成することとし、当該5個の支持部材102を、第1支持部96と同様に割り当てた。
図6に示すように、当該照明装置110は、照明器具112と当該照明器具112に装着されるメタルハライドランプ10とで構成される。当該照明器具112は、スポットライト用であると共に、メタルハライドランプ10からの光射出方向に前面ガラスを有しない、前方開放型の照明器具である。照明器具112は、例えば、天井に取り付けられる。このように天井等に取り付けられると、光射出方向は下方となる。したがって、この場合、照明器具は下面開放型となる。また、メタルハライドランプ10を点灯させるための安定器(不図示)は、天井内に埋め込まれる等して当該天井に設けられる。
(1)上記実施の形態のメタルハライドランプでは、口金にE型(エジソンベース)のものを用いたが、本発明は、ピンタイプやスワン式の口金にも適用可能である。
(2)上記実施の形態のメタルハライドランプは定格電力が70[W]であったが、本発明は、定格電力20[W]〜150[W]のものに適用可能である。
(3)上記実施の形態では、本発明をメタルハライドランプに適用した例を示したが、本発明は、他の種類の高圧金属蒸気放電ランプ、例えば、高圧水銀灯、高圧ナトリウム灯等にも適用可能である。
14 内管
16 外管
18,80,94 口金
50 ピンチシール部
74 板状部
76 膨出部
66,82,96 第1支持部
68,84,98 第2支持部
110 照明装置
112 照明器具
114 ソケット
Claims (4)
- 一端部にピンチシール部を有し、内部に発光管が収納されてなる筒状をした気密容器と、
一端が閉塞され他端が開口されてなる筒状をし、前記気密容器に被せられた保護容器と、
前記気密容器を前記ピンチシール部で支持すると共に、前記保護容器を開口端部で支持する口金とを有し、
前記ピンチシール部は、略一様な厚みの板状部と当該板状部からその幅方向に延出され、前記板状部よりも大きな厚みを有する膨出部とを有し、前記口金は、前記膨出部の厚みよりも小さな間隔で対向配置された第1および第2の支持部を有していて、
前記気密容器は、前記両支持部間に前記板状部が嵌め込まれて支持され、
前記保護容器は、前記第1および第2の支持部によって無機接着剤を介して支持されていることを特徴とする金属蒸気放電ランプ。 - 前記第1および第2の支持部は、前記保護容器を前記開口端部の内側から支持していることを特徴とする請求項1記載の金属蒸気放電ランプ。
- 前記ピンチシール部と前記両支持部とがその間隙に充填された無機接着剤で固着されていることを特徴とする請求項1または2記載の金属蒸気放電ランプ。
- ソケットを有し、光射出方向前方が開放されてなる照明器具と、
前記ソケットに前記口金が装着された請求項1〜3のいずれか1項記載の金属蒸気放電ランプとを有することを特徴とする照明装置。
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